JPH07309225A - 車両用制動装置 - Google Patents

車両用制動装置

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Publication number
JPH07309225A
JPH07309225A JP6125909A JP12590994A JPH07309225A JP H07309225 A JPH07309225 A JP H07309225A JP 6125909 A JP6125909 A JP 6125909A JP 12590994 A JP12590994 A JP 12590994A JP H07309225 A JPH07309225 A JP H07309225A
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JP
Japan
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air
pressure
switching valve
air tank
braking
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Pending
Application number
JP6125909A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Suzuki
義彦 鈴木
Hideo Ogawa
秀夫 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体式リターダ装置に故障を生じて圧力空気
の漏洩を生じた場合でも、摩擦制動装置の制動作動が得
られ、車両の安全性及び信頼性が確保される車両用制動
装置の提供。 【構成】 車輪55a,55bに制動力を作用させる摩
擦制動装置54a,54bを備えるエア制動装置と、回
転軸10に制動力を作用させる流体式リターダ11とを
備え、流体式リターダ11が、駆動装置17によつて駆
動されるクラッチ装置13により、ロータ16と回転軸
10とを接続又は切断する車両用制動装置であつて、エ
ア制動装置を作動させる圧力空気を溜める第1エアタン
ク56a,56bと、駆動装置17を作動させる圧力空
気を溜める第2エアタンク4とを単一のコンプレッサー
8に並列に接続させて別個に設け、かつ、コンプレッサ
ー8からの圧力空気を第2エアタンク4に供給する開位
置aと遮断する閉位置bとを有する切換えバルブ9を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用制動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】トラック、バス等の大型車
両において、摩擦制動装置によつて制動力を生ずるエア
制動装置及び流体式リターダによつて制動力を生ずる流
体式リターダ装置をそれぞれ装着するものが知られてい
る。流体式リターダ装置は、降坂時、高速からの減速時
等に制動トルクを発生させ、摩擦制動装置の温度上昇に
よるフェードを防止し、車両の安全性及び摩擦材の耐久
性を向上させる。流体式リターダ装置は、プロペラシャ
フト等の車輪と共に回転する回転軸に固定可能なロータ
と、車体側に回転不可能に固定されるステータとを備え
る流体式リターダにおいて、クラッチ装置によつてロー
タを回転軸側に接続固定して、ロータによつて作動液体
を攪拌し、作動液体の摩擦損失及びステータへの衝突損
失によつて制動トルクを発生させる。クラッチ装置は、
圧力空気をエネルギー源とする駆動装置によつて駆動さ
れ、ロータと回転軸とを接続又は切断する。一方、エア
制動装置は、圧力空気をエネルギー源として、車輪に制
動力を作用させる摩擦制動装置を備えるものであり、エ
アオーバハイドロリックブレーキシステム等として一般
に知られている。
【0003】しかしながら、このような従来の車両用制
動装置にあつては、エア制動装置の圧力空気源と流体式
リターダの駆動装置の圧力空気源とを共用する構造とな
つていた。このため、流体式リターダ装置の損傷によつ
て空気漏れを生じた際、流体式リターダに制動力が発生
しないのみならず、エア制動装置と共用のエアタンクに
十分な圧力空気が発生せず、エア制動装置にも制動不良
を生じて危険であるという技術的課題がある。流体式リ
ターダ装置は構造が複雑であるため、エア制動装置に比
