JPH06128566A - 抗光酸化剤及びそれを配合した皮膚外用剤 - Google Patents

抗光酸化剤及びそれを配合した皮膚外用剤

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JPH06128566A
JPH06128566A JP3240497A JP24049791A JPH06128566A JP H06128566 A JPH06128566 A JP H06128566A JP 3240497 A JP3240497 A JP 3240497A JP 24049791 A JP24049791 A JP 24049791A JP H06128566 A JPH06128566 A JP H06128566A
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skin
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sesame
glycoside
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JP3240497A
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Okihiko Sakamoto
興彦 阪本
Yoshiyuki Kono
善行 河野
Kiyotaka Kojima
清隆 小島
Morio Mimura
精男 三村
Keiichi Takebayashi
恵一 竹林
Yoshimasa Takahara
義昌 高原
Toshihiko Osawa
俊彦 大澤
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記構造式化1の配糖体を含むことを特徴と
する抗光酸化剤及びそれを含む皮膚外用剤。 【効果】 安全性及び使用性に優れ、しかも顕著な皮膚
劣化防止作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗光酸化剤及び皮膚外用
剤、特に光酸化による皮膚への影響を防止する抗光酸化
性を有する物質及びそれを配合した皮膚外用剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年皮膚の光、特に紫外線による劣化促
進が問題となっており、各種紫外線吸収剤等が配合され
た皮膚外用剤が開発されている。ところが、これらの紫
外線吸収剤は紫外線が皮膚に到達する以前を問題として
おり、むろん完全な紫外線遮蔽は極めて困難であるた
め、皮膚自体の光劣化防止方法の模索が行なわれてい
る。光による皮膚の劣化については、最近の研究によ
り、光により酸化が促進されることがその大きな原因の
一つと考えられている。そこで、皮膚外用剤に関しても
酸化防止剤を添加することが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】もちろん、従来より各
種抗酸化剤が化粧料等の皮膚外用剤に配合されている
が、これらは通常その皮膚外用剤自体に含まれる成分の
酸化防止を目的としたものである。そして、本発明者ら
が検討を進めたところ、皮膚外用剤自体の酸化防止には
極めて効果のある酸化防止剤であっても、皮膚の光酸化
に関しては必ずしも充分な効果が得られないことが明か
とされた。すなわち、BHA,BHT等の合成抗酸化剤
は一般的な抗酸化能には優れているものの、安全性の点
から使用目的、使用量に著しく制限が加えられ、特に皮
膚劣化防止作用を充分に得るほどの添加は好ましくな
い。一方、安全性の点では問題の少ないα−トコフェロ
ール等の抗酸化剤は、一般的な抗酸化能はある程度期待
できるものの、抗光酸化能については極めて低いのであ
る。本発明は前記従来技術の問題に鑑みなされたもので
あり、その目的は皮膚の光酸化を直接的に防止すること
のできる抗光酸化剤及びそれを配合した皮膚外用剤を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明者らが鋭意検討した結果、ゴマ細胞培養物の中
に優れた抗光酸化性物質があることを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち本出願の請求項1記載の抗
光酸化剤は、下記構造式化2の配糖体を含むことを特徴
とする。
【化2】 本出願の請求項2記載の抗光酸化性皮膚外用剤は、前記
化2記載の配糖体を0.005重量%以上含むことを特
徴とする。本出願の請求項3記載の非油性抗光酸化性皮
膚外用剤は、前記化2記載の配糖体を0.005〜0.
