JP3873618B2 - 能動型防振用加振器およびそれを用いた能動型防振装置 - Google Patents

能動型防振用加振器およびそれを用いた能動型防振装置 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、防振対象部材やその振動伝達系を構成する部材等に装着されることにより、防振すべき振動に対する能動的な防振効果を発揮する能動型防振装置において好適に採用される、新規な構造の能動型防振用加振器と、それを用いた能動型防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
防振対象部材における振動を低減するために、従来では、一般に、ショックアブソーバやゴム弾性体等の減衰効果を利用した振動減衰手段の他、コイルスプリングやゴム弾性体等のばね効果を利用した振動絶縁手段が採用されているが、これらは、何れも、受動的な防振作用を発揮するものであるために、例えば、防振すべき振動が変化する場合等においては、十分な防振効果を得ることが難しい等という問題があった。そこで、近年では、加振力を発生するアクチュエータを備え、防振すべき振動を積極的乃至は相殺的に抑制する能動的な防振装置が開発され、検討されるようになってきた。
【0003】
ところで、このような能動型防振装置では、加振力を発生する加振器が必要であり、かかる加振器においては、発生加振力の優れた周波数制御性が要求される。そこで、能動型防振装置用の加振器としては、例えば、特開平6−235438号公報や特開平8−312718号公報等に記載されているように、永久磁石によって形成された磁界中にコイルを配設して通電することにより、ローレンツ力や電磁力を利用して加振力を得るようにしたボイスコイル型の加振器を採用することが提案されている。
【0004】
しかしながら、ボイスコイル型の加振器では、得られる加振力が小さく、十分な加振力を得ようとすると、消費電力や発熱等の他、加振器の大型化等が問題となり易かった。
【0005】
また一方、特開平10−246283号公報等には、能動型防振装置用加振器として、電磁石型の加振器を採用したものが提案されている。かかる加振器は、一般に、磁性材からなるヨーク部材に対して軸方向一方の側に開口する環状凹溝を設けて該環状凹溝にコイルを収容配置することにより、該コイルへの通電によって該コイルの周囲に磁路が形成されるようにすると共に、該ヨーク部材における環状凹溝の開口部の内周側壁部と外周側壁部にそれぞれ該磁路の両磁極を設定する一方、磁性材からなる加振部材を、前記ヨーク部材における環状凹溝の開口部側に離隔して軸方向で対向位置せしめて、前記コイルへの通電により該加振部材に磁力を及ぼして、それら加振部材とヨーク部材の間に軸方向の加振力を及ぼすようにした構造とされている。
【0006】
このような電磁石型の加振器においては、コイルへの通電を制御することにより、発生加振力の周波数や位相等を高精度に制御することが出来ることに加えて、前述の如きボイスコイル型の加振器より大きな加振力を容易に得ることが可能となる。
【0007】
ところが、従来の電磁石型の加振器においては、加振部材の変位方向(軸方向)で、ヨーク部材の磁極面と加振部材が直接に対向位置せしめられており、それら加振部材とヨーク部材の対向面間距離によって発生加振力が大きく変化してしまうことから、例えば、低周波大振幅での加振に際しての加振部材とヨーク部材の当接を防止するために加振部材とヨーク部材の対向面間距離を大きくすると、十分な発生加振力を得ることが難しくなるという問題があった。
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、発生加振力の周波数を容易に且つ高精度に制御することが出来ると共に、大きな加振力を安定して得ることの出来る、新規な構造の能動型防振用加振器と、かかる能動型防振用加振器を用いた能動型防振装置を提供することにある。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
すなわち、能動型防振用加振器に関する本発明の第一の態様は、磁性材からなるヨーク部材をコイルに挿通配置せしめると共に、該ヨーク部材を該コイルの軸方向両側に突出せしめて、該コイルの軸方向両側の外周部分において磁極部を該ヨーク部材によって形成する一方、磁性材からなる加振部材を該ヨーク部材の外周側に離隔して軸方向に相対変位可能に配設せしめると共に、それらヨーク部材と加振部材を軸方向で弾性的に相対位置決めする弾性支持部材を設け、更に該加振部材において該ヨーク部材の軸方向両側に形成された各磁極部の外周側に離隔して且つ軸方向で何れも同じ側に偏倚して対向位置せしめられた環状の磁気吸引部を形成して、コイルへの給電によって磁極部と磁気吸引部の間に作用せしめられる磁力に基づいて、ヨーク部材と加振部材に対して軸方向の相対的駆動力が及ぼされるようにする一方、前記加振部材を円筒形状とすると共に、該加振部材の軸方向両端部分においてそれぞれ径方向内方に突出する環状突出部を設けて、それら環状突出部によって前記磁気吸引部を形成すると共に、前記ヨーク部材の磁極部を円筒形の外周面形状とする一方、前記加振部材の磁気吸引部を、該磁極部の外径寸法よりも大きな内径寸法を有する円筒形の内周面形状とし、更に、前記ヨーク部材の軸方向両側に形成された前記磁極部と前記加振部材の軸方向両側に形成された前記磁気吸引部との両方において、直角な角部断面形状で周方向に延びる環状エッジ部をそれぞれ形成すると共に、該磁極部の環状エッジ部と該磁気吸引部の環状エッジ部を軸方向で偏倚して対向位置せしめて、前記コイルへの通電によってそれら磁極部と磁気吸引部の両環状エッジ部間に磁力が作用せしめられるようにしたことを、特徴とする。
【0011】
このような本態様に従う構造とされた能動型防振用加振器においては、コイルへの通電によって磁力が及ぼされるヨーク部材の磁極部と加振部材の磁気吸引部が軸方向に偏倚して対向位置せしめられていることから、コイルに対して、例えば、交番電流や脈動電流等を通電し、或いは、コイルへの通電をON/OFFすること等によって磁極部と磁気吸引部の間に及ぼされる磁気吸引力に基づいて、ヨーク部材と加振部材に対して軸方向の駆動力を発生させることが出来る。
【0012】
