JPH06128229A - ジフルオロメチル基を有する光学活性なピペリジンジオール及びトリヒドロキシピペリジン並びにそれらの製法 - Google Patents

ジフルオロメチル基を有する光学活性なピペリジンジオール及びトリヒドロキシピペリジン並びにそれらの製法

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JPH06128229A
JPH06128229A JP28141692A JP28141692A JPH06128229A JP H06128229 A JPH06128229 A JP H06128229A JP 28141692 A JP28141692 A JP 28141692A JP 28141692 A JP28141692 A JP 28141692A JP H06128229 A JPH06128229 A JP H06128229A
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dihydropyridone
diol
formula
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JP28141692A
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English (en)
Inventor
Tomoya Kitatsume
智哉 北爪
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Nagase and Co Ltd
Original Assignee
Nagase and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 抗HIV 作用を示す光学活性化合物として、ジ
フルオロメチル基を有するピペリジンジオール及びトリ
ヒドロキシピペリジンを提供する。 【構成】 式(I)で示される2-ジフルオロメチルピペ
リジン-3,4- ジオール、そのN-置換体〔式(II)〕、式
(IV)で示されるN-置換-2- ジフルオロメチル-3,4,5-
トリヒドロキシピペリジン及び中間体化合物であるジヒ
ドロピリドン化合物(III)、並びに式(II)式(IV)
の化合物の製造方法。 (式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20
のアリール基又は炭素数7〜20のアリールアルキル基を
表し、*は不斉炭素を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフルオロメチル基を
有する新規の光学活性なピペリジンジオール及びトリヒ
ドロキシピペリジン、並びにそれらの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】世界的なエイズの蔓延に伴い、有効な抗
エイズ薬の開発が切望されている。にもかかわらず、エ
イズは最も変異株を作りやすいHIV(ヒト免疫不全ウイル
ス) によるスローウイルス感染症であることから、開発
は困難を極めている。しかし、最近のエイズ研究の進展
に伴って種々の作用機作を持つ抗HIV 活性化合物が報告
されている。
【0003】そのひとつの例として、下記式化10や式
化11で示されるようなグルコシダーゼ阻害作用を有す
る1-デオキシノジリマイシン(XIV),(XV)がある。
【0004】
【化10】
【0005】〔H.Yoon, S.B.King, B.Ganem, Tetrahedr
on Lett. 32, 7199-7202 (1991). 〕
【0006】
【化11】
【0007】〔守屋多聞、大竹徹、松本和男 化学と
生物、30, 305-313 (1992). 〕
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ジフ
ルオロメチル基を有し、且つ上記1-デオキシノジリマイ
シン(XIV),(XV)と類似の構造をもち抗HIV 活性化合物と
して期待される新規の光学活性なピペリジンジオール及
びトリヒドロキシピペリジンを提供することである。ま
た、本発明の目的は、それらの製法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
A.ピペリジンジオール、該ジオール製造のための中間
体並びにそれらの製法 本発明者は、上記本発明の目的を達成するピペリジンジ
オールとして、2-位にジフルオロメチル基を有し3-位及
び4-位に水酸基を有するピペリジンジオールを見いだし
た。
【0010】すなわち、本発明に係るピペリジンジオー
ルは、式化12で示される光学活性な2-ジフルオロメチ
ルピペリジン-3,4- ジオール〔以下、ジオール(I) と略
称する。〕である。
【0011】
【化12】
【0012】〔但し、化12において、*は不斉炭素を
表す。〕上記ジオール(I) は、ピペリジン環の2-位、3-
位及び4-位のそれぞれにおいて絶対配置がRとSの2種
類存在する。従って、ジオール(I) には、 (2R)-ジフル
オロメチルピペリジン-(3S,4R)- ジオール〔以下、 (2
R,3S,4R)-ジオール(I) と略称する〕、 (2R)-ジフルオ
ロメチルピペリジン-(3S,4S)- ジオール〔以下、 (2R,3
S,4S)-ジオール(I) と略称する〕、 (2S)-ジフルオロメ
チルピペリジン-(3R,4R)- ジオール〔以下、 (2S,3R,4
R)-ジオール(I) と略称する〕、 (2S)-ジフルオロメチ
ルピペリジン-(3R,4S)- ジオール〔以下、 (2S,3R,4S)-
ジオール(I) と略称する〕などの合計8種類の立体異性
体が存在する。
【0013】以下に、本発明に係る上記ジオール(I) の
製造方法について説明する。
【0014】ジオール(I) は、一般式
【0015】
【化13】
【0016】〔但し、化13において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表
す。〕で示されるジヒドロピリドン(V) から、中間体で
ある一般式
【0017】
【化14】
【0018】〔但し、化14において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表
す。〕で示されるN-置換-2- ジフルオロメチル-3- ヒド
ロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン〔以下、ジヒドロピ
リドン(III) と略称する〕を経由し、さらに、中間体で
ある一般式
【0019】
【化15】
【0020】〔但し、化15において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表
す。〕で示されるN-置換-2- ジフルオロメチルピペリジ
ン-3,4- ジオール〔以下、N置換ジオール(II)と略称す
る〕を経由して製造することができる。
【0021】上記製造方法において原料として用いる一
般式化13で示されるジヒドロピリドン(V) は、特願平
4−239,422 号明細書に記載の方法により製造すること
ができる。
【0022】すなわち、ジフルオロ酢酸エチルを水素化
アルミニウムリチウムで還元し、エタノールと反応させ
ることによりジフルオロアセトアルデヒドエチルヘミア
セタールを得て、次に、これとR-NH2 〔但し、Rは炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は
炭素数7〜20のアリールアルキル基を表す。〕とを反応
させて一般式化16で示されるイミン(XVI) を得る。
【0023】
【化16】
【0024】〔但し、化16において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表す。〕このイミン(XV
I) 1当量と、式
【0025】
【化17】
【0026】で示されるシロキシジエン(XVII) 1.2〜1.
