JPH0612569B2 - 磁気記録方法 - Google Patents

磁気記録方法

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JPH0612569B2
JPH0612569B2 JP60037132A JP3713285A JPH0612569B2 JP H0612569 B2 JPH0612569 B2 JP H0612569B2 JP 60037132 A JP60037132 A JP 60037132A JP 3713285 A JP3713285 A JP 3713285A JP H0612569 B2 JPH0612569 B2 JP H0612569B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体、特に金属薄膜型の磁気記録媒
体を用いた磁気記録方法に関する。
先行技術とその問題点 ビデオ用、オーディオ用等の磁気記録媒体として、テー
プ化して巻回したときのコンパクト性から、金属薄膜型
の磁性層を有するものの開発が活発に行われている。
このような金属薄膜型の媒体の磁性層としては、特性
上、基体法線に対し所定の傾斜角にて蒸着を行う、いわ
ゆる斜め蒸着法によって形成したCo系、Co−Ni系
等からなる蒸着膜が好適である。
このような媒体は、スペーシングロスによる特性低下が
大きいので、その表面をできるだけ平滑化する必要があ
る。
しかし、あまり表面を平坦にすると、摩擦が大きくな
り、ヘッドタッチ、走行面で支障が出る。
ところで、金属薄膜型の媒体では、磁性層が0.05〜
0.5μmと非常にうすいため、媒体の表面性は基板の
表面性に依存する。
このため、基板表面に比較的なだらかないわゆるしわ
状、ミミズ状等の突起を設ける旨が提案されている(特
開昭53−116115号等)。
また、特開昭58−68227号、同58−10022
1号には、基体表面に微粒子を配設して、光学顕微鏡で
50〜400倍で観察でき、しかも触針式表面粗さ測定
装置で実測できる高さの凹凸を設ける旨が提案されてい
る。
しかし、これらでも、走行摩擦、耐久走行性、走行安定
性等の物性や、電磁変換特性の点で未だ不十分である。
また、耐食性に劣り、腐食生成物を介して磁性面と裏面
が接触(いわゆるブロッキング)しやすい。
このような点に着目して、磁性面と裏面における水との
接触角を制御することによって、磁気記録媒体の耐食性
を高めようとする提案(特願昭57−123526号)
がなされている。
この提案では、磁性面と裏面の水との接触角をともに8
5°以上、具体的には85〜95°とすることによっ
て、ブロッキングが改善されるものである。
しかし、95°程度の接触角では、特に、高温高湿時で
の走行性に問題があり、変調ノイズが大きく、C/N比
が悪いという不都合が判明した。また、高温高湿下での
保存によって、走行性が悪化し、スチル特性が劣化し、
ヘッド目づまりも多発する。
II発明の目的 本発明の目的は、高温高湿下における走行性を改良し、
ノイズを減少し、さらに高温高湿下での保存後の走行性
やスチル特性の低下や、ヘッド目づまりの発生を防止し
た磁気記録方法を提供することにある。
III発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成される。
すなわち、本発明は、可とう性基板の一面上にCoを主
成分とする強磁性金属薄膜層を設け、かつ強磁性金属薄
膜層表面にトップコート層を設け、さらに基板の他面上
にバックコート層を設けた磁気記録媒体を、磁気ヘッド
を用いて記録再生を行う磁気記録方法において、 トップコート層表面における水との接触角をθtとし、
バックコート層表面における水との接触角をθbとした
とき、 100°≦θt≦140°、 100°≦θb≦140°、 |θt−θb|≦10° であり、 磁気ヘッドのギャップ長をaμmとしたとき、aが0.
1〜0.5であり、媒体表面が1mm2当り平均105/a
2〜109/a2個の突起を有し、しかも突起が30〜3
00Åの高さを有し、 磁気ヘッドの少なくともギャップ部端面が金属強磁性体
で構成されていることを特徴とする磁気記録方法であ
る。
III発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明における磁性層としての強磁性金属薄膜層は、C
oを主成分とし、これにOを含み、さらに必要に応じN
iおよび/またはCrが含有される組成を有する。
すなわち、好ましい態様においては、Co単独からなっ
てもよく、CoとNiからなってもよい。Niが含まれ
る場合、Co/Niの重量比は、1.5以上であること
が好ましい。
さらに、強磁性金属薄膜層中には、Crが含有されてい
てもよい。
Crが含有されると、電磁変換特性が向上し、出力およ
びS/N比が向上し、さらに膜強度も向上する。
このような場合、Cr/CoあるいはCR/(Co+N
i)の重量比は0.001〜0.1、より好ましくは、
0.005〜0.05であることが好ましい。
さらに、強磁性金属薄膜中にはOが含有されるものであ
る。
強磁性金属薄膜中の平均酸素量は、原子比、特にO/
(CoまたはCo+Ni)の原子比で、0.5以下、よ
り好ましくは0.05〜0.5であることが好ましい。
この場合、強磁性金属薄膜層の表面では、酸素が強磁性
金属(Co,Ni)と酸化物を形成している。
すなわち、表面部、特に表面から50〜500Å、より
好ましくは50〜200Åの厚さの範囲には、オージェ
分光分析により、酸化物を示すピークが認められるもの
である。そして、この酸化物層の酸素含有量は、原子比
で0.5〜1.0程度である。
なお、このような強磁性金属薄膜中には、さらに他の微
量成分、特に遷移元素、例えばFe,Mn,V,Zr,
Nb,Ta,Ti,Zn,Mo,W,Cu等が含まれて
いてもよい。
このような強磁性金属薄膜層は、好ましい態様におい
て、上記したCoを主成分とする柱状結晶粒の集合体か
らなる。
この場合、強磁性金属薄膜層の厚さは、0.05〜0.
