JPH023793B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH023793B2
JPH023793B2 JP56044140A JP4414081A JPH023793B2 JP H023793 B2 JPH023793 B2 JP H023793B2 JP 56044140 A JP56044140 A JP 56044140A JP 4414081 A JP4414081 A JP 4414081A JP H023793 B2 JPH023793 B2 JP H023793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dimethyl
oxa
hydroxycyclopentenones
bicyclo
oxo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP56044140A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57159777A (en
Inventor
Atsuo Hasato
Takeshi Ju
Takeo Ooba
Toshio Tanaka
Noriaki Okamura
Kenzo Watanabe
Kyoshi Sakauchi
Seiji Kurozumi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP4414081A priority Critical patent/JPS57159777A/ja
Publication of JPS57159777A publication Critical patent/JPS57159777A/ja
Publication of JPH023793B2 publication Critical patent/JPH023793B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furan Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は4−ヒドロキシシクロペンテノン類及
びその製造法に関する。更に詳細には、本発明は
プロスタグランジンの合成中間体として有用であ
り、かつまた光学純度が100%である4(R)−又
は4(S)−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1
−オンを与える化合物としても有用な4−ヒドロ
キシシクロペンテノン類及びその製造法に関す
る。
しかして本発明によれば下記式〔〕 で表わされる4−ヒドロキシシクロペンテノン
類、すなわち6,6−ジメチル−4−(4−オキ
ソシクロペンタ−2−エニルオキシ)−3−オキ
サビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンが提供
される。
特開昭54−130556号公報には、キラル原子を有
機残基中に含む新規なエーテル化合物として式 で表わされるエーテル化合物あるいは式 〔式中、R″は1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルケニ
ル基、2〜6個の炭素原子を有するアルキニル基
又はシアノ基を表わす。〕 で表わされるエーテル化合物が開示されている。
しかしながら本発明で提供される上記式〔〕で
表わされる4−ヒドロキシシクロペンテノン類に
関しては何ら記載されていない。本発明の4−ヒ
ドロキシシクロペンテノン類は上記公知のエーテ
ル化合物が農薬との中間体合成に有効ではある
が、医薬品としてのプロスタグランジン類の中間
体合成に利用できないのとは相違して、抗血小板
凝集作用、抗潰瘍作用等の優れた薬理作用を有す
るプロスタグランジン類化合物へ導びき得る中間
体として極めて有用なものである。
本発明の上記式〔〕で表わされる4−ヒドロ
キシシクロペンテノン類は、その分子中に不整炭
素原子を有するが、本発明はこれらの不整炭素原
子に基づくすべての光学異性体、あるいはそれら
の任意の割合の混合物を包含する。これらのなか
でもプロスタグランジン類の中間体として用いる
ことを考慮すれば、特に(1R,5S)−6,6−ジ
メチル−3−オキサ−4(R)−〔1(R)−4−オ
キソ−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンあるいは(1S,5R)
−6,6−ジメチル−3−オキサ−4(S)−〔1
(R)−4−オキソ−2−シクロペンテニルオキ
シ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンが好
ましい。これらの4−ヒドロキシシクロペンテノ
ン類は例えば以下のフローシートで示されるよう
に、天然型の立体配位を有するプロスタグランジ
ン類に導くことができる。
このフローシートに示された反応は、特開昭51
−166号公報等が参考とされる。このフローシー
トからも明らかなように本発明の4−ヒドロキシ
シクロペンテノン類はその4位の水酸基が特定の