して故障し易く、空気漏れを生じ易い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1の発明の構成は、圧力空
気をエネルギー源として、車輪55a,55bに制動力
を作用させる摩擦制動装置54a,54bを備えるエア
制動装置と、常時作動液体が充填されると共に、ロータ
16及び非回転のステータ15を有し、車輪55a,5
5bと共に回転する回転軸10に制動力を作用させる流
体式リターダ11とを備え、該流体式リターダ11が、
圧力空気をエネルギー源とする駆動装置17によつて駆
動されるクラッチ装置13により、ロータ16と回転軸
10とを接続又は切断する車両用制動装置であつて、エ
ア制動装置を作動させる圧力空気を溜める第1エアタン
ク56a,56bと、前記駆動装置17を作動させる圧
力空気を溜める第2エアタンク4とを単一のコンプレッ
サー8に並列に接続させて別個に設け、かつ、コンプレ
ッサー8からの圧力空気を第2エアタンク4に供給する
開位置aと遮断する閉位置bとを有する切換えバルブ9
を設けることを特徴とする車両用制動装置である。
【作用】
【0005】請求項1の発明によれば、圧力空気をエネ
ルギー源とするエア制動装置は、摩擦制動装置54a,
54bによつて車輪55a,55bに制動力を作用させ
る。また、流体式リターダ11は、クラッチ装置13に
より、ロータ16と回転軸10とを接続することによ
り、ロータ16の攪拌によつて運動エネルギーが与えら
れた作動液体がステータ15に衝突し、作動液体に熱と
して伝えられながら制動作用が得られる。そして、何ら
かの理由によつて流体式リターダ装置の駆動装置等に故
障を生じ、圧力空気の漏洩を生じた際、切換えバルブ9
に閉位置bを採らせる。これにより、第1エアタンク5
6a,56bの圧力低下が回避される。そして、第2エ
アタンク4と並列の第1エアタンク56a,56bには
コンプレッサー8からの圧力空気を供給可能であるの
で、エア制動装置による制動作動は確保される。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の1実施例を示す。流体式
リターダ装置は、流体式リターダ11、クラッチ装置1
3及び空気圧シリンダ装置17を含む流体式リターダユ
ニット1、クーラ・ポンプユニット2、圧力制御装置
3、クラッチ制御装置6、第2エアタンク4並びにリタ
ーダスイッチ5を主構成要素としている。流体式リター
ダ11は、図外のフレームのサイドメンバーやトランス
ミッションリヤカバー等の車体側部材に固着されて非回
転のケース11cを備え、ケース11cの中心部には、
トランスミッション出力軸、プロペラシャフト等に接続
される回転軸10が、適宜のシール部材及び軸受を介在
させて回転自在かつ液密に貫通している。しかして、回
転軸10は、車輪55a,55bに接続されて車輪55
a,55bと共に回転する。
【0007】このようにして回転軸10の周囲に、ケー
ス11cによつて区画され、常時作動液体(油又は水)
が充填充満されたリターダ室12を液密に画成してい
る。このリターダ室12内には、回転軸10を中心とす
る放射状の羽根が形成されたステータ15が設けられる
と共に、回転軸10を中心とする放射状の羽根を有し、
ステータ15と対向して回転軸10側の部材に相対回転
不可能に固定可能なロータ16が設けられる。ステータ
15は、ケース11cと一体をなし、車体側部材に実質
的に回転不可能に固定されている。また、ケース11c
には、作動液体入口11a及び作動液体出口11bが設
けられている。
【0008】更に、ロータ16の内周部には、圧力空気
をエネルギー源とし、回転軸10側部材とロータ16と
を接続又は切断可能な湿式多板のクラッチ装置13を配
設する。クラッチ装置13は、円環状をなす複数枚のプ
レッシャプレート14と、ロータ16に固設され、か
つ、ケース11cに第1軸受13aを介して回転自在に
支承され、適宜のプレッシャプレート14をスプライン
結合させて中心軸線方向の摺動自在に支持する筒状の支
持部材19と、一端部に位置する可動のプレッシャプレ
ート14を回転自在に支承する第2軸受13bとを備え
る。
【0009】このクラッチ装置13には、駆動装置であ
る空気圧シリンダ装置17が付属される。空気圧シリン
ダ装置17は、ダイアフラム17aによつて区画される
圧力室17cと、ダイアフラム17aと第2軸受13b
とを接続する接続部材17bとを備える。第2エアタン
ク4は、圧力室17cとコンプレッサー8とを接続する
配管70に介在されて空気圧シリンダ装置17を作動さ
