JPH06117478A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JPH06117478A
JPH06117478A JP4286809A JP28680992A JPH06117478A JP H06117478 A JPH06117478 A JP H06117478A JP 4286809 A JP4286809 A JP 4286809A JP 28680992 A JP28680992 A JP 28680992A JP H06117478 A JPH06117478 A JP H06117478A
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JP
Japan
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yoke member
fluid
coil
magnetic path
outer yoke
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JP4286809A
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English (en)
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Rentaro Kato
錬太郎 加藤
Masahiko Nagasawa
正彦 長沢
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K33/00Motors with reciprocating, oscillating or vibrating magnet, armature or coil system
    • H02K33/16Motors with reciprocating, oscillating or vibrating magnet, armature or coil system with polarised armatures moving in alternate directions by reversal or energisation of a single coil system
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/08Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/14Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially
    • F16F13/1481Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially characterised by features of plastic springs, e.g. presence of cavities or stiffeners; characterised by features of flexible walls of equilibration chambers, i.e. membranes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体室の内圧を制御する振動板に対して加振
力を及ぼす電磁駆動手段における、コイルの発熱に起因
する熱害を防止すること。 【構成】 流体室54の壁部の一部を構成する振動板4
6に対して、永久磁石66,68が固着された内側ヨー
ク部材62を、外方に突出して固設すると共に、該内側
ヨーク部材62の外側に筒状の外側ヨーク部材64を、
軸方向に相対変位可能に配設固定し、それら内外ヨーク
部材62,64により、環状の磁気ギャップ部70を有
する閉磁路形態の磁路を形成する一方、かかる磁路上の
磁気ギャップ部70に、周方向に延びるリング状のコイ
ル72を配設し、前記外側ヨーク部材64に固定するこ
とにより、該コイル72への通電にて、前記振動板46
に加振力が及ぼされるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動車のエンジンマウント等に
用いられる流体封入式のマウント装置に係り、特に防振
特性を外部から制御することのできる流体封入式マウン
ト装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振装置の一種として、それぞれ防振連結乃
至は支持される部材の各一方に取り付けられる第一の支
持金具と第二の支持金具とを、それら両金具間に介装さ
れたゴム弾性体にて、弾性的に連結せしめてなるマウン
ト装置が知られており、例えば、自動車用エンジンマウ
