JPH061225A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

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JPH061225A
JPH061225A JP4166332A JP16633292A JPH061225A JP H061225 A JPH061225 A JP H061225A JP 4166332 A JP4166332 A JP 4166332A JP 16633292 A JP16633292 A JP 16633292A JP H061225 A JPH061225 A JP H061225A
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valve
brake pressure
plunger
braking
master cylinder
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Yasuharu Shimonishi
康晴 下西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プロポーショナルバルブを設けて後輪のロッ
クを抑制しつつ、後輪の制動力を最大限に活かすととも
に、ブレーキ圧の給排制御の応答性が低下するのを防止
する。 【構成】 マスタシリンダ2から後輪RL,RRの制動
部に供給されるブレーキ圧を規制するプロポーショニン
グバルブ9と、各車輪のブレーキ圧を調節する電磁開閉
弁6,7からなるコントロールバルブと、上記ブレーキ
圧の減圧時にブレーキ圧をマスタシリンダ2側に還流さ
せるABSポンプ11とを設け、上記プロポーショニン
グバルブ9をコントロールバルブの上流側に配設すると
ともに、上記ABSポンプ11の吐出口に連通する連通
路21をプロポーショナルバルブ9の下流部に接続し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動時に車輪のロック
を防止するアンチスキッド制御機能を有する車両用ブレ
ーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平3−79460号公
報に示されるように、制動時にブレーキ圧を制御して車
輪のロックを防止するコントロールバルブを備えたアン
チスキッド制御装置において、ブレーキ圧が予め設定さ
れた作動開始圧以上になると、後輪の圧力上昇率を前輪
に対して一定の比率で減少させるプローポーショニング
バルブを設け、急制動が行われた場合に車体後部が浮き
上がることに起因する後輪のロックを確実に防止できる
ようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように後輪のブ
レーキ圧の上昇を抑制するプローポーショニングバルブ
を設けた場合には、前輪のブレーキ圧に対して後輪のブ
レーキ圧が低く設定されるため、後輪の制動力を最大限
に活かすことができないという問題がある。また、後輪
のアンチスキッド制御を実行するために設けられたコン
トロールバルブによって制御されたブレーキ圧が上記プ
ロポーショニングバルブを介して後輪の制動部に供給さ
れるため、このプロポーショニングバルブがない場合に
比べてブレーキ圧の給排制御の応答性が悪いという問題
がある。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、プロポーショナルバルブを設けて後
輪のロックを抑制しつつ、後輪の制動力を最大限に活か
すとともに、ブレーキ圧の給排制御の応答性が低下する
のを防止することができる車両用ブレーキ装置を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
制動時に車輪のロックを防止するアンチスキッド制御機
能を有する車両用ブレーキ装置において、マスタシリン
ダから後輪の制動部に供給されるブレーキ圧を規制する
プロポーショニングバルブと、各車輪のブレーキ圧を調
節するコントロールバルブと、上記ブレーキ圧の減圧時
にブレーキ圧をマスタシリンダ側に還流させるABSポ
