JPH08245585A - フタルイミド系殺虫剤 - Google Patents

フタルイミド系殺虫剤

Info

Publication number
JPH08245585A
JPH08245585A JP7057520A JP5752095A JPH08245585A JP H08245585 A JPH08245585 A JP H08245585A JP 7057520 A JP7057520 A JP 7057520A JP 5752095 A JP5752095 A JP 5752095A JP H08245585 A JPH08245585 A JP H08245585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
group
phenyl
compound
chlorophenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7057520A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Ebihara
耕一 海老原
Takeshi Oura
剛 大浦
Michihiko Nakaya
道彦 中屋
Shiro Shiraishi
史郎 白石
Naoko Yasui
直子 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP7057520A priority Critical patent/JPH08245585A/ja
Publication of JPH08245585A publication Critical patent/JPH08245585A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Indole Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規フタルイミド誘導体、その製造法及び該
化合物を有効成分として含有する殺虫剤を提供する。 【構成】 式(1) (式中、Aは下式(2)または下式(3) であり、Xは水素、低級アルキル基、ハロゲン原子を示
し、nは0、1、2を示し、R1 は4−クロロフェニル
基を示し、R2 は4−(トリフルオロメチルスルホニル
オキシ)フェニル基または4−(メチルスルホニルオキ
シ)フェニル基を示す。)で表されるフタルイミド誘導
体、その製造法及びそれを有効成分として含有する殺虫
剤。 【効果】 この新規フタルイミド誘導体は優れた殺虫作
用を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なフタルイミド誘導
体、その製造法及び該誘導体を有効成分として含有する
殺虫剤に関するものである。更に詳しくは、本発明は式
(1)(化13)
【0002】
【化13】 (式中、Aは下式(2)(化14)または下式(3)
(化15)
【0003】
【化14】
【0004】
【化15】
【0005】であり、Xは水素原子、低級アルキル基、
ハロゲン原子を示し、nは0、1、2を示し、R1 は4
−クロロフェニル基を示し、R2 は4−(トリフルオロ
メチルスルホニルオキシ)フェニル基または4−(メチ
ルスルホニルオキシ)フェニル基を示す。)で表される
フタルイミド誘導体、その製造法及び該誘導体を有効成
分として含有する殺虫剤に関する。
【0006】本発明化合物であるフタルイミド誘導体
(1)は農業分野において農薬(特に、殺虫剤)として
有用である。
【0007】
【従来の技術】従来より、式(1)で表わされる本発明
化合物と部分的に類似な骨格を持つ殺虫活性化合物は知
られている(特開昭54−122261号公報など)。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明者らはフタル
イミド誘導体の合成およびその生物活性について研究を
行ってきた。その結果、式(1)で表わされる文献未記
載の新規フタルイミド誘導体の合成に成功し、更に該誘
導体が極めて卓越した殺虫作用を示すことを見いだし
た。
【0009】従って、本発明が解決しようとする課題
は、前記式(1)の新規フタルイミド誘導体、その製造
法及びそれを有効成分として含有する高活性の殺虫剤を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、式(1)で表
わされる新規フタルイミド誘導体が優れた殺虫活性を有
することを見いだし、本発明を完成させた。すなわち、
本発明は式(1)(化16)
【0011】
【化16】 (式中、Aは下式(2)(化17)または下式(3)
(化18)
【0012】
【化17】
【0013】
【化18】
【0014】であり、Xは水素原子、低級アルキル基、
ハロゲン原子を示し、nは0、1、2を示し、R1 は4
−クロロフェニル基を示し、R2 は4−(トリフルオロ
メチルスルホニルオキシ)フェニル基または4−(メチ
ルスルホニルオキシ)フェニル基を示す。)で表される
フタルイミド誘導体、その製造法及びそれを有効成分と
して含有する殺虫剤である。
【0015】式(1)で表わされる化合物は下記反応式
(1)(化19)に示すように公知化合物である式
