JPH06126868A - 樹脂管製造方法 - Google Patents
樹脂管製造方法Info
- Publication number
- JPH06126868A JPH06126868A JP4282743A JP28274392A JPH06126868A JP H06126868 A JPH06126868 A JP H06126868A JP 4282743 A JP4282743 A JP 4282743A JP 28274392 A JP28274392 A JP 28274392A JP H06126868 A JPH06126868 A JP H06126868A
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- JP
- Japan
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- resin
- composite
- layer
- pipe
- curing
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- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】樹脂製の内層と外層との間に樹脂モルタル製の
中間層が設けられた樹脂管を、効率よくまた高品質に製
造する。 【構成】マンドレル1の周囲に帯状シートを螺旋状に巻
回して円筒状の型体7を製造し、その型体7上に、内層
を構成する樹脂21および繊維マット22と、樹脂モル
タル30と、外層を構成する樹脂41および繊維マット
42が順次積層されて複合体9が形成される。そして、
複合体9の外層を構成する樹脂41の表層部が硬化した
時点で、複合体9を切断する。切断した複合体9は硬化
炉11に運ばれてこの硬化炉11内にて硬化させる。
中間層が設けられた樹脂管を、効率よくまた高品質に製
造する。 【構成】マンドレル1の周囲に帯状シートを螺旋状に巻
回して円筒状の型体7を製造し、その型体7上に、内層
を構成する樹脂21および繊維マット22と、樹脂モル
タル30と、外層を構成する樹脂41および繊維マット
42が順次積層されて複合体9が形成される。そして、
複合体9の外層を構成する樹脂41の表層部が硬化した
時点で、複合体9を切断する。切断した複合体9は硬化
炉11に運ばれてこの硬化炉11内にて硬化させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂管の製造方法に関
し、特に、例えば繊維強化樹脂により構成された内層お
よび外層の間に樹脂モルタル層が設けられた複合型の樹
脂管の製造方法に関する。
し、特に、例えば繊維強化樹脂により構成された内層お
よび外層の間に樹脂モルタル層が設けられた複合型の樹
脂管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂により構成された内層およ
び外層の間に樹脂モルタルの中間層が設けられた複合型
の樹脂管の製造方法の一例を図3に示す。この方法は、
通常、ドロストホルム法と言われており、図3(a)に
示すように、硬化炉2内を挿通するマンドレル1が使用
される。該マンドレル1は周方向に回転可能になってい
る。該ノンドレル1の外周面に無端のスチールベルト3
が螺旋状に巻き付けられて、周方向に回転しつつ軸方向
へと移動する円筒状の型体4が、マンドレル1の周囲に
形成される。そして、該型体4の外周面に、内層を構成
する樹脂を供給して積層する。次に、中間層を構成する
樹脂モルタルが供給されて、樹脂層上に積層され、さら
に、外層を構成する樹脂が、樹脂モルタル層上に積層さ
れる。このようにして、内層、中間層、および外層が、
順次、積層された複合体5が形成される。
び外層の間に樹脂モルタルの中間層が設けられた複合型
の樹脂管の製造方法の一例を図3に示す。この方法は、
通常、ドロストホルム法と言われており、図3(a)に
示すように、硬化炉2内を挿通するマンドレル1が使用
される。該マンドレル1は周方向に回転可能になってい
る。該ノンドレル1の外周面に無端のスチールベルト3
が螺旋状に巻き付けられて、周方向に回転しつつ軸方向
へと移動する円筒状の型体4が、マンドレル1の周囲に
形成される。そして、該型体4の外周面に、内層を構成
する樹脂を供給して積層する。次に、中間層を構成する
樹脂モルタルが供給されて、樹脂層上に積層され、さら
