JPH061211A - 流体式リターダ制御装置 - Google Patents

流体式リターダ制御装置

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JPH061211A
JPH061211A JP4185759A JP18575992A JPH061211A JP H061211 A JPH061211 A JP H061211A JP 4185759 A JP4185759 A JP 4185759A JP 18575992 A JP18575992 A JP 18575992A JP H061211 A JPH061211 A JP H061211A
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pressure
air
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liquid
valve
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JP4185759A
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English (en)
Inventor
Naoki Kaneda
直樹 金田
Hideyuki Fujinami
秀之 藤波
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T10/00Control or regulation for continuous braking making use of fluid or powdered medium, e.g. for use when descending a long slope
    • B60T10/02Control or regulation for continuous braking making use of fluid or powdered medium, e.g. for use when descending a long slope with hydrodynamic brake

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体式リターダ制御装置の提供。 【構成】 圧力空気源4から空液変換装置25に供給す
る空気の圧力を、少なくとも低圧、中間圧及び高圧に切
り換え可能な減圧バルブ32,95又は無段階に減圧調
節可能な比例電磁バルブ110と、車両が所定の走行速
度以下の走行速度であることを検出する走行速度検出手
段100,111とを備え、走行速度検出手段100,
111による検出信号があつた際、前記減圧バルブ3
2,95又は比例電磁バルブ110を所定の走行速度を
超える走行速度での設定圧力よりも高圧状態に切り換
え、圧力空気源4からの高圧力空気を空液変換装置25
に供給する。 【効果】 簡素な構造により、制動トルクが低下する低
速走行状態における減速度が補われ、走行速度の良好な
低下傾向が持続して得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体式リターダ制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】トラック、バス等の大型車
両において、流体式リターダ装置を装着するものが知ら
れている。流体式リターダ装置は、降坂時、高速からの
減速時等に制動トルクを発生させ、摩擦ブレーキ装置の
温度上昇によるフェードを防止し、車両の安全性及び摩
擦材の耐久性を向上させる。流体式リターダ装置は、プ
ロペラシャフト等の車輪と共に回転する回転軸に固定可
能なロータと、車体側に回転不可能に固定されるステー
タとを備える流体式リターダにおいて、クラッチ装置に
よつてロータを回転軸側に接続固定して、ロータによつ
て作動液体を攪拌し、作動液体の摩擦損失及びステータ
への衝突損失によつて制動トルクを発生させる。
【0003】しかして、流体式リターダ装置による制動
トルクは、流体式リターダ内の作動液体の圧力を一定と
した場合、回転軸の回転数つまり車両の走行速度に応じ
て得られ、車両の低速走行状態にて得られる制動トルク
が微小であるため、不慣れな運転者が停止間際や低速走
行域において追突事故を起こす恐れがある。また、山岳
道などの長い下り坂において30〜50Km/hの低速
度走行を持続する場合、流体式リターダによる減速度が
小さいため、操作フィーリングに劣る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、請求項1
の発明の構成は、車輪と共に回転する回転軸に設けら
れ、常時作動液体が充填されると共に、ロータ及び非回
転のステータを備える流体式リターダと、駆動装置によ
つて駆動され、該ロータと該回転軸とを接続又は切断す
るクラッチ装置と、該流体式リターダの作動液体入口と
作動液体出口との間を接続する閉回路と、該閉回路内の
作動液体に空気圧を作用させる空液変換装置と、圧力空
気源から該空液変換装置に供給する空気の圧力を切り換
え可能な減圧手段と、車両が所定の走行速度以下の走行
速度であることを検出する走行速度検出手段とを備え、
該走行速度検出手段による検出信号があつた際、前記減
圧手段を所定の走行速度を超える走行速度での設定圧力
よりも高圧状態に切り換え、前記圧力空気源からの高圧
力空気を前記空液変換装置に供給することを特徴とする
流体式リターダ制御装置である。そして、本発明の実施
態様によれば、減圧手段は、圧力空気源から空液変換装
置に供給する空気の圧力を、低圧に減圧する第1減圧バ
ルブ、中間圧に減圧する第2減圧バルブ及び高圧に減圧
する低速用減圧バルブと、これら第1減圧バルブ、第2
