JPH06127402A - 産業車両用パワーステアリング装置 - Google Patents

産業車両用パワーステアリング装置

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JPH06127402A
JPH06127402A JP4274462A JP27446292A JPH06127402A JP H06127402 A JPH06127402 A JP H06127402A JP 4274462 A JP4274462 A JP 4274462A JP 27446292 A JP27446292 A JP 27446292A JP H06127402 A JPH06127402 A JP H06127402A
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Takashi Hosoya
隆 細谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンロッドのロッド径が小さくても、ピ
ン結合のための穴径を大きくすることにより、結合ピン
やブッシュのサイズも大きくする。また、穴径を大きく
することにより、球面ブッシュの使用を可能にして、キ
ングピンの平行度等の誤差を吸収する。さらに、端部リ
ング部の外径をロッド径よりも大きくすることにより、
穴端部の肉厚を確保して、該穴端部の強度を高める。 【構成】 ピストンロッド11を、ロッド部13と連接
用支持体14とから構成し、連接用支持体14を着脱可
能にロッド部13に結合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業車両用パワーステ
アリング装置に係り、特にピストンロッドのロッド径を
小さくしつつ、タイロッドとの連接部位の強度を高めた
パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の両ロッドシリンダを使用するパワ
ーステアリング装置として、例えば実開平1−1618
76号公報記載のものがある。かかるパワーステアリン
グ装置は次のように構成される。即ち、ピストンロッド
が両側から突出する両ロッドシリンダからなるパワーシ
リンダが使用され、該パワーシリンダのピストンロッド
が、タイロッドの一端と回動自在にピン結合される。そ
して、該タイロッドの他端は、ナックルスピンドルの一
部をなすナックルアームと回動自在にピン結合され、該
ナックルスピンドルの操舵回動部はキングピンによっ
て、回動自在に車軸支持部材と結合される。また、前記
パワーシリンダのシリンダチューブは、左右の両キング
ピンの中心を結ぶ線と平行に、車軸支持部材に固定され
る。
【0003】ここで、ピストンロッドとタイロッドとの
ピン結合部には、回動抵抗を減じ、耐久性を高めるため
にブッシュが装着されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】パワーシリンダの役割
は、ピストンロッドを通じ、タイロッドを介して、ナッ
クルスピンドルをキングピン軸回りに回動させることに
あるため、特にフォークリフト等の、低速走行又は停止
状態での操舵の頻度が高い産業用車両には、十分なシリ
ンダ推力が必要とされる。
【0005】従って、シリンダ推力を高めるためにはパ
ワーシリンダの内径を出来るだけ大きくし、ピストンロ
ッドの外径(以下ロッド径という。)を出来るだけ小さ
くして、液圧の受圧面積を大きくするか、又は作動許容
圧力を高める必要がある。しかし、作動許容圧力を高く
するためには配管系の耐圧性を高める必要があるととも
に、規模が大きくなってコストが上昇し、且つ大きなス
ペースが必要となる。また、エンジン車においてはエン
ジントルク余裕が、バッテリ車においてはポンプモータ
トルク余裕が、夫々十分に確保されていなければならな
いため、エンジンやモータの大型化を招く。
【0006】そこで、液圧の受圧面積を大きくすること
が必要となるが、パワーシリンダの内径を大きくすると
該パワーシリンダの外径も大きくなり、広い搭載スペー
スが必要で原価コストも上がる。一方、受圧面積を大き
くするためにロッド径を小さくした場合には、タイロッ
ドとのピン結合のためのリング部外径を大きくすること
は、次の理由から不可能であった。即ち、パワーシリン