5 当量とをルイス酸触媒、例えばZnCl2 存在下で環化付
加反応させることにより、一般式化13で示されるジヒ
ドロピリドン(V) が得られる。
【0027】このジヒドロピリドン(V) は、N-置換-(2
R)-ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン〔以
下、 (2R)-ジヒドロピリドン(V) と略称する〕とN-置換
-(2S)-ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン
〔以下、 (2S)-ジヒドロピリドン(V) と略称する〕との
1:1の混合物である。この混合物の2R体と2S体は、置
換基Rが光学活性基である場合にはシリカゲルのカラム
クロマトグラフィーにより容易に分離することができ、
また、置換基Rが光学活性基でない場合には光学カラム
等を用いた高速液体クロマトグラフィーなどにより分離
すればよい。
【0028】上記で得たジヒドロピリドン(V) に、式
【0029】
【化18】
【0030】で示されるナトリウム ビス(トリメチル
シリル)アミド(VI)を反応させた後、式
【0031】
【化19】
【0032】で示される2-スルホニルオキサゾリジン(V
II) を反応させると、一般式化14で示される中間体の
ジヒドロピリドン(III) が得られる。
【0033】この反応は選択的反応であり、ジヒドロピ
リドン(V) の立体配置が生成物であるジヒドロピリドン
(III) の立体化学を決定している。すなわち、 (2R)-ジ
ヒドロピリドン(V) からはN-置換-(2R)-ジフルオロメチ
ル-(3S)-ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン〔以
下、(2R,3S)-ジヒドロピリドン(III) と略称する〕が得
られ、 (2S)-ジヒドロピリドン(V) からはN-置換-(2S)-
ジフルオロメチル-(3R)-ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4-
ピリドン〔以下、(2S,3R)-ジヒドロピリドン(III) と略
称する〕が得られる。
【0034】上記反応は、窒素雰囲気下、THF,エーテ
ル, ジオキサン等の非プロトン性極性溶媒中で行えばよ
い。上記反応は、ナトリウム ビス(トリメチルシリ
ル)アミド(VI)によりアニオンを発生した後、これに2-
スルホニルオキサゾリジン(VII)を、ジヒドロピリドン
(V) 1モルに対して1.2 〜1.8 モル反応させる。反応温
度は−78℃〜0℃程度の適宜な温度で、反応時間は30分
〜24時間の適宜な時間とすればよい。さらに、上記反応
を停止するには、p-トルエンスルホン酸水溶液, 硫酸,
塩酸等の酸により行う。
【0035】次に、上記で得られた中間体ジヒドロピリ
ドン(III) の水酸基をシリコン系の保護基に変換するこ
とにより保護して一般式
【0036】
【化20】
【0037】〔但し、化20において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、 YO-基はシリコン
系の保護基を表し、さらに*は不斉炭素を表す。〕で示
されるジヒドロピリドン(VIII)とし、さらに、このジヒ
ドロピリドン(VIII)を NaBH4 (水素化ホウ素ナトリウ
ム) により還元した後、上記保護基を脱離すると、一般
式化15で示される中間体のN置換ジオール(II)が得ら
れる。
【0038】上記反応において、保護基はNaBH4 により
還元しても安定であり、還元反応終了後、容易に脱離し
て水酸基に変換できる必要がある。その条件をみたす保
護基はシリコン系の保護基であり、具体例として tert-
ブチルジメチルシロキシ基などが挙げられる。
【0039】保護基として tert-ブチルジメチルシロキ
シ基を採用した例について、以下に説明する。すなわ
ち、(2R,3S)-ジヒドロピリドン(III) の水酸基を保護す
ると一般式
【0040】
【化21】
【0041】〔但し、化21において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、TBSO基は tert-ブ
チルジメチルシロキシ基を表し、*は不斉炭素を表
す。〕で示されるN-置換-(2R)-ジフルオロメチル-(3S)-
tert-ブチルジメチルシロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリ
ドン〔以下、(2R,3S)-ジヒドロピリドン(Xa)と略称す
る〕が得られ、(2S,3R)-ジヒドロピリドン(III) の水酸
基を保護すると一般式化21で示されるN-置換-(2S)-ジ
フルオロメチル-(3R)- tert-ブチルジメチルシロキシ-
2,3- ジヒドロ-4- ピリドン〔以下、(2S,3R)-ジヒドロ
ピリドン(Xb)と略称する〕が得られる。
【0042】この tert-ブチルジメチルシロキシ基 (保
護基) の導入は、例えば、ジヒドロピリドン(III) 1モ
ルを塩化メチレン等の溶媒に溶かし、これに tert-ブチ
ルジメチルシリルクロライド10モル程度と塩基として機
能するイミダゾール20モル程度とを室温で加え、30分間
程度反応させればよい。
【0043】このようにして得られた (2R,3S)及び(2S,
3R)-ジヒドロピリドン(Xa),(Xb) をNaBH4 (水素化ホウ
素ナトリウム) により還元すると、(2R,3S)-ジヒドロピ
リドン(Xa)からは一般式
【0044】
【化22】
【0045】〔但し、化22において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、TBSO基は tert-ブ
チルジメチルシロキシ基を表し、*は不斉炭素を表
す。〕で示されるN-置換-(2R)-ジフルオロメチル-(3S)-
tert-ブチルジメチルシロキシ-4- ヒドロキシピペリジ
ン(IX)が得られ、(2S,3R)-ジヒドロピリドン(Xb)からは
一般式化22で示されるN-置換-(2S)-ジフルオロメチル
-(3R)- tert-ブチルジメチルシロキシ-4- ヒドロキシピ
ペリジン(IX)が得られる。
【0046】上記N-置換-(2R)-ジフルオロメチル-(3S)-
tert-ブチルジメチルシロキシ-4-ヒドロキシピペリジ
ン(IX)は、ピペリジン環の水酸基の絶対配置が4Rである
もの〔以下、 (2R,3S,4R)-ピペリジン(IX)と略称する〕
と、絶対配置が4Sであるもの〔以下、 (2R,3S,4S)-ピペ
リジン(IX)と略称する〕との1:1のジアステレオマー
混合物である。また、上記N-置換-(2S)-ジフルオロメチ
ル-(3R)- tert-ブチルジメチルシロキシ-4- ヒドロキシ
ピペリジン(IX)は、ピペリジン環の水酸基の絶対配置が
4Rであるもの〔以下、 (2S,3R,4R)-ピペリジン(IX)と略
称する〕と、絶対配置が4Sであるもの〔以下、 (2S,3R,
4S)-ピペリジン(IX)と略称する〕との1:1のジアステ
レオマー混合物である。
【0047】上記還元反応は、NaBH4 存在下、エタノー
ル,メタノール,プロピルアルコール等のアルコール系
の反応溶媒中で、0〜50℃、好ましくは0〜25℃の反応
温度で15〜24時間反応させればよい。反応生成物である
ジアステレオマー混合物の分離はシリカゲルのカラムク
ロマトグラフィーにより行えばよい。
【0048】上記で分離精製された一般式化22で示さ
れるピペリジン(IX)の保護基( tert-ブチルジメチルシ
ロキシ基)を脱離すると、一般式化15で示される中間
体のN置換ジオール(II)が得られる。
【0049】すなわち、 (2R,3S,4R)-ピペリジン(IX)か
らはN-置換-(2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4R)
- ジオール〔以下、 (2R,3S,4R)-N置換ジオール(II)と
略称する〕が得られ、 (2R,3S,4S)-ピペリジン(IX)から
はN-置換-(2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4S)-
ジオール〔以下、 (2R,3S,4S)-N置換ジオール(II)と略
称する〕が得られ、 (2S,3R,4R)-ピペリジン(IX)からは
N-置換-(2S)-ジフルオロメチルピペリジン-(3R,4R)- ジ
オール〔以下、 (2S,3R,4R)-N置換ジオール(II)と略称
する〕が得られ、さらに、 (2S,3R,4S)-ピペリジン(IX)
からはN-置換-(2S)-ジフルオロメチルピペリジン-(3R,4
S)- ジオール〔以下、 (2S,3R,4S)-N置換ジオール(II)
と略称する〕が得られる。
【0050】上記保護基( tert-ブチルジメチルシロキ
シ基)の脱離は、ピペリジン(IX)と1〜6Nの塩酸とを
メタノール等の溶媒に溶かし、室温で攪拌すればよい。
【0051】その次に、上記で得られた中間体のN置換
ジオール(II)をPd-C (パラジウムカーボン) 存在下で水
素添加すると、前記した式化12で示される光学活性な
ジオール(I) が得られる。
【0052】すなわち、 (2R,3S,4R)-N置換ジオール(I
I)からは (2R,3S,4R)-ジオール(I)が得られ、 (2R,3S,4
S)-N置換ジオール(II)からは (2R,3S,4S)-ジオール(I)
が得られ、 (2S,3R,4R)-N置換ジオール(II)からは (2
S,3R,4R)-ジオール(I) が得られ、さらに、 (2S,3R,4S)
-N置換ジオール(II)からは (2S,3R,4S)-ジオール(I)
が得られる。
【0053】上記反応において、パラジウムカーボンは
N置換ジオール(II)1ミリモルに対して 230mg程度の割
合で使用すればよい。また、上記反応は、THF,ジエチル
エーテル, ジオキサン, N,N-ジメチルホルムアミド (DM
F), N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC), メタノール, エ
