JP2009196525A - 車両懸架装置。 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機械加工を極力なくして加工工数が低減されたナックルを有する車両懸架装置を提供すること。
【解決手段】 ナックル10には、ショックアブソーバ31を連結するための4つの取付孔110と車軸を挿通した円孔121が形成されている。4つの取付孔110の貫通方向と円孔121の貫通方向は同一方向とされている。したがって、孔加工を行う際に、プレス加工などにより取付孔110と円孔121とを同時に形成することができる。また、ナックル10に形成されているベアリング締結孔122の貫通方向も、上記取付孔110および円孔121の貫通方向と同一である。したがって、これら全ての孔を一度のプレス加工により同時に形成することができるため、加工工数が低減する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車輪を回転可能に支持するナックルに係り、特にストラット式独立懸架サスペンションにおけるナックルと減衰装置との取付構造に関する。
ストラット式サスペンションにおいては、ショックアブソーバ(減衰装置)とナックルとの取付構造あるいはショックアブソーバと車体との取付構造を工夫して各種ホイールアライメントを調整可能とするものが提案されている。例えば特許文献1には、ナックル取付ボルトの差し込み孔の偏心量を異ならせた複数のナックル取付スペーサの採用によりキャンバー角を調整可能なストラット式サスペンション装置が記載されている。また、特許文献2には、ショックアブソーバのアッパーサポート部材に形成されるショックアブソーバの上端挿入孔の位置をアパーサポート部材の向きの変化により変化させることで、ホイールアライメントが容易に変更可能なストラット式サスペンション装置が記載されている。
特開2001−301435号公報 特開2000−318419号公報
上記特許文献1および特許文献2に記載のストラット式サスペンション装置を構成するナックル1は、図10に示されるように、ショックアブソーバ2への取付孔3aが上下に2箇所形成された連結部3を有している。また、ショックアブソーバ2の下端には連結ブラケット4が固定されており、この連結ブラケット4には対となる取付片5が形成されている。対の取付片5はショックアブソーバ2の径外方に突き出て左右に平行配置しており、ナックル1の連結部3に形成された取付孔3aに対応するようにそれぞれ上下にボルト挿入孔5aが形成されている。そして、ナックル1の連結部3を平行配置した取付片5間に挿入し、取付孔3aとボルト挿入孔5aとを重ね合わせた状態でボルト締めを行う。このように取付片5により連結部3を両側から締め付けることによりショックアブソーバ2が連結ブラケット4を介してナックル1に取付けられる。
上記構造ではナックル1の連結部3の両面ともに連結ブラケット4の取付片5との合わせ面となるので、取付寸法精度や抜き勾配確保のためこの両面を機械加工しなければならない。ナックルは一般に鋳造または鍛造により成形されるので、上記取付寸法精度を確保するためには鋳造または鍛造後に上記両面に切削加工などの機械加工を施すこととなり、加工工数が増大してしまうという問題があった。なお、従来には図11に示されるようにショックアブソーバ2の下端を直接ナックル1に差し込む組付け方式も提案されているが、この場合においても両者の取付面には機械加工を施さなければならず、加工工数が増大する。また、ナックルには、ショックアブソーバと連結するための貫通孔(減衰装置連結用貫通孔)と、車軸を挿通するための貫通孔(車軸挿通用貫通孔)、さらには車軸を回転可能に支持するベアリングを取付けるための貫通孔(軸受け取付用貫通孔)が形成されているが、減衰装置連結用貫通孔と、車軸挿通用貫通孔および軸受け取付用貫通孔の貫通方向が異なっているために、各孔は別々に切削加工などにより形成される。これにより加工工数がさらに増大する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、機械加工を極力なくして加工工数が低減されたナックルを提供することにある。
本発明の特徴は、車軸が挿通される車軸挿通用貫通孔と、車体の振動を減衰する減衰装置を連結するための減衰装置連結用貫通孔とを有し、前記減衰装置が前記減衰装置連結用貫通孔に挿通される連結部材を介して連結されるとともに車輪を回転可能に支持するナックルにおいて、前記車軸挿通用貫通孔の貫通方向と前記減衰装置連結用貫通孔の貫通方向を同一方向とすることにある。
上記発明によれば、ストラット式サスペンション装置において、ナックルに形成された減衰装置連結用貫通孔の貫通方向が、車軸が挿通された車軸挿通用貫通孔の貫通方向と同一方向であるので、プレス加工などのパンチ抜き(剪断)加工により減衰装置連結用貫通孔と車軸挿通用貫通孔とを同時に形成することができる。したがって、従来から行われてきたように各孔別に機械加工をする必要がないので加工工数が低減される。