減圧バルブ及び低速用減圧バルブを通して空液変換装置
に供給する空気の圧力を切換える、低圧位置、中間圧位
置又は高圧位置を有する切換えバルブとから構成するこ
とができ、前記切換えバルブに中間圧位置を採らせた状
態で走行速度検出手段による検出信号があつた際、前記
切換えバルブに高圧位置を採らせ、前記圧力空気源から
の高圧力空気を前記空液変換装置に供給する。また、本
発明の別の実施態様によれば、減圧手段は、圧力空気源
から空液変換装置に供給する空気の圧力を、無段階に減
圧調節可能な比例電磁バルブから構成することができ、
走行速度検出手段によつて車両が所定の走行速度以下で
あることが検出された際、該比例電磁バルブを前記走行
速度検出手段の検出信号に応じて設定される制御値に基
づいて制御し、前記空液変換装置に供給する空気の圧力
を走行速度の低下に応じて次第に高圧にする。
【作用】
【0005】本発明によれば、車両の走行中において駆
動装置によつてクラッチ装置を接続させれば、ロータが
回転軸と一体回転を開始し、流体式リターダが作動す
る。そして、圧力空気源からの空気を減圧手段によつて
減圧して空液変換装置に導入し、閉回路内の作動液体に
所定の圧力の空気を作用させることにより、この制御圧
に応じた制動トルクが発生する。すなわち、ロータの自
己ポンプ作用によつて、冷却を兼ねた作動液体が作動液
体入口から流入して作動液体出口から流出する循環状態
において、ロータの攪拌によつて運動エネルギーが与え
られた作動液体がステータに衝突し、作動液体に熱とし
て伝えられながら制動作用が得られる。
【0006】このようにして車両が減速し、所定走行速
度以下の走行速度になり、走行速度検出手段による検出
信号があつた際、減圧手段を所定の走行速度を超える走
行速度での設定圧力よりも高圧状態に切り換える。これ
により、圧力空気源からの高圧力空気が空液変換装置に
供給される。その結果、所定走行速度以下において、流
体式リターダによる制動トルクの不足が補われ、適当な
減速が得られる。
【0007】請求項2の実施態様によれば、低圧位置、
中間圧位置又は高圧位置を有する切換えバルブに中間圧
位置を採らせた状態で車両が減速し、所定走行速度以下
の走行速度になり、走行速度検出手段による検出信号が
あつた際、切換えバルブに高圧位置を採らせる。これに
より、圧力空気源からの高圧力空気が空液変換装置に供
給される。その結果、所定走行速度以下において、流体
式リターダによる制動トルクの不足が補われ、適当な減
速が得られる。
【0008】また、請求項3の実施態様によれば、車両
が減速し、所定走行速度以下の走行速度になり、走行速
度検出手段による検出信号があつた際、走行速度検出手
段による検出信号に応じた制御値が設定される。そし
て、比例電磁バルブを前記制御値に基づいて制御し、空
液変換装置に供給する空気の圧力を走行速度の低下に応
じて次第に高圧にする。すなわち、走行速度検出手段に
よる検出信号に応じた制御値に基づいて次々に比例電磁
バルブによる圧力制御が行われ、空液変換装置に供給す
る空気の圧力が走行速度の低下に応じて次第に高圧に変
更される。その結果、所定走行速度以下において、流体
式リターダによる制動トルクの不足が良好に補われ、適
当な減速が得られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1〜図3は、本発明の第1実施例を示
す。流体式リターダ装置は、図1に示すように流体式リ
ターダ11、クラッチ装置13及び空気圧シリンダ装置
17を含む流体式リターダユニット1、クーラ・ポンプ
ユニット2、圧力制御装置3、クラッチ制御装置6、圧
力空気源4及びリターダスイッチ5を主構成要素として
いる。流体式リターダ11は、図外のフレームのサイド
メンバーやトランスミッションリヤカバー等の車体側部
材に固着されて非回転のケース11cを備え、ケース1
1cの中心部には、一端部がトランスミッション出力軸
等に接続される回転軸10が、適宜のシール部材及び軸
受を介在させて回転自在かつ液密に貫通している。この
回転軸10の他端部は、図外のプロペラシャフト等を介
して車輪に接続され、車輪と共に回転する。
【0010】このようにして回転軸10の周囲に、ケー
ス11cにて区画され、常時作動液体(油又は水)が充
填充満されたリターダ室12を液密に画成している。こ
のリターダ室12内には、回転軸10を中心とする放射
状の羽根が形成されたステータ15が設けられると共
に、回転軸10を中心とする放射状の羽根を有し、ステ
ータ15と対向して回転軸10側の部材に相対回転不可
能に固定可能なロータ16が設けられる。ステータ15
は、ケース11cと一体をなし、車体側部材に実質的に
回転不可能に固定されている。
【0011】また、ケース11cには、リターダ室12
の中心部に位置させて作動液体入口11aが設けられ、
リターダ室12の外周部に位置させて作動液体出口11
bが設けられている。
【0012】更に、ロータ16の内周部には、回転軸1
0側部材とロータ16とを接続又は切断可能な湿式多板
のクラッチ装置13を配設する。クラッチ装置13は、
円環状をなす複数枚のプレッシャプレート14と、ロー
タ16に固設され、かつ、ケース11cに第1軸受13
aを介して回転自在に支承され、適宜のプレッシャプレ
ート14をスプライン結合させて中心軸線方向のしゆう
動自在に支持する筒状の支持部材19と、一端部に位置
する可動のプレッシャプレート14を回転自在に支承す
る第2軸受13bとを備える。
【0013】このクラッチ装置13には、駆動装置であ
る空気圧シリンダ装置17が付属される。空気圧シリン
ダ装置17は、ダイアフラム17aによつて区画される
圧力室17cと、ダイアフラム17aと第2軸受13b
とを接続する接続部材17bとを備える。一方、複数枚
のクラッチプレート18は、回転軸10に軸線方向の移