タノール等の反応溶媒中で、5〜80℃、好ましくは15〜
30℃の反応温度で20〜24時間反応させればよい。得られ
た最終生成物の精製はシリカゲルのカラムクロマトグラ
フィーにより行えばよい。
【0054】さらに、上記反応において、一般式化15
で示されるN置換ジオール(II)の置換基Rはパラジウム
カーボンによる還元で容易に切断されるものであればよ
く、その具体例として (R)又は(S)-メチルベンジル基
(α- フェネチル基) ,ベンジル基,p-メトキシフェニ
ル基等が挙げられ、 (R)又は(S)-メチルベンジル基 (α
- フェネチル基) が特に好ましい。
【0055】B.トリヒドロキシピペリジン並びにその
製法 本発明者は、前記した本発明の目的を達成するトリヒド
ロキシピペリジンとして、2-位にジフルオロメチル基を
有し、3-位, 4-位及び5-位に水酸基を有するトリヒドロ
キシピペリジンを見いだした。
【0056】すなわち、本発明に係るトリヒドロキシピ
ペリジンは、一般式化23で示される光学活性なN-置換
-2- ジフルオロメチル-3,4,5- トリヒドロキシピペリジ
ン〔以下、N置換トリオール(IV)と略称する。〕であ
る。
【0057】
【化23】
【0058】〔但し、化23において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表
す。〕上記N置換トリオール(IV)は、ピペリジン環の2-
位、3-位、4-位及び5-位のそれぞれにおいて絶対配置が
RとSの2種類存在する。従って、N置換トリオール(I
V)には合計16種類の立体異性体が存在し、その例を挙げ
ると、N-置換-(2R)-ジフルオロメチル-(3S,4S,5S)-トリ
ヒドロキシピペリジン〔以下、(2R,3S,4S,5S)-N置換ト
リオール(IVa) と略称する〕、N-置換-(2S)-ジフルオロ
メチル-(3R,4R,5R)-トリヒドロキシピペリジン〔以下、
(2S,3R,4R,5R)-N置換トリオール(IVb)と略称する〕な
どがある。
【0059】以下に、本発明に係る上記N置換トリオー
ル(IV)の製造方法について説明する。
【0060】まず、(2R,3S,4S,5S)-N置換トリオール(I
Va) の製造方法について説明する。すなわち、(2R,3S,4
S,5S)-N置換トリオール(IVa) は、一般式化24に示す
ように、Aで述べた(2R,3S)-ジヒドロピリドン(Xa)から
中間体である(XIa) と(XIIa)と(XIIIa) とを経由して製
造することができる。
【0061】
【化24】
【0062】〔但し、化24において、Rは炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数
7〜20のアリールアルキル基を表し、TBSO基は tert-ブ
チルジメチルシロキシ基を表す。〕この製造方法の構成
について、以下にさらに詳しく説明する。
【0063】Aで記載した(2R,3S)-ジヒドロピリドン(X
a)と、CuH 及び BF3Et2O (ルイス酸) とを反応させる
と、ピペリドン(XIa) が得られる。
【0064】具体的には、例えば、 LiAlH4 2ミリモル
をTHF に懸濁し、これにメタノール4ミリモルを滴下し
攪拌する。これに CuBr 1ミリモル及び Me2S 1ミリモ
ルを加え攪拌する。それから、この反応混合物にBF3Et2
O を加え攪拌する。次に、この溶液にBF3Et2O により処
理された(2R,3S)-ジヒドロピリドン(Xa)を加え、−78℃
程度の温度で1時間攪拌して反応させる。反応は飽和ア
ンモニア水溶液やNH4Cl 等により停止する。この具体例
では、LiAlH4-nCuH n の錯体を形成して還元反応を行っ
ている。
【0065】次に、上記で得られたピペリドン(XIa)
に、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(VI)
を反応させた後、2-スルホニルオキサゾリジン(VII) を
反応させると、中間体のヒドロキシピペリドン(XIIa)が
選択的に得られる。
【0066】この反応は立体選択的反応であり、ピペリ
ドン(XIa) の立体配置が生成物であるヒドロキシピペリ
ドン(XIIa)の立体化学を決定している。すなわち、上記
ピペリドン(XIa) の場合、ピペリドン環の5-位に導入さ
れた水酸基は絶対配置がSとなる。
【0067】上記反応は、窒素雰囲気下、THF,エーテ
ル, ジオキサン等の非プロトン性極性溶媒中で行えばよ
い。上記反応は、ナトリウム ビス(トリメチルシリ
ル)アミド(VI)によりアニオンを発生した後、これに2-
スルホニルオキサゾリジン(VII)を、ピペリドン(XIa)
1モルに対して1.2 〜1.8 モル反応させる。反応温度は
−78℃〜0℃程度の適宜な温度で、反応時間は30分〜24
時間の適宜な時間とすればよい。さらに、上記反応を停
止するには、p-トルエンスルホン酸, 硫酸, 塩酸等の酸
により行う。
【0068】その次に、上記で得られたヒドロキシピペ
リドン(XIIa)を NaBH4 (水素化ホウ素ナトリウム) によ
り還元すると、中間体のジヒドロキシピペリジン(XIII
a) が選択的に得られる。
【0069】この反応は立体選択的反応であり、ヒドロ
キシピペリドン(XIIa)の立体配置が生成物であるジヒド
ロキシピペリジン(XIIIa) の立体化学を決定している。
すなわち、上記ヒドロキシピペリドン(XIIa)の場合、Na
BH4 による還元で得られた水酸基は絶対配置がSとな
る。
【0070】上記還元反応は、NaBH4 存在下、エタノー
ル,メタノール,プロピルアルコール等のアルコール系
の反応溶媒中で、0〜50℃、好ましくは0〜25℃の反応
温度で20分間程度反応させればよい。得られた生成物の
精製はシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより行
えばよい。
【0071】最後に、上記で得られたジヒドロキシピペ
リジン(XIIIa) の保護基 ( tert-ブチルジメチルシロキ
シ基) を脱離すると、最終生成物である光学活性な(2R,
3S,4S,5S)-N置換トリオール(IVa) が得られる。
【0072】この脱離反応は、ジヒドロキシピペリジン
(XIIIa) と1〜6Nの塩酸とをメタノール等の溶媒に溶
かし、室温で攪拌すればよい。得られた最終生成物の精
製はシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより行え
ばよい。
【0073】以上、(2R,3S,4S,5S)-N置換トリオール(I
Va) の製法について述べたが、(2S,3R,4R,5R)-N置換ト
リオール(IVb) についても、一般式化25に示すように
(2R,3S,4S,5S)-N置換トリオール(IVa) と同様の方法で
製造することができる。
【0074】
【化25】
【0075】すなわち、原料物質としてAで述べた(2S,
3R)-ジヒドロピリドン(Xb)を用いると、中間体(XIb) を
経由して中間体(XIIb)が立体選択的に得られ、中間体(X
IIb)から中間体(XIIIb) が立体選択的に得られ、さら
に、中間体(XIIIb) から最終生成物(IVb) が得られる。
【0076】以上説明したN置換トリオール(IV)の製造
方法では、原料物質のジヒドロピリドン(Xa),(Xb) の保
護基はいずれも tert-ブチルジメチルシロキシ基となっ
ているが、これとは別のシリコン系の保護基であっても
よい。すなわち、上記製法の反応によっても安定であ
り、且つ反応終了後、容易に脱離して水酸基に変換でき
るようなものであれば適用できる。
【0077】
【発明の効果】本発明によって、ジフルオロメチル基を
有する新規の光学活性なピペリジンジオール及びトリヒ
ドロキシピペリジンとして、ジオール(I) とN置換トリ
オール(IV)とを提供することができた。
【0078】本発明の製造方法によって、中間体のジヒ
ドロピリドン(III) とN置換ジオール(II)とを経由し上
記ジオール(I) を容易に製造することができた。本発明
の製造方法によって、また、上記N置換トリオール(IV)
を容易に製造することができた。
【0079】また、本発明によって提供されたジオール
(I) 及びN置換トリオール(IV)は、1-デオキシノジリマ
イシンとの構造上の類似性に鑑みて、グルコシダーゼ阻
害作用並びに優れた抗HIV 作用が期待される。さらに、
上記ジオール(I) 及びN置換トリオール(IV)は、ジフル
オロメチル基を有しているので抗真菌剤としても期待さ
れる。
【0080】
【実施例】以下に、本発明の実施例について詳細に説明
する。
【0081】なお、各実施例においては、市販の試薬は
精製せずに使用することとし、赤外線スペクトルはJASC
O A-102 分光計又はJASCO FT/IR-5000分光計を用いてKB
r 錠剤法により測定した。また、核磁気共鳴(NMR)スペ
クトルは、200MHz若しくは500MHzの 1H-NMR、470MHz若
しくは500MHzの19F-NMR及び 50MHzの13C-NMRにより測
定し、収率は単離されたものについて示した。
【0082】参考例1; 〈R-(+)-2,2-ジフルオロエチリデン- α- フェネチルア
ミン(14)の調製〉以下の手順に従って、ジフルオロアセ
トアルデヒドエチルヘミアセタールを調製した。すなわ
ち、ジフルオロ酢酸エチル20mL(200 ミリモル)と乾燥
エーテル30mLとを混合した溶液に、−78℃で水素化アル
ミニウムリチウムをTHF に溶かした1.0M溶液50mL(50ミ
リモル)を加えた。その温度で3時間攪拌した後、95%
エタノールを5.0mL 加えて室温まで戻した。この混合物
を、濃硫酸15mLを含む氷水中に注ぎ、エーテル抽出を行
った。抽出液を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した
後、溶媒を除去して残ったオイル状物を蒸留精製する
