JPH06122680A - 置換ニトログアニジン誘導体類、その製造法、該誘導体類を有効成分として含有する殺虫剤および中間体、その製造法 - Google Patents

置換ニトログアニジン誘導体類、その製造法、該誘導体類を有効成分として含有する殺虫剤および中間体、その製造法

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JPH06122680A
JPH06122680A JP27287292A JP27287292A JPH06122680A JP H06122680 A JPH06122680 A JP H06122680A JP 27287292 A JP27287292 A JP 27287292A JP 27287292 A JP27287292 A JP 27287292A JP H06122680 A JPH06122680 A JP H06122680A
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group
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carbon atoms
compound
chloropyridin
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JP27287292A
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Michihiko Nakaya
道彦 中屋
Koichi Ebihara
耕一 海老原
Hiromoto Matsuno
裕泉 松野
Kenji Odaka
建次 小高
Katsutoshi Kinoshita
勝敏 木下
Shiro Shiraishi
史郎 白石
Kazutomi Onuma
一富 大沼
Hidekazu Yamada
英一 山田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 広い殺虫スペクトルを有し、従来の殺虫剤に
みられない極めて優れた殺虫作用を示す置換ニトログア
ニジン誘導体類を提供する。 【構成】 式(1)のニトログアニジン誘導体ならびに
その製造方法、当該誘導体を含有する殺虫剤、並びに式
(2)で表わされるその製造中間体及びその製造方法。 (式中、Zは2−クロロピリジン−5−イル基、2−ク
ロロチアゾール−5−イル基を表わし、R1は、炭素数
1〜5の低級アルケニル基、炭素数1〜4の低級アルキ
ニル基、R2は、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
数1〜4のアルコキシアルキル基および2−クロロピリ
ジン−5−イル基を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な置換ニトログアニ
ジン誘導体、その製造法、該誘導体を有効成分として含
有する殺虫剤および新規な中間体、その製造法に関する
ものである。更に詳しくは、本発明は式(1)(化1
0)
【0002】
【化10】 で表わされる置換ニトログアニジン誘導体、その製造
法、該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤および式
(2)(化11)
【0003】
【化11】 で表わされる中間体、その製造法に関する。本発明化合
物である式(1)の置換ニトログアニジン誘導体は農業
分野において農薬(特に、殺虫剤)として有用であり、
式(2)のニトログアニジン誘導体は各種産業分野にお
いて有用であり、特に農薬の中間体として有用である。
【0004】
【従来の技術】従来より、式(1)で表わされる本発明
化合物と類似な骨格を持つ殺虫活性化合物は数多く知ら
れている(特開昭62−81382号公報など)。
【0005】一方、式(2)で表わされる式(1)の本
発明化合物の中間体と類似な骨格を持つ化合物もまた、
数多く開示されている(特開昭63−156786号公
報など)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前記式(1)の新規置換ニトログアニジン
誘導体、その容易な製造法、それを有効成分として含有
する高活性の殺虫剤および式(1)の新規置換ニトログ
アニジン誘導体の製造時の式(2)の新規中間体および
その製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、式(1)で表
わされる新規置換ニトログアニジン誘導体が優れた殺虫
活性を有することを見いだし、本発明を完成させた。す
なわち、本発明は式(1)(化12)
【0008】
【化12】 (式中、Zは2−クロロピリジン−5−イル基、2−ク
ロロチアゾール−5−イル基を表わし、R1は、炭素数
1〜5の低級アルケニル基、炭素数1〜4の低級アルキ
ニル基、R2は、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
数1〜4のアルコキシアルキル基、および2−クロロピ
リジン−5−イル基を表わす。)で表わされる置換ニト
ログアニジン誘導体、その製造法、それを有効成分とし
て含有する殺虫剤および式(1)を製造するための新規
中間体、式(2)(化13)
【0009】
【化13】 (式中、R1は、炭素数1〜5の低級アルケニル基、炭
素数1〜4の低級アルキニル基、R2は、炭素数1〜4
の低級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシアルキル
基、および2−クロロピリジン−5−イル基を表わ
す。)で表わされるニトログアニジン誘導体及びその製
造法である。
【0010】式(1)において、Zは2−クロロピリジ
ン−5−イル基、2−クロロチアゾール−5−イル基を
表わす。式(1)及び(2)において、R1の低級アル
ケニル基の典型的な例としては、ビニル基、アリル基、
イソプロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、3
−メチル−2−ブテニル基等が挙げられる。R1の低級
アルキニル基の典型的な例としては、エチニル基、プロ
パルギル基、3−ブチニル基等が挙げられる。R2の低
級アルキル基の典型的な例としては、メチル基、エチル
基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブ
チル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシ
ャリーブチル基等が挙げられる。
【0011】式(1)の化合物は、下記の方法(化1
4)により製造することが出来る。
【0012】
【化14】 (式中、Zは2−クロロピリジン−5−イル基、2−ク
ロロチアゾール−5−イル基を表わし、Xは塩素原子ま
たは臭素原子を表わし、R1は、炭素数1〜5の低級ア