ント等として用いられてきている。
【0003】また、近年では、より高度な防振特性を実
現するための一つの手法として、かかるマウント装置に
対して、壁部の一部がゴム弾性体にて構成された、内部
に所定の非圧縮性流体が封入されてなる流体室を設け、
振動入力時に惹起される流体室の内圧を制御することに
より、防振特性を入力振動等に応じて切換制御するよう
にした流体封入式のマウント装置が、提案されている。
【0004】例えば、特開昭59−1828号や特開昭
59−1829号,実開平3−73741号等には、流
体室の壁部の一部を振動板にて構成し、この振動板を電
磁力にて加振することにより、流体室の内圧を制御せし
めて、防振特性を入力振動等に応じて切換制御するよう
にしたものが提案されている。
【0005】しかしながら、それらの公報に開示されて
いる従来構造の流体封入式マウント装置にあっては、何
れも、永久磁石とコイルによって振動板を駆動する電磁
力が生ぜしめられるようになっているが、永久磁石によ
って形成される磁路が、開磁路形態とされており、コイ
ルが置かれる領域の磁束密度を有効に確保することがで
きないという不具合があった。
【0006】そして、そのために、特に入力振動荷重の
大きな中低周波数域の振動入力時には、振動板の駆動力
を充分に確保することが難しく、流体室の有効な内圧制
御が困難となって、実用上、満足できる防振特性を得る
ことができないという問題があったのである。なお、振
動板の駆動力を確保すべく、大きな電磁力を得るため
に、使用する永久磁石を大型化することも考えられる
が、磁石の大型化は、マウント装置の大型化や重量化,
高コスト化に直接つながるために、決して有効な解決策
ではない。
【0007】そこで、かかる問題に鑑み、本出願人は、
先に、特願平3−339876号,特願平3−3419
29号等において、環状の磁気ギャップ部を有する磁路
を閉磁路形態をもって形成し、かかる磁路の磁気ギャッ
プ部に変位可能に配設した周方向に延びるリング状の可
動コイルを、前記振動板に連結することにより、該可動
コイルへの通電にて振動板を加振するようにした構造の
流体封入式マウント装置を提案した。
【0008】すなわち、このような流体封入式マウント
装置においては、可動コイルが配設されることとなる領
域が、閉磁路形態をもって形成された磁路上に設けられ
た磁気ギャップ部として形成されていることから、かか
る領域における磁束密度が効率的に確保され得るのであ
り、その結果、可動コイルへの通電時に大きな電磁力が
生ぜしめられ得て、振動板に対する駆動力を有利に確保
することができるのである。
【0009】ところが、本発明者が更なる検討を加えた
ところ、かかる構造の流体封入式マウント装置において
は、可動コイルが、磁路を形成するヨーク部材にて周り
を囲まれた密閉状の空間内に配設されているために、か
かる可動コイルへの通電時に生ぜしめられるジュール熱
が外部へ放熱され難く、可動コイルが著しく温度上昇し
て、コイルが焼き切れたり、被覆がとけて電気短絡や断
線等が発生し易いという不具合を有していることが、明
らかとなった。
【0010】また、かかる構造の流体封入式マウント装
置においては、可動コイルが振動板に固定されて、該振
動板と共に変位せしめられるようになっていることか
ら、かかる可動コイルのリード線等が、ヨーク部材等の
他部材に接触して断線等のトラブルが発生する恐れもあ
ったのである。
【0011】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、コイルが配設される磁気ギャップを形成す
る磁路が閉磁路形態をもって形成されて、振動板を加振
する電磁力を有利に得ることができると共に、かかるコ
イルへの通電時に生ぜしめられるジュール熱が効率的に
放熱されて短絡等の熱害が防止され得、しかもコイルリ
ード線の他部材への接触に起因する断線等のトラブルも
有利に防止され得る、改良された構造の流体封入式マウ
ント装置を提供することにある。
【0012】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、互いに所定距離を隔てて配
された第一の支持金具と第二の支持金具を、それらの間
に介装されたゴム弾性体にて連結する一方、内部に所定
の非圧縮性流体が封入された流体室を、かかるゴム弾性
体にて壁部の一部を構成して設けると共に、該流体室の
壁部の別の一部を、前記第二の支持金具によって変位可
能に支持された振動板にて構成して、該振動板を加振す
ることにより、前記流体室の内圧を制御せしめて防振特
性を切換制御するようにした流体封入式マウント装置に
おいて、前記振動板に対して、外方に向って突出する内
側ヨーク部材を固設すると共に、前記第二の支持金具に
対して、該内側ヨーク部材の外側に所定距離を隔てて位
