JPH06133923A - 可撓管の湾曲機構 - Google Patents

可撓管の湾曲機構

Info

Publication number
JPH06133923A
JPH06133923A JP4286085A JP28608592A JPH06133923A JP H06133923 A JPH06133923 A JP H06133923A JP 4286085 A JP4286085 A JP 4286085A JP 28608592 A JP28608592 A JP 28608592A JP H06133923 A JPH06133923 A JP H06133923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
lattice
actuator
chemo
mechanical material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4286085A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Ueda
康弘 植田
Isami Hirao
勇実 平尾
Kazuhiko Ozeki
和彦 大関
Kazumuki Yanagisawa
一向 柳沢
Hidenori Uchiyama
秀紀 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP4286085A priority Critical patent/JPH06133923A/ja
Publication of JPH06133923A publication Critical patent/JPH06133923A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は電圧印加駆動型のケモメカニカル材料
を利用したアクチュエータによる湾曲力量・応答性を向
上でき、かつ電圧印加駆動時のガス発生を防止すること
を最も主要な特徴とする。 【構成】カテーテルの挿入部1の湾曲部6に格子構造体
10を配設し、この格子構造体10の各格子空間13内
にケモメカニカル材料14を充填するとともに、格子構
造体10の各格子にそれぞれ一対の電圧印加用電極1
5,16を設け、かつ各格子空間13内のケモメカニカ
ル材料14への電圧印加を制御する制御部18を設けた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内視鏡の挿入部や、カテ
ーテル等に使用される可撓管の湾曲機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡の挿入部や、カテーテル
等に使用される可撓管の先端部側に湾曲変形可能な湾曲
部を設け、手元側の操作部の操作にともないこの湾曲部
を遠隔的に湾曲操作する湾曲機構を設けたものが知られ
ている。
【0003】この種の湾曲機構の一例として例えば特開
平1−320068号公報には可撓管の湾曲部にケモメ
カニカル材料(メカノケミカル材料)の膨脹・収縮動作
を利用したアクチュエータを配設することにより、内視
鏡の挿入部や、カテーテル等に使用される可撓管の細径
化を図るようにしたものが開示されている。
【0004】なお、特開平1−320068号公報には
挿入部を構成する樹脂製の外皮の内部に挿入部の長手方
向に沿って長い一対の収納室を形成し、この収納室内に
棒状のケモメカニカル材料を収納するとともに、この収
納室の前後両端に電圧印加用電極を配設し、両電極間の
ケモメカニカル材料への電圧印加を制御することによ
り、可撓管を湾曲操作する構成の電圧印加駆動型のケモ
メカニカル材料のアクチュエータが示されている。
【0005】ここで、ケモメカニカル材料の両端の電極
間に電圧を印加した場合にはケモメカニカル材料は水を
放出しながら収縮し、このケモメカニカル材料の収縮動
作にともない可撓管を湾曲操作するようになっている。
そして、ケモメカニカル材料の両端の電極間の電圧印加
を止めるとケモメカニカル材料は放出した水を再び吸収
しながら膨脹し、可撓管の湾曲動作が解除されるように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成のものにあってはケモメカニカル材料への電圧印
加用電極の電極間距離が大きいので、大きな駆動電圧が
必要になる問題がある。このようにケモメカニカル材料