ルケニル基、炭素数1〜4の低級アルキニル基、R
2は、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の
アルコキシアルキル基、および2−クロロピリジン−5
−イル基を表わす。)すなわち、式(2)で表わされる
化合物と式(3)で表わされる2−クロロ−5−ハロメ
チルピリジンまたは2−クロロ−5−ハロメチルチアゾ
ールとを脱酸剤の存在下、各種溶媒中で反応させて容易
に合成することが出来る。
【0013】脱酸剤としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、水酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウム等の水酸化アルカリ土類金属
類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アル
カリ金属類、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラ
ート等のアルカリ金属アルコラート類、酸化ナトリウム
等のアルカリ金属酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等のアルカリ金属炭酸塩類、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩類、硫酸水素ナトリウ
ム、硫酸水素カリウム等の硫酸水素塩類、燐酸三ナトリ
ウム、燐酸二ナトリウム等の燐酸塩類、酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム等の酢酸塩類、トリエチルアミン、D
BU、DIMAP等の有機塩類、ブチルリチウム、ナト
リウムアミド等を使用することが出来る。
【0014】また、溶媒としては水をはじめ、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキ
サン、ヘプタン、石油ベンゼンなどの脂肪族炭化水素
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルホキシド、1,3- ジメチル- 2- イミダゾ
リジノン、1- メチル- 2- ピロリジノンなどの非プロ
トン性極性溶媒、エチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、1,2- ジメトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリル、プ
ロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、ジイソプ
ロピルケトンなどのケトン類などを用いることが出来
る。
【0015】更に、触媒として、テトラブチルアンモニ
ウムブロミド、トリエチルベンジルアンモニウムクロリ
ドなどに代表される相間移動触媒を使用することによっ
ても目的とする式(1)の置換ニトログアニジン誘導体
を高収率で得ることが出来る。
【0016】反応温度および反応時間は広範囲に変化さ
せることも出来るが、一般的には、反応温度は−20〜
200℃、好ましくは0〜100℃、反応時間は0.0
1〜30時間、好ましくは0.1〜15時間である。
【0017】本発明の化合物(1)は下記の異性体(化
15)を含む。
【0018】
【化15】 前記反応式において、式(2)で表わされる出発物質は
下記反応式(化16)に従って合成することが出来る。
【0019】
【化16】 (式中、R1は、炭素数1〜5の低級アルケニル基、炭
素数1〜4の低級アルキニル基、R2は、炭素数1〜4
の低級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシアルキル
基、および2−クロロピリジン−5−イル基を表わ
す。)すなわち、式(3)で表わされるニトログアニジ
ン誘導体[合成法文献:J.Am.Chem.So
c.,70.,430(1948)]と式(4)のアセ
タール類式との反応により容易に、かつ高収率で合成す
ることが出来る。式(2)で表わされる化合物は、本発
明者らによって初めて合成された新規化合物であり、こ
の合成反応自体もまた、本発明者らによって初めて見い
だされた新規反応である。この反応は無溶媒あるいは溶
媒中で実施することが出来る。
【0020】溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の脂肪族炭化水素類、クロロホルム、1,2−ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジイソプロピル
エーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3- ジメ
チル- 2-イミダゾリジノンなどの非プロトン性極性溶
媒類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル
類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール、アリルアルコール、プロパルギルアルコー
ル、トリフルオロエタノールなどのアルコール類等が用
いられる。アセタール類(4)の使用量は、ニトログア
ニジン誘導体(3)に対し、1.0モル以上あればいく
らでも良いが、経済上は1.0〜10.0モルが好まし
い。
【0021】反応温度および反応時間は広範囲に変化さ
せることができるが、一般的には、反応時間は0.1〜
30時間、好ましくは0.5〜20時間であり、反応温
度は-20〜300℃、好ましくは室温〜200℃であ
る。この反応は通常、常圧条件下で実施するが、加圧条
件下でも同様に実施することができる。
【0022】必ずしも必要ではないが、触媒としては硫
酸、塩酸、燐酸、硝酸等の鉱酸類、p−トルエンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸等のスルホン酸類、蟻酸、酢酸、安息香酸等のカルボ
ン酸類、塩化アルミニウム、四塩化スズ、塩化亜鉛、三
フッ化ホウ素、四塩化チタン等のルイス酸類、ピリジン
塩酸塩、テトラブチルアンモニウムクロリド等のアンモ
ニウム塩類、酸化ジルコニウム、シリカゲル、アルミナ
等の酸塩基性酸化物類、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナ
トリウム等の硫酸水素塩類、燐酸水素カリウム、燐酸水
素ナトリウム等の燐酸水素塩類が用いられる。本発明の
化合物(2)は下記で表わされる通り、トートマー(互
変異性体)(化17)を含む。
【0023】
【化17】 一方、式(3)で表わされるクロロピリジルメチルハラ
イド類は公知化合物であり、文献記載の方法により合成
することが出来[合成法文献:J.Heterocyc
lic Chem.,16,333(1979)、J.
