JPH06122709A - 末端修飾ポリオレフィン - Google Patents

末端修飾ポリオレフィン

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JPH06122709A
JPH06122709A JP3612992A JP3612992A JPH06122709A JP H06122709 A JPH06122709 A JP H06122709A JP 3612992 A JP3612992 A JP 3612992A JP 3612992 A JP3612992 A JP 3612992A JP H06122709 A JPH06122709 A JP H06122709A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ポリプロピレン又はエチレン−プ
ロピレンランダム共重合体の末端のみが、(メタ)アク
リル酸誘導体ユニットで修飾され、かつ単分散に近いポ
リオレフィンを提供することを目的とする。 【構成】 リビング重合により得られるポリプロピレン
又はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端が、
(メタ)アクリル酸誘導体ユニットで修飾されてなるポ
リオレフィン。(メタ)アクリル酸誘導体としては、例
えば、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマー末端が(メ
タ)アクリル酸誘導体ユニットで修飾されたポリオレフ
ィンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチーグラー・ナッタ型触媒による
プロピレン等のα−オレフィンの重合では、連鎖移動反
応や停止反応が起きるので、得られるポリマーの末端の
みを、置換基等で修飾するのは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリプロピ
レン又はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端
のみが、メタクリル酸(アクリル酸)誘導体ユニットで
修飾され、かつ単分散に近いポリオレフィンを提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、連鎖移動反応や停止反応を伴わない特定
の重合触媒を用いて得られるリビングポリプロピレン又
はエチレン−プロピレンランダム共重合体にメタクリル
酸(アクリル酸)誘導体を反応させることにより、本発
明の目的が達成し得ることを見出して本発明を完成し
た。
【0005】発明の要旨 すなわち、本発明はポリプロピレン又はエチレン−プロ
ピレンランダム共重合体末端が下記一般式Iで表される
置換基で修飾されてなる末端修飾ポリオレフィン、一般
式I
【化2】 〔但し、Rは水素原子若しくはメチル基、Xはハロゲン
原子又はOZ基(Zは活性水素を有しない置換基、但し
飽和炭化水素基を除く)をそれぞれ示す。〕を要旨とす
る。
【0006】本発明の末端修飾ポリオレフィンは通常末
端が下記一般式IIで表される組成物の形で得られる。一
般式II
【化3】 〔但し、RおよびXは前記と同じ意義を有し、mは0.
1〜100の数を表わす〕
【0007】本発明の末端修飾ポリオレフィンは、下記
一般式III 、一般式III
【化4】 〔R1 〜R3 は水素原子又は炭素数1〜8個の炭化水素
基を示す。但し、R1 〜R3 の少なくとも一つは水素原
子である必要があるが、R1 〜R3 の全部が水素原子で
あってはならない。〕で表されるバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在下、プロピ
レンを重合して得られるリビングポリプロピレン又はエ
チレンとプロピレンをランダム共重合して得られるリビ
ングエチレン−プロピレンランダム共重合体を、一般式
IV
【化5】 〔但し、RおよびXは前記と同意義。〕で表わされるメ
タクリル酸(アクリル酸)誘導体と反応させることによ
り製造することができる。
【0008】触 媒 (イ)バナジウム化合物 本発明で用いられるバナジウム化合物は、一般式III 、
【化6】 〔但し、R1 〜R3 は前記と同意義。〕で表わされる。
上記式に含まれる具体例を以下に説明する。 ・R2 が水素原子であり、R1 とR3 が炭化水素基であ
る場合。 R1 /R3 :CH3 /CH3 ,CH3 /C2 5 ,C2
5 /C2 5 ,CH 3 /C6 5 ,C2 5 /C6
5 ,C6 5 /C6 5 ,CH3 /C6 5 CH2 ,C
6 5 CH2 /C6 5 CH2 ,C2 5 /C6 5
2 ,C6 5/C6 5 CH2 . ・R2 が炭化水素基であり、R1 ,R3 のいずれかが水
素原子で他が炭化水素基である場合。 R2 /R1 又はR3 :CH3 /CH3 ,C2 5 /CH
3 ,CH3 /C2 5,C2 5 /C2 5 ,C2 5
/CH3 ,CH3 /C6 5 ,C6 5 /C25 ,C
2 5 /C6 5 ,C6 5 /C6 5 ,C6 5 CH
2 /CH3 ,CH3 /C6 5 CH2 ,C6 5 CH2
/C6 5 CH2 ,C6 5 CH2 /C 2 5 ,C2
5 /C6 5 CH2 ,C6 5 CH2 /C6 5 ,C6