への印加電圧が大きい場合には水の電気分解により、ガ
スが発生する問題がある。
【0007】また、ケモメカニカル材料の両端の電極間
への電圧印加時のガス発生を防止するために駆動電圧を
小さくした場合にはアクチュエータとしての駆動力量が
小さくなるとともに、応答性が悪くなる問題がある。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、電圧印加駆動型のケモメカニカル材料
を利用したアクチュエータによる湾曲力量・応答性を向
上でき、かつ電圧印加駆動時のガス発生を防止できる可
撓管の湾曲機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は可撓管の湾曲部
に配設された網目状の格子構造体と、この格子構造体の
各格子空間内に充填され、電圧印加によって膨張または
収縮する電圧駆動型のケモメカニカル材料と、前記格子
構造体の各格子にそれぞれ設けられ、前記各格子空間内
のケモメカニカル材料に駆動電圧を印加する一対の電圧
印加用電極と、前記各格子空間内のケモメカニカル材料
への電圧印加を制御して前記可撓管の湾曲動作を制御す
る制御手段とを設けたものである。
【0010】
【作用】可撓管の湾曲操作時には網目状の格子構造体の
各格子空間内の一対の電圧印加用電極に電圧を印加する
ことにより、格子構造体自身の長軸長を伸縮させ、この
伸縮力により可撓管を所定の方向に湾曲させるようにし
たものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1(A)乃
至図5(B)を参照して説明する。図2は脳血管閉塞治
療用の能動マイクロカテーテルの動作状態を示すもの
で、1は脳血管K内に挿入されたカテーテルの挿入部で
ある。この挿入部1の先端部には超音波振動子2、振動
子回転用のマイクロモータ3、このモータ3の回転量を
検出するマイクロエンコーダ4がそれぞれ配設されてお
り、その後方にはバルーン状に膨脹操作可能なマイクロ
血管閉塞具5が離脱自在に装着されている。
【0012】また、カテーテルの挿入部1の先端側には
能動湾曲部6が複数段直列に並設されている。ここで、
カテーテルの挿入部1は例えば合成樹脂材料等の可撓性
を備えた材料からなるマルチルーメンチューブによって
形成されている。
【0013】この挿入部1のマルチルーメンチューブに
は図3(A)に示すように軸心部に中心チャンネル7が
形成されている。中心チャンネル7には超音波振動子2
の駆動信号用ケーブル、マイクロモータ3の駆動信号用
ケーブル、マイクロエンコーダ4の信号用ケーブル、閉
塞具5の離脱操作用の駆動ケーブル等が収納されてい
る。
【0014】さらに、挿入部1のマルチルーメンチュー
ブの中心チャンネル7の周壁部分には各段の湾曲部6毎
にそれぞれ周方向に並設された3つのアクチュエータ室
8が形成されている。これらのアクチュエータ室8の内
部には湾曲用アクチュエータ9がそれぞれ配設されてい
る。
【0015】各アクチュエータ9には図3(B)に示す
網目状の格子構造体10が設けられている。この格子構
造体10には挿入部1の軸心方向に対して斜めに、かつ
それぞれ平行に並設された多数の第1の格子壁構成体1
1…と、この第1の格子壁構成体11…に対して交差す
る方向に、かつそれぞれ平行に並設された多数の第2の
格子壁構成体12…とが設けられている。
【0016】さらに、格子構造体10の第1の格子壁構
成体11…と第2の格子壁構成体12…との間に形成さ
れる各格子空間13…内には電圧印加によって膨張また
は収縮する電圧駆動型のケモメカニカル材料14が充填
されている。このケモメカニカル材料14としては例え
ば、PAMPS、PMAA、PVA−PAA、ポリアク
リル酸ナトリウム、PFSおよびその他のイオン交換樹
脂、PAN系ゲル等があげられる。
【0017】また、格子構造体10の各格子には各格子
空間13…内のケモメカニカル材料14に駆動電圧を印
加する一対の電圧印加用電極15,16がそれぞれ設け
られている。これらの電圧印加用電極15,16は格子
構造体10の第2の格子壁構成体12…にそれぞれ設け
られている。すなわち、各第2の格子壁構成体12の一
面側には一方の電圧印加用電極15、この第2の格子壁
構成体12の他面側には隣接する一対の格子空間13,
13の他方の電圧印加用電極16がそれぞれ設けられて
いる。
【0018】また、第2の格子壁構成体12の上面には
