JPH06129452A - ブレーキディスクロータ - Google Patents
ブレーキディスクロータInfo
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- JPH06129452A JPH06129452A JP4275116A JP27511692A JPH06129452A JP H06129452 A JPH06129452 A JP H06129452A JP 4275116 A JP4275116 A JP 4275116A JP 27511692 A JP27511692 A JP 27511692A JP H06129452 A JPH06129452 A JP H06129452A
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/02—Braking members; Mounting thereof
- F16D65/12—Discs; Drums for disc brakes
- F16D65/128—Discs; Drums for disc brakes characterised by means for cooling
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60T—VEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
- B60T5/00—Vehicle modifications to facilitate cooling of brakes
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Transportation (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
Abstract
風の表面の熱伝達率の低下を抑制して、ロータの送風・
冷却効率を向上するとともに、冷却面積を拡大して総放
熱量を増加させる。 【構成】 車軸の軸方向に離間して並設されたインナ側
およびアウタ側の摺動板11および12と、その間に放
射状に配設された外周側の隣合う隔壁22とその間の中
間に配設された内周側の隔壁21とで構成される複数の
フィン2と、フィン2の内周側の隔壁21間および外周
側の隔壁22間に交互に放射状に区画された複数のベン
チホール4と、その半径方向内方および外方に開口した
入口開口31および出口開口32と、各フィン2に形成
され隣合うベンチホール4を連通させる連通口5とから
成るブレーキディスクロータ。
Description
るディスクブレーキ装置のブレーキディスクロータに関
するものである。
1および図22に示すように円板状の摺動板OP、IP
間に単に放射状に複数の隔壁Fを形成し、各隔壁間に入
口開口I、出口開口Oおよび放射状の通路Hを形成する
ものである。
ィスクロータは、通路内の流れを解析するための油膜観
察からも明らかであるが、スチレン粒子トレーサ法によ
る処理データを示す図23、および上記に基づく流れの
スケッチを示す図24に示すように入口開口Iに入口開
口における周方向速度成分と半径方向速度成分の速度三
角形から約50度の角度で通路H内に流入した流れが、
フィンを構成する隔壁Fの負圧面側で厚さ方向に剥離が
発生し、ベンチホールを構成する通路H内では隔壁下部
に広いよどみYが生ずる。そのために主流域MSが非常
に狭くなるとともに、隔壁上面への衝突による準二次流
れSSが発生し、出口開口上部には外部からの逆流RS
が発生するという技術的課題があった。
は、主流域MSが狭くなるため流れの圧力損失が大きい
ので、冷却風の通路面積における表面熱伝達率が低下し
てロータの送風、冷却効率が悪いとともに、冷却面積が
縮小化するため総放熱量が減少するという技術的課題が
あった。
スクロータについて、油膜観察写真やトレーサ法処理画
像を用いて種々流れの解析をした結果、流れに対して有
効に連通口を形成してやれば、フィンを構成する隔壁の
圧力面および負圧面間の圧力差を利用して、連通口を通
る隔壁を横切る流れを形成して、圧力を回復して入口部
での剥離を防止するとともに、負圧面側のよどみ領域Y
を狭くして主流域MSを広くするという本発明の技術的
思想に着眼した。
果、内周側の隔壁と外周側の隔壁を交互に配設して、流
れに対して有効開口面積が大きくなるように圧力回復用