この場合、上記ナックルは、車軸を回転可能に軸支する軸受けを取付けるための軸受け取付用貫通孔をさらに有し、上記軸受け取付け用貫通孔の貫通方向は、車軸挿通用貫通孔の貫通方向および減衰装置連結用貫通孔の貫通方向と同一とするのがよい。これによれば、減衰装置連結用貫通孔および車軸挿通用貫通孔に加え、軸受け取付け用貫通孔もプレス加工などのパンチ抜き加工により同時に形成でき、より加工工数が低減される。
また、ナックルと減衰装置は、互いに取付角度が調整可能なように連結しているとよい。特に両者は、車軸と平行な軸回りに、すなわちナックルに形成された各貫通孔の貫通方向と直交する平面内にて取付角度が調整可能となるように連結しているとよい。この場合、上記ナックルは、複数の減衰装置連結用貫通孔を備え、これら複数の減衰装置連結用貫通孔のうちの1つの減衰装置連結用貫通孔の孔径は、その孔に挿通される連結部材の径とほぼ等しく(すなわち連結部材に対して正寸の孔であり)、他の減衰装置連結用貫通孔の孔径は、その孔に挿通される連結部材の径よりも大きい径を有するようにするとよい。上記他の減衰装置連結用貫通孔は、長穴(例えば長円孔)または孔径が連結部材の径よりも大きい円孔(オーバーサイズ孔)であるのがよい。これによれば、連結部材の径とほぼ等しい孔径を持つ減衰装置連結用貫通孔(正寸孔)を中心としてナックルと減速装置とを相対回転させることにより、車軸に直交する面内におけるナックルと減衰装置との取付角度調整が可能となる。ナックルは車輪を転舵させるタイロッドあるいはロアアームに連結しているので、上記取付角度の調整により、車両のロールステア特性が調整される。
また、上記ナックルは減衰装置連結用貫通孔が貫通形成されている取付部を有し、上記連結部材は軸部および頭部を有する連結ボルトであり、上記取付部は、連結ボルトによるナックルと減衰装置との締結時に頭部が係止される座面と、座面と反対側の面であって減衰装置に接続される取付面とを有するものであるのがよい。これによれば、上記取付面は減衰装置に直接的または間接的に接続され、ナックルと減衰装置とを連結する際における合わせ面となる。一方、この取付面の反対側の面は連結ボルトの頭部が係止される座面である。この座面は減衰装置とは接触しておらず、合わせ面でないので機械加工を必要としない。よって、座面側はナックルの鋳造成形時の鋳肌面のまま製品として組付けすることが可能となる。よって、機械加工を行わない分だけ加工工数が低減される。
また、上記ナックルは、軸受け取付用貫通孔が貫通形成されている支持部を有するとともに、軸受け取付用貫通孔を挿通する取付ボルトを介して軸受けを締結しており、上記支持部は、取付ボルトの頭部が係止される座面とこの座面と反対側の面であって軸受けに接続される取付面を有するものであるのがよい。これによれば、座面側を機械加工する必要がないので、その分だけ加工工数が低減される。
なお、本発明における「ナックル」は、減衰装置が連結されているとともに車輪を回転可能に支持する支持部材としての構造および機能を有するものであればどのようなものでもよく、前輪側に取付けられるフロントナックルであっても、後輪側に取付けられるリアナックル(キャリア)であってもよい。また、操舵輪側に取付けられるものであっても非操舵輪側に取付けられるものであってもよいし、駆動輪側に取付けられるものであっても従動輪側に取付けられるものであってもよい。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る車両懸架装置のナックルおよびショックアブソーバと、これらを連結する連結ボルトを示した分解斜視図である。図に示されるように、ナックル10は中央に大きく貫通した円孔121が設けられ、上下方向に長く平板状に形成されている。このナックル10は、取付部11と、支持部12と、アーム部13とを有している。
取付部11はナックル10の上部を形成し、円孔121の図示上方に略方形に形成された平板状の部位である。この取付部11は座面11aおよび座面11aの反対面である取付面11bを有する。また、取付部11にはその4隅あたりの4箇所に座面11aから取付面11bにかけて貫通した取付孔(第1取付孔111,第2取付孔112,第3取付孔113,第4取付孔114、以下、これらを総称するときは取付孔110という)が形成されている。これらの取付孔110は、後述するショックアブソーバ31をナックル10に連結するための孔であり、本発明の減衰装置連結用貫通孔である。取付孔110には座面11a側から連結ボルト21が差し込まれる。連結ボルト21は、外周に雄ネジが形成された軸部211と、この軸部211の端部に連結したボルトヘッド212を有する。
取付部11の図示下方には支持部12が形成されている。この支持部12はナックル10の下半分を形成する部分であり、中央に上記した大きな円孔121が貫通形成され、円孔121の一端開口面である座面12aと他端開口面である取付面12bを有している。取付部11の座面11aと支持部12の取付面12bは同じ方向を向いており、取付部11の取付面11bと支持部12の座面12aは同じ方向を向いている。支持部12にはベアリング締結孔122が貫通形成されている。ベアリング締結孔122は本発明の軸受け取付用貫通孔に相当し、円孔121の図示上方側および図示下方側にそれぞれ2個ずつ計4個形成配置されている。このベアリング締結孔122にはベアリング取付ボルト22が挿通される。ベアリング取付ボルト22を介して図1に図示を省略したベアリングがナックル10に取付けられる。また、円孔121には図示を省略する車軸が挿通する。この車軸は車輪に連結している。円孔121が本発明の車軸挿通用貫通孔である。