ンプとを設け、上記プロポーショニングバルブをコント
ロールバルブの上流側に配設するとともに、上記ABS
ポンプの吐出口に連通する連通路をプロポーショナルバ
ルブの下流部に接続したものである。
【0006】請求項2に係る発明は、プロポーショニン
グバルブから後輪の制動部にブレーキ圧が供給されるの
を阻止する阻止位置と、ブレーキ圧の供給を許容する許
容位置との間をスライド変位するプランジャーをプロポ
ーショナルバルブに設置するとともに、ABSポンプの
吐出部に連通する連通路を閉止するチェック弁を上記プ
ランジャーの先端部に設けたものである。
【0007】請求項3に係る発明は、プロポーショニン
グバルブのプランジャーにマスタシリンダへのブレーキ
圧の流出を規制するオリフィスを設けたものである。
【0008】請求項4に係る発明は、プロポーショニン
グバルブのプランジャーの先端部にスライド自在に設け
られたチェック弁を閉止方向に付勢する付勢部材と、上
記プランジャーをブレーキ圧の供給許容位置に付勢する
付勢部材とを設け、上記チェック弁用の付勢部材の付勢
力を、上記プランジャー用の付勢部材の付勢力よりも小
さく設定したものである。
【0009】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、前輪がアン
チスキッド制御状態に移行してそのブレーキ圧が減圧状
態になると、ABSポンプによって吸引された上記ブレ
ーキ圧がプロポーショナルバルブを介して後輪側に供給
される。この結果、制動時に後輪のブレーキ圧を増大さ
せることができるとともに、後輪側を迅速にアンチスキ
ッド制御状態に移行させることができるので、その制動
力を最大限に活用することができる。
【0010】上記請求項2記載の発明によれば、ブレー
キ装置の保守、点検時等に上記ABSポンプの設置部
と、その上流側に位置するマスタシリンダ等の設置部と
がチェック弁によって遮断されることになる。
【0011】上記請求項3記載の発明によれば、ABS
ポンプから吐出されるブレーキ圧の脈動がプランジャー
に設けられたオリフィスによって減衰されることにな
る。
【0012】上記請求項4記載の発明によれば、ABS
ポンプから吐出されたブレーキ圧によってチェック弁が
開放されてプロポーショナルバルブ内に上記ブレーキ圧
が流入した後、プランジャーがスライド変位し、このプ
ランジャーのスライド変位時に、ABSポンプから吐出
されるブレーキ圧の脈動がオリフィスによって減衰され
ることになる。
【0013】
【実施例】図1は、後輪駆動車に設けられた本発明に係
る車両用ブレーキ装置の実施例を示している。このブレ
ーキ装置は、ブレーキペダル1の踏み込み量に応じたブ
レーキ圧を発生するマスタシリンダ2と、このマスタシ
リンダ2に接続された第1,第2液圧回路3,4と、ア
ンチスキッド制御時に各車輪RL,FR,FL,RRの
制動部に付与されるブレーキ圧を制御するアンチスキッ
ド制御ユニット5とを備えている。
【0014】上記ブレーキ装置は、第1液圧回路3が右
前輪FRおよび左後輪RLに接続されるとともに、第2
の液圧回路4が右後輪RRおよび左前輪FLの制動部に
接続されたいわゆるダイゴナルスプリット方式に構成さ
れている。
【0015】上記アンチスキッド制御ユニット5は、各
車輪毎に配設された常開タイプの第1電磁開閉弁6と、
常閉タイプの第2電磁開閉弁7と、上記第1電磁開閉弁
6と並列に設置されたチェック弁8と、上記第1,第2
電磁開閉弁6,7からなるコントロールバルブの上流
側、つまりマスタシリンダ2側に配設されたプロポーシ
ョナルバルブ9と、リザーバ10内のブレーキ圧を上記
マスタシリンダ2に戻す一対のABSポンプ11とを備
え、このABSポンプ11の吐出部が上記プロポーショ
ナルバルブ9の下流部に接続されている。
【0016】そしてアンチスキッド制御時に、図外のコ
ントローラから出力される制御信号に応じて上記第1,
第2電磁開閉弁6,7が開閉操作されることにより、各
車輪の制動部に供給されるブレーキ圧が減圧、増圧もし
くは保持状態とされることにより、各車輪の制動力が個
別に制御されるように構成されている。
【0017】すなわち、上記第1電磁開閉弁6が閉止状
態とされるとともに、第2電磁開閉弁7が開放状態とさ