に、外層を構成する樹脂が、樹脂モルタル層上に積層さ
れる。このようにして、内層、中間層、および外層が、
順次、積層された複合体5が形成される。
【0003】型体4上に積層された複合体5は、型体4
と共に硬化炉2内を通過し、その通過の間に、内層を構
成する樹脂、中間層を構成する樹脂モルタル、および外
層を構成する樹脂が硬化されて、複合管5'とされる。
マンドレル1の先端に達した型体4は、解体されてスチ
ールベルト3とされ、複合管から離脱される。複合体5
から離脱されたスチールベルト3は、マンドレル1の内
側を通って該マンドレル1の基端側へと戻されて、型体
4の形成に、再度、使用される。複合管5'は、型体4
から離脱されて、順次、所定長さに切断される。
と共に硬化炉2内を通過し、その通過の間に、内層を構
成する樹脂、中間層を構成する樹脂モルタル、および外
層を構成する樹脂が硬化されて、複合管5'とされる。
マンドレル1の先端に達した型体4は、解体されてスチ
ールベルト3とされ、複合管から離脱される。複合体5
から離脱されたスチールベルト3は、マンドレル1の内
側を通って該マンドレル1の基端側へと戻されて、型体
4の形成に、再度、使用される。複合管5'は、型体4
から離脱されて、順次、所定長さに切断される。
【0004】製造される複合管が小径の場合には、図3
(b)に示すように、帯状の型紙6によって型体7が形
成される。この場合には、複合体5の内部に型紙6によ
り構成された型体4を挿入した状態で、複合体5が切断
されて複合管5'とされる。
(b)に示すように、帯状の型紙6によって型体7が形
成される。この場合には、複合体5の内部に型紙6によ
り構成された型体4を挿入した状態で、複合体5が切断
されて複合管5'とされる。
【0005】このような樹脂管の製造方法では、複合体
5が硬化されるまでの間、該複合体5をマンドレル1に
て支持する必要があるために、マンドレルを長くしなけ
ればならず、また、複合体5を硬化させる硬化炉2も長
くする必要がある。また、マンドレル1および硬化炉2
を長くできない場合には、複合体の形成速度を低下させ
なければならず、その結果、複合管5'の製造効率が低
下させる必要がある。
5が硬化されるまでの間、該複合体5をマンドレル1に
て支持する必要があるために、マンドレルを長くしなけ
ればならず、また、複合体5を硬化させる硬化炉2も長
くする必要がある。また、マンドレル1および硬化炉2
を長くできない場合には、複合体の形成速度を低下させ
なければならず、その結果、複合管5'の製造効率が低
下させる必要がある。
【0006】これらの問題を解決するために、成形され
た複合体が硬化する前に、該複合体を切断し、その後に
複合体を硬化させる複合管の製造方法が、例えば、特開
昭62−13324号公報に開示されている。形成され
た複合体が硬化する前に切断すれば、複合体の成形ライ
ンに硬化炉を設ける必要がなく、従って成形ラインの長
さを短くすることができる。また、切断された複合体
は、短い硬化炉で硬化処理することも可能である。
た複合体が硬化する前に、該複合体を切断し、その後に
複合体を硬化させる複合管の製造方法が、例えば、特開
昭62−13324号公報に開示されている。形成され
た複合体が硬化する前に切断すれば、複合体の成形ライ
ンに硬化炉を設ける必要がなく、従って成形ラインの長
さを短くすることができる。また、切断された複合体
は、短い硬化炉で硬化処理することも可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな樹脂管の製造方法では、切断された複合体が未硬化
状態のために、切断された複合体を硬化炉内へ搬送する
際に、複合体が変形したり、複合体表面が変形するおそ
れがある。このような問題を解決するために、特開昭6
2−13324号公報には、成形された複合管が半硬化
状態になってから切断することが記載されている。しか
し、複合体全体が半硬化状態になるまでにはかなりの時
間がかかる。特に、樹脂が積層される型体として紙管を
用いる小径管の場合には、大径管と比べて複合体の成形
速度が非常に速く、複合体を成形した後に半硬化状態と
するまでの間に、成形される複合体が長くなってしま
う。
うな樹脂管の製造方法では、切断された複合体が未硬化
状態のために、切断された複合体を硬化炉内へ搬送する
際に、複合体が変形したり、複合体表面が変形するおそ
れがある。このような問題を解決するために、特開昭6
2−13324号公報には、成形された複合管が半硬化
