JPH0612202Y2 - 多気筒ロ−タリピストンエンジン - Google Patents
多気筒ロ−タリピストンエンジンInfo
- Publication number
- JPH0612202Y2 JPH0612202Y2 JP1986135904U JP13590486U JPH0612202Y2 JP H0612202 Y2 JPH0612202 Y2 JP H0612202Y2 JP 1986135904 U JP1986135904 U JP 1986135904U JP 13590486 U JP13590486 U JP 13590486U JP H0612202 Y2 JPH0612202 Y2 JP H0612202Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- eccentric shaft
- shaft
- eccentric
- oil passage
- rotary piston
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、少なくとも３個以上の気筒を有する多気筒
ロータリピストンエンジン、詳しくは多気筒ロータリピ
ストンエンジンにおける偏心軸の構造に関する。
ロータリピストンエンジン、詳しくは多気筒ロータリピ
ストンエンジンにおける偏心軸の構造に関する。
［従来の技術］ 一般に、少なくとも３個以上の気筒を有する多気筒ロー
タリピストンエンジンの偏心軸は、製作・組立上の理由
および分解・保守性の観点から、軸自体が一体構造でな
く一部に中空軸を嵌合した組立品として構成されてお
り、例えば３ロータ式の場合は添付図面第４図に示した
ように、大径部に２個のロータ３，４を軸方向直列に備
えた第１偏心軸１（リヤーシャフト）の小径部１ｂに、
いま１個のロータ５を支持する内部中空形状の第２偏心
軸２（フロントシャフト）を嵌合し、これらを互いに結
合することによって構成されている。
タリピストンエンジンの偏心軸は、製作・組立上の理由
および分解・保守性の観点から、軸自体が一体構造でな
く一部に中空軸を嵌合した組立品として構成されてお
り、例えば３ロータ式の場合は添付図面第４図に示した
ように、大径部に２個のロータ３，４を軸方向直列に備
えた第１偏心軸１（リヤーシャフト）の小径部１ｂに、
いま１個のロータ５を支持する内部中空形状の第２偏心
軸２（フロントシャフト）を嵌合し、これらを互いに結
合することによって構成されている。
上記第１偏心軸１と第２偏心軸２の結合方法としては、
第２偏心軸２と嵌合する第１偏心軸小径部１ｂ側の軸端
部に外ねじ１ｆを設け、該外ねじと螺合するナット１０
を締付けることにより、第２偏心軸端面と上記ナット端
面の間に装着されたスペーサ等を介して第２偏心軸２を
第１偏心軸大径部１ａ側に押圧し、第１偏心軸１の小径
部１ｂから大径部１ａに至る中間部に形成されたテーパ
部１ｃと第２偏心軸内周の大径部側に形成されたテーパ
孔２ｃの両テーパ面の間に面圧を発生させて、その楔効
果により両偏心軸を軸方向に互いに固定する方法が従来
から知られている。
第２偏心軸２と嵌合する第１偏心軸小径部１ｂ側の軸端
部に外ねじ１ｆを設け、該外ねじと螺合するナット１０
を締付けることにより、第２偏心軸端面と上記ナット端
面の間に装着されたスペーサ等を介して第２偏心軸２を
第１偏心軸大径部１ａ側に押圧し、第１偏心軸１の小径
部１ｂから大径部１ａに至る中間部に形成されたテーパ
部１ｃと第２偏心軸内周の大径部側に形成されたテーパ
孔２ｃの両テーパ面の間に面圧を発生させて、その楔効
果により両偏心軸を軸方向に互いに固定する方法が従来
から知られている。
［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら従来の方法においては、第１偏心軸と第２
偏心軸は、第１偏心軸小径部側の軸端部に設けられたね
じ部においてナットとの間に生じるねじ締結力のみによ
ってそれぞれのテーパ面が互いに押圧されているだけで
本質的には片持ち支持であり、使用に伴うねじ締結力の
低下によってまた、各ロータを介して、第１、第２偏心
軸には異なるタイミング、位相で爆発力が作用すること