れた場合には、各車輪の制動部内のブレーキ圧がリザー
バ10に導出されて減圧状態となる。このリザーバ10
内に導出されたブレーキ圧は、駆動モータ12によって
駆動される上記ABSポンプ11により、上記プロポー
ショナルバルブを介してマスタシリンダ2側に戻される
ことになる。
【0018】また、上記第1電磁開閉弁6が開放状態と
されるとともに、第2電磁開閉弁7が閉止状態とされた
場合には、マスタシリンダ2内のブレーキ圧が各車輪の
制動部内に供給されて増圧状態となり、両電磁開閉弁
6,7が共に閉止状態とされた場合には、ブレーキ圧の
流動が阻止されてブレーキ圧が保持状態となるように構
成されている。
【0019】上記プロポーショナルバルブ9は、制動時
に上記マスタシリンダ2から供給されるブレーキ圧が予
め設定された作動開始圧以上になると、後輪RL,RR
の制動部に供給されるブレーキ圧の上昇率を前輪FR,
FLに対して一定の比率で減少させるものである。
【0020】すなわち、上記プロポーショナルバルブ9
は、図2に示すように、ケーシング13にスライド自在
に支持されたプランジャー14と、このプランジャー1
4をその先端部側、つまり上記第1,第2電磁開閉弁
6,7側に位置する下流部側に付勢する圧縮ばねからな
る付勢部材15と、上記プランジャー14の後端部側に
接続されてマスタシリンダ2に連通する第1連通路16
と、プランジャー14の先端部側に接続されて後輪R
L,RRの制動部に連通する第2連通路17とを有し、
通常時には、上記第1連通路16と第2連通路17とが
プロポーショナルバルブ9を介して連通状態に維持され
ている。
【0021】そして制動時にマスタシリンダ2から供給
されるブレーキ圧に応じ、上記プランジャー14が付勢
部材15の付勢力に抗して後退すると、図3に示すよう
にプランジャー14のピストン部18が、ケーシング1
3に設けられたシール部材19に当接して上記連通路1
6,17の連通状態が遮断され、これによって後輪R
L,RRの制動部に対するブレーキ圧の供給が一時的に
停止されて後輪RL,RRのブレーキ圧の上昇が抑制さ
れるようになっている。
【0022】また、上記プロポーショナルバルブ9の先
端部には、ABSポンプ11の吐出部に連通する第3連
通路21を閉止するチェック弁20が設けられ、このチ
ェック弁20によってマスタシリンダ2のブレーキ液が
ABSポンプ11側に逆流するのを阻止するように構成
されている。
【0023】上記ABSポンプ11は、図4に示すよう
に、ケーシング13内に設置された駆動カム22と、こ
の駆動カム22が駆動モータ12により回転駆動される
ことに伴って往復駆動されるプランジャー23と、この
プランジャー23の吸入部に設けられて上記リザーバ1
0へのブレーキ圧の逆流を阻止する第1チェック弁24
と、上記プランジャー23の吐出部に設けられて上記プ
ロポーショナルバルブ9からのブレーキ圧の流入を阻止
する第2チェック弁26と、吐出されるブレーキ圧の脈
動を吸収するダンピング室27とを備えている。
【0024】また、上記ケーシング13には、図5およ
び図6に示すように、上記ABSポンプ12によってリ
ザーバ10から汲みだされたブレーキ圧をプロポーショ
ナルバルブ9の下流部に導出する第3連通路21と、そ
の一部を後輪RL,RRの第1開閉弁6に供給する第2
通路17と、残りのブレーキ圧をマスタシリンダ2に設
置部に導出する第1通路16とが形成されている。
【0025】上記構成においてブレーキペダル1が踏み
込まれて制動操作が行われると、マスタシリンダ2から
送出されたブレーキ圧が、第1,第2液圧回路3,4か
ら第1電磁開閉弁6を通って各車輪の制動部に供給され
る。そして上記ブレーキ圧が予め設定された作動開始圧
以上になると、上記プロポーショナルバルブ9が作動し
て後輪RL,RR側のブレーキ圧の上昇率が前輪FR,
FL側に比べて低下するように調節されることになる。
【0026】次いで上記前輪FR,FLの制動力が過大
になってロック傾向が生じたことが検出されると、アン
チスキッド制御状態に移行して上記第1電磁開閉弁6が
閉止状態とされるとともに、第2電磁開閉弁7が開放状
態とされることにより、その制動部から上記リザーバ1
0にブレーキ圧が導出されて前輪FR,FLのブレーキ