の連通口を形成し、特に内周側フィンにより流れに方向
性をもたせて効果的によどみ領域に流れを注入すること
によって、負圧面側の圧力を回復することにより、上記
従来の入口開口の剥離を防ぎ、ベンチホールのよどみ領
域Yを減少させて、流れの圧力損失を小さくしたため、
冷却風の表面の熱伝達率の低下を少なくすることによ
り、ロータの送風、冷却効率を向上するとともに、冷却
面積を拡大するため総放熱量を増加させるという目的を
達成する本発明に到達した。
の第1発明)のブレーキディスクロータは、車軸方向に
離間して左右に配設された円板状摺動板と、摺動板間に
放射状に配設された複数の内周側および外周側の隔壁
と、複数の内周側および外周側の隔壁間に放射状に形成
された複数の通路と、複数の内周側および外周側の通路
に連絡して半径方向内方および外方に開口した複数の入
口開口および出口開口と、内周側の隔壁と外周側の隔壁
との間において隣合う通路を連通させる複数の連通口と
から成るものである。
レーキディスクロータは、第1発明において、複数の内
周側および外周側の隔壁を、ロータの半径方向に配設し
たものである。
レーキディスクロータは、第1発明において、複数の内
周側および外周側の隔壁を、ロータの半径方向に対して
流れの流入角以下の角度で傾斜させて配設したものであ
る。
レーキディスクロータは、第1発明において、内周側の
隔壁の数と外周側の隔壁の数とが異なるものである。
レーキディスクロータは、第2発明において、内周側も
しくは外周側のいずれか一方の隔壁を、隣合う他方の隔
壁の対称位置に配設したものである。
レーキディスクロータは、第1発明において、前記連通
口を、内周側の隔壁の内端から、内周側の隔壁の内端か
ら外周側の隔壁の外端までの長さの1割から7割の位置
に形成したものである。
レーキディスクロータは、第3発明において、内周側の
隔壁の配設角度と外周側の隔壁の配設角度とが異なるも
のである。
ロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側の隔
壁近くを流れる流れの一部を交互に配設された内周側の
隔壁と外周側の隔壁との間に形成された連通口を通過し
て外周側の隔壁下部の負圧面側に流れ込ませ、流れを形
成することにより負圧面側の剥離によるよどみの領域を
狭くして、主流域を広くするという作用を奏する。
スクロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側
の隔壁近くを流れる流れの一部を交互に配設された半径
方向に配設された内周側の隔壁と外周側の隔壁との間に
形成された連通口を通過して半径方向に配設された外周
側の隔壁下部の負圧面側に流れ込ませ、流れを形成する
ことにより負圧面側の剥離によるよどみの領域を狭くし
て、主流域を広くするという作用を奏する。
スクロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側
の隔壁近くを流れる流れの一部を、交互に配設された半
径方向に対して流れの流入角以下の角度で傾斜して配設
された内周側の隔壁と外周側の隔壁との間に形成された
連通口を通過して半径方向に対して傾斜して配設された
外周側の隔壁下部の負圧面側に流れ込ませ、流れと隔壁
との相対的角度が小さい流れを形成することにより、負
圧面側の剥離によるよどみの領域を狭くして、主流域を
広くするという作用を奏する。
スクロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側
の隔壁近くを流れる流れの一部を数が異なり交互に配設
された内周側の隔壁と外周側の隔壁との間に形成された
連通口を通過して外周側の隔壁下部の負圧面側に流れ込
ませ、流れを形成することにより負圧面側の剥離による
よどみの領域を狭くして、主流域を広くするという作用
を奏する。
スクロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側
の隔壁近くを流れる流れの一部を交互に対称位置に配設
された内周側の隔壁と外周側の隔壁との間に形成された
連通口を通過して外周側の隔壁下部の負圧面側に流れ込
ませ、流れを形成することにより負圧面側の剥離による
よどみの領域を狭くして、主流域を広くするという作用
を奏する。
スクロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側
の隔壁近くを流れる流れの一部を交互に配設された内周