置する筒状の外側ヨーク部材を固設し、更にかかる内側
ヨーク部材に永久磁石を固定せしめて、それら内側ヨー
ク部材と外側ヨーク部材により、周方向に延びる環状の
磁気ギャップ部を該内外ヨーク部材の対向面間に有する
閉磁路形態の磁路を形成する一方、かかる磁路上の磁気
ギャップ部に、周方向に延びるリング状のコイルを配設
し、前記外側ヨーク部材に固着することにより、該コイ
ルへの通電にて前記振動板に加振力が及ぼされるように
したことにある。
【0013】
【作用・効果】すなわち、このような本発明に従う構造
とされた流体封入式マウント装置においては、コイルが
配設される磁気ギャップ部を形成する磁路が閉磁路形態
をもって形成されていることから、コイル配設空間の磁
束密度が効率的に確保され得て、振動板を駆動するため
の電磁力が有利に発揮され得ることは勿論、かかるコイ
ルが外側ヨーク部材に固着されているところから、通電
時に生ぜしめられるジュール熱が該外側ヨーク部材を通
じて外部空間に有利に放熱され得、コイルの温度上昇が
軽減され得るのであり、それによって、電気短絡等の熱
害が効果的に防止され得るのである。
【0014】また、かくの如く、コイルの温度上昇が軽
減され得ることから、かかる流体封入式マウント装置に
おいては、コイルに大きな電流を流すことができ、それ
によって、より一層大きな電磁力、即ち振動板の加振力
を得ることが可能となるといった利点も、有しているの
であり、しかも、コイルからの伝熱による永久磁石の温
度上昇も有利に軽減され得て、耐熱性の低い安価な磁石
材料の使用が可能となり、材料コストの低減も有利に図
られ得るのである。
【0015】さらに、かかる流体封入式マウント装置に
あっては、コイルが第二の支持金具に固設された外側ヨ
ーク部材に固着されており、コイル自体は変位しない構
造とされていることから、該コイルのリード線等の他部
材への接触に起因する断線等のトラブルも、完全に防止
され得るのである。
【0016】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0017】先ず、図1には、本発明の一実施例として
の自動車用筒型エンジンマウント10が、示されてい
る。かかるエンジンマウント10は、互いに径方向に所
定距離を隔てて、且つ所定量だけ偏心して配された内筒
金具12と外筒金具14が、それらの間に介装されたゴ
ム弾性体16にて連結されると共に、外筒金具14に対
してブラケット18が外嵌固定されてなる構造とされて
いる。そして、かかるエンジンマウント10にあって
は、内筒金具12が、ボデー側およびパワーユニット側
の何れか一方に取り付けられると共に、外筒金具14
が、ブラケット18を介して、ボデー側およびパワーユ
ニット側の何れか他方に取り付けられることにより、パ
ワーユニットをボデーに対して防振支持するようになっ
ている。
【0018】なお、そのような装着状態下、かかるエン
ジンマウント10にあっては、内外筒金具12,14間
に及ぼされるパワーユニット重量にてゴム弾性体16が
変形することにより、内外筒金具12,14が略同一軸
心上に位置せしめられる。また、かくの如き装着状態
下、このエンジンマウントには、内外筒金具12,14
の偏心方向(図中、上下方向)に、防振すべき主たる振
動が入力されることとなる。
【0019】より詳細には、内筒金具12は、厚肉の円
筒形状を呈している。また、この内筒金具12には、そ
の軸方向中央部分において、軸直角方向外方に向って突
出し、その突出先端部に仕切プレート22が固着された
傘部材24が溶着固定されている。なお、かかる仕切プ
レート22の外面には、所定厚さの緩衝ゴム20が設け
られている。
【0020】さらに、この内筒金具12の径方向外方に
は、薄肉円筒形状の金属スリーブ26が、上記傘部材2
4の突出方向に所定量偏心して配されている。そして、
これら内筒金具12と金属スリーブ26との間に、全体
として厚肉円筒形状を呈するゴム弾性体16が介装され
ており、それら内筒金具12と金属スリーブ26に対し
て加硫接着された一体加硫成形品として形成されてい
る。
【0021】また、かかる金属スリーブ26には、内筒
金具12を偏心方向に挟んで対向位置する一方の側に、
周方向に半周弱の長さで延びる第一の窓部28が設けら
れていると共に、他方の側に、周方向に略1/4周弱の
長さで延びる第二の窓部30,30が設けられている。
更に、ゴム弾性体16には、内筒金具12を偏心方向に
挟んで対向位置する両側に、第一の窓部28を通じて外
周面に開口する第一の凹所32と、第二の窓部30,3
0を通じて外周面に開口する第二の凹所34が、設けら
れている。
【0022】更にまた、上記第一の凹所32には、前記
傘部材24が、底部側から所定高さで突出し、該第一の
凹所32の内部を仕切プレート22により底部側と開口
部側とに仕切るようにして位置せしめられている。また