もあって、上記テーパ面での面圧が低下し両偏心軸間の
固定が不十分なものとなる結果、両偏心軸の相対運動を
許し、互いの接合部である上記テーパ面においてフレッ
ティングを生じさせ、また、偏心軸全体の振動および軸
受の焼付を引き起こす恐れがあった。
偏心軸は、第１偏心軸小径部側の軸端部に設けられたね
じ部においてナットとの間に生じるねじ締結力のみによ
ってそれぞれのテーパ面が互いに押圧されているだけで
本質的には片持ち支持であり、使用に伴うねじ締結力の
低下によってまた、各ロータを介して、第１、第２偏心
軸には異なるタイミング、位相で爆発力が作用すること
もあって、上記テーパ面での面圧が低下し両偏心軸間の
固定が不十分なものとなる結果、両偏心軸の相対運動を
許し、互いの接合部である上記テーパ面においてフレッ
ティングを生じさせ、また、偏心軸全体の振動および軸
受の焼付を引き起こす恐れがあった。
［問題点を解決するための手段］ この考案は、上記問題点の解決を目的としたものであ
り、エンジン側端部に位置するサイドハウジング内部か
ら軸受部に至るオイル通路口と合致する部位において、
内部に貫通孔を有するボルト部材を、偏心軸の半径方向
に軸心部のオイル通路まで貫通して穿設されたねじ穴に
螺着することによって第１偏心軸と第２偏心軸とを締結
結合し、併せてサイドハウジング内のオイル通路、上記
ボルト部材内の貫通孔および偏心軸内の軸方向オイル通
路を連通させることを特徴とするものである。
り、エンジン側端部に位置するサイドハウジング内部か
ら軸受部に至るオイル通路口と合致する部位において、
内部に貫通孔を有するボルト部材を、偏心軸の半径方向
に軸心部のオイル通路まで貫通して穿設されたねじ穴に
螺着することによって第１偏心軸と第２偏心軸とを締結
結合し、併せてサイドハウジング内のオイル通路、上記
ボルト部材内の貫通孔および偏心軸内の軸方向オイル通
路を連通させることを特徴とするものである。
［考案の効果］ 第１偏心軸と第２偏心軸を上記ボルト部材を用いて結合
することによって、両軸相互の固定状態はより確実なも
のとなり、両軸の接合部であるテーパ面におけるフレッ
ティング、偏心軸全体の振動および軸受の焼付を防止す
ることができる。
することによって、両軸相互の固定状態はより確実なも
のとなり、両軸の接合部であるテーパ面におけるフレッ
ティング、偏心軸全体の振動および軸受の焼付を防止す
ることができる。
さらにオイル通路をボルト部材内に設けられた貫通孔と
連通させることにより、偏心軸廻りのオイル通路を簡素
化することができる。
連通させることにより、偏心軸廻りのオイル通路を簡素
化することができる。
［実施例］ 以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。
明する。
３個のロータを備えたロータリピストンエンジン全体の
概略を表わす第４図に示したように、偏心軸１，２は、
その大径部１ａにおいて軸方向２箇所に設けられた偏心
部１ｄ，１ｅの外周にそれぞれロータ３，４を備えた第
１偏心軸１、および１箇所だけ設けられた偏心部２ｄの
外周にロータ５を備え、上記第１偏心軸１の小径部１ｂ
の外周部に、詳しくは第２図および第３図に示したよう
に、半径方向すきまαをもって嵌合される内部中空形状
の第２偏心軸２により構成されている。上記第１偏心軸
１は、その小径部１ｂ側の軸端部に外ねじ１ｆを備える
と共に、小径部１ｂから大径部１ａに至る中間部には大
径部１ａに向かって拡径するテーパ部１ｃが形成されて
おり、また、従来その内部には、軸線を通る軸内オイル
通路６および該軸内オイル通路６と軸受部８に設けられ
た円周状のオイル溝９を連通させる半径方向の横穴７が
穿設されている。一方、第２偏心軸２は、組立状態にお
ける第１偏心軸大径部１ａ側の内周面に、軸端に向かっ
て拡径するテーパ孔２ｃを備えており、該テーパ孔２ｃ
は、第１偏心軸小径部側軸端部の外ねじ１ｆと螺合する
ナット１０を締付けることにより、スペーサ１１等を介
して、第１偏心軸のテーパ部１ｃに押圧されている。
概略を表わす第４図に示したように、偏心軸１，２は、
その大径部１ａにおいて軸方向２箇所に設けられた偏心