アーム部13は、支持部12の側方から横方向に延設されており、その先端には孔131が形成されている。この孔131内に図示を省略するタイロッドの先端のボールジョイントから突き出るスタッドボルトが挿通することによりタイロッドがナックル10に連結される。タイロッドは運転者の操舵操作に伴う操向軸の軸線方向変位により揺動変位される。このタイロッドの揺動変位に伴ってナックル10が回され、車輪が転舵される。
また、図1においてショックアブソーバ31はその下端のみを表示してある。ショックアブソーバ31は周知のように車体の上下振動エネルギーを吸収することによって車体の振動を制振(減衰)する減衰装置として働くものであり、シリンダおよびシリンダロッドを備え、シリンダ内に封入される粘性流体などの粘性を利用して振動を減衰する。このショックアブソーバ31の下端には連結ブラケット32が固定されている。この連結ブラケット32は、ショックアブソーバ31の下端外周を覆うように配置してショックアブソーバ31に固定された固定部321と、この固定部321から径外方に延設された対の突出部322,322を有している。対の突出部322,322は図に示されるように並ぶように平行状態にて固定部321から径外方に延びている。そして、両突出部322,322の先端面323,323が同一平面上に形成されている。
先端面323,323には4個の締結孔324が形成されている。この締結孔324の内周には雌ネジ溝が形成されている。また、4つの締結孔324の孔径は、いずれも連結ボルト21の軸部211と螺合可能な径とされているとともに、これらの配置は、ナックル10の取付部11に形成される4つの取付孔110の配置と同一配置とされている。
図2は、車両に組み付けられた懸架装置のナックル10およびショックアブソーバ31を車両後方側から見た図である。この図はナックル10と連結ブラケット32などを一部断面で示した部分断面概略図である。ナックル10は連結ブラケット32を介してショックアブソーバ31と連結する。この連結にあたっては、まずナックル10の取付部11に形成された各取付孔110の中心と連結ブラケット32の先端面323に開口形成された各締結孔324の開口中心とが取付孔110の貫通方向に一致するように、ナックル10と連結ブラケット32とを対面させる。この対面状態のまま、連結ボルト21がナックル10の座面11a側から取付孔110に差し込まれる。連結ボルト21はさらに各取付孔110に対応する締結孔324にねじ込まれる。これによりナックル10は連結ボルト21および連結ブラケット32を介してショックアブソーバ31の下端部分に連結される。このときナックル10の取付部11の座面11aには連結ボルト21のボルトヘッド212がワッシャとともに係止され、取付面11bは連結ブラケット32の先端面323に接触する。
また、図2からわかるように、車両組付け状態でナックル10の支持部12に形成された円孔121には車軸Sが挿通される。この車軸Sの外周にはアクスルハブ41が一体回転可能に取付けられている。アクスルハブ41の図示左端外周にはベアリング33が取付けられている。このベアリング33は車軸Sを回転可能に支持する。ベアリング33の外輪には径外方に放射状に拡がったフランジ部331が形成されており、フランジ面がナックル10の支持部12の取付面12b側に当接される。フランジ部331には支持部12に形成されるベアリング締結孔122の開口箇所に対応するように配置した孔部331aが形成されており、ベアリング締結孔122および孔部331aにベアリング取付ボルト22が挿通している。このベアリング取付ボルト22が図示しないナットに螺合することにより、あるいは孔部331aに螺合することにより、ナックル10とベアリング33とが連結される。このとき支持部12の座面12aにはベアリング取付ボルト22のボルトヘッド222が係止され、取付面12bはベアリング33のフランジ部331に接触する。このような構造により、ナックル10はアクスルハブ41(車輪)を回転可能に支持する。