Med.Chem.,14,557(1971)]、チ
アゾリルメチルハライド類は2−アミノ−5−アルコキ
シカルボニルチアゾール類をジアゾ化を経て、ハロゲン
原子を導入し、リチウムアルミニウムハイドライドで常
法により還元し、得られた2−ハロゲノ−5−ヒドロキ
シメチルチアゾールを常法によりハロゲン原子に変換し
て得ることができる。
【0024】本発明の式(1)で表わされる誘導体は強
力な殺虫作用を持ち、殺虫剤として使用することが出来
る。そして、本発明の式(1)で表わされる誘導体は栽
培植物に対し、薬害を与えることなく有害昆虫に対し、
的確な防除効果を発揮する。そのような害虫類として、
鱗翅目害虫、例えば、アオムシ、ハスモンヨトウ、アワ
ノメイガ、コナガ、ニカメイチュウ、コブノメイガ等;
半翅目害虫、例えば、ツマグロヨコバイ、トビイロウン
カ、ヒメトビウンカ、ヤノネカイガラムシ、モモアカア
ブラムシ、ワタアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、
アオカメムシ、オンシツコナジラミ等;鞘翅目害虫、例
えば、アズキゾウムシ、コクゾウムシ、ニジュウヤホシ
テントウ、ヒメコガネ、コロラドポテトビートル、イネ
ミズゾウムシ等;直翅目害虫、例えば、チャバネゴキブ
リ、ワモンゴキブリ、ケラ、バッタ、ヤマトシロアリ、
イエシロアリ等;双翅目害虫、例えば、イエバエ、ネッ
タイシマカ、アカイエカ、コガタアカイエカ等を挙げる
ことが出来る。
【0025】本発明の式(1)で表わされる化合物を実
際に施用する場合には、他の成分を加えずに単味の形で
も使用できるが、防除薬剤として使いやすくするため担
体を配合して適用するのが一般的である。
【0026】本発明化合物の製剤化に当たっては、何ら
の特別の条件を必要とせず、一般農薬に準じて当業技術
の熟知する方法によって乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、微
粒剤、油剤、エアゾール、毒餌等の任意の剤型に調整で
き、これらをそれぞれの目的に応じた各種用途に供しう
る。ここでいう担体とは、処理すべき部位への有効成分
の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸送、取扱
いを容易にするために配合される合成または天然の無機
または有機物質を意味する。
【0027】適当な固体担体としてはモンモリロナイ
ト、カオリナイト等の粘土類、ケイソウ土、白土、タル
ク、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカ
ゲル、硫安等の無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉等の植
物性有機物質および尿素等があげられる。
【0028】適当な液体担体としてはトルエン、キシレ
ン、クメン等の芳香族炭化水素類、ケロシン、鉱油等の
パラフィン系炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル
等のグライム類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコール等のアルコール類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、水等があげられ
る。
【0029】さらに本発明の式(1)で表わされる化合
物の効力を増強するために、製剤の剤型、適用場面等を
考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組合わせ
て以下のような補助剤を使用することもできる。乳化、
分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目的ではリグニン
スルホン酸塩等の水溶性塩基、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキル硫酸エステル等の非イオン性界面活性
剤、ステアリン酸カルシウム、ワックス等の滑剤、イソ
プロピルヒドロジエンホスフェート等の安定剤、その他
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カゼ
イン、アラビアゴム等があげられる。しかし、これらの
成分は以上のものに限定されるものではない。
【0030】さらにこれら本発明の式(1)で表わされ
る化合物は2種以上の配合使用によって、より優れた殺
虫活性を発現させることも可能であり、また他の生理活
性物質、例えばアレスリン、N− (クリサンテモイル
メチル)− 3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミ
ド、5− ベンジル− 3− フリルメチル クリサンテ
メート、3− フェノキシベンジル クリサンテメー
ト、5− プロパルギルフルフリル クリサンテメー
ト、その他既知のシクロプロパンカルボン酸エステル、
3− フェノキシベンジル 2,2− ジメチル− 3−
(2,2− ジクロロビニル)− シクロプロパン− 1
− カルボキシレート、3− フェノキシ− α−シアノ
ベンジル 2,2− ジメチル− 3− (2,2− ジク
ロロビニル)−シクロプロパン− 1− カルボキシレー
ト、3− フェノキシ− α− シアノベンジル 2,2
− ジメチル− 3− (2,2− ジブロモビニル)−
シクロプロパン− 1− カルボキシレート、3− フェ
ノキシ− α− シアノベンジルα− イソプロピル− 4
− クロロフェニルアセテート、レスメトリン、シハロ
トリン、シフルトリン、フェンプロパトリン、テラロメ
トリン、シクロプロトリン、フルシトリネート、フルバ
リネート等の合成ピレスロイド系殺虫剤およびこれらの
各種異性体あるいは除虫菊エキス、O,O− ジエチル
− O− (3− オキソ− 2− フェニル− 2H− ピ
リダジン− 6− イル)ホスホロチオエート(三井東圧
化学登録商標オフナック)、O,O− ジメチル− O−
(2,2−ジクロロビニル)ホスフェート(DDV
P)、O,O− ジメチル− O− (3− メチル− 4
− ニトロフェニル)ホスホロチオエート、ダイアジノ
ン、O,O− ジメチル− O− 4− シアノフェニルホ
スホロチオエート、O,O− ジメチル−S−〔α−
(エトキシカルボニル)ベンジル〕ホスホロジチオエー
ト、2− メトキシ− 4H− 1,3,2− ベンゾジオ
キサホスホリン− 2− スルフィド、O,O− ジエチ
ル− O− 4− シアノフェニルホスホノチオエート、
MPP、ピリミホスメチル、イソキサチオン、ピリダフ
ェンチオン、クロルピリホスメチル、クロルピリホス、
ESP、プロフェノホス、マラソン、ジメトエート、チ
オメトン、エチルチオメトン、ホサロン、DMTP、プ
ロチオホス、スルプロホス、ピラクロホス、モノクロト
ホス、CVP、プロパホス、アセフェート、DEP、E
PN、エチオン等の有機リン系殺虫剤、1− ナフチル
N− メチルカーバメート(NAC)、m− トリル
N− メチルカーバメート(MTMC)、2− ジメチル