5μm、好ましくは、0.07〜0.3μmとされる。
そして、柱状の結晶粒は、薄膜の厚さ方向のほぼ全域に
亘る長さをもち、その長手方向は、基体の主面の法線に
対して、10〜70°の範囲にて傾斜していることが好
ましい。
なお、酸素は、表面部の柱状の結晶粒の表面に前記のと
おり化合物の形で存在するものである。
また、強磁性金属薄膜層の酸素の濃度勾配の如何には特
に制限はない。
また、結晶粒の短径は、50〜500Å程度の長さをも
つことが好ましい。
このような強磁性金属薄膜層を形成する基板は、非磁性
のもでありさえすれば特に制限はないが、特に可とう性
の基板、特にポリエステル、ポリイミド等の樹脂製のも
のであることが好ましい。
また、その厚さは、種々のものであってよいが、特に5
〜20μmであることが好ましい。
このように構成される本発明の磁気記録媒体の表面に
は、微細な突起が所定の密度で設けられる。
微細な突起は、30〜300Å、より好ましくは50〜
250Åの高さを有するものである。
すなわち、本発明の突起は、光学顕微鏡で観察でき、か
つ触針型表面粗さ計で測定できるものではなく、走査型
ないし透過型の電子顕微鏡にて観察できる程度のもので
ある。
突起高さが300Åをこえ、光学顕微鏡にて観察できる
ものとなると、電磁変換特性の劣化と、走行安定性の低
下をもたらす。
また、50Å未満となると、物性の向上の実効がない。
そして、その密度は1mm2あたり平均105/a2個〜1
9/a2個、より好ましくは2×106/a2〜1×10
9/a2個である。
この場合、aはμm単位にて、用いる磁気ヘッドのギャ
ップ長を表わす。
そして、aは、0.1〜0.5μm、特に0.1〜0.
4μmとされる。
なお、突起密度が105/a2個/mm2、より好ましくは
2×106/a2個/mm2未満となると、ノイズが増大
し、スチル特性が低下し、ヘッド目づまりが多発する等
物性の低下をきたし、実用に耐えない。
また、109/a2個/mm2をこえると、物性上の効果が
少なくなってしまう。
このような突起を設けるには、通常、基板上に微粒子を
配設すればよい。微粒子径は、30〜300Å、特に5
0〜250Åとすればよく、これにより微粒子径と対応
した微細突起が形成される。
用いる微粒子としては、通常コロイド粒子として知られ
ているものであって、例えばSiO2(コロイダルシリ
カ)、Al23(アルミナゾル)、MgO,TiO2
ZnO,Fe23,ジルコニア,CdO,NiO,Ca
WO4,CaCO3,BaCO3,CoCO3,BaTiO
3,Ti(チタンブラック),Au,Ag,Cu,N
i,Fi、各種ヒドロゾルや、樹脂粒子等が使用可能で
ある。この場合、特に無機物質を用いるのが好ましい。
このような微粒子は、各種溶媒を用いて塗布液とし、こ
れを基板状に塗布、乾燥してもよく、あるいは塗布液中
に各種水性エマルジョン等の樹脂分を添加したものを塗
布、乾燥してもよい。
なお、場合によっては、これら塗布液を基板上に配設す
るのではなく、微粒子をトップコート層中に添加して突
起を設けることもできる。
また、樹脂分を用いる場合、これら微粒子にもとづく微
細突起に重畳してゆるやかな突起を設けることもできる
が、通常はこのようにする必要はない。
なお、基板と強磁性金属薄膜層との間には、必要に応
じ、公知の各種下地層を介在させることもできる。
また、もし必要であるならば、強磁性金属薄膜層を複数
に分割して、その間に非強磁性金属薄膜層を介在させて
もよい。
本発明のおいて、磁性層の形成は電解蒸着、イオンプレ
ーティング、メッキ等を用いることもできるが、いわゆ
る斜め蒸着法によって形成されることが好ましい。
この場合、基体法線に対する、蒸着物質の入射角の最小
値は、20°以上とすることが好ましい。
入射角が20°未満となると、電磁変換特性が低下す
る。
なお、蒸着雰囲気は、通常、アルゴン、ヘリウム、真空
等の不活性雰囲気に、酸素ガスを含む雰囲気とし、10
-5〜100Pa程度の圧力とし、また、蒸着距離、基体
搬送方向、キャンやマスクの構造、配置等は公知の条件
と同様にすればよい。
そして、酸素雰囲気での蒸着により、表面に金属酸化物
の被膜が形成される。なお、金属酸化物が形成される酸
素ガス分圧は、実験から容易に求めることができる。
なお、表面に金属酸化物の被膜を形成するには、各種酸
化処理が可能である。
適用できる酸化処理としては下記のようなものがある。
1)乾式処理 a.エネルギー粒子処理 特願昭58−76640号に記載したように、蒸着の後
期に、イオンガンや中性ガンにより酸素をエネルギー粒
子として磁性層にさしむけるもの。
b.グロー処理 O2,H2O,O2+H2O等とAr,N2等の不活性ガス
とを用い、これをグロー放電してプラズマを生じさせ、
このプラズマ中に磁性膜表面をさらすもの。
c.酸化性ガス オゾン、加熱水蒸気等の酸化性ガスを吹きつけるもの。
d.加熱処理 加熱によって酸化を行うもの。加熱温度は60〜150
℃程度。
2)湿式処理 a.陽極酸化 b.アルカリ処理 c.酸処理 クロム酸塩処理、過マンガン酸塩処理、リン酸塩処理等
を用いる。
d.酸化剤処理 H22等を用いる。
本発明の磁気記録媒体は、可とう性基板の一面上に、上
記のCoを主成分とする強磁性金属薄膜層を有し、この
金属薄膜層の表面にはトップコート層を、さらに基板の
多面上にはバックコート層が設けられている。
本発明では、トップコート層表面における水との接触角
をθt、バックコート層表面における水との接触角をθb
としたとき、θtとθbはともに100〜140°であ
る。
また、|θt−θb|≦10°の関係にある。
θtとθbのいずれかが100°未満であると、高温高湿
下での走行性が悪化し、変調ノイズが大きくなってしま
う。
より具体的には、θtのみが100°未満となると、耐
久性スチル特性が低下し、目づまりが増加し、これらの
高温高湿下での保有性も低下する。
また、θbのみが100°未満となると、変調ノイズが
増大し、目づまりが増加し、保有性が低下する。
そして、θt、θbの両者が100°未満となると、これ
らの特性は一層低下する。
なお、θtとθbは、実際上、材料的な制約から、140
°以上となることはほとんどない。
また、θtとθbとの差が10°以内であると、走行摩擦
の経時変化が減少するからである。また、高温高湿下で
の保存後のスチル特性の劣化も少なくなり、ヘッド目づ
まりも減少する。
本発明の磁気記録媒体の強磁性金属薄膜層表面に設けら
れるトップコート層は、上記のθtをもち、酸化防止剤
や潤滑剤の塗布膜、蒸着膜、プラズマ重合膜等からな
り、酸化防止剤は必須成分として含有されることが望ま
しい。
本発明で用いられる酸化防止剤としては、通常の酸化防
止剤が用いられ、これらは、 1)フェノール系酸化防止剤 2)アミン系酸化防止剤、 3)リン系酸化防止剤、 4)硫黄系酸化防止剤、 5)有機酸、アルコール、エステル系酸化防止剤、 6)キノン系酸化防止剤、 7)無機酸、無機塩系酸化防止剤のように構造的に大別