(5)(合成法:特開昭54−122261号公報な
ど)と置換または無置換フタル酸無水物類(6)を各種
溶媒中、塩基の存在下または非存在下に反応させ、さら
に加熱下または脱水剤存在下に反応させて容易に合成す
ることが出来る。この二段階反応は一段階づつ単離して
行うことも、単離せず連続して行うことも可能である。
【0016】
【化19】
【0017】必ずしも必要ではないが、塩基として水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属
類、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化
アルカリ土類金属類、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム等の水素化アルカリ金属類、ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート等のアルカリ金属アルコラート
類、酸化ナトリウム等のアルカリ金属酸化物類、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩
類、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム等の硫酸水
素塩類、燐酸三ナトリウム、燐酸二ナトリウム等の燐酸
塩類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸塩類、ト
リエチルアミン、DBU、DMAP等の有機塩類、ブチ
ルリチウム、ナトリウムアミド等を使用することが出来
る。また、溶媒としては水をはじめ、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプ
タン、石油ベンゼンなどの脂肪族炭化水素類、クロロホ
ルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、1−メチル−2−ピロリジノンなどの非プロトン性
極性溶媒、エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニ
トリルなどのニトリル類、アセトン、ジイソプロピルケ
トンなどのケトン類、ピリジン、トリエチルアミンなど
の有機塩基類、酢酸、プロピオン酸などの有機脂肪酸
類、無水酢酸などの有機脂肪酸無水物などを用いること
が出来る。
【0018】また、脱水剤としては無水酢酸などの酸無
水物、アセチルクロライドなどの酸ハライド類、硫酸、
塩酸などの鉱酸類、四塩化チタン、三フッ化ホウ素など
のルイス酸類、p-トルエンスルホン酸などのスルホン酸
類、塩化チオニルなどの塩素化剤、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミドなどのカルボジイミド類などが挙げられ
る。
【0019】反応温度および反応時間は広範囲に変化さ
せることも出来るが、一般的には、反応温度は−20〜
200℃、好ましくは0〜100℃、反応時間は0.0
1〜30時間、好ましくは0.1〜15時間である。
【0020】本発明の化合物(1)には二重結合の立体
配置により下記、式(1’)および式(1”)化(2
0)に示すように2種の異性体が存在する。これらの異
性体およびその混合物も本発明に包含される。
【0021】
【化20】
【0022】本発明の式(1)で表わされる誘導体は強
力な殺虫作用を持ち、殺虫剤として使用することが出来
る。そして、本発明の式(1)で表わされる誘導体は栽
培植物に対し、薬害を与えることなく有害昆虫に対し、
的確な防除効果を発揮する。
【0023】そのような害虫類として、鱗翅目害虫、例
えば、アオムシ、ハスモンヨトウ、アワノメイガ、コナ
ガ、ニカメイチュウ、コブノメイガ等;半翅目害虫、例
えば、ツマグロヨコバイ、トビイロウンカ、ヒメトビウ
ンカ、ヤノネカイガラムシ、モモアカアブラムシ、ワタ
アブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、アオカメムシ、
オンシツコナジラミ等;鞘翅目害虫、例えば、アズキゾ
ウムシ、コクゾウムシ、ニジュウヤホシテントウ、ヒメ
コガネ、コロラドポテトビートル、イネミズゾウムシ
等;直翅目害虫、例えば、チャバネゴキブリ、ワモンゴ
キブリ、ケラ、バッタ、ヤマトシロアリ、イエシロアリ
等;双翅目害虫、例えば、イエバエ、ネッタイシマカ、
アカイエカ、コガタアカイエカ等を挙げることが出来
る。
【0024】本発明の式(1)で表わされる化合物を実
際に施用する場合には、他の成分を加えずに単味の形で
も使用できるが、防除薬剤として使いやすくするため担
体を配合して適用するのが一般的である。
【0025】本発明化合物の製剤化に当たっては、何ら
の特別の条件を必要とせず、一般農薬に準じて当業技術
の熟知する方法によって乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、微
粒剤、油剤、エアゾール、毒餌等の任意の剤型に調整で
き、これらをそれぞれの目的に応じた各種用途に供しう
る。
【0026】ここでいう担体とは、処理すべき部位への
有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸
送、取扱いを容易にするために配合される合成または天
然の無機または有機物質を意味する。
【0027】適当な固体担体としてはモンモリロナイ
ト、カオリナイト等の粘土類、ケイソウ土、白土、タル
ク、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカ
ゲル、硫安等の無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉等の植
物性有機物質および尿素等があげられる。 適当な液体
担体としてはトルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭
化水素類、ケロシン、鉱油等のパラフィン系炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル等のグライム類、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコー
ル等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、水等があげられる。
【0028】さらに本発明の式(1)で表わされる化合
物の効力を増強するために、製剤の剤型、適用場面等を
考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組合わせ
て以下のような補助剤を使用することもできる。
【0029】乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等
の目的ではリグニンスルホン酸塩等の水溶性塩基、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル等の
非イオン性界面活性剤、ステアリン酸カルシウム、ワッ
クス等の滑剤、イソプロピルヒドロジエンホスフェート
等の安定剤、その他メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、カゼイン、アラビアゴム等があげられ
る。しかし、これらの成分は以上のものに限定されるも
のではない。
【0030】さらにこれら本発明の式(1)で表わされ
る化合物は2種以上の配合使用によって、より優れた殺
虫活性を発現させることも可能であり、また他の生理活
性物質、例えばアレスリン、N−(クリサンテモイルメ
チル)−3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド、
5−ベンジル−3−フリルメチル クリサンテメート、
3−フェノキシベンジル クリサンテメート、5−プロ
パルギルフルフリルクリサンテメート、その他既知のシ
クロプロパンカルボン酸エステル、3−フェノキシベン
ジル 2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−シクロプロパン−1−カルボキシレート、3−フ
ェノキシ−α−シアノベンジル 2,2−ジメチル−3
−(2,2−ジクロロビニル)−シクロプロパン−1−
カルボキシレート、3−フェノキシ−α−シアノベンジ
ル 2,2−ジメチル−3−(2,2−ジブロモビニ
ル)−シクロプロパン−1−カルボキシレート、3−フ
ェノキシ−α−シアノベンジル α−イソプロピル−4
−クロロフェニルアセテート、レスメトリン、シハロト
リン、シフルトリン、フェンプロパトリン、テラロメト
リン、シクロプロトリン、フルシトリネート、フルバリ
ネート等の合成ピレスロイド系殺虫剤およびこれらの各
種異性体あるいは除虫菊エキス、O,O−ジエチル−O
−(3−オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6
−イル)ホスホロチオエート(三井東圧化学登録商標オ
フナック)、O,O−ジメチル−O−(2,2−ジクロ
ロビニル)ホスフェート(DDVP)、O,O−ジメチ
ル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)ホスホロ
チオエート、ダイアジノン、O,O−ジメチル−O−4
−シアノフェニルホスホロチオエート、O,O−ジメチ
ル−S−〔α−(エトキシカルボニル)ベンジル〕ホス
ホロジチオエート、2−メトキシ−4H−1,3,2−
ベンゾジオキサホスホリン−2−スルフィド、O,O−
ジエチル−O−4−シアノフェニルホスホノチオエー
ト、MPP、ピリミホスメチル、イソキサチオン、ピリ
ダフェンチオン、クロルピリホスメチル、クロルピリホ
ス、ESP、プロフェノホス、マラソン、ジメトエー
ト、チオメトン、エチルチオメトン、ホサロン、DMT
P、プロチオホス、スルプロホス、ピラクロホス、モノ
クロトホス、CVP、プロパホス、アセフェート、DE
P、EPN、エチオン等の有機リン系殺虫剤、1−ナフ
チル N−メチルカーバメート(NAC)、m−トリル
N−メチルカーバメート(MTMC)、2−ジメチル
アミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4−イル−ジメ
チルカーバメート(ピリマー)、3,4−ジメチルフェ
ニル N−メチルカーバメート、2−イソプロポキシフ