圧が減圧される。さらに上記減圧時にリザーバ10に導
出されたブレーキ圧は、ABSポンプ11によって吸引
されて上記プロポーショナルバルブ9の下流部に供給さ
れる。
【0027】上記プロポーショナルバルブ9の下流部に
供給されたブレーキ圧に応じてプロポーショナルバルブ
9のプランジャー14が後退させられることにより、そ
の先端部に設けられたチェック弁20が開放される。こ
の結果、プロポーショナルバルブ9内に上記ブレーキ圧
が流入し、その一部が第2連通路17内に流入するとと
もに、残りはプロポーショナルバルブ9を経て第1,第
2液圧回路3,4に導出され、マスタシリンダ2に戻さ
れる。
【0028】そして上記前輪FR,FLの制動部から導
出されて上記第2連通路17内に流入したブレーキ圧が
第1電磁開閉弁6を経て後輪RL,RRの制動部に供給
されることにより、後輪RL,RRが増圧状態となって
その制動力が高められる。また、上記後輪RL,RRの
制動力が過大になると、その時点で後輪RL,RRがア
ンチスキッド制御状態に移行する。
【0029】このように上記プロポーショニングバルブ
9を、第1,第2電磁開閉弁6,7からなるコントロー
ルバルブの上流側に配設するとともに、上記ABSポン
プ11の吐出口を第3連通路21を介してプロポーショ
ナルバルブ9の下流部に接続することにより、アンチス
キッド制御時に前輪FR,FLの制動部から導出された
ブレーキ圧が後輪RL,RRの制動部に供給されるよう
に構成したため、後輪RL,RRのブレーキ圧を適正に
増大させることができるとともに、後輪RL,RRを迅
速にアンチスキッド制御状態に移行させることができ、
これによって前後輪RL,RRの制動力を理想に近い状
態に配分して制動距離を大幅に短縮することができる。
【0030】すなわち、図7に示すように、制動時にお
ける後輪RL,RR側の制動力配分率は、プロポーショ
ナルバルブ9の作動圧点Aから減少状態に移行した後、
前輪FR,FLのアンチスキッド制御の開始圧点Bにお
いて急激に増大し、一点鎖線で示す理想配分率に近い圧
点(後輪のアンチスキッド開始圧点)Cまで到達するこ
とになる。このため、後輪RL,RRの制動力が最大限
に活かされることになって自動車の制動距離が大幅に短
縮されることになる。
【0031】また、上記のようにプロポーショナルバル
ブ9をアンチスキッド制御用のコントロールバルブの上
流側に配設したため、このコントロールバルブの下流側
にプロポーショナルバルブを配設した場合のように、こ
のプロポーショナルバルブの存在によってブレーキ圧の
供給タイミングが遅れるという事態を生じることがな
く、後輪RL,RRのブレーキ圧制御の応答性を向上さ
せることができる。
【0032】さらに、上記ABSポンプ11から吐出さ
れたブレーキ圧が上記プロポーショナルバルブ9を介し
てマスタシリンダ2に戻されるため、上記プロポーショ
ナルバルブ9がABSポンプ11の脈動を吸収する緩衝
器として作用し、上記脈動がマスタシリンダ2を介して
ブレーキペダル1に伝達されて運転者が不快感を受ける
のを防止することができる。したがって、ABSポンプ
11の吐出部に設けられたダンピング室27の容量を小
さくし、あるいはこのダンピング室27を省略すること
により、上記アンチスキッド制御ユニット5が収容され
るケーシング13をコンパクト化することができる。
【0033】また、上記のようにプロポーショナルバル
ブ9の先端部にチェック弁20を設け、ABSポンプ1
1に連通する第3通路21を上記チェック弁20によっ
て閉止するように構成したため、ブレーキ装置の組立時
に、リザーバ10側から第1,第2液圧回路3,4内の
エア抜きをして真空にした状態で、その内部にブレーキ
圧を流入させるブレーキ液の充填作業を効率よく実行す
ることができる。
【0034】すなわち、上記ブレーキ装置を組立てる場
合には、ブレーキ液が充填されたABSポンプ11およ
びその連通管21を組付けた後、第1,第2液圧回路
3,4内にブレーキ圧を真空充填することが行われてい
る。したがって、上記エア抜き作業時に上記ダンピング
室27および内のブレーキ液が上記第1,第2液圧回路
3,4内に流入すると、十分な真空状態が得られず、ブ
レーキ圧の充填作業に支障が生じることになるが、上記