図3(C)に示すように隣接する各格子格子空間13内
の電圧印加用電極15同志間、および電圧印加用電極1
6同志間を接続する上面接続部15a,16aがそれぞ
れ設けられている。そして、各電圧印加用電極15,1
6の上面接続部15a,16aは図1(A)に示すよう
にカテーテルの中心チャンネル7内に配設された電圧印
加用のリード線17を介して手元側の制御部(制御手
段)18に接続されている。
【0019】この制御部18には複数段の湾曲部6の各
アクチュエータ9毎に電圧印加用電源19、スイッチ2
0およびこのスイッチ20をオン−オフ操作するコント
ローラ21がそれぞれ設けられている。なお、22はケ
モメカニカル材料14への印加電圧を調整する可変抵抗
器である。そして、このコントローラ21からの制御信
号にもとづいてスイッチ20のオン−オフ動作が制御さ
れ、各アクチュエータ9の各格子空間13内のケモメカ
ニカル材料14への電圧印加を制御してカテーテルの各
湾曲部6の湾曲動作を制御するようになっている。
【0020】ここで、スイッチ20が図1(A)に示す
ようにオフ状態で保持されている場合にはアクチュエー
タ9の電圧印加用電極15,16間のケモメカニカル材
料14に電圧が印加されない。この状態ではアクチュエ
ータ9は図5(A)に示すように通常の設定長さL
1 で、かつ図4(A)に示すように通常の設定幅寸法の
伸長状態で保持されるようになっている。
【0021】また、アクチュエータ9のスイッチ20が
図1(B)に示すようにオン状態に切換え操作された場
合にはアクチュエータ9の電圧印加用電極15,16間
のケモメカニカル材料14に駆動電圧が印加される。こ
の状態では格子構造体10の各格子空間13…内のケモ
メカニカル材料14が膨脹され、格子形状が変形され
る。このとき、アクチュエータ9は図5(B)に示すよ
うにL1 よりも長さがx程度収縮された収縮寸法L
2 で、かつ図4(B)に示すように通常の設定幅寸法よ
りも横幅が増大した収縮状態に変形するようになってい
る。したがって、この場合は湾曲部6を湾曲させる側の
内周側に湾曲変形するアクチュエータ9が配置されてい
る。
【0022】なお、網目状の格子構造体10の製作は半
導体製造プロセスによるシリコンマイクロマシニングを
用いるとよい。さらに、格子構造体10はあらかじめア
クチュエータ室8の形状に合わせて湾曲状態に成形する
か、或いは図3(B)に示すように略平板形状に成形さ
れた格子構造体10を湾曲変形させて収納する構成にし
てもよい。
【0023】また、アクチュエータ9が伸長状態で保持
されている場合にはアクチュエータ室8内にアクチュエ
ータ9に対して大きなクリアランスが形成され、アクチ
ュエータ9が収縮状態に変形した際に、このクリアラン
スが減るようになっている。そして、収縮状態に変形し
たアクチュエータ9が収容できる程度のクリアランスを
もたせて格子構造体10のアクチュエータ室8が設計・
製作されている。なお、アクチュエータ室8のクリアラ
ンスはケモメカニカル材料14の収縮に伴い排出される
水のリザーバとしても機能するようになっている。
【0024】次に、上記構成の作用について説明する。
脳血管閉塞治療用の能動マイクロカテーテルの使用時に
は能動型血管カテーテルの挿入部1を患者の大腿動脈内
に挿入し、この大腿動脈から図2に示す脳動脈の脳血管
K内に導く。このとき、蛇行した脳動脈に対し、複数段
の能動湾曲部6を適宜遠隔的に駆動操作し、カテーテル
の挿入部1を蛇行血管形状に沿って挿入する。
【0025】そして、目的の挿入位置までカテーテルの
挿入部1の先端部が挿入された状態で、超音波振動子2
をマイクロモータ3で回転走査し(メカラジアル走
査)、血管断面像を観察して病変部の有無、病変部の状
態等を観察する。
【0026】ここで、脳動脈瘤Rを発見すると、マイク
ロ血管閉塞具5を膨脹させた後、瘤内へ離脱する。閉塞
具5の膨脹はカテーテルの挿入部1の中心チャンネル7
からの流体注入により、弾性的にバルーン状に膨脹操作
させる。閉塞具5の離脱は各種公知の方法、例えばヒー
タ加熱により固定部を切断する等の手段により実施でき
る。さらに、瘤内への挿入は、能動湾曲部6を湾曲操作
させて行う。
【0027】また、カテーテルの挿入部1の各段の湾曲
部6の湾曲操作は次のように行なわれる。まず、アクチ
ュエータ9のスイッチ20が図1(A)に示すようにオ
フ状態で保持されている場合にはアクチュエータ9の電
圧印加用電極15,16間のケモメカニカル材料14に