側の隔壁と外周側の隔壁との間であって、内周側の隔壁
の内端から外周側の隔壁の外端までの長さの1割から7
割の位置に形成された連通口を通過して外周側の隔壁下
部の負圧面側に流れ込ませ、流れを形成することにより
負圧面側の剥離によるよどみの領域を狭くして、主流域
を広くするという作用を奏する。
スクロータは、入口開口から流入した流れのうち内周側
の隔壁近くを流れる流れの一部を異なった角度で交互に
配設された内周側の隔壁と外周側の隔壁との間に形成さ
れた連通口を通過して外周側の隔壁下部の負圧面側に流
れ込ませ、流れを形成することにより負圧面側の剥離に
よるよどみの領域を狭くして、主流域を広くするという
作用を奏する。
ィスクロータは、通路内の主流域を広くするので、流れ
の圧力損失を小さくして、冷却風の表面の熱伝達率の低
下を少なくすることにより、ロータの送風・冷却効率を
向上するとともに、冷却面積を拡大するため総放熱量を
増加させるという効果を奏する。
スクロータは、半径方向に配設した隔壁によって形成さ
れた通路内の主流域を広くするので、流れの圧力損失を
小さくして、冷却風の表面の熱伝達率の低下を少なくす
ることにより、ロータの送風・冷却効率を向上するとと
もに、冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させると
いう効果を奏する。
スクロータは、半径方向に対して傾斜して配設した隔壁
によって形成された通路内の流れと隔壁との相対的角度
が小さいため一層主流域を広くするので、流れの圧力損
失を小さくして、冷却風の表面の熱伝達率の低下を少な
くすることにより、ロータの送風・冷却効率を向上する
とともに、冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させ
るという効果を奏する。
スクロータは、内周側の隔壁の数と異なる数の外周側の
隔壁によって形成される通路内の主流域を広くするとと
もに数の少ないほうの隔壁によって形成される通路内の
流れの抵抗を小さくするので、流れの圧力損失を小さく
して、冷却風の表面の熱伝達率の低下を少なくすること
により、ロータの送風・冷却効率を向上するとともに、
冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させるという効
果を奏する。
スクロータは、対称に配設された隔壁によって形成され
た通路内の主流域を広くするので、流れの圧力損失を小
さくして、冷却風の表面の熱伝達率の低下を少なくする
ことにより、ロータの送風・冷却効率を向上するととも
に、冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させるとい
う効果を奏するとともに、車両の左右のいずれの車輪に
も適用出来るという効果を奏する。
スクロータは、内周側の隔壁と外周側の隔壁との間の上
記適切な位置に配設された連通口によって下流側の通路
に流れを導くことにより、通路内の主流域を広くするの
で、流れの圧力損失を効果的に小さくして、冷却風の表
面の熱伝達率の低下を少なくすることにより、ロータの
送風・冷却効率を向上するとともに、冷却面積を拡大す
るため総放熱量を増加させるという効果を奏する。
スクロータは、内周側の隔壁とは異なる最適な角度で配
設された外周側の隔壁によって形成された通路内の主流
域を広くするので、流れの圧力損失を一層小さくして、
冷却風の表面の熱伝達率の低下を少なくすることによ
り、ロータの送風・冷却効率を向上するとともに、冷却
面積を拡大するため総放熱量を増加させるという効果を
奏する。
明する。
スクロータは、自動車用のディスクブレーキ装置に適用
したもので、図6および図7に示すように、各ホイール
WHの内側に配設したダストカバーDCの吸入口Sより
吸入した空気をロータのベンチホール内に導入するもの
であり、図1ないし図7を用いて詳細に説明する。
キディスクロータ1は、第1、第2、第5、第6発明の
実施例であり、車軸(図示せず)の軸方向に離間して並
設されたインナ側およびアウタ側の摺動板11および1
2と、摺動板11および12の間に放射状であって半径
方向に配設された外周側の隣合う隔壁22とその間の中
間において放射状であって半径方向に配設された内周側
の隔壁21とで構成される複数のフィン2と、摺動板1
1および12の間において半径方向内方および外方に開
口した複数の開口31および32と、摺動板11および
12と隣合う内周側の隔壁21および外周側の隔壁22