しかも、かかる能動型防振用加振器においては、磁極部と磁気吸引部が軸方向に傾斜して径方向斜めで対向配置されていることから、磁極部と磁気吸引部の間に及ぼされる磁気吸引力等の方向も径方向に傾斜することとなり、ヨーク部材に対する加振部材の軸方向での相対位置の変化量に対して、磁極部と磁気吸引部の間に及ぼされる磁気吸引力等の大きさの変化量を小さく抑えることが出来る。その結果、ヨーク部材に対する加振部材の軸方向での相対位置の変化量が大きい場合でも、磁極部と磁気吸引部の間に作用せしめられる磁力の変化を、それら磁極部と磁気吸引部を軸方向で直接対向位置せしめた従来の電磁石型の加振器に比べて、安定した加振力を発生させることが可能となるのである。加えて、本態様の能動型防振装置においては、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁力を利用して駆動力を得るものであることから、従来のローレンツ力を利用したボイスコイル型の加振手段に比して、より大きな加振力を効率的に得ることが出来るのである。
【0013】
なお、本態様に係る能動型防振用加振器において、磁極部と磁気吸引部は、コイルへの通電によって軸方向の駆動力が生ぜしめられるように互いに軸方向で偏倚して配設されていれば良く、各近接側の軸方向端部が互いに径方向の投影で重なって配設されていても良いが、好ましくは、それら磁極部と磁気吸引部は、各近接側の軸方向端部が、コイルへの通電による磁力が及ぼされていない初期位置において、互いに軸方向で僅かに離隔位置せしめられるか、或いは軸方向で略同一位置となるように設定されることとなり、それによって、コイルへの通電による磁力が、磁極部と磁気吸引部の間に一層効率的に及ぼされ得る。
【0014】
また、本態様に係る能動型防振用加振器において、磁極部および磁気吸引部は、コイルの軸方向両側にそれぞれ少なくとも一つ設けられていれば良く、軸方向一方の側において、軸方向の異なる位置に二つ以上、互いに磁力が及ぼされる磁極部と磁気吸引部を形成することも可能である。このように磁極部および磁気吸引部を、コイルの軸方向両側で合計三つ以上形成することによって、磁気吸引部の形状等の設計自由度が向上されると共に、ヨーク部材と加振部材の間に作用せしめられるトータルの磁力を大きく確保することも可能となる。
【0015】
更にまた、本態様に係る能動型防振用加振器において、ヨーク部材および加振部材に用いられる磁性材としては、軟鉄等の透磁率の大きい強磁性材であって、磁気的ヒステリシスの小さい材質が好適に採用され得る。また、本態様に係る能動型防振用加振器において、弾性支持部材としては、例えば、ゴム弾性体や金属,合成樹脂等によって形成されたコイルバネ,板ばね等が採用されることとなり、特に、板ばね等のように、ヨーク部材と加振部材の軸方向の相対変位を許容しつつ、軸直角方向では相対的な位置決め作用を発揮し得るものが好適に採用される。更に、そのような弾性支持部材の配設構造としては、コイルを挟んだ軸方向両側でヨーク部材と加振部材を弾性的に連結して相対的に位置決め支持せしめる構造が好適に採用される。このようにヨーク部材と加振部材を軸方向両側で弾性連結せしめることによって、ヨーク部材と加振部材の軸直角方向の相対変位を効率的に抑えることが出来ることから、それらヨーク部材と加振部材の軸直角方向やこじり方向の相対変位に起因する干渉を防止することが出来る。
【0016】
また、本態様に従う構造とされた能動型防振用加振器においては、磁気吸引部が、径方向内方に突出せしめられていることから、磁気吸引部において大きな磁束密度を得ることが可能となって、磁極部と磁気吸引部の間に生ぜしめられる磁気吸引力を一層効率的に得ることが出来る。
【0018】
更にまた、本態様に従う構造とされた能動型防振用加振器においては、磁気吸引部が磁極部の外径寸法よりも大きな内径寸法を有していることから、磁気吸引部において、磁極部に対する軸方向対向面の存在が回避され得る。それによって、磁極部に対して軸方向で直接に対向位置する磁気吸引部の存在が回避されて、ヨーク部材と加振部材の間に作用せしめられる駆動力が、専ら、径方向乃至は斜め径方向で対向位置せしめられた磁極部と磁気吸引部の間に生ぜしめられる磁力に基づいて生ぜしめられることから、より安定した駆動力を得ることが可能となる。また、本態様においては、磁極部と磁気吸引部が互いに接近する方向に大きく相対変位せしめられた際にも、磁極部と磁気吸引部の当接が有利に回避され得て、安定した作動が実現される。なお、磁極部と磁気吸引部の径方向での対向面間距離は、ヨーク部材と加振部材の軸直角方向での許容変位量や、要求される加振力,コイル供給電流の大きさ等を考慮して適宜に設定されるものであって、特に限定されるものでないが、磁極部と磁気吸引部の相互緩衝を回避しつつ加振力を効率的に得るために、例えば自動車用等に採用される能動型防振装置用の加振器においては、一般に、磁極部と磁気吸引部の径方向での対向面間距離を0.5〜3mmとすることが好ましく、より好適には、かかる対向面間距離が1〜2mmとされる。
【0020】
さらに、本態様に従う構造とされた能動型防振用加振器においては、環状エッジ部に磁束が集中し易くなっていることから、加振部材に対してより効率的に磁力を及ぼすことが出来、延いてはヨーク部材と加振部材の間において軸方向の相対的駆動力を一層効率的に得ることが可能となる。なお、本態様において、磁極部と磁気吸引部の一方に形成された環状エッジ部は、磁極部と磁気吸引部の他方に対して、コイルへの通電による磁力が及ぼされていない初期位置において、互いに軸方向で僅かに離隔位置せしめられるか、或いは軸方向で略同一位置となるようにして、軸直角方向の投影で重ならないように位置設定されることが望ましく、それによって、コイルへの通電による磁力が、磁極部と磁気吸引部の間に一層効率的に及ぼされ得る。
【0022】
また、本態様に従う構造とされた能動型防振用加振器においては、対向位置せしめられている磁極部および磁気吸引部の近接側端部の両方において、環状エッジ部を形成して、それら環状エッジ部同士を対向位置せしめたことにより、コイルへの通電による磁力が、磁極部と磁気吸引部の間により一層効率的に及ぼされ得る。
【0023】
また、本発明の第の態様は、前記第一の態様に従う構造とされた能動型防振用加振器において、前記ヨーク部材前記加振部材の少なくとも一方に対して、前記コイルへの通電によって生ぜしめられる磁束の方向と同一又は反対の方向に磁束を及ぼし得るように永久磁石を配設したことを、特徴とする。
【0024】
このような本態様に従う構造とされた能動型防振用加振器においては、永久磁石が設けられていることによって、コイルへの通電が行われていない状態であっても、ヨーク部材加振部材の少なくとも一方に磁束が生ぜしめられていることから、かかる部材における初透磁率が改善されることとなり、加振器における加振精度および加振効率が向上され得る。なお、本態様において、永久磁石としては従来から公知の材質が何れも採用可能である。また、かかる永久磁石は、ヨーク部材加振部材の少なくとも一方に対して、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁束の方向と同一又は反対の方向に磁束を及ぼし得るものであれば良く、例えば、ヨーク部材や加振部材においてコイルへの通電によって生ぜしめられる磁路上の任意の位置に少なくとも一つ配設される。