アミノ− 5,6− ジメチルピリミジン− 4− イル−
ジメチルカーバメート(ピリマー)、3,4−ジメチ
ルフェニル N− メチルカーバメート、2− イソプロ
ポキシフェニル N− メチルカーバメート、MIP
C、BPMC、XMC、エチオフェンカルブ、ベンダイ
オカルブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、メソミ
ル、オキサミル、チオジカルブ等のカーバメート系殺虫
剤、3− フェノキシベンジル 2− (4− クロロフ
ェニル)− 2− メチルプロピル エーテル、3− フ
ェノキシ− 4− フルオロベンジル 2− (4− クロ
ロフェニル)− 2− メチルプロピル エーテル、3―
フェノキシベンジル 2− (4− エトキシフェニル)
− 2− メチルプロピル エーテル、3− フェノキシ
− 4− フルオロベンジル 2− (4− エトキシフェ
ニル)− 2− メチルプロピル エーテル等のアリール
プロピル エーテル系の殺虫剤、1− (3− フェノキ
シフェニル)− 4− (4− クロロフェニル)− 4−
メチルペンタン、1− (3− フェノキシ− 4− フル
オロフェニル)− 4−(4− クロロフェニル)− 4
− メチルペンタン、1− (3− フェノキシフェニ
ル)− 4− (4− エトキシフェニル)− 4− メチ
ルペンタン、1− (3− フェノキシ− 4− フルオロ
フェニル)− 4− (4− エトキシフェニル)− 4−
メチルペンタン等の芳香族アルカン系の殺虫剤、硫酸
ニコチン、ポリナクチン複合体、アベルメクチン、ミル
ベメクチン等の殺虫性天然物、カルタップ、チオシクラ
ム、ベンスルタップ、ジフルベンズロン、クロルフルア
ズロン、テフルベンズロン、ブプロフェジン、ベンゾエ
ピン等の殺虫剤、ケルセン、CPCBS、BPPS、テ
トラジホン、アミトラズ、ベンゾメート、フェノチオカ
ーブ、ヘキサチアゾックス、酸化フェンブタスズ、ジエ
ノクロル、クロフェンテジン、フェノピロキシメート等
の殺ダニ剤、その他の殺虫剤、殺ダニ剤あるいは殺菌
剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調整剤、肥料、土壌改
良資材、脱皮阻害剤、JH活性剤、BT剤、微生物の生
産毒素、天然または合成の昆虫ホルモン攪乱剤、誘引
剤、忌避剤、昆虫病原性微生物類や小動物類等その他の
農薬等と混合することによりさらに効力の優れた多目的
組成物をつくることも出来、また相乗効果も期待でき
る。 なお、本発明の式(1)で表わされる化合物は
光、熱、酸化等に安定であるが、必要に応じ酸化防止剤
あるいは紫外線吸収剤、例えばBHT(2,6− ジ−
t− ブチル− 4− メチルフェノール)、BHA(ブ
チルヒドロキシアニソール)のようなフェノール誘導
体、ビスフェノール誘導体、またフェニル− α− ナフ
チルアミン、フェニル− β− ナフチルアミン、フェネ
チジンとアセトンの縮合物等のアリールアミン類あるい
はベンゾフェノン系化合物類を安定剤として適量加える
ことによって、より効果の安定した組成物を得ることが
出来る。
【0031】本発明の式(1)で表わされる化合物の殺
虫剤は該化合物を 0.0001〜95重量%、好ましく
は 0.01〜50重量%含有させる。本発明殺虫剤を施
用するには、一般に有効成分0.01〜5000ppm
、好ましくは 0.1〜1000ppm の濃度で使用す
るのが望ましい。また、10aあたりの施用量は、一般
に有効成分で1〜300gである。
【0032】
【実施例】次に実施例により本発明の内容を具体的に説
明する。 実施例 1 (化合物No.1) 1−(2-クロロピリ
ジン−5−イルメチル)−2−ニトロイミノ−3−(1
−アリルオキシプロピル)イミダゾリジン 水素化ナトリウム(55%以上,油性)0.22gのジ
メチルフォルムアミド15 ml懸濁溶液中に、氷冷下
にて1−(1−アリルオキシプロピル)−2−ニトロイ
ミノイミダゾリジン0.71gを加え、氷冷下にて1時
間攪拌した。反応液に2−クロロピリジン−5−イルメ
チルクロリド0.76gを加え、同温度にて1時間、室
温にて4時間攪拌した。反応液に酢酸エチル100ml
を加え、これを水30mlと飽和食塩水30mにて2回
洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。
有機層を減圧濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(1:2 ヘキサン/酢酸エチ
ル)にて精製し、標記化合物0.59gを無色の油状物
として得た。
【0033】実施例 2 (化合物No.4) 1−
(2−クロロピリジン−5−イルメチル)−2−ニトロ
イミノ−3−(1−プロパギルオキシプロピル)イミダ
ゾリジン 炭酸カリウム0.70gのジメチルスルフォキシド5m
l懸濁溶液中に、1−(1−プロパギルオキシプロピ
ル)−2−ニトロイミノイミダゾリジン0.7gと2−
クロロピリジン−5−イルメチルクロリド0.75gを
加え、70℃にて2時間加熱攪拌した。反応液に酢酸エ
チル100mlを加え、これを水30mlと飽和食塩水
30mにて2回洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムに
て乾燥した。有機層を減圧濃縮して得られた粗結晶を再
結晶(酢酸エチル−ヘキサン)を行うことにより、標記
化合物0.94gを無色の結晶として得た。
【0034】実施例 3 (化合物No.7) 1−
(2−クロロチアゾール−5−イルメチル)−2−ニト
ロイミノ−3−(1−アリルオキシプロピル)イミダゾ
リジン 水素化ナトリウム(60%以上,油性)0.06gのジ
メチルフォルムアミド5ml懸濁溶液中に、氷冷下にて
1−(1−アリルオキシプロピル)−2−ニトロイミノ
イミダゾリジン0.25gを加え、氷冷下にて1時間攪
拌した。反応液に2−クロロチアゾール−5−イルメチ
ルクロリド0.38gを加え、同温度にて1時間、室温
にて4時間攪拌した。反応液に酢酸エチル100mlを
加え、これを水30mlと飽和食塩水30mにて2回洗
浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。有
機層を減圧濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(1:2ヘキサン/酢酸エチル)に
て精成し、標記化合物0.32gを赤褐色の油状物とし
て得た。
【0035】上記実施例1〜3と同様の方法に従って合
成し得る式(1)で表わされる化合物の代表例の物性を
以下に示す。 化合物No.1(Z=2-クロロピリジル-5-イル、R1=ally
l、R2=Et) 屈折率:nD(23℃)=1.5662. NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.96(3H,t,J=7.3Hz),1.64-
1.82(2H, m),3.54-3.77(4H, m),3.93-4.04(2H,m),4.45
(1H,d,J=11.7Hz),4.49(1H,d,J=11.7Hz),5.02(1H,t,J=7.