1重量%含むことを特徴とする。本出願の請求項4記載
の油性抗光酸化性皮膚外用剤は、前記化2記載の配糖体
を0.2〜0.5重量%含むことを特徴とする。以下、
本発明の構成をさらに詳細に説明する。本発明における
有効成分は、ゴマ(Sesamun indicum L)の植物性体から
誘導した増殖性細胞を培地に培養し、その培養物から得
られた配糖体である。
【0005】この有用な成分を含むゴマの増殖性細胞を
育種するために、ゴマの種子から無菌的に発芽させたゴ
マ芽生えを素材として、ゴマ細胞のカルスを誘導し、安
定に継代培養が可能な高温度培養細胞を取得した。ま
ず、ゴマとしては、芽、根、または種子を用いる。そし
て、無菌条件下で芽生えを調製し、芽、茎、葉及び/ま
たは根の切片を固体及び/または液体の培地で培養して
カルス細胞を誘導する。得られた増殖性カルスは、継代
培養することにより大きなカルスに成長させる。次いで
これを固体及び/または液体培養で、静置及び/または
攪拌培養してカルス細胞を増殖させる。培地としては、
各種培地を使用することができる。そして、その培養物
よりアルコール溶出及び液体クロマトグラフ法を用いる
ことにより、抗光酸化性物質を得ることができる。
【0006】また、本発明にかかる外用剤を非油性とし
た場合、前記配糖体が0.005重量%未満であると抗
光酸化性を充分に発揮することができず、また0.1重
量%を越えて配合しても効果の増強はあまり認められな
い。なお、ここで非油性皮膚外用剤とは、油性成分が5
重量%以下のものをいう。一方、本発明にかかる外用剤
を油性とした場合、前記配糖体が0.2重量%未満であ
ると抗光酸化性を充分に発揮させることができない。ま
た、1重量%を越えて配合しても効果の増強は認められ
ない。
【0007】なお、本発明の皮膚外用剤は、前記有効成
分に加えて必要に応じ本発明の効果を損わない範囲で皮
膚外用剤に一般に用いられる各種成分、すなわち、水性
成分、粉末成分、油分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、
防腐剤、酸化防止剤、香料、色素等を配合することがで
きる。また、本発明の皮膚外用剤の剤形は任意であり、
例えば化粧水等の可溶化系、乳液、クリーム等の乳化系
あるいはファンデーション、分散液等の剤形をとること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の構成を実施例に基づきさらに
詳細に説明する。なお、実施例により本発明が限定され
るものではない。また、配合量は原則として重量%で表
示している。
【0009】抗光酸化性物質の溶出 前述したように、ゴマとしては芽、根、又は種子を用い
る。そして、無菌条件下で芽生えを調製し、芽、茎、葉
及び/又は根の切片を固体及び/又は液体の培地で誘導
する。増殖性細胞の培地としては、各種培地を使用する
ことができる。炭素源としては、グルコース、フラクト
ース等の単糖類、マルトース、シュークロース等の二糖
類の他、オリゴ等やデンプン等の多糖類も使用すること
ができる。
【00010】窒素源としては、硝安、硝酸カリウム等
の硝酸態窒素、硫安、酒石酸アンモニウム等のアンモニ
ア態窒素の他、カザミノ酸、アミノ酸、ペプトン、コー
ンスティープリカー、酵母菌体、イーストエキストラク
ト、麦芽エキストラクト等が使用できる。そのほか、ニ
コチン酸、ニコチン酸アミド、サイアミン、葉酸、ビオ
チン等のビタミン類、イノシトール、アデニル酸、グア
ニル酸、シチジル酸、チミジル酸、サイクリックAMP
等の核酸関連物質、鉄、マンガン、亜鉛、ホウ素、ヨウ
素、カリウム、コバルト、マグネシウム、モリブデン、
リン、銅等のミネラルも使用可能である。基本培地を次
の表1に示す。
【0011】
【表1】 ─────────────────────── 硫酸アンモニウム 1650mg 硝酸カリウム 1900 塩化カルシウム 440 硫酸マグネシウム 370 リン酸第1カリウム 170 ホウ酸 6.2 硫酸マンガン 22.3 硫酸亜鉛 8.6 ヨウ素カリウム 0.83 モリブデン酸ナトリウム 0.25 塩化コバルト 0.025 硫酸銅 0.025 エチレンジアミン4酢酸ナトリウム 37.3 硫酸第1鉄 27.8 ミオイノシトール 100 グリシン 2 塩酸ピリドキシン 0.5 ニコチン酸 0.5 塩酸チアミン 0.1 蔗糖 30 水 1000ml pH5.7 ───────────────────────