図3は、車両に組み付けられた従来のナックルとショックアブソーバを車両後方側から見た図である。この図3に示される従来のナックル15においては、ショックアブソーバ35に固定された連結ブラケット36を連結するための取付孔151の貫通方向は紙面に垂直な方向であり、一方車軸Sが挿通された円孔161の貫通方向は紙面に平行な方向である。このように取付孔151の貫通方向と円孔161の貫通方向が直交しているので、取付孔151と円孔161は異なった方向を向いた別々の面に形成される。このため取付孔151と円孔161とを別々に加工せざるを得ない。これに対して本実施形態のナックル10においては、図1および図2からわかるようにショックアブソーバ31を連結するための4つの取付孔110の貫通方向と車軸Sが挿通した円孔121の貫通方向は、同一方向とされている。具体的には、これらの孔は、紙面に平行な方向で、且つショックアブソーバ31の軸方向に対して角度αだけ傾斜した方向に一律に貫通するように形成されている。したがって、孔加工を行う際に、プレス加工などにより取付孔110と円孔121とを同時に形成することができる。よって、取付孔110と円孔121とを別々に機械加工をする必要がないため加工工数を低減することができる。加えて、ナックル10に形成されているベアリング締結孔122の貫通方向も、上記取付孔110および円孔121の貫通方向と同一である。したがって、これら全ての孔を一度のプレス加工により同時に形成することができるため、より加工工数が低減する。
また、ナックル10の取付部11は、連結ボルト21によるナックル10とショックアブソーバ31との螺合締結時にボルトヘッド212が係止される座面11aと、この座面11aと反対側の面であってショックアブソーバ31に固定された連結ブラケット32に接触する取付面11bとを有する。取付面11bはショックアブソーバ31との連結における合わせ面とされており、ナックル10は片面接触状態でショックアブソーバ31に連結する。一方、座面11aは連結ブラケット32との合わせ面ではなく、連結ブラケット32に接していない。このため座面11aは取付寸法精度確保のための機械加工を必要としない。よって、このナックル10が鋳造または鍛造成形されるものである場合には、座面11a側は鋳造肌面あるいは鍛造肌面のままにしておいても組付け性を損なうことがない。このように本実施形態のナックル10は、座面11a側の機械加工を行わなくてもよい分だけ加工工数が低減される。
同様に、ナックル10の支持部12には座面12aおよび取付面12bが形成されており、ベアリング取付ボルト22によりベアリング33がナックル10に締結される。このとき取付面12bにはベアリング33のフランジ部331と接続しており、座面12aにはベアリング取付ボルト22のボルトヘッド222が係止している。座面12a側はベアリング33との合わせ面とはされていないので取付寸法精度確保のための機械加工を必要としない。これにより加工工数が低減される。
また、図2によく示されるように、各種孔の貫通方向を同一方向としたことから、鋳造成形時における各孔の開口面が鋳造型の型割面と略平行にでき、同じ型面上で同一方向を向かせることができる。このためナックル表面の各座面の面粗さを検査する場合においても、座面が同一面であるため検査が容易である。さらに、ナックル10を薄く成形することが可能となるため、鋳造成形する場合においては砂型も薄くでき、生産性が向上する。また、鍛造成形する場合においても、ナックルが薄いために塑性加工段数が減少される。よって、加工工数が低減される。
また、図2の角度αで表される組付け角度(この角度はキャンバー角に影響する)は、ショックアブソーバ31の軸線方向と車軸Sの軸線方向により定められる。本実施形態のナックル10とショックアブソーバ31との連結構造においてはこの角度αを精度良く設定することができる。すなわち、図3に示される従来のナックル15とショックアブソーバ35との連結構造においては、車軸Sの軸線方向は図の紙面に平行な方向であるのに対し、ナックル15の取付面15bの法線方向は図の紙面に直交する方向である。つまり車軸Sの軸線方向は取付面15bの法線方向に直交する。このため取付面15bの法線方向から差し込まれる連結ボルト71の径と取付孔151の孔径との間のガタ分だけショックアブソーバ35(連結ブラケット36)がナックル15に対して動くおそれがあり、これにより角度αに誤差が生じるおそれがある。また角度αに誤差を生じさせないためには、ナックル15を基準にショックアブソーバ35の位置を固定する固定治具を用い、この固定治具により角度αの精度を保証した上で組付けを行わなければならない。
これに対し、図2に示されるように本実施形態のナックル10とショックアブソーバ31との連結構造においては、車軸Sの軸線方向がナックル10の取付面11bの法線方向に平行とされている。また取付面11bは連結ブラケット32の先端面323に沿って合わせられているので、これらの面が合わせられることにより、その法線方向がショックアブソーバ31の軸線方向に対してずれるおそれは少ない。よって、本実施形態において、上記角度αは取付面11bと先端面323とを面合わせすることにより精度よく設定される。また、上記した従来例のように固定治具などを利用する必要ないため作業性が向上する。
図4は、ナックル10の取付部11の正面図である。図に示されるように、ナックル10の取付部11に形成される4つの取付孔110は、それぞれ特徴的な孔形状をしている。図の右上側に形成される第1取付孔111は所定の孔径D1を有する円孔である。図の右下側に形成される第2取付孔112は横方向に延びた長孔とされている。図の左上側に形成される第3取付孔113は縦方向に延びた長孔とされている。第2取付孔112および第3取付孔113の短径D2は孔径D1とほぼ同じ大きさかわずかに大きくされており、長径D3は短径D2および孔径D1よりもかなり大きくされている。第4取付孔114は所定の孔径D4を有する円孔である。孔径D4は孔径D1よりかなり大きくされている。
