JPH06117582A - 複合管 - Google Patents

複合管

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Publication number
JPH06117582A
JPH06117582A JP4261612A JP26161292A JPH06117582A JP H06117582 A JPH06117582 A JP H06117582A JP 4261612 A JP4261612 A JP 4261612A JP 26161292 A JP26161292 A JP 26161292A JP H06117582 A JPH06117582 A JP H06117582A
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JP
Japan
Prior art keywords
composite pipe
metal
polyolefin
layer made
inner layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP4261612A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Takematsu
敏行 竹松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP4261612A priority Critical patent/JPH06117582A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属との接着性が優れ、且つ、長時間の熱水
を流しても亀裂や割れの発生することのない、金属を外
層とし、オレフィン系樹脂を内層とする複合管を提供す
ること。 【構成】 環状ポリオレフィンなどの非晶性ポリオレフ
ィンもしくは結晶化度が40%以下のポリオレフィンを
内層、シラングラフト変性線形低密度ポリエチレンを中
間層、金属を外層とする複合管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属を外層とし、ポ
リオレフィンを内層とする複合管の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】給湯用、温水暖房用、排水用等の配管材
料として、金属管の内面に樹脂層を形成した複合管が使
用されるようになってきている。樹脂層が、金属管の耐
腐食性、耐圧性等の向上に寄与しているからであり、樹
脂層としては、化学的に安定でかつ安価であるポリオレ
フィンが特に好適に用いられている。しかし、ポリオレ
フィンは分子中に極性基を有しないため、金属と接着し
難いという問題がある。
【0003】そこで、ポリオレフィンの金属との接着性
を良くするため、特開昭52−78983号公報には、
シランカップリング剤によりグラフト変性させたポリオ
レフィンを用い金属との接着性を向上させる方法が提案
されている。上記シラングラフト変性ポリオレフィン
は、分子内にアルコキシシラン基(Si−OR基、但し
Rはアルキル基)を有しており、アルコキシシラン基は
水分や酸によって加水分解反応を起こしシラノール基
(Si−OH基)に変化するようになる。シラノール基
は極性基であるため、上記シラングラフト変性ポリオレ
フィンは金属との接着性を有し高温状態での接着耐久性
も優れ、複合管の内層とした場合、管内を流れる熱水や
温水がその樹脂層内に拡散し金属との界面に生ずる剥離
を抑えることが可能となる。
【0004】また、特開平1−238789号公報に
は、金属管の内側にシラングラフト線形低密度ポリエチ
レンを介して高密度ポリエチレンを設けた複合管が提案
されている。この複合管は、金属管の内面に、耐塩素水
性等の耐薬品性に優れた高密度ポリエチレンが、金属と
の接着性に優れたシラングラフト変性線形低密度ポリエ
チレンを介していられているので、金属との接着耐久性
と耐薬品性とを兼ね備えることになり、給湯用、温水暖
房用、排水用等の配管材料として好適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の複合管
は、いずれも長期間にわたって使用すると、管内を流れ
る熱水、温水により内層の樹脂の温度が上昇し、そのた
めポリエチレンの非結晶部分が徐々に結晶化してくる。
【0006】このため、ポリエチレンが収縮すると同時
に、結晶部分と非結晶部分との界面に収縮応力が集中
し、脆性破壊が生じ、亀裂や割れが発生するようにな
る。こうして亀裂や割れが発生すると、ここより水分が
侵入し金属面に達し、金属の腐食を進行するという問題
があった。また、脆性破壊による亀裂や割れによってポ
リエチレン層が金属面から脱落し流水に混入するという
危険があった。
【0007】この発明は、上記の点に鑑みてなされたも
のであって、金属との接着性が優れていながら、内層の
ポリオレフィン層の耐脆性が優れて亀裂や割れの発生の
少ない、金属を外層としポリオレフィンを内層とした複
合管を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の複合管は、非
晶性もしくは低結晶性のポリオレフィンを内層、シラン
グラフト変性線形低密度ポリエチレンを中間層、金属を
外層としてなることを特徴としている。
【0009】この発明において用いられる金属として
は、たとえば、鉄鋼、アルミニウム、銅があげられ、ポ
リオレフィンとの接触面は、脱脂、酸洗等を行い、オレ
フィンとの接着に適した表面状態とするのが好ましい。
【0010】この発明において、非晶性ポリオレフィン
とは、結晶化度が実質的に0であるポリオレフィンをい
う。このような非晶性ポリオレフィンとしては、たとえ
ば、分子中に環状構造の分子鎖を持つポリオレフィンが
あげられる。なお、この発明における結晶化度はX線回
折法等により測定される。
【0011】また、低結晶性ポリオレフィンは、結晶化
度が40%以下であるポリオレフィンとをいう。40%
を超えると、使用中に複合管の樹脂温度が上昇するとオ
レフィンポリマーの結晶化が進み、脆性破壊による亀
裂、割れが生じ易くなるからである。具体的には、ポリ
エチレンとポリプロピレンとの混合物、ポリエチレンと
ポリブテンとの混合物、密度や分子量分布等の物性の異
なるポリエチレンやポリプロピレンなどの同一ポリマー
同士の混合物等があげられる。具体的には、ポリエチレ
ンとポリプロピレンとの混合物、ポリエチレンとポリブ
テンとの混合物、密度や分子量分布等の物性の異なるポ
リエチレンやポリプロピレンなどの同一ポリマー同士の
混合物、分子中に環状構造の分子鎖を持つポリオレフィ
ン等があげられる。
【0012】この発明において用いられるシラングラフ
ト変性線形低密度ポリエチレンは、線形低密度ポリエチ
レンにシランカップリング剤と有機過酸化物とを混合し