【0012】基本培地にはオーキシン、サイトカイニン
を添加するのが好ましく、オーキシンとしてはインドー
ル酢酸、ナフタレン酢酸、2,4ジクロロフェノキシ酢
酸等が適宜利用される。また、サイトカイニンとして
は、ベンジルアデニン、カイネチン等が使用できる。こ
れらの植物ホルモンやサイトカイニンは単独でも使用で
きるが、組合せて用いることが好適である。増殖性のカ
ルスの培養には、前記培地でも良いが、さらに増殖性を
改善するためには、ココナツミルク、カゼイン加水分解
物、ジャガイモ抽出液、コーンスティープリカー、イー
ストエキストラクト、麦芽抽出液等の天然有機栄養源を
添加することが好適である。
【0013】培養温度は28〜37℃で培養操作できる
が、好ましくは33〜36℃である。培養液のpHは弱
酸性(pH5.6〜6.0)が増殖に好適である。この
ようにして得たゴマのカルス細胞から高温度で安定に増
殖できる細胞を育成するには、ジェランガムまたは寒天
による固体平板培地に細胞の小塊を移植し、これを後述
する増殖条件で1〜2週間培養を行なう。このときの培
養温度は33〜36℃に維持することが好ましい。
【0014】さらに、多数の高密度培養細胞の培養系統
の中より、増殖性の高い培養系統を選択し、その細胞集
団からさらに細胞の小塊を多数取り出し、これらを新し
い培地に移植することによって、さらに多数の培養系統
を作る。こうした細胞の培養系統の継代培養を5〜10
回、33〜36℃の高温で繰り返すことによって、高温
度で安定に増殖できるゴマ培養細胞を育成する。培養し
て得た増殖性細胞から抗光酸化性物質を溶出するには、
セルラーゼやリゾチームを用いる生物学的処理、化学的
処理、機械的ないし超音波等の処理、またはこれを組合
せたりして細胞を破壊し、メタノール、エタノール、ア
セトン、クロロホルム、その他の有機溶媒、水あるいは
これらの混合溶媒で溶出する。そして、高速液体クロマ
トグラフ法により前記化2の構造を有する配糖体を採取
する。
【0015】すなわち、ゴマ培養細胞のアルコール抽出
物の吸着クロマトグラフ法により40%メタノール水溶
液で溶出した画分の、高速液体クロマトグラフのチャー
ト図を図1に示す。多数のピークの中より、抗光酸化活
性をもつピークの一つとして、ピーク1(溶出時間約6
分のピーク)を、高速液体クロマトグラフ法を繰り返し
て更に精製する。図2に、高速液体クロマトグラフ法に
より精製したピーク1の物質の純品性を示す。
【0016】このピーク1の抗光酸化性物質を分析し、
化学構造を解析した。まず、紫外線吸収スペクトルを図
3、高速電子衝突マススペクトル法(FAB−MS)に
よる解折図を図4に示す。これより該抗光酸化性物質の
分子イオンピーク(M++1)は625であり、その分
子量は624となる。また、核磁気共鳴スペクトル法に
より、オレフィン、芳香族環の存在と置換位置が解折さ
れる(図5)。一方、前記物質の塩酸加水分解によりア
グリコン分子メチルエステルを調製し、その構造解析を
行なった。核磁気共鳴法及びエレクトロン・インパクト
・マススペクトル(EI−MS)法による解析及び紫外
線吸収曲線などにより、分子量194のカフェ酸メチル
エステル(Caffeic acid methyl ester)であることが
示唆され、前記物質のアグリコンはカフェ酸であること
が判明した。なお、前記物質は糖の呈色反応により糖分
子が結合した配糖体であることが判ったが、その構造を
決定するためにジアゾメタンを用いるメチル化体を調製
した後、これをプロトン核磁気共鳴法、C13核磁気共鳴
法により構造の解析を行なった。それぞれのスペクトル
を図6及び図7に示す。
【0017】この結果、前記抗光酸化性物質は前記化2
の構造を有することが明かとなった。次により具体的な
製造例について説明する。 無菌的に生育したゴマ芽生えの調製 ゴマ種子をよく水洗した後、75%エタノール水溶液に
数秒間浸漬する。これを別に用意した殺菌水で洗浄し、
次いで0.1%ベンザルコニウムクロライド(市販殺菌
剤)液に2〜5分間浸漬して種子に付着している微生物
を殺菌する。この種子を再び殺菌水でよく洗浄した後、
1%次亜塩素酸ナトリウム(和光純薬製)及び0.1%
の界面活性剤ツィーン20を含む殺菌剤液によって、3
0分間処理してゴマ種子を完全に殺菌する。一方、殺菌