3Hz),5.27(1H,d,J=14.7Hz),5.32(1H,d,J=14.7Hz),5.80-
5.90(1H,m),7.38(1H,d,J=8.1Hz),7.73(1H,d,J=8.1Hz),
8.34(1H,s). IR:νMAX(KBr)(cm-1):3083,3055,2973,2938,2881,17
34,1549,1462,1427,1391,1263,1140,1108,1057,1026,99
7,940,818,723,634.
【0036】化合物No.2(Z=2-クロロピリジル-5-イ
ル、R1=CH2C(CH3)=CH2、R2=Et) 融点:80.2〜81.2℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.88-0.92(3H,m),1.58-1.7
5(5H,m),3.46-3.70(4H,m),3.76-3.85(2H,m),4.36-4.45
(2H,m),4.85(1H,s),4.91-4.94(2H,m),7.30(1H,d,J=8.1H
z),7.66(1H,dd,J=8.1Hz,2.2Hz),8.26(1H,d,J=2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm-1):3434,2975,2938,1565,1530,14
59,1401,1268,1103,897,845,821,774,744.
【0037】化合物No.3(Z=2-クロロピリジル-5-イ
ル、R1=allyl、R2=iso-Pr) 融点:110.0〜112.0℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.90(3H,d,J=7.3Hz),1.05
(3H,d,J=6.6Hz),1.86-1.92(1H,m),3.54-3.78(3H,m),3.9
3-4.07(2H,m),4.44(1H,d,J=15.4Hz),4.47(1H,d,J=15.4H
z),4.80(1H,d,J=9.5Hz),5.21-5.34(2H,m),5.81-5.90(1
H,m),7.38(1H,d,J=8.8Hz),7.73(1H,dd,J=8.8Hz,2.2Hz),
8.34(1H,d,J=2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm-1):3434,2964,1561,1461,1414,13
92,1259,1139,1102,1078,1024,818,778,728.
【0038】化合物No.4(Z=2-クロロピリジル-5-イ
ル、R1=propargyl、R2=Et) 融点:107.1〜108.1℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.97(3H,t,J=7.34Hz),1.65
-1.82(2H,m),2.41(1H,t,J=2.2Hz),3.55-3.69(3H,m),3.8
2-3.89(1H,m),4.16(1H,dd,J=16.1Hz,J=2.2Hz),4.26(1H,
dd,J=16.1Hz,J=2.9Hz),4.44(1H,d,J=15.4Hz),4.54(1H,
d,J=15.4Hz),5.11-5.14(1H,m),7.37(1H,d,J=8.8Hz),7.7
4-7.76(1H,m),8.34(1H,d,J=2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm-1):3234,1562,1524,1455,1405,12
96,1096,1062,1038,942,847,776,721.
【0039】化合物No.5(Z=2-クロロピリジル-5-イ
ル、R1=allyl、R2=2-クロロピリジル-5-イル) 融点:100.4〜101.1℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):3.20-3.28(1H,m),3.47-3.5
7(1H,m),3.62-3.75(2H,m),4.48(1H,d,J=15.4Hz),4.58(1
H,d,J=14.7Hz),5.29-5.32(1H,m),5.40(1H,dd,J=16.9Hz,
J=1.5Hz),5.87-5.97(1H,m),6.28(1H,s),7.36(1H,d,J=8.
8Hz),7.39(1H,d,J=8.1Hz),7.73(1H,dd,J=8.8Hz,J=2.9H
z),7.76(1H,dd,J=8.1Hz,J=2.2Hz),8.34(1H,d,J=2.2Hz),
8.53(1H,d,J=2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm-1):2976,1567,1515,1463,1422,12
67,1102,818,766.
【0040】化合物No.6(Z=2-クロロピリジル-5-イ
ル、R1=propargyl、R2=2-クロロピリジル-5-イル) 半固体 NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):2.49(1H,t,J=2.2Hz),3.24-
3.31(1H,m),3.52-3.80(3H,m),4.36-4.49(3H,m),4.64(1
H,d,J=14.7Hz),6.44(1H,s),7.37(1H,d,J=8.1Hz),7.39(1
H,d,J=7.3Hz),7.76(1H,dd,J=8.1Hz,J=2.2Hz),7.80(1H,d
d,J=8.1Hz,J=2.2Hz),8.36(1H,d,J=2.2Hz),8.52(1H,d,J=
2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm-1):2973,1560,1462,1273,1105,88
0,751.