状態になってから切断することが記載されている。しか
し、複合体全体が半硬化状態になるまでにはかなりの時
間がかかる。特に、樹脂が積層される型体として紙管を
用いる小径管の場合には、大径管と比べて複合体の成形
速度が非常に速く、複合体を成形した後に半硬化状態と
するまでの間に、成形される複合体が長くなってしま
う。
【0008】本発明は上記従来の問題を解決するするも
のであり、その目的は、複合体の成形ラインおよび硬化
炉の長さを短くでき、しかも、断面および表面形状が変
化するおそれがない樹脂管製造方法を提供することにあ
る。
のであり、その目的は、複合体の成形ラインおよび硬化
炉の長さを短くでき、しかも、断面および表面形状が変
化するおそれがない樹脂管製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂管製造方法
は、周方向に回転しつつ軸方向に移動する円筒状の型体
の外周面に樹脂を供給して積層する工程と、供給された
樹脂層上に樹脂モルタルを供給して積層する工程と、積
層された樹脂モルタル上に樹脂を供給して積層すること
により複合体を製造する工程と、製造された複合体の外
周面の樹脂の表層部を硬化させる工程と、複合体の外周
面の樹脂の表層部が硬化された時点で複合体を切断する
工程と、切断された複合体における未硬化の樹脂を硬化
させる工程と、を包含するものでり、そのことにより上
記目的が達成される。
は、周方向に回転しつつ軸方向に移動する円筒状の型体
の外周面に樹脂を供給して積層する工程と、供給された
樹脂層上に樹脂モルタルを供給して積層する工程と、積
層された樹脂モルタル上に樹脂を供給して積層すること
により複合体を製造する工程と、製造された複合体の外
周面の樹脂の表層部を硬化させる工程と、複合体の外周
面の樹脂の表層部が硬化された時点で複合体を切断する
工程と、切断された複合体における未硬化の樹脂を硬化
させる工程と、を包含するものでり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0010】
【作用】樹脂、樹脂モルタル、および樹脂が、順次積層
された複合体では、外周面の樹脂表層部が短時間で硬化
するために、複合体の切断を該複合体が成形された後に
短時間で行われる。複合体の表層部が硬化しているため
に、切断および運搬によって管形状および管表面が変形
するおそれがない。
された複合体では、外周面の樹脂表層部が短時間で硬化
するために、複合体の切断を該複合体が成形された後に
短時間で行われる。複合体の表層部が硬化しているため
に、切断および運搬によって管形状および管表面が変形
するおそれがない。
【0011】
【実施例】以下に本発明を実施例について説明する。本
発明の樹脂管の製造方法は、例えば図1に示すように、
樹脂を繊維で強化した繊維強化樹脂により構成された内
層Aと、同じく繊維強化樹脂により構成された外層Bと
の間に、樹脂モルタルにより構成された中間層Cが設け
られた複合管を製造する際に実施される。
発明の樹脂管の製造方法は、例えば図1に示すように、
樹脂を繊維で強化した繊維強化樹脂により構成された内
層Aと、同じく繊維強化樹脂により構成された外層Bと
の間に、樹脂モルタルにより構成された中間層Cが設け
られた複合管を製造する際に実施される。
【0012】このような樹脂管を製造する本発明方法で
は、図2に示すように、円周方向に回転するマンドレル
1と、該マンドレル1から離れて配置された硬化炉11
とが使用される。回転されているマンドレル1の外周面
には、帯状のシート6が螺旋状に隙間なく巻き付けられ
て、マンドレル1の回転により軸方向に移動されること
により、円筒状の型体7が該マンドレル1の周囲に順次
形成される。
は、図2に示すように、円周方向に回転するマンドレル
1と、該マンドレル1から離れて配置された硬化炉11
とが使用される。回転されているマンドレル1の外周面
には、帯状のシート6が螺旋状に隙間なく巻き付けられ
て、マンドレル1の回転により軸方向に移動されること
により、円筒状の型体7が該マンドレル1の周囲に順次
形成される。
【0013】このようにしてマンドレル1の周囲に円筒
状の型体7が形成されると、該型体7の外周面上に、複
合管の内層Aを構成する樹脂21のみが供給される。そ
して、供給された樹脂上に、該樹脂21を強化する帯状
の繊維マット22が巻き付けられて、繊維強化樹脂とさ
れる。次いで、中間層Cを構成する樹脂モルタル30