せる圧力空気を溜める機能を有し、後記する第1エアタ
ンク56a,56bと共に単一のコンプレッサー8に並
列に接続させて設けてある。そして、配管70の第2エ
アタンク4とコンプレッサー8との間には、コンプレッ
サー8からの圧力空気を第2エアタンク4に供給する開
位置aと遮断する閉位置bとを有する電磁バルブからな
る切換えバルブ9を設ける。しかして、第2エアタンク
4には、切換えバルブ9に開位置aを採らせてコンプレ
ッサー8からの圧力空気を供給し、所定圧の圧力空気を
貯溜することができる。なお、第1エアタンク56a,
56bには、通常のエア制動装置と同様に圧力空気を貯
溜させるようになつている。一方、複数枚のクラッチプ
レート18は、回転軸10に軸線方向の移動自在にスプ
ライン結合され、それぞれプレッシャプレート14間に
挟装されている。
【0010】しかして、空気圧シリンダ装置17の圧力
室17cに、第2エアタンク4からの圧力空気を後記す
る第1切換えバルブ31を介して供給すれば、ダイアフ
ラム17a、接続部材17b及び第2軸受13bを介し
て一端部に位置する可動のプレッシャプレート14が押
し込まれ、回転軸10と一体に回転するクラッチプレー
ト18に対し各プレッシャプレート14を押し付けるの
で、クラッチ装置13が接続される。これにより、ケー
ス11cに第1軸受13aを介して回転自在に支持した
筒状の支持部材19が回転するので、支持部材19と一
体のロータ16が回転軸10と一体回転する。そして、
ロータ16とステータ15との間に充填した液体の運動
エネルギーが熱エネルギーに変換されて制動トルクを発
生する。空気圧シリンダ装置17の復帰駆動は、第1切
換えバルブ31をドレイン位置に切り換えて、図外のス
プリングによつてダイアフラム17a及び接続部材17
bを復帰させてなされる。
【0011】クラッチ制御装置6は、配管70に設けら
れ、電磁バルブからなる第1切換えバルブ31及び減圧
バルブ35を有する。この第1切換えバルブ31は、第
2エアタンク4と空気圧シリンダ装置17の圧力室17
cとの間に減圧バルブ35を備えて介在され、第2エア
タンク4の圧力空気を減圧バルブ35を介して減圧して
圧力室17cに供給する開位置と、減圧バルブ35側を
遮断し圧力室17cをドレインするドレイン位置とを有
する。
【0012】また、圧力制御装置3は、配管70の第2
エアタンク4と減圧バルブ35との間から分岐し、後記
する空液変換装置25の空気室25dに接続する配管7
1に設けられ、電磁バルブからなる第2切換えバルブ3
2を有する。第2切換えバルブ32は、上流側に並列に
配置した第1減圧バルブ33及び第2減圧バルブ34を
備えて、第2エアタンク4の圧力空気をいずれかの減圧
バルブ33又は34を介して空気室25dに供給する切
換えバルブとしての機能を有する。このため、第2切換
えバルブ32は、第1減圧バルブ33の一方の接続口3
2aを開放する低圧位置d及び第2減圧バルブ34の他
方の接続口32bを開放する高圧位置cをそれぞれ有す
る。第2切換えバルブ32と空気室25dとの間は、配
管71aによつて接続されている。この第2切換えバル
ブ32は、コントロールユニット100からの切換え信
号xが存在しない常態では低圧位置dを採り、切換え信
号xを受けて高圧位置cに切り換わる。37は、配管7
1aの最高内圧を規制するリリーフバルブである。
【0013】第1,第2減圧バルブ33,34には、大
きさの異なる設定圧が設定されているので、第2切換え
バルブ32の常態での低圧位置dにより、第2エアタン
ク4の圧力空気が第1減圧バルブ33によつて低い設定
圧力に減圧調整されて空液変換装置25の空気室25d
に供給される。また、第2切換えバルブ32に高圧位置
cを採らせることにより、第2エアタンク4の圧力空気
が第2減圧バルブ34によつて高圧に減圧されて空液変
換装置25の空気室25dに導入される。しかして、こ
の第2切換えバルブ32及び2個の減圧バルブ33,3
4は、第2エアタンク4から空液変換装置25の空気室
25dに供給する空気の圧力を、低圧又は高圧に切り換
え可能な減圧手段として機能する。なお、各減圧バルブ
33,34は、2次側つまり空液変換装置25の空気室
25d側の圧力をリリーフ可能である。
【0014】このような第1切換えバルブ31及び第2
切換えバルブ32は、それぞれリターダスイッチ5にコ
ントロールユニット100を介して接続され、コントロ
ールユニット100内のリターダ制御回路によつて各バ
ルブ31又は32を選択して切換え可能になつている。