動自在にスプライン結合され、各プレッシャプレート1
4間に挟装されている。
【0014】しかして、空気圧シリンダ装置17の圧力
室17cに、圧力空気源4からの圧力空気を後記する第
1切換えバルブ31を介して供給すれば、ダイアフラム
17a、接続部材17b及び第2軸受13bを介して一
端部に位置する可動のプレッシャプレート14が押し込
まれ、回転軸10と一体に回転するクラッチプレート1
8に対し各プレッシャプレート14を押し付けるので、
クラッチ装置13が接続される。これにより、ケース1
1cに第1軸受13aを介して回転自在に支持した筒状
の支持部材19が回転するので、支持部材19と一体の
ロータ16が回転軸10と一体回転する。そして、ロー
タ16とステータ15との間に充填した液体の運動エネ
ルギーが熱エネルギーに変換されて制動トルクを発生す
る。
【0015】クラッチ制御装置6は、第1切換えバルブ
31及び減圧弁35を有する。この第1切換えバルブ3
1は、圧力空気源4と空気圧シリンダ装置17の圧力室
17cとの間に減圧弁35を備えて介在され、圧力空気
源4の圧力空気を減圧弁35を介して減圧して圧力室1
7cに供給するb位置と、圧力室17cをドレインする
a位置とを有する。
【0016】また、圧力制御装置3は、第2切換えバル
ブ32及び第3切換えバルブ95を有する。第2切換え
バルブ32及び第3切換えバルブ95は、上流側に並列
に配置した減圧手段である第1減圧バルブ33、第2減
圧バルブ34及び低速用減圧バルブ93を備えて、圧力
空気源4と後記する空液変換装置25の空気室25dと
の間に介在し、圧力空気源4の圧力空気をいずれかの減
圧バルブ33若しくは34又は低速用減圧バルブ93を
介して空気室25dに供給する切換えバルブとしての機
能を有する。このため、第2切換えバルブ32は、低圧
位置d及び中間圧兼高圧位置cを有し、第3切換えバル
ブ95は、中間圧位置e及び高圧位置fを有する。この
第2切換えバルブ32と空気室25dとの間は、配管3
6によつて接続されている。そして、第2減圧バルブ3
4と低速用減圧バルブ93は、第3切換えバルブ95を
介して第2切換えバルブ32の一方の入口ポートに接続
する。
【0017】第1,第2減圧バルブ33,34及び低速
用減圧バルブ93には、大きさの異なる設定圧が設定さ
れているので、第2切換えバルブ32の常態での低圧位
置dにより、圧力空気源4の圧力空気が第1減圧バルブ
33によつて比較的低い設定圧力に減圧調整されて空液
変換装置25の空気室25dに供給される。また、第2
切換えバルブ32に中間圧兼高圧位置cを採らせると共
に、第3切換えバルブ95に常態である中間圧位置eを
採らせることにより、圧力空気源4の圧力空気が第2減
圧バルブ34によつて中間圧に減圧されて空液変換装置
25の空気室25dに導入され、第2切換えバルブ32
に中間圧兼高圧位置cを採らせると共に、第3切換えバ
ルブ95に高圧位置fを採らせることにより、圧力空気
源4の圧力空気が低速用減圧バルブ93によつて高圧に
減圧されて空液変換装置25の空気室25dに導入され
る。
【0018】しかして、この第2切換えバルブ32及び
第3切換えバルブ95に備える3個の減圧バルブ33,
34,93は、圧力空気源4から空液変換装置25の空
気室25dに供給する空気の圧力を、低圧、中間圧及び
高圧に切り換え可能な減圧バルブとして機能する。な
お、各減圧バルブ33,34及び低速用減圧バルブ93
は、2次側つまり空液変換装置25の空気室25d側の
圧力をリリーフ可能である。
【0019】このような第1切換えバルブ31、第2切
換えバルブ32及び第3切換えバルブ95は、それぞれ
リターダスイッチ5に接続され、後述する制御回路によ
つて各バルブ31、32又は95を選択して切換え接続
できるようになつている。一方、ケース11cに設けた
作動液体入口11aは、閉回路21及びクーラ・ポンプ
ユニット2を介してケース11cに設けた作動液体出口
11bに接続されている。すなわち、閉回路21には、
作動液体入口11a側から順次に作動液体を循環させる
ポンプ22及び作動液体用クーラ23が接続されてい
る。ポンプ22は、電気モータ22aによつて回転駆動
され、作動液体用クーラ23はファン23aによつて空
冷される。
【0020】また、閉回路21の適当箇所(図示の実施
例にあつては、作動液体用クーラ23の一端部)に、閉
回路21ひいては流体式リターダ11の作動液体に空気
圧を作用させる空液変換装置25が配管28を介して接
続される。空液変換装置25は、空液変換装置本体25
a内を、気密性を有して変形容易な可撓膜であるゴム膜
25bによつて作動液体を貯溜する作動液体室25cと
空気室25dとに区画して構成される。この作動液体室
25cが閉回路21に常時接続され、また、空気室25
dが、前述した第2切換えバルブ32若しくは第3切換
えバルブ95及び両切換えバルブ32,95の上流側に
並列に配置した3個の減圧バルブ33,34,93のい
ずれかを介して圧力空気源4に接続され、空気室25d
に所定圧力の圧力空気が供給されるので、閉回路21ひ
いては流体式リターダ11の作動液体の圧力を高低調節
することができる。なお、作動液体室25cは、作動液
体のリザーバとしても機能する。
【0021】また、作動液体室25cには、手動切換え
バルブ26を介して作動液体リザーバ27が接続され、
手動切換えバルブ26の切換え操作によつて作動液体リ
ザーバ27の作動液体を空液変換装置25の作動液体室
25cに供給することができるようになつている。
【0022】そして、流体式リターダ11の外周側半部
に備えられ、作動液体の比較的高い第1所定温度(例え
ば150℃)を検出するスイッチからなる第1液温検出
手段41と、作動液体用クーラ23に備えられ、第1液
温検出手段41による検出温度よりも若干(10〜20