5 /C 6 5 CH2 . ・R2 が水素原子であり、R1 ,R3 のいずれかが水素
原子で他が炭化水素基である場合。 R1 又はR3 :CH3 ,C2 5 ,C6 5 ,C6 5
CH2等が挙げられ、これらの内でも特に下記の化合物
が望ましい。
【化7】
【化8】
【化9】
【0009】(ロ)有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物としては、一般式Rn AlX
3-n (但し、Rはアルキル基又はアリール基、Xはハロ
ゲン原子又は水素原子を示し、nは1≦n<3の範囲の
任意の数である。)で示されるものであり、例えばジア
ルキルアルミニウムモノハライド、モノアルキルアルミ
ニウムジハライド、アルキルアルミニウムセスキハライ
ドなどの炭素数1ないし18個、好ましくは炭素数2な
いし6個のアルキルアルミニウム化合物又はその混合物
もしくは錯化合物が特に好ましい。具体的には、ジメチ
ルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジエチルアルミニ
ウムアイオダイド、ジイソブチルアルミニウムクロリド
などのジアルキルアルミニウムモノハライド、メチルア
ルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリ
ド、メチルアルミニウムジブロミド、エチルアルミニウ
ムジブロミド、エチルアルミニウムジアイオダイド、イ
ソブチルアルミニウムジクロリドなどのモノアルキルア
ルミニウムジハライド、エチルアルミニウムセスキクロ
リドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド等が挙
げられる。
【0010】バナジウム化合物と有機アルミニウム化合
物の使用割合は、バナジウム化合物1モル当り、有機ア
ルミニウム化合物1〜1,000モルである。
【0011】プロピレンのリビング重合 プロピレンのリビング重合は、プロピレンの単独重合以
外に、プロピレンに少量のエチレン又は1−ブテン、1
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフ
ィンを共存させて重合することも可能である。
【0012】重合反応は、重合反応に対して不活性で、
かつ重合時に液状である溶媒中で行うのが望ましく、該
溶媒としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素、シクロプロパ
ン、シクロヘキサン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げら
れる。
【0013】プロピレンの重合時の重合触媒の使用量
は、プロピレン又はプロピレンと少量のコモノマー1モ
ル当り、バナジウム化合物が1×10-4〜0.1モル、
望ましくは5×10-4〜5×10-2モル、有機アルミニ
ウム化合物が1×10-4〜0.5モル、望ましくは1×
10-3〜0.1モルである。なお、バナジウム化合物1
モル当り、有機アルミニウム化合物は、望ましくは4〜
100モル用いられる。
【0014】リビング重合は、通常−100℃〜+10
0℃で0.5〜50時間行われる。得られるリビングポ
リプロピレンの分子量及び収量は、反応温度及び反応時
間を変えることにより調節できる。重合温度を低温、特
に−30℃以下にすることにより、単分散に近い分子量
分布を持つポリマーとすることができる。−50℃以下
では、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)
が1.05〜1.40のリビング重合体とすることがで
きる。
【0015】重合反応時に、反応促進剤を用いることが
できる。反応促進剤としては、アニソール、水、酸素、
アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等)、エステル(安息香酸エチル、酢酸エチル等)が
挙げられる。促進剤の使用量は、バナジウム化合物1モ
ル当り、通常0.1〜2モルである。上記の方法によ
り、約500〜約500,000の数平均分子量を持
ち、単分散に近いリビングポリプロピレンを製造するこ
とができる。
【0016】エチレン−プロピレンのリビングランダム共重合 重合反応は、重合反応に対して不活性で、かつ重合時に
液状である溶媒中で行うのが望ましく、該溶媒として
は、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
等の飽和脂肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロヘキ
サン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。エチレン及
びプロピレンと重合触媒との接触方法は、任意に選択で
きるが、望ましくは、エチレンとプロピレンの溶媒溶液
に、有機アルミニウム化合物の溶液及びバナジウム化合
物の溶液を順次加えて接触させる方法、或いは有機アル
ミニウム化合物及びバナジウム化合物を加えた溶媒溶液
にエチレンとプロピレンを加えて接触させる方法等であ
る。
【0017】重合触媒の使用量は、エチレンとプロピレ
ン1モル当たり、バナジウム化合物が1×10-4〜0.