ダは、シリンダチューブと、中間部にピストンが固定さ
れたピストンロッドと、中央部にピストンロッドを挿通
できる程度の穴を有した円板状の端蓋とから構成され
る。ここで、シリンダチューブの端部にはおねじが螺刻
され、一方端蓋には、めねじが螺刻され、該めねじは、
前記おねじと螺合できるようになっている。
【0007】そして、これらは個別に製造され、次のよ
うに組立てられる。まず、シリンダチューブにピストン
ロッドを挿入し、ピストンロッドに固定されたピストン
が、シリンダチューブの略中間部に位置するまで押し込
む。そして、端蓋中央部の穴に、ピストンロッドの端部
を挿入し、シリンダチューブの端部に到達するまで、端
蓋を移動した後、該端蓋を前記シリンダチューブに螺合
させる。そして、ピストンロッドの反対側の端部にも同
様の作業を行うことにより、パワーシリンダが組立てら
れる。
【0008】ここで、もしピストンロッド端部のリング
部の外径が、シリンダチューブの内径よりも大きいと、
組立作業においてシリンダチューブにピストンロッドを
挿入することができない。以上の理由から、両ロッドシ
リンダにおいては、ロッド径を小さくしつつ端部のリン
グ部外径を大きくすることは不可能であった。そこで、
ロッド径を小さくすると、端部のリング部が小さくなっ
て、穴径も小さくなるため、結合ピンやブッシュのサイ
ズも小さくなり、これらの強度の確保が困難であるとい
う欠点があった。
【0009】また、ピン結合のための穴径を小さくする
と、穴の内面の面圧が上がり、ブッシュの摩耗が大きく
なり、耐久性が低下するという欠点があった。そして、
ロッド径を小さくしつつ、ピン結合のための穴径を大き
くすると、ピン結合部の肉厚が薄くなり、該結合部の強
度が低下するという欠点があった。さらに、パワーシリ
ンダの固定位置、ナックルスピンドルの連接位置又は両
キングピンの平行度等の精度確保が困難な場合、ピン結
合のための穴径が小さいことから、外径がストレートブ
ッシュよりも大きい球面ブッシュを使用することができ
ず、誤差の吸収が困難であるという欠点があった。
【0010】本発明は、上記した従来技術の欠点を除く
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、受圧面積を大きくするための小さなロッド径でもピ
ン結合のための穴径を大きくして、結合ピンやブッシュ
のサイズも大きくすることを可能とし、これらの強度を
十分に確保することにある。また、ピン結合のための穴
径を大きくすることにより、穴の内面の面圧を下げて、
端部リング部のブッシュの摩耗を少なくして、該ブッシ
ュの耐久性を高めることも目的とする。
【0011】さらに、端部リング部の外径を、ロッド径
よりも大きくすることにより、ピン結合のための穴径を
大きくしても、穴端部の肉厚を厚くすることを可能にし
て、穴端部の強度を高めることも目的とする。そして、
ピン結合のための穴径を大きくすることにより、球面ブ
ッシュを使用できるようにして、シリンダの固定位置、
ナックルアームの連接位置又は両キングピンの平行度等
の誤差を吸収することも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
パワーシリンダが両ロッドシリンダからなり、該パワー
シリンダのピストンロッドは、タイロッドの一端とピン
結合され、該タイロッドの他端は、ナックルアームとピ
ン結合され、該ナックルアームと一体をなすナックルス
ピンドルは、回動自在にキングピンによって車軸支持部
材と結合され、前記パワーシリンダのシリンダチューブ
は、車軸支持部材と固定されたパワーステアリング装置
において、前記ピストンロッドを、シリンダチューブか
ら出入りするロッド部と、該ロッド部の端部に結合され
且つ他端部にタイロッドを結合する穴を設けたリング部
を有する連接用支持体とから構成し、該連接用支持体を
着脱可能にロッド部に結合したことを特徴とするもので
ある。
【0013】また請求項2に係る発明は、前記連接用支
持体が、結合長さ調節手段を介して、ロッド部に結合さ
れたことを特徴とするものである。また請求項3に係る
発明は、前記連接用支持体の、タイロッドとのピン結合
のための穴の内側に、グリースだまりを設けたことを特
徴とするものである。
【0014】
【作用】請求項1のパワーステアリング装置において
は、次のようにしてパワーシリンダが組立てられる。即