℃程度)低い作動液体の第2所定温度を検出するスイッ
チからなる第2液温検出手段42とを備えさせる。第1
液温検出手段41を流体式リターダ11の外周側半部に
備える理由は、ロータ16によつて攪拌状態の流体式リ
ターダ11の内周側半部は、キャビテーションを生じ易
く、攪拌状態の作動液体の温度を正確に把握し難いため
である。また、第2液温検出手段42による検出温度を
第1液温検出手段41による検出温度よりも若干(10
〜20℃程度)低く設定したが、これは、リターダ室1
2の作動液体出口11bから流出し、閉回路21を流通
して作動液体用クーラ23に流入するまでの間における
作動液体の温度低下を考慮したためである。なお、上記
の第1所定温度(例えば150℃)は、瞬間的な温度上
昇をも検出可能なようにオーバヒートを生ずる実際の温
度よりも少し低めに設定してある。
【0023】この第1液温検出手段41又は第2液温検
出手段42は、作動液体が前記いずれかの所定温度にま
で上昇したことをいずれか一方の液温検出手段41又は
42によつて検出した際、空気圧シリンダ装置17をド
レインさせることによつて復帰駆動させ、クラッチ装置
13を切断するように機能する。この空気圧シリンダ装
置17の復帰駆動は、実際にはスイッチ43を切断して
第1切換えバルブ31をa位置に切り換えて、図外のス
プリングによつてダイアフラム17a及び接続部材17
bを復帰させてなされる。
【0024】また、作動液体の中間の第3所定温度(例
えば120℃)を検出するスイッチからなる第3液温検
出手段44を設ける。この第3液温検出手段44は、通
常、流体式リターダ11に備えるが、作動液体用クーラ
23等の閉回路21に備えることもできる。この第3液
温検出手段44は、作動液体が前記第3所定温度にまで
上昇したことを検出した際、第2切換えバルブ32に低
圧位置dを採らせ、空液変換装置25に供給する空気の
圧力を低圧側に切り換える。実際にはスイッチ45を切
断し、第2切換えバルブ32に低圧位置dを採らせ、中
間圧兼高圧位置cへの切換えを禁止する。
【0025】更に、作動液体の比較的低い第4所定温度
(例えば80℃)を検出する第4液温検出手段46を設
ける。この第4液温検出手段46は、通常、作動液体用
クーラ23に備えられるが、流体式リターダ11又は閉
回路21に備えることもできる。
【0026】このような第1〜第4液温検出手段41,
42,44,46は、図2に示す制御回路に組み込まれ
ている。先ず、電源50には、排気ブレーキ54を作動
させる排気ブレーキスイッチ51、アクセルペダルが踏
み込まれていない状態で閉じるアクセルスイッチ52、
走行駆動力断接用のクラッチペダルが踏み込まれていな
い状態で閉じるクラッチスイッチ57、アンチロックブ
レーキシステムが非作動状態にて閉じるアンチロックス
イッチ53及び排気ブレーキ54が直列に接続されてい
る。更に、電源50には、圧力空気源4の圧力低下によ
つて閉じ作動する圧力スイッチ55及びこの圧力低下を
警報する警報ランプ56が接続されている。
【0027】リターダスイッチ5は、排気ブレーキスイ
ッチ51とアクセルスイッチ52との間に接続され、
(1)位置、(2)位置及び(3)位置の各切換え位置
を有する。(1)位置は、排気ブレーキスイッチ51を
閉じて排気ブレーキ54のみを作動させる流体式リター
ダ11のOFF位置であり、(2)位置は、第2切換え
バルブ32に低圧位置dを採らせ、第1減圧バルブ33
を介して比較的低い圧力を空液変換装置25の空気室2
5dに付与する低圧位置であり、(3)位置は、第2切
換えバルブ32に中間圧兼高圧位置cを採らせ、第2減
圧バルブ34又は低速用減圧バルブ93と第3切換えバ
ルブ95とを介して中間又は高圧の圧力を空液変換装置
25の空気室25dに付与する中間圧兼高圧位置であ
る。また、この(2)位置及び(3)位置において、ク
ラッチ装置13が空気圧シリンダ装置17によつて接続
駆動される。しかして、この(2)位置及び(3)位置
が、流体式リターダ11のON位置を構成している。
【0028】第1アンド回路60の4個の入力端子に
は、リターダスイッチ5が(2)位置又は(3)位置に
ある信号が回路75を介して、排気ブレーキスイッチ5
1、アクセルスイッチ52、クラッチスイッチ57及び
アンチロックスイッチ53が共に閉じ作動にある信号が
回路76を介して、圧力スイッチ55が開き作動にある
信号がノット回路61を備える回路77を介して反転し
て、また第1液温検出手段41又は第2液温検出手段4
2のうちの少なくとも一方が所定温度を検出した際の信
号が、ノット回路62を備える回路78を介して反転し
て、それぞれ接続されている。このため、一対の第1液
温検出手段41及び第2液温検出手段42は、オア回路
64の入力端子にそれぞれ接続され、オア回路64の出
力端子が回路78に接続されている。この第1アンド回
路60の出力端子は回路84を介してスイッチ43に接
続し第1アンド回路60からの出力信号によつてスイッ
チ43に閉じ作動を与える。このスイッチ43の閉じ作
動により、第1切換えバルブ31のリターダスイッチ5
による作動が確保され、また開き作動によつてリターダ
スイッチ5の切換え位置とは無関係にa位置に切り換え
られる。
【0029】なお、第1液温検出手段41又は第2液温
検出手段42のうちの少なくとも一方が第1又は第2所
定温度を検出した際には、ブザー65が警報音を発する
ようになつている。また、排気ブレーキスイッチ51、
アクセルスイッチ52、クラッチスイッチ57及びアン
チロックスイッチ53が共に閉じ作動した際には、パイ
ロットランプ、ブレーキランプ等のランプ66が点灯
し、排気ブレーキ54(又は流体式リターダ11が作動
中であることを知らせる。
【0030】また、第2アンド回路68の3個の入力端