ェニル N−メチルカーバメート、MIPC、BPM
C、XMC、エチオフェンカルブ、ベンダイオカルブ、
カルボスルファン、ベンフラカルブ、メソミル、オキサ
ミル、チオジカルブ等のカーバメート系殺虫剤、3−フ
ェノキシベンジル 2−(4−クロロフェニル)−2−
メチルプロピル エーテル、3−フェノキシ−4−フル
オロベンジル 2−(4−クロロフェニル)−2−メチ
ルプロピル エーテル、3−フェノキシベンジル 2−
(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル エー
テル、3−フェノキシ−4−フルオロベンジル 2−
(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル エー
テル等のアリールプロピルエーテル系の殺虫剤、1−
(3−フェノキシフェニル)−4−(4−クロロフェニ
ル)−4−メチルペンタン、1−(3−フェノキシ−4
−フルオロフェニル)−4−(4−クロロフェニル)−
4−メチルペンタン、1−(3−フェノキシフェニル)
−4−(4−エトキシフェニル)−4−メチルペンタ
ン、1−(3−フェノキシ−4−フルオロフェニル)−
4−(4−エトキシフェニル)−4−メチルペンタン等
の芳香族アルカン系の殺虫剤、硫酸ニコチン、ポリナク
チン複合体、アベルメクチン、ミルベメクチン等の殺虫
性天然物、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタッ
プ、ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、テフルベ
ンズロン、ブプロフェジン、ベンゾエピン等の殺虫剤、
ケルセン、CPCBS、BPPS、テトラジホン、アミ
トラズ、ベンゾメート、フェノチオカーブ、ヘキサチア
ゾックス、酸化フェンブタスズ、ジエノクロル、クロフ
ェンテジン、フェノピロキシメート等の殺ダニ剤、その
他の殺虫剤、殺ダニ剤あるいは殺菌剤、殺線虫剤、除草
剤、植物生長調整剤、肥料、土壌改良資材、脱皮阻害
剤、JH活性剤、BT剤、微生物の生産毒素、天然また
は合成の昆虫ホルモン攪乱剤、誘引剤、忌避剤、昆虫病
原性微生物類や小動物類等その他の農薬等と混合するこ
とによりさらに効力の優れた多目的組成物をつくること
も出来、また相乗効果も期待できる。
【0031】なお、本発明の式(1)で表わされる化合
物は光、熱、酸化等に安定であるが、必要に応じ酸化防
止剤あるいは紫外線吸収剤、例えばBHT(2,6−ジ
−t−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(ブチ
ルヒドロキシアニソール)のようなフェノール誘導体、
ビスフェノール誘導体、またフェニル−α−ナフチルア
ミン、フェニル−β−ナフチルアミン、フェネチジンと
アセトンの縮合物等のアリールアミン類あるいはベンゾ
フェノン系化合物類を安定剤として適量加えることによ
って、より効果の安定した組成物を得ることが出来る。
【0032】本発明の式(1)で表わされる化合物の殺
虫剤は該化合物を0.0001〜95重量%、好ましく
は 0.01〜50重量%含有させる。本発明殺虫剤を
施用するには、一般に有効成分0.01〜5000pp
m、好ましくは 0.1〜1000ppm の濃度で使用
するのが望ましい。また、10aあたりの施用量は、一
般に有効成分で1〜300gである。
【0033】
【実施例】次に実施例により本発明の内容を具体的に説
明するが、本発明はこれのみに限定されるものではな
い。 実施例 1 (化合物No.1) N−[1−(4−ク
ロロフェニル)−1−{4−(トリフルオロメチルスル
ホニルオキシ)フェニル}メチレンアミノ]フタルイミ
ド 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノンヒドラゾン1.00g、トリエチ
ルアミン0.31gをジクロロメタン5mlに溶解させ
た。ここに無水フタル酸0.45gのジクロロメタン5
ml溶液を加えて、3時間攪拌した。さらに無水酢酸
0.29gのジクロロメタン1ml溶液を加えて4時間
攪拌した。反応液を水に排出し、酢酸エチルで抽出、有
機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。乾燥剤を濾去、濃縮して得られる油状物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/
酢酸エチル=3/1〜3/2)で精製して表記化合物
0.67gを得た。
【0034】上記実施例1と同様の方法に従って合成し
得る式(1)で表わされる化合物の代表例を第1表(表
1)に、その物性値を第2表(表2、3)示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】次に、式(1)で表わされる本発明化合物を
有効成分とする製剤および本発明に係わる殺虫剤の製剤
方法を製剤例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0039】製剤例1 乳剤 本発明化合物10部、ソルポール 355S(東邦化学
登録商品名)10部、キシレン80部、以上を溶解混合
して乳剤を得る。