ち、シリンダチューブにロッド部を挿入し、ロッド部中
央に固定されたピストンを、シリンダチューブの略中間
部に位置するまで押し込む。そして、端蓋の中央部の穴
に、ロッド部の端部を挿入し、シリンダチューブの端部
に到達するまで端蓋を移動させたうえ、該端蓋を、前記
シリンダチューブに固定させる。そして、シリンダチュ
ーブの反対側の端部にも同様の作業を行う。その後、ロ
ッド部の一端に連接用支持体を結合し、さらに他端にも
同様に連接用支持体を結合することにより、パワーシリ
ンダが完成する。
【0015】ここで、ロッド部と連接用支持体とは別個
の部品であり、シリンダチューブに端蓋を結合した後
に、連接用支持体をロッド部に結合するため、連接用支
持体の大きさは、ロッド径とは独立して選択できる。従
って、強度を確保するのに必要最小限のロッド径のピス
トンロッドに、必要かつ十分な大きさの連接用支持体を
結合することができる。そして、ロッド径を最小限の大
きさにすることができるために、小さなパワーシリンダ
でも必要かつ十分な、液圧の受圧面積が確保できる。そ
の一方、ピン結合のための穴径も、必要かつ十分な大き
さにできるために、負荷条件や耐久条件に応じたブッシ
ュが自由に選定でき、外径が大きくなる球面ブッシュ
も、ロッド径とは関係なく装着することができる。ま
た、連接用支持体を着脱可能に結合したので、シリンダ
チューブとの分解も容易であり、メンテナンス性能が悪
化しない。
【0016】次に、請求項2のパワーステアリング装置
においては、連接用支持体の結合長さを調節することが
できるため、その長さを調節して、該連接用支持体の、
左右のピン結合部の間隔を、所望の間隔にすることがで
きる。そして、タイロッドを介して、ナックルアームの
方向を調節し、ナックルスピンドルに支持された操舵タ
イヤの、トー角調整をすることができる。
【0017】さらに、請求項3のパワーステアリング装
置においては、連接用支持体とタイロッドとの結合部
で、結合ピンとブッシュの接触面に、グリースを余分に
注入することにより、該接触面から漏らし、連接用支持
体の穴内側のグリースだまりにためる。そして、該グリ
ースだまりにたまったグリースが塵埃の侵入を防止し、
定期的にグリースを注入することにより、塵埃を含んだ
グリースを押し出し、きれいなグリースに入れ換えるこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。図1は、実施例の一部を切欠した斜視図であ
る。まず、車軸支持部材1が上板2と下板3と、これら
の間に固定される垂直板4、5とにより構成され、この
車軸支持部材1にパワーシリンダ6のシリンダチューブ
7が固定されている。車軸支持部材1は垂直板4、5の
中央部に固着されたピン8、8を介して車体に支持さ
れ、車軸支持部材1が車体に対してピン8、8回りに揺
動可能になっている。パワーシリンダ6は両ロッドシリ
ンダから成り、シリンダチューブ7と、端蓋10と、ピ
ストンロッド11とから構成される。シリンダチューブ
7は、車軸支持部材1の垂直板4の後部に、図示しない
クランプ及びボルトで固定されており、左右の両キング
ピン12の中心を結ぶ線と平行に位置している。また、
端蓋10には、中央部にピストンロッド11を挿通する
穴が設けられ、該穴とピストンロッド11との隙間はシ
ール部材(図示せず)により、液密に保たれている。ピ
ストンロッド11には、その中間部にピストン(図示せ
ず)が固定され、液圧バルブ(図示せず)より流入され
る液圧によって左右の両方向にピストンロッド11が移
動するようになっている。
【0019】また、ピストンロッド11は、ロッド部1
3と連接用支持体14とが結合されて構成されており、
図2は、ロッド部13と連接用支持体14とが螺合によ
り結合されることによって、ピストンロッド11が構成
されている状態を示すものである。ロッド部13は、シ
リンダ推力を支えるのに必要な最小限のロッド径を有
し、歪みのない真っ直ぐな円柱形の棒状部材である。そ
して、その両端部には、長手方向におねじ15が設けら
れている。該おねじ15は、後述する連接用支持体14
の棒状部16のめねじ17に、締込んで結合させたとき
に、両端の連接用支持体14の、タイロッド18との接
触面が夫々同方向で平行になるよう、ねじのはめあい長
さを設定しておく。そうすることによりピストンロッド