子には、リターダスイッチ5が(3)位置にある信号が
回路79を介して、第1アンド回路60の出力信号が回
路80を介して、また第3液温検出手段44による検出
信号がノット回路69を備える回路81を介して反転し
て接続する。第2アンド回路68の出力端子は、回路8
5を介してスイッチ45に接続し、第2アンド回路68
からの出力信号によつてスイッチ45に閉じ作動を与え
る。
【0031】このスイッチ45の閉じ作動により、リタ
ーダスイッチ5による第2切換えバルブ32の作動が確
保され、また、開き作動によつてリターダスイッチ5の
切換え位置とは無関係に第2切換えバルブ32に低圧位
置dを採らせて、空液変換装置25の空気室25dに第
1減圧バルブ33からのみの比較的低圧の圧力空気が供
給される。なお、第3液温検出手段44による検出信号
の発生により、黄色ランプ等の警報ランプ70が点灯す
る。
【0032】更に、第3アンド回路99の2個の入力端
子には、回路98によつて第2アンド回路68の出力端
子が接続されると共に、走行速度検出手段100による
検出信号が回路101を介して接続される。走行速度検
出手段100は、電源50に接続する車速検出スイッチ
にて構成され、車両が所定の走行速度を超えている場合
にOFF作動し、車両が所定の走行速度以下(例えば車
速50Km/h以下)の走行速度である際にON作動
し、検出信号を出力する。この第3アンド回路99の出
力端子は、回路91を介して第3切換えバルブ95に接
続され、第3アンド回路99からの出力信号があつた
際、第3切換えバルブ95に高圧状態を与える高圧位置
fに切り換え、圧力空気源4からの高圧力空気を低速用
減圧バルブ93及び第2切換えバルブ32を通して空液
変換装置25の空気室25dに供給する。
【0033】また、第4液温検出手段46による検出信
号により、回路82を介して電気モータ22a及びファ
ン23aを駆動させ、ポンプ22によつて閉回路21、
流体式リターダ11等の作動液体を循環させると共に、
作動液体用クーラ23を作動させるようになつている。
【0034】次に、上記実施例の作用について説明す
る。先ず、車両の走行中において、排気ブレーキスイッ
チ51を閉作動させれば、アクセルペダルが踏み込まれ
ずにアクセルスイッチ52が閉じ、クラッチペダルが踏
み込まれずにクラッチスイッチ57が閉じ、かつ、アン
チロックブレーキシステムが非作動状態でアンチロック
スイッチ53が閉じている状態で、排気ブレーキ54が
作動を開始する。なお、以下の説明において車両は排気
ブレーキ54による通常の減速走行状態にあり、排気ブ
レーキスイッチ51、アクセルスイッチ52、クラッチ
スイッチ57及びアンチロックスイッチ53が共に閉じ
作動状態にあり、また圧力スイッチ55が開き作動状態
にあるものとする。
【0035】次に、リターダスイッチ5を例えば(2)
位置に切り換えれば、圧力空気源4からの圧力空気が、
空気圧シリンダ装置17の圧力室17cに第1切換えバ
ルブ31を介して導入され、クラッチ装置13が接続す
る。すなわち、第1切換えバルブ31にb位置を採らせ
て圧力室17cに圧力空気源4からの圧力空気を導入す
れば、ダイアフラム17aを介して接続部材17bが押
し込まれるので、回転軸10と一体に回転するクラッチ
プレート18に対し、第2軸受13bにて支持されるプ
レッシャプレート14が押し付けられ、クラッチ装置1
3が接続される。
【0036】これにより、ケース11cに第1軸受13
等を介して回転自在に支持した支持部材19が回転する
ので、支持部材19と一体のロータ16が回転軸10と
一体回転を開始する。その際、第2切換えバルブ32が
低圧位置dを採り、圧力空気源4の圧力空気が第1減圧
バルブ33によつて比較的低い設定圧力に減圧調整され
て空液変換装置25の空気室25dに供給され、比較的
低い設定圧力に応じた比較的小さな制動トルクが流体式
リターダ11に発生する。すなわち、ロータ16の自己
ポンプ作用によつて、冷却を兼ねた作動液体が作動液体
入口11aから流入して作動液体出口11bから流出す
る循環状態において、ロータ16の攪拌によつて運動エ
ネルギーが与えられた作動液体がステータ15に衝突
し、作動液体に熱として伝えられながら制動作用が得ら
れる。同時に、作動液体によつてクラッチ装置13の冷
却も図られる。
【0037】次に、リターダスイッチ5を(3)位置に
切り換えれば、第2アンド回路68からの信号によつて
スイッチ45が閉じるので、クラッチ装置13が接続し
たままで、第2切換えバルブ32が中間圧兼高圧位置c
に切換えられる。その際、車両が所定の走行速度を超え
ていて走行速度検出手段100がOFF作動しているな
ら、圧力空気源4の圧力空気が第2減圧バルブ34によ
つて中間の設定圧力に減圧調整されて空液変換装置25
の空気室25dに供給され、中間の設定圧力に応じた少
し大きな制動トルクが流体式リターダ11に発生する。
【0038】このようにして車両が減速し、又は、リタ
ーダスイッチ5を(3)位置に切り換えた際に走行速度
検出手段100がON作動している場合には、走行速度
検出手段100の検出信号によつて、第3切換えバルブ
95が中間圧位置eから高圧位置fに切り換わる。但
し、第3液温検出手段44によつて、作動液体が前記第
3所定温度にまで上昇したことは検出されていないもの
とする。
【0039】第3切換えバルブ95が高圧位置fを採れ
ば、第2切換えバルブ32が中間圧兼高圧位置cを採つ
ているので、低速用減圧バルブ93を介して高圧の圧力
空気が空液変換装置25の空気室25dに供給される。
その結果、車両が所定走行速度以下にて走行中におい
て、所定の走行速度を超える走行速度での設定圧力より
も高い圧力空気が空気室25dに供給され、この高い圧
力空気に応じた更に大きな制動トルクが流体式リターダ
11に発生する。これにより、所定走行速度以下におけ