1モル、望ましくは5×10-4モル〜5×10-2モル、
有機アルミニウム化合物が1×10-4〜0.5モル、望
ましくは1×10-3〜0.1モルである。尚、バナジウ
ム化合物1モル当たり、有機アルミニウム化合物は、望
ましくは4〜100モル用いる。得られるリビング共重
合体の分子量及び収量は、反応温度及び反応時間を変え
ることにより調整できる。本発明は、重合温度を低温、
特に−30℃以下にすることにより、単分散に近い分子
量分布を持つポリマーとすることができ、−50℃以下
では、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)
が1.05〜1.40のリビングエチレン−プロピレン
ランダム共重合体が得られる。
【0018】重合反応時に、反応促進剤を用いることが
できる。反応促進剤としては、アニソール、水、酸素、
アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル)、エステル(安息香酸エチル、酢酸エチル等)等が
挙げられる。促進剤の使用量は、バナジウム化合物1モ
ル当たり、通常0.1〜2モルである。リビング共重合
体中のエチレンとプロピレンの割合は、通常エチレンが
90モル%迄である。これは、リビング重合時のエチレ
ンとプロピレンの使用割合を変えることにより調節でき
るが、エチレンの使用割合を多くすると、該共重合体の
分子量分布が広くなり望ましくない。エチレン含有量が
高く、分子量分布が狭い、すなわち単分散に近いリビン
グ共重合体を製造する場合は、エチレンとプロピレンを
リビング共重合する前に、重合系に微量のプロピレンを
供給し、0.1〜1時間保持することにより、リビング
共重合体の分子量分布が狭いままで、共重合体中に多量
のエチレンを導入することができる。上記のようにし
て、約500〜500,000の数平均分子量(プロピ
レン換算、以下同じ)を持ち、単分散に近いリビングエ
チレン−プロピレンランダム共重合体を製造することが
できる。
【0019】メタクリル酸(アクリル酸)誘導体との反応 リビングポリプロピレン又はエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体と反応させるメタクリル酸(アクリル酸)
誘導体(以下、化合物Iという。)は、一般式IV、
【化10】 で表わされる。式において、RおよびXは前記のとおり
である。具体的には3−トリメトキシシリルプロピル
(メタ)アクリレート,2−メトキシエチル(メタ)ア
クリレート,2−エトキシエチル(メタ)アクリレー
ト,2−クロロエチル(メタ)アクリレート,テトラヒ
ドロフルフリル(メタ)アクリレート,2,2,2−ト
リフルオロ(メタ)アクリレート等である。リビングポ
リプロピレン又はエチレン−プロピレンランダム共重合
体と化合物Iとの反応は、リビングポリプロピレン又は
エチレン−プロピレンランダム共重合体が存在する反応
系に、化合物Iを供給して反応させる方法が望ましい。
反応は−100℃〜+150℃の温度で5分間〜50時
間行う。反応温度を高くするか、反応時間を長くするこ
とにより、化合物Iユニットによるポリオレフィン末端
の修飾率を増大することができる。化合物Iは、リビン
グポリオレフィン1モルに対して、1〜1,000モル
用いられる。
【0020】リビングポリプロピレン又はエチレン−プ
ロピレンランダム共重合体と化合物Iとの反応物は、次
いでプロトン供与体と接触させることによって、本発明
の末端修飾ポリオレフィンが得られる。プロトン供与体
としては、メタノール、エタノール、フェノール等のア
ルコール類、塩酸、硫酸等の鉱酸が挙げられる。アルコ
ール類と鉱酸は同時に用いてもよい。プロトン供与体は
通常大過剰に用いられる。プロトン供与体との接触は、
通常−100℃〜+100℃で1分間〜10時間行われ
る。
【0021】上記のようにして得られた本発明のポリオ
レフィンは、約500〜約500,000の数平均分子
量(Mn)を、又前記のリビングポリプロピレン又はエ
チレン−プロピレンランダム共重合体そのものを踏襲し
た非常に狭い分子量分布(Mw/Mn=1.05〜1.