【0041】化合物No.7(Z=2-クロロチアゾール-5-
イル、R1=allyl、R2=Et) 屈折率:nD(24℃)=1.5634. NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):1.12(3H,t,J=7.3Hz),2.48
(2H,dq,J=1.5Hz,J=7.3Hz),3.56-3.60 (2H,m),3.78-3.83
(2H,m),4.17(2H,dd,J=5.1Hz,J=1.5Hz),4,65(2H,s),5.16
(1H,dd,J=10.3Hz,J=1.5Hz),5.29(1H,dd,J=17.6Hz,J=1.5
Hz),5.97-6.07(1H,m),7.48(1H,t,J=1.5 Hz),9.80(1H,d,
J=1.5Hz). IR:νMAX(Neat)(cm-1): 2974,2939,2881,1734,1711,
1528,1447,1421,1355,1259,1109,1050,996,931.
【0042】化合物No.8(Z=2-クロロチアゾール-5-
イル、R1=propargyl、R2=Et) 融点:146.6℃〜147.4℃. NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):1.12(3H,t,J=7.3Hz),2.48
(3H,m),4.28(2H,d,J=2.9Hz),3.55-3.60(2H,m),3.78-3.8
2(2H,m),4.64(2H,s),7.47(1H,s),9.80(1H,d,J=1.5Hz). IR:νMAX(KBr)(cm-1):2972,2935,2906,2879,1570,15
26,1458,1412,1356,1297,1278,1255,1179,1145,1106,10
94,1063,1054,943,930,972,782,725,675.
【0043】次に式(2)で表わされる本発明の化合物
の製造法を具体的に説明する。 実施例 3 (中間体化合物No.2) 化合物名: 1−{1−(2−メチルアリルオキシ)プロ
ピル}−2−ニトロイミノイミダゾリジン プロピオンアルデヒド3.35g、2−メチルアリルア
ルコール8.31gの混合溶液に氷冷下にてトリフルオ
ロボランエーテル錯体0.89gを加え、室温にて30
分間攪拌した。反応液に、2−ニトロイミノイミダゾリ
ジン5g、ジメチルフォルムアミド15mlを加え、氷
冷下にてトリフルオロボランエーテル錯体0.59gを
加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に酢酸エチル2
00mlを加え、これを水で2回洗浄し、有機層を無水
硫酸マグネシウムにて乾燥した。有機層を減圧濃縮する
ことによって得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサン溶液
で洗浄して、標記化合物2.1gを無色の結晶として得
た。
【0044】実施例 4 (中間体化合物No.4) 化合物名: 1−(1−プロパルギルオキシプロピル)
−2−ニトロイミノイミダゾリジン プロピオンアルデヒド2.01g、プロパルギルアルコ
ール3.89gの混合溶液に氷冷下にてトリフルオロボ
ランエーテル錯体0.48gを加え、室温にて30分間
攪拌した。反応液に、2−ニトロイミノイミダゾリジン
3g、ジメチルフォルムアミド15mlを加え、氷冷下
にてトリフルオロボランエーテル錯体0.35gを加
え、室温にて2時間攪拌した。反応液に酢酸エチル20
0mlを加え、これを水で2回洗浄し、有機層を無水硫
酸マグネシウムにて乾燥した。有機層を減圧濃縮するこ
とによって得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサン溶液で
洗浄して、標記化合物1.47gを無色の結晶として得
た。
【0045】上記実施例3〜4と同様の方法に従って合
成し得る式(2)で表わされる化合物の代表例を示し
た。 中間体No.1(R1=allyl、R2=Et) 融点:96.4〜96.5℃. NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.94(3H,t,J=7.3Hz).1.85-
1.74(1H,m),3.84-3.54(6H,m),4.00-3.97(2H,m),5.19(1
H,d,J=11.7Hz),5.32-5.26(2H,m),5.93-5.82(1H,m),8.25
(1H,br). IR:νMAX(KBr)(cm1):3379,2976,2932,2875,1571,155
9,1540,1475,1447,1288,1086,1043,994,977,784.
【0046】中間体No.2(R1=CH2C(CH3)=CH2、R2=E
t) 融点:96.3〜97.5℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.95(3H,t,J=7.3Hz),1.58-
1.67(1H,m),1.74(3H,s),1.76-1.85(1H,m),3.59-3.70(2
H,m),3.77-3.85(2H,m),3.88(2H,s),4.91(1H,s),4.99(1
H,s),5.26-5.30(1H,m),8.27(1H,br). IR:νMAX(KBr)(cm1):3373,2971,2876,1568,1539,147
7,1444,1389,1346,1285,1207,1126,1080,1041,980,968,
910,818,784,717.
【0047】中間体No.3(R1=allyl、R2=iso-Pr) 融点:123.2〜125.4℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.87(3H,d,J=6.6Hz),1.05
(3H,d,J=6.6Hz),3.52-3.59(1H,m),3.65-3.72(1H,m),3.7
7-3.85(2H,m),3.97-3.99(2H,m),4.96(1H,d,J=9.5Hz),5.
28-5.33(2H,m),5.83-5.93(1H,m),8.28(1H,br). IR:νMAX(KBr)(cm1):3364,2966,2932,2878,1569,153
0,1479,1439,1276,1064,1000,970,942,785,747,720.