て加熱反応してグラフト化したものである。
【0013】上記シランカップリング剤としては、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン等があげられる。
【0014】また、有機過酸化物としては、ジメチルパ
ーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、ジプロビオニルパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイド等があげられる。
【0015】この発明の複合管の製造方法としては、た
とえば、金属の長尺帯状シートを螺旋状に巻き付け側縁
部同士を結合しつつ、管状に成形しながら、その内面に
押出金型から、シラングラフト変性線形低密度ポリエチ
レンを中間層、非晶性もしくは低結晶性のポリオレフィ
ンを内層として順次押出して被覆することにより、連続
的に成形する方法があげられる。
【0016】
【作用】内層が非晶性もしくは低結晶性のポリオレフィ
ンからなるので、熱水や温水に接して高温となっても結
晶化はほとんど進行せず、脆性破壊に至らない。また、
この内層は、シラングラフト変性線形低密度ポリエチレ
ンを中間層として金属と接着されるので、接着性、接着
耐久性が優れている。
【0017】
【実施例】この発明の複合管の実施例について説明す
る。
【0018】(実施例1)シラングラフト変性線形低密度ポリエチレンの製造 線形低密度ポリエチレン(メルトインデックス30g/
10分:190℃、密度0.932g/cm3 、結晶化
度55%) にビニルトリメトキシシランとジ−t−ブチ
ルパーオキサイドを混合して加熱溶融して、シラングラ
フト変性線形低密度ポリエチレン(メルトインデックス
3g/10分:230℃、密度0.930g/cm3
結晶化度55%) を得た。
【0019】外層の製造 厚さ1.5mm、幅271mmの冷延鋼板フープ材を連
続的にほどいていき、リン酸ソーダ系脱脂剤で脱脂した
のち、硝酸溶液に浸漬しエッチングを行った。この冷延
鋼板を加熱乾燥し、ロールフォーミング装置で、エッチ
ング処理面を内側にして円管状に成形しつつ側縁の突き
合わせ部を溶接し、外層となる金属管を製造した。
【0020】複合管の製造 押出機の先端に付設した金型から、上記のシラングラフ
ト変性線形低密度ポリエチレンを中間層とし、非晶性ポ
リエチレン(メルトインデックス2g/10分:230
℃、密度1.000g/cm3 ) を内層として押出し、
上記外層の成形中の冷延鋼板フープ材の内面に被覆して
複合管(内径80mm、中間層の厚み1.0mm、内層
の厚み1.0mm)を製造した。
【0021】複合管の物性 得られた複合管を長手方向に2cm幅に切断し、T型剥
離法により接着強度を測定したところ、39.9kgf
であった。また、内層の非晶性ポリエチレンの結晶化度
は0%(X線回折法)であった。
【0022】次に、複合管(長さ1m)に95℃の熱水
を2万時間通し、内層樹脂に亀裂や割れの有無を目視に
より観察したが異常はなかった。通水後の複合管の接着
強度及び結晶化度を上記と同様にして測定したところ、
それぞれ、37.9kgf、3%であった。
【0023】(実施例2)ポリエチレン(メルトインデ
ックス5g/10分:190℃、密度0.954g/c
3 、結晶化度70%)と、ポリプロピレン(メルトイ
ンデックス10g/10分:230℃、密度0.914
g/cm3 、結晶化度80%) とを重量比7:3で混合
し、加熱溶融した混合物(メルトインデックス12g/
10分:230℃、結晶化度26)を、実施例1の非晶
性ポリエチレンの代わりに使用したこと以外は、実施例
1と同様にして複合管を製造した。
【0024】得られた複合管の接着強度と結晶化度は、
実施例1と同様に測定したところ、それぞれ、36.4
kgf、26%であった。
【0025】実施例1と同様に、熱水の通水試験も行な
ったところ、複合管の内層の亀裂や割れの発生は見られ
ず、接着強度及び結晶化度は、それぞれ、35.8kg
f、29%であった。
【0026】(比較例)ポリエチレン(メルトインデッ
クス30g/10分:230℃、密度0.954g/c
3 、結晶化度63%)を、実施例1の非晶性ポリエチ
レンの代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様に
して複合管を製造した。
【0027】得られた複合管の接着強度と結晶化度は、
実施例1と同様に測定したところ、それぞれ、37.1
kgf、60%であった。
【0028】実施例1と同様に、熱水の通水試験も行な
ったところ、複合管の内層樹脂の所々に長さ1〜5mm
程度の亀裂が見られた。また、接着強度及び結晶化度
は、それぞれ、33.3kgf、75%であった。
【0029】
【発明の効果】この発明の複合管は、以上述べたとお
り、熱水を長期間通水しても、内層樹脂の結晶化度の進
行は少なく、亀裂や割れの発生がなく、接着耐久性に優
れるとともに耐脆性に優れている。したがって、給湯
用、温水暖房用、排水用等の配管材料として好適に使用
され得る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶性もしくは低結晶性のポリオレフィ
    ンを内層、シラングラフト変性線形低密度ポリエチレン
    を中間層、金属を外層としてなる複合管。
JP4261612A 1992-09-30 1992-09-30 複合管 Pending JPH06117582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4261612A JPH06117582A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 複合管

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JP4261612A JPH06117582A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 複合管

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JPH06117582A true JPH06117582A (ja) 1994-04-26

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ID=17364328

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JP4261612A Pending JPH06117582A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 複合管

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