とによって形成される通路41および42により構成さ
れる複数のベンチホール4と、交互に配設された内周側
の隔壁21と外周側の隔壁22との間に形成され隣合う
ベンチホールを連通させる連通口5と、インナ側の摺動
板の内壁先端部に面取り部を構成するアール部61を形
成するとともにアウタ側の摺動板の先端部に突出部を構
成する方向変換部62と、インナ側およびアウタ側の摺
動板の各ベンチホール4を構成する内壁に放射状に配設
した放熱フィン7とから成る。
に上記インナ側の摺動板11とともに段部13を介して
固着用の穴を有するボス部14と一体に形成されてい
る。アウタ側の摺動板12とインナ側の摺動板11は、
半径方向外方に行くに従い直線的に厚さが増加し、ベン
チホール4の高さを直線的に減少させている。
厚さ4.5mmでアウタ側およびインナ側の摺動板11、
12の間に直径165mmから直径275mmの範囲に放射
状であって半径方向に配設され一体成形された上記内周
側の隔壁21と外周側の隔壁22とで構成されている。
角度θをなして隣合う外周側の隔壁22に対してθ/2
の角度をなす内周側の対称位置に内周側の隔壁21が半
径方向に配設されている。
タ側およインナ側の摺動板12および11の厚みが半径
方向外方に行くに従い直線的に増加して、入口開口31
における高さが14mmで出口開口32における高さが9
mmであり、フィン2の内周側の隔壁21および外周側の
隔壁22が交互に放射状に形成されているので、内周側
および外周側のベンチホール41、42の断面積がほぼ
一定に形成されている。
(内周側の隔壁21と外周側の隔壁22とを同一線上に
投影した長さ)で、フィン2を内周側の隔壁21と外周
側の隔壁22とに分割し、流れの上流側のフィン2の内
周側の隔壁21Fの先端21Eと連通口5の先端(フィ
ン2の内周側の隔壁21の後端21R)とを結ぶ線とベ
ンチホール4の中立線Nとのなす角が約50度の位置に
配設され、すなわちフィン2の内周側先端から0.24
Lの位置から0.38Lの位置(フィン2の内周側の隔
壁21の先端のロータの半径と外周側の隔壁22の後端
のロータの半径との差の長さがLである)に形成されて
いる。
ホール4内への流入角に依存するが、0.1L(上記角
度で70度)から0.7L(30度)の範囲内である
が、入口開口31に近すぎる場合(0.1L以下)は、
内周側フィン長が短く、流入角40度〜50度で流入し
た流れが直接連通口を通過し、隣の下流側のベンチホー
ルの外周側のフィン22の負圧面において剥離およびよ
どみ領域Yが発生するため、入口部での流入損失が増加
し、流量が減少し、冷却性能の低下を招く。逆に出口開
口32に近すぎる場合(0.7L以上)は、外周側にお
ける剥離の発生を抑制し、よどみ領域を少なくするが、
ベンチホール4の広がり損失により圧力差が減少するた
め圧力回復効果が小さくなり、入口部に剥離が発生し、
内周フィン負圧面側によどみ領域が形成され、流量およ
び冷却性能の低下を招く。また0.5L以上において
は、外周側のフィンの長さが短くなることから、ベンチ
ホールの送風能力を決定するホール内外周エネルギー差
が小さくなり、通過流量が減少する傾向があり、連通口
5による圧力回復効果(流量増加効果)とのバランスか
ら0.7Lを限界とした。良好な冷却効果が必要な場合
は、フィンの配設間隔および回転数にも依存するが望ま
しい範囲である0.2L〜0.5Lを採用すると良い。
本第1実施例は0.24L〜0.39Lに設定したもの
である。
mm〜15mmであるが、短いと圧力回復口としての効果が
低下し、長いとフィンの長さが短くなるのでブレード
(送風翼)としての効果が低下するので、最適な長さの
範囲としては4mm〜6mmとなる。本第1実施例では、製
造上の観点も加味して6mmに設定した。
部61は、図2に示すように角部が45度に面取りされ
ており、最小厚さの部分は強度の観点より5mmに設定さ
れている。
は、図2に示すようにインナ側の摺動板11より半径方
向上内方に突出させるとともに内壁を内方に行くに従い
徐々に肉厚を増して凹円弧状に4mm盛り上げた形状にす
ることによって、アール部61との協働により、ロータ
1の軸方向の流れを半径方向外方への流れに変更し、入
口開口31を介してベンチホール4内に流入させる。
うに外周側のフィン2に近い部分にそれぞれ長い放熱フ
ィン71および72を放射状に一体に形成し、ベンチホ
ール4の中央部分には短い放熱フィン73および74を
放射状に一体に形成してあり、ベンチホール4内の流れ