したふた付き広口容器を用意する。これに前記表1に示
した組成の基本培地(ただし蔗糖は添加せず、固化剤と
して寒天の場合0.8〜1.5%、ジュランガムの場合
0.2〜0.3%を添加した)を別途オートクレーブ殺
菌したものを、前記広口容器に注いで固化させ播種用の
固形培地とする。また、殺菌水と殺菌したガーゼを広口
容器に無菌的に入れて、播種用の床としてもよい。この
ような播種用の培地または床に、殺菌処理をしたゴマ種
子を無菌操作によって播種する。28〜30℃の恒温室
で蛍光灯の光のもとで保温すると、殺菌処理したゴマ種
子は死滅することなしに発芽し、10日間程度で長さ3
〜5cmのゴマ芽生えが調製できる。このゴマ芽生えは、
完全に無菌状態であり、増殖性細胞の育種に利用され
る。
【0018】ゴマ由来の増殖性細胞塊の誘導培養 前記表1に示した組成の基本培地に、オーキシンとして
ナフタレン酢酸(10-8〜10-5M)、あるいは2,4
ジクロロフェノキシ酢酸(10-8〜10-5M)、サイト
カイニンとしてベンジルアデニン(10-6〜10
-4M)、あるいはカイネチン(10-6〜10-4M)を組
合せて添加した各種組成の培地を調合する。これに固化
剤としてジェランガム0.2%または寒天0.8%を加
えてpHを5.7に調製した後、微生物培養に常用され
るペトリディッシュに分注して固化する。これに、先に
述べたように無菌的に調製したゴマの芽生えの断片を移
植し、温度28〜30℃の恒温室または恒温箱の中で暗
所で培養を行なうと、培養2〜3週間後にはゴマ芽生え
の切断片の切り口より細胞が増殖し、塊となってカルス
を形成する。この増殖性のカルスを、同一組成の培地に
継代培養することによって、大きなカルスを育てること
ができる。カルスの人工的な誘導に用いる基本培地は、
前記培地組成(ムラシゲ−スクーグの培地)を用いた
が、植物の細胞培養に通常用いられている培地ならいず
れも使用できる(植物細胞培養マニュアル、講談社198
4)。
【0019】カルス細胞の増殖培養細胞の育成 ゴマの芽生えより誘導した増殖性細胞塊(カルス)は、
前記組成の培地、オーキシンとしてナフタレン酢酸(1
-8〜10-5M)、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸
(10-8〜10-5M)、サイトカイニンとしてベンジル
アデニン(10-6〜5×10-4M)あるいはサイトカイ
ネチン(10-6〜10-4M)等を添加したものに、さら
に固化剤としてジュランガム0.2%または寒天0.8
%を加えpHを5.7に調製した後、滅菌、固化した培
地を用いて、安定に増殖する細胞を育成する。ゴマ細胞
は暗所でもよく増殖するが、明所の方がさらに増殖が活
発である。すなわち、3,000〜30,000ルク
ス、好ましくは8,000〜15,000ルクスの明所
においてよく増殖することが観察される。温度は、30
〜37℃が好適であり、更に好ましくは33〜36℃で
培養する。ゴマカルスから高温度で安定に増殖できる細
胞を育成するには、ジュランガムまたは寒天による固体
平板培地に細胞の小塊を移植し、これを前記の増殖条件
で1〜2週間培養を行なう。このときの培養温度はカル
ス細胞の誘導培養に用いた温度よりも高温度にする。す
なわち培養温度を33〜36℃に維持して、旺盛に増殖
する細胞を濃縮することができる。このようにして得た
多数の培養系統の中より、増殖性の旺盛な培養系統を選
択し、その細胞集団からさらに細胞の小塊を多数とりだ
し、これらを新しい培地に移植することによって、再び
多数の培養系統を調製する。こうした細胞の培養系統の
継代培養を5〜10回繰り返すことによって、33〜3
6℃の高温で安定に増殖できるゴマ細胞を育成する。
【0020】増殖性細胞の培養 安定に継代培養が可能なゴマ細胞の増殖培養には、前記
組成の培地が用いられるが、植物細胞の培養に通常よく
用いられている組成の培地も利用できる。このような基
本培地にオーキシンとしてナフタレン酢酸(1〜5×1
-5M)、サイトカイニンとして、ベンジルアデニン
(1〜5×10-5M)を加えたものを調合する。液体培
養の場合にはそのまま増殖培養に使用できるが、固体培
地での培養のときには、これにジュランガム0.2%ま
たは寒天0.8%を加えて、滅菌、固化させて使用す
る。細胞の増殖には光を照射するのが好適である。通常