11の伸縮の動きをタイロッド18に的確に伝達するこ
とができる。
【0020】連接用支持体14は、棒状部16とリング
部20とから構成される。棒状部16は、円柱状の形状
をしており、長手方向にめねじ17が螺刻されていて、
前述したように、めねじ17はおねじ15と螺合結合で
きるようになっている。また、棒状部16の外径は、ロ
ッド部13の外径を超えない太さになっていて、ロッド
部13の一端が、シリンダチューブ7内に引っ込みすぎ
たときに、棒状部16の結合端部が端蓋10と衝突する
ことを防いでいる。
【0021】リング部20は、棒状部16の、めねじ1
7とは反対側の端部に形成されている。該リング部20
は、その外径がロッド径よりも大きい円形をなしてい
る。また、該リング部20の上面と下面は、共に平面に
なっており、タイロッド18とピン結合したときの摩擦
を減少させている。さらに、リング部20の厚みは、結
合ピンとの摩擦が大きくならず、耐久性が低下しない程
度の十分な厚みになっている。そして、リング部20の
中心部には、タイロッド18とピン結合するための穴2
1が設けられている。該穴21の径は、十分な強度を有
する大きさの結合ピンやブッシュを使用でき、キングピ
ンの平行度等の誤差を吸収する球面ブッシュも、必要が
あれば使用できる程度の大きさにしておく。そして、リ
ング部20の強度を確保するためには、径方向の肉厚が
ある程度必要であるが、必要かつ十分な大きさの穴径を
確保しても、リング部20の外径をロッド径よりも大き
くすることができるため、該リング部20の肉厚が薄く
ならず、その強度が低下することもない。
【0022】このようにして構成されているピストンロ
ッド11は、必要かつ十分な強度を確保したリング部2
0を有しながら、ロッド径を必要最小限とすることが可
能であるため、パワーシリンダ6において、液圧の受圧
面積を大きくすることができる。また、ロッド径よりも
大きいリング部20を有する連接用支持体14とロッド
部13とが、溶接等により一体不可分に固着されている
場合には、両ロッドシリンダーの場合は分解が出来ず、
メンテナンス性能が悪化するが、本発明では連接用支持
体14を、ロッド部13から外すことが可能であり、こ
れにより容易に分解が可能となる。
【0023】本実施例では、連接用支持体14とロッド
部13との結合手段として、連接用支持体14側をめね
じ、ロッド部13側をおねじとしているが、これに限定
されるものではなく、連接用支持体14側をおねじ、ロ
ッド部13側をめねじとする場合であってもよい。連接
用支持体14は、タイロッド18の一端と回動自在に結
合され、タイロッド18の他端はナックルアーム22と
回動自在に結合される。図3は、連接用支持体14及び
ナックルアーム22と結合されたタイロッド18の縦断
面を示す。以下、図3に基づき連接用支持体14とタイ
ロッド18との結合の構造について説明するが、ナック
ルアーム22とタイロッド18との結合の構造について
もこれと同様の構造であるので共通な部品にはいずれも
共通の記号を付してある。
【0024】タイロッド18は、両端に夫々穴を設けた
板状部材23、24を上下に使用することにより構成さ
れる。一方、連接用支持体14のリング部20の穴21
には、下方寄りに小径部25が形成されている。そし
て、穴21の上面の開口部よりブッシュ26を挿入し、
該ブッシュ26の下面を小径部25の端部と当接させ、
該ブッシュ26の上面を、穴21の上面よりに穿設され
た溝に楔状部材27を嵌入することによって係止する。
さらに、ブッシュ26の穴径を穴21の径より小さくす
ることにより、連接用支持体14の穴21とブッシュ2
6の穴とに段差を設けて、段の上下にはグリースだまり
28を設ける。
【0025】連接用支持体14とタイロッド18とを回
動自在に結合するためには、ボルト29とナット30が
使用され、ボルト29の軸部がピンとして作用する。こ
こで、ボルト29の中間部には球面ブッシュ31が係合
されている。またボルト29の内部には、グリース注入
孔32が設けられ、グリース注入孔32は、ボルト29
の頭部に設けられたグリースニップル33と、球面ブッ
シュ31との接触面に開けられた穴とを連通している。
【0026】このような構成で、連接用支持体14とタ
イロッド18とを結合した後、グリースニップル33よ
り、グリースを注入する。そうすると、グリースはグリ
ースニップル33からグリース注入孔32を通り、球面