と、ジフルオロアセトアルデヒドエチルヘミアセタール
〔bp:45-47℃(27mmHg)〕が収率60%で得られた。
【0083】次に、R-(+)-α- フェネチルアミン 3.6g
(30.0 ミリモル) をトルエンに溶かした溶液に、上記で
調製したジフルオロアセトアルデヒドエチルヘミアセタ
ール3.78g(30.0 ミリモル) を0℃で加えて、その後、
この混合物を100 ℃で1時間攪拌した。減圧下で水とエ
タノールとを除去した後、残ったオイル状物を蒸留精製
すると、下記同定データを示すR-(+)-2,2-ジフルオロエ
チリデン- α- フェネチルアミン(14)が収率85%で得ら
れた。
【0084】(R-(+)-2,2-ジフルオロエチリデン- α-
フェネチルアミン(14)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.540 (d,J=6.68Hz), 4.493 (qd,J=6.88Hz), 6.0
17 (td,J=54.95,5.29Hz), 7.2-7.4 (m), 7.679 (dtd,
J=5.21,2.08,0.81Hz)13 C-NMR(CDCl3); δ:153.88 (t,J=32.0Hz), 142.81 (s) 128.69 (s)
127.50 (s) 126.58 (s)113.07 (t,J=238.4Hz), 69.11
(s) 24.02 (t,J=1.4Hz)19 F-NMR(CDCl3); δ:38.88 (ddd,J=329.60,54.93,4.58Hz), 39.56 (dd
d,J=329.60,54.93,4.57Hz) IR (cm-1) ; 1390 (C=N) 〔α〕 19;+90.82 °(c=1.064 g/100mL; MeOH) 参考例2; 〈N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R又は2S)-ジフルオロメ
チル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン(5a),(5b) の調製〉
【0085】
【化26】
【0086】室温で窒素置換した系内において塩化亜鉛
0.80g(5.9ミリモル)をTHF50mL に溶解した。そこに参
考例1で調製したR-(+)-2,2-ジフルオロエチリデン- α
- フェネチルアミン(14) 1.08 g(5.9ミリモル)と1-メ
トキシ-3- トリメチルシロキシ-1,3- ブタジエン(15)
1.51 g(8.8ミリモル)とを加え、3時間攪拌した。そ
の後、系内に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を
硫酸マグネシウムで乾燥した後、エバポレーターにより
溶媒を除去した。すると、N-〔(R)-メチルベンジル〕-2
- ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドンが収率
83%で得られ、このとき2つのジアステレオマーの生成
比は1:1であった。
【0087】これをシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/3 ) により
分離すると、2つのジアステレオマーの単離収率は、ジ
アステレオマー(5a)〔N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-
ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン〕が40%
であり、ジアステレオマー(5b)〔N-〔(R)-メチルベンジ
ル〕-(2S)-ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリド
ン〕が43%であった。各ジアステレオマーの同定データ
を下記した。
【0088】(ジアステレオマー(5a)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.68 (3H,d,JH,H =6.84Hz), 2.55 (1H,d, JH,H =1
7.3Hz), 2.79 (1H,ddd,JH,H =2.20,7.57,17.3Hz), 3.
58 (1H,m), 4.65 (1H,q, JH,H =7.08Hz), 5.13 (1H,d
d,JH,H =0.73,7.57Hz), 5.97 (1H,dt, JH,H =6.59Hz,
JH,F =55.9Hz),7.2-7.4 (Ar-H), 7.48 (1H,dd, JH,H =
0.98,7.57Hz)13 C-NMR(CDCl3); δ:21.29 (s), 34.39 (t,J=3.8Hz), 58.49 (t,J=23.
8Hz), 62.93 (t,J=1.6Hz), 99.52 (s), 113.09 (t,J
=246.6Hz), 125.77 (s), 128.39 (s), 129.28(s),
142.21 (s), 147.89 (s), 188.58 (s)19 F-NMR(CDCl3); δ:34.91 (ddd,JF,H =7.4,54.93Hz,JF,F =288Hz), 3
5.50 (ddd,JF,H =9.16,54.9Hz) IR (cm-1) ; 1650 (C=O) 〔α〕D 19;+523.70°(c=1.070 g/100mL; MeOH) (ジアステレオマー(5b)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.64 (3H,d,JH,H =7.08Hz), 2.44 (1H,dt,JH,H =
1.22,17.6Hz), 2.71 (1H,dd, JH,H =7.57,17.3Hz),
3.83 (1H,m), 4.71 (1H,q,JH,H =6.83Hz), 4.96(1H,d
d,JH,H =0.73,7.56Hz), 5.97 (1H,dt, JH,H =6.59Hz,
JH,F =55.9Hz), 6.90 (1H,dd,JH,H =1.22,7.81Hz),
7.2-7.4 (Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:21.29 (t,J=1.1Hz), 35.22 (dd,J=2.2,4.9Hz), 5
7.92 (dd,J=22.1,25.8Hz), 63.10 (s), 99.93 (s),
113.56 (dd,J=245.2,247.8Hz), 128.10 (s), 129.23
(s), 129.65 (s), 139.21 (s), 150.73 (s), 189.3
0 (s)19 F-NMR(CDCl3); δ:35.10 (ddd,JF,H =12.2,56.5Hz,JF,F =288Hz), 3
6.96 (ddd,JF,H =7.63,54.9Hz) IR (cm-1) ; 1650 (C=O) 〔α〕D 18;−236.07°(c=0.716 g/100mL; MeOH) 実施例1:N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロ
メチル-(3S)-ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン
(3a)
【0089】
【化27】
【0090】ナトリウム ビス (トリメチルシリル) ア
ミド3mL(3ミリモル)をTHF 4mLに溶かした1.0 M溶
液に、参考例2で調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-
(2R)-ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン(5
a) 640mg (2.5 ミリモル) をTHF 4mLに溶かした溶液
を、窒素雰囲気下、−18℃で加え、その後、その温度で
30分間攪拌した。反応混合物を−78℃まで冷却した後、
2-スルホニルオキサゾリジン 990mg (3.8 ミリモル) を
THF 4mLに溶かした溶液を−78℃で加え、その温度で1
時間攪拌した。反応を0.5 モル/Lのp-トルエンスルホン酸
水溶液20mLで止めた。反応混合物をジエチルエーテル15
mL及び塩化メチレン5mLの混合溶液に注ぎ、水10mLで3
回洗浄し、1N HCl 10mL で洗浄し、さらにブライン10
mLで洗浄した。その後、有機層を硫酸マグネシウムによ
り乾燥し、溶媒を除去した。これをシリカゲルのカラム
クロマトグラフィー (展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル
=1/2) により精製すると、下記同定データを示すN-
〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロメチル-(3S)-
ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン(3a)が収率54%
で単離された。
【0091】(ジヒドロピリドン(3a)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.69(3H,d, JH,H =7.08Hz), 3.72(1H,ddt, JH,H =
3.17,8.30,16.11Hz), 3.90(1H,s), 3.79(1H,d,JH,H =7.
57Hz), 4.86(1H,q, JH,H =7.08Hz), 5.12(1H,d, JH,H =
7.81Hz), 5.99(1H,dt,JH,H =2.93Hz, JH,F =54.69Hz),
7.46(1H,d,JH,H =7.82Hz), 7.00-7.30(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:21.19(s), 61.28(dd,J=1.9,3.2Hz), 64.44(dd,J=1
9.0,21.2Hz), 67.32(dd,J=3.1,4.8Hz), 95.55(s), 113.
