JPH0612977Y2 - 自動車用アウタスライドル−フ装置 - Google Patents

自動車用アウタスライドル−フ装置

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JPH0612977Y2
JPH0612977Y2 JP1987015428U JP1542887U JPH0612977Y2 JP H0612977 Y2 JPH0612977 Y2 JP H0612977Y2 JP 1987015428 U JP1987015428 U JP 1987015428U JP 1542887 U JP1542887 U JP 1542887U JP H0612977 Y2 JPH0612977 Y2 JP H0612977Y2
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roof
rail
guide rail
opening
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則彦 八木
宗敏 十鳥
秀一 鈴木
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日産車体株式会社
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、リッドがルーフの外側をスライドして開口部
を開閉する自動車用アウタスライドルーフ装置に関す
る。
(従来の技術) 従来の自動車用アウタスライドルーフ装置として、例え
ば、特開昭59−143719号公報に記載されている
ような装置が知られている。
この従来装置は、前部ルーフと後部ルーフとの間に開口
部が開口され、開口部中央に前側ガイドレールが前後方
向に延設され、後側ルーフの左右両側部に後側ガイドレ
ールが前後方向に延設され、両ガイドレールにリッドが
スライド自在に支持され、後部ルーフの上方へリッドを
移動させて開口部が開放されるものであった。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、上述の従来装置にあっては、後部ルーフ
に上方へ開口して前後に延びるガイドレール用溝を設
け、このガイドレール用溝内に後側ガイドレールを設け
た構造であったために以下に列挙する問題点があった。
ガイドレール用溝をプレス成形による凹溝にした場合
には、後側ガイドレールを収納するための幅及び深さが
必要となって、特に上端部において幅が広くなってしま
い、このルーフ上に形成されるガイドレール用溝に、ゴ
ミ詰まりが生じ易かったり、また、風圧で風切り音が発
生したりする恐れがあり、加えて、見映えも悪くなり易
い。
そのために、ガイドレール用溝をルーフパネルの切欠に
よる切欠溝にすると、この溝から車室側への水の浸入を
確実にシールする構造が必要となるし、また、ガイドレ
ールをルーフパネルに支持するために、ガイドレールを
ルーフパネルにガイドレールの全長に亘って支持する支
持部材が必要となり構造が複雑になってしまう。更に、
ガイドレールの前後端をルーフパネルに支持すると、ガ
イドレールの中央部の剛性が不利になるため、ガイドレ
ール全体の板厚を厚くする必要がある。
後側ガイドレールを後部ルーフに設けるために、開口
部をルーフ全体に亘って開口することができず、開口面
積が小さくなって大きな開放感が得られない。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような問題点を解決することを目的と
するもので、その目的達成のために本考案では、車体の
ルーフに開口部が開口され、該開口部をスライドにより
開閉するリッドが設けられ、車体の左右のリヤピラー間
にバックウインドが設けられ、前記車体には前記リッド
の前部をスライドガイドする前側ガイドレールが設けら
れると共に、前記左右のリヤピラーが閉断面に形成さ
れ、該リヤピラーに、前記リッドの後部をスライドガイ
ドして該リッドをバックウインド上に移動させる後側ガ
イドレールが取り付けられている手段とした。
(作用) 上述のように構成した本考案の自動車用アウタスライド
ルーフ装置では、リッドは、前部を前側ガイドレールに
ガイドされると共に、後部左右をリヤピラーに設けられ
た後側ガイドレールにガイドされて開閉スライドを行な
い、全開時には、リッドはバックウインド上に配置され
る。
また、後側ガイドレールは、リヤピラーに設けられるた
めに、開口部をルーフ後端部まで形成することが可能と