保護基すなわちラクトン化合物の残基によつて保
護された化合物として理解することができる。そ
してかかるラクトン化合物によつて保護された本
発明の4−ヒドロキシシクロペンテノン類は、プ
ロスタグランジン類の中間体として用いた時に、
高収率で目的とする化合物を与え、またそのラク
トン化合物の残基の脱離は、例えばメタノール−
パラトルエンスルホン酸ピリジン塩という極めて
温和な条件で行うことができる。また、フローシ
ート1の化合物(4)において15−位の保護基が例え
ばt−ブチルジメチルシリル基のように11−位の
保護基と異なる場合には、脱保護の条件を適当に
選ぶことによつて11−位のみを選択的に脱保護で
きるという利点もかねそなえるものである。この
ような意味からも本発明の4−ヒドロキシシクロ
ペンテノン類は極めて価値のある化合物である。
他方、本発明の4−ヒドロキシシクロペンテノ
ン類を、ただちにジオキサン−水という極めて温
和な条件で脱保護して例えば光学活性な4(R)−
ヒドロキシシクロペンテノンに導くこともでき、
かくして得られる4(R)−ヒドロキシシクロペン
テノンと例えばt−ブチルジメチルシリルクロラ
イドとをヘキサメチルホスホリツクアミドの如き
塩基の存在下で反応することによつて、その4位
がトリアルキルシリル基で保護された同様に、プ
ロスタグランジンの中間体として有用な4(R)−
ヒドロキシシクロペンテノンに変換することもで
きる。この反応系を図示すれば次のようになる。
上記フローシート−2の方法によつて、本発明
の4−ヒドロキシシクロペンテノン類は、その4
位の水酸基がシリル基で保護された化合物に変換
されるが、もちろん前述した如く、本発明の4−
ヒドロキシシクロペンテノン類をそのままプロス
タグランジン類の合成中間体として使用すること
が可能であり、該中間体は前述した如き利点を有
することからかかる方法は効率のよい製造法とい
い得るものである。それ故にかかる優れた製造法
に用い得る化合物としては本発明の4−ヒドロキ
シシクロペンテノン類は有用な化合物である。
しかして本発明の4−ヒドロキシシクロペンテ
ノン類は下記式〔〕 で表わされる4−ヒドロキシシクロペンテノンと
下記式〔〕 〔式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を表
わす。〕 で表わされるラクトン類とを酸剤の存在下にある
いは脱水法により反応せしめることによつて製造
される。
ここで用いられる原料化合物、4−ヒドロキシ
シクロペンテノンは本発明者らが別途に提案した
(特願昭54−163510(特公昭62−28935号公報参
照))如き方法によつて極めて簡便に得られる。
また他方の原料であるラクトン類は例えば特公昭
46−24695号公報記載の方法によつて得られる。
またかかるラクトン化合物はその分子中に不整炭
素原子を有するが、これらの不整炭素原子に基づ
くすべての光学異性体あるいはそれらの任意の割
合の混合物を包含する。ここで上記式〔〕のラ
クトン類においてRは水素原子はメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基
を表わす。かかるラクトン類のなかでも、光学活
性な目的化合物を得るという点において、特に
(1R,5S)−6,6−ジメチル−4(R)−ヒドロ
キシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−
2−オン,(1S,5R)−6,6−ジメチル−4
(S)−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕
ヘキサン−2−オンが好ましい。
これら化合物を反応せしめる際に用いる酸剤と
しては、強酸性イオン交換樹脂やパラトルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸、カンフアースルホ
ン酸、硫酸、塩酸、シフツ化ホウ素などの酸性化
合物またはそのピリジン塩などが挙げられる。し
かしながら式〔〕で示される4−ヒドロキシシ
クロペンテノンは強い酸性条件下に長くおくと分
解しやすい性質を有しているため、これらのなか
でも特に、パラトルエンスルホン酸ピリジン塩、
メタンスルホン酸ピリジン塩、カンフアースルホ
ン酸ピリジン塩などの弱酸性化合物が好ましい。
脱水法としては共沸傾しや法を用いるかまたは脱
水剤を用いるが脱水剤としては例えば、硫酸マグ
ネシウム、モレキユラーシーブ、活性無水硫酸カ
ルシウムなどが好ましく挙げられる。
本発明の製造法にあつては、反応せしめる際の
触媒は特に弱酸性化合物が好ましく、かかる触媒
を用いることによつて目的とする4−ヒドロキシ
シクロペンテノン類を高収率で得ることができ
る。このように酸性の弱い化合物を用いることに
よつて、あるいは脱水法によつて初めて高収率で
目的化合物を得ることができ、これは本発明の製
造法の特徴の1つである。そしてこのように、酸
性の弱い化合物を用いることによつて反応を行い
得るということは工業的な製造プロススにおいて
は大きな利点といい得るものである。
かかる触媒の使用量は4−ヒドロキシシクロペ
ンテノンに対して0.01当量から1当量であり、特