ブレーキ液の流入を上記チェック弁20によって阻止す
るように構成した場合には、上記ブレーキ圧の充填作業
を容易かつ確実に実行することができる。
【0035】なお、上記実施例では、プランジャー14
の先端部に球状のチェック弁20を一体に形成した例に
ついて説明したが、図8に示すように、プランジャー1
4のプロポーショナルバルブ9に、ブレーキ圧の導通路
26を形成するとともに、この導通路26の先端部にス
ライド自在に支持されたポペット弁からなるチェック弁
29と、このチェック弁29をその先端部側に付勢する
圧縮ばねからなる付勢部材30とを設け、この付勢部材
30の付勢力を上記プランジャー14用の付勢部材15
の付勢力よりも小さく設定した構成としてもよい。
【0036】上記構成のプロポーショナルバルブ9は、
通常時にプランジャー14が圧縮ばねからなる付勢部材
15の付勢力に応じて下端位置に係止され、かつ上記チ
ェック弁29が連通路16,17を導通させるととも
に、第3連通路21を閉止した位置に保持されている。
【0037】そして制動時にブレーキ圧が予め設定され
た作動開始圧以上となると、図9に示すように、プラン
ジャー14が上記付勢部材15の付勢力に抗して後退
し、プランジャー14の先端部に設けられたシール材3
1が上記チェック弁29に形成された膨出部32に当接
して導通路26が閉止され、プロポーショナルバルブ9
が作動状態となる。
【0038】上記図8に示すプロポーショナルバルブ9
の非作動状態において、上記ABSポンプ11が駆動モ
ータ12によって駆動されると、その吐出圧によってチ
ェック弁29が後退させられて上記第3通路21が開放
されるため、この第3通路21からプロポーショナルバ
ルブ9の下流部に、ABSポンプ11から吐出されたブ
レーキ圧が流入し、その一部が第2連通路17に供給さ
れる。また、上記プロポーショナルバルブ9内に流入し
たブレーキ圧の変動に応じてプランジャー14が上下に
スライド変位し、このスライド変位時に作用する上記付
勢部材15の抵抗力によってABSポンプ11の脈動が
効果的に吸収されることになる。
【0039】一方、図9に示すプロポーショナルバルブ
9の作動状態において、ABSポンプ11が駆動された
場合には、上記のようにプランジャー14をスライド変
位させることによる脈動の吸収作用を発揮させることが
できないため、上記実施例では、プランジャー14の後
端部に上記導通路26に連通するオリフィス33を設け
ることにより、ABSポンプ11の脈動を吸収するよう
に構成している。
【0040】すなわち、上記プロポーショナルバルブ9
の作動位置においては、第1,第2液圧回路3,4と、
上記導通路26の開口部との連通が遮断され、オリフィ
ス33のみが上記第1,第2液圧回路3,4と連通する
ように、上記導通路26およびオリフィス33が配設さ
れている。この結果、上記の状態で導通路26内に流入
したブレーキ圧はオリフィス33を通過せざるを得ず、
このオリフィス33をブレーキ圧が通過する際に作用す
る流動抵抗によって脈動の吸収機能が発揮されるように
なっている。
【0041】なお、上記実施例では、各車輪毎に一対の
電磁開閉弁6,7が設けられてなる8バルブ方式のアン
チスキッド制御ユニット5を設けた例について説明した
が、この構成に代えてフローコントロールバルブを有す
るアンチスキッド制御ユニットを設けた構造としてもよ
い。また、本発明の構成を後輪駆動車に対して適用でき
ることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、プロポ
ーショニングバルブを、アンチスキッド制御用のコント
ロールバルブの上流側に配設するとともに、ABSポン
プの吐出口に連通する連通路をプロポーショナルバルブ
の下流部に接続するように構成したため、前輪のアンチ
スキッド制御時にその制動部から導出されたブレーキ圧
が上記プロポーショナルバルブを介して後輪の制動部に
供給され、後輪の制動力が増大するとともに、後輪が早
期にアンチスキッド制御状態に移行することになり、こ
れによって後輪の制動力の配分を理想に近い状態に設定
して制動距離を大幅に短縮することができる。
【0043】また、上記プロポーショナルバルブをコン