ここで、連結ボルト21の軸部211の径をD5とし、径D5と各取付孔の大きさとを比較すると、径D5は孔径D1とほぼ同じかあるいは孔径D1よりも僅かに小さい径とされる。すなわち第1取付孔111は連結ボルト21に対して正寸孔となり、連結ボルト21が第1取付孔111に挿通されたときには、軸部211と第1取付孔111の周縁との間にほとんどガタがない状態とされる。また、径D5は短径D2よりもわずかに小さく、長径D3よりもかなり小さい。よって、連結ボルト21は第2取付孔112および第3取付孔113に挿通可能とされ、長手方向に移動可能である。また、径D5は孔径D4よりも小さい。よって、第4取付孔114は連結ボルト21に対してバカ孔となり、第4取付孔114に挿通される連結ボルト21は第4取付孔114内にて上下左右方向に移動可能とされる。すなわち本実施形態のナックル10は、複数の取付孔110を備え、そのうちの1つの取付孔(第1取付孔111)の孔径D1は、そこに挿通される連結ボルト21の軸部211の径D5とほぼ等しく(孔径D1が径D5よりわずかに大きい場合も含む)、他の取付孔(第2取付孔112,第3取付孔113,第4取付孔114)の孔径D2,D3,D4は、そこに挿通される連結ボルト21の軸部211の径D5よりも大きい径を有する。したがって、連結ブラケット32を介してナックル10とショックアブソーバ31とを連結する場合に、第1取付孔111を支点として、取付孔110の貫通方向すなわち車軸Sの軸方向に直交する平面内にてナックル10に対するショックアブソーバ31の取付角度を調整することができる。
図5は、ナックル10とショックアブソーバ31とを車軸の軸方向に直交する平面内にて様々な取付角度で取付けた場合の両者の連結状態を示す図である。図5において各取付孔110内の点線は連結ボルト21の軸部211の位置を示す。図5(a)は、軸部211が各取付孔110の中心に配置するように連結ボルト21を螺合してナックル10とショックアブソーバ31とを連結した例を示している。このように連結した場合、ショックアブソーバ31の軸線Aがナックル10の取付部11の幅方向の中心を通る中心線Nと一致する。また、図5(b)は、第1取付孔111を支点としてナックル10の中心線Nに対してショックアブソーバ31の軸線Aを反時計回り方向に微小に傾けてナックル10とショックアブソーバ31とを連結した状態を示した図である。このように連結した場合、第2取付孔112内における連結ボルト21の軸部211の位置(ボルト位置)は右寄りに、第3取付孔113内におけるボルト位置は下寄りに、第4取付孔114内におけるボルト位置は右斜め下方寄りに位置する。また、図5(c)は、第1取付孔111を支点としてナックル10の中心線Nに対してショックアブソーバ31の軸線Aを時計回り方向に微小に傾けてナックル10とショックアブソーバ31とを連結した状態を示した図である。このように連結した場合、第2取付孔112内におけるボルト位置は左寄りに、第3取付孔113内におけるボルト位置は上寄りに、第4取付孔114内におけるボルト位置は左斜め上寄りに位置する。
このように車軸の直交平面内にてナックル10とショックアブソーバ31との取付角度を調整することにより、車両のロールステア特性が調整可能となる。図6は、車両に組み付けられたナックル10とショックアブソーバ31を車両横方向から見た模式図であり、ナックル10に対するショックアブソーバ31の車軸に直交する平面内での取付角度の違いによって変化する車両特性量を示した図である。図6(a)は、図5(a)に示したようにショックアブソーバ31の軸線とナックル10の中心線が一致した状態でナックル10とショックアブソーバ31が連結した状態を示した図、図6(b)は図5(b)に示したように第1取付孔111を支点としてナックル10の中心線に対してショックアブソーバ31の軸線が反時計回り方向に微小に傾斜した状態で両者が連結した状態を示した図、図6(c)は図5(c)に示したように第1取付孔111を支点としてナックル10の中心線に対してショックアブソーバ31の軸線が時計回り方向に微小に傾斜した状態で両者が連結した状態を示した図である。
図において、キャスター角θcは、ショックアブソーバ31を構成するシリンダロッドの上端(先端)の中心Aとナックル10の下端であってサスペンションアーム(ロアアーム)と連結するロアボールジョイントの中心Bとを結ぶ直線(キングピン軸)が鉛直軸線となす角であり、シリンダロッド上端位置とロアボールジョイント位置によって決まる。これらの位置はナックル10とショックアブソーバ31との取付角度によっては変わらない。よって、図6(a)、(b)、(c)いずれの状態においてもキャスター角θcは一定である。