リターダスイッチ5は、流体式リターダ11をOFF作
動させる(1)位置、流体式リターダ11をON作動さ
せ、比較的小さな制動トルクを発生する(2)位置及び
大きな制動トルクを発生する(3)位置を有する。更
に、コントロールユニット100には、切換えバルブ9
のソレノイド9aも接続され、切換えバルブ9に開位置
a又は閉位置bを適宜に採らせるようになつている。す
なわち、エンジンの駆動を開始した後、圧力センサー、
圧力スイッチ等からなる圧力検出手段50によつて第2
エアタンク4内の圧力を適宜に検出し、第2エアタンク
4内の圧力が所定圧以下(例えば8気圧以下)に低下し
た場合に、コンプレッサー8を駆動すると共に切換えバ
ルブ9に開位置aを採らせ、第2エアタンク4内の圧力
が所定圧(例えば11気圧)になるまで圧力空気を貯溜
させる。但し、流体式リターダ装置に故障を生じ、空気
漏れを生じている場合には、第2エアタンク4内の圧力
が所定圧以下(例えば8気圧以下)に低下した場合にで
あつても、切換えバルブ9に開位置aを採らせることを
禁止する。
【0015】一方、ケース11cに設けた作動液体入口
11aは、閉回路21を介してケース11cに設けた作
動液体出口11bに接続されている。この閉回路21に
は、作動液体入口11a側から順次に作動液体を循環さ
せるポンプ22及び作動液体用クーラ23が接続されて
いる。ポンプ22は、電気モータ22aによつて回転駆
動され、作動液体用クーラ23によつて冷却された作動
液体を閉回路21を介して作動液体入口11aに送り込
み、作動液体用クーラ23は電気モータ23bによつて
駆動されるファン23aにて空冷される。
【0016】また、閉回路21の適当箇所(図示の実施
例にあつては、作動液体用クーラ23の一端部)に、閉
回路21ひいては流体式リターダ11の作動液体に空気
圧を作用させる空液変換装置25が配管28を介して接
続される。空液変換装置25は、空液変換装置本体25
a内を、気密性を有して変形容易な可撓膜であるゴム膜
25bによつて作動液体を貯溜する作動液体室25cと
空気室25dとに区画して構成される。この作動液体室
25cが配管28を介して閉回路21に常時接続され、
また、空気室25dが、前述した第2切換えバルブ32
の上流側に並列に配置した2個の減圧バルブ33,34
のいずれかを介して第2エアタンク4に接続され、空気
室25dに所定圧力の圧力空気が供給されるので、閉回
路21ひいては流体式リターダ11の作動液体の圧力を
高低調節することができる。しかして、閉回路21、配
管28内及び作動液体室25cが、実質的に同一圧力を
維持する。なお、作動液体室25cは、作動液体のリザ
ーバとしても機能する。
【0017】また、作動液体室25cには、手動切換え
バルブ26を介して作動液体リザーバ27が接続され、
手動切換えバルブ26の切換え操作によつて作動液体リ
ザーバ27の作動液体を空液変換装置25の作動液体室
25cに供給することができるようになつている。
【0018】一方、流体式リターダ装置とは別個に、エ
ア制動装置を備える。エア制動装置は、コンプレッサー
8と切換えバルブ9との間の配管70から一端が分岐す
る配管72に接続させて、一対の第1エアタンク56
a,56bを備える。各第1エアタンク56a,56b
は、配管72から分岐する一対の配管73,74に介在
され、第2エアタンク4と並列をなし、エア制動装置を
作動させる圧力空気を溜める。各第1エアタンク56
a,56bは、それぞれコンプレッサー8側に逆止弁5
7a,57bを付属し、各第1エアタンク56a,56
b内の圧力空気がコンプレッサー8側に逆流することを
防止してある。なお、一対の第1エアタンク56a,5
6bは、1個のエアタンクを区切つて形成することも可
能である。
【0019】また、各第1エアタンク56a,56bか
ら延びる配管73,74の他端は、それぞれブレーキバ
ルブ58a,58bを介して一対の摩擦制動装置54
a,54bに接続され、各第1エアタンク56a,56
b内の圧力空気をエネルギー源として、一対の各車輪5
5a,55bに制動力を作用させる。この摩擦制動装置
54a,54bをそれぞれ付属する一対の各車輪55
a,55bの内、一方が前輪であり、他方が後輪であ
る。しかして、ブレーキペダル59の踏み込み量に応じ
た圧力の圧力空気が、それぞれブレーキバルブ58a,
58bを通つて各摩擦制動装置54a,54bに供給さ
れ、各車輪55a,55bに制動力を生ずる。摩擦制動
装置54a,54bは、通常、Sカムブレーキ又はウエ