なる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
まず、第1図〜第12図に示す第1実施例の自動車用ア
ウタスライドルーフ装置の構成について説明する。
この第1実施例装置は、第1,2図に示す自動車1に設
置されているもので、装置の構成を説明するに当り、最
初にこの自動車1の車体構造について説明する。
この自動車1は、図示するように、一般にハッチバック
クーペと呼ばれる形式のもので、車体100のルーフ1
20の後部にバックドア130が設けられている。
また、第1,2図に示すように、前記ルーフ120に
は、前部ルーフ122の後方でルーフ120の全幅に亘
って開口部10が形成され、この開口部10はルーフ1
20の後端部を構成するレールルーフリヤ121の上方
も含むように形成されている。
また、この自動車1は、車体中央部に上端がレールルー
フリヤ121に連結されたセンタピラー110が立設さ
れ、その前側には、サイドドア140とサイドウインド
ガラス141が設けられ、このセンタピラー110の後
側(レールルーフリヤ121の左右両側部)には、リヤ
ピラー160が後下方に延設され、このリヤピラー16
0はアウタピラー165とインナピラー169とで閉断
面に形成されている。また、このリヤピラー160の外
側にはリヤサイドウインドガラス150が設けられてい
る。
尚、第6図の断面図に示すように、前記リヤサイドウイ
ンドガラス150の上端部は、リヤピラー160の上方
かつ車体中央側へリヤピラー160を覆うようにして湾
曲されている。
そして、前記左右のリヤピラー160間には、前記レー
ルルーフリヤ121にヒンジ結合されたバックドア13
0によって開閉されるドア開口部190が設けられてい
る。
第6図に示すように、前記バックドア130は、バック
ウインドガラス131とドアフレーム132とで構成さ
れ、また、第10図に示すように、バックドア130
は、その前端部が前記レールルーフリヤ121のウエザ
ストリップ126に当接すると共に、段部125と面一
になるように配置されている。
また、前記リヤピラー160には、車室側へドリップ1
61が延設され、このドリップ161とバックドア13
0との間にはドアシール162が設けられている。
そして、第6図に示すように、このドアシール162の
車外側であって、リヤピラー160のアウタピラー16
5に設けた立壁163とバックドア130とリヤサイド
ガラス150の内面とに囲まれた位置には、リヤピラー
160に沿って前後方向に延びる空間部164が形成さ
れている。
尚、前記空間部164内には、リヤピラー160よりも
内側位置にアウタピラー165と隔壁166とでレール
設置部167が形成されている。また、このレール設置
部167は、リップを有するシール部材168,168
でシールされている。
また、第6図に示すように、前記バックドア130の上
面とリヤサイドガラス150の上面との間には、段差h
1の収納段部201が形成され、第10図に示すよう
に、バックウインドガラス131の上面とドアフレーム
132との間にも段差h2が形成されている。
尚、前記収納段部201における段差h1は、第6図の
2点鎖線で示すように、後記リッド20の全開位置bに
おいて、リッド20の上面と前記リヤサイドウインドガ
ラス150の上端部の上面とが同一面となる高さとなっ
ており、また、段差h2も、第12図に示すように、リ
ッド20の上面とドアフレーム132の上面とが同一面
となる高さとなっている。
次に、第1実施例の自動車用アウタスライドルーフ装置
について説明すると、この装置は、第1図に示すよう
に、開口部10、リッド20、前部ローラ30、後部ス
ライダ40、前側ガイドレール50、後側ガイドレール
60、モータ70を主要な構成としている。
開口部10の中央には、第1,10図に示すように、前
端部を前部ルーフ122に固定し、後端部をレールルー
フリヤ121に固定されて前後方向にセンタレール17
0が延設されている。
そして、第3図に示すように、センタレール170は、
下側に補強部材171を設けることで閉断面形状に形成
され、左右側面に沿って前後方向に前側ガイドレール5
0が設けられている。
尚、172は、センタレール170の下側を覆うガーニ
ッシュである。また、第4図に示すように、前部ルーフ
122の後側には、ドリップ123が形成され、このド
リップ123の端縁にシール材127が設けられてい
る。
リッド20は、前記開口部10を開閉するもので、この
リッド20は、1枚の透明のガラス板の外側縁部の車内