3,000〜30,000ルクス、好ましくは8,00
0〜15,000ルクスの照射であればよい。温度は2
8〜37℃で増殖するが、好ましくは33〜36℃であ
る。液体培養は、通常の微生物の培養に用いられる振盪
培養法や通気攪拌培養法が適用可能であるが、微生物の
培養に比較して、穏やかな条件で操作するのが好まし
い。微生物の培養に比較して、酸素の必要量は著しく少
なくてよいから、僅かに空気を通気しつつ、細胞が培養
液の底に沈殿しない程度の攪拌を行なうことが増殖に好
ましい。
【0021】増殖培養をさらに効果的に行なうために
は、培養液のpHを5.6〜5.8に維持することが好
適である。通常の増殖培養では、1〜2週間で培養が終
了するから培養液から細胞を遠心分離法等の常法で回収
することが可能である。また、固体培養の場合には、増
殖した細胞塊は容易に回収できる。このように工業的な
規模で生産が可能なゴマ細胞の育成を行ない、これを多
量に増殖培養することができる。なお、植物細胞を通常
培養することに用いられている25〜28℃の温度にお
ける増殖量に比べて、35〜36℃では約2倍以上の増
殖量を示しており増殖速度も早くなることから工業的な
植物細胞の培養において、有効に利用できるものであ
る。
【0022】溶出 液体培養法によって増殖した細胞は、重力分離法や遠心
分離法によって回収することができる。得られた細胞を
最終濃度が80%になるようにエチルアルコールを添加
し、機械攪拌ホモジナイザーによって抽出する。遠心分
離して抽出液を回収した残りの細胞について再び80%
エチルアルコールで抽出する。得られた抽出液を減圧下
で濃縮して乾固すればアメ状、黄褐色の抗光酸化性物質
の粗抽出物が得られる。これを、例えばアンバーライト
XAD−IIを用いる吸着クロマトグラフ法によって樹脂
に吸着させ、水とメチルアルコールとの混合溶媒によっ
て溶出し、抗光酸化活性のある画分を取得する。40%
メチルアルコールにより溶出する画分を集め、これを更
に液体クロマトグラフにより分離することにより、ゴマ
培養細胞中に含まれている抗光酸化性配糖体を得る。
【0023】調製例1 (1) ゴマ(Sesamum indicum L.)の種子を用意し、
これを75%エタノール液に数秒間浸漬した後、殺菌し
た蒸留水で2回水洗した。これを0.1%ベンザルコニ
ウムクロライド液(甘槽化学産業株式会社製)に2分間
浸漬した。殺菌した蒸留水で3回良く洗浄した後、1%
次亜塩素酸ナトリウム(和光純薬)及び0.1%ツイー
ン20を含む殺菌剤液に30分間浸漬し、殺菌水で水洗
して殺菌ゴマ種子を調製した。植物培養用のプラスチッ
ク製容器(フロー・ラボラトリー社製)に殺菌水と殺菌
したガーゼを入れ、その上にあらかじめ殺菌したゴマ種
子を播種した。30℃の恒温室で20ワットの蛍光灯の
光の下で2週間放置したところ、長さ5〜7cmのゴマ芽
生えが得られた。
【0024】(2) 次に、表1に示した組成の培地2
lを調製し、これを等分し、それぞれの100mlにジュ
ランガム(三栄化学工業製)0.2%と、表2に示した
実験条件のサイトカイニン、オーキシンを添加して、増
殖性細胞塊(カルス)の誘導培地とした。これらを常法
通り120℃、10分間のオートクレーブ殺菌処理を行
なった。これらの培地を、暖かいうちに直径10cmのプ
ラスチック製ペトリディッシュにそれぞれ3枚宛30ml
つづ分注して、室温で固化させた。これに前記(1)で
調製したゴマ芽生えを無菌操作によって、茎、葉を5〜
7mmの切片に切断して、ペトリディッシュの固型培地上
に移植した。水分の蒸発を防止するためパラフィルム
(アメリカン・カン社製)で封をし、28〜30℃の恒
温室に暗所で3週間放置してゴマ芽生え切片からのカル
スの誘導を行ない、表2の結果を得た。
【0025】
【表2】 ────────────────────────────────── サイトカイニン オーキシン カルスの誘導状態 ────────────────────────────────── ベンジルアデニン ナフタレン酢酸 1×10-5M 5×10-5M ++++ 1 +++ 0.1 ++ 0.01 − ─────────────────────── 2,4ジクロロフェノキシ酢酸 5×10-5M − 1 + 0.1 ++ 0.01 ++++ ────────────────────────────────── カイネチン ナフタレン酢酸 1×10-5M 5×10-5M ++++ 1 ++++ 0.1 +++ 0.01 + ─────────────────────── 2,4ジクロロフェノキシ酢酸 5×10-5M + 1 + 0.1 +++ 0.05 ++++ ────────────────────────────────── +:カルスの誘導量を示す。+が多いほど良好である。 −:カルス誘導無し。