に0.1当量から0.3当量が好ましい。また上記式
〔〕のラクトン類の使用量は4−ヒドロキシシ
クロペンテノンに対して、当量から2当量であ
り、特に1.2当量から1.3当量が好ましい。
反応せしめる際の溶媒としては例えば、エーテ
ル、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホル
ム、ベンゼン、トルエン、キシレンなど一般的な
有機溶媒が用いられるが好ましくはベンゼン、ト
ルエンである。
反応温度は、0℃から150℃であり好ましくは
室温から90℃である。
反応時間は、用いる触媒や反応温度によつて異
なるが、通常5分から120時間であり好ましくは
2時間から4時間である。
反応終了後、目的化合物を得るには通常の溶剤
からの晶出あるいはクロマトグラフイーによる分
離によつて行うことができる。そして原料化合物
として光学活性なラクトン類すなわち、例えば
(1R,5S)−6,6−ジメチル−4−ヒドロキシ
−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−
オンあるいは(1S,5R)−6,6−ジメチル−4
−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘ
キサン−2−オンを用い、他方の原料として光学
不活性な4−ヒドロキシシクロペンテノンを用い
た場合には、得られる目的化合物は上記した如き
晶出あるいはクロマトグラフイー等によつて上記
式〔〕の4−ヒドロキシシクロペンテノン類の
シクロペンテノン骨格の4′−位の水酸基が結合し
た炭素原子に相当する不整炭素原子のジアステレ
オマーすなわち、(1R,5S)−6,6−ジメチル
−3−オキサ−4(R)−〔1(R)−4−オキソ−
2−シクロペンテニル〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキ
サン−2−オンと(1R,5S)−6,6−ジメチル
−3−オキサ−4(R)〔1(S)−4−オキソ−2
−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕
ヘキサン−2−オンとを、あるいは(1S,5R)−
6,6−ジメチル−3−オキサ−4(S)〔1(R)
−4−オキソ−2−シクロペンテニルオキシ〕ビ
シクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンと(1S,5R)
−6,6−ジメチル−3−オキサ−4(S)〔1
(S)−4−オキソ−2−シクロペンテニルオキ
シ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンとを
それぞれ分離することが可能である。そしてかか
る分類は光学収率100%で行うことが可能であり、
これは本発明の大きな特徴の1つである。
かかる分離方法は具体的には、蒸留、再結晶や
適当な溶媒を用いたシリカゲルクロマトグラフイ
ー、アルミナカラムクロマトグラフイー、ドライ
カラムクロマトグラフイー、液体クロマトグラフ
イー、薄層クロマトグラフイーなどがあるが好ま
しくはカラムクロマトグラフイーである。
このような分離によつて、前述した如く天然型
のプロスタグランジン類に導き得る化合物、
(1R,5S)−6,6−ジメチル−3−オキサ−4
(R)−〔1(R)−4−オキソ−2−シクロペンテ
ニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−
オンあるいは(1S,5R)−6,6−ジメチル−3
−オキサ−(4S)〔1(R)−4−オキソ−2−シ
クロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキ
サン−2−オンが極めて容易に得られる。そして
またかかる化合物は、前述した如くその4位の水
酸基が保護された4−ヒドロキシシクロペンテノ
ン類と理解され、それ故これをジオキサン−水と
いう温和な条件で脱保護することによつて、前述
した如く光学純度100%の4(R)−ヒドロキシシ
クロペント−2−エン−1−オンが得られる。
そしてかかる製造法は、容易に入手し得る4−
ヒドロキシシクロペンテノン類よりその光学活性
体を製造する方法であつて極めて価値のあるもの
である。
以上に詳述した如く、本発明で提供される4−
ヒドロキシシクロペンテノンはプロスタグランジ
ン類の中間体として極めて有用なものであり、ま
たかかる化合物は温和な条件によつてきわめて容
易に製造し得るものである。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
実施例 1 (1R,5S)−6,6−ジメチル−3−オキサ−
4(R)−〔1(S)−4−オキソ−2−シクロペ
ンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オンと(1R,5S)−6,6−ジメチル−
3−オキサ−4(R)〔1(R)−4−オキソ−2
−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕
ヘキサン−2−オンとの混合物の合成 (1R,5S)−6,6−ジメチル−4(R)−ヒド
ロキシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オン8.6g(60.6m mol)および4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテン−1−オン7.7g
(78.6m mol)を90mlのベンゼンにとかし、
PPTS(ピリジニウムパラトルエンスルホネート)
3g(12m mol)を加え、この混合物を加熱環
流する。生成した水を共沸傾しや系によりとりの
ぞきながら4時間反応させる。反応後溶媒を減圧
下留去し、酢酸エチルを加え、水により洗浄する
ことによりPPTSをのぞき、乾燥後、溶媒を減圧
下留去することにより、(1R,5S)−6,6−ジ
メチル−3−オキサ−4(R)−〔1(S)−4−オ
キソ−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンと(1R,5S)−6,
6−ジメチル−3−オキサ−4(R)〔1(R)−4
−オキソ−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシク
ロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンとの混合物13.1g
を得る。
同様の方法により、(1S,5R)−6,6−ジメ
チル−4(S)−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−を出発物として(1S,
5R)−6,6−ジメチル−3−オキサ−4(S)−
〔1(S)−4−オキソ−2−シクロペンテニルオ
キシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンと
(1S,5R)−6,6−ジメチル−3−オキサ−4
(S)−〔1(R)−4−オキソ−2−シクロペンテ
ニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−
オンの混合物を得ることが出来る。
実施例 2 (1S,5R)−6,6−ジメチル−3−オキサ−
4(S)−〔1(S)−4−オキソ−2−シクロペ
ンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オンと(1S,5R)−6,6−ジメチル−
3−オキサ−4(S)−〔1(R)−4−オキソ−
2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンの混合物の合成 (1S,5R)−6,6−ジメチル−4(S)−ヒド
ロキシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オン1.18g(8.3m mol)および4−ヒド
ロキシ−2−シクロペンテン−1−オン1.06g
(10.8m mol)を20mlのベンゼンにとかし、パラ
トルエンスルホン酸30mg(0.15m mol)を加え、
この混合物を加熱環流する。生成した水を共沸傾
しや系によりとりのぞきながら3時間半反応させ
る。反応後トリエチルアミン43μを加え、反応
溶媒を減圧下留去し、酢酸エチルを加えて、水に
より洗浄する。溶媒を乾燥後、減圧下留去するこ
とにより、(1S,5R)−6,6−ジメチル−3−
オキサ−4(S)−〔1(S)−4−オキソ−2−シ
クロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキ
サン−2−オンと(1S,5R)−6,6−ジメチル
−3−オキサ−4(S)−〔1(R)−4−オキソ−
2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕
ヘキサン−2−オンの混合物1.8gを得る。
実施例 3 実施例2と同様の混合物の合成(1) (1S,5R)−6,6−ジメチル−4(S)−ヒド
ロキシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オン410mg(2.9m mol)および4−ヒドロ
キシ−2−シクロペンテン−1−オン360mg
(3.7m mol)を10mlのベンゼンにとかし、パラト
ルエンスルホン酸10mg(0.05m mol)を加え、さ
らにモレキユラーシーブ4A2gを加え、室温にて
1日撹拌する。反応後モレキユラーシープを過
によりとりのぞき、さらにトリエチルアミンを加
えることによりパラトルエンスルホン酸を中和
し、減圧下溶媒の留去を行なう。酢酸エチルを加
え、水による洗浄後、未反応の(1S,5R)−6,
6−ジメチル−4(S)−ヒドロキシ−3−オキサ
ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンをとり除
くために飽和重ソウ水で洗浄する。溶媒を乾燥
し、濃縮することにより、実施例2と同様の混合
物を含む油状物が440mg得られる。
実施例 4 実施例2と同様の混合物の合成(2) (1S,5R)−6,6−ジメチル−4(S)−ヒド
ロキシ−3−オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オン365mg(2.6m mol)および4−ヒドロ