部１ｄ，１ｅの外周にそれぞれロータ３，４を備えた第
１偏心軸１、および１箇所だけ設けられた偏心部２ｄの
外周にロータ５を備え、上記第１偏心軸１の小径部１ｂ
の外周部に、詳しくは第２図および第３図に示したよう
に、半径方向すきまαをもって嵌合される内部中空形状
の第２偏心軸２により構成されている。上記第１偏心軸
１は、その小径部１ｂ側の軸端部に外ねじ１ｆを備える
と共に、小径部１ｂから大径部１ａに至る中間部には大
径部１ａに向かって拡径するテーパ部１ｃが形成されて
おり、また、従来その内部には、軸線を通る軸内オイル
通路６および該軸内オイル通路６と軸受部８に設けられ
た円周状のオイル溝９を連通させる半径方向の横穴７が
穿設されている。一方、第２偏心軸２は、組立状態にお
ける第１偏心軸大径部１ａ側の内周面に、軸端に向かっ
て拡径するテーパ孔２ｃを備えており、該テーパ孔２ｃ
は、第１偏心軸小径部側軸端部の外ねじ１ｆと螺合する
ナット１０を締付けることにより、スペーサ１１等を介
して、第１偏心軸のテーパ部１ｃに押圧されている。
この考案の実施例においては、偏心軸組立部を、第１
図、またその要部拡大図を第２図および第３図に示した
ように、エンジン側端部に位置するサイドハウジング１
２内部から軸受部８のオイル溝９に至るオイル通路口１
３と合致する部位において、第２偏心軸２から第１偏心
軸１の軸内オイル通路６に至るまで偏心軸１，２を半径
方向に貫通するねじ穴１４が設けられており、該ねじ穴
１４にボルト部材１５を螺着することによって第１偏心
軸１と第２偏心軸２は反テーパ側においても結合されて
いる。また、上記ボルト部材１５はその内部に貫通孔１
６を有しており、該ボルト部材１５を上記ねじ穴１４に
螺着することによってサイドハウジング１２内のオイル
通路１３と第１偏心軸１の軸内オイル通路６とが連通さ
れる。
図、またその要部拡大図を第２図および第３図に示した
ように、エンジン側端部に位置するサイドハウジング１
２内部から軸受部８のオイル溝９に至るオイル通路口１
３と合致する部位において、第２偏心軸２から第１偏心
軸１の軸内オイル通路６に至るまで偏心軸１，２を半径
方向に貫通するねじ穴１４が設けられており、該ねじ穴
１４にボルト部材１５を螺着することによって第１偏心
軸１と第２偏心軸２は反テーパ側においても結合されて
いる。また、上記ボルト部材１５はその内部に貫通孔１
６を有しており、該ボルト部材１５を上記ねじ穴１４に
螺着することによってサイドハウジング１２内のオイル
通路１３と第１偏心軸１の軸内オイル通路６とが連通さ
れる。
なお、上記ボルト部材１５を内周上に複数個配置するこ
とも、もちろん可能である。
とも、もちろん可能である。
以上の説明から明らかなように、第１偏心軸１と第２偏
心軸２を上記ボルト部材１５を用いて結合することによ
り、両偏心軸１，２はテーパ部１ｃ，２ｃだけでなく反
テーパ側においても結合されることになり、両偏心軸
１，２相互の固定状態がより確実なものとなる結果、使
用中における第１偏心軸小径部軸端の外ねじ１ｆとナッ
ト１０との間に発生するねじ締結力の低下によるテーパ
部１ｃ，２ｃにおける面圧の低下に起因する該テーパ部
１ｃ，２ｃでのフレッティング、偏心軸全体の振動の発
生および軸受の焼付等の不具合を防止することができ
る。
心軸２を上記ボルト部材１５を用いて結合することによ
り、両偏心軸１，２はテーパ部１ｃ，２ｃだけでなく反
テーパ側においても結合されることになり、両偏心軸
１，２相互の固定状態がより確実なものとなる結果、使
用中における第１偏心軸小径部軸端の外ねじ１ｆとナッ
ト１０との間に発生するねじ締結力の低下によるテーパ
部１ｃ，２ｃにおける面圧の低下に起因する該テーパ部
１ｃ，２ｃでのフレッティング、偏心軸全体の振動の発
生および軸受の焼付等の不具合を防止することができ
る。
さらにボルト部材１５内の貫通孔１６がサイドハウジン
グ１２内部のオイル通路１３と偏心軸の軸内オイル通路
６を連通させるので、偏心軸の半径方向に従来設けられ
ていた横穴７は不要となり、偏心軸廻りのオイル通路が
簡略化されるという利点も有する。
グ１２内部のオイル通路１３と偏心軸の軸内オイル通路
６を連通させるので、偏心軸の半径方向に従来設けられ