【0026】(3) 前記表1の組成の基本培地に、ジ
ュランガム0.2%、ナフタレン酢酸5×10-5M、ベ
ンジルアデニン1×10-5Mを添加した培地600mlを
前記(1)と同様に殺菌調製した。これをプラスチック
製ペトリディッシュ20枚に、それぞれ30ml宛分注し
て固化させた。そして、(1)で誘導培養して得た増殖
性カルスを、ペトリディッシュ当たり4個宛移植した。
33〜36℃、12,000ルクスの光の植物細胞培養装置の
中で、2週間培養を行なった。増殖性の良好な細胞集塊
を選抜し、これを種細胞として33〜36℃で継代培養
を4回繰り返した。このようにして高温度で安定に増殖
する培養細胞を育成した。この細胞をN55S−HT
(ナフタレン酢酸5×10-5M、ベンジルアデニン1×
10-5で継代培養したゴマ培養細胞)と命名した。
【0027】(4) 表1の組成の基本培地にジュラン
ガム0.2%、ナフタレン酢酸5×10-5M、ベンジル
アデニン1×10-5Mを添加した培地1lを(1)と同
様にして殺菌調製した。これを直径4cm、深さ13cmの
植物細胞培養用のガラス製容器に40ml宛分注して固化
させた。(3)で継代培養して育成したゴマの増殖性細
胞N55S−HT細胞の5〜7mm角を移植して35〜3
6℃、12,000ルクスの光の植物細胞培養装置の中で10
日間培養を行なった。その結果、培養容器中に増殖した
細胞の生重量は平均14.5gであった。この細胞のう
ち60gを乳鉢にとり、6gの石英砂を加えて良く攪拌
し、抗光酸化性配糖体を抽出した。これを遠心分離(2
500回転/分、10分間)して上澄み液を集め、細胞
残渣には再び200mlの80%エタノール水溶液を加え
て抽出した。3回のエタノール水溶液による抽出液を集
め、40℃でロータリーエバポレーターにて蒸発乾固
し、黄褐色の粗抽出物4.8gを得た。
【0028】調整例2 表1に示した組成の培地3lを、通気攪拌装置を備えた
5l容量の植物細胞培養槽に入れ、オートクレーブによ
って120℃、20分間加圧殺菌した。別に300ml三
角フラスコに表1に示した組成の培地60mlを入れ、同
様に殺菌したものに、ゴマ培養細胞のシードを添加し、
35℃、蛍光灯の光照射下で振盪数60往復/分の条件
で振盪培養した。7日間培養したフラスコ5本分の培養
細胞を無菌操作によって回収し、植物細胞培養槽に接種
した。植物細胞培養槽の培養条件は、攪拌数30回転/
分、pH5.7±0.1、通気量1.5l/分、光照射
8,000ルクス、温度35℃で10日間培養した。培養終
了液を遠心分離して細胞を回収したところ、乾燥重量と
して43gが取得された。培養して得られたゴマ細胞を
生重量として500gを用いて抗酸化性物質の抽出精製
を行なった。すなわち1.9lのエタノールを加えて、
ホモジナイザーにより攪拌しつつ20分間抽出した後、
濾過器によって細胞と抽出液を分離した。細胞残渣に2
lの80%エタノール水を加え、同様に抽出操作を20
分間行なった後濾過器によって細胞残渣を分離し、更に
2lの80%エタノールで抽出した。抽出液を合せて、
40℃で減圧濃縮を行ない、褐色の粗抽出物11.4g
が得られた。
【0029】吸着クロマトグラフ法に用いるアンバーラ
イトXAD−II樹脂を直径5cm、長さ30cmのガラス製
カラムに充填して水を流して平衡化した。これに抽出物
5gをカラムの上部に樹脂に吸着させた状態で重層し、
水から順次メタノール濃度を増加させる段階溶出法によ
って、目的物質の溶出を行なった。40%メタノールで
溶出される分画を集め、40℃で減圧濃縮したところ、
黄褐色の中間精製物210mgが得られた。これを高速液
体クロマトグラフ法を繰り返して単一ピークになるまで
精製を行なった結果、精製物21mgが得られた。
【0030】抗光酸化性試験 まず、具体的な皮膚外用剤の実施例の説明に先立ち、そ
の抗光酸化性の試験方法について説明する。本発明にお