キシ−2−シクロペンテン−1−オン305g
(3.1m mol)を7mlのベンゼンにとかし、活性無
水硫酸カルシウム1gを加え、さらに強酸性イオ
ン交換樹脂(ダウエクス50ω)を加え、室温にて
3日間撹拌する。反応後イオン交換樹脂と活性無
水硫酸カルシウムを別し、未反応の(1S,5R)
−6,6−ジメチル−4(S)−ヒドロキシ−3−
オキサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンを
飽和重ソウ水で洗浄することによりとりのぞき、
さらに水、飽和食塩水で洗浄する。
溶媒を乾燥、濃縮すると実施例2と同様の混合
物を含む油状物が395mg得られる。
実施例 5 (1R,5S)−6,6−ジメチル−3−オキサ−
4(R)−〔1(S)−4−オキソ−2−シクロペ
ンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オンと(1R,5S)−6,6−ジメチル−
3−オキサ−4(R)〔1(R)−4−オキソ−2
−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕
ヘキサン−2−オンの混合物の分離および精製 実施例1において、(1R,5S)−6,6−ジメ
チル−4(R)−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オン8.6g(60.6m mol)
を出発物として得た(1R,5S)−6,6−ジメチ
ル−3−オキサ−4(R)−〔1(S)−4−オキソ
−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンと(1R,5S)−6,
6−ジメチル−3−オキサ−4(R)〔1(R)−4
−オキソ−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシク
ロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンの混合物13.1gを
シリカゲルドライクロマトグラフイーに付し、n
−ヘキサン−酢酸エチル(1.5:1)混液で溶離
する。
この分離操作によりジアステレオマーRに相当
する結晶生成物5.4g(40%)とジアステレオマ
ーSに相当する結晶生成物6.1g(45.3%)が得
られる。得られたそれぞれのジアステレオマー
は、イソプロピルエーテルから再結晶される。
ジアステレオマーR mp 90〜91℃ 〔α〕23 D:−45゜ C:0.36 MeOH 赤外吸収スペクトル(KBr,cm-1) 2950,2900,1780,1720,1700,1660,
1580,1460,1420,1340 核磁気共鳴吸収(CDC3,δ(ppm)): 1.15(3H,s,−Me) 1.2 (3H,s,−Me) 2.05(2H,s) 2.30(1H,dd,J:19Hz,3Hz) 2.80(1H,dd,J:19Hz,6Hz) 5.00(1H,m) 5.30(1H,s) 6.25(1H,dd,J:6Hz,1.5Hz、オレフイ
ン) 7.60(1H,dd,J:6Hz,2Hz、オレフイ
ン) ジアステレオマーS mp 94〜95℃ 〔α〕23 D:222.8゜ C:0.39 MeOH 赤外吸収スペクトル(KBr,cm-1) 3000,2950,1760,1710,1590,1450,
1420,1410,1350 核磁気共鳴吸収(CDC3,δ(ppm)): 1.15(3H,s,−Me) 1.18(3H,s,−Me) 2.05(2H,s) 2.35(1H,dd,J:19Hz,2.5Hz) 2.85(1H,dd,J:19Hz,7Hz) 4.95(1H,m) 5.30(1H,s) 6.25(1H,dd,J:6Hz,2Hz、オレフイ
ン) 7.55(1H,dd,J:6Hz,2Hz、オレフイ
ン) 同様の方法により、実施例2より得られる
(1S,5R)−6,6−ジメチル−3−オキサ−4
(S)−〔1(S)−4−オキソ−2−シクロペンテ
ニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−
オンと(1S,5R)−6,6−ジメチル−3−オキ
サ−4(S)−〔1(R)−4−オキソ−2−シクロ
ペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン
−2−オンの混合物も分解することができる。
実施例 6 4(R)−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1
−オンの合成 実施例5において分離した(1R,5S)−6,6
−ジメチル−3−オキサ−4(R)〔1(R)−4−
オキソ−2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オン520mgをジオキサン
3mlにとかし、水6mlを加え70℃において3時間
撹拌する。反応後減圧下溶媒を留去し、反応混合
物を酢酸エチルにとかし、飽和重ソウ水で洗浄を
行う。
水層を塩酸により酸性化し、酢酸エチルにより