ッジブレーキであるが、各種のドラムブレーキ、ディス
クブレーキを使用することも可能である。
【0020】次に、上記実施例の作用について説明す
る。車両が走行を開始する前には、図外のエンジンによ
つてコンプレッサー8が駆動され、第1エアタンク56
a,56b及び第2エアタンク4にそれぞれ所定圧の圧
力空気が貯溜されている。先ず、流体式リターダ装置の
作用について説明する。リターダスイッチ5を例えば
(2)位置に切り換えれば、第2エアタンク4からの圧
力空気が、空気圧シリンダ装置17の圧力室17cに第
1切換えバルブ31を介して導入され、クラッチ装置1
3が接続する。すなわち、第1切換えバルブ31に開位
置を採らせて圧力室17cに第2エアタンク4からの圧
力空気を導入すれば、ダイアフラム17aを介して接続
部材17bが押し込まれるので、回転軸10と一体に回
転するクラッチプレート18に対し、第2軸受13bに
て支持されるプレッシャプレート14が押し付けられ、
クラッチ装置13が接続される。
【0021】これにより、ケース11cに第1軸受13
a等を介して回転自在に支持した支持部材19が回転す
るので、支持部材19と一体のロータ16が回転軸10
と一体回転を開始する。その際、第2切換えバルブ32
は低圧位置dを採つたままであり、第2エアタンク4の
圧力空気が第1減圧バルブ33によつて比較的低い設定
圧力に減圧調整されて空液変換装置25の空気室25d
に供給され、比較的低い設定圧力に応じた比較的小さな
制動トルクが流体式リターダ11に発生する。すなわ
ち、ロータ16の自己ポンプ作用によつて、冷却を兼ね
た作動液体が作動液体入口11aから流入して作動液体
出口11bから流出する循環状態において、ロータ16
の攪拌によつて運動エネルギーが与えられた作動液体が
ステータ15に衝突し、作動液体に熱として伝えられな
がら制動作用が得られる。同時に、作動液体によつてク
ラッチ装置13の冷却も図られる。
【0022】また、リターダスイッチ5を(2)位置か
ら(3)位置に切り換えれば、クラッチ装置13が接続
したままで、第2切換えバルブ32が切換え信号xを受
けて高圧位置cに切換えられる。これにより、第2エア
タンク4の圧力空気が第2減圧バルブ34によつて高い
設定圧力に減圧調整されて空液変換装置25の空気室2
5dに供給され、高い設定圧力に応じた大きな制動トル
クが流体式リターダ11に発生する。リターダスイッチ
5を(1)位置に切り換えてOFF作動すれば、クラッ
チ装置13が切断され、ロータ16の回転が停止すると
共に、高圧位置cを採る第2切換えバルブ32は低圧位
置dに復帰する。
【0023】次に、ブレーキペダル59を踏み込めば、
その踏み込み量に応じた圧力空気が、それぞれブレーキ
バルブ58a,58bを介して各第1エアタンク56
a,56bから各摩擦制動装置54a,54bに供給さ
れる。かくして、各第1エアタンク56a,56b内の
圧力空気をエネルギー源として、各車輪55a,55b
に制動力が発生する。第1エアタンク56a,56b及
び第2エアタンク4内のそれぞれの圧力空気の圧力が低
下し、その圧力低下が圧力検出手段50によつて検出さ
れたなら、エンジンによつてコンプレッサー8が駆動さ
れ、圧力空気が供給される。第2エアタンク4に圧力空
気を供給する際には、切換えバルブ9に開位置aを採ら
せる。このようにして、エア制動装置及び流体式リター
ダ装置を併用して、車両に制動力を生じさせる。
【0024】次に、流体式リターダ装置に故障を生じ、
第2エアタンク4内の圧力空気に漏洩を生じた際には、
流体式リターダ装置に故障が生じたことを例えば図外の
圧力センサーからなる故障検出手段によつて検出し、コ
ントロールユニット100からの信号によつて切換えバ
ルブ9に閉位置bを強制的に採らせる。以後、第1エア
タンク56a,56b内のそれぞれの圧力空気の圧力低
下が防止され、摩擦制動装置54a,54bの制動作動
が確保される。
【0025】ところで、上記実施例にあつてはエア制動
装置の第1エアタンク56a,56bを、それぞれ逆止
弁57a,57bを付属させて前輪用及び後輪用として
別個に備えたが、1個の逆止弁を備えるエアタンクによ
つて前輪用及び後輪用を共用することも可能である。ま
た、切換えバルブ9の開位置aに、第2エアタンク4か
らコンプレッサー8に向かう空気の流れを遮断する逆止
弁としての機能を付加すれば、エンジンが駆動状態にお
いて、常時、開位置aを採らせ、第2エアタンク4内の
圧力空気に漏洩を生ずる故障時にのみ、閉位置bを採ら