の抵抗を増やさないで放熱効果を高める構成にしてあ
る。
1実施例のブレーキディスクロータは、図2に示すよう
に入口開口31におけるアール部61と方向変換部62
との協働により軸方向の流れを滑らかに半径方向の流れ
に変換して、図3に示すように入口開口31を介してベ
ンチホール4内に流入角40度から50度で流入させ、
フィン2の上記中間に配設された内周側の隔壁21の圧
力面側の壁面に沿う流れをそのまま連通口5を通過させ
て外周側の隔壁22U、22Dで構成される次のベンチ
ホール4内に滑らかに流入させることによりフィン2の
外周側の隔壁22の負圧面側の剥離の発生を防止し、よ
どみ領域41を減らして広い主流域42を形成する。こ
のことは、図5に示すディスクロータを車速250Km/
hに相当する回転数2500r.p.m.で回転させた
時の流れに追従して浮遊するスチレン粒子を追跡し、流
れの可視化を行うスチレン粒子トレーサ法によるトレー
サ粒子処理のスケッチデータからも明らかである。ここ
においてスチレン粒子トレーサ法においては、連続的に
取り込まれた浮遊粒子位置の対応付けを行うことにより
局所における速度ベクトルを求めることが可能であり、
風速測定結果とも良く対応し、主流の観察に適してい
る。
1実施例のブレーキディスクロータは、図3に示すよう
に内周側および外周側の隔壁21および22を交互に配
設して入口開口31から流入した流れを内周側の隔壁2
1により若干外周側の隔壁22Uの負圧面側に曲げて滑
らかな流れを形成し、その間に形成された連通口5は、
流れに対する有効開口面積が実質的に大きいので連通口
5が殆ど通過する流れに対して絞り作用を果たさない滑
らかな流れを有効に形成することにより、フィン2の外
周側の隔壁22の負圧面側の剥離を防止してよどみ領域
41の発生を抑制して、従来の準二次流れの発生を抑制
することにより最も望ましい形で広い主流域42を形成
するので、従来の出口開口における逆流も抑制出来、流
れの圧力損失を最小にして、冷却風の表面の熱伝達率の
低下を少なくすることにより、ロータ1の送風・冷却効
率を向上するとともに、有効な冷却面積を拡大するため
総放熱量を増加させるという効果を奏する。
積と熱伝達率と温度差との積であり、強制対流熱伝達の
場合熱伝達率は流速の0.5〜0.8乗に比例するた
め、流速増加が冷却能力向上に重要であり、換言すれば
第1実施例は、通路抵抗を減らし流速を増加させること
ができたので、放熱量、冷却能力を約11%向上させる
ものである。
冷却面積を増加することが重要であり、第1実施例は、
限られた冷却面積の中で有効に冷却面積を確保して放熱
効率の高い領域を広くとることができたので、冷却能力
を格段に高めることができた。
タ1は、図2に示すように入口開口31においてアール
部61と方向変換部62との協働により、軸方向の流れ
を滑らかに半径方向の流れに変換するので、インナ側の
摺動板11の内壁先端付近に発生する流れの剥離を有効
に抑制するという効果を奏する。
ータ1は、図3および図4に示すようにインナ側および
アウタ側の摺動板の外周側の内壁に4個の小さな放熱フ
ィン71〜74を形成したので、ベンチホール4内の流
れの抵抗を増やすことなく、有効に放熱効果を高めると
いう効果を奏する。
タ1は、図1に示すように、フィン2が放射状に形成さ
れ左右対称形に構成したので、自動車の左右輪のブレー
キを同一のロータで構成することができるため、設計、
製造ラインが単一のものでよく、コストおよび管理面で
格段に楽になるという効果を奏する。
長さを最適な6mmに設定したので、連通口5を通過する
流れによりフィン2の負圧面側の剥離によるよどみを最
も効率良く抑制することができるという効果を奏する。
を最適な位置である0.24L(上記角度で50度)〜
0.39Lに配設したので、剥離によるよどみを最も効
果的に抑制することができるという効果を奏する。
スクロータは、第1、第2、第6発明の実施例であり、
第1実施例が左右対称形のメリットを得るために内周側
の隔壁21をθ/2だけ外周側の隔壁22に対して位相
を変えて配設したが、図8および図9に示すように流れ
の上流側の外周側の隔壁22Uに対してθ/4だけ遅
れ、下流側の外周側の隔壁22Dに対して3θ/4だけ
進んだ位置に内周側の隔壁21を配設するものである。
右対称形のメリットは犠牲にするが、図8および9より
明らかなように、第1実施例より内周側および外周側の
隔壁22U、21間の間隔が短いので外周側の隔壁22