また、車軸に直交する平面内におけるナックル10とショックアブソーバ31との取付角度の変化によって車軸を挿通する円孔121の前後方向位置が微小に変化する。このためタイヤ接地点とキングピン軸の接地面との交点との距離であるトレール量Ltは、ナックル10とショックアブソーバ31との連結状態が図6(a)、(b)、(c)のいずれの状態であるかによってわずかに変化する。しかし、トレール量Ltは初期値(基準値)が大きいためにナックル10とショックアブソーバ31との連結状態の微小な変化によってはその変化量が初期値に対して非常に小さい。すなわち変化率が軽微であるためトレール量Ltに基づく車両特性が有意義に変化しない。したがって、トレール量Ltは、図6(a)、(b)、(c)に示されるようなナックル10とショックアブソーバ31との連結状態の変化によっては実質的に変化しないといえる。
一方、ナックル10のアーム部13に連結するタイロッドの先端のボールジョイント(タイロッドエンドボールジョイントC)の高さ方向位置は、図に示されるように車軸に直交する平面内におけるナックル10とショックアブソーバ31との取付角度により変化する。具体的には、図6(b)に示されるナックル10は、図6(a)に示される姿勢から第1取付孔111を支点として僅かに時計回り方向に回動し、図6(a)に示される状態よりも起きている状態とされている。したがって、タイロッドエンドボールジョイントCの高さ方向位置が高くなる。また、図6(c)に示されるナックル10は、図6(a)に示される姿勢から第1取付孔111を支点として僅かに反時計回り方向に回動し、図6(a)に示される状態よりも寝ている状態とされている。したがって、タイロッドエンドボールジョイントCの高さ方向位置が低くなる。
このようにナックル10とショックアブソーバ31との取付角度の変化に伴ってタイロッドエンドボールジョイントCの高さ位置が変化することにより、バウンド・リバウンドによりタイロッドエンドボールジョイントCの位置とロアボールジョイントの位置Bとの関係で定められるトー角の変化特性、すなわちロールステア特性が変化する。このように本実施形態の車両懸架装置によれば、車軸に直交する平面内におけるナックル10とショックアブソーバ31との取付角度を調整することにより、車両のロールステア特性を独立して、すなわち他のホイールアライメントを実質的に変化させずにロールステア特性を調整することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明するが、本実施形態は、ナックルに形成されている連結ボルトの取付孔の数および配置構成が上記第1実施形態と異なり、その他の構成は基本的には上記第1実施形態にて示した構成と同一である。したがって、以下に相違点を中心に説明し、上記第1実施形態と同一部分については同一符合で示してその具体的説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るナックル50およびこのナックル50が取付けられるショックアブソーバ81に固定された連結ブラケット82を示す斜視図である。この図7からわかるように、ナックル50は取付部51、支持部52、アーム部53を備える。取付部51はナックル50の上部分を形成しており、断面が略三角形を呈した平板状の部分で、座面51aおよび取付面51bを有している。また、取付部51は座面51aから取付面51bに掛けて3個の取付孔(第1取付孔511、第2取付孔512、第3取付孔513、以下、総称するときは取付孔510と称する)が貫通形成されている。3個の取付孔510は取付部51の三角形状の各頂点付近に形成されている。これらの取付孔510が本発明の減衰装置連結用貫通孔である。
また、ショックアブソーバ81の下端に固定された連結ブラケット82は固定部821および突出部822を持つ。固定部821はショックアブソーバ81の下端外周を覆うようにしてショックアブソーバ81に固定された部分である。突出部822は固定部821からショックアブソーバ81の径外方に延びており、その先端には先端面823が形成されている。この先端面823には3個の締結孔824が形成されている。これら3個の締結孔824には雌ネジ溝が形成されており、連結ボルト21の軸部211が螺合可能とされる。また3個の締結孔824の配置は、ナックル50の取付部51に形成された3個の取付孔510の配置と同一とされている。
図8は、ナックル50の取付部51の正面図である。図に示されるように、ナックル50の取付部51に形成される3個の取付孔510のうち、第1取付孔511は所定の孔径D6を有する円孔である。図の右下側に形成される第2取付孔512および左下部に位置する第3取付孔513はいずれも長孔形状とされている。第2取付孔512の長手方向は、第1取付孔511の中心と第2取付孔512の中心とを結ぶ線分に直交する方向とされている。第3取付孔513の長手方向も、第1取付孔511の中心と第3取付孔513の中心とを結ぶ線分に直交する方向とされている。図からわかるように、第2取付孔512の形状と第3取付孔513の形状とは、ナックルの上下方向の中心線に対して対称形状とされる。なお、その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このナックル50は、連結ボルト21が取付部51の取付孔510に挿通され、さらに連結ブラケット82の締結孔824に螺合されることによってショックアブソーバ81を連結する。またナックル50は、ベアリング取付ボルト22が支持部52に形成されているベアリング締結孔122を挿通し、図示を省略したベアリングに螺合されることによってベアリングを連結する。