【0025】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に従う構造とされた能動型防振用加振器であって、円筒形状とされた前記加振部材の内周面において、軸方向中央部分に位置して全周に亘って延びる凹溝を形成し、該凹溝を挟んだ軸方向両側部分を方向内方に突出せしめることにより、前記磁気吸引部をそれぞれ形成する円環形状の上側径方向突部および下側径方向突部を該加振部材に形成したことを、特徴とする。
更にまた、本発明の第四の態様は、制振対象に取り付けられる固定部材に対して、マス部材を弾性支持せしめると共に、該マス部材を加振駆動するアクチュエータを設けた能動型制振器において、前記第一乃至第三の何れかの態様に従う構造とされた能動型防振用加振器を用い、前記ヨーク部材と前記加振部材の何れか一方に前記固定部材を固設すると共に、それらヨーク部材と加振部材の他方に前記マス部材を固設したことを、特徴とする。
【0026】
このような本態様に従う構造とされた能動型制振器においては、前述の如く、ヨーク部材と加振部材の相対位置のばらつきに起因する発生加振力のばらつきが抑えられて安定した加振力が生ぜしめられる特定構造の能動型防振用加振器を制振器として採用したことにより、制振対象に対して安定した加振力を優れたエネルギ効率で作用せしめることが出来るのであり、以て、目的とする能動型防振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となるのである。特に、本態様に係る能動型制振器においては、例えば、装着状態下で静的な初期荷重が及ぼされることによって、或いはかかる初期荷重が静的に変化することによって、加振部材とヨーク部材の相対的な初期位置が軸方向に変化するような場合でも、加振部材とヨーク部材の間に及ぼされる磁力の変化が低減されることにより、所望の加振力を安定して得ることが可能となるのである。
【0027】
また、本発明の第の態様は、防振連結される部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された主液室を形成する一方、該主液室の壁部の別の一部を変位可能な可動壁で構成すると共に、該可動壁を加振駆動するアクチュエータを設けた流体封入式の能動型マウントにおいて、前記第一乃至第の何れかの態様に従う構造とされた能動型防振用加振器を用い、前記ヨーク部材と前記加振部材の何れか一方に前記第二の取付部材を固設すると共に、それらヨーク部材と加振部材の他方に前記可動壁を固設したことを、特徴とする。
【0028】
このような本態様に従う構造とされた能動型マウントにおいては、加振部材とヨーク部材の相対位置のばらつきに起因する発生加振力のばらつきが抑えられて安定した加振力が生ぜしめられる特定構造の能動型防振用加振器をアクチュエータとして採用したことにより、例えば、アクチュエータに対して装着状態下で静的な初期荷重が及ぼされることによって、或いはかかる初期荷重が静的に変化することによって、アクチュエータにおける加振部材とヨーク部材の相対的な初期位置が軸方向に変化する場合でも、可動壁に安定した加振力を作用せしめることが出来るのであり、以て、目的とする能動的防振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となるのである。
【0030】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0031】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての能動型制振器10が示されている。かかる能動型制振器10は、図示しない自動車のボデー等の制振対象に固定されるヨーク部材としてのヨーク金具12に対して、マス部材としての加振金具14が弾性支持部材としての板ばね16,16を介して弾性的に連結支持されており、それによって、加振金具14等をマス系とし、板ばね16,16をバネ系とする一つの振動系が構成されている。また、ヨーク金具12には、コイル18が固定的に組み付けられており、コイル18への通電によって加振金具14に対して磁気的な相対変位力(加振力)が及ぼされるようになっている。そして、加振金具14をヨーク金具12に対して相対加振制御することにより、制振対象における振動を能動的に抑えるようになっている。なお、本実施形態の能動型制振器10においては、図1中の上下方向の振動に対して、有効な制振効果を発揮し得るようになっている。また、以下の説明において、上下方向とは、図1中の上下方向をいうものとする。
【0032】
より詳細には、ヨーク金具12は、上側ヨーク金具20と下側ヨーク金具22が同一中心軸上で重ね合わせられると共に、連結ボルト23で相互に連結固定されることによって形成されている。なお、上側ヨーク金具20と下側ヨーク金具22は、鉄等の強磁性材によって形成されている。
【0033】
上側ヨーク金具20は、厚肉の円環板形状を有していると共に、軸方向中間部分に形成された二つの段差面21a,21bを備えており、これら二つの段差面21a,bによって外径寸法が軸方向で三段階に変化せしめられている。そして、上側ヨーク金具20は、軸方向下端から上端に向かって階段状に次第に小径化する外周面形状を有しており、軸方向下端部から上端部に向かって大径部26,中径部27,小径部28が連続形成されている。また、段差面21aが軸直角方向に広がっていると共に、大径部26の外周面が円筒形状とされており、それによって、大径部26の外周面と段差面21aの交角が略90度とされて、略直角な外周エッジ部29が、大径部26の軸方向上端部において外周縁部の全周に亘って環状に連続形成されている。
【0034】
また、下側ヨーク金具22は、中実の円形ロッド形状を有する中軸部30と、該中軸部30の軸方向下端部に一体形成されて、径方向外方に向かって広がる大径円板形状の鍔状部32を備えている。また、下側ヨーク金具22の軸方向両端部分には、各軸方向端面中央に開口してそれぞれ軸方向内方に延びるねじ穴30,32が形成されている。なお、下側ヨーク金具22の鍔状部32は、円筒形状の外周面を有しており、その外径寸法が、上側ヨーク金具20の大径部26と略同じとされている。また、鍔状部32における軸方向内側の外周角部は、略直角断面で周方向全周に亘って連続して延びる環状の外周エッジ部36とされている。