一方、第二の凹所34にあっては、その底壁部が、軸方
向に貫通して延びる空所38によって薄肉化されてお
り、弾性変形の容易な可撓性膜36,36とされてい
る。
【0023】そして、このような一体加硫成形品には、
外筒金具14が外挿され、金属スリーブ26の外周面に
嵌着固定されていると共に、かかる外筒金具14の外周
面に対して、更に、ブラケット18が、その中央部分に
形成された装着孔40において外嵌固定されている。
【0024】かかる外筒金具14は、大径円筒形状を呈
しており、この外筒金具14が一体加硫成形品に組み付
けられることにより、前記第一の凹所32および第二の
凹所34の開口が覆蓋されている。また、ブラケット1
8には、第一の凹所32の外方に位置せしめられる部分
に、壁部を内外に貫通して延びる透孔44が設けられて
おり、外筒金具14に形成された連通孔42を通じて、
第一の凹所32に連通せしめられている。
【0025】さらに、かかる透孔44の外側開口部に
は、略平板形状を呈する振動板46が配設されている。
この振動板46の外周縁部には、支持ゴム48を介し
て、取付リング50が固着されており、該取付リング5
0が透孔44の外側開口部にボルト固定されることによ
って、かかる振動板46が、透孔44の外側開口部を覆
蓋する状態で、ブラケット18に対して変位可能に取り
付けられている。なお、透孔44の内部には、略段付筒
状のシール金具51が内挿されて、該透孔44の外側開
口部に、取付リング50と共にボルト固定されており、
このシール金具51と外筒金具14の外周面との間でシ
ールゴム層52が挟圧されることにより、外筒金具14
に設けられた連通孔42とブラケットに設けられた透孔
44との間が、流体密にシールされている。
【0026】そうして、かくの如く、一体加硫成形品に
対して外筒金具14およびブラケット18が組み付けら
れてなる組立体においては、連通孔42を通じて相互に
連通された第一の凹所32と透孔44によって、内部に
所定の非圧縮性流体が封入されて、振動入力時にゴム弾
性体16の変形に基づいて内圧変動が惹起される流体室
としての受圧室54が形成されているのであり、また一
方、第二の凹所34により、内部に所定の非圧縮性流体
が封入されて、可撓性膜36,36の変形に基づいて容
積変化が容易に許容される平衡室56が形成されている
のである。
【0027】さらに、それら受圧室54と平衡室56と
の間には、金属スリーブ26と外筒金具14との間を周
方向に延びるオリフィス通路58,58が形成されてお
り、このオリフィス通路58,58を通じて、受圧室5
4と平衡室56との間で流体の流動が許容されるように
なっている。そして、公知の如く、振動入力時に、この
オリフィス通路58,58を通じて流動せしめられる流
体の共振作用に基づいて、所定の防振効果が発揮され得
るのである。
【0028】更にまた、受圧室54の内部には、仕切プ
レート22が略中央部分に配されて、該仕切プレート2
2の外周部分に環状の狭窄部59が形成されており、こ
の狭窄部59を通じて、受圧室54内での流体の流動が
生ぜしめられるようになっている。そして、公知の如
く、振動入力時に、この狭窄部59を通じて流動せしめ
られる流体の共振作用に基づいて、所定の防振効果が発
揮され得るのである。
【0029】なお、本実施例では、オリフィス通路58
を通じて流動する流体の共振作用に基づいて、シェイク
等の低周波振動に対する高減衰効果が発揮される一方、
狭窄部59を通じて流動する流体の共振作用に基づい
て、こもり音等の高周波振動に対する振動遮断効果が発
揮されるように、それらオリフィス通路58および狭窄
部59がチューニングされている。また、本実施例で
は、これらオリフィス通路58および狭窄部59による
防振効果を有効に得るために、受圧室54および平衡室
56への封入流体として、水やアルキレングリコール,
ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の低粘性流
体が採用されている。
【0030】また一方、受圧室54の壁部の一部を構成
する振動板46の背後には、該振動板46に駆動力を及
ぼす電磁駆動手段60が配設されている。
【0031】この電磁駆動手段60は、何れも鉄等の強
磁性材料にて形成された、略有底円筒形状を呈する内側
ヨーク部材62と、該内側ヨーク部材よりも大径の略円
筒形状を呈する外側ヨーク部材64とを有している。そ
して、内側ヨーク部材62が、底部において振動板46
にボルト固定されている一方、外側ヨーク部材64が、
軸方向一端側においてブラケット18にボルト固定され
ており、それら内外ヨーク部材62,64が略同軸的に
位置せしめられている。
【0032】また、かかる内側ヨーク部材62の外周面
には、軸方向両端部に位置して、それぞれ、円環状の永