側を鉄製のフレーム200で囲んで形成され、第2,1
0図に示すように、全閉位置aでは、前端部が前部ルー
フ122に当接され、後端部がレールルーフリヤ121
と重合してレールルーフリヤ121を覆うと共に、前記
バックドア130との間に段差h3の移動段部202が
形成されるように配置されている。
また、第5図に示すように、リッド20の左右両側には
レールルーフサイド21が形成され、このレールルーフ
サイド21にはサイドウインドガラス141に当接する
ウエザストリップ22が設けられ、さらに、第4,10
図に示すように、リッド20の前端部には前部ルーフ1
22に当接するウエザストリプ23が設けられ、また、
リッド20の後端部には、レールルーフリヤ121に当
接するウエザストリップ24が設けられている。
また、このリッド20中央の前側部分の裏面には、第3
図に示すように、前記前側ガイドレール50にスライド
可能に支持された前側スライド部材としての前部ローラ
30がブラケット25により取り付けられ、また、左右
後側部分の裏面には、第7図に示す前記後側ガイドレー
ル60にスライド可能に支持されたスライド部材として
の後部スライダ40がブラケット26により取り付けら
れている。
このブラケット26は、第6図に示すように、前記空間
部164においてシール部材168間を前後方向にスラ
イド可能なように形成及び配置されている。
尚、前記リッド20の周縁部及び中央前後方向部にはマ
スキングが施され、車体外側から前記フレーム200や
ブラケット25が見えないようになっている。
後部スライダ40は、第7図に示すように、モータ70
にワイヤ71で連結されたスライダ基部41と、該スラ
イダ基部41と前記ブラケット26とを連結するくの字
形に折曲された2枚のチルトリンク42とで構成されて
いる。
そして、前記スライダ基部41は、一側にワイヤ71が
取り付けられた底板411と該底板から立設された2枚
の立片412で形成され、この立片412に前記チルト
リンク42がピン43で枢着されている。
前記チルトリンク42,42は、第7図に示すように、
一端がブラケット26にピン44で枢着され、また、他
端部はピン46で連結され、さらにこのピン44の外側
には第1ローラ45が設けられ、また、ピン43と44
の中間位置にも第2ローラ47,47が設けられてい
る。このピン46はチルトリンク42の一端が上方へ所
定角回動したときに立片412に当接するストッパに形
成されている。
両ガイドレール50,60は、前側ガイドレール50で
前部ローラ30を介してリッド20の前部を支持し、後
側ガイドレール60で後部スライダ40を介してリッド
20の後部を支持すると共に、その支持状態で、前記リ
ッド20が開口部10を閉じた全閉位置a(第2図)か
らリッド20がバックウインドガラス131上にバック
ウインドガラス131に沿って配置される全開位置b
(第1図)までの間でリッド20のスライドをガイドす
るものである。
前記後側ガイドレール60は、第6図に示すように、前
記リヤピラー160のアウタピラー165に取付けられ
てレール設置部167内に配置され、かつ、第7図に示
すように、前側から順にレールトップ部材61、レール
本体62、レールエンド部材63の3部材で構成されて
いる。
前記レールトップ部材61には、第7,8図に示すよう
に、前記第1ローラ45が転動可能な斜め下方に傾斜し
た第1ローラ用溝611が形成されると共に、その下側
には第2ローラ47が転動可能な第2ローラ用溝612
が形成されている。
前記レール本体62には、前記後部スライダ40の底板
411がスライド可能に挿入される底板用溝621が形
成されると共に、前記第2ローラ用溝612に連続する
ローラ用溝622が形成され、また、レール本体62の
上面623は、前記第1ローラ用溝611に連続するよ
う形成されている。
また、底板用溝621の一側には前記ワイヤ71が挿通
されるワイヤ用溝625が形成されている。
前記レールエンド部材63には、第7,9図に示すよう
に、両ローラ45,47の上下動をガイドするガイド溝
631と、第1ローラ45の上下動をガイドするガイド
片632と、前記底板411をガイドする底板用溝63
3とが形成されている。
前記ガイド溝631及びガイド片632は、第9図に示
すように、前記リッド20を全開位置bまで後方スライ
ドさせたときに、リッド20の後端部を下降させるもの
で、この車体に対する相対的な下降によって、第6図の
2点鎖線で示すように、リッド20の上面をリヤサイド
ウインドガラス150の上端部上面と面一にさせると共