97(t,J=247Hz), 126.35(s), 128.23(s), 129.00(s), 14
0.41(s), 150.62(s), 189.33(d,J=1.4Hz)19 F-NMR(CDCl3); δ:33.63(ddd, JF,H =16.79,53.41Hz,JF,F =286.9Hz),
41.86(ddd,JF,H =8.39,54.93Hz) IR (cm-1) ; 3200(OH), 1600(C=O) 〔α〕D 20;+314.60°(c=0.2348 g/100mL ; CHCl3) 実施例2:N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロ
メチルピペリジン -(3S,4R又は4S)-ジオール (2
a),(2b)
【0092】
【化28】
【0093】〈A.ジヒドロピリドン(3a)への保護
基の導入〉実施例1で調製したN-〔(R)-メチルベンジ
ル〕-(2R)-ジフルオロメチル-(3S)-ヒドロキシ-2,3- ジ
ヒドロ-4- ピリドン(3a) 190mg (0.71ミリモル) を塩化
メチレン10mLに溶かし、この溶液にイミダゾール 950mg
(14.2ミリモル) 及び tert-ブチルジメチルシリルクロ
ライド 1.05 g (7.1ミリモル) を室温で加えた。30分間
攪拌した後、反応混合物を水中に投入し、有機層を硫酸
マグネシウムにより乾燥し溶媒を除去した。これをシリ
カゲルのカラムクロマトグラフィー (展開溶媒;ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/1 ) により精製すると、下記同定デ
ータを示すN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロ
メチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-2,3- ジヒ
ドロ-4- ピリドン(10a) が収率96%で単離された。
【0094】(N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフル
オロメチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-2,3-
ジヒドロ-4- ピリドン(10a) の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:0.80(9H,s), 1.60(6H,s), 1.67(3H,d, JH,H =7.08H
z), 3.61(1H,ddddd, JH, H =1.22,1.71,6.10,10.98,15.1
3Hz), 3.86(1H,q, JH,H =1.71Hz), 4.63(1H,q, JH,H =
7.08Hz), 5.03(1H,dd,JH,H =1.59,7.81Hz), 5.74(1H,dd
t,JH,H =0.61,6.23Hz,JH,F =55.42Hz), 7.36(1H,dd, J
H,H =1.34,7.32Hz), 7.20-7.40(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:-4.55(s), -4.36(S), 18.64(S), 21.76(s), 26.16
(S), 63.14(S), 66.83(t,J=22.7Hz), 69.16(dd,J=3.5,
5.0Hz), 96.55(s), 113.14(t,J=246.4Hz), 126.99(s),
128.56(s), 129.47(s), 141.33(s), 148.41(s), 188.07
(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:38.66(dddd,JF,H =1.53,8.39,57.98Hz,JF,F =296.8
Hz), 39.56(ddd,JF,H =9.06,54.16Hz) IR (cm-1) ; 1640(C=O) 〈B.ジヒドロピリドン(10a) の還元〉Aで調製したジ
ヒドロピリドン(10a) 140mg (0.37 ミリモル) をエタノ
ール5mLに溶かし、この溶液に水素化ホウ素ナトリウム
29mg (0.78 ミリモル) を0℃で加え、室温で24時間攪
拌した。エタノールを除去した後、反応混合物に NH4Cl
水溶液を加え酢酸エチルで抽出し有機層の溶媒を除去す
ると、粗生成物 (1:1のジアステレオマー混合物)が
81%の収率で得られた。
【0095】これをシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィー (展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=3/1 ) により
分離すると、各ジアステレオマー(9a),(9b) が単離され
た。ジアステレオマー(9a)の同定データを下記した。
【0096】(ジアステレオマー(9a)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:0.05(3H,s), 0.06(3H,s), 0.90(9H,s), 1.33(1H,dd
dt,JH,H =1.10,3.17,4.52,13.06Hz), 1.29(1H,s), 1.40
(3H,d, JH,H =6.59Hz), 1.67(1H,dddt,JH,H =1.71,6.9
5,10.86,12.57Hz), 2.63(1H,d,JH,H =2.32Hz), 2.68(1
H,dt,JH,H =2.44,9.28Hz), 3.59(1H,ddt,JH,H =2.93,1
2.94Hz, JH,F =21.49Hz), 3.89(1H,ddt,JH,H=0.98,3.0
6,13.80Hz), 3.91(1H,dt, JH,H =2.44,5.74Hz), 4.24(1
H,q,JH,H =6.71Hz), 5.96(1H,ddd, JH,H =3.06Hz, J
H,F =55.30,56.40Hz)13 C-NMR(CDCl3); δ:-4.35(s), -4.03(S), 18.51(S), 22.69(s), 26.24
(S), 43.02(d,J=2.6Hz),60.93(dd,J=20.48,21.7Hz), 6
7.90(t,J=1.7Hz), 69.83(d,J=3.3Hz), 117.74(t,J=246.
4Hz), 127.40(s), 127.67(s), 128.87(s), 146.00(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:42.04(ddd, JF,H =21.36,56.45Hz,JF,F =283.8Hz),
44.28(ddd,JF,H =12.21,54.94Hz) IR (cm-1) ; 3000(OH) 〈C.ジアステレオマー(9a),(9b) の保護基の除去〉B
で調製したジアステレオマー(9a) 80mg (0.20 ミリモ
ル) と3N HCl 3mLとをメタノール1mLに溶かし、これ
を室温で攪拌した。5時間攪拌した後、反応混合物をNa
HCO3水溶液に投入し酢酸エチルで抽出して、油状物質を
得た。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=2/1) により精製す
ると、下記同定データを示すN-〔(R)-メチルベンジル〕
-(2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4R)- ジオール
(2a)が65%の収率で得られた。
【0097】また、上記ジアステレオマー(9a)の代わり
に、Bで調製したジアステレオマー(9b)を用いて上記と
同様の反応を行うと、下記同定データを示すN-〔(R)-メ
チルベンジル〕-(2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3
S,4S)- ジオール(2b)が得られた。
【0098】(N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフル
オロメチルピペリジン-(3S,4R)- ジオール(2a)の同定デ
ータ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.41(1H,d, JH,H =6.59Hz), 1.60(1H), 1.75(1H,d
q,JH,H =3.91,16.36Hz),1.81(1H,ddq, JH,H =2.69,2.6
9,12.94Hz), 2.58(1H,d,JH,H =7.57Hz), 2.75(1H,tt,J
H,H =2.20,12.70Hz), 3.01(1H,ddt, JH,H =1.46,2.93,1
2.69Hz), 3.31(1H,ddddd,JH,H =1.22,2.93,4.64,12.21,
16.60Hz), 4.01(1H,q, JH,H =6.35Hz), 6.02(1H,dt,J
H,H =4.64Hz, JH,F =54.93Hz), 7.10-7.20(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:21.83(s), 28.11(S), 41.41(d,J=1.7Hz), 60.01
(S), 62.05(t,J=20.9Hz), 67.11(t,J=2.6Hz), 67.25(d,
J=2.9Hz), 115.25(t,J=247Hz), 127.06(s), 127.37(s),
128.74(s), 144.38(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:40.22(ddd, JF,H =16.79,54.94Hz,JF,F =293Hz), 4
4.18(ddd,JF,H =12.20,54.93Hz) IR (cm-1) ; 3400(OH) 〔α〕D 22;+50.12 °(c=0.129 g/100mL ; MeOH) (N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロメチルピ
ペリジン-(3S,4S)- ジオール(2b)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.43(1H,d, JH,H =4.15Hz), 1.56(1H,s), 1.62(1H,
ddd, JH,H =4.40,5.13,16.36Hz), 2.07(1H,ddt,JH,H =
4.64,8.55,13.19Hz), 2.61(1H,dt, JH,H =4.88,12.46H
z), 2.96(1H,tt,JH,H =3.17,12.70Hz), 3.65(1H,t, J
H,H =5.37Hz), 3.76(1H,q, JH,H =4.88Hz), 4.17(1H,d
q,JH,H =1.47,6.60Hz), 6.53(1H,ddd,JH,H =5.61Hz, J
H,F =54.20,59.57Hz), 7.20-7.30(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:18.02(s), 28.98(S), 37.45(S), 67.18(t,J=2.44H
z), 63.02(t,J=9.2Hz), 114.48(dd,J=246,246.1Hz), 12
7.19(s), 127.28(s), 127.55(s), 128.58(s), 128.77
(s), 144.50(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:39.22(ddd, JF,H =6.10,54.93Hz, JF,F =292Hz), 4
3.96(ddd,JF,H =12.21,54.93Hz) IR (cm-1) ; 3400(OH) 〔α〕D 26;+45.94 °(c=0.233 g/100mL ; MeOH) 実施例3: (2R)-ジフルオロメチルピペリジン -(3S,4R
又は4S)-ジオール (1a),(1b)
【0099】
【化29】
【0100】実施例2で調製したN-〔(R)-メチルベンジ
ル〕-(2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4R)- ジオ
ール(2a) 36mg (0.13 ミリモル) 及びパラジウムカーボ
ン (Pd-C) 30mgをTHF 5mLに加え、水素気流下、室温で
攪拌した。24時間攪拌後、沈殿を濾過によって除き溶媒
を除去した。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィー (展開溶媒;酢酸エチル) により精製すると、下記
同定データを示す(2R)- ジフルオロメチルピペリジン-
(3S,4R)- ジオール(1a)が収率69%で単離された。
【0101】また、上記N置換ジオール(2a)の代わり
に、実施例2で調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2
R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4S)- ジオール(2
b)を用いて上記と同様の反応を行うと、下記同定データ
を示す (2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4S)- ジ
オール(1b)が得られた。
【0102】( (2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3
S,4R)- ジオール(1a)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.50-1.70(2H,m), 1.72(1H,dddd, JH,H =17.33,15.