【0040】製剤例2 水和剤 本発明化合物20部、リグニンスルホン酸ナトリウム2
部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム5部、ホ
ワイトカーボン5部、ケイソウ土68部、以上を均一に
混合粉砕して水和剤を得る。
【0041】製剤例3 フロアブル剤 本発明化合物20部及びポリビニルアルコールの20%
水溶液5部を充分攪拌混合した後、キサンタンガムの
0.8%水溶液75部を加えて再び攪拌混合してフロア
ブル剤を得る。
【0042】次に、本発明化合物がすぐれた殺虫活性を
有することを明確にするため以下の試験例において具体
的に説明する。また、試験はすべて3連制で実施し、結
果はその平均値で示した。
【0043】試験例1. ハスモンヨトウに対する効果 製剤例1に従って調製した乳剤を水で10ppmの濃度
になるように希釈し、サツマイモ葉を浸漬処理した。風
乾後、処理葉をプラスチックカップに移し、ハスモンヨ
トウ2令幼虫10頭づつに摂食させて6日後に死虫率を
調査した。結果を第3表(表4)に示す。
【0044】
【表4】 比較化合物(a)一般名 ダイアジノン
【0045】第3表から、本発明化合物は、公知の構造
類似比較化合物に比べて高い殺虫活性を有することが判
る。
【0046】試験例2. コナガに対する効果 製剤例1によって調製した乳剤を水で1000ppmお
よび100ppmの濃度になるように希釈し、カンラン
葉を浸漬処理した。風乾後、処理葉をプラスチックカッ
プに移し、コナガ2令幼虫10頭づつに摂食させて5日
後に死虫率を調査した。結果を第4表(表5)に示す。
第4表から、本発明化合物は、公知の構造類似比較化
合物に比べて高い殺虫活性を有することが判る。
【0047】
【表5】 比較化合物(a)一般名 ダイアジノン
【0048】従って、以上の試験例により本発明化合物
は、鱗翅目害虫に対して強い殺虫活性を有することが判
る。
【0049】
【発明の効果】本発明に係わる一般式(1)で表わされ
る新規フタルイミド誘導体は非常に優れた有害生物防除
効果を示す化合物である。また、本発明に係わる一般式
(1)で表わされる新規フタルイミド誘導体は本発明に
係わる製造法により容易に製造することができる。本発
明に係わる一般式(1)で表わされる新規フタルイミド
誘導体を含有する農薬は殺虫剤として優れた特性を具備
し有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 史郎 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 安井 直子 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 (式中、Aは下式(2)(化2)または下式(3)(化
    3) 【化2】 【化3】 であり、Xは水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
    を示し、nは0、1、2を示し、R1 は4−クロロフェ
    ニル基を示し、R2 は4−(トリフルオロメチルスルホ
    ニルオキシ)フェニル基または4−(メチルスルホニル
    オキシ)フェニル基を示す。)で表されるフタルイミド
    誘導体。
  2. 【請求項2】 Aがフタルイミド基、R1 が4−クロロ
    フェニル基、R2 が4−(トリフルオロメチルスルホニ
    ルオキシ)フェニル基である請求項1記載のフタルイミ
    ド誘導体。
  3. 【請求項3】 Aがフタルイミド基、R1 が4−クロロ
    フェニル基、R2 が4−(メチルスルホニルオキシ)フ
    ェニル基である請求項1記載のフタルイミド誘導体。
  4. 【請求項4】 式(4)(化4) 【化4】 (式中、R1 は4−クロロフェニル基を示し、R2 は4
    −(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル基
    または4−(メチルスルホニルオキシ)フェニル基を示
    す。)と式(5)(化5)または式(6)(化6) 【化5】 【化6】 (式中、Xは水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
    を示し、nは0、1、2を示す。)を反応させることを
    特徴とする式(1)(化7) 【化7】 (式中、Aは下式(2)(化8)または下式(3)(化
    9) 【化8】 【化9】 であり、Xは水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
    を示し、nは0、1、2を示し、R1 は4−クロロフェ
    ニル基を示し、R2 は4−(トリフルオロメチルスルホ
    ニルオキシ)フェニル基または4−(メチルスルホニル
    オキシ)フェニル基を示す。)で表されるフタルイミド
    誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 式(1)(化10) 【化10】 (式中、Aは下式(2)(化11)または下式(3)