電圧が印加されない。この状態ではアクチュエータ9は
図5(A)に示すように通常の設定長さL1 で、かつ図
4(A)に示すように通常の設定幅寸法の伸長状態で保
持される。
【0028】そのため、挿入部1の各段の湾曲部6に配
設された全てのアクチュエータ9のスイッチ20がオフ
状態で保持されている場合にはカテーテルの湾曲部6は
略直線状に伸長された非湾曲状態で保持される。
【0029】また、いずれかの段の湾曲部6に配設され
たアクチュエータ9のスイッチ20が図1(B)に示す
ようにオン状態に切換え操作された場合にはスイッチ2
0がオン操作されたアクチュエータ9の電圧印加用電極
15,16間のケモメカニカル材料14に駆動電圧が印
加される。この状態では格子構造体10の各格子空間1
3…内のケモメカニカル材料14が膨脹され、格子形状
が変形される。このとき、アクチュエータ9は図5
(B)に示すようにL1 よりも長さがx程度収縮された
収縮寸法L2 で、かつ図4(B)に示すように通常の設
定幅寸法よりも横幅が増大した収縮状態に変形する。
【0030】そのため、この場合にはアクチュエータ9
が図5(B)に示すようにL1 からL2 に収縮すること
で、xの変位と矢印F2 で示す収縮力を得ることがで
き、この収縮状態に変形したアクチュエータ9の変形動
作にともないカテーテルの湾曲部6が図3(A)中に仮
想線で示すように湾曲操作される。
【0031】また、電圧印加を停止又は、逆電圧を印加
させることで、格子構造体10の各格子空間13…内の
ケモメカニカル材料14を収縮させることができる。こ
のとき、アクチュエータ9は図5(A)に示すようにL
2 からL1 に伸長し、かつ図4(A)に示すように通常
の設定幅寸法の伸長形状(初期形状)に戻る状態に変形
する。このアクチュエータ9の変形動作にともないxの
変位とF1 の伸長力を得ることができ、これによりカテ
ーテルの湾曲部6は略直線状に伸長された非湾曲状態に
戻される。なお、湾曲部6の湾曲量、湾曲角度の調整は
ケモメカニカル材料14への印加電圧を例えば可変抵抗
器22の操作により適宜調整することで実施できる。
【0032】そこで、上記構成のものにあってはカテー
テルの湾曲部6に網目状の格子構造体10を備えたアク
チュエータ9を設け、この格子構造体10の各格子空間
13…内にケモメカニカル材料14に駆動電圧を印加す
る一対の電圧印加用電極15,16をそれぞれ配設した
ので、ケモメカニカル材料14への電圧印加用電極1
5,16の電極間距離を従来に比べて小さくすることが
できる。
【0033】そのため、カテーテルの挿入部1の湾曲操
作時には各電圧印加用電極15,16間に印加される駆
動電圧を従来に比べて小さくすることができるので、従
来のような水の電気分解によるガスの発生を防止するこ
とができる。
【0034】さらに、格子構造体10の各格子空間13
…内のケモメカニカル材料14に対し電圧を効率的に印
加できるので、応答性を向上できるとともに、各格子空
間13…内のケモメカニカル材料14に均等に電圧を印
加でき、湾曲力量を向上できる。
【0035】なお、上記実施例ではアクチュエータ9は
電圧印加用電極15,16間のケモメカニカル材料14
に駆動電圧が印加された場合には図5(A)に示す伸長
状態の初期形状から図5(B)に示すように収縮形状に
変形する構成のものを示したが、逆に、電圧印加により
図5(B)に示す初期形状から図5(A)に示す伸長形
状に変形する構成にしてもよい。この場合は湾曲部6を
湾曲させる側の外周側に湾曲変形するアクチュエータ9
を配置するようになっている。
【0036】また、ケモメカニカル材料14の膨脹によ
り、湾曲用アクチュエータ9を収縮させ、網目状の格子
構造体10の弾性復元力によってアクチュエータ9を伸
長状態に復帰させる構成にしてもよい。
【0037】次に、本発明の第2の実施例について図6
乃至図7(B)を参照して説明する。これは、アクチュ
エータ9の網目状の格子構造体10の形状を図6乃至図
7(B)に示すように複数の略波形状の格子壁構成体3
1…を積層状態に組合せた組合せからなる形にしたもの
である。
【0038】この場合、格子構造体10の各格子壁構成
体31間の格子空間32…内には加温により体積収縮、
冷却により体積膨脹する感温性ケモメカニカル材料33
が充填されている。
【0039】さらに、各格子壁構成体31の格子壁部内
には図7(A),(B)に示すように加熱用のヒータ