40)をそれぞれ持ち、かつその末端が0.1〜100
個、望ましくは0.2〜50個、更に望ましくは0.3
〜25個の前記化合物Iユニットで修飾されている。
又、本発明の末端修飾ポリオレフィンは、シンジオタク
チックダイアッド分率が0.6以上であることが一つの
特徴である。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、重合体のキャラクタリゼーションは下記の方法で行
った。 ・分子量及び分子量分布 Waters社製GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)モデル150を用いた。溶媒:o−ジク
ロルベンゼン、測定温度:135℃、溶媒流速:1.0
ml/分。カラムは東ソー社製GMH6HT(商品名)
を使用した。測定に当り、東ソー社製の単分散ポリスチ
レン標準試料を用い、ポリスチレンの検量線を求め、こ
れよりユニバーサル法によってポリプロピレンの検量線
を作成した。 ・重合体の構造決定 ( 1H−NMRスペクトル):日本電子社製GSX−4
00(商品名)、フーリエ変換型NMRスペクトロメー
ターを用い、400MHz、30℃、パルス間隔15秒
の条件で測定した。試料は、重クロロホルムに溶解して
調製した。 (13C−NMRスペクトル):PFTパルスフーリエ変
換装置付きVarian社製XL−200型(商品名)
を用い、50MHz、120℃、パルス幅8.2μs
π/3、パルス間隔4秒、積算回数5,000の条件で
測定した。試料はトリクロルベンゼンとベンゼン(2:
1)の混合溶媒に溶解して調整した。 (赤外吸収スペクトル):重合体をKBr板上にキャス
トとし、日本分光工業社製モデルIR−810(商品
名)赤外分光光度計を用いて測定した。
【0023】実施例1 窒素ガスで十分置換した300mlのフラスコに、n−
ヘプタン100mlを入れ、−60℃に冷却した。同温
度でプロピレン200ミリモルを加え、n−ヘプタン中
に液化溶解した。次いで、15ミリモルのAl(C2
5 2 Clのn−ヘプタン溶液及び1.5ミリモルのV
(2−メチル−1,3−ブタンジオナト)3 トルエン溶
液を加え、攪拌と共に重合を開始した。プロピレンの重
合を−60℃で1時間行った。次いで3−トリメトキシ
シリルプロピルメタクリレート(TMSMA)100ミ
リモルを−60℃で添加した後、反応系の温度を−40
℃に上昇させ1時間反応させた。その後、500mlの
メタノール中に、反応溶液を注ぎポリマーを析出させ
た。得られたポリマーを再度n−ヘプタンに溶解させ、
遠心分離により上澄み液を得た。この上澄み液を500
mlのメタノールに注ぎ、再度ポリマーを析出させた。
得られたポリマーは、メタノールで5回洗浄した後、室
温で減圧乾燥して0.73gの重合体を得た。
【0024】得られた重合体のGPC流出曲線は、単峰
性であった。この重合体のMnは、3.0×103 であ
り、Mw/Mnは1.22と単分散に近い値であった。
この重合体を赤外吸収スペクトル(IR)分析したとこ
ろ、1740cm-1にカルボニル基の吸収に基づくピー
クが認められた。更にNMR分析の結果、ポリプロピレ
ンに起因するピーク(δ=0.7〜1.7ppm)以外
に、下記の化学シフト値からなるピークが観測され、ポ
リプロピレン鎖の末端にTMSMAが結合していること
が判明した。
【化11】 また、ポリプロピレン部のプロトンシグナル(δ=0.