される。
上記、各種酸化防止剤の具体例を挙げると、 1)フェノール系酸化防止剤としては、 2,6−ジ−第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ
−第三ブチル−フェノール、2,4−ジ−メチル−6−
第三ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソー
ル、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブ
チルフェニノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−
メチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4′−チオ
ビス(3−メチル−6−第三ブチルフェノール)、テト
ラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−第三ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第
三ブチルフェニル)ブタン、ジブチルヒドロキシトルエ
ン、没食子酸プロピル、グアヤク脂、ノルジヒドログア
ヤレチン酸等がある。
放射線硬化型としては、モノグリコールサリチレート、
2,5−ジ第三ブチルハイドロキノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2,4−5−トリヒドロキシブ
チロフェノン、ハイドロキノン等のメタクリレート、ア
クリレートタイプが挙げられる。
2)アミン系酸化防止剤としては、フェニル−β−ナフ
チルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−ジ−第二
ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、
N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミンの他、
アルカノールアミン、リン脂質等が挙げられる。
アミン系においても、放射線硬化型として、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、アクリレート等の放射線硬
化可能のものがある。
3)リン系酸化防止剤としては、 放射線硬化型あるいは放射線硬化型でないものが用いら
れ、リン酸エステル部分のRとしてはアルキル基、アル
キルフェニル基、その他酸化エチレン、酸化プロピレン
を含有し、そのRとしてCが1〜26が好ましく、さら
に好ましいのは1〜22である。
リン酸エステルとしては、モノ、ジ、トリのものが含ま
れ、モノあるいはジの成分が多いものであってもよく、
トリタイプのものはカットされていてもよい。
また、リン酸エステルは、 のものおよびメタクリレートタイプ、アクリレートタイ
プのものも含まれる。
具体的にはトリフェニルホスファイト、トリオクタデシ
ルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリ
ルトリチオホスファイト等の亜リン酸エステルや、ヘキ
サメチルホスホリックトリアミド、ブチルホスフェー
ト、セチルホスフェート、ブトキシエチルホスフェー
ト、2−エチルヘキシルホスフェート、β−クロロエチ
ルホスフェート、ブトキシエチルホスフェートジエチル
アミン塩、ジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、エ
チレングリコールアシッドホスフェート、(2−ヒドロ
キシエチル)メタクリレート・ホスフェート、ブチルヒ
ドロキシメタクリレート・ホスフェート、カプリルヒド
ロキシメタクリレート・ホスフェート、ミリスチルヒド
ロキシメタクリレート・ホスフェート、ステアリルヒド
ロキシメタクリレート・ホスフェート、セチルヒドロキ
シメタクリレート・ホスフェート、ブチルフェニルヒド
ロキシメタクリレート・ホスフェート、アミルフェニル
ヒドロキシメタクリレート・ホスフェート、ノニルフェ
ニルヒドロキシメタクリレート・ホスフェート、および
これらのアクリレートタイプ、フェニルホスフェート、
その他のアルコール、およびノニルフェニル等のフェニ
ルホスフェート、バナジウム系酸性リン酸エステル等の
リン酸エステルが挙げられる。
4)硫黄系酸化防止剤としては、 ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジ
プロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネ
ート、ジミリスリルチオジプロピオネート、ジステアリ
ルβ,β′−チオブチレート、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾール、ジラウリルサルファイドの他、4,4′−
チオ−ビス(3−メチル−6−第三ブチル−フェノー
ル)、2,2′−チオ−ビス(4−メチル−6−第三ブ
チル−フェノール)等のメタクリレート、アクリレート
等の放射線硬化型が挙げられる。
また、これらは酸化エチレン、酸化プロピレンを含有し
ていてもよい。
5)有機酸、アルコール、エステル系酸化防止剤として
は、 ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、ア
ジピン酸、クエン酸、アスコルビン酸等が挙げられ、こ
れらの放射線硬化型であってもよい。
6)キノン系酸化防止剤としては、 ヒドロキノン、トコフェロール等があり、これらの中で
放射線硬化型であってもよい。
7)無機酸、無機塩系酸化防止剤としては、リン酸がそ
の代表例として挙げられる。
上記酸化防止剤の中でも、強磁性薄膜への裏型転写を抑
えうるという点から、分子中にアクリル系二重結合を有
する放射線硬化型のもの、 例えばノモグリコールサリチレートメタクリレート(ア
クリレート)、4−第三ブチルカテコールメタクリレー
ト(アクリレート)、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート(アクリレート)、エチルヒドロキシメタクリレー
ト(アクリレート)ホスフェート、セチルヒドロキシホ
スフェートメタクリレート(アクリレート)、ステアリ
ルメタクリレート(アクリレート)ホスフェート、およ
び上記のもののフェニルタイプのもの、2,2′チオ−
ビス(4−メチル−6−第三ブチル−フェノール)メタ
クリレート(アクリレート)等が好ましい。
リン酸エステルの製法としては公知の方法で行われる
が、特公昭57-44223号公報記載の方法も挙げられる。
放射線硬化型防止剤では、強磁性薄膜へのオンライン硬
化ができるため、熱硬化時の巻きしまりによる裏型転写
による表面性の劣化がなく、そのため出力の低下がな
い。
強磁性薄膜上のトップコートは、後述のように100Å