ブッシュ31との接触面に漏れ出し、ブッシュ26の上
下に設けられたグリースだまり28に溜まるようにな
る。こうして、溜まったグリースが塵埃の侵入を防ぐこ
とになる。また、定期点検時等に、定期的にグリースを
注入することにより、塵埃を含んだグリースは押し出さ
れ、きれいなグリースが溜まる。さらに、グリースが塵
埃の侵入を防止しているので、安価なシールなしタイプ
の球面ブッシュを使用することが可能である。このよう
にして、グリースだまり28を設けることにより、穴2
1、ボルト29、ブッシュ26及び球面ブッシュ31の
摩耗を少なくし、耐久性を高める効果が、さらに高ま
る。
【0027】次に、ナックルスピンドル34は、操舵輪
を支持するものであり、縦筒35とスピンドル36とナ
ックルアーム22とから構成される。ここで、縦筒35
には中心軸に沿ってキングピン12を挿通できる穴が設
けられており、該縦筒35の長さは、車軸支持部材1の
上板2と下板3との間隔と同じ長さになっている。そし
て、前記車軸支持部材1の両端部であって、上板2と下
板3とによって挟まれる位置に、ナックルスピンドル3
4の縦筒35を挿入し、キングピン12とナット(図示
せず)によって、車軸支持部材1とナックルスピンドル
34とを、回動自在に結合する。
【0028】このようにして構成されたパワーステアリ
ング装置においては、ピストンロッド11に固定された
ピストンに、液圧がかかり、液圧のかかった方向にピス
トンロッド11が伸びる。そして、かかる動きは、タイ
ロッド18を介して、ナックルアーム22に伝達され、
ナックルスピンドル34はキングピン12の軸回りに回
動する。その結果、スピンドル36の方向が変化し、ス
ピンドル36と垂直面に支持された操舵輪(図示せず)
の向きが変わる。
【0029】次にロッド部13と連接用支持体14との
結合長さ調節手段を介してなした実施例を図4〜図7に
基づいて説明する。なお、ロッド部13と連接用支持体
14との形状及び構造は、両者の結合部の形状及び構造
を除き、図2の実施例と同様であり、図4〜図7の実施
例においても、図2の実施例と同様の効果を奏するもの
である。
【0030】図4では、連接用支持体14とロッド部1
3とを、割締めにより締め込んだ状態を示している。図
中、連接用支持体14の棒状部16の端部には、おねじ
15が設けられており、一方ロッド部13の端部には、
長手方向に穴が設けられ、穴の奥におねじ15と螺合さ
せるのに十分なはめあい長さのめねじ17が設けられて
いる。また、穴の入口端部は肉厚が薄くなっており、該
薄肉部は縦割りされて2ヵ所に割り溝37が入ってい
る。そして、該薄肉部の外周を割締め用治具38で被
い、突出した締付け部をボルトとナットにより締め付け
ることにより、連接用支持体14の棒状部16とロッド
部13とを一体的に緊締する。
【0031】この場合、連接用支持体14の棒状部16
のおねじ15を緩め、又は締付けることにより、ロッド
部13の端部から穴21の中心までの長さを調節し、そ
の後割締め用治具38によって締め込むことにより、螺
合長さを調節できる。こうすることによって、トー角調
整を可能にして、タイヤの早期摩耗又は走行操舵性能の
低下を防ぐことができる。
【0032】図5では、連接用支持体14とロッド部1
3とを、ナット40及び止めナット41により締め込ん
だ状態を示している。図中、連接用支持体14の棒状部
16の端部にはおねじ15が設けられており、一方ロッ
ド部13の端部には、長手方向に穴が設けられ、該穴の
奥にめねじ17が設けられている。また、該めねじ17
の入口端部は肉厚が薄くなっており、該薄肉部の外周に
おねじ39が螺設され、該おねじ39には長手方向に割
り溝37が設けられている。そして、おねじ15を、め
ねじ17に螺合させ、前記おねじ39を、ナット40及
び止めナット41によって締め込むことにより、連接用
支持体14とロッド部13とを一体的に緊締する。
【0033】この場合、おねじ15を緩め、又は締付け
ることにより、ロッド部13の端部から穴21の中心ま
での長さを調節し、その後ナット40及び止めナット4
1によって締め込むことにより螺合長さを調節できる。
これにより、図4の実施例と同様の効果が得られる。図
6では、図5に示した実施例におけるロッド部13のお
ねじ39の根元部に、かしめ溝42を設けた状態を示し