いては、皮膚の光酸化防止を目的としているため、一般
的な脂質の酸化実験等により抗光酸化性を検討すること
は妥当でない。そこで、本発明者らは次の様な方法を用
いた。まず、1.8mM ホスファチジルコリン/0.1M NaClの
リポソームサスペンションを調製し、これに適当量の被
験物質を添加する。そして、Xeフェードメータ(長波
長紫外線 UV−A)により25℃10時間の光酸化を
行なわせる。このサンペンションを1g精秤し、5ml
の0.12%TBA(チオバルビツール酸)及び0.5
%のTEA(トリエチルアミン)/酢酸溶液を添加し、
100℃で1時間反応させる。そして、そのサスペンシ
ョンを532nmで吸光度測定を行なった。
【0031】図8にはコントロール(被験物質無添加)
に対するTBA比を劣化度として示している。同図より
明らかなように、皮膚外用剤等に添加される抗酸化剤と
して最も一般的なα−トコフェロール添加区に比較し、
配糖体添加区は約30%程度の劣化しか示しておらず、
極めて優れた抗光酸化効果を有していることが理解され
る。実使用試験 皮膚劣化に基づく現象として、こじわ、がさつき、し
み、色素異常等が挙げられる。そこで、前記抗光酸化物
質ないし一般的な抗酸化剤であるα−トコフェロールを
配合した皮膚外用剤を製造し、光の強い夏期期間中の1
ヵ月間、前述したような皮膚劣化現象の見られるパネル
に実使用を行ない皮膚劣化現象の改善をみた。なお、評
価は次の通り行なった。 +5…顕著な改善効果がみられる。 +3…改善効果がみられる。 +0…特に変化なし。 −5…悪化した。 各試験区5名で、それぞれの評価点の平均を求めた。な
お、非油性皮膚外用剤として次の配合の化粧水を用い
た。
【0032】化粧水基本組成 アルコール相 重量% 95%エチルアルコール 25.0 紫根エキス 0.5 ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油エーテル 2.0 香料 適 量 水相 グリセロールリン酸2ナトリウム 0.05 グリセリン 5.0 ヘキサメタリン酸ナトリウム 適 量 紫外線吸収剤 適 量 イオン交換水 残 余 <製法>水相、アルコール相を調製後可溶化する。な
お、本発明にかかる抗光酸化性物質ないしα−トコフェ
ロールは表3に示す濃度となるようにアルコール相に所
定量添加した。そして、表4に実使用試験の結果を示
す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】 以上の結果より明らかなように、α−トコフェロールは
化粧品自体の保存性向上には効果があるものの、抗光酸
化性に関しては殆ど効果がないことが明かとなった。一
方、抗光酸化性物質を配合した場合、0.005%未満
では明確な皮膚劣化防止作用は認められないが、0.0
05〜0.1%で優れた皮膚劣化防止作用が認められ
た。なお、0.1%を越えて配合しても効果に大きな相
違は認められなかった。
【0035】次に油性皮膚外用剤として下記の配合の乳
液を製造した。 ステアリン酸 2.5 セチルアルコール 1.5 ワセリン 7.0 流動パラフィン 15.0 ポリオキシエチレン(10モル)モノオレイン酸エステル 2.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 トリエタノールアミン 1.0 アスコルビン酸 5.0 グリセロ−3−ホスホコリン 0.1 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製法>イオン交換水にポリエチレングリコール150
0とトリエタノールアミン及びアスコルビン酸、グリセ
ロホスホコリンを加え加熱溶解して70℃に保つ(水
相)。一方、他の成分を混合し加熱溶解して70℃に保
つ。水相に油相を加え、予備乳化を行ないながらホモミ
キサーで均一に乳化し、乳化後よくかき混ぜながら30
℃まで冷却する。なお、抗光酸化性物質ないしα−トコ
フェロールは、表5に示す濃度となるように、水相に所
定量添加した。そして、表6に前記同様の実使用試験の
結果を示す。
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】 以上の結果より、前記水性化粧料と同様にα−トコフェ
ロールは抗光酸化性に関しては効果が小さいことが明か
となった。一方、抗光酸化性物質を配合した場合、0.