抽出を行うことにより(1R,5S)−6,6−ジメ
チル−4(R)−ヒドロキシ−3−オキサビシクロ
〔3.1.0〕ヘキサン−2−オン320mg(96.2%)が回
収される。
有機層をさらに飽和食塩水にて洗浄を行い、乾
燥後溶媒を減圧下留去すると淡黄色油状物が220
mg得られる。これをシリカゲルクロマトグラフイ
ーにより、n−ヘキサン−酢酸エチル(1:2)
により精製することにより4(R)−ヒドロキシ−
2−シクロペンテン−1−オン190mg(83%)が
得られる。
〔α〕23 D:+94.4゜ C:0.375 MeOH 同様にして、実施例5において分離した(1R,
5S)−6,6−ジメチル−3−オキサ−4(R)
〔1(S)−4−オキソ−2−シクロペンテニルオ
キシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンを
出発物質として、4(S)−ヒドロキシ−2−シク
ロペンテン−1−オンが得られる。
〔α〕23 D:−93゜ C:0.39 MeOH 実施例 7 4(R)−t−ブチルジメチルシロキシ−2−シ
クロペンテン−1−オンの合成 4(R)−ヒドロキシ−2−シクロペンテン−1
−オン183mg(1.87m mol)をヘキサメチルホス
ホリツクトリアミド(HMPA)5mlにとかし、
0℃にてt−ブチルジメチルシリルクロライド
366mg(243m mol)を加え、そのまま終夜撹拌
する。反応後エーテルを加えた後水洗を行うと油
状物320mgが得られる。これをカラムクロマトグ
ラフイーに付し、n−ヘキサン−酢酸エチル
(2:1)により精製することにより4(R)−t
−ブチルジメチルシロキシ−2−シクロペンテン
−1−オン292mg(74%)が得られる。
〔α〕23 D:+64゜ C:0.42 MeOH 同様にして4(S)−ヒドロキシ−2−シクロペ
ンテン−1−オンからも4(S)−t−ブチルジメ
チルシロキシ−2−シクロペンテン−1−オンが
得られる。
〔α〕23 D:−65.5゜ C:0.51 MeOH 実施例 8 3(S)−t−ブチルジメチルシロキシ−1−ヨ
ードートランス−1−オクテン(736mg,20m
mol)のエーテル溶液(5ml)に1.1Mのt−ブ
チルリチウムのペンタン溶液(1.4ml,1.5m
mol)を−78℃で加え、2時間撹拌した。この溶
液にフエニルチオ銅(I)(207mg,1.2m mol)
のエーテル(2ml)懸濁液にヘキサメチルホスホ
ラストリアミド(407mg,2.5m mol)を加え、室
温で均一溶液になるまで撹拌して得られた溶液を
加え、−78℃で1時間撹拌した。この溶液に4
(R)−{1(S),5(R)−6,6−ジメチル−3
−オキサ−4−オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘキサ
ン−2−イルオキサ}−2−シクロペンテノン
(222mg,1.0m mol)のエーテル溶液(5ml)を
−78℃で加え、15分撹拌し、次いで−40℃で1時
間撹拌した。その後、この溶液に6−メトキシカ
ルボニルヘキサノイルクロライド(385mg,20m
mol)のテトラヒドロフラン(5ml)とヘキサメ
チルホスホリツクトリアミド(0.2ml)の溶液を
−78℃で加え、−40℃で30分間撹拌した。反応終
了後アンモニアを含んだ塩化アンモニウム水溶液
を加え、水層をエーテル(2×100ml)で抽出し、
塩化アンモニウム水溶液で洗浄後、乾燥(Mg
SO4)、濃縮して1.42gの粗生成物を得た。これ
をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)に対して11−{1(S),
5(R)−6,6−ジメチル−3−オキサ−4−オ
キソビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−イル}−15
−t−ブチルジメチルシリル−7−オキソプロス
タグランジンメチルエステル(272mg,0.44m
mol,44%)を得た。
核磁気共鳴吸収(CDC3,δ(ppm)): 0.00(6H,s,SiCH3), 0.84(9H,s,tBu), 0.9〜1.9(17H,m), 1.14と1.17(3H×2,s×2), 2.0(2H,s), 2.1〜3.1(7H,m), 3.23(1H,m), 3.63(3H,s), 3・7と4.1(1H×2,m×2), 5.18と5.27(1H), 5.4〜5.55 (2H,m、オレフインプロトン)。
赤外吸収スペクトル(液膜、cm-1): 1780,1740,1655,1615,1120,980,945,
840,775,735,670。
質量スペクトル(20eV,m/e): 580(0.2),563(0.1),421(100)。
実施例 9 実施例8で得られた化合物(117mg,0.19m
mol)を20mlのメタノールに溶かし、p−トルエ
ンスルホン酸ピリジン塩10mgを加えて室温で24時
間撹拌した。反応後メタノールを減圧留去し残渣
を調整用薄層クロマトグラフイー(ヘキサン:酢
酸エチル=3:1)を用いて分離し、15−t−ブ
チルジメチルシリル−7−オキソブロスタグラン
ジンメチルエステル(47mg,0.094m mol,50%)