線、又は膜状のヒータ34が埋設されている。このヒー
タ34には電圧印加用のリード線35を介して手元側の
制御部(制御手段)36に接続されている。
【0040】この制御部36にはアクチュエータ9の電
圧印加用電源37、スイッチ38、可変抵抗器39およ
びスイッチ38をオン−オフ操作するコントローラがそ
れぞれ設けられている。そして、このコントローラから
の制御信号にもとづいてスイッチ38のオン−オフ動作
が制御され、アクチュエータ9の各格子空間32内のケ
モメカニカル材料33への電圧印加を制御してカテーテ
ルの湾曲部6の湾曲動作を制御するようになっている。
なお、この格子構造体10の製作は半導体製造プロセス
を用いたシリコンマイクロマシニングによって行っても
よい。
【0041】そこで、上記構成のものにあってはヒータ
34の加熱によりケモメカニカル材料33が収縮し、図
7(A)に示す初期状態から図7(B)に示すように略
波形状の格子壁構成体31…を圧潰させた形状に網目状
の格子構造体10を変形させることにより、湾曲用アク
チュエータ9を伸長させることができ、このアクチュエ
ータ9の変形動作にともないカテーテルの湾曲部6を湾
曲させることができる。
【0042】また、図8はカテーテルや内視鏡の挿入部
等の可撓管41に設けられた別の多段型湾曲部42の構
成例を示すものである。この多段型湾曲部42には複数
の湾曲部要素43が直列に並設されている。
【0043】さらに、可撓管41の内部には図9に示す
多段型湾曲形のアクチュエータ44が装着されている。
このアクチュエータ44には合成樹脂材料によって形成
された樹脂シート45とこの樹脂シート45の上下に交
互に順次並設された複数のアクチュエータ構成要素46
…とが設けられている。これらのアクチュエータ構成要
素46…は多段型湾曲部42の各湾曲部要素43に対応
させた状態でそれぞれ設けられている。
【0044】各アクチュエータ構成要素46には図10
(A)〜(C)に示すように樹脂シート45上に積層さ
れた薄膜状のケモメカニカル材料47と、このケモメカ
ニカル材料47の両端に形成された一対の電圧印加用電
極48,49とがそれぞれ設けられている。そして、各
電圧印加用電極48,49は図10(C)に示すように
電圧印加用のリード線50を介して手元側の制御部(制
御手段)51に接続されている。なお、ケモメカニカル
材料47の両端の電圧印加用電極48,49間に駆動電
圧が印加されるとケモメカニカル材料47は収縮変形す
るようになっている。
【0045】また、制御部51には複数段のアクチュエ
ータ構成要素46…毎に電圧印加用電源52、スイッチ
53、可変抵抗器54およびスイッチ53をオン−オフ
操作するコントローラがそれぞれ設けられている。そし
て、このコントローラからの制御信号にもとづいてスイ
ッチ53のオン−オフ動作が制御され、各アクチュエー
タ構成要素46のケモメカニカル材料47への電圧印加
を制御して可撓管41の多段型湾曲部42の各湾曲部要
素43の湾曲動作を制御するようになっている。
【0046】ここで、スイッチ53がオフ状態で保持さ
れている場合にはアクチュエータ構成要素46…の電圧
印加用電極48,49間のケモメカニカル材料47に電
圧が印加されない。この状態ではアクチュエータ構成要
素46は図10(B)に示すように略直線状態で保持さ
れるようになっている。
【0047】また、アクチュエータ構成要素46のスイ
ッチ53が図10(C)に示すようにオン状態に切換え
操作された場合にはアクチュエータ構成要素46の電圧
印加用電極48,49間のケモメカニカル材料47に駆
動電圧が印加される。この状態ではケモメカニカル材料
47が収縮し、このケモメカニカル材料47の収縮動作
に応じてアクチュエータ構成要素46が図10(C)に
示すように湾曲変形して多段型湾曲部42の各湾曲部要
素43が湾曲操作されるようになっている。
【0048】そこで、上記構成のものにあっては多段型
湾曲形のアクチュエータ44を薄膜化することができる
ので、アクチュエータ44の応答性を向上することがで
きるとともに、カテーテルや内視鏡の挿入部等の可撓管
41の小型化を図るうえで有利となる。
【0049】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、湾曲機構は、カテーテル以外にも
内視鏡、処置具等に用いてもよい。また、図1(A),
(B)の湾曲用アクチュエータ6を用い、その伸縮動作