ている。こうすることにより、図5記載の実施例よりも
止めナット41の螺合長さを長くすることができ、曲げ
強度を向上させることができる。
【0034】図7では、ワイヤリング43により、連接
用支持体14とロッド部13とを結合した状態を示して
いる。図中、ロッド部13の端部には、長手方向に穴4
7が設けられ、連接用支持体14の棒状部16を該穴4
7に挿嵌できるようになっている。またロッド部13の
端部は肉厚が薄くなっており、該薄肉部の内周に内周溝
44aが穿設され、内周溝44aと連続するまで接線上
に穴が開けられ、ワイヤリング嵌装孔45が設けられて
いる。一方、連接用支持体14の棒状部16には、その
外周に外周溝44bが穿設され、内周溝44aと外周溝
44bとが合わさって、断面円形の周溝となるようにな
っている。ここで、棒状部16の外周溝44bは、嵌合
長さを調節でき、トー角調整が可能となるように、複数
本穿設されている。そして、複数本ある外周溝44bの
うち、適当な嵌合長さになる一本を選択し、ワイヤリン
グ嵌装孔45よりワイヤリング43を嵌挿する。こうし
て、ワイヤリング43を内周溝44a及び外周溝44b
に嵌装させて、ロッド部13と連接用支持体14とを結
合させることにより、ロッド部13の端部から、穴21
の中心までの長さを、所望の長さにして結合することが
できる。なお、本実施例によって、図5又は図6記載の
実施例よりも、ナット40及び止めナット41の寸法幅
分、結合スペースが少なくてすみ、ピストンロッド11
の収縮時に、シリンダチューブ7の端部とボルト29と
の距離が短い場合に有効であるという効果も得られる。
【0035】上記の実施例によれば、リング部20を設
けた連接用支持体14とロッド部13が、別部品である
ので、ロッド部13の機械加工が例えばねじ加工だけと
いうように簡素化され、重量、寸法の大きい部品に対し
て、トー角精度に影響を及ぼす、ピン間距離のような精
度の要求される加工が必要ではなくなる。これにより、
大物部品は極力簡単な加工とし、小物部品に精密な加工
を集中させてピストンロッド11の加工の工程を円滑に
し、ピストンロッド11の原価を低減させ、延いてはパ
ワーシリンダ6全体のコストダウンを図ることができ
る。
【0036】次に、図8は、図2記載の実施例の様にロ
ッド部13側がおねじとなっている場合に、該ロッド部
13の端面に回りどめのための凹部46を設けた実施例
であり、(1)は直径に沿ってスリットを設けた場合、
(2)は六角形状凹部を設けた場合の実施例を示してい
る。ロッド部13に連接用支持体14を結合させると
き、ロッド部13が円柱形をしているため、軸回り方向
に固定するのが困難であり、連接用支持体14をロッド
部13にねじ込む作業が難しくなる。そこで、回りどめ
手段として、ロッド部13の側面に平行する二面幅を設
けることが一般的に行われる。しかし、二面幅を設ける
スペースが十分にない場合や、螺合長さを出来るだけ長
くしたい場合には、二面幅を設ける方法は不向きであ
る。そこで、二面幅を設けるかわりに、ロッド部13の
端面に回りどめの凹部46を設けて、螺合長さを十分確
保出来るようにしたものである。即ち、ロッド部13の
一端の凹部46に、該凹部46と嵌合可能な凸部を有す
る回りどめ治具を嵌め込み、ロッド部13が回らないよ
うに固定する。そして、他端に連接用支持体14を組み
付けた後に、前記回りどめ治具を取り外す。こうして、
連接用支持体14をロッド部13にねじ込む作業を容易
に行うことができる。
【0037】なお、ロッド部13の端面の凹部46は、
両側に設けておけば左右どちらの側を先に連接用支持体
14と結合させることもできる。また、片側だけに凹部
46を設けて、回りどめ治具によりロッド部13を固定
して、凹部46を設けていない側の一端と連接用支持体
14とを先に結合させ、その後他端と連接用支持体14
とを結合させても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上記のように、小さなロッド
径でもピン結合のための穴径を大きくして、結合ピンや
ブッシュのサイズも大きくすることを可能とし、これら
の強度を十分に確保できる効果がある。また、ピン結合
のための穴径を大きくすることにより、穴の内面の面圧
を下げて、穴のブッシュの摩耗を少なくし、耐久性を高
められる効果があり、穴の外周を、ロッド径よりも大き