に、リッド20の後端部をバックドア130との段差h
2内に収めさせるものである。
モータ70は、前記リッド20のチルト及びスライドの
駆動源となるもので、前記後側ガイドレール60の底板
用溝621に形成されているワイヤ用溝625内に配索
されたワイヤ71を巻取り巻出し自在に設けられ、この
モータ70は、第10図に示すように、車体後端部のバ
ックパネル180内に設置されている。また、このモー
タ70の設置個所は、車体に回動可能に取付られている
ライセンスプレート101を開くと外部に露出するよう
形成されており、モータ70のメンテナンスが容易にで
きるようになっている。
また、前記モータ70は車室内に設けられた操作スイッ
チ(図示省略)により操作され、この操作スイッチは、
off,チルトアップ,開,閉のポジションを有してい
る。
尚、第7図に示すように、モータ70の故障時にはハン
ドル72でワイヤ71の巻取り巻出しができるようにな
っている。また、前記ワイヤ71は、押し引き自在なギ
ヤドワイヤである。
次に、実施例の作用について説明する。
全閉時 全閉時においてリッド20は、第10図に示すように、
前端部のウエザストリップ23が前部ルーフ122に当
接し、左右のウエザストリップ22がサイドウインドガ
ラス141の上端に当接し(第5図)、後端部のウエザ
ストリップ24がレールルーフリヤ121に当接して、
開口部10をシールした状態で閉じている。
チルトアップ時 操作スイッチをチルトアップのポジションにするとモー
タ70が所定量だけ巻取り駆動して後部スライダ40が
後側ガイドレール60内を所定量だけ後方へスライドす
る。
この後部スライダ40は、リッドが全閉位置aであると
きには、第8図に示すように、スライダ基部41がレー
ル本体62の前端近くに配置されており、また、チルト
リンク42の第1ローラ45がレールトップ部材61の
第1ローラ用溝611の下端に配置されており、また、
第2ローラ47が第2ローラ用溝612の下端に配置さ
れている。
そこで、ワイヤ71の巻取りでスライダ基部41が後方
に移動すると、第8図に示すように、両ローラ45,4
7が両ローラ用溝611,612にガイドされることで
チルトリンク42が上方へ回動され、それに伴なってブ
ラケット26が僅かに後方移動すると共に、後部が上昇
され、リッド20は、第11図に示すような、前端部の
ウエザストリップ23がドリップ123のシール材12
7に当接し、後部が上昇したチルトアップ状態となる。
リッド開時 操作スイッチを開ポジションにするとモータ70は、ス
イッチポジションをoffにするかリッド20が全開位
置bに移動するまで巻取り駆動を行なう。
この巻取り駆動により後部スライダ40は後側ガイドレ
ール60を後方スライドするが、このとき、後部スライ
ダ40は、まず上述のチルトアップ作動によりチルトリ
ンク42の上方回動を行なう(リッド20が全閉位置a
である場合)。
その後、第1ローラ45は、レールトップ部材61の第
1ローラ用溝611からレール本体62の上面623へ
移動しこの上面623上を転動し、また、第2ローラ4
7はレールトップ部材61の第2ローラ用溝612から
レール本体62のローラ用溝622内へ移動してこの溝
622内を転動し、またスライダ基部41は底板用溝6
21内をスライドするというようにして、後部スライダ
40は、リッド20の後部を支持しながらスライドガイ
ドする。
また、この後部スライダ40のスライドガイドと共に、
前部ローラ30は、リッド20の前部を支持した状態で
前側ガイドレール50内を転動してリッド20前部のス
ライドガイドを行なう。
リッド全開時 上述の開作動によって後部スライダ40がレールエンド
部材63に達すると、リッド20がバックドア130の
バックウインドガラス131の上方へ移動し、第9図に
示すように、まず、第2ローラ47がガイド溝631に
ガイドされ下方へ移動し、さらに、その第2ローラ47
の下方移動に伴なって第1ローラ45もガイド片632
及び、ガイド溝631にガイドされて下方移動し、チル
トリンク42が下方に回動される。
そして、この両ローラ45,47の後方移動と下方移動
によって、リッド20は第12図に示すように、前端部
がレールルーフリヤ121上に重合した状態となるまで
後方スライドされた後、リッド20の後端が下降して、
第12図に示すように、収納段部201により、リッド
20上面は、バックドア130後端のドアフレーム13
2の上面及びリヤサイドウインドガラス150の上端部
の上面と、ほぼ同一面となる。
リッド閉時 リッド20の開状態において操作スイッチを閉ポジショ