を生検鉗子の鉗子部の開閉に用いる他、内視鏡先端部の
対物光学系と連結し、フォーカス、ズーム機構に用いて
もよい。さらに、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変形実施できることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば可撓管の湾曲部に配設さ
れた網目状の格子構造体の各格子空間内に、電圧印加に
よって膨張または収縮する電圧駆動型のケモメカニカル
材料を充填し、格子構造体の各格子にそれぞれ各格子空
間内のケモメカニカル材料に駆動電圧を印加する一対の
電圧印加用電極を設けるとともに、各格子空間内のケモ
メカニカル材料への電圧印加を制御して可撓管の湾曲動
作を制御する制御手段を設けたので、電圧印加駆動型の
ケモメカニカル材料を利用したアクチュエータによる湾
曲力量・応答性を向上でき、かつ電圧印加駆動時のガス
発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の要部の概略構成を示
すもので、(A)は格子構造体の伸長状態を示す概略構
成図、(B)は格子構造体の収縮状態を示す概略構成
図。
【図2】 脳血管閉塞治療用の能動マイクロカテーテル
の動作状態を示す斜視図。
【図3】 能動マイクロカテーテルの湾曲部を示すもの
で、(A)は格子構造体の装着状態を示す斜視図、
(B)は格子構造体の斜視図、(C)は格子構造体の各
格子の電圧印加用電極の装着状態を示す要部の斜視図。
【図4】 能動マイクロカテーテルの湾曲部の横断面を
示すもので、(A)はカテーテルの非湾曲状態を示す横
断面図、(B)はカテーテルの湾曲状態を示す横断面
図。
【図5】 格子構造体の動作状態を示すもので、(A)
は格子構造体の伸長状態を示す側面図、(B)は格子構
造体の収縮状態を示す側面図。
【図6】 本発明の第2の実施例の要部構成を示す斜視
図。
【図7】 第2の実施例の格子構造体の動作状態を示す
もので、(A)は格子構造体の伸長状態を示す概略構成
図、(B)は格子構造体の収縮状態を示す概略構成図。
【図8】 多段型の湾曲部を示す斜視図。
【図9】 多段型湾曲部のアクチュエータの配設状態を
示す概略構成図。
【図10】 単一のアクチュエータを示すもので、
(A)はアクチュエータの横断面図、(B)はアクチュ
エータの縦断面図、(C)はアクチュエータの動作状態
を示す概略構成図。
【符号の説明】
6…湾曲部、10…格子構造体、13…格子空間、14
…ケモメカニカル材料、15,16…電圧印加用電極、
18…制御部(制御手段)。
フロントページの続き (72)発明者 柳沢 一向 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 内山 秀紀 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓管の湾曲部に配設された網目状の格
    子構造体と、この格子構造体の各格子空間内に充填さ
    れ、電圧印加によって膨張または収縮する電圧駆動型の
    ケモメカニカル材料と、前記格子構造体の各格子にそれ
    ぞれ設けられ、前記各格子空間内のケモメカニカル材料
    に駆動電圧を印加する一対の電圧印加用電極と、前記各
    格子空間内のケモメカニカル材料への電圧印加を制御し
    て前記可撓管の湾曲動作を制御する制御手段とを具備し
    たことを特徴とする可撓管の湾曲機構。
JP4286085A 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構 Withdrawn JPH06133923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4286085A JPH06133923A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4286085A JPH06133923A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06133923A true JPH06133923A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17699749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4286085A Withdrawn JPH06133923A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 可撓管の湾曲機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06133923A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005527253A (ja) * 2001-10-05 2005-09-15 ボストン サイエンティフィック リミテッド 自動操縦内視鏡