Uの負圧面に近いところに流れを形成するため、外周側
の隔壁22の負圧面側の剥離の発生を防止してよどみ領
域41が一層狭くするとともに、図8中下側の内周側の
隔壁21、21D間の流れと外周側の隔壁22U、22
Dで構成されるベンチホール内で合流させるため広い主
流域42を形成するので、ロータ1の送風・冷却効率を
向上するとともに、有効な冷却面積を拡大するため総放
熱量を増加させるという作用効果を奏する。
スクロータは、第1、第2、第6発明の実施例であり、
図10および図11に示すように流れの上流側の外周側
の隔壁22Uに対して3θ/4だけ遅れ、下流側の外周
側の隔壁22Dに対してθ/4だけ進んだ位置に内周側
の隔壁21を配設するもので、図中下側の内周側の隔壁
間の流れの一部が上方の外周側の隔壁間に流れ込み、そ
れ以外は内周側の隣合う隔壁21間を通過した流れがそ
のまま滑らかに外周側の隣合う隔壁間を通過する流れと
なるので、流れの抵抗が少ないため流量が増加するとい
う作用効果を奏するとともに、その他第1実施例とほぼ
同様の作用効果を奏する。
スクロータは、第1、第2、第4、第5発明の実施例で
あり、図12に示すように流れの上流側の外周側の隔壁
22Uに対してθ/4だけ遅れた位置に第1の内周側の
隔壁21Fを配設し、この第1の内周側の隔壁21Fに
対してθ/2だけ遅れた位置であって流れの下流側の外
周側の隔壁22に対してθ/2だけ進んだ位置に第2の
内周側の隔壁21Sを配設するものである。
1Fおよび21S間から流入する流れに指向性を持たせ
て外周側の隔壁22U、22Dの負圧面側における剥離
を抑制して、積極的なエネルギの注入を実現するととも
に、第1実施例のように車両の左右輪の対称性のメリッ
トを実現するという作用効果も奏するものである。
スクロータは、第1、第2、第4、第5発明の実施例で
あり、図13に示すように流れの上流側の内周側の隔壁
21に対してθ/4だけ遅れた位置に第1の外周側の隔
壁22Fを配設し、この第1の外周側の隔壁22Fに対
してθ/2だけ遅れた位置であって流れの下流側の内周
側の隔壁21に対してθ/2だけ進んだ位置に第2の外
周側の隔壁22Sを配設するものである。
1間の開口面積を確保しつつ、外周側の隔壁22F、2
2Sの表面積の増加を実現するもので、多フィン化を実
現し、ロータ1の送風・冷却効率を向上するとともに、
有効な冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させると
いう作用効果を奏するとともに、車両の左右輪の対称性
のメリットを実現するという作用効果も奏するものであ
る。
スクロータは、第1、第3、第5、第6、第7発明の実
施例であり、図14ないし図16および図2、4、6、
7に示すように車軸(図示せず)の軸方向に離間して並
設されたインナ側およびアウタ側の摺動板11および1
2と、摺動板11および12の間に放射状であって半径
方向に対して流れの流入角以下の角度で配設された外周
側の隣合う隔壁22とその間の中間に配設された内周側
の隔壁21とで構成される複数のフィン2と、摺動板1
1および12の間において半径方向内方および外方に開
口した複数の開口31および32と、摺動板11および
12と隣合う内周側の隔壁21および外周側の隔壁22
とによって形成される通路43および44により構成さ
れる複数のベンチホール4と、交互に配設された内周側
の隔壁21と外周側の隔壁22との間に形成され隣合う
ベンチホールを連通させる連通口5と、インナ側の摺動
板の内壁先端部に面取り部を構成するアール部61を形
成するとともにアウタ側の摺動板の先端部に突出部を構
成する方向変換部62と、インナ側およびアウタ側の摺
動板の各ベンチホール4を構成する内壁に放射状に配設
した放熱フィン7とから成る。
びインナ側の摺動板11、12の間に半径165mmから
半径275mmの範囲に放射状であって半径方向に傾斜し
て一体成形された上記内周側の隔壁21と外周側の隔壁
22とで構成されている。角度θをなして隣合う外周側
の隔壁22に対してθ/2の角度をなす内周側の対称位
置に内周側の隔壁21が配設されている。内周側の隔壁
21は、図15に示すようにその先端21Eとディスク
の中心(図示せず)とを結ぶ半径方向の直線Nに対して
40度傾斜して形成されており、外周側の隔壁22は、
内周側の隔壁21の角度40度より小さく、その先端2
2Gとディスクの中心とを結ぶ半径方向の直線に対して
30度傾斜して、圧力面側のブレード作用を有効に確保