本実施形態のナックル50においても、3個の取付孔510の貫通方向と円孔121の貫通方向が同一方向とされている。したがって、これらの孔加工を行う際に、プレス加工などにより取付孔510と円孔121とを同時に形成することができる。また、ナックル50に形成されているベアリング締結孔122の貫通方向も、上記取付孔510および円孔121の貫通方向と同一である。したがって、これら全ての孔を一度のプレス加工により同時に形成することができるため、より加工工数が低減する。
また、ナックル50が連結ブラケット82に接している面は取付面51bの一つのみであり、座面51aは連結ブラケット82に接していない片面接触による連結状態とされているため、座面51a側は機械加工を必要としない。同様に支持部52のベアリング取付ボルト22のボルトヘッドが係止される座面側も機械加工を必要としない。したがって、このナックル50が鋳造または鍛造成形されるものである場合には、これらの座面側は鋳造肌面あるいは鍛造肌面のままであっても組付け性を損なうことがない。よって、機械加工を行わなくてもよい分だけ加工工数が低減される。
また、各種孔の貫通方向を同一方向としたのでナックル表面の各座面の面粗さを検査する場合においても検査が容易となる。さらに、ナックル50を薄く成形することが可能となるため、鋳造成形または鍛造成形によりナックル50を生産する際に加工工数が低減される。また、ナックル50の連結ブラケット82に対する締結面が車軸の軸線方向に直交しているので、キャンバー角を精度よく設定することができ、キャンバー角設定のために固定治具などを用いる必要ないので作業性が向上する。
図8に示されるように、第1取付孔511の孔径D6は、点線で表される連結ボルトの軸部211の径とほぼ等しいかもしくは若干大きくされている。第2取付孔512および第3取付孔513の短径D7は軸部211の径よりも僅かに大きく、長径D8はかなり大きく形成されている。したがって、ナックル50とショックアブソーバ81とを連結する場合に、第1取付孔511を支点として第2取付孔512および第3取付孔513内で連結ボルト21の軸部211を変位させることによりナックル50に対するショックアブソーバ81の取付角度を調整することができる。これにより、車軸に直交する平面内にてナックル50とショックアブソーバ81との取付角度を調整できる。
図9はナックル50に対してショックアブソーバ81を様々な取付角度で取付けた場合における両者の連結状態を表す図である。図9(a)は軸部211が各取付孔510の中心に配置するように連結ボルト21を螺合してナックル50とショックアブソーバ81とを連結した例を示している。このように連結した場合、ショックアブソーバ31の軸線Aがナックル50の取付部11の幅方向の中心を通る中心線Nと一致する。また、図9(b)は、第1取付孔511を支点としてナックル50の中心線Nに対してショックアブソーバ81の軸線Aを反時計回り方向に微小に傾けてナックル50とショックアブソーバ81とを連結した状態を示した図である。このように連結した場合、第2取付孔512内および第3取付孔513内における連結ボルト21の軸部211の位置(ボルト位置)は右寄りに位置する。また、図9(c)は、第1取付孔511を支点としてナックル50の中心線Nに対してショックアブソーバ81の軸線Aを時計回り方向に微小に傾けてナックル50とショックアブソーバ81とを連結した状態を示した図である。このように連結した場合、第2取付孔512内および第3取付孔513内におけるボルト位置は左寄りに位置する。このように車軸に直交する平面内にてナックル50とショックアブソーバ81とのの取付角度を調整することにより、上述の第1実施形態と同様に車両のロールステア特性を独立して調整することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態においては、第2取付孔112,512、第3取付孔113,513および第4取付孔114を、孔内で連結ボルト21の軸部211が移動可能なように長孔やバカ孔としたが、ナックルを傾斜させる際の中心(例えば上記実施形態では第1取付孔)を中心として円弧形状の孔としてもよい。また、ナックルは、ショックアブソーバとの取付角度、特に車軸に直交する平面内での取付角度調整ができる配置であれば、どのような配置でもよい。また、上記実施形態では第1取付孔111および511を基準にナックルに対するショックアブソーバの傾きを調整したが、他の孔を基準としてもよい。また、上記実施形態では減衰装置連結用貫通孔の数を3個または4個の例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数であればいくつでもよい。さらに、上記実施形態ではアーム部13,53にタイロッドが連結されたナックルすなわち操舵輪側に取付けられるナックルを例に説明したが、非操舵輪側に取付けられるものでもよいし、前輪側のフロントナックルのみならず、後輪側のリアナックル(キャリア)にも適用できる。さらに駆動輪側および従動輪側のナックルにも適用できる。その他本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて変形可能である。