以下が好適であり、これ以上厚くすると電磁変換特性の
低下を生じる。また、あまり厚すぎるとトップコート層
が削れる。このようなことは本発明においてはじめて判
明したことである。そして、放射線硬化型酸化防止剤の
使用により、ドロップアウトの防止、ロール状に巻かれ
たときの内外系の個所による出力差の減少といった特性
上の効果の他、オンライン上での製造が可能といった処
理上の効果をもあげうるものである。
本発明で用いられる潤滑剤としては、従来この種の磁気
記録媒体に用いられる潤滑剤として、シリコンオイル、
フッ素オイル、脂肪酸、脂肪酸エステル、パラフィン、
流動プラフィン、界面活性剤等を用いることができる
が、脂肪酸および/または脂肪酸エステルを用いるのが
好ましい。
脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、ステアロール酸等の炭素数12以上の脂肪酸(R
COOH、Rは炭素数11以上のアルキル基)等が使用
される。
脂肪酸エステルとしては、炭素数12〜16個の一塩基
性脂肪酸と炭素数3〜12個の一価のアルコールからな
る脂肪酸エステル類、炭素数17個以上の一塩基性脂肪
酸と脂肪酸の炭素数と合計して、炭素数が21〜23個
よりなる一価のアルコールとからなる脂肪酸エステル等
が使用される。
シリコーンとしては、脂肪酸変性よりなるもの、一部フ
ッ素変性されているものが使用される。
アルコールとしては高級アルコールよりなるもの、フッ
素としては電解置換、テロメリゼーション、オリゴメリ
ゼーション等によって得られるものが使用される。
潤滑剤の中では、放射線硬化型のものも使用して好都合
である。
これらは強磁性薄膜への裏型転写を抑えるため、ドロッ
プアウトの防止、ロール状に巻かれたときの内外径の個
所よる出力差の減少の他、オンライン上での製造が可能
である等の利点を持つ。
放射線硬化型潤滑剤としては、滑性を示す分子鎖とアク
リル系二重結合とを分子中に有する化合物、例えばアク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニル酢酸エ
ステル、アクリル酸アミド系化合物、ビニルアルコール
エステル、メチルビニルアルコールエステル、アリルア
ルコールエステル、グリセライド等がある。
これらの潤滑剤を構造式で表すと、 等がある。
ここで、Rは直鎖または分枝状の飽和もしくは不飽和炭
化水素基で、炭素数は7以上、好ましくは12以上23
以下であり、これらはフッ素置換体とすることもでき
る。
フッ素置換体としては、 等がある。
これら放射線硬化型潤滑剤の好ましい具体例としては、
ステアリン酸メタクリレート(アクリレート)、ステア
リルアルコールのメタクリレート(アクリレート)、ク
リセリンのメタクリレート(アクリレート)、グリコー
ルのメタクリレート(アクリレート)、シリコーンのメ
タクリレート(アクリレート)等が挙げられる。
強磁性薄膜表面に、トップコート層を設ける方法として
は、前記添加剤を溶剤で希釈して、強磁性金属薄膜上に
薄く塗布したり、添加剤を大気中、不活性ガス中、ある
いは真空中で気化せしめて、その蒸気を強磁性金属表面
に当てるなどの手段があり、これらを適用することがで
きる。
本発明のトップコート層には、ポリマー等の有機バイン
ダー等を含むことができる。トップコート層で用いるポ
リマーとしては従来、磁気記録媒体用に利用されている
熱可塑性、熱硬化性または反応型樹脂や、これらの混合
物が使用されるが、得られる塗膜強度等の点から硬化
型、特に放射線硬化型の樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10000〜200000、重合度が約200〜
2000程度のもので、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体(カルボン酸導入のものも含む)、塩化ビニル
−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体(カルボン酸
導入のものも含む)、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重
合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリ
ル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸
エステル−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステ
ル−スチレン共重合体、マタクリル酸エステル−アクリ
ロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニ
リデン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重
合体、ウレタンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹
脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビ
ニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(セルロ
ースアセテート、セルロースダイアセテート、セルロー
ルトリアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロ
セルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ
エステル樹脂、クロロビニルエーテル−アクリル酸エス
テル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑
性樹脂およびこれらの混合物が使用されるが、特にポリ
フッ化ビニルのようなフッ素樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布液の状態
では200000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に
加熱することにより、縮合、付加等の反応により分子量
は無限大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで、
樹脂が熱分解するまでの間に軟化または溶解しないもの
が好ましい。
具体的には、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン軟化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アル
キッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、エポ
キシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラミン樹
脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポ
リマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシア
ネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオール
とポリイソシアネートの混合物、尿素ホルムアルデヒド
樹脂、低分子量グリコール/高分子ジオール/トリフェ
ニルメタントリイソシアネートの混合物、ポリアミン樹
脂およびこれらの混合物である。
特に好ましいものは、繊維素樹脂(硝化綿等)、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ウレタ
ンの組合せからなる熱硬化性樹脂(硬化剤使用)、ある
いは塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体(カルボン酸導入のものも含む)、またはアクリル変
性塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(カルボン酸導入のものも含む)およびウレタンアクリ
レートからなる放射線硬化系樹脂からなるものであり、
放射線硬化系樹脂については前記の好ましい組合わせの
外に、ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すア
クリル酸、メタクリル酸、あるいはそれらのエステル化
合物のようなアクリル系二重結合、ジアリルフタレート
のようなアリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘
導体等の不飽和結合等の、放射線照射による架橋あるい
は重合乾燥する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有または
導入した樹脂等を用いることができる。
その他、使用可能なバインダー成分としては、単量体と
してアクリル酸、メタクリル酸アクリルアミド等があ
る。二重結合のあるバインダーとしては、種々のポリエ
ステル、ポリオール、ポリウレタン等をアクリル二重結
合を有する化合物で変性することもできる。さらに、必
要に応じて多価アルコールと多価カルボン酸を配合する
ことによって種々の分子量のものもできる。放射線感応
樹脂として上記のものはその一部であり、これらは混合
して用いることもできる。
本発明トップコート層で用いられる放射線硬化型モノマ
ー、放射線硬化型オリゴマーおよび放射線硬化型ポリマ
ーとしては、イオン化エネルギーに感応し、ラジカル重
合性を示す不飽和二重結合を有すアクリル酸、メタクリ
ル酸、あるいはそれらのエステル化合物のようなアクリ
ル系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二
重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和二重
結合等の放射線照射による架橋あるいは重合乾燥する基
を分子中に含有または導入したモノマー、オリゴマーお
よびポリマー等を挙げることができる。
放射線硬化型モノマーとしては、分子量2000未満の
化合物が、オリゴマーとしては分子量2000〜100
00のものが用いられる。
これらはスチレン、エチルアクリレート、エチレングリ
コールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチ
レングリコールメタクリレート、1,6-ヘキサングリコー
ルジアクリレート、1,6-ヘキサングリコールジメタクリ
レート等も挙げられるが、特に好ましいものとしては、
N-ビニルピロリドン、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート(メタクリレート)、ペンタエリスリトールア
クリレート(メタクリレート)、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート(メタクリレート)、トリメチロー
ルプロパンジアクリレート(メタクリレート)、多官能
オリゴエステルアクリレート(アロニックスM−710
0、M−5400、5500、5700等、東亜合
成)、ウレタンエラストマー(ニッポラン4040)の
アクリル変性体、あるいはこれらのものにCOOH等の
官能基が導入されたもの、フェノールエチレンオキシド
付加物のアクリレート(メタクリレート)、下記一般式
で示されるペンタエリスリトール縮合環にアクリル基
(メタクリ基)またはε−カプロラクトン−アクリル基
のついた化合物、 式中、m=1、a=2、b=4の化合物(以下、特殊ペ
ンタエリスリトール縮合物Aという)、 m=1、a=3、b=3の化合物(以下、特殊ペンタエ
リスリトール縮合物Bという)、 m=1、a=6、b=0の化合物(以下、特殊ペンタエ
リスリトール縮合物Cという)、 m=2、a=6、b=0の化合物(以下、特殊ペンタエ
リスリトール縮合物Dという)、 および下記式一般式で示される特殊アクリレート類等が
挙げられる。
1)(CH2=CHCOOH2)3-CCH2OH (特殊アクリレートA) 2)(CH2=CHCOOH2)8-CCH2OH3 (特殊アクリレートB) 3)〔CH2=CHOC(OC3H6)n-OCH23-CCH2CH3 (特殊アクリレートC) 4) 5) 6) 7) 8)CH2=CHCOO-(CH2CH2O)4-COCH=CH2 (特殊アクリレートH) 9) 10) 11) また、放射線硬化型オリゴマーとしては、下記一般式で
示される多官能オリゴエステルアクリレートやウレタン
エラストマーのアクリル変性体、あるいはこれらのもの
にCOOH等の官能基が導入されたもの等が挙げられ
る。
これらのモノマー、オリゴマー、ポリマーの少なくとも
1種の有機バインダーを用いることにより、トップコー
ト層が補強され、塗膜の破断強度が上がり、塗膜の強化
がなされ、トップコート削れが少なく、かつ高温多湿下
での走行性が安定となる。そこで、ドロップアウトの少
ない、ヘッド付着、トップコート削れが少なく、摩擦の
変化も安定した磁気記録媒体が得られる。また、放射線
硬化型バインダーを用いると、トップコート層の製造
上、連続処理が可能であり、オンラインで処理できる
の、省エネルギー、コストの低減に役立つ。
トップコート層の厚みとしては450Å以下が好まし
い。
あまり厚すぎるとケズレを生じる。
あまり少なすぎるとトップコート層の吸着が弱すぎ、目
づまりを発生することが予想される。
特に好ましい範囲としては5〜450Åであり、中でも
10〜100Åがさらに好ましい。
本発明の磁気記録媒体の基板の強磁性金属薄膜層が設層
されている面の裏面には、上記のθbを有するバックコ
ート層が設けられている。
本発明のバックコート層で用いられる有機バインダー