ていた横穴７は不要となり、偏心軸廻りのオイル通路が
簡略化されるという利点も有する。
第１図は、本考案に係る実施例における偏心軸の組立部
断面図、第２図および第３図は、第１図におけるＡ部拡
大図であり、第２図はボルト部材螺着前、第３図はボル
ト部材螺着後の詳細をそれぞれ示している。また、第４
図は、従来の偏心軸を備えた３ロータ式のエンジン全体
の概略図である。 １……第１偏心軸、１ｃ……第１偏心軸テーパ部、 ２……第２偏心軸、２ｃ……第２偏心軸テーパ部、 ３，４，５……ロータ、６……偏心軸内オイル通路、 ８……軸受、１０……ナット、 １２……サイドハウジング、 １３……ハウジング内オイル通路、 １５……ボルト部材。
断面図、第２図および第３図は、第１図におけるＡ部拡
大図であり、第２図はボルト部材螺着前、第３図はボル
ト部材螺着後の詳細をそれぞれ示している。また、第４
図は、従来の偏心軸を備えた３ロータ式のエンジン全体
の概略図である。 １……第１偏心軸、１ｃ……第１偏心軸テーパ部、 ２……第２偏心軸、２ｃ……第２偏心軸テーパ部、 ３，４，５……ロータ、６……偏心軸内オイル通路、 ８……軸受、１０……ナット、 １２……サイドハウジング、 １３……ハウジング内オイル通路、 １５……ボルト部材。
Claims (1)
- 【請求項１】第１偏心軸の軸方向の略中間部外周面に内
部中空形状で一端にテーパ部を有する第２偏心軸内周面
を嵌合するとともに、該第２偏心軸のテーパ部と第１偏
心軸に形成されたテーパ部とを組み合わせ、両偏心軸を
互いに軸方向へ押圧させて両テーパ面間に面圧を発生せ
しめた状態で、上記第１偏心軸に対し第２偏心軸を固定
して成る偏心軸を備えた多気筒ロータリピストンエンジ
ンにおいて、上記第１偏心軸と第２偏心軸とを、エンジ
ン側端部に位置するサイドハウジング内部に設けられた
オイル通路口と合致する部位で、該オイル通路口と第１
偏心軸の軸方向に設けたオイル通路とを連通する貫通孔
が軸方向に穿設されたボルト部材にて締結結合するよう
にしたことを特徴とする多気筒ロータリピストンエンジ
ン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986135904U JPH0612202Y2 (ja) | 1986-09-03 | 1986-09-03 | 多気筒ロ−タリピストンエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986135904U JPH0612202Y2 (ja) | 1986-09-03 | 1986-09-03 | 多気筒ロ−タリピストンエンジン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6342801U JPS6342801U (ja) | 1988-03-22 |
| JPH0612202Y2 true JPH0612202Y2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=31038532
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1986135904U Expired - Lifetime JPH0612202Y2 (ja) | 1986-09-03 | 1986-09-03 | 多気筒ロ−タリピストンエンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0612202Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6199601U (ja) * | 1984-12-07 | 1986-06-25 |
-
1986
- 1986-09-03 JP JP1986135904U patent/JPH0612202Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6342801U (ja) | 1988-03-22 |
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