久磁石66,68が、固着されており、各永久磁石6
6,68の外周面が、それぞれ、外側ヨーク部材64の
内周面に対して、所定距離を隔てて対向位置せしめられ
ている。そこにおいて、これら二つの永久磁石66,6
8は、図面上に明示されている如く、何れも、径方向内
外周部分に磁極を有するものであって、且つ互いに反対
の磁極構造をもって形成されている。
【0033】それによって、内側ヨーク部材62と外側
ヨーク部材64により、両永久磁石66,68の磁極を
直列状態でつなぐ閉磁路形態の磁路が形成されているの
である。また、かかる磁路上において、永久磁石66,
68の外周面と外側ヨーク部材64の内周面との対向面
間には、周方向に連続して延びる所定間隔の磁気ギャッ
プ部70,70がそれぞれ形成されている。
【0034】さらに、かかる磁路上の磁気ギャップ部7
0,70には、それぞれ、周方向に延びるリング状のコ
イル72が配設されている。そして、これらのコイル7
2,72は、互いに逆方向に巻回されていると共に、相
互に接続されており、ボビンとしての樹脂層74によっ
て内周面側を被覆された状態で、外側ヨーク部材64の
内周面に固着されている。また、かかる樹脂層74の内
周面と永久磁石66,68の外周面との間には、僅かな
隙間が残されており、内側ヨーク部材62の外側ヨーク
部材64内での軸方向変位が許容され得るようになって
いる。
【0035】なお、コイル72,72を被覆する樹脂層
74の成形材料としては、コイルの通電時における発熱
を考慮し、耐熱性に優れたものが望ましく、例えば、耐
熱性と摺動性とを併せ備えたPPS(ポリフェニレンサ
ルファイド)等の樹脂材料が、好適に採用される。ま
た、図中、76は、コイル72,72への給電用リード
線であり、外側ヨーク部材64の壁部を貫通して配線さ
れている。更にまた、図中、78は、外側ヨーク部材6
4の開口部を覆蓋する防塵用の薄肉ゴム製の保護カバー
である。
【0036】すなわち、このような電磁駆動手段60に
あっては、コイル72,72に交番電流を通電すること
により、該コイル72,72に対してフレミングの左手
の法則に従う電磁力(ローレンツ力)が発生し、その反
力として、永久磁石66,68が固着された内側ヨーク
部材62、延いては振動板46に対して、軸方向の駆動
力が及ぼされ得るのである。そして、このコイル72,
72に対する通電を制御し、入力振動によって生ぜしめ
られる受圧室54の内圧変動に応じて、振動板46を加
振することにより、受圧室54の内圧を制御することが
できるのであり、それによって、マウントの防振特性
を、適宜、変更することが可能となるのである。
【0037】具体的には、例えば、低周波振動の入力時
には、振動板46を、入力振動と同位相で振動させて、
受圧室54の内圧を積極的に発生せしめ、オリフィス通
路58を通じて流動せしめられる流体の流通量の増大を
図ることにより、優れた高減衰特性を発揮させることが
できるのであり、また、中乃至高周波数振動の入力時に
は、振動板46を、入力振動と逆位相で振動させて、受
圧室54の内圧を吸収乃至は軽減せしめることにより、
優れた振動遮断特性を発揮させることができるのであ
る。
【0038】そこにおいて、特に、かかるエンジンマウ
ント10にあっては、電磁駆動手段60のコイル72が
配設される磁気ギャップ部70が、閉磁路形態をもって
形成された磁路上に形成されており、かかる磁気ギャッ
プ部70における磁束密度が効率的に確保され得ること
から、コイル72への通電時に大きな電磁力が生ぜしめ
られて、振動板46の駆動力を有利に得ることができる
のである。
【0039】しかも、かかるエンジンマウント10にお
いては、コイル72,72が、鉄等の伝熱性に優れた強
磁性材料からなる外側ヨーク部材64の内周面に対して
固着されていることから、該コイル72への通電時に生
ぜしめられるジュール熱が、かかる外側ヨーク部材64
を伝わって、外部空間へ有利に放熱され得るのであり、
それ故、コイル72自体の温度上昇が有効に軽減され得
て、コイル72の焼き切れや被覆の溶融による電気短
絡、或いは断線等といった熱害が、極めて効果的に防止
され得るのである。
【0040】また、かかるエンジンマウント10におい
ては、コイル72の温度上昇が抑えられることから、熱
害を防止しつつ、従来構造のものよりも大きな電流を流
すことができるのであり、それによって、より大きな振
動板46の駆動力を得ることが可能となるのである。
【0041】更にまた、かかるエンジンマウント10に
おいては、コイル72が、ブラケット18に固設された
外側ヨーク部材64に固着されており、該コイル72自
体は変位しない構造とされていることから、コイル72
のリード線76等の他部材への接触に起因する断線等の
トラブルも、完全に防止され得るのである。
【0042】さらに、特に、本実施例のエンジンマウン