【0035】
さらに、下側ヨーク金具22には、電気絶縁性のボビン38に巻回されたコイル18が組み付けられている。ボビン38は、軸方向両端にフランジ状部39a,39bを備えた糸巻形状を有しており、該ボビン38の外周面にコイル18が巻回されている。なお、ボビン38の軸方向下側のフランジ状部39bには、コイルのマグネットワイヤへの給電用リード線の取出用溝40が形成されて、シール材が充填されている。
【0036】
また、ボビン38は、下側ヨーク金具22の中軸部30と略同じ軸方向長さを有していると共に、両フランジ状部39a,bの外径寸法が下側ヨーク金具22の鍔状部32と略同じ外径寸法を有している。また、ボビン38に巻回されたコイル巻線も、フランジ状部39a,bの外径寸法を超えない最大外径寸法とされている。
【0037】
そして、かかるコイル18は、ボビン38が下側ヨーク金具22の中軸部30に外嵌されることにより、下側のフランジ状部39bが下側ヨーク金具22の鍔状部32に重ね合わせられた状態で、下側ヨーク金具22に対して組み付けられている。また、ボビン38の上側のフランジ状部39bには、下側ヨーク金具22にボルト固定された上側ヨーク金具20が密接状態で重ね合わせられている。これにより、ボビン38が、下側ヨーク金具22の鍔状部32と上側ヨーク金具20の間で軸方向に挟持固定された状態で、ヨーク金具12に対して同一中心軸上に固定的に組み付けられているのである。
【0038】
而して、コイル18に対して、図示しない給電用リード線を通じて給電することにより、コイル18が電磁石として機能するようになっている。そして、コイル18の周囲に生ぜしめられる磁界が、強磁性材からなるヨーク金具12内を通り、ヨーク金具12がヨークとして作用せしめられることによって、ヨーク金具12の軸方向両端部分に位置する上側ヨーク金具20の大径部26の外周縁部と下側ヨーク金具22における鍔状部32の外周縁部において、各一方の磁極(N極またはS極)が形成されるようになっている。
【0039】
すなわち、本実施形態では、上側ヨーク金具20の大径部26の外周縁部と、下側ヨーク金具22における鍔状部32の外周縁部によって、磁極部42a,42bが構成されている。
【0040】
一方、ヨーク金具12の径方向外方には、加振金具14が同一中心軸上に配設されている。この加振金具14は、鉄等の強磁性材で形成されており、略一定の矩形断面をもって周方向に延びる厚肉大径の円環ブロック形状を有している。また、加振金具14の内周面には、軸方向中央部分に位置して、略一定の矩形断面で加振金具14の全周に亘って延びる凹溝54が形成されている。これにより、凹溝54を挟んだ軸方向両側部分が径方向内方に突出せしめられており、以て、加振金具14の軸方向両端部分において、それぞれ矩形断面形状をもって内周面上に突出する円環形状の上側径方向突部44および下側径方向突部46が、加振金具14に一体形成されているのである。
【0041】
ここにおいて、加振金具14の軸方向長さは、下側ヨーク金具22単体より長いが、上下ヨーク金具20,22を組み合わせたヨーク金具12の全長よりは短くされている。また、凹溝54の軸方向幅寸法が、加振金具14の軸方向長さの略1/3とされていると共に、該凹溝54が、加振金具14の内周面上で軸方向上方に所定量だけ偏倚して位置せしめられている。これにより、加振金具14における上側径方向突部44の軸方向長さが、下側径方向突部46の軸方向長さよりも小さくされている。なお、本実施形態では、下側径方向突部46の軸方向長さが、上側径方向突部44の軸方向長さの略2倍とされている。
【0042】
また、上下径方向突部44,46の突出先端面である内周面は、何れも、加振金具14と同一中心軸上に広がる円筒形状とされていると共に、加振金具14の軸方向端面と凹溝54の軸方向両側面によって形成された上下径方向突部44,46の軸方向両端面は、何れも、加振金具14の中心軸に直交して広がる平面形状とされている。これによって、上側径方向突部44の軸方向下端部の内周縁部において、略直角断面で周方向全周に亘って連続して延びる環状の内周エッジ部48が形成されていると共に、下側径方向突部46の軸方向下端部の内周縁部において、略直角断面で周方向全周に亘って連続して延びる環状の内周エッジ部50が形成されている。
【0043】
そして、加振金具14は、ヨーク金具12に外挿配置されており、ヨーク金具12と加振金具14の軸方向両側に配設された一対の板ばね16,16によって、それらヨーク金具12と加振金具14が軸方向に相対変位可能に弾性連結されている。
【0044】
かかる板ばね16は、非磁性材からなるばね鋼などによって形成されており、薄肉の大径円板形状を有していると共に、その外径寸法が、加振金具14の外径寸法と略同じとされている。また、板ばね16には、図2にその単体図が示されているように、外周縁部と中心部分の相対的な軸方向(板厚方向)の弾性変形ストロークを確保すると共に、ばね定数を調節するために、板ばね16の中央から外周側に広がって平面的な略螺旋状に延びる3本の螺旋孔56が、板厚方向に貫通して形成されている。更にまた、板ばね16の中央部分には、ボルト挿通孔58が形成されている一方、板ばね16の外周縁部には、軸方向に貫通した取付孔60が、周方向に所定間隔で複数形成されている。
【0045】
そして、このような構造とされた一対の板ばね16,16は、その中央部分において、ヨーク金具12の軸方向両端面に対して小径円環形状のスペーサ62,62を介して重ね合わされて、軸直角方向に広がって配設されており、ヨーク金具12のねじ穴33,34に螺着された連結ボルト23と取付ボルト63で締め付けられることにより、ヨーク金具12に対して固着されている。また一方、板ばね16,16の外周部分は、加振金具14の軸方向両端面に対して大径円環形状のスペーサ64,64を介して重ね合わされており、図面上に明示はされていないが、各板ばね16の取付孔60に挿通されたピン等によって、加振金具14に対して固着されている。これにより、ヨーク金具12と加振金具14が、軸方向両端部分において、板ばね16,16によって相互に弾性連結されており、ヨーク金具12と加振金具14における軸直角方向での相対変位が、一対の板ばね16,16の剛性に基づいて抑制されると共に、軸方向の相対変位が、一対の板ばね16,16の弾性変形に基づいて許容されるようになっている。
【0046】
また、ヨーク金具12の下端部に螺着された取付ボルト63は、その頭部の先端部分において固定部材としての固定板66が固設されている。この固定板66は、軸直角方向に広がる平板形状を有する剛性板であって、外周部分には、板厚方向に貫通する複数個の取付孔68が設けられている。