14,5.61,2.93Hz), 1.90(1H,ddt,JH,H =2.68,3.91,14.16
Hz), 2.97(1H,dt, JH,H =2.93,12.21Hz), 3.18(1H,ddt,
JH,H =17.33,2.69,9.28Hz), 3.62(1H,dd, JH,H =5.61,
3.21Hz), 3.66(1H,dd, JH,H =9.52,3.17Hz), 4.18(1H,
m), 6.00(1H,dt, JH,H =2.69Hz, JH,F =55.66Hz)13 C-NMR(CDCl3); δ:31.74(s), 36.75(S), 38.96(s), 46.04(t,J=6.9H
z), 57.62(t,J=18.5Hz), 111.33(t,J=267.4Hz)19 F-NMR(CDCl3); δ:31.27(ddd, JF,H =18.31,56.46Hz,JF,F =285Hz), 3
2.35(ddd,JF,H =9.15,56.45Hz) 〔α〕D 22;−46.01 °(c=0.290 g/100mL ; MeOH) ( (2R)-ジフルオロメチルピペリジン-(3S,4S)- ジオー
ル(1b)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.471(1H,dddd,J=1.25,4.64,12.70,24.17Hz), 1.93
9(1H,ddt,J=4.86,12.69,2.44Hz), 2.641(1H,dt,J=1.95,
12.45Hz), 2.738(1H,ddd,J=1.47,7.08,9.77Hz),3.266(1
H,t,J=9.27Hz), 3.493(1H,dd,J=2.93,9.76Hz), 6.130(1
H,dt,J=1.47,55.42Hz)13 C-NMR(CDCl3); δ:33.58(s), 43.89(S), 62.02(t,J=18.4Hz), 73.32(d
d,J=1.87,5.82Hz), 74.21(s), 115.50(dd,J=239.0,241.
5Hz)19 F-NMR(CDCl3); δ:25.827(ddd,J=21.36,56.46,280.77Hz), 31.348(dd
d,J=6.10,54.93,280.76Hz) IR (cm-1) ; 3400(OH) 実施例4:N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフルオロ
メチル-(3R)-ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン
(3b)
【0103】
【化30】
【0104】ナトリウム ビス (トリメチルシリル) ア
ミド3mL(3ミリモル)をTHF 4mLに溶かした1.0 M溶
液に、参考例2で調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-
(2S)-ジフルオロメチル-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン(5
b) 640mg (2.5 ミリモル) をTHF 4mLに溶かした溶液
を、窒素雰囲気下、−18℃で加え、その後、その温度で
30分間攪拌した。反応混合物を−78℃まで冷却した後、
2-スルホニルオキサゾリジン 990mg (3.8 ミリモル) を
THF 4mLに溶かした溶液を−78℃で加え、その温度で1
時間攪拌した。反応を0.5 モル/Lのp-トルエンスルホン酸
水溶液20mLで止めた。反応混合物をジエチルエーテル15
mL及び塩化メチレン5mLの混合溶液に注ぎ、水10mLで3
回洗浄し、1N HCl 10mL で洗浄し、さらにブライン10
mLで洗浄した。その後、有機層を硫酸マグネシウムによ
り乾燥し、溶媒を除去した。これをシリカゲルのカラム
クロマトグラフィー (展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル
=1/2) により精製すると、下記同定データを示すN-
〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフルオロメチル-(3R)-
ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン(3b)が収率54%
で単離された。
【0105】(ジヒドロピリドン(3b)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.69(3H,d, JH,H =7.08Hz), 3.72(1H,ddt, JH,H =
3.17,8.30,16.11Hz), 3.90(1H,s), 3.79(1H,d,JH,H =7.
57Hz), 4.86(1H,q, JH,H =7.08Hz), 5.12(1H,d, JH,H =
7.81Hz), 5.99(1H,dt,JH,H =2.93Hz, JH,F =54.69Hz),
7.46(1H,d,JH,H =7.82Hz), 7.00-7.30(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:21.19(s), 61.28(dd,J=1.9,3.2Hz), 64.44(dd,J=1
9.0,21.2Hz), 67.32(dd,J=3.1,4.8Hz), 95.55(s), 113.