が、内層Aとされる繊維強化樹脂上に供給される。その
後に、外層Bを構成する樹脂41が、中間層Cとなる樹
脂モルタル30上に供給され、該樹脂41上に、該樹脂
41を強化する帯状の繊維マット42が巻き付けられ
る。これにより、複合体9が形成される。
状の型体7が形成されると、該型体7の外周面上に、複
合管の内層Aを構成する樹脂21のみが供給される。そ
して、供給された樹脂上に、該樹脂21を強化する帯状
の繊維マット22が巻き付けられて、繊維強化樹脂とさ
れる。次いで、中間層Cを構成する樹脂モルタル30
が、内層Aとされる繊維強化樹脂上に供給される。その
後に、外層Bを構成する樹脂41が、中間層Cとなる樹
脂モルタル30上に供給され、該樹脂41上に、該樹脂
41を強化する帯状の繊維マット42が巻き付けられ
る。これにより、複合体9が形成される。
【0014】内層Aを構成する樹脂21、および外層B
を構成する樹脂41には硬化剤が充填されており、特に
外層Bを構成する樹脂41では、硬化を促進するため
に、多量の硬化剤あるいは速効性の硬化剤が充填されて
いる。
を構成する樹脂41には硬化剤が充填されており、特に
外層Bを構成する樹脂41では、硬化を促進するため
に、多量の硬化剤あるいは速効性の硬化剤が充填されて
いる。
【0015】このようにして、マンドレル1の周囲に順
次形成された型体7上に複合体7が順次形成されて、そ
の外層Bを構成する樹脂41の外周面における表層部が
硬化すると、該複合体9を切断機10により所定寸法に
切断する。この場合には、内層Aを構成する樹脂21の
表層部もすでに硬化した状態になっており、複合体9
は、切断機10によって切断されて、型体7から容易に
取り外される。以下、同様の手順が繰り返されて、所定
寸法の複合体9が順次形成される。このようにして、所
定寸法とされた複合体9は、マンドレル1とは離れて配
置された硬化炉11へと順次に搬送されて、該硬化炉1
1内にて、複合体9における未硬化樹脂、即ち、外層B
の外周面表層部を除く樹脂41、中間層Cの樹脂モルタ
ル30および内層Aの樹脂21が硬化される。これによ
り、繊維強化樹脂により構成された内層Aおよび外層B
の間に樹脂モルタルCが設けられた複合管が製造され
る。
次形成された型体7上に複合体7が順次形成されて、そ
の外層Bを構成する樹脂41の外周面における表層部が
硬化すると、該複合体9を切断機10により所定寸法に
切断する。この場合には、内層Aを構成する樹脂21の
表層部もすでに硬化した状態になっており、複合体9
は、切断機10によって切断されて、型体7から容易に
取り外される。以下、同様の手順が繰り返されて、所定
寸法の複合体9が順次形成される。このようにして、所
定寸法とされた複合体9は、マンドレル1とは離れて配
置された硬化炉11へと順次に搬送されて、該硬化炉1
1内にて、複合体9における未硬化樹脂、即ち、外層B
の外周面表層部を除く樹脂41、中間層Cの樹脂モルタ
ル30および内層Aの樹脂21が硬化される。これによ
り、繊維強化樹脂により構成された内層Aおよび外層B
の間に樹脂モルタルCが設けられた複合管が製造され
る。
【0016】このような本発明の樹脂管製造方法におい
ては、成形された複合体9は、複合体9の外周面におけ
る表層部が硬化された時点で切断するようになってお
り、複合体9を形成した後に切断し得る状態に達するま
での時間は僅かである。従って、成形ラインの長さは、
未硬化の状態で複合管9を切断するようなラインの長さ
と同程度まで短かくすることができる。また、複合体9
は、マンドレル1の先端部に達するまでに、外層Bの表
面が硬化すればよいために、複合体9を高速で成形する
ことができる。
ては、成形された複合体9は、複合体9の外周面におけ
る表層部が硬化された時点で切断するようになってお
り、複合体9を形成した後に切断し得る状態に達するま
での時間は僅かである。従って、成形ラインの長さは、
未硬化の状態で複合管9を切断するようなラインの長さ
と同程度まで短かくすることができる。また、複合体9
は、マンドレル1の先端部に達するまでに、外層Bの表
面が硬化すればよいために、複合体9を高速で成形する
ことができる。
【0017】切断された複合体9は、外周面表層部の樹
脂が硬化した状態になっているために、硬化炉11への
搬送の際にも、管形状、管表面当が変形するおそれがな
い。また、切断の際に複合体9を固定するためのチャッ
キングによっても変形するおそれがない。