【0047】
そして、上述の如き構造とされた能動型制振器10は、ヨーク金具12に固設された固定板66が、自動車において振動が問題となっているフレーム等の制振すべき振動部材に対して重ね合わせられて、取付孔68に挿通される固定ボルトによって固定される。これにより、固定板66延いてはヨーク金具12が、振動部材に対して、防振すべき振動が中心軸方向に入力される状態で固定的に取り付けられる。
【0048】
このような装着状態下では、ヨーク金具12において大径部26と鍔状部32の各外周縁部によって形成された磁極部42a,42bと、加振金具14に形成された上下径方向突部44,46とが、同一中心軸上に配設されて互いに軸方向に傾斜した斜め径方向で離隔して対向位置せしめられている。そして、図3に要部の拡大が示されているように、ヨーク金具12において最大外径面となる磁極部42a,42bの外周面の外径寸法が、加振金具14において最小内径面となる上下径方向突部44,46の内周面の内径寸法よりも、僅かに小さくされており、以て、それら磁極部42a,42bと上下径方向突部44,46の間に径方向の僅かな間隙:tを有する状態で、ヨーク金具12と加振金具14が軸方向に相対変位せしめられるようになっている。
【0049】
また、板ばね16,16によって弾性連結されたヨーク金具12と加振金具14における磁極部42a,42bと上下径方向突部44,46は、コイル18への非通電状態下において、互いに軸方向一方の側に偏倚せしめられており、特に本実施形態では、図3に示されているように、ヨーク金具12の磁極部42a,42bに対して加振金具14の上下径方向突部44,46が、何れも軸方向上方に相対偏倚せしめられている。即ち、軸方向上側においては、上側ヨーク金具20の段差面21aと加振金具14における凹溝54の軸方向上側面が、軸直角方向に広がる略同一の平面上に位置せしめられており、それによって、磁極部42aの軸方向上側の外周エッジ部29と上側径方向突部44の軸方向下側の内周エッジ部48の各角部が、軸直角方向で略同一平面上に位置せしめられている。また、軸方向下側においては、下側ヨーク金具22の鍔状部32における軸方向上側端面と加振金具14における凹溝54の軸方向下側面が、軸直角方向に広がる略同一の平面上に位置せしめられており、それによって、磁極部42bの軸方向上側の外周エッジ部36と下側径方向突部46の軸方向下側の内周エッジ部50の各角部が、軸直角方向で略同一平面上に位置せしめられている。
【0050】
従って、上述の如き構造とされた能動型制振器10において、図示しない給電用リード線を通じてコイル18に通電すると、ヨーク金具12に対して磁界が及ぼされて、ヨーク金具12における磁極部42a,42bに対して、それぞれ所定の磁極が生ぜしめられることとなる。また、それに伴って、加振金具14にも磁界が及ぼされて加振金具14内に磁束が生ぜしめられることとなり、かかる加振金具14においてヨーク金具12の磁極部42a,42bに対して最も接近位置せしめられた上下の径方向突部44,46には、ヨーク金具12の磁極部42a,42bに呼応した極性の磁極が生ぜしめられることとなる。その結果、ヨーク金具12における各磁極部42a,42bと、加振金具14における上下径方向突部44,46の間に、磁力による吸引力が作用せしめられることとなり、以て、ヨーク金具12と加振金具14に対して、磁極部42aと上側径方向突部44が相互に軸方向で接近すると共に、磁極部42bと下側径方向突部46が相互に軸方向で接近する方向に相対的な駆動力が及ぼされるのである。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、加振金具14における上下径方向突部44,46によって磁気吸引部が構成されている。
【0051】
それ故、かかる能動型制振器10においては、制振すべき振動に対応した制御信号に基づいてコイル18への供給電流を調節することにより、制振すべき振動に対応した加振力を制振対象に及ぼして、かかる制振対象における振動を能動的乃至は相殺的に低減することが出来るのである。なお、制振すべき振動に対応した制御信号としては、例えば、加速度センサなどを用いて検出された振動レベルに対応した信号の他、自動車用制振器においては、内燃機関の点火信号等を利用することも可能である。
【0052】
そこにおいて、かかる能動型制振器10においては、ヨーク金具12側の磁極部42a,42bと、加振金具14側の磁気吸引部としての上下径方向突部44,46が、互いに軸方向一方の側に偏倚せしめられて軸方向に傾斜して径方向で対向位置せしめられており、それらヨーク金具12側の磁極部42a,42bと、加振金具14側の磁気吸引部としての上下径方向突部44,46が、軸方向の投影で重なり合うことがないようにされている。これによって、コイル18への通電によってヨーク金具12と加振金具14の間に生ぜしめられる磁気吸引力の作用方向が、軸方向線に対して径方向で傾斜することから、ヨーク金具12に対する加振金具14の軸方向での相対位置の変化量に対して、作用する磁気吸引力の大きさの変化量を小さく抑えることが出来る。その結果、ヨーク金具12と加振金具14の軸方向での大きな相対的ストローク範囲に亘って、それらヨーク金具12と加振金具14に対して軸方向の加振力を有効に且つ安定して及ぼすことが可能となるのである。
【0053】
なお、このように加振金具14のヨーク金具12に対する軸方向での相対位置の変化に伴う磁気吸引力の変化量が抑えられる技術的理由は、磁極部42a,42bと上下径方向突部44,46が径方向斜めに対向位置せしめられていることから、軸方向の駆動力が分力として生ぜしめられることや、それら磁極部42a,42bと上下径方向突部44,46における磁極が、何れも筒状面とされて軸方向で所定長さに亘って形成されていること等によるものと考えられる。
【0054】
また、本実施形態では、磁極部42a,42bに形成された略直角断面の外周エッジ部29,36と、上下径方向突部44,46に形成された略直角断面の内周エッジ部48,50が、初期状態下で互いに最も接近して対向位置せしめられていることから、それらエッジ部29,36,48,50への磁束の集中作用に基づいて、コイル18への通電に基づく加振力が一層効率的に生ぜしめられるのである。
【0055】
また、本実施形態の能動型制振器10においては、ヨーク金具12側にコイル18が取り付けられていることから、コイル18が小径化されて、コイルワイヤの巻回数に対するワイヤ長が短くされ得るのであり、それによって、ワイヤ長に比例する抵抗値を小さくして消費電力を抑えることが出来ると共に、ワイヤ長に比例する重量も抑えることが可能となる。しかも、コイル18のワイヤ長に対するワイヤ巻回数が多くされることから、ワイヤ巻回数に略比例して生ぜしめられる磁界の磁束密度、即ち、磁力を大きくして発生加振力を一層効率的に増大させることも可能となる。