US7033318B2 (en) 2002-11-29 2006-04-25 Pentax Corporation Photothermal actuator and apparatus comprising photothermal actuator
WO2019239545A1 (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 オリンパス株式会社 内視鏡システムおよび挿入部の推進方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005527253A (ja) * 2001-10-05 2005-09-15 ボストン サイエンティフィック リミテッド 自動操縦内視鏡
US7033318B2 (en) 2002-11-29 2006-04-25 Pentax Corporation Photothermal actuator and apparatus comprising photothermal actuator
WO2019239545A1 (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 オリンパス株式会社 内視鏡システムおよび挿入部の推進方法
US11931007B2 (en) 2018-06-14 2024-03-19 Olympus Corporation Endoscope system and propulsion method for insertion section

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7115092B2 (en) Tubular compliant mechanisms for ultrasonic imaging systems and intravascular interventional devices
US5372124A (en) Treating instrument
US7879004B2 (en) Catheter tip displacement mechanism
JP2007098131A (ja) 多発射型外科用締結器械用の電気活性ポリマーを利用した作動機構
JP3752328B2 (ja) 内視鏡装置
JPH05253175A (ja) 静電型アクチュエータ
JPH06133923A (ja) 可撓管の湾曲機構
US20070037445A1 (en) Tubular compliant shape memory alloy actuators
JP3268853B2 (ja) 生体内挿入具誘導装置
JP3135134B2 (ja) 可撓管の湾曲装置
JPH05184531A (ja) 医療用チューブ
JP3963857B2 (ja) 内視鏡装置
JP3260933B2 (ja) 内視鏡
JPH07132115A (ja) 可撓管の湾曲操作装置
JPH06133922A (ja) 可撓管の湾曲機構
JPH06133921A (ja) 可撓管の湾曲機構とそのアクチュエータ製造方法
JPH08252319A (ja) 可撓管の湾曲機構
JPH04357924A (ja) 内視鏡
JPH05269078A (ja) チューブ湾曲装置
JPH05207967A (ja) 光加熱型マニピュレータ
KR102348858B1 (ko) 다관절 굴곡 기구
JPH0576601A (ja) メカノケミカルアクチユエータ及び医療用チユーブ
JPH06133924A (ja) 可撓管の湾曲機構
JP2006141652A (ja) 把持鉗子システム
JP6913246B2 (ja) 剛性可変装置および内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000104