せれば済む。
【0026】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明にかかる車両用制動装置によれば、流体式リター
ダ装置に故障を生じ、第2エアタンク内の圧力空気に漏
洩を生じた場合であつても、摩擦制動装置による制動力
が得られるので、車両に制動力が全く得られなくなると
いつた危険な状態が回避され、車両の安全性及び信頼性
が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例にかかる車両用制動装置を
示す概略図。
【符号の説明】
1:流体式リターダユニット、2:クーラ・ポンプユニ
ット、3:圧力制御装置、4:第2エアタンク、5:リ
ターダスイッチ、6:クラッチ制御装置、8:コンプレ
ッサー、9:切換えバルブ、10:回転軸、11:流体
式リターダ、11a:作動液体入口、11b:作動液体
出口、11c:ケース、12:リターダ室、13:クラ
ッチ装置、13a:第1軸受、13b:第2軸受、1
4:プレッシャプレート、15:ステータ、16:ロー
タ、17:空気圧シリンダ装置(駆動装置)、17a:
ダイヤフラム、17c:圧力室、18:クラッチプレー
ト、19:支持部材、21:閉回路、22:ポンプ、2
2a:電気モータ、23:作動液体用クーラ、25:空
液変換装置、25a:空液変換装置本体、25b:ゴム
膜、25c:作動液体室、25d:空気室、31:第1
切換えバルブ、32:第2切換えバルブ(減圧手段)、
33:第1減圧バルブ(減圧手段)、34:第2減圧バ
ルブ(減圧手段)、48:警報手段、54a,54b:
摩擦制動装置、55a,55b:車輪、56a,56
b:第1エアタンク、100:コントロールユニット、
a:開位置、b:閉位置、c:高圧位置、d:低圧位
置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力空気をエネルギー源として、車輪
    (55a,55b)に制動力を作用させる摩擦制動装置
    (54a,54b)を備えるエア制動装置と、常時作動
    液体が充填されると共に、ロータ(16)及び非回転の
    ステータ(15)を有し、車輪(55a,55b)と共
    に回転する回転軸(10)に制動力を作用させる流体式
    リターダ(11)とを備え、該流体式リターダ(11)
    が、圧力空気をエネルギー源とする駆動装置(17)に
    よつて駆動されるクラッチ装置(13)により、ロータ
    (16)と回転軸(10)とを接続又は切断する車両用
    制動装置であつて、エア制動装置を作動させる圧力空気
    を溜める第1エアタンク(56a,56b)と、前記駆
    動装置(17)を作動させる圧力空気を溜める第2エア
    タンク(4)とを単一のコンプレッサー(8)に並列に
    接続させて別個に設け、かつ、コンプレッサー(8)か
    らの圧力空気を第2エアタンク(4)に供給する開位置
    (a)と遮断する閉位置(b)とを有する切換えバルブ
    (9)を設けることを特徴とする車両用制動装置。
JP6125909A 1994-05-17 1994-05-17 車両用制動装置 Pending JPH07309225A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2909067A4 (en) * 2012-10-17 2016-07-27 Scania Cv Ab RETARDER FOR BRAKING A FORCE POWER SOURCE, VEHICLE COMPRISING A RETARDER AND METHOD FOR CLUTCHING AND RELEASING A RETARDER
CN108688634A (zh) * 2017-04-11 2018-10-23 奥迪股份公司 机动车的制动系统以及运行机动车的制动系统的方法
WO2023272869A1 (zh) * 2021-06-29 2023-01-05 孙乐然 车辆安全驻车装置及槽罐车

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CN108688634A (zh) * 2017-04-11 2018-10-23 奥迪股份公司 机动车的制动系统以及运行机动车的制动系统的方法
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