る流体式リターダ11の制動トルクの不足が補われ、適
当な減速が得られる。
【0040】このようにリターダスイッチ5を(3)位
置として得られる車両の減速度について、図3を参照し
て説明する。破線Aは、低速用減圧バルブ93及び第3
切換えバルブ95を備えない従来の流体式リターダにお
いて、リターダスイッチ5を(3)位置に切換えた状態
で発生する相当減速度(G)の特性を示し、実線Bは、
リターダスイッチ5を(3)位置に切換えた状態で、本
実施例に係る流体式リターダ11に発生する相当減速度
の特性を示す。流体式リターダ11の作動による車両の
相当減速度は、破線Aにて示すように高速走行時〔回転
軸10の回転数が約2000rpm以上(車速80Km/h
以上)〕においては約0.08Gが安定的に得られ、速
度減少に伴つて流体式リターダ11の作動による車両の
相当減速度も漸減する。
【0041】これに対し、車両が所定の走行速度〔回転
軸10の回転数が約1250rpm(車速50Km/
h)にまで減速すると、第3切換えバルブ95が高圧位
置fを採り、低速用減圧バルブ93を介して高圧の圧力
空気が空液変換装置25の空気室25dに供給されるの
で、点Pにて示すように相当減速度(G)が瞬時に増大
する。その後、低速用減圧バルブ93からの高圧の圧力
空気が空気室25dに供給され続けるので、比較的高い
相当減速度(G)が得られるようになる。
【0042】そして、流体式リターダ11の作動中にお
いて作動液体が比較的低い第4所定温度(例えば80
℃)に上昇すれば、これが第4液温検出手段46によつ
て検出され、ポンプ22が電気モータ22aによつて回
転駆動されると共に、作動液体用クーラ23がファン2
3aによつて空冷される。
【0043】また、作動液体が昇温し、作動液体の中間
の第3所定温度(例えば120℃)が第3液温検出手段
44によつて検出されれば、その検出信号がノット回路
69を介して第2アンド回路68に反転して供給される
と共に、警報ランプ70が点灯する。そして、第2アン
ド回路68に両回路79,80からの信号が入力されて
いる状態で、スイッチ45に開き作動を与えるので、リ
ターダスイッチ5が(3)位置に切換えられているにも
係わらず、第2切換えバルブ32に低圧位置dを採らせ
て、空液変換装置25の空気室25dに第1減圧バルブ
33からのみの比較的低圧の圧力空気が供給される。勿
論、走行速度検出手段100がON作動している場合で
も、第2切換えバルブ32が低圧位置dを採るので、低
速用減圧バルブ93を介して高圧の圧力空気が空液変換
装置25の空気室25dに供給されることはない。
【0044】更に作動液体が昇温し、作動液体の比較的
高い第1又は第2所定温度(例えば130〜150℃程
度)が第1液温検出手段41又は第2液温検出手段42
のいずれか一方によつて検出されれば、この検出信号が
オア回路64及びノット回路62を介して第1アンド回
路60に入力すると共に、ブザー65が警報音を発す
る。従つて、第1アンド回路60の他の入力端子に、リ
ターダスイッチ5が(2)位置又は(3)位置を採る信
号が入力されている場合であつても、スイッチ43を切
断して第1切換えバルブ31がa位置に切り換えられる
ので、空気圧シリンダ装置17の圧力室17cがドレイ
ンされると共に、図外のスプリングによつてダイアフラ
ム17a及び接続部材17bが復帰し、クラッチ装置1
3が切断される。勿論、第2アンド回路68に回路80
からの信号が入力されていない場合には、第3アンド回
路99からの出力信号も存在しないので、第3切換えバ
ルブ95が高圧位置fを採ることもない。
【0045】このようにしてリターダスイッチ5が
(2)位置又は(3)位置を採るにも係わらず、流体式
リターダ11の作動が停止するので、流体式リターダ1
1のオーバヒートに起因する不具合、特に火災が防止さ
れる。このように作動液体の比較的高い第1又は第2所
定温度を、作動液体の流動に伴う温度低下を考慮しなが
ら第1液温検出手段41又は第2液温検出手段42のい
ずれか一方によつて検出するようにしたので、第1液温
検出手段41を流体式リターダ11の外周側半部に備え
させて、ロータ16によつて攪拌状態の流体式リターダ
11内の作動液体の温度を比較的正確に検出するように
したことと相まつて、流体式リターダ11のオーバヒー
トの可能性を正確に検出することができる。
【0046】勿論、リターダスイッチ5を(1)位置に
切り換えてOFF作動すれば、クラッチ装置13が切断
され、ロータ16の回転が停止すると共に、中間圧兼高
圧位置cを採る第2切換えバルブ32は低圧位置dに復
帰する。なお、上記の実施例にあつては、第2切換えバ
ルブ32に中間圧兼高圧位置cを採らせた走行状態にお
いて、走行速度検出手段100による検出信号があつた
際、第3切換えバルブ95を高圧位置fに切り換えるよ
うにしたが、第2切換えバルブ32に低圧位置dを採ら
せた走行状態において、走行速度検出手段100による
検出信号があつた際、第2切換えバルブ32に中間圧兼
高圧位置cを採らせると共に第3切換えバルブ95を高
圧位置fに切り換え、第1減圧バルブ33の作用位置か
ら低速用減圧バルブ93の作用位置に切換え、高圧力空
気を空液変換装置25の空気室25dに付与することも
できる。
【0047】図4〜図8には、本発明の第2実施例を示
し、第1実施例と実質的同一部分には同一符号を付して
それらの説明は省略する。この実施例にあつては、第1
実施例の第1減圧バルブ33、第2減圧バルブ34及び
低速用減圧バルブ93、並びに第2切換えバルブ32及
び第3切換えバルブ95に代えて、減圧手段である比例
電磁バルブ110を配置し、また、図5に示すように車
両の所定の走行速度以下の走行速度を検出する走行速度
検出手段111として、走行速度検出センサーを採用