97(t,J=247Hz), 126.35(s), 128.23(s), 129.00(s), 14
0.41(s), 150.62(s), 189.33(d,J=1.4Hz)19 F-NMR(CDCl3); δ:33.63(ddd, JF,H =16.79,53.41Hz,JF,F =286.9Hz),
41.86(ddd,JF,H =8.39,54.93Hz) IR (cm-1) ; 3200(OH), 1600(C=O) 〔α〕D 20;+314.60°(c=0.2348 g/100mL ; CHCl3) 実施例5:N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフルオロ
メチルピペリジン -(3R,4S又は4R)-ジオール (2
d),(2c)
【0106】
【化31】
【0107】〈A.ジヒドロピリドン(3b)への保護
基の導入〉実施例4で調製したN-〔(R)-メチルベンジ
ル〕-(2S)-ジフルオロメチル-(3R)-ヒドロキシ-2,3- ジ
ヒドロ-4- ピリドン(3b) 190mg (0.71ミリモル) を塩化
メチレン10mLに溶かし、この溶液にイミダゾール 950mg
(14.2ミリモル) 及び tert-ブチルジメチルシリルクロ
ライド 1.05 g (7.1ミリモル) を室温で加えた。30分間
攪拌した後、反応混合物を水中に投入し、有機層を硫酸
マグネシウムにより乾燥し溶媒を除去した。これをシリ
カゲルのカラムクロマトグラフィー (展開溶媒;ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/1 ) により精製すると、下記同定デ
ータを示すN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフルオロ
メチル-(3R)- tert-ブチルジメチルシロキシ-2,3- ジヒ
ドロ-4- ピリドン(10b) が収率96%で単離された。
【0108】(N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフル
オロメチル-(3R)- tert-ブチルジメチルシロキシ-2,3-
ジヒドロ-4- ピリドン(10b) の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:0.80(9H,s), 1.60(6H,s), 1.67(3H,d, JH,H =7.08H
z), 3.61(1H,ddddd, JH, H =1.22,1.71,6.10,10.98,15.1
3Hz), 3.86(1H,q, JH,H =1.71Hz), 4.63(1H,q, JH,H =
7.08Hz), 5.03(1H,dd,JH,H =1.59,7.81Hz), 5.74(1H,dd
t,JH,H =0.61,6.23Hz,JH,F =55.42Hz), 7.36(1H,dd, J
H,H =1.34,7.32Hz), 7.20-7.40(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:-4.55(s), -4.36(S), 18.64(S), 21.76(s), 26.16
(S), 63.14(S), 66.83(t,J=22.7Hz), 69.16(dd,J=3.5,
5.0Hz), 96.55(s), 113.14(t,J=246.4Hz), 126.99(s),
128.56(s), 129.47(s), 141.33(s), 148.41(s), 188.07
(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:38.66(dddd,JF,H =1.53,8.39,57.98Hz,JF,F =296.8
Hz), 39.56(ddd,JF,H =9.06,54.16Hz) IR (cm-1) ; 1640(C=O) 〈B.ジヒドロピリドン(10b) の還元〉Aで調製したジ
ヒドロピリドン(10b) 140mg (0.37 ミリモル) をエタノ
ール5mLに溶かし、この溶液に水素化ホウ素ナトリウム
29mg (0.78 ミリモル) を0℃で加え、室温で24時間攪
拌した。エタノールを除去した後、反応混合物に NH4Cl
水溶液を加え酢酸エチルで抽出し有機層の溶媒を除去す
ると、粗生成物 (1:1のジアステレオマー混合物)が
81%の収率で得られた。
【0109】これをシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィー (展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=3/1 ) により
分離すると、各ジアステレオマー(9c),(9d) が単離され
た。ジアステレオマー(9d)の同定データを下記した。
【0110】(ジアステレオマー(9d)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:0.05(3H,s), 0.06(3H,s), 0.90(9H,s), 1.33(1H,dd
dt,JH,H =1.10,3.17,4.52,13.06Hz), 1.29(1H,s), 1.40
(3H,d, JH,H =6.59Hz), 1.67(1H,dddt,JH,H =1.71,6.9
5,10.86,12.57Hz), 2.63(1H,d,JH,H =2.32Hz), 2.68(1
H,dt,JH,H =2.44,9.28Hz), 3.59(1H,ddt,JH,H =2.93,1
2.94Hz, JH,F =21.49Hz), 3.89(1H,ddt,JH,H=0.98,3.0
6,13.80Hz), 3.91(1H,dt, JH,H =2.44,5.74Hz), 4.24(1
H,q,JH,H =6.71Hz), 5.96(1H,ddd, JH,H =3.06Hz, J
H,F =55.30,56.40Hz)13 C-NMR(CDCl3); δ:-4.35(s), -4.03(S), 18.51(S), 22.69(s), 26.24
(S), 43.02(d,J=2.6Hz),60.93(dd,J=20.48,21.7Hz), 6
7.90(t,J=1.7Hz), 69.83(d,J=3.3Hz), 117.74(t,J=246.
4Hz), 127.40(s), 127.67(s), 128.87(s), 146.00(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:42.04(ddd, JF,H =21.36,56.45Hz,JF,F =283.8Hz),
44.28(ddd,JF,H =12.21,54.94Hz) IR (cm-1) ; 3000(OH) 〈C.ジアステレオマー(9d),(9c) の保護基の除去〉B
で調製したジアステレオマー(9d) 80mg (0.20 ミリモ
ル) と3N HCl 3mLとをメタノール1mLに溶かし、これ
を室温で攪拌した。5時間攪拌した後、反応混合物をNa
HCO3水溶液に投入し酢酸エチルで抽出して、油状物質を
得た。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=2/1) により精製す
ると、下記同定データを示すN-〔(R)-メチルベンジル〕
-(2S)-ジフルオロメチルピペリジン-(3R,4S)- ジオール
(2d)が65%の収率で得られた。
【0111】また、上記ジアステレオマー(9d)の代わり
に、Bで調製したジアステレオマー(9c)を用いて上記と
同様の反応を行うと、下記同定データを示すN-〔(R)-メ
チルベンジル〕-(2S)-ジフルオロメチルピペリジン-(3
R,4R)- ジオール(2c)が得られた。
【0112】(N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフル
オロメチルピペリジン-(3R,4S)- ジオール(2d)の同定デ
ータ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.37(3H,d, JH,H =6.59Hz), 1.57(1H,ddt, JH,H =1
3.19,5.13,10.99Hz), 1.86(1H,ddt, JH,H =13.43,7.81,
3.90Hz), 2.32(1H,ddd,JH,H =4.15,7.08,11.72Hz), 2.6
5(1H,dt, JH,H =4.15,13.68Hz), 3.61(1H,tt,JH,H =3.9
1,12.94Hz), 3.71(1H,t, JH,H =2.44Hz), 4.00(1H,s),
4.05(1H,q, JH,H =6.59Hz), 6.10(1H,dt,JH,H =4.88Hz,
JH,F =55.18Hz), 7.20-7.40(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:20.40(s), 28.60(S), 42.19(S), 60.23(S), 61.09
(t,J=20.5Hz), 67.28(S),67.45(dd,J=3.1,4.4Hz), 115.
24(t,J=246Hz), 127.29(s), 128.65(s), 145.27(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:39.45(ddd, JF,H =13.74,54.94Hz,JF,F =294.5Hz),
41.50(ddd,JF,H =12.20,54.93Hz) IR (cm -1); 3400(OH) 〔α〕D 27;−12.11 °(c=0.401 g/100mL ; MeOH) (N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2S)-ジフルオロメチルピ
ペリジン-(3R,4R)- ジオール(2c)の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.35(3H,d, JH,H =6.60Hz), 1.42(1H,ddt, JH,H =
3.66,7.33,17.09Hz), 1.69(1H,dq, JH,H =3.66,13.19H
z), 2.53(1H,dt,JH,H =3.17,13.18Hz), 3.23(1H,dq,J
H,H =4.64,14.16Hz), 3.71(1H,dd,JH,H =8.06,10.25H
z), 3.81(1H,t, JH,H =5.37Hz), 4.22(1H,dq,JH,H =6.5
9Hz), 6.56(1H,dt,JH,H =4.40Hz, JH,F =55.42Hz), 7.2
0-7.40(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:14.03(s), 30.10(S), 41.13(S), 57.75(S), 62.26
(dd,J=17.6,20.1Hz), 70.94(dd,J=3.7,5.4Hz), 71.81
(S), 115.72(t,J=243.8Hz), 126.66(s), 128.25(s),14
4.49(s)19 F-NMR(CDCl3); δ:34.54(dd,JF,H =74.77Hz,JF,F =297.6Hz), 38.93(d
dd,JF,H =7.36,54.93Hz)IR (cm-1) ; 3400(OH) 〔α〕D 25;−12.29 °(c=0.595 g/100mL ; MeOH) 実施例6:N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロ
メチル-(3S,4S,5S)-トリヒドロキシピペリジン (4a)
【0113】
【化32】
【0114】〈A.ピペリドン(11a) の調製〉−78℃で
LiAlH4 56mg (1.48 ミリモル) をTHF 95mLに懸濁し、こ
れにMeOH 60μL (2.96 ミリモル) を滴下した。その温
度で10分間攪拌した後、CuBr 106mg (0.74ミリモル) 及
び Me2S 54μL (0.74 ミリモル) を0℃で加え、30分間
攪拌した。その後、反応混合物を−20℃に冷却し、BF3E
t2O を90μL (0.74 ミリモル)加え20分間攪拌し、その
後、この溶液を−78℃まで冷却した。次に、実施例2の
Aで調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオ
ロメチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-2,3- ジ