するもので、いわゆる2段傾斜フィン構造を構成するも
のである。
側の摺動板12、11の厚みが半径方向外方に行くに従
い直線的に増加して、入口開口31における高さ14mm
で出口開口32における高さが9mmであり、フィン2の
内周側の隔壁21および外周側の隔壁22が交互に放射
状に形成されているので、その断面積がほぼ一定に形成
されている。
の一方の隔壁に投影した全長Lに対して0.1Lから
0.7Lの間の位置に形成して、2mm〜15mmの許容長
さの範囲内で形成すれば良いが、本実施例では、長さを
6.6mmとして、長さが15mm内周側の隔壁21と、長
さが34mmの外周側の隔壁22とに分割する。ディスク
内の流れの方向において、連通口5は、外周側の隔壁2
2の延長線上に内周側の隔壁21を提案した時の0.5
6Lの位置から0.67Lの位置に形成されている。
成より成るので、説明を省略する。
ロータは、図2に示すように、入口開口31におけるア
ール部61と方向変換部62との協動により、ディスク
の軸方向の流れを滑らかに半径方向の流れに変換してベ
ンチホール4内に流入角40度で流入するので、30度
で傾斜したフィン2の内周側の隔壁21の開口付近で剥
離を発生させることなく、圧力面側の壁面に沿う滑らか
な流れを形成し、内周側の隔壁を外周側の隔壁間の中央
(θ/2)に配設したので上記流れの約半分近くを連通
口5を通過させて下流側のベンチホール4内に流入させ
ることにより、外周側の隔壁の負圧面側に積極的に流れ
を形成して、よどみ領域41を減らして広い主流域42
を形成するとともに、内周側の隔壁で剥離した流れの再
付着を促すとともにフィン2の外周側の隔壁22の負圧
面側の剥離の発生を抑制する。
の隔壁をいずれも流れの流入角に近い角度に形成したの
で、流れは本来上記隔壁に沿って流れるので流れの隔壁
からの剥離が、上記実施例に比べて少ないので、内周側
の隔壁の圧力面側と負圧面側の両方の流れが連通口5を
介して外周側の隣合う隔壁22間で合流して広い主流域
42を形成する。
ィスクロータは、内周側および外周側の隔壁21、22
を流れの流入角に近い角度で配設するので、上記実施例
に比べて上記隔壁21、22に沿う流れが有効に形成さ
れるため、一層有効に隔壁からの流れの剥離を防止し
て、よどみ領域41を狭くし広い主流域42を形成する
ので、流れの圧力損失を小さくして、ロータの送風・冷
却効率を向上させるとともに、冷却面積を有効に拡大す
るため総放熱量を増加させ、冷却性能を約17%向上す
るという効果を奏する。
スクロータは、、第1、第3、第6、第7発明の実施例
であり、第6実施例が内周側の隔壁21をθ/2だけ外
周側の隔壁22に対して角度を変えて配設したが、図1
7および図18に示すように流れの上流側の外周側の隔
壁22Uに対してθ/4の角度を成し、下流側の外周側
の隔壁22Dに対して3θ/4の角度を成す位置に内周
側の隔壁21を配設する点が相違するものである。
内周側および外周側の隔壁間の間隔が短いので内周側の
隔壁21間の流れの一部を連通口5を介して外周側の隔
壁22Uの負圧面に近いところに流れを形成するととも
に、図中下方の内周側の隔壁21間を通過した流れの殆
どは下流側の外周側の隔壁22U、22Dとの間の連通
口を介して外周側の隔壁間に流入させるので、外周側の
隔壁22の負圧面側のよどみ領域41が一層狭く主流域
42が広いので、ロータ1の送風・冷却効率を向上する
とともに、有効な冷却面積を拡大するため総放熱量を増
加させるという作用効果を奏する。
スクロータは、、第1、第3、第6、第7発明の実施例
であり、図19および図20に示すように流れの上流側
の外周側の隔壁22Uに対して3θ/4の角度を成し、
下流側の外周側の隔壁22Dに対してθ/4の角度を成
す位置に内周側の隔壁21を配設する点が相違するもの
である。
する流れは殆ど無く、僅かに循環する流れが形成される
だけのため、有効開口面積の大きな内周側の隣合う隔壁
間を通過した流れがそのまま滑らかに外周側の隣合う隔
壁間を通過する流れとなるので、よどみ領域41が狭
く、主領域42が広いとともに内周側の隔壁間の流れの
抵抗が少ないため流量が増加するという作用効果を奏す
るとともに、その他第6実施例とほぼ同様の作用効果を
奏する。
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、および図面の
記載から当業者が認識することができる本発明の技術思
想に反しない限り変更および付加が可能である。