し、この走行速度検出手段111による検出信号及び第
2アンド回路68の出力端子が、それぞれ回路120,
121を介してマイクロコンピュータ112に接続され
る。
【0048】マイクロコンピュータ112に第2アンド
回路68の出力端子を接続したことにより、第1アンド
回路60によつて流体式リターダ11が作動可能状態に
あると共にリターダスイッチ5が(3)位置に切換えら
れ、第3液温検出手段44によつて作動液体が前記第3
所定温度にまで上昇していることが検出されない場合
に、マイクロコンピュータ112によつて比例電磁バル
ブ110が制御される。なお、スイッチ45をマイクロ
コンピュータ112と比例電磁バルブ110との間に介
在させ、スイッチからなる第3液温検出手段44によつ
て作動液体の中間の第3所定温度(例えば120℃)が
検出された際、スイッチ45を切つて比例電磁バルブ1
10への信号を遮断し、第1実施例において第2切換え
バルブ32に低圧位置dを採らせる場合と同様の低圧状
態を比例電磁バルブ110に与えるようにした。
【0049】マイクロコンピュータ112は、図6に示
す比較手段113、走行速度検出手段111による検出
信号に応じた制御値A0 及び中間圧用制御値B0 を設定
する制御値設定手段114としての機能を有する。すな
わち、走行速度検出手段111による検出信号を比較手
段113において比較し、車両が所定の走行速度を超え
る走行速度である場合には、比例電磁バルブ110を前
記中間圧用制御値B0に基づいて制御し、空液変換装置
25の空気室25dに供給する空気を中間の圧力空気と
する。一方、車両が所定の走行速度以下の走行速度であ
り、かつ、第2アンド回路68からの出力信号が存在す
る場合には、比例電磁バルブ110を前記制御値A0
基づいて制御し、空液変換装置25の空気室25dに供
給する空気の圧力を走行速度の低下に応じて次第に高圧
に変更する。制御値A0 及び中間圧用制御値B0 は、マ
イクロコンピュータ112内のROMに走行速度に応じ
たデータテーブルとして予め記憶させてあり、中間圧用
制御値B0 に基づいて空液変換装置25の空気室25d
に供給される空気の圧力よりも、制御値A0 に基づいて
空液変換装置25の空気室25dに供給される空気の圧
力の方が高くなつている。
【0050】第2実施例の作用について、図7に示すフ
ローチャートを参照しながら説明する。P1ステップに
おいて、マイクロコンピュータ112に対する第2アン
ド回路68からの入力信号の有無を判断し、無の場合に
はそのままリターンし、有の場合にはP2ステップにて
走行速度検出手段111による速度信号である検出信号
を読み込み、P3ステップに移行する。P3ステップで
は、比較手段113によつて車両が所定速度以下かどう
かを判断し、車両が所定速度を超えている場合には、P
4ステップにて中間圧用制御値B0 を読み込み、P5ス
テップにてこの中間圧用制御値B0 を出力し、中間圧用
制御値B0 によつて比例電磁バルブ110を制御し、空
液変換装置25の空気室25dに供給する空気の圧力を
中間圧にする。これにより、第1実施例において第2切
換えバルブ32を中間圧兼高圧位置cに切換えて第2減
圧バルブ34を作用させた場合と同様に、圧力空気源4
の圧力空気が中間の設定圧力に減圧調整されて空液変換
装置25の空気室25dに供給され、中間の設定圧力に
応じた少し大きな制動トルクが流体式リターダ11に発
生する。
【0051】一方、車両が所定速度以下の場合には、P
6ステップに移行してテーブルルックアップを行つてこ
の速度に応じた制御値A0 を読み込む。次に、P7ステ
ップにてこの制御値A0 を出力し、この制御値A0 によ
つて比例電磁バルブ110の開度を制御し、所定の圧力
の空気を空液変換装置25の空気室25dに供給する。
このような制御は、所定時間毎に繰り返し行う。しかし
て、速度の信号に応じて次々に読み込んだ制御値A0
基づく圧力空気により、流体式リターダ11の作動液体
の圧力が次々に制御され、所定の減速度が変化しながら
発生する。
【0052】このようにリターダスイッチ5を(3)位
置として得られる車両の減速度について、図8を参照し
て説明する。破線Aは、前述したように従来の流体式リ
ターダに発生する相当減速度(G)の特性を示し、実線
Cは、本実施例に係る流体式リターダ11に発生する相
当減速度の特性を示す。
【0053】すなわち、車両が所定の走行速度〔回転軸
10の回転数が約2250rpm(車速90Km/h)
を超える走行速度にある場合には、中間圧用制御値B0
によつて比例電磁バルブ110が制御され、中間の設定
圧力に応じた少し大きな制動トルクが流体式リターダ1
1に発生する。一方、車両が所定の走行速度〔回転軸1
0の回転数が約2250rpm(車速90Km/h)に
まで減速すると、以後、走行速度の低下に応じて変化す
る制御値A0 に基づいて次第に高圧の圧力空気が空液変
換装置25の空気室25dに供給されるようになるの
で、流体式リターダ11に発生する相当減速度(G)の
低下傾向が抑制される。なお、相当減速度(G)の変化
を連続的に与えることができ、図3に点Pにて示すよう
な相当減速度(G)の急激な増大箇所を生じさせなくて
よいので、操作フィーリングが良好である。
【0054】ところで、第2実施例にあつては、比較手
段113を設けて車両が所定の走行速度以下かどうかを
判断したが、所定速度以下においてON作動するスイッ
チを走行速度検出手段111に付属させれば、比較手段
113を省略することができる。また、第2実施例にあ
つては、所定速度以下の車両の走行速度に応じた制御値
0 によつて流体式リターダ11の作動液体の圧力を制
御したが、第1実施例と同様に、所定の走行速度以下に
おいて変化しない一定の制御値によつて流体式リターダ
11の作動液体の圧力を高めに制御すれば、図3に示す