を得た。
薄層クロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチ
ル): Rf 0.55 核磁気共鳴吸収(CDC3,δ(ppm)): 0.0(6H,s,SiCH3), 0.88(9H,s,tBu), 0.8〜2.0(17H,m), 2.0〜2.7(8H,m), 3.33(1H,m,C8−H), 3.64(3H,s,COOCH3), 3.80(1H,m,C11−H), 4.13(1H,m,C15−H), 5.4〜5.6(2H,m、オレフインプロトン)。
赤外吸収スペクトル(液膜、cm-1): 3450,1740,1715,1650,1605,1250,
1225,1090,1040,970,935,895,830,
670。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式〔〕 で表わされる4−ヒドロキシシクロペンテノン
    類。 2 (1R,5S)−6,6−ジメチル−3−オキサ
    −4(R)−〔1(R)−4−オキソ−2−シクロペ
    ンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−
    2−オンもしくは(1S,5R)−6,6−ジメチル
    −3−オキサ−4(S)−〔1(R)−4−オキソ−
    2−シクロペンテニルオキシ〕ビシクロ〔3.1.0〕
    ヘキサン−2−オンである特許請求の範囲第1項
    記載の4−ヒドロキシシクロペンテノン類。 3 下記式〔〕 で表わされる4−ヒドロキシシクロペンテノン
    と、下記式〔〕 〔式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を表
    わす。〕 で表わされるラクトン類とを酸剤の存在下にある
    いは脱水法により反応せしめることを特徴とする
    下記式〔〕 で表わされる4−ヒドロキシシクロペンテノン類
    の製造法。 4 酸剤が弱酸性化合物である特許請求の範囲第
    3項記載の4−ヒドロキシシクロペンテノン類の
    製造法。 5 弱酸性化合物がパラトルエンスルホン酸ピリ
    ジン塩、メタンスルホン酸ピリジン塩、カンフア
    ースルホン酸ピリジン塩からなる群より選ばれた
    少なくとも1種である特許請求の範囲第4項記載
    の4−ヒドロキシシクロペンテノン類の製造法。 6 脱水法が共沸傾しや法を用いるかもしくは脱
    水剤がモレキユラーシーブ、活性無水硫酸カルシ
    ウム、無水硫酸マグネシウムからなる群より選ば
    れた少なくとも1種である特許請求の範囲第3項
    記載の4−ヒドロキシシクロペンテノン類の製造
    法。
JP4414081A 1981-03-27 1981-03-27 4-hydroxycyclopentenone compound and its preparation Granted JPS57159777A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4414081A JPS57159777A (en) 1981-03-27 1981-03-27 4-hydroxycyclopentenone compound and its preparation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4414081A JPS57159777A (en) 1981-03-27 1981-03-27 4-hydroxycyclopentenone compound and its preparation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57159777A JPS57159777A (en) 1982-10-01
JPH023793B2 true JPH023793B2 (ja) 1990-01-24

Family

ID=12683328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4414081A Granted JPS57159777A (en) 1981-03-27 1981-03-27 4-hydroxycyclopentenone compound and its preparation

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS57159777A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60132975A (ja) * 1983-12-20 1985-07-16 Sumitomo Chem Co Ltd シクロペンテノンエ−テル誘導体およびその製造法
JPS60199848A (ja) * 1984-03-23 1985-10-09 Sumitomo Chem Co Ltd 光学活性4−ヒドロキシ−2−シクロペンテノンの製造法