トロールバルブの上流側に配設したため、このコントロ
ールバルブの下流側にプロポーショナルバルブを配設し
た場合のように、このプロポーショナルバルブの存在に
よってブレーキ圧の供給タイミングが遅れるという事態
を生じることがなく、後輪のブレーキ圧制御の応答性を
向上させることができる。
【0044】さらに、上記ABSポンプから吐出された
ブレーキ圧が上記プロポーショナルバルブを介してマス
タシリンダに戻されるため、上記プロポーショナルバル
ブがABSポンプの脈動を吸収する緩衝器として作用
し、上記脈動がマスタシリンダを介してブレーキペダル
に伝達されて運転者が不快感を受けるのを防止すること
ができる。したがって、ABSポンプの吐出部に設けら
れたダンピング室の容量を小さくし、あるいはこのダン
ピング室を省略することにより、上記アンチスキッド制
御ユニットが収容されるケーシングをコンパクト化する
ことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る車両用ブレーキ装置の実
施例を示す配管図である。
【図2】プロポーショナルバルブの構成を示す断面図で
ある。
【図3】プロポーショナルバルブの作動状態を示す断面
図である。
【図4】アンチスキッド制御ユニットの内部構造を示す
部分切欠き断面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】上記アンチスキッド制御ユニットの平面図であ
る。
【図7】前後輪の制動力配分状態を示すグラフである。
【図8】プロポーショナルバルブの別の例を示す断面図
である。
【図9】上記プロポーショナルバルブの作動状態を示す
断面図である。
【符号の説明】
2 マスタシリンダ 9 プロポーショナルバルブ 11 ABSポンプ 14 プランジャー 15 プランジャー用の付勢部材 20,29 チェック弁 21 連通路 30 チェック弁用の付勢部材 33 オリフィス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動時に車輪のロックを防止するアンチ
    スキッド制御機能を有する車両用ブレーキ装置におい
    て、マスタシリンダから後輪の制動部に供給されるブレ
    ーキ圧を規制するプロポーショニングバルブと、各車輪
    のブレーキ圧を調節するコントロールバルブと、上記ブ
    レーキ圧の減圧時にブレーキ圧をマスタシリンダ側に還
    流させるABSポンプとを設け、上記プロポーショニン
    グバルブをコントロールバルブの上流側に配設するとと
    もに、上記ABSポンプの吐出口に連通する連通路をプ
    ロポーショナルバルブの下流部に接続したことを特徴と
    する車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 プロポーショニングバルブから後輪の制
    動部にブレーキ圧が供給されるのを阻止する阻止位置
    と、ブレーキ圧の供給を許容する許容位置との間をスラ
    イド変位するプランジャーをプロポーショナルバルブに
    設置するとともに、ABSポンプの吐出部に連通する連
    通路を閉止するチェック弁を上記プランジャーの先端部
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用ブレー
    キ装置。
  3. 【請求項3】 プロポーショニングバルブのプランジャ
    ーにマスタシリンダへのブレーキ圧の流出を規制するオ
    リフィスを設けたことを特徴とする請求項1記載の車両
    用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 プロポーショニングバルブのプランジャ
    ーに設けられたチェック弁を閉止方向に付勢する付勢部
    材と、上記プランジャーをブレーキ圧の供給許容位置に
    付勢する付勢部材とを設け、上記チェック弁用の付勢部
    材の付勢力を、上記プランジャー用の付勢部材の付勢力
    よりも小さく設定したことを特徴とする請求項2記載の
    車両用ブレーキ装置。
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