ンにすると、モータ70は巻出し駆動をして後部スライ
ダ40は後側ガイドレール60を前方にスライドする。
リッド20が全開位置bから閉じるときには、モータ7
0の駆動によって、後部スライダ40の第1ローラ45
がまずガイド溝631に沿って上昇し、さらに、第1ロ
ーラ45はガイド溝631から出た後も、ガイド溝63
1に沿った第2ローラ47の上昇に伴なってガイド片6
32に沿ってレール本体62の上面623まで移動す
る。
そして、第2ローラ47はガイド溝631から出た後、
レール本体62のローラ用溝622へ移動する。このよ
うにして、後部スライダ40が後側ガイドレール60に
沿って移動するのに伴ってリッド20は前方へスライド
し、上述の全閉状態となる。
以上のように、本考案第1実施例の自動車用アウタスラ
イドルーフ装置にあっては、上述のように、後側ガイド
レール60が閉断面のリヤピラー160に設けられるこ
とで、開口部10をルーフ120の全幅に亘って形成す
ると共に、ルーフ120の後端まで形成することがで
き、広い開口が得られる。また、後側ガイドレール60
の支持部材を別に設ける必要がなくなるし、リヤピラー
160が剛性の高い構造部材であるので、後側ガイドレ
ール60に対する剛性が有利になって後側ガイドレール
60の板厚を小さくできる。
また、後側ガイドレール60が設けられる空間部164
は、もともと、ドアシール162によって車室側とはシ
ールされている空間であるから、この後側ガイドレール
60を設けるにあたって、新たに車室側とのシールを行
なう部材を追加する必要がなく、それにより、構造が複
雑になることがなく、製造の手間やコストが増すことも
ないという効果が得られる。
さらに、後側ガイドレール60を設けるにあたって、車
体外表面には凹部や切欠部を形成することがないので、
その凹部や切欠部にゴミ詰まりしたり、風切り音が発生
したりすることがない。しかも、通常バックドアを有す
る車両に存在するバックドアとリヤピラーとの間隙を利
用して、リッド20と後部スライダ40との連結を行な
うようにしたために、車体にこのための間隙を形成する
必要がないため車体強度の低下や工数の増加がない。
さらに、全開位置bでリッド20は、第12図に示すよ
うに、収納段部201により、リッド20の上面とリヤ
サイドウインドガラス150の上端部の上面とがほぼ同
一面となるようにして、バックドア130(バックウイ
ンドガラス131)に沿って配置されるために、車体1
00に対してリッド20が上方突出することがなく、空
気抵抗が小さく、また、リッド20がガラス製であるの
で、バックウインドガラス131がリッド20に覆われ
ても後方視界が妨げられない。
加えて、第1実施例では、モータ70をバックドア13
0の後端部下方のバックパネル180内に設けたため、
従来のようにルーフ120内に設ける場合に比べ、スペ
ース的なゆとりがあって設置が容易であり、また、モー
タ設置のための膨らみ等で後方視界を妨げることもな
く、さらに、ライセンスプレート101を開けると外部
に露出するようにしたことで、メンテナンス性も非常に
よい。
また、リッド20のチルトアップは、レールトップ部材
61の両溝611,612による後部スライダ40のチ
ルトリンク42の回動により行なわれるようにしたこと
で、チルトアップのための機構とスライドのための機構
を兼させることができ構成が簡単である。
次に、第13図〜第15図に示す第2実施例の自動車用
アウタスライドルーフ装置について説明する。尚、この
第2実施例を説明するにあたり、第1実施例と同様の構
成については説明を省略する。また、作用についても第
1実施例と同様のものは説明を省略する。
第13図〜第15図に示す第2実施例装置は、リッド2
0がチルトアップすることなくスライドするようにする
と共に、後側ガイドレール260の後端倍にリッド20
の全開位置bを調整可能なストッパ部材300を設けた
例である。
後側ガイドレール260は、第1実施例におけるレール
本体62と同様の断面形状に形成され、底板用溝261
とローラ用溝262とを備えている。
また、後部スライダ240は、第13図に示すように、
第1実施例のスライダ基部のみの形状を成し、また、リ
ッド20後端部左右両側に設けられているブラケット2
26には、前記ローラ用溝262に挿入されるローラ2
27が設けられている。
さらに、第14図に示すように、後側ガイドレール26
0の後端部には、ストッパ部材300が設けられてい
る。このストッパ部材300は、後側ガイドレール26
0の後端部に螺合されているボルト部301と、該ボル