くすることにより、ピン結合のための穴径を大きくして
も、穴のロッド肉厚を確保して、強度を高めることがで
きる。
【0039】そして、ピン結合のための穴径を大きくす
ることにより、球面ブッシュを使用でき、シリンダの固
定位置、ナックルアームの連接位置又は両キングピンの
平行度の誤差を吸収できる効果がある。また、ピストン
ロッドの端部に連接用支持体を、嵌合長さが調節できる
ように結合することにより、トー角調整を可能にしてタ
イヤの早期摩耗又は走行操舵性能の低下を防ぐことがで
きるという効果がある。
【0040】更に、ピストンロッドの、ピン結合のため
の穴内側に、グリースだまりを設けることにより、防塵
対策としてのダストシールを装着せずに、ブッシュの耐
摩耗性能を向上させ、コストダウンを図ることができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体図である。
【図2】ピストンロッドが、ロッド部と連接用支持体と
が螺合結合されて構成されている状態を示す図であり、
(a)がその正面図、(b)がその平面図、(c)がそ
の側面図である。
【図3】連接用支持体及びナックルアームと結合された
タイロッドの縦断面図である。
【図4】連接用支持体とロッド部とを割締めにより締め
込んだ状態を示す平面図である。
【図5】連接用支持体とロッド部とをナット及び止めナ
ットにより締め込んだ状態を示す図であり、(a)がそ
の平面図、(b)がその側面図である。
【図6】図4に示した実施例におけるロッド部の割りね
じの根元部に、かしめ溝を設けた状態を示す平面図であ
る。
【図7】ワイヤリングにより連接用支持体とロッド部と
を結合した状態を示す平面図である。
【図8】端部におねじが形成されたロッド部の端面に、
回りどめの凹部を設けた状態を示す図であり、(a)が
その正面図、(b)がその側面図である。
【符号の説明】
1 車軸支持部材 6 パワーシリンダ 7 シリンダチューブ 11 ピストンロッド 12 キングピン 13 ロッド部 14 連接用支持体 18 タイロッド 22 ナックルアーム 28 グリースだまり 34 ナックルスピンドル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両ロッドシリンダからなるパワーシリン
    ダと、該パワーシリンダのピストンロッドと一端がピン
    結合されたタイロッドと、該タイロッドの他端とピン結
    合されたナックルアームと、該ナックルアームと一体を
    なすナックルスピンドルが回動自在にキングピンによっ
    て結合され前記パワーシリンダのシリンダチューブが固
    定された車軸支持部材と、からなるパワーステアリング
    装置において、前記ピストンロッドが、シリンダチュー
    ブから出入りするロッド部と、このロッド部の端部に結
    合され且つ他端部にタイロッドを結合する穴を設けたリ
    ング部を有する連接用支持体と、からなり、該連接用支
    持体を着脱可能にロッド部に結合したことを特徴とする
    産業車両用パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記連接用支持体は、結合長さ調節手段
    を介して、ロッド部に結合されたことを特徴とする請求
    項1記載の産業車両用パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記連接用支持体の、タイロッドとのピ
    ン結合のための穴の内側に、グリースだまりを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の産業車両用パワーステア
    リング装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008030499A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Aisin Seiki Co Ltd 車輪操舵装置
JP2008195467A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Shin Meiwa Ind Co Ltd 積荷の搬送装置

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