【0056】
更にまた、本実施形態の能動型制振器10においては、コイル18が組み付けられたヨーク金具12が振動部材に固定的に取り付けられるようになっていることから、加振駆動に際して、コイル18への給電用のリード線における繰返し変形が防止されて、ワイヤの断線も有利に防止され得る。
【0057】
なお、上述の説明から明らかなように、かかる能動型制振器10は、実質的に加振器によって構成されており、コイル18への給電によってヨーク金具12と加振金具14に及ぼされる軸方向の相対駆動力を利用し、加振金具14と板ばね16,16からなる振動系の共振的作用も利用して、生ぜしめられる加振力を防振対象に及ぼすことによって、防振対象における振動を相殺的乃至は積極的に低減せしめ得るのである。
【0058】
次に、本発明の第二の実施形態として、本発明を能動型防振用マウントに適用したものの一具体例を、図4を参照しつつ、説明する。
【0059】
すなわち、本実施形態としてのエンジンマウント78は、離隔して対向配置された第一の取付部材としての第一の取付金具80と第二の取付部材としての第二の取付金具82が、本体ゴム弾性体84によって弾性的に連結された構造とされており、第一及び第二の取付金具80,82の何れか一方がパワーユニット等の振動源側部材に固定されると共に、他方が車両ボデー等の防振対象部材に固定されることにより、振動源側部材を防振対象部材に対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として図4中の上下方向をいうものとする。
【0060】
より詳細には、第一の取付金具80は、それぞれ、略有底円筒形状の上金具86と下金具88が、各開口側で互いに軸方向に重ね合わされてボルト連結されることにより、中空構造をもって形成されている。なお、上金具86の底壁部には、外方に突出する取付ボルト92が固設されており、この取付ボルト92によって、上金具86が振動源側部材または防振対象部材に取り付けられるようになっている。
【0061】
また、第一の取付金具80の中空内部には、略薄肉円板形状のゴム膜からなる可撓性膜94が配設されており、その外周縁部が上下金具86,88間で挟持されている。それによって、第一の取付金具80の内部が、可撓性膜94を挟んで、上金具86側と下金具88側とに流体密に二分されている。更に、上金具86の筒壁部には通孔96が形成されており、上金具86の内部空所が外部空間に連通されている。また一方、下金具88の底壁部には、円板形状のオリフィス金具96が重ね合わされてボルト固定されており、それら下金具88とオリフィス金具96の重ね合わせ面間に、周方向に一周弱の長さで延びるオリフィス通路100が形成されている。
【0062】
さらに、下金具88には、本体ゴム弾性体84が加硫接着されている。この本体ゴム弾性体84は、テーパ付の略厚肉円筒形状を呈しており、その小径側の開口端面に下金具88の筒壁部外周面が加硫接着されている。それによって、本体ゴム弾性体84の小径側開口部が第一の取付金具80で閉塞されており、本体ゴム弾性体84の内部に、下方に向って開口する凹所102が形成されている。
【0063】
また、本体ゴム弾性体84の大径側の開口端面には、円環ブロック形状の連結金具104が加硫接着されている。そして、この連結金具104に対して、円環ブロック形状を呈する第二の取付金具82が、軸方向に重ね合わされて、ボルト固定されている。
【0064】
更にまた、第二の取付金具82の中央孔106内には、全体として略浅底の有底円筒形状を有する可動壁としての加振板108が配設されている。かかる加振板108は、中央孔106の内径寸法よりも所定寸法小さな外径寸法を有しており、その底壁部の中央部分には、底壁部を軸方向に貫通した逆カップ形状の連結固定部109が一体的に形成されている。そして、この加振板108の筒壁部と第二の取付金具82の内周縁部の間に略円環板形状を有する支持ゴム弾性体110が介装されて、該支持ゴム弾性体110が加振板108と第二の取付金具82に加硫接着されることにより、加振板108が第二の取付金具82によって弾性的に支持されていると共に、加振板108と支持ゴム弾性体110によって本体ゴム弾性体84の凹所102の開口部が流体密に閉塞されている。
【0065】
そして、凹所102の開口部が加振板108と支持ゴム弾性体110で流体密に閉塞されることにより、壁部の一部が本体ゴム弾性体84で構成されて内部に所定の非圧縮性流体が封入された受圧室112が形成されている。即ち、かかる受圧室112には、振動入力時に本体ゴム弾性体84が弾性変形することにより、内圧変動が生ぜしめられるようになっている。
【0066】
また一方、第一の取付金具80内に形成された下金具88側の空所にも非圧縮性流体が封入されており、壁部の一部が可撓性膜94によって構成されて、該可撓性膜94の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室114が形成されている。なお、第一の取付金具80内に形成された上金具86側の空所は、可撓性膜94の変形を許容する空気室116とされている。
【0067】
そして、これら受圧室112と平衡室114が、第一の取付金具80内に形成されたオリフィス通路100を通じて相互に連通されており、振動入力時に受圧室112と平衡室114の間に生ぜしめられる圧力差に基づいて、オリフィス通路100を通じての流体流動が生ぜしめられ、かかる流体流動によって生ぜしめられる流体の共振作用に基づいて防振効果が発揮されるようになっている。なお、本実施形態では、オリフィス通路100を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、シェイク等の低周波数域の入力振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路100の長さや断面積等がチューニングされている。
【0068】
また、本実施形態では、流体の共振作用等に基づく防振効果を有効に得るために、受圧室112および平衡室114の封入流体として、例えば、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘性流体が好適に採用される。更にまた、かかる流体の封入は、例えば、連結金具104に対する第二の取付金具82の取り付けを流体中で行うこと等によって、有利に為され得る。