ト部301に支持され、前記ローラ227に当接可能に
ローラ用溝262内に設置されているラバー部302と
で形成されている。
従って、リッド20は、第15図に示すように、後端部
がリヤピラー160に対して相対的に上下動することな
く、また、リッド20の左右両側部の上面がリヤサイド
ウインドガラス150の上端部の上面よりも上方に突出
することなくスライドする。
また、ストッパ部材300は、ボルト部301を回転さ
せてラバー部302の位置を移動させることで、リッド
20の全開位置bを調節することができる。
このように、第2実施例装置では、レールルーフリヤ1
21の上にリッド20を配置すると共に、リッド20と
バックウインド131との間に移動段部202を形成し
たことで、リッドをスライドさせる際に、リッドをチル
トアップしないで後方へ移動させることができ、チルト
アップ機構が省略できるために、構造が簡単になり、重
量軽減も図れる。
加えて、リッド20の全開位置bの調節が容易である。
以上図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実
施例に限られるものではなく、例えば、実施例では、空
間部をリヤピラーの立壁とバックドアとに加えてリヤサ
イドウインドガラスとで囲まれて形成されるように構成
したが、この空間部は、ドアシールよりも車外側であっ
てバックドアとリヤピラーの立壁との間であればどのよ
うに形成してもよい。
また、実施例では、前側ガイドレールをセンタレールの
左右両側面に2本設けたが、センタレールの中央上面
や、センタレール内等に1本だけ設けるようにしてもよ
い。また、開口部の左右の車体に設けてリッドの前部左
右をスライドガイドするようにしてもよい。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案の自動車用アウタスライド
ルーフ装置では、リッドの後部左右をスライドガイドす
る後側ガイドレールが閉断面のリヤピラーに設けられる
手段としたために、後側ガイドレールの支持部材を別に
設ける必要がなくなるし、リヤピラーが剛性の高い構造
部材であるので、後側ガイドレールに対する剛性が有利
になって後側ガイドレールの板厚を小さくできる。ま
た、開口部をルーフ後端のレールルーフリヤまで開口し
て大きな開口部を形成でき、それによって、大きな開放
感が得られるようにできるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第2図は、本考案第1実施例の自動車用アウ
タスライドルーフ装置を示す平面図、第3図は第1実施
例装置の要部を示すSA−SA断面図、第4図は第1実
施例装置の要部を示すSB−SB断面図、第5図は第1
実施例装置の要部を示すSC−SC断面図、第6図は第
1実施例装置の要部を示す断面図、第7図は第1実施例
装置の要部を示す斜視図、第8図及び第9図は、第1実
施例装置の要部の作動を示す説明図、第10図〜第12
図は、第1実施例装置の作動を示す説明図、第13図は
本考案第2実施例の自動車用アウタスライドルーフ装置
の要部を示す斜視図、第14図及び第15図は第2実施
例装置の要部を示す断面図である。 10……開口部 20……リッド 50……前側ガイドレール 60……後側ガイドレール 100……車体 120……ルーフ 122……前部ルーフ 121……レールルーフリヤ 131……バックウインドガラス 160……リヤピラー 163……立壁 164……空間部 190……ドア開口部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体のルーフに開口部が開口され、該開口
    部をスライドにより開閉するリッドが設けられ、 車体の左右のリヤピラー間にバックウインドが設けら
    れ、 前記車体には前記リッドの前部をスライドガイドする前
    側ガイドレールが設けられると共に、前記左右のリヤピ
    ラーが閉断面に形成され、該リヤピラーに、前記リッド
    の後部をスライドガイドして該リッドをバックウインド
    上に移動させる後側ガイドレールが取り付けられている
    ことを特徴とする自動車用アウタスライドルーフ装置。
JP1987015428U 1987-02-04 1987-02-04 自動車用アウタスライドル−フ装置 Expired - Lifetime JPH0612977Y2 (ja)

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