第1実施形態に係る車両懸架装置のナックルおよびショックアブソーバ、連結ブラケットと、これらを連結する連結ボルトを示した分解斜視図である。 車両に組み付けられた本実施形態のナックルとショックアブソーバを車両後方側から見た図である。 車両に組み付けられた従来のナックルとショックアブソーバを車両後方側から見た図である。 ナックルの連結部の正面図である。 ナックルに対してショックアブソーバを様々な取付角度で取付けた場合の両者の連結状態を示す図である。 車両に組み付けられたナックルとショックアブソーバを車両左右方向から見た模式図である。 第2実施形態に係る車両懸架装置のナックルおよびショックアブソーバ、連結ブラケットとこれらを連結する連結ボルトを示した分解斜視図である。 ナックルの連結部の正面図である。 ナックルに対してショックアブソーバを様々な取付角度で取付けた場合の両者の連結状態を示す図である。 従来のナックルの構造およびショックアブソーバとの連結状態を示す図である。 従来のナックルの構造およびショックアブソーバとの連結状態を示す図である。
符号の説明
10,50…ナックル、11,51…取付部、11a,51a…座面、11b,51b…取付面、111,511…第1取付孔(減衰装置用貫通孔)、112,512…第2取付孔(減衰装置用貫通孔)、113,513…第3取付孔(減衰装置用貫通孔)、114…第4取付孔(減衰装置用貫通孔)、12,52…支持部、12a…座面、12b…取付面、121…円孔(車軸挿通用貫通孔)、122…ベアリング締結孔(軸受け取付用貫通孔)、13,53…アーム部、21,71…連結ボルト(連結部材)、211…軸部、212…ボルトヘッド(頭部)、22…ベアリング取付ボルト、222…ボルトヘッド(頭部)、31,81…ショックアブソーバ(減衰装置)、32,82…連結ブラケット、32,8222…突出部、323,823…先端面、324,824…締結孔、33…ベアリング、331…フランジ部、331a…孔部、41…アクスルハブ

Claims (6)

  1. 車軸が挿通される車軸挿通用貫通孔と、車体の振動を減衰する減衰装置を連結するための減衰装置連結用貫通孔とを有し、前記減衰装置が前記減衰装置連結用貫通孔に挿通される連結部材を介して連結されるとともに車輪を回転可能に支持するナックルにおいて、
    前記車軸挿通用貫通孔の貫通方向と前記減衰装置連結用貫通孔の貫通方向が同一方向であることを特徴とするナックル。
  2. 請求項1に記載のナックルにおいて、
    車軸を回転可能に支持する軸受けを取付けるための軸受け取付用貫通孔をさらに有し、
    前記軸受け取付け用貫通孔の貫通方向は、前記車軸挿通貫通孔の貫通方向および前記減衰装置連結用貫通孔の貫通方向と同一であることを特徴とするナックル。
  3. 請求項1または2に記載のナックルにおいて、
    前記ナックルは、複数の前記減衰装置連結用貫通孔を備え、
    複数の前記減衰装置連結用貫通孔のうちの1つの減衰装置連結用貫通孔の孔径は、それに挿通される前記連結部材の径とほぼ等しく、他の減衰装置連結用貫通孔の孔径は、それに挿通される前記連結部材の径よりも大きい径を有することを特徴とするナックル。
  4. 請求項3に記載のナックルにおいて、
    前記他の減衰装置連結用貫通孔は、長孔または孔径が前記連結部材の径よりも大きくされた円孔であることを特徴とするナックル。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナックルにおいて、
    前記ナックルは前記減衰装置連結用貫通孔が貫通形成されている取付部を有し、
    前記連結部材は軸部および頭部を有する連結ボルトであり、
    前記取付部は、前記連結ボルトによる前記ナックルと前記減衰装置との締結時に前記頭部が係止される座面と、前記座面と反対側の面であって前記減衰装置に接続される取付面とを有することを特徴とするナックル。
  6. 請求項2乃至5に記載のナックルにおいて、
    前記ナックルは前記軸受け取付用貫通孔が貫通形成されている支持部を有するとともに、前記軸受け取付用貫通孔を挿通する取付ボルトを介して前記軸受けと連結しており、
    前記支持部は、前記取付ボルトの頭部が係止される座面と、前記座面と反対側の面であって前記軸受けに接続される取付面を有することを特徴とするナックル。
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