脂が硬化した状態になっているために、硬化炉11への
搬送の際にも、管形状、管表面当が変形するおそれがな
い。また、切断の際に複合体9を固定するためのチャッ
キングによっても変形するおそれがない。
【0018】なお、本発明方法は、このような実施例に
限定されず、例えば、型体7として、型紙を螺旋状に巻
回して形成される紙管を使用してもよい。この場合は、
複合体9が型体とされる紙管と一体的に切断されて、複
合体9と共に硬化炉11へと搬送される。そして、複合
体9が硬化炉11内にて硬化された後に、硬化炉11か
ら取り出され、複合管と紙管とが分離される。この場合
には、樹脂が完全に硬化していない複合体9を硬化炉へ
搬送する際の管形状および管表面の変形が、一層確実に
防止される。
限定されず、例えば、型体7として、型紙を螺旋状に巻
回して形成される紙管を使用してもよい。この場合は、
複合体9が型体とされる紙管と一体的に切断されて、複
合体9と共に硬化炉11へと搬送される。そして、複合
体9が硬化炉11内にて硬化された後に、硬化炉11か
ら取り出され、複合管と紙管とが分離される。この場合
には、樹脂が完全に硬化していない複合体9を硬化炉へ
搬送する際の管形状および管表面の変形が、一層確実に
防止される。
【0019】図1に示す複合管を図2に示す方法により
製造して、その複合管の特性について検査したところ、
次の結果が得られた。外層を構成する樹脂としては、メ
チルエチルケトンパーオキサイドの硬化剤を2%含有す
る不飽和ポリエステル樹脂を使用し、また、内層を構成
する樹脂としては、同じ硬化剤を1%含有する不飽和ポ
リエステル樹脂を使用して、70m/hの成形速度によ
り、外径174mm、外層の層厚1.5mm、中間層の
層厚9mm、内層の層厚1.5mmの複合体を製造し
た。成形を終えた複合体の外周面から1.0mmの領域
にある外層用樹脂が硬化した時点で、該複合体を切断
し、その後、硬化炉内にて残りの樹脂を硬化させた。製
造された複合管の寸法、物性および外観を検査したとこ
ろ、寸法、物性ともに、複合体を切断することなく樹脂
を硬化させて製造した複合管との差異は認められなかっ
た。また、外周面はボイド等のない平滑な表面であっ
た。なお、外周面表層部の硬化層が1.0mm未満の段
階で切断を行った場合は、寸法精度は高かったが、物性
は若干低下し、外周面には所々にしわが見られた。
製造して、その複合管の特性について検査したところ、
次の結果が得られた。外層を構成する樹脂としては、メ
チルエチルケトンパーオキサイドの硬化剤を2%含有す
る不飽和ポリエステル樹脂を使用し、また、内層を構成
する樹脂としては、同じ硬化剤を1%含有する不飽和ポ
リエステル樹脂を使用して、70m/hの成形速度によ
り、外径174mm、外層の層厚1.5mm、中間層の
層厚9mm、内層の層厚1.5mmの複合体を製造し
た。成形を終えた複合体の外周面から1.0mmの領域
にある外層用樹脂が硬化した時点で、該複合体を切断
し、その後、硬化炉内にて残りの樹脂を硬化させた。製
造された複合管の寸法、物性および外観を検査したとこ
ろ、寸法、物性ともに、複合体を切断することなく樹脂
を硬化させて製造した複合管との差異は認められなかっ
た。また、外周面はボイド等のない平滑な表面であっ
た。なお、外周面表層部の硬化層が1.0mm未満の段
階で切断を行った場合は、寸法精度は高かったが、物性
は若干低下し、外周面には所々にしわが見られた。
【0020】また、外層を構成する樹脂として、紫外線
硬化用添加剤を2%含有する不飽和ポリエステル樹脂と
し、該樹脂が硬化した時点で、複合管を切断して硬化炉
へ送って残りの樹脂を硬化させることにより複合管を製
造した場合にも、前述の複合管と同様に、寸法、物性と
もに、複合体を切断することなく樹脂を硬化させて製造
した複合管との差異は認められず、しかも、外周面はボ
イド等のない平滑な表面であった。
硬化用添加剤を2%含有する不飽和ポリエステル樹脂と
し、該樹脂が硬化した時点で、複合管を切断して硬化炉
へ送って残りの樹脂を硬化させることにより複合管を製
造した場合にも、前述の複合管と同様に、寸法、物性と
もに、複合体を切断することなく樹脂を硬化させて製造
した複合管との差異は認められず、しかも、外周面はボ
イド等のない平滑な表面であった。
【0021】比較のために、外層を構成する樹脂を、内
層を構成する樹脂と同様の材料を使用して複合体を製造
し、外層が未硬化の状態で複合体を切断して硬化炉へ送