は、従来、磁気記録媒体用に利用されている熱可塑性、
熱硬化性または発生型樹脂やこれらの混合物が使用され
るが、得られる塗膜強度等の点から硬化型、特に放射線
硬化型の樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10000〜200000、重合度が約200〜
2000程度のもので、 例えば塩化ビニール−酢酸ビニール共重合体(カルボン
酸導入のものも含む)、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体(カルボン酸導入のものも含
む)、塩化ビニール−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニール−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステ
ル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−
塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル−スチレ
ン共重合体、メタクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニルデン共重
合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、ウレ
タンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロ
セルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、塩化
ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニ
ールブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセテ
ート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセ
テート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロース
等)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、クロロビニルエーテル−アクリル酸エステル共重合
体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂およ
びこれらの混合物が使用される。
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布液の状態
では200000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に
加熱することにより、縮合、付加等の反応により分子量
が無限大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで、
樹脂が熱分解するまでのあいだに軟化または溶融しない
ものが好ましい。
具体的には、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アル
キッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、アクリル系
反応樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロー
スメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシア
ネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体
とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステ
ルポリオールとポリイソシアネートの混合物、尿素ホル
ムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオ
ール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混合
物、ポリアミン樹脂、およびこれらの混合物である。
特に好ましいものは、 繊維素樹脂(硝化綿等)、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体、ウレタンの組み合わせからな
る熱硬化性樹脂(硬化剤使用)、 あるいは塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体(カルボン酸導入のものも含む)、またはアクリ
ル変性塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアクコール共重
合体(カルボン酸導入のものも含む)およびウレタンア
クリレートからなる放射線硬化系樹脂からなるものであ
る。
放射線硬化系樹脂については、前記の好ましい組み合わ
せのほかに、ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を
示すアクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのエステ
ル化合物のようなアクリル系二重結合、 ジアリルフタレートのようなアリル系二重結合、 マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結合等の、放
射線照射による架橋あるいは重合する基を熱可塑性樹脂
の分子中に含有または導入した樹脂等を用いることがで
きる。
その他、使用可能なバインダー成分としては、単量体と
してアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド等があ
る。
二重結合のあるバインダーとしては、種々のポリエステ
ル、ポリオール、ポリウレタン等をアクリル二重結合を
有する化合物で変性することもできる。さに必要に応じ
て、多価アルコールと多価カルボン酸を配合することに
よって、種々の分子量のものもできる。
放射線感応樹脂として上記のものはその一部であり、こ
れらは混合して用いることもできる。
さらに好ましいのは、 (A)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合を2個
以上有する、分子量5000〜100000のプラスチ
ック状化合物、 (B)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合を1個
以上有するか、または放射線硬化性を有しない、分子量
3000〜100000のゴム状化合物、および (C)放射線により硬化性をもつ不飽和二重結合を1個