外周側の隔壁との角度関係について例示したが、本発明
はそれらに限定するものでは無く、流れの流入角その他
の状態に応じて任意の角度関係を採り得るものである。
0.24L〜0.38L(Lはフィン2の先端から後端
までの長さ)、角度で表現すると回転方向上1つ前のフ
ィンの先端とフィンの入口部分の後端とを結ぶ線とベン
チホールの中立線との成す角が50度にそれぞれ設定し
た例について述べたが、フィンの長さ、ベンチホールの
幅、ロータの回転数その他必要に応じて0.1Lから
0.7Lの間の位置、若しくは上記角度で30度から7
0度の範囲内で設定することができる。
ズにおいては2mmないし15mmが許容範囲であり、望ま
しい範囲は4mmないし6mmであるが、ロータサイズが大
きくなればそれに応じて長く設定することが可能である
が、連通口の長さは、通過する流量、フィンのブレード
作用その他の観点から総合的に決まるもので、フィンの
長さLに対して0.1Lないし0.2Lの範囲の中で適
当な長さに設定すれば良い。
変換部の肉盛高さは4mmの例について述べたが、流入抵
抗、製作不良その他の製造上の観点より第1実施例のロ
ータサイズにおいては5mm以内の適当な厚さが適用可能
であり、ロータサイズが大きくなれば5mm以上の高さに
設定しても良い。
を1mmとしたが、ベンチホールの面積が第1実施例と同
様の面積であれば3mm以下の任意の高さにすることも可
能であり、ベンチホールの面積が大きくなればベンチホ
ールの高さの30%以下の適切な高さのものであっても
良い。
を示す図2のA−A線に沿う横断面図である。
断面図である。
を示す部分横断面図である。
す断面図である。
をトレーサ粒子処理データにより示した部分断面図であ
る。
搭載された状態を示す一部欠截斜視図である。
ルに取り付けられた状態を示す断面図である。
れを示す部分断面図である。
をトレーサ粒子処理データにより示した部分断面図であ
る。
流れを示す部分断面図である。
れをトレーサ粒子処理データにより示した部分断面図で
ある。
流れを示す部分断面図である。
流れを示す部分断面図である。
横断面図である。
れを示す部分横断面図である。
れをトレーサ粒子処理データにより示した部分断面図で
ある。
れを示す部分横断面図である。
れをトレーサ粒子処理データにより示した部分断面図で
ある。
れを示す部分横断面図である。
れをトレーサ粒子処理データにより示した部分断面図で
ある。
のB−B線に沿う横断面図である。
図である。
レーサ粒子処理データにより示した部分断面図である。
す部分断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 車軸方向に離間して左右に配設された円
板状摺動板と、 摺動板間に放射状に配設された複数の内周側および外周
側の隔壁と、 複数の内周側および外周側の隔壁間に放射状に形成され
た複数の通路と、 複数の内周側および外周側の通路に連絡して半径方向内
方および外方に開口した複数の入口開口および出口開口
と、 内周側の隔壁と外周側の隔壁との間において隣合う通路
を連通させる複数の連通口とから成り、 内周側の隔壁を、外周側の隣合う隔壁と隔壁との間に位
置するように配設したことを特徴とするブレーキディス
クロータ。 - 【請求項2】 請求項1において、 複数の内周側および外周側の隔壁を、ロータの半径方向
に配設したことを特徴とするブレーキディスクロータ。 - 【請求項3】 請求項1において、 複数の内周側および外周側の隔壁を、ロータの半径方向
に対して流れの流入角以下の角度で傾斜させて配設した
ことを特徴とするブレーキディスクロータ。 - 【請求項4】 請求項1において、 内周側の隔壁の数と外周側の隔壁の数とが異なることを
特徴とするブレーキディスクロータ。 - 【請求項5】 請求項2において、 内周側もしくは外周側のいずれか一方の隔壁を、隣合う
他方の隔壁の対称位置に配設したことを特徴とするブレ
ーキディスクロータ。 - 【請求項6】 請求項1において、 前記連通口を、内周側の隔壁の内端から、内周側の隔壁
の内端から外周側の隔壁の外端までの長さの1割から7
割の位置に形成したことを特徴とするブレーキディスク
ロータ。 - 【請求項7】 請求項3において、 内周側の隔壁の配設角度と外周側の隔壁の配設角度とが
異なることを特徴とするブレーキディスクロータ。
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