ト10においては、コイル72自体の温度上昇が軽減さ
れることに加えて、コイル72の内周側が熱伝導率の低
い樹脂層74にて被覆されていることから、該コイル7
2に発生する熱のマウント内方(内側ヨーク部材62
側)への伝導が低く抑えられ得るのであり、それによっ
て、永久磁石66,68の温度特性による発生電磁力の
低下や加振板46を支持する支持ゴム48の劣化等の他
部材の熱害も、極めて効果的に防止され得ると共に、永
久磁石66,68として、サマリウム,コバルト系より
も耐熱性は低いが低価格のネオジウム,鉄系の素材を採
用することも可能となるといった利点もある。
【0043】以上、本発明の一実施例について詳述して
きたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0044】例えば、前記実施例では、内側ヨーク部材
62が、有底円筒形状をもって形成されていたが、マウ
ントが小型の場合等では、かかる内側ヨーク部材を中実
形状をもって形成することも可能である。
【0045】また、前記実施例では、永久磁石66,6
8およびコイル72,72が、何れも、内外ヨーク部材
62,64の軸方向両側に形成された磁気ギャップ部7
0,70に、それぞれ配設されていたが、何れか一方の
磁気ギャップ部70のみに配設しても良い。
【0046】また、前記実施例では、永久磁石66,6
8が、内側ヨーク部材62の軸方向両側において磁気ギ
ャップ部70,70を形成するように、該内側ヨーク部
材62の外周面に固着されていたが、かかる永久磁石
は、必ずしも磁気ギャップ部の形成部位に配設する必要
はなく、例えば、内側ヨーク部材の軸方向中間部分に配
設し、磁気ギャップ部を内外ヨーク部材の対向面にて形
成することも可能である。
【0047】また、前記実施例では、内側ヨーク部材6
2と外側ヨーク部材64との間に、コイル72が配設さ
れる磁気ギャップ部70が二箇所形成されていたが、内
外ヨーク部材62,64を軸方向に延長して、軸方向に
二箇所より多くの磁気ギャップ部を形成することも可能
である。
【0048】さらに、前記実施例では、受圧室54に対
して、オリフィス通路58を通じて連通された平衡室5
6が設けられていたが、それらオリフィス通路58や平
衡室56は、必ずしも設ける必要はない。
【0049】また、前記実施例では、筒型の流体封入式
マウント装置に対して、本発明を適用したものの具体例
を示したが、本発明は、筒型以外のマウント装置、例え
ば前記公開公報等に記載されている如き各種の防振装置
に対しても、有利に適用され得るものである。
【0050】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面図である。
【符号の簡単な説明】
10 エンジンマウント 12 内筒金具 14 外筒金具 16 ゴム弾性体 18 ブラケット 46 振動板 48 支持ゴム 54 受圧室 60 電磁駆動手段 62 内側ヨーク部材 64 外側ヨーク部材 66,68 永久磁石 70 磁気ギャップ 72 コイル 74 樹脂層 76 リード線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    支持金具と第二の支持金具を、それらの間に介装された
    ゴム弾性体にて連結する一方、内部に所定の非圧縮性流
    体が封入された流体室を、かかるゴム弾性体にて壁部の
    一部を構成して設けると共に、該流体室の壁部の別の一
    部を、前記第二の支持金具によって変位可能に支持され
    た振動板にて構成して、該振動板を加振することによ
    り、前記流体室の内圧を制御せしめて防振特性を切換制
    御するようにした流体封入式マウント装置において、 前記振動板に対して、外方に向って突出する内側ヨーク
    部材を固設すると共に、前記第二の支持金具に対して、
    該内側ヨーク部材の外側に所定距離を隔てて位置する筒
    状の外側ヨーク部材を固設し、更にかかる内側ヨーク部
    材に永久磁石を固定せしめて、それら内側ヨーク部材と
    外側ヨーク部材により、周方向に延びる環状の磁気ギャ
    ップ部を該内外ヨーク部材の対向面間に有する閉磁路形
    態の磁路を形成する一方、かかる磁路上の磁気ギャップ
    部に、周方向に延びるリング状のコイルを配設し、前記
    外側ヨーク部材に固着することにより、該コイルへの通
    電にて前記振動板に加振力が及ぼされるようにしたこと
    を特徴とする流体封入式マウント装置。
JP4286809A 1992-09-30 1992-09-30 流体封入式マウント装置 Pending JPH06117478A (ja)

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