JPS60169474A (ja) * 1984-02-14 1985-09-02 Sumitomo Chem Co Ltd シクロペンテノンエ−テル類の製造方法
DE3560714D1 (en) * 1984-02-14 1987-11-05 Sumitomo Chemical Co Process for preparing optically active 4-hydroxy-2-cyclipentenones
US4683341A (en) * 1984-12-19 1987-07-28 Daicel Chemical Industries, Ltd. Optical resolution of oxycyclopentenone

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51125356A (en) * 1975-04-21 1976-11-01 Teijin Ltd Process for preparing 4-hydroxycyclopent -2-ene-1-one
JPS54130556A (en) * 1978-03-17 1979-10-09 Roussel Uclaf Novel ether having chiral atom in organic residual group*its manufacture and use of said ether in deviding alcohols*phenols or specific compounds having lactone structure

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51125356A (en) * 1975-04-21 1976-11-01 Teijin Ltd Process for preparing 4-hydroxycyclopent -2-ene-1-one
JPS54130556A (en) * 1978-03-17 1979-10-09 Roussel Uclaf Novel ether having chiral atom in organic residual group*its manufacture and use of said ether in deviding alcohols*phenols or specific compounds having lactone structure

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57159777A (en) 1982-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6809223B2 (en) Process for stereoselective synthesis of prostacyclin derivatives
US5466833A (en) Process for the preparation of 13,14-dihydro-15(R)-17-phenyl-18,19,20-trinor-PGF2α isopropyl ester
KR101986966B1 (ko) 베라프로스트의 제조 방법
CN108473454B (zh) 式(1)制备方法及用于其的中间体
KR100604699B1 (ko) 베라프로스트와 이의 염을 제조하는 방법
JPH023793B2 (ja)
US4181798A (en) Methylenecyclopentane derivatives
JP3712077B2 (ja) ヒドロインダン−4−オール誘導体およびその製造方法
JPH0140813B2 (ja)
JP2770357B2 (ja) ヌクレオシド誘導体の製造方法
KR101071440B1 (ko) β-락탐 화합물의 제조에서의 폴리-3-히드록시부티레이트의용도
JP4499847B2 (ja) ミルベマイシン類の13−エステル誘導体の製造法
JP3446225B2 (ja) シクロペンタン誘導体及びその製造方法
US4714782A (en) Process for preparing optically active 4-hydroxy-2-cyclopentenones
JPH0119371B2 (ja)
CN113214335A (zh) Lipid X中间体及其制备方法
CN117603128A (zh) (3r,6s)-3-氨基-6-甲基哌啶的制备方法
JPS6251637A (ja) 2−メチレン−6,6−ジメチル又は5,6,6−トリメチルシクロヘキシルカルバルデヒドの製法
JPH0141145B2 (ja)
CN113214329A (zh) Lipid X及其中间体的制备方法、其中间体
JPS632251B2 (ja)
JPH03220158A (ja) 光学活性カルバサイクリン誘導体の製造方法
CA2132824A1 (en) New alkylating reagent, process for preparing the same and its use
JPH0220616B2 (ja)
JPH0714949B2 (ja) 光学活性なヘキサン酸誘導体の製造法