【0048】中間体No.4(R1=propargyl、R2=Et) 融点:105.8〜107.3℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):0.92-0.96(3H,m),1.58-1.6
7(1H,m),1.72-1.85(1H,m),2.44-2.45(1H,m),3.55〜3.62
(1H,m),3.74〜3.89(3H,m),4.17(1H,dd,J=16.1Hz,J=2.2H
z),4.28(1H,dd,J=16.1Hz,J=2.2Hz),5.34-5.37(1H,m),8.
32(1H,s). IR:νMAX(KBr)(cm1):3357,3225,1579,1537,1432,130
3,1267,1063,1044,980,785,694.
【0049】中間体No.5(R1=allyl、R2=2-クロル
ピリジル-5-イル) 融点:109.3〜111.2℃ NMR:δTMS(CDCl3)(ppm):3.15-3.22(1H,m),3.59-3.8
9(3H,m),4.20(2H,d,J=5.9Hz),5.28(1H,dd,J=10.3Hz,J=
1.5Hz),5.38(1H,dd,J=17.6Hz,J=1.5Hz),5.90-6.00(1H,
m),6.53(1H,s),7.36(1H,d,J=8.8Hz),7.73(1H,dd,J=8.1H
z,J=2.2Hz),8.36(1H,br),8.48(1H,d,J=2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm1):3384,2975,1568,1527,1449,129
1,1228,1103,1046,835,750.
【0050】中間体No.6(R1=propargyl、R2=2-ク
ロルピリジル-5-イル) 融点:113.3〜114.7℃ NMR:δTMS(CDCl3d)(ppm):2.52(1H,t,J=2.2Hz),3.16
-3.23(1H,m),3.68-3.90(3H,m),4.39(1H,dd,J=16.1Hz,J=
2.2Hz),4.48(1H,dd,J=16.1Hz,J=2.2Hz),6.64(1H,s),7.3
7(1H,d,J=8.1Hz),7.72(1H,dd,J=8.1Hz,J=2.2Hz),8.40(1
H,br),8.47(1H,d,J=2.2Hz). IR:νMAX(KBr)(cm1):3267,1593,1519,1433,1291,122
7,1075,1047.
【0051】次に、式(1)で表わされる本発明化合物を
有効成分とする製剤および本発明に係わる殺虫剤の製剤
方法を製剤例を挙げて具体的に説明する。 製剤例1 乳剤 本発明化合物20部、ソルポール355S(東邦化学登
録商品名)10部、キシレン70部、以上を溶解混合し
て乳剤を得る。
【0052】製剤例2 水和剤 本発明化合物20部、リグニンスルホン酸ナトリウム2
部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム5部、ホ
ワイトカーボン5部、ケイソウ土68部、以上を均一に
混合粉砕して水和剤を得る。
【0053】製剤例3 粉剤 本発明化合物0.3部をアセトン10部に溶解し、粉剤
用クレー99.7部を加えた後アセトンを蒸発させて粉
剤を得る。
【0054】製剤例4 粒剤 本発明化合物2部、リグニンスルホン酸ナトリウム2
部、ベントナイト96部を混合し、適量の水を加えて混
練した後、造粒、乾燥して粒剤を得る。
【0055】製剤例5 粒剤 クレーとタルクの混合物(混合比7:3)98重量部と
セロゲン3H(第一工業製薬(株)商品名)2部を粉砕
混合し、加水、造粒、乾燥し、粒核を得る。この粒核9
8重量部に本発明化合物の10%アセトン溶液20重量
部を加え、アセトンを風乾して粒剤を得る。
【0056】次に、本発明化合物がすぐれた殺虫活性を
有することを明確にするため以下の試験例において具体
的に説明する。また、試験はすべて3連制で実施し、結
果はその平均値で示した。
【0057】試験例1 ヒメトビウンカに対する効果 製剤例1によって調製した乳剤を水で5ppmの濃度に
なるように希釈し、イネ苗(3葉期)5〜6本に、ハン
ドスプレイヤーで2ml散布した。風乾後、処理苗を金
網円筒で覆い、内部へヒメトビウンカ雌成虫を10頭づ
つ接種して、25℃の恒温室に置き、48時間後に死虫
率を調査した。結果を第1表(表1)に示す。
【0058】試験例1〜3において、比較化合物(a)
としてダイアジノンを、比較化合物(b)としてDDV
Pを用いた。
【0059】第1表から、本発明化合物は、公知の構造
類似比較化合物に比べて高い殺虫活性を有することが判
る。
【0060】
【表1】
【0061】試験例2 抵抗性ツマグロヨコバイに対す
る効果 製剤例1によって調製した乳剤を水で3ppmの濃度に
なるように希釈し、イネ苗(3葉期)5〜6本に、ハン
ドスプレイヤーで2ml散布した。風乾後、処理苗を金
網円筒で覆い、内部へ有機リン剤およびカーバメート抵
抗性ツマグロヨコバイ雌成虫を10頭づつ接種して、2
5℃の恒温室に置き、48時間後に死虫率を調査した。
結果を第2表(表2)に示す。
【0062】第2表から、本発明化合物は、公知の構造
類似比較化合物に比べて高い殺虫活性を有することが判
る。
【0063】
【表2】
【0064】試験例3 モモアカアブラムシに対する効
果 温室内で生育させ、モモアカアブラムシの寄生したポッ
ト苗(4〜5葉期)に、製剤例1によって調製した乳剤
を水で10ppmの濃度になるように希釈し、20ml
づつ散布した。処理苗を温室内に置き、3日後に寄生す
る虫数を調査した。結果を第3表(表3)に示す。
【0065】第3表から、本発明化合物は、公知の構造
類似比較化合物に比べて高い殺虫活性を有することが判
る。
【0066】
【表3】 従って、以上の試験例により本発明化合物は、半翅目害
虫に対しては公知の構造類似比較化合物に比べてそれ以
上の強い殺虫活性を有することが判り、またアブラムシ
に対してもそれ以上の殺虫活性を有することが判る。
【0067】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる式(1)で表わされる新規ニトログアニジン誘
導体類は非常に優れた有害生物防除効果を示す化合物で
ある。また、本発明に係わる式(1)で表わされ新規ニ
トログアニジン誘導体類は本発明に係わる製造法によ
り、式(2)で表される新規の誘導体から容易に製造す
ることができる。本発明に係わる式(1)で表わされる
新規ニトログアニジン誘導体類を含有する農薬は殺虫剤