ヒドロ-4- ピリドン(10a) 280mg (0.74 ミリモル) をTH
F 中で BF3Et2O 180μL (1.48 ミリモル) により−78℃
で10分間処理し、これを上記溶液に加えた。−78℃で1
時間攪拌した後、反応を飽和アンモニア水溶液30mLによ
り止め、酢酸エチルで抽出すると、油状の抽出液が得ら
れた。抽出液を硫酸マグネシウムにより乾燥し、溶媒を
除去した。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィ
ー (展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=3/1 ) により精
製すると、N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロ
メチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-4- ピペリ
ドン(11a) が収量 140mg (0.37ミリモル) 、収率50%で
単離された。
【0115】〈B.ヒドロキシピペリドン(12a) の調
製〉ナトリウム ビス (トリメチルシリル) アミド 1.2
mL(1.2 ミリモル)をTHF1.5 mLに溶かした1.0 M溶液
に、Aで調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフ
ルオロメチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-4-
ピペリドン(11a) 380mg (1.0ミリモル) をTHF 1.5 mLに
溶かした溶液を、窒素雰囲気下、0℃で加え、その後、
その温度で30分間攪拌した。反応混合物を−78℃まで冷
却した後、2-スルホニルオキサゾリジン 0.39 g (1.5ミ
リモル) をTHF 1.5 mLに溶かした溶液を−78℃で加え、
その温度で30分間攪拌した。反応をp-トルエンスルホン
酸 670mg (4ミリモル) をTHF 8mLに溶かした溶液によ
り止め、反応混合物に水10mLを加え酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を硫酸マグネシウムにより乾燥し、溶媒を除
去した。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=5/1 ) により精製
すると、N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフルオロメ
チル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-(5S)-ヒドロ
キシ-4- ピペリドン(12a) が収量 100mg (0.3 ミリモ
ル) 、収率30%で単離された。
【0116】〈C.ジヒドロキシピペリジン(13a) の調
製〉Bで調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフ
ルオロメチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-(5
S)-ヒドロキシ-4- ピペリドン(12a) 120mg (0.3ミリモ
ル) をエタノール3mLに溶かし、この溶液に水素化ホウ
素ナトリウム 30mg (0.08 ミリモル) を0℃で加え、室
温で20分間攪拌した。エタノールを除去した後、反応混
合物に飽和 NH4Cl水溶液10mLを加え酢酸エチルで抽出
し、さらに、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し有
機層の溶媒を除去した。これをシリカゲルのカラムクロ
マトグラフィー (展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=5/
1 ) により精製すると、N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2
R)-ジフルオロメチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロ
キシ-(4S,5S)- ジヒドロキシピペリジン(13a) が収量57
mg (0.14ミリモル) 、収率47%で単離された。
【0117】〈D.トリヒドロキシピペリジン(4a)の調
製〉Cで調製したN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフ
ルオロメチル-(3S)- tert-ブチルジメチルシロキシ-(4
S,5S)- ジヒドロキシピペリジン(13a) 40mg (0.10ミリ
モル) と3N HCl 10mL とをメタノール3mLに溶かし、
これを室温で攪拌した。24時間攪拌後、反応混合物をNa
HCO3水溶液に投入し酢酸エチルで抽出すると油状物質が
得られ、この油状物質の溶媒を除去した。そして、これ
をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー (展開溶媒;
ヘキサン/酢酸エチル=2/1 ) により精製すると、下記
同定データを示すN-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフ
ルオロメチル-(3S,4S,5S)-トリヒドロキシピペリジン(4
a)が収量 18mg (0.06 ミリモル)、収率60%で単離され
た。
【0118】(N-〔(R)-メチルベンジル〕-(2R)-ジフル
オロメチル-(3S,4S,5S)-トリヒドロキシピペリジン(4a)
の同定データ)1 H-NMR(CDCl3); δ:1.44(3H,d, JH,H =6.59Hz), 2.63(1H,d, JH,H =1.9
5,10.26Hz), 3.14(1H,ddt, JH,H =6.10,0.49,12.45Hz),
3.36(1H,dddddd, JH,H =0.48,1.46,2.68,5.15,12.20,1
6.35Hz), 3.56(1H,ddd,J H,H =0.74,1.47,8.3Hz), 3.84
(1H,dddt, J H,H=5.38,10.01,10.01,0.48Hz), 4.07(1H,
ddd,JH,H =0.49,1.22,2.93Hz), 4.15(1H,q, JH,H =6.59
Hz), 6.13(1H,ddd, JH,H =4.15Hz, JH,F =54.7,55.4H
z), 7.20-7.40(Ar-H)13 C-NMR(CDCl3); δ:21.86(s), 48.12(S), 60.26(S), 61.90(t,J=20.5H
z), 67.86(S), 67.98(S),73.84(S), 115.27(t,J=247H
z), 127.03(s), 127.42(s), 128.75(s), 144.37(s)19
-NMR(CDCl3); δ:40.66(ddd, JF,H =18.3,56.7Hz,JF,F =293Hz), 44.
23(ddd,JF,H =12.2,54.9Hz) 〔α〕D 25;+55.78 °(c=0.297 g/100
mL ; CHCl

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式化1で示される2-ジフルオロメチルピ
    ペリジン-3,4- ジオール〔以下、ジオール(I) と略称す
    る。〕。 【化1】 〔但し、化1において、*は不斉炭素を表す。〕
  2. 【請求項2】 一般式化2で示されるN-置換-2- ジフル
    オロメチルピペリジン-3,4- ジオール〔以下、N置換ジ
    オール(II)と略称する。〕。 【化2】 〔但し、化2において、Rは炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアリ
    ールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。〕
  3. 【請求項3】 一般式化3で示されるN-置換-2- ジフル
    オロメチル-3- ヒドロキシ-2,3- ジヒドロ-4- ピリドン
    〔以下、ジヒドロピリドン(III) と略称する。〕。 【化3】 〔但し、化3において、Rは炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアリ
    ールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。〕
  4. 【請求項4】 一般式 【化4】 〔但し化4において、Rは炭素数1〜20のアルキル基、
    炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアリール
    アルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。〕で示される
    ジヒドロピリドン(V) に、式 【化5】 で示されるナトリウム ビス (トリメチルシリル) アミ
    ド(VI)を反応させた後、式 【化6】 で示される2-スルホニルオキサゾリジン(VII) を反応さ
    せて一般式化3で示されるジヒドロピリドン(III) と
    し、 次に、このジヒドロピリドン(III) の水酸基をシリコン
    系の保護基に変換することにより保護して一般式 【化7】 〔但し、化7において、Rは炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアリ
    ールアルキル基を表し、 YO-基はシリコン系の保護基を
    表し、さらに*は不斉炭素を表す。〕で示されるジヒド
    ロピリドン(VIII)とし、 その次に、このジヒドロピリドン(VIII)を水素化ホウ素
    ナトリウムにより還元した後、前記保護基を脱離するこ
    とを特徴とする請求項2記載のN置換ジオール(II)の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の製造方法において、前記
    ジヒドロピリドン(III) の水酸基を tert-ブチルジメチ
    ルシロキシ基に変換することにより保護して式 【化8】 〔但し化8において、Rは炭素数1〜20のアルキル基、
    炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアリール
    アルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。〕で示される
    ジヒドロピリドン(X) とし、このジヒドロピリドン(X)
    を水素化ホウ素ナトリウムにより還元した後、前記 ter
    t-ブチルジメチルシロキシ基を脱離することを特徴とす
    るもの。
  6. 【請求項6】 一般式化9で示されるN-置換-2- ジフル
    オロメチル-3,4,5-トリヒドロキシピペリジン〔以下、
    N置換トリオール(IV)と略称する。〕。 【化9】 〔但し、化9において、Rは炭素数1〜20のアルキル
    基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアリ
    ールアルキル基を表し、*は不斉炭素を表す。〕
  7. 【請求項7】 一般式化7で示されるシリコン系の保護
    基(= YO-基)を有するジヒドロピリドン(VIII)と、Cu
    H 及びBF3Et2O とを反応させ、 次に、これに式化5で示されるナトリウム ビス (トリ
    メチルシリル) アミド(VI)を反応させた後、式化6で示
    される2-スルホニルオキサゾリジン(VII) を反応させ、 その次に、水素化ホウ素ナトリウムにより還元し、その
    後、前記保護基を脱離することを特徴とする請求項6記
    載のN置換トリオール(IV)の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の製造方法において、前記
    シリコン系の保護基が tert-ブチルジメチルシロキシ基
    であるもの。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013241342A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Tosoh F-Tech Inc 光学活性含フッ素5,6−ジヒドロピリドン誘導体及びその製造方法

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