以上有する、分子量200〜3000の化合物を、 (A)20〜70重量%、 (B)20〜80重量%、 (C)10〜40重量%の割合で用いた組み合わせであ
る。
これにより、塗膜の破断強度が上り、塗膜の強化がなさ
れ、バックコート削れが少なく、バックコート層から磁
性層への無機充填剤粉末の移転がないためドロップアウ
トの少ない、かつロール状に巻き取った形での硬化の際
の巻きしまりのない、長さ方向で均一の特性を有する磁
気記録媒体が得られる。
他方、用いる磁気ヘッドとしては、少なくともギャップ
部端面を金属磁性体で構成したものである。
この場合、コア全体を金属強磁性体から形成することも
でき、必要に応じ、ギャップ部端面を含むコアの一部を
金属強磁性体から形成することもできる。
第1図には、例えばフェライト等の強磁性体からなるコ
ア半体21、22のギャップ部端面に1〜5μm程度の
厚さの金属強磁性体31、32をスパッタリング等によ
り被着し、ガラス質等のギャップ4を介してコア半体2
1、22をつきあわせて磁気ヘッド1を構成した例が示
される。
このような金属強磁性体を用いた磁気ヘッドを用いるこ
とにより、きわめて良好な電磁変換特性がえられ、しか
も走行耐久性が良好となり、ヘッド付着やヘッド目づま
りも良好となる。
そして、その形状、構造等は公知のものであってよい。
ただ、ギャップ長aは、前記のとおり、通常、0.1〜
0.5μm、特に0.1〜0.4μm、またトラック幅
は、通常、10〜50μm、特に10〜20μmとす
る。
用いる金属強磁性体としては、種々のものが可能であ
り、非晶質磁性金属、センダスト、ハードパーマロイ、
パーマロイ等の薄膜、薄板等はいずれも使用可能であ
る。
ただ、これらのうちで、ヘッド目づまりないし付着が特
に少なく、電磁変換特性が良好なのは、Coを主成分と
する非晶質磁性合金である。
このような非晶質磁性合金としては、Co70〜95at
%で、ガラス化元素として、Zr,Nb,Ta,Hf,
希土類元素、Si、B,P,C,Al等、特にZrおよ
び/またはNbを5〜20at%含有するものが好適であ
る。
あるいは、Co65〜85at%で、ガラス化元素として
Siおよび/またはBを15〜35at%含有するものも
好適である。この場合、さらに10at%以下のFe、2
5at%以下のNi,総計20at%以下のCr,Ti,R
u,W,Mo,Ti,Mn等の1種以上が含有されてい
てもよい。
これら非晶質磁性合金は、スパッタリングや高速急冷法
等を用いて、コア半体ないしギャップ部等として形成さ
れる。
このような磁気ヘッドを用いて、前記した媒体に対して
記録再生を行うには、いわゆるVHS方式ベータ方式、
8mmビデオ方式、U規格方式等公知のビデオ録画システ
ムに従えばよい。
V発明の具体的作用硬化 本発明によれば、高温高湿下での走行性が改善され、ノ
イズが減少し、C/N比が向上する。また、高温高湿下
での保存後における走行性も安定し、スチル特性も劣化
がなく、ヘッド目づまりの発生も防止できる。
VI発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明の効果をさ
らに詳細に説明する。
実施例1 実質的に微粒子を含まない平滑な基板(ポリエチレンテ
レフタレート、厚さ12μm)上に、コロイダルシリカ
を塗布し、微小突起を設けた。
突起高さは100Å、突起密度は5×107である。
そして、Co/Niの重量比が4/1である合金を用
い、ポリエステルフィルム基体上に、斜め蒸着法によ
り、0.15μm厚の磁性薄膜層を形成した。
基体はキャンにて連続搬送し、蒸着物質の入射角を90
°から逓減した。また、蒸発源とキャンの距離は200
mmとした。
そして、蒸着は AAr=5×10-3Pa、 これに、 PO2=2×10-1Pa の酸素を導入した雰囲気で行った。
この磁性薄膜層表面に40Åトップコート層を以下に示
すようにして設層した。
トップコート層の形成 トップコート1 重量部 ブチル(2)ヒドロキシメタクリレート ホスフェート(モノとジの混合物) 2 フッ素変性ステアリン酸シリコーン 0.8 MEK 100 強磁性薄膜層に上記のトップコート組成の混合物を塗布
し、エレクトロカーテンタイプの電子線加速装置を用い
加速電圧150KeV、電極電流60mA、吸収線量3Mra
d、N2ガス中でEB照射を行いトップコート層を形成し
た。
トップコート2 トップコート1のフッ素変性ステアリン酸シリコーンを
0.4重量部とし、他は同様の条件でトップコート層を
形成した。
トップコート3 重量部 2,6ジ第3ブチルp-クレゾール 0.4 ペンタエリスリトールテトラクリレート (分子量 352) 0.6 ミリスチン酸変性シリコーン 0.5 オレイン酸変性シリコーン 0.5 ミリスチン酸ブチル 0.1 MEK 100 上記トップコート組成を用いトップコート1と同様にし
てトップコート層を形成した。
トップコート4 トップコート3のミリスチン酸変性シリコーンとオレイ
ン酸変性シリコーンをともに0.4重量部とし、他は同
様の条件でトップコート層を形成した。
トップコート5 重量部 ジメチルアミノエチルメタクリレート 0.5 ステアリン酸 0.5 MEK/トルエン(1/1) 100 上記トップコート組成を用い、トップコート1と同様に
してトップコート層を形成した。
トップコート6 重量部 ジメチルアミノエチルメタクリレート 0.5 ステアリン酸 0.3 MEK/トルエン(1/1) 100 上記トップコート組成を用いトップコート1と同様にし
てトップコート層を形成した。
トップコート7 トップコート6のステアリン酸を0.1重量部とし、他
は同様の条件でトップコート層を形成した。
また、基板の磁性薄膜層形成面の裏面に、以下に示すよ
うにして、1μmバックコート層を形成した。
バックコート層の形成 バックコート1 重量部 硫化亜鉛(粒径50nm) 30 カーボンブラック(粒径25nm) 25 アクリル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール 共重合体(分子量30000) 40 アクリル変性ポリウレタンエラストマー (分子量20000) 40 多官能アクリレート (分子量10000) 20 オレイン酸 4 ステアリルメタクリレート 2 MIBK/トルエン(1/1) 250 上記混合物をボールミル中5時間分散させ、磁性薄膜層
とトップコート層の形成されたポリエステルフィルムの
裏面に乾燥厚1μmになるように塗布し、エレクトロカ
ーテンタイプの電子線加速装置を用い加速電圧150Ke
V、電極電流10mA、吸収線量5Mrad、N2ガス中でEB
照射を行いバックコート層を形成した。
バックコート2 バックコート1のオレイン酸を2重量部、ステアリルメ
タクリレートを1重量部とし、他は同様の条件でバック
コート層を形成した。