【0069】
さらに、加振板108の下方には、加振器118が配設されている。かかる加振器118は、第一の実施形態としての能動型制振器(10)と同様な構造とされており、第一の実施形態としての能動型制振器(10)と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、第一の実施形態と同一の符号を図中に付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0070】
より詳細には、加振器118は、図1に示された能動型制振器(10)に比して、軸方向上側の板ばね16を備えておらず、その代わりに、ヨーク金具12と加振金具14の各軸方向上端部が、受圧室112の壁部の一部を構成する支持ゴム弾性体110によって弾性的に連結されている。即ち、ヨーク金具12においては、連結ボルト23として植込みボルトが採用されており、該連結ボルト23によってヨーク金具12に加振板108が同一中心軸上で連結固定されている一方、加振金具14の外周縁部が第二の取付金具82に対して同一中心軸上で重ね合わされてボルト126によって固定されている。
【0071】
なお、下側の板ばね16bの外周縁部には、軸方向下方に突出する円環ブロック形状のスペーサ128が重ね合わせられて固着されており、下側のボルト72の突出した頭部の周囲が該スペーサ128が囲まれていることにより、かかるボルト63の頭部の他部材への干渉が防止されるようになっている。
【0072】
このような構造とされたエンジンマウント78においては、加振器118のコイル18に対して、制振すべき振動に対応した制御信号に基づいて給電することによって、ヨーク金具12と加振金具14の間に軸方向の相対変位力が生ぜしめられることとなり、この相対変位力が加振板108に及ぼされることにより、加振板108が支持ばね弾性体110の弾性変形に伴って、軸方向上下に変位せしめられることとなる。そして、加振板108が変位することによって、加振板108が直接に壁部の一部を構成する受圧室112に圧力変動が生ぜしめられることとなり、更に、この圧力変化に伴って発生する加振力が防振対象部材に伝達されることによって、能動的な防振効果が発揮され得るのである。
【0073】
また、かかるエンジンマウント78においては、その装着状態下で第一の取付金具80と第二の取付金具82の間に防振すべき振動が入力されると、本体ゴム弾性体84の弾性変形に基づいて受圧室112に圧力変化が生ぜしめられて受圧室112と平衡室114の相対的な圧力変動が惹起されることによって、それら両室112,114間で、オリフィス通路100を通じての流体流動が生ぜしめられることとなる。それ故、オリフィス通路100を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、エンジンシェイク等の低周波振動に対して、受動的な防振効果が発揮されるのである。
【0074】
更にまた、かかるエンジンマウント78においては、加振板108が受圧室112に直接に臨まされており、オリフィス通路100から独立して形成されていることから、オリフィス通路100のチューニング周波数よりも高い周波数域においても、オリフィス通路100の実質的な目詰まりによる悪影響が回避されて、加振板108の加振によって、受圧室112を圧力制御することが出来るのであり、具体的には、シェイク振動よりも高周波数域のアイドリング振動やこもり音等の中〜高周波振動に対しても、有効な防振効果を得ることが可能となる。
【0075】
ここにおいて、かかるエンジンマウント78においては、前述の如き特定構造の加振器118が採用されていることから、加振板108の大きなストローク範囲に亘って、加振板108に対して軸方向の加振力を有効に且つ安定して及ぼすことが可能となるのであり、それ故、比較的に振幅の大きいアイドリング振動等に対しても、能動的防振効果を有効に且つ安定して得ることが出来るのである。
【0076】
また、装着状態下で静的な初期荷重が及ぼされることによって加振板108が所定量だけ軸方向に変位して位置せしめられたり、或いは静的な荷重が変化することによって加振板108が初期の位置から軸方向に変位せしめられることによって、加振器118におけるヨーク金具12と加振金具14の初期的な相対位置が軸方向に変化した場合でも、目的とする加振力を有効に且つ安定して得ることが出来るのであり、それ故、所期の能動的防振効果が効果的に発揮され得ることとなるのである。
【0077】
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0078】
例えば、磁極部および磁気吸引部をコイルの軸方向両側で合計三つ以上形成することも可能である。具体的には、例えば、図5に示されているような構造が好適に採用され得る。
【0079】
すなわち、図5には、本発明の第三の実施形態としての制振器130が示されている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、それぞれ、図中に第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0080】
より詳細には、本実施形態の制振器130においては、加振金具14の軸方向上端面に対して、それぞれ強磁性材からなる調整板132と磁極板134が重ね合わされて、加振金具14とスペーサ64の間に固定的に配設されている。調整板132は、ヨーク金具12の上端部分と同一の内外径寸法を有する薄肉円環板形状とされており、ヨーク金具12の上端面に重ね合わされることにより、磁極板134の軸方向位置を調節するようになっている。
【0081】
また、磁極板134は、加振金具14の外径寸法と略同じ外形寸法を有していると共に、その内径寸法が加振金具14の内径寸法よりも小さくされており、かかる磁極板134によって、加振金具14の軸方向上端部において径方向内方に向かって所定高さで突出する環状の第二の上側径方向突部136が形成されている。更に、この第二の上側径方向突部136における内径寸法は、ヨーク金具12における上側ヨーク金具20の大径部26の外径寸法より小さく、且つ中径部27の外径寸法より僅かに大きくされており、中径部27に対して、軸方向斜め上方に偏倚して径方向外方で斜めに対向位置せしめられている。これにより、上側ヨーク金具20の中径部27の外周縁部によって上側第二磁極部が構成されており、コイル18への通電に際して、かかる上側第二磁極部と磁極板134における第二の上側径方向突部136の間に、前述の如き磁極部42a,42bと径方向突部44,46の間に及ぼされる方向と同じ軸方向の磁気吸引力が作用せしめられるようになっている。