として優れた特性を具備し有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 401/14 233 8829−4C 417/06 233 9051−4C 417/14 9051−4C //(C07D 401/06 213:00 233:00) (C07D 401/14 213:00 233:00) (C07D 417/06 233:00 277:00) (72)発明者 小高 建次 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 木下 勝敏 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 白石 史郎 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 大沼 一富 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 山田 英一 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 (式中、Zは2−クロロピリジン−5−イル基、2−ク
    ロロチアゾール−5−イル基を表わし、R1は、炭素数
    1〜5の低級アルケニル基、炭素数1〜4の低級アルキ
    ニル基、R2は、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
    数1〜4のアルコキシアルキル基および2−クロロピリ
    ジン−5−イル基を表わす。)で表わされる置換ニトロ
    グアニジン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、Zが2−クロロピリ
    ジン−5−イル基、R1が、炭素数1〜4の低級アルケ
    ニル基、R2が炭素数1〜4の低級アルキル基である式
    (1)の置換ニトログアニジン誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項2において、R1が、アリル基、
    2がエチル基である式(1)の置換ニトログアニジン
    誘導体。
  4. 【請求項4】 請求項1において、Zが2−クロロピリ
    ジン−5−イル基、R1が、炭素数1〜4の低級アルキ
    ニル基、R2が炭素数1〜4の低級アルキル基である式
    (1)の置換ニトログアニジン誘導体。
  5. 【請求項5】 請求項4において、R1が、プロパルギ
    ル基、R2がエチル基である式(1)の置換ニトログア
    ニジン誘導体。
  6. 【請求項6】 式(2)(化2) 【化2】 (式中、R1は、炭素数1〜5の低級アルケニル基、炭
    素数1〜4の低級アルキニル基、R2は、炭素数1〜4
    の低級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシアルキル
    基、および2−クロロピリジン−5−イル基を表わ
    す。)で表わされる化合物と、式(3)(化3) 【化3】 (式中、Zは2−クロロピリジン−5−イル基、2−ク
    ロロチアゾール−5−イル基を表わし、Xは塩素原子ま
    たは臭素原子を表わす。)で表わされる化合物とを反応
    させることを特徴とする式(1)(化4) 【化4】 (式中、Z、R1、R2は、前記の意味を表わす。)で表
    わされる置換ニトログアニジン誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 式(1)(化5) 【化5】 (式中、Zは2−クロロピリジン−5−イル基、2−ク
    ロロチアゾール−5−イル基を表わし、R1は、炭素数
    1〜5の低級アルケニル基、炭素数1〜4の低級アルキ
    ニル基、R2は、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
    数1〜4のアルコキシアルキル基、および2−クロロピ
    リジン−5−イル基を表わす。)で表わされる置換ニト
    ログアニジン誘導体を有効成分として含有することを特
    徴とする殺虫剤。
  8. 【請求項8】 請求項7において、Zが2−クロロピリ
    ジン−5−イル基、R1が、炭素数1〜5の低級アルケ
    ニル基、R2が炭素数1〜4の低級アルキル基である式
    (1)の置換ニトログアニジン誘導体を有効成分として
    含有することを特徴とする殺虫剤。
  9. 【請求項9】 請求項8において、R1が、アリル基、
    2がエチル基である式(1)の置換ニトログアニジン
    誘導体を有効成分として含有することを特徴とする殺虫
    剤。
  10. 【請求項10】 請求項7において、Zが2−クロロピ
    リジン−5−イル基、R1が、炭素数1〜4の低級アル
    キニル基、R2が炭素数1〜4の低級アルキル基である
    式(1)の置換ニトログアニジン誘導体を有効成分とし
    て含有することを特徴とする殺虫剤。
  11. 【請求項11】 請求項10において、R1が、プロパ
    ルギル基、R2がエチル基である式(1)の置換ニトロ
    グアニジン誘導体を有効成分として含有することを特徴
    とする殺虫剤。
  12. 【請求項12】 式(2)(化6) 【化6】 (式中、R1は、炭素数1〜5の低級アルケニル基、炭
    素数1〜4の低級アルキニル基、R2は、炭素数1〜4
    の低級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシアルキル
    基、および2−クロロピリジン−5−イル基を表わ
    す。)で表わされるニトログアニジン誘導体。
  13. 【請求項13】 式(4)(化7) 【化7】 で表わされる化合物と、式(5)(化8) 【化8】 (式中、R1は、炭素数1〜5の低級アルケニル基、炭
    素数1〜4の低級アルキニル基、R2は、炭素数1〜4
    の低級アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシアルキル
    基、および2−クロロピリジン−5−イル基を表わ
    す。)で表わされるアセタール類とを反応させることを
    特徴とする式(2)(化9) 【化9】 (式中、R1、R2は、前記の意味を表わす。)で表わさ
    れるニトログアニジン誘導体の製造法。
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