バックコート3 重量部 カーボンブラック(粒径100nm)50 アクリル変性塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール 共重合体(分子量(45000) 50 アクリル変性ポリウレタンエラストマー (分子量5000) 50 ステアリン酸 4 ステアリン酸ブチル 4 MIBK/トルエン(1/1) 300 上記バックコート組成を用いバックコート1と同様にし
てバックコート層を形成した。
バックコート4 バックコート3のステアリン酸とステアリン酸ブチルを
ともに2重量部とし、他は同様の条件でバックコート層
を形成した。
バックコート5 バックコート3のステアリン酸とステアリン酸ブチルを
ともに1重量部とし、他は同様の条件でバックコート層
を形成した。
バックコート6 重量部 酸化亜鉛(粒径80nm) 200 硝化綿 20 塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体 (積水化学製、エレックスA) 30 ポリウレタンエラストマー 30 (B.F.グッドリッチ社製、エッセン5703) ステアリン酸変性シリコーン 4 ステアリン酸ブチル 2 硬化剤 20 (日本ポリウレタン製、コロネートL) MEBK/トルエン(1/1) 250 上記混合物をよく溶解し、磁性薄膜とトップコート層の
形成されたポリエステルフィルムの裏面に乾燥厚1μm
になるように塗布し、熱風により溶剤を乾燥させた後、
表面平滑化処理し、80℃に保持したオーブン中でロー
ル状態で48時間保持し、イソシアネートによる架橋反
応を促進させた。
バックコート7 バックコート6のステアリン酸変性シリコーンを2重量
部、ステアリン酸ブチルを1重量部とし、他はバックコ
ート5と同様の条件でバックコート層を形成した。
以上のそれぞれの磁性薄膜、トップコート膜およびバッ
クコート膜を用いて作成した磁気テープを8mm幅に切断
し、表1に示す試料1〜13を作った。
なお、トップコート膜およびバックコート層表面おける
水との接触角も併せて表1に示す。
それぞれの試料について8ミリビデオ用デッキで以下の
特性を測定した。
なお、用いた磁気ヘッドは、第1図に示されるものであ
り、ギャップ長0.25μm、トラック長20μmのも
のである。この場合、コア半体21、22はフェライト
製、ギャップ端面は、スパッタリングにより形成した3
μm厚のCo0.8Ni0.1Zr0.1(原子比)で
あり、ギャップ材はガラスとした。
スチル特性 5MHzの信号を記録し、スチル状態で再生し出力レベル
が開始時の半分になるまでの時間としてスチル特性を測
定した。
変調ノイズ 5MHzの信号を記録し、再生出力の4MHzでの出力レベル
の相対値を変調ノイズとした。
目づまり 録画時間30分のビデオテープを用い、10パスあたり
の目づまりの回数を測定した。
この結果を表1に示す。
ここで初期というのは試料作製直後の測定結果、保存後
というのは40℃、80%RHに48時間保存した後常
温に5時間放置したあと測定した結果である。
表1に示される結果から本発明の効果があきらかであ
る。
実施例2 実施例1のバックコート組成4およびトップコート組成
4を用いた試料において、基板上にコロイダルシリカを
塗布し、下記表2に示される微小突起を設けた。
本発明のサンプルでは、光学顕微鏡による観察および触
針型表面粗さ計による測定で、コロイダルシリカ塗布の
効果は検出されなかったが、走査型電子顕微鏡による高
倍率の観察では、磁性膜に突起がみられ、その大小は、
塗布したコロイダルシリカの大小に対応していた。
磁性層表面の突起の高さおよび密度と耐久走行テスト後
の面状態の関係を表2に示す。
また、用いた磁気ヘッドは、第1図に示されるものであ
り、ギャップ長0.25μm、トラック長20μmのも
のである。この場合、コア半体21、22はフェライト
製、ギャップ端面は、スパッタリングにより形成した3
μm厚のCo0.8、Ni0.1、Zr0.1(at%)
であり、ギャップ材はガラスとした。
105/a2は1.6×106(mm2-1である。
また、同ギャップ長のセンダストを用いたヘッドおよび
比較用のフェライトヘッドを用いた。
なお、耐久走行テスト後の面状態の測定方法は以下のと
おりである。
50パス走行後のテープ面の状態を光学顕微鏡で観察す
る。
○:変化なし △:磁性面損傷 ×:磁性層欠落 なお、これら各実施例の磁性層表面はオージェ分光分析
の結果、100〜200Åの酸化物層で覆われているこ
とが判明した。
なお、上記各実施例では、無機微粒子としてコロイダル
シリカを用いたが、他の物質例えばアルミナゾル,チタ
ンブラック,ジルコニアあるいは各種ヒドロゾル等を用
いても、同等の結果を得た。
表2より、本発明の試料は、耐久走行性の面ではるかに
優れていることがわかる。この結果、スチル特性もきわ
めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いる磁気ヘッドの1例を示す正面
図である。 1……磁気ヘッド, 21,22……コア半体, 31,32……金属強磁性体, 4……ギャップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可とう性基板の一面上にCoを主成分とす
    る強磁性金属薄膜層を設け、かつ強磁性金属薄膜層表面
    にトップコート層を設け、さらに基板の他面上にバック
    コート層を設けた磁気記録媒体を、磁気ヘッドを用いて
    記録再生を行う磁気記録方法において、 トップコート層表面における水との接触角をθtとし、
    バックコート層表面における水との接触角をθbとした
    とき、 100°≦θt≦140°、 100°≦θb≦140°、 |θt−θb|≦10° であり、 磁気ヘッドのギャップ長をaμmとしたとき、aが0.
    1〜0.5であり、媒体表面が1mm2当り平均105/a
    2〜109/a2個の突起を有し、しかも突起が30〜3
    00Åの高さを有し、 磁気ヘッドの少なくともギャップ部端面が金属強磁性体
    で構成されていることを特徴とする磁気記録方法。
  2. 【請求項2】金属強磁性体がCoを主成分とする非晶質
    磁性合金である特許請求の範囲第1項に記載の磁気記録
    方法。
  3. 【請求項3】強磁性金属薄膜層が酸素を含有する特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載の磁気記録方法。
  4. 【請求項4】可とう性基板が高分子からなり、この基板
    上に、径が30〜300Åの大きさを有する微粒子を配
    設し、その上に強磁性金属薄膜層およびトップコート層
    を設けてなる特許請求の範囲第1項ないし第3項のいず
    れかに記載の磁気記録方法。
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JPS61196426A (ja) 1986-08-30

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