2%未満では明確な皮膚劣化防止作用の向上は認められ
ないが、0.2〜0.5%で優れた皮膚劣化防止作用が
認められた。なお、0.5%を越えて配合しても効果に
大きな相違は認められなかった。
【0038】なお、このように油性成分を多く含むか否
かにより抗光酸化性物質の最適添加量が異なるのは、当
該抗光酸化性物質に化粧品基剤である油分の酸化防止作
用もあるため、当該化粧品自体の抗酸化に消費されるこ
とによると考えられる。以上の結果を総合すると、油性
成分を5%以下程度しか含まない非油性皮膚外用剤の場
合には、本発明にかかる抗光酸化性物質を0.005〜
0.1%含有させることが好適である。また、油性成分
を5%を越えて配合するような油性皮膚外用剤の場合に
は、抗光酸化性物質の最適添加量は0.2〜0.5%で
あることが理解される。なお、本発明で用いられる抗光
酸化性物質は、溶解性も良好で非油性、油性の皮膚外用
剤に完全に溶解された。次に本発明にかかる抗光酸化性
皮膚外用剤の具体的な実施例について説明する。なお、
各実施例にかかる皮膚外用剤とも優れた皮膚劣化防止作
用を有する。
【0039】実施例1 栄養乳液 油 相 ビースワックス 1.0 ワセリン 2.0 脱臭ラノリン 1.5 月見草油 6.0 セチルイソオクタノエート 4.0 ポリオキシエチレン(2モル)オレイルエーテル 2.0 エチルパラベン 0.2 ブチルパラベン 0.1 香料 0.3 水 相 カルボキシビニルポリマー 0.2 グリセロールリン酸 0.1 ジプロピレングリコール 2.0 L−アルギニン 0.2 精製水 残 余 配糖体 0.3
【0040】<製法>油相部と水相部をそれぞれ別個に
加熱し攪拌溶解する。油相部を水相部中に添加し、乳
化、冷却して栄養乳液を得る。実施例2 ファンデーション 油 相 デカメチルシクロペンタシロキサン 21.6 ジメチルポリシロキサン(n=5〜20) 5.0 トリメチルシロキシシリケート 5.0 スクワラン 5.0 香料 0.2 ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 4.0 デキストリン脂肪酸エステル処理粉末 35.0 水 相 イオン交換水 残 部 エチルアルコール 10.0 ポリエチレングリコール 3.0 L−グルタミン酸ナトリウム 1.2 クエン酸ナトリウム 0.1 コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.1 配糖体 0.5 <製法>油相を攪拌混合し、また水相も混合溶解する。
そして、両者を混合し、ファンデーションを得た。
【0041】実施例3 化粧水 クエン酸 0.1 スルホ石炭酸亜鉛 0.2 グリセリン 5.0 ポリオキシエチレン(20モル) オレイルアルコールエーテル 1.0 エチルアルコール 20.0 精製水 残 余 香料 0.2 配糖体 0.007 <製法>精製水にクエン酸、スルホ石炭酸亜鉛、グリセ
リンを溶解する(水相)。エチルアルコールにポリオキ
シエチレンオレイルアルコールエーテル、香料、配糖体
を溶解する(アルコール相)。水相にアルコール相を加
えて可溶化し、濾過する。
【0042】実施例4 ヘアトニック アルコール相 95%エチルアルコール 10.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 プロピレングリコール 4.0 オレイルアルコール 0.1 L−メントール 0.5 配糖体 0.1 水 相 イオン交換水 残 余 紫外線吸収剤 適 量 グリセリン 5.0 <製法>水相、アルコール相をそれぞれ調製後、可溶化
する。なお、本実施例にかかるヘアトニックによれば、
頭皮の劣化に起因する脱毛、白髪化が抑制される。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる抗
光酸化剤及びそれを配合した皮膚外用剤は、有効成分と
してゴマ細胞培養で得られた抗光酸化性配糖体を用いて
いるので、安全性及び使用性に優れ、しかも顕著な皮膚
劣化防止作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸着クロマトグラフ法で溶出した中間精製品の
液体クロマトグラフによるクロマトグラムである。
【図2】液体クロマトグラフ法により精製した配糖体の
クロマトグラムである。
【図3】配糖体の紫外線吸収スペクトラムである。
【図4】配糖体の高速電子衝突マススペクトルである。
【図5】配糖体の核磁気共鳴法によるスペクトラムであ
る。
【図6】配糖体のプロトン核磁気共鳴法によるスペクト
ラムである。
【図7】配糖体のC13核磁気共鳴法によるスペクトラム
である。
【図8】本発明にかかる皮膚外用剤に用いられる有効成
分の抗光酸化性の説明図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 C 7167−4C // C07H 15/18 (72)発明者 三村 精男 静岡県富士市宮下453−7 (72)発明者 竹林 恵一 茨城県筑波市春日2−18−5 (72)発明者 高原 義昌 千葉県習志野市谷津5−29−8 (72)発明者 大澤 俊彦 愛知県春日井市押沢台7−9−8

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式化1の配糖体を含むことを特
    徴とする抗光酸化剤。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の配糖体を0.005重量
    %以上含むことを特徴とする抗光酸化性皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の配糖体を0.005〜
    0.1重量%含むことを特徴とする非油性抗光酸化性皮
    膚外用剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の配糖体を0.2〜0.5
    重量%含むことを特徴とする油性抗光酸化性皮膚外用
    剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006306791A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Kanebo Cosmetics Inc 養毛剤
JP2008280271A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Oriza Yuka Kk 皮膚光老化予防剤
CN110755451A (zh) * 2019-11-23 2020-02-07 博雅干细胞科技有限公司 用于治疗骨关节炎的间充质干细胞组合物及其用途
CN110755452A (zh) * 2019-11-23 2020-02-07 博雅干细胞科技有限公司 干细胞治疗骨关节炎的用途

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