7〜1.7ppm)とTMSMAユニットのプロトンシ
グナル(a)の面積比から、ポリプロピレン鎖の末端に
3個のTMSMAユニットが結合していることが確認さ
れた。
【0025】実施例2 窒素ガスで十分置換した1.5リットルのオートクレー
ブにn−ヘプタン400mlを入れ、−60℃に冷却し
た。同温度でプロピレン200gを加え、n−ヘプタン
中に液化溶解せしめた。次いで、50ミリモルのAl
(C2 5 2 Clのn−ヘプタン溶液及び0.6ミリ
モルのV(2−メチル−1,3−ブタンジオナト)3
トルエン溶液を加え、攪拌と共に重合を開始し、15時
間継続した。次いで、同温度でTMSMA 500ミリ
モルを添加した後、反応系の温度を1時間かけて20℃
に上昇させ、TMSMAとの反応を20℃で10時間行
った。以下、実施例1と同様に処理し、表1に示す性状
の末端修飾ポリプロピレンを得た。
【0026】実施例3 窒素ガスで十分置換した300mlのフラスコにトルエ
ン100mlを入れ、−78℃に冷却した。同温度でプ
ロピレン200ミリモルを加え、トルエン中に液化溶解
した。次いで、15ミリモルのAl(C2 5 2 Cl
のn−ヘプタン溶液及び1.5ミリモルのV(アセチル
アセトナト)3 トルエン溶液を加え、攪拌と共に重合を
開始した。プロピレンの重合を−78℃にて3時間行っ
た。次いで、反応条件を−60℃で2時間とした以外
は、実施例1と同様にしてTMSMAとの反応を行い、
表1に示す性状の末端修飾ポリプロピレンを得た。
【0027】実施例4 窒素ガスで十分置換した1.0リットルのオートクレー
ブにトルエン500mlを入れ、−60℃に冷却した
後、同温度で25ミリモルのAl(C2 5 2Clの
n−ヘプタン溶液および1.5ミリモルのV(2−メチ
ル−1,3−ブタンジオナト)3 トルエン溶液を加え
た。次いで、系内を680mmHgまで減圧にした後、
エチレンとプロピレンの混合ガス(40/60モル比)
を連続的に供給し、エチレン−プロピレンのランダム共
重合を−60℃にて4時間行った。次いで、同温度でT
MSMA 500ミリモルを−60℃で添加した後、反
応系の温度を1時間かけて0℃に上昇させ、同温度で5
時間反応させた。以下、実施例1と同様に処理し、表1
に示す性状の末端修飾エチレン−プロピレンランダム共
重合体を得た。得られた共重合体の13C−NMR測定を
行い、二級炭素に帰属するピーク(S)と三級炭素に帰
属するピーク(T)の面積から次式に基づいて、プロピ
レンの含有量を計算した。その結果、共重合体中のプロ
ピレン含有量は、54.7モル%であった。 プロピレン含有量(モル%)={T/1/2 (S+T)}
×100 なお、この共重合体を差動走査熱量計(DSC)により
熱分析した結果、プロピレン単独重合体に起因するガラ
ス転移温度(約−10℃)は観測されなかった。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の重合体は、異種ポリマーの相溶
化剤、ポリマーに染色性や接着性を付与するポリマー改
質剤、潤滑油等の粘度指数向上剤等に使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 聰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン又はエチレン−プロピレ
    ンランダム共重合体の末端が下記一般式Iで表される置
    換基で修飾されてなる末端修飾ポリオレフィン。一般式
    I 【化1】 〔但し、Rは水素原子若しくはメチル基、Xはハロゲン
    原子又はOZ基(Zは活性水素を有しない置換基、但し
    飽和炭化水素基を除く)をそれぞれ示す。〕
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