    (化12) 【化11】 【化12】 であり、Xは水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
    を示し、nは0、1、2を示し、R1 は4−クロロフェ
    ニル基を示し、R2 は4−(トリフルオロメチルスルホ
    ニルオキシ)フェニル基または4−(メチルスルホニル
    オキシ)フェニル基を示す。)で表されるフタルイミド
    誘導体を有効成分として含有する殺虫剤。
  6. 【請求項6】 Aがフタルイミド基、R1 が4−クロロ
    フェニル基、R2 が4−(トリフルオロメチルスルホニ
    ルオキシ)フェニル基である請求項5記載の化合物を有
    効成分として含有する殺虫剤。
  7. 【請求項7】 Aがフタルイミド基、R 1が4−クロロ
    フェニル基、R2 が4−(メチルスルホニルオキシ)フ
    ェニル基である請求項5記載の化合物を有効成分として
    含有する殺虫剤。
JP7057520A 1995-03-16 1995-03-16 フタルイミド系殺虫剤 Pending JPH08245585A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7057520A JPH08245585A (ja) 1995-03-16 1995-03-16 フタルイミド系殺虫剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7057520A JPH08245585A (ja) 1995-03-16 1995-03-16 フタルイミド系殺虫剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08245585A true JPH08245585A (ja) 1996-09-24

Family

ID=13058019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7057520A Pending JPH08245585A (ja) 1995-03-16 1995-03-16 フタルイミド系殺虫剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08245585A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4136000B2 (ja) 殺虫性テトラヒドロフラン系化合物
JP3580591B2 (ja) 殺虫組成物
JP3580589B2 (ja) 殺虫、殺ダニ剤組成物
JP3722512B2 (ja) 殺虫性5−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−4−ニトロイミノパーヒドロ−1,3,5−オキサジアジン誘導体
JP3258502B2 (ja) 殺虫性テトラヒドロフラン誘導体
JPH0124779B2 (ja)
JP3558405B2 (ja) 殺虫殺菌組成物
JP3580594B2 (ja) 殺虫殺菌組成物
JPS62212335A (ja) 2−アリ−ル−2−メチルプロピルエ−テル誘導体およびそれを有効成分として含有する殺虫剤
JPH08217610A (ja) 殺虫組成物
JPH08245585A (ja) フタルイミド系殺虫剤
JPH08259568A (ja) 殺虫性テトラヒドロピリミジン誘導体
JPH06122680A (ja) 置換ニトログアニジン誘導体類、その製造法、該誘導体類を有効成分として含有する殺虫剤および中間体、その製造法
JPH06312985A (ja) 置換ヘテロ環系化合物、その製造方法、該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤およびその中間体
JP3886179B2 (ja) (テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体
JP3751047B2 (ja) 殺虫性テトラヒドロフラン誘導体
JPH08259554A (ja) 殺虫性(テトラヒドロ−3−フラニル)メチルアミン誘導体
JPH08269035A (ja) 殺虫性(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体
JP3751044B2 (ja) 殺虫性テトラヒドロフラン誘導体
JPS62108885A (ja) 有機ケイ素化合物、その製造方法およびそれを含有する殺虫剤
JPH06122681A (ja) 置換ニトログアニジン誘導体、その製造方法、該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤および中間体、その製造方法
JP3053445B2 (ja) ジアルコキシメチルイミダゾリジン誘導体、その製造法、それを有効成分として含有する殺虫剤および中間体
JPH06100557A (ja) 置換ニトログアニジン誘導体、その製造法、該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤および中間体、その製造法
JPH08283264A (ja) 含複素環殺虫剤
JPH08291169A (ja) 殺虫性テトラヒドロフラン誘導体