と同様の減速度特性を得ることができる。更に、リター
ダスイッチ5を(2)位置として得られる車両の減速度
についても、走行速度検出手段111によつて車両が所
定の走行速度以下であることが検出された際、比例電磁
バルブ110を制御値に基づいて制御し、空液変換装置
25に供給する空気の圧力を走行速度の低下に応じて次
第に高圧にすることができる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る流体式リターダ制御装置によれば、流体式
リターダ装置の基本構造を変更することなく、簡素な構
造により、流体式リターダによる制動トルクが低下する
低速走行状態における減速度が補われ、走行速度の良好
な低下傾向が持続して得られるので、車両の操作フィー
リングが向上すると共に追突事故を未然に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る流体式リターダ装
置を示す概略図。
【図2】 同じく流体式リターダ制御装置を示す回路
図。
【図3】 同じく相当減速度−回転軸の回転数又は車速
特性を示す線図。
【図4】 本発明の第2実施例に係る流体式リターダ装
置を示す概略図。
【図5】 同じく流体式リターダ制御装置を示す回路
図。
【図6】 同じく構成要素の配置図。
【図7】 同じくチャートを示す図。
【図8】 同じく相当減速度−回転軸の回転数又は車速
特性を示す線図。
【符号の説明】
1:流体式リターダユニット、2:クーラ・ポンプユニ
ット、3:圧力制御装置、4:圧力空気源、5:リター
ダスイッチ、6:クラッチ制御装置、10:回転軸、1
1:流体式リターダ、11a:作動液体入口、11b:
作動液体出口、11c:ケース、12:リターダ室、1
3:クラッチ装置、13a:第1軸受、13b:第2軸
受、14:プレッシャプレート、15:ステータ、1
6:ロータ、17:空気圧シリンダ装置(駆動装置)、
17a:ダイヤフラム、17c:圧力室、18:クラッ
チプレート、19:支持部材、21:閉回路、22:ポ
ンプ、22a:電気モータ、23:作動液体用クーラ、
25:空液変換装置、25a:空液変換装置本体、25
b:ゴム膜、25c:作動液体室、25d:空気室、3
1:第1切換えバルブ、32:第2切換えバルブ、3
3:第1減圧バルブ(減圧手段)、34:第2減圧バル
ブ(減圧手段)、41:第1液温検出手段、42:第2
液温検出手段、43,45:スイッチ、44:第3液温
検出手段、46:第4液温検出手段、50:電源、5
1:排気ブレーキスイッチ、52:アクセルスイッチ、
53:アンチロックスイッチ、54:排気ブレーキ、5
5:圧力スイッチ、57:クラッチスイッチ、60:第
1アンド回路、61,62,69:ノット回路、64:
オア回路、68:第2アンド回路、93:低速用減圧バ
ルブ(減圧手段)、95:第3切換えバルブ、99:第
3アンド回路、100:走行速度検出手段、110:比
例電磁バルブ(減圧手段)、111:走行速度検出手
段、112:マイクロコンピュータ、113:比較手
段、114:制御値設定手段、(1):OFF位置、
(2):低圧位置(ON位置)、(3):中間圧兼高圧
位置(ON位置)、A0 :制御値、c:中間圧兼高圧位
置、d:低圧位置、e:中間圧位置、f:高圧位置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と共に回転する回転軸に設けられ、
    常時作動液体が充填されると共に、ロータ及び非回転の
    ステータを備える流体式リターダと、駆動装置によつて
    駆動され、該ロータと該回転軸とを接続又は切断するク
    ラッチ装置と、該流体式リターダの作動液体入口と作動
    液体出口との間を接続する閉回路と、該閉回路内の作動
    液体に空気圧を作用させる空液変換装置と、圧力空気源
    から該空液変換装置に供給する空気の圧力を切り換え可
    能な減圧手段と、車両が所定の走行速度以下の走行速度
    であることを検出する走行速度検出手段とを備え、該走
    行速度検出手段による検出信号があつた際、前記減圧手
    段を所定の走行速度を超える走行速度での設定圧力より
    も高圧状態に切り換え、前記圧力空気源からの高圧力空
    気を前記空液変換装置に供給することを特徴とする流体
    式リターダ制御装置。
  2. 【請求項2】 減圧手段が、圧力空気源から空液変換装
    置に供給する空気の圧力を、低圧に減圧する第1減圧バ
    ルブ、中間圧に減圧する第2減圧バルブ及び高圧に減圧
    する低速用減圧バルブと、これら第1減圧バルブ、第2
    減圧バルブ及び低速用減圧バルブを通して空液変換装置
    に供給する空気の圧力を切換える、低圧位置、中間圧位
    置又は高圧位置を有する切換えバルブとからなり、前記
    切換えバルブに中間圧位置を採らせた状態で走行速度検
    出手段による検出信号があつた際、前記切換えバルブに
    高圧位置を採らせ、前記圧力空気源からの高圧力空気を
    前記空液変換装置に供給することを特徴とする請求項1
    の流体式リターダ制御装置。
  3. 【請求項3】 減圧手段が、圧力空気源から空液変換装
    置に供給する空気の圧力を、無段階に減圧調節可能な比
    例電磁バルブからなり、走行速度検出手段によつて車両
    が所定の走行速度以下であることが検出された際、該比
    例電磁バルブを前記走行速度検出手段の検出信号に応じ
    て設定される制御値に基づいて制御し、前記空液変換装
    置に供給する空気の圧力を走行速度の低下に応じて次第
    に高圧にすることを特徴とする請求項1の流体式リター
    ダ制御装置。
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