JPH0613300Y2 - 天 窓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【技術分野】

本考案は天窓、殊に開閉自在とされている天窓に関する
ものである。

【背景技術】

窓体を開閉することができる天窓では、単に採光だけで
なく、換気も行なえるという利点を有するのであるが、
従来より提供されているものは、窓体を閉じた状態か大
きく開いた状態かの２つの状態しか選択することができ
なかったために、少しでも雨が降っていると換気を行な
うことができなかった。

【考案の目的】

本考案はこのような点に鑑み為されたものであり、その
目的とするところは小雨の時でも換気を行なうことがで
きる天窓を提供するにある。

【考案の開示】 しかして本考案は、屋根面に形成された開口部を囲む開
口枠と、この開口枠に枢支されて開口部を開閉自在とし
た窓体と、この窓体を開方向に付勢しているガススプリ
ングと、ガススプリングの付勢に抗して窓体を開口枠に
係止するラッチ手段とからなり、窓体側に回動自在に取
着されたラッチレバーと、開口枠側に固着された受け金
具とからなるラッチ手段は、窓体が開口部を閉塞した状
態とわずかに開いた状態との二段にわたる係止部を備え
てラッチレバーの回動で係止解除がなされるものであ
り、前記窓体は開口枠の外周を囲むとともに窓体が上記
のわずかに開いた状態においても開口枠の上端よりも下
端を下方に位置させる囲み片を外周縁に備えていること
に特徴を有している。 以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述すると、この
天窓は、屋根面に形成された開口部を囲む開口枠２と、
この開口枠２に枢支部２０において枢支されて回動自在
とされた窓体３と、開口枠２に窓体３を係止するための
ラッチ手段４と、窓体３を開く方向に付勢するガススプ
リング５とから形成されている。 窓体３は第１図から明らかなように、枠３０と、この枠
３０によって周縁が保持されたペアガラス（登録商標）
３１とからなるもので、ここにおける枠３０はその外周
縁から囲み片３２を垂下している。図中３３は断熱材で
ある。 一方、開口枠２は上端面にゴムビード２２が装着された
立ち上がり片２１をその全周から立設しているもので、
窓体３を閉めると、上記ゴムビード２２は窓体３の枠３
０の下面に接する。 ラッチ手段４は、窓体３の枠３０の下面に結露防止テー
プ３４と支持板３５とを介して取り付けられたＶ字状に
屈曲したラッチレバー４３と、開口枠２の内周面に結露
防止テープ３４を介して取り付けられた受け金具４０と
から構成されている。受け金具４０は二本のピン４１，
４２を上下に間隔をおいて備えているもので、支持板３
５に回動自在に取り付けられているラッチレバー４３先
端の引掛部４４がいずれかのピン４１，４２に選択的に
係止することができるようになっている。 上記ラッチレバー４３と受け金具４０との係止の解除
は、支持板３５に回動自在に取り付けられているＵ字型
のバー４６によって行なわれる。このバー４６は、第３
図及び第４図に示すように、一対の引き紐４８，４９が
取り付けられたスリーブ４７が装着されているととも
に、ラッチレバー４３の他端が当接するもので、引き紐
４９を引くことで上方へと回動するバー４６は、ラッチ
レバー４３の他端を押して、引掛部４４を受け金具４０
から外す。このために、窓体３はガススプリング５によ
る付勢で開く。逆に引き紐４８を引いた時には、窓体３
が引き下げられるとともにラッチレバー４３がその自重
やばね（図示せず）による付勢で回動して受け金具４０
と係合する。 しかして、第１図に示すように、受け金具４０における
下段のピン４１にラッチレバー４３を係止させている時
には、上述のように、開口枠２の立ち上がり片２１上端
のゴムビード２２が窓体３の枠３０下面に接触した状態
にあり、完全に閉じられた状態となる。しかし、ラッチ
レバー４３を上段のピン４２に係止させた時には、第１
図に鎖線で示すように、窓体３がわずかに開いた状態に
保持されるものであり、そしてこの時にも窓体３の枠３
０の外周縁から垂下された囲み片３２は、開口枠２から
立設されている立ち上がり片２１の外周にあるととも
に、その下端が立ち上がり片２１の上端よりも下方に位
置するために、雨が浸入することを防ぐ。また、窓体３
をわずかに開いた状態は、ガススプリング５による付勢
に抗して窓体３を開口枠２に係止するラッチ手段４によ
ってなされるために、風で煽られて窓体３がさらに開い
てしまうということがなく、従って雨天時の換気を安心
して行うことができる。 尚、ラッチレバー４３が上段のピン４２に係止している
状態から引き紐４８を引いて、窓体３を引き下げれば、
この時にはラッチレバー４３の引掛部４４の形成した下
縁と下段のピン４１との摺接でラッチレバー４３がいっ
たん回動した後に復帰して、ピン４１に係合する。

【考案の効果】

以上のように本考案においては窓体をわずかに開いた状
態に保つ時も、窓体の囲み片の下端が開口枠の上端より
も下方に位置するために、雨天時においても雨の浸入を
恐れることなく換気を行うことができるものであり、ま
た、窓体をわずかに開いた状態はガススプリングによる
付勢に抗して窓体を開口枠に係止するラッチ手段によっ
てなされるために、風で煽られて窓体がさらに開いてし
まうということがなく、従って上記の雨天時の換気を安
心して行うことができるものであり、さらにはラッチ手
段による係止は、ラッチレバーの回動で簡単に解除する
ことができて操作性もよいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の断面図、第２図は同上のラッ
チ手段の斜視図、第３図及び第４図はラッチ手段の開閉
機構の斜視図、第５図は開口枠と窓体の全体の概略断面
図であって、２は開口枠、３は窓体、４はラッチ手段、
３２は囲み片を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】屋根面に形成された開口部を囲む開口枠
   と、この開口枠に枢支されて開口部を開閉自在とした窓
   体と、この窓体を開方向に付勢しているガススプリング
   と、ガススプリングの付勢に抗して窓体を開口枠に係止
   するラッチ手段とからなり、窓体側に回動自在に取着さ
   れたラッチレバーと、開口枠側に固着された受け金具と
   からなるラッチ手段は、窓体が開口部を閉塞した状態と
   わずかに開いた状態との二段にわたる係止部を備えてラ
   ッチレバーの回動で係止解除がなされるものであり、前
   記窓体は開口枠の外周を囲むとともに窓体が上記のわず
   かに開いた状態においても開口枠の上端よりも下端を下
   方に位置させる囲み片を外周縁に備えていることを特徴
   とする天窓。