【0082】
このような構造とされた本実施形態の制振器130においても、前記第一の実施形態の制振器(10)と同様な効果が何れも有効に発揮され得るのであり、また、それに加えて、本実施形態の制振器130では、加振金具14側における第二の上側径方向突部136が、上側ヨーク金具20の大径部26に対しても軸方向で離隔して対向位置せしめられていることから、例えば、加振金具14とヨーク金具12の間に軸方向の大きな相対変位(加振変位)が生ぜしめられた際には、第二の上側径方向突部136が上側ヨーク金具20の中径部27と径方向の投影で重なった後も、それら第二の上側径方向突部136と大径部26の軸方向対向面間に生ぜしめられる磁力に基づいて有効な加振力が及ぼされ得るといった効果がある。
【0083】
更にまた、ヨーク金具12側や加振金具14側における磁路上に永久磁石を配設することも可能であり、その一具体例である制振器138が、図6において、本発明の第四の実施形態として示されている。なお、本実施形態において、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、その理解を容易とするために、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付しておく。
【0084】
すなわち、本実施形態の制振器138は、前述の第一の実施形態としての制振器(10)に比して、ヨーク金具12を構成する下側ヨーク金具22の中軸部30の上端部分に永久磁石142が重ね合わせられて固定的に配設されていることを、特徴とする。具体的には、下側ヨーク金具22の中軸部30が、コイル18よりも所定寸法だけ軸方向に短くされており、この中軸部30の上面に対して、該中軸部30と同一寸法の円形断面を有する永久磁石142が重ね合わされて、該永久磁石142が上下のヨーク金具20,22の間に密接状態で挟まれて組み付けられている。
【0085】
ここにおいて、かかる永久磁石142は、コイル18への通電によってヨーク金具12に生ぜしめられる磁界と同一方向又は逆方向の磁界を該ヨーク金具に与えるように軸方向両端部分に着磁されており、特に本実施形態では、軸方向上端部がS極とされていると共に、軸方向下端部がN極とされている。そして、この永久磁石142によってヨーク金具12と加振金具14の間に及ぼされる磁力と、板ばね16,16によってヨーク金具12と加振金具14の間に及ぼされる弾性力の釣合状態下で、図6に示されている如きヨーク金具12と加振金具14の相対位置が発現されるようになっている。
【0086】
このような構造とされた本実施形態の制振器138においても、前記第一の実施形態の制振器(10)と同様な効果が何れも有効に発揮され得るのであり、また、それに加えて、ヨーク金具12に永久磁石142が組み付けられていることにより、コイル18への通電によってヨーク金具12に生ぜしめられる磁界と同一方向乃至は逆方向の磁界が、コイル18への通電前に予めヨーク金具12に及ぼされていることから、例えば、コイル18への通電初期におけるヨーク金具12の透磁率が向上されて、磁極部42a,42bにおける磁極が一層有利に形成され得るといった利点がある。
【0087】
また、前記実施形態においては、何れも、ヨーク金具12に対して単一のコイル18が組み付けられていたが、例えば、ヨーク金具12の軸方向に直列的に重ね合わせて配設すること等によって、複数個のコイルを採用することも可能である。
【0089】
また、磁路における初透磁率を向上させるためにヨーク金具12に組み付けられる永久磁石142は、本発明において、必ずしも設ける必要はない。
【0091】
加えて、本発明は、自動車用の各種部材に装着される各種制振器や、自動車用のエンジンマウント,ボデーマウント、デフマウントなどの各種防振装置の他、自動車以外の各種の機械装置等における防振装置や、該防振装置用の加振器に対して、何れも適用可能であることは、勿論である。
【0092】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた加振器においては、コイルへの通電に伴って磁気吸引力が及ぼされるヨーク部材の磁極部と加振部材の磁気吸引部が軸方向に傾斜して径方向で対向位置せしめられていることから、ヨーク部材に対する加振部材の軸方向での相対位置の変化量に対して、磁極部と磁気吸引部の間に及ぼされる磁気吸引力の大きさの変化量を小さく抑えることが出来る。その結果、ヨーク部材に対する加振部材の軸方向における大きなストローク範囲に亘って、安定した加振力を効率的に発生させることが可能となるのである。
【0094】
また、このような加振器を採用した、本発明に従う構造とされた制振器および能動型防振装置においては、目的とする能動的な防振効果が有効に且つ安定して発揮され得るのであり、例えば、装着状態下で入力される初期荷重等によって加振器におけるヨーク部材と加振部材の軸方向相対位置に影響が及ぼされるおそれがある場合等においても、目的とする能動的な防振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての能動型制振器を示す断面図である。
【図2】図1に示された能動型制振器に採用されている板ばねの平面図である。
【図3】図1に示された能動型制振器の要部を拡大して示すモデル図である。
【図4】本発明の第二の実施形態としてのエンジンマウントを示す断面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態としての能動型制振器を示す断面図である。
【図6】本発明の第四の実施形態としての能動型制振器を示す断面図である。
【符号の説明】
10 制振器
12 ヨーク金具
14 加振金具
16 板ばね
18 コイル
29,36 外周エッジ部
42 磁極部
44 上側径方向突部
46 下側径方向突部
48,50 内周エッジ部

Claims (5)

  1. 磁性材からなるヨーク部材をコイルに挿通配置せしめると共に、該ヨーク部材を該コイルの軸方向両側に突出せしめて、該コイルの軸方向両側の外周部分において磁極部を該ヨーク部材によって形成する一方、磁性材からなる加振部材を該ヨーク部材の外周側に離隔して軸方向に相対変位可能に配設せしめると共に、それらヨーク部材と加振部材を軸方向で弾性的に相対位置決めする弾性支持部材を設け、更に該加振部材において該ヨーク部材の軸方向両側に形成された各磁極部の外周側に離隔して且つ軸方向で何れも同じ側に偏倚して対向位置せしめられた環状の磁気吸引部を形成して、コイルへの給電によって磁極部と磁気吸引部の間に作用せしめられる磁力