って硬化させたところ、製造された複合管は、寸法精度
は良好であったが、外層と中間層の界面で剥離が見ら
れ、物性は良くなかった。また、外周面は、平滑でな
く、所々にしわが見られた。
層を構成する樹脂と同様の材料を使用して複合体を製造
し、外層が未硬化の状態で複合体を切断して硬化炉へ送
って硬化させたところ、製造された複合管は、寸法精度
は良好であったが、外層と中間層の界面で剥離が見ら
れ、物性は良くなかった。また、外周面は、平滑でな
く、所々にしわが見られた。
【0022】
【発明の効果】本発明の樹脂管製造方法は、このよう
に、成形された複合体の外周面の樹脂表層部が硬化した
時点で、該複合体を切断して樹脂硬化させるようになっ
ているために、切断された複合体を搬送する際に複合体
が変形するおそれがなく、高品質な樹脂管が製造され
る。また、複合体の外周面の樹脂は、表層部だけが硬化
されるために、その硬化には短時間しか必要とせず、従
って、複合体の成形ラインを短くすることができる。そ
の結果、複合体の成形を高速度で行う場合にも、高品質
の樹脂管を製造することができる。
に、成形された複合体の外周面の樹脂表層部が硬化した
時点で、該複合体を切断して樹脂硬化させるようになっ
ているために、切断された複合体を搬送する際に複合体
が変形するおそれがなく、高品質な樹脂管が製造され
る。また、複合体の外周面の樹脂は、表層部だけが硬化
されるために、その硬化には短時間しか必要とせず、従
って、複合体の成形ラインを短くすることができる。そ
の結果、複合体の成形を高速度で行う場合にも、高品質
の樹脂管を製造することができる。
【図1】本発明方法によって製造される樹脂管としての
複合管の構成を示す断面図。
複合管の構成を示す断面図。
【図2】本発明の樹脂管製造方法の一例を示す模式図。
【図3】(a)は従来の樹脂管の製造方法を示す模式
図、(b)は従来の樹脂管の製造方法の他の例を示す模
式図。
図、(b)は従来の樹脂管の製造方法の他の例を示す模
式図。
1 マンドレル 7 型体 9 複合体 10 切断機 11 硬化炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:06 B29L 23:00 4F
Claims (1)
- 【請求項1】 周方向に回転しつつ軸方向に移動する円
筒状の型体の外周面に樹脂を供給して積層する工程と、 供給された樹脂層上に樹脂モルタルを供給して積層する
工程と、 積層された樹脂モルタル上に樹脂を供給して積層するこ
とにより複合体を製造する工程と、 製造された複合体の外周面の樹脂の表層部を硬化させる
工程と、 複合体の外周面の樹脂の表層部が硬化された時点で複合
体を切断する工程と、 切断された複合体における未硬化の樹脂を硬化させる工
程と、 を包含する樹脂管製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4282743A JPH06126868A (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 樹脂管製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4282743A JPH06126868A (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 樹脂管製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06126868A true JPH06126868A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17656477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4282743A Pending JPH06126868A (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 樹脂管製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06126868A (ja) |
-
1992
- 1992-10-21 JP JP4282743A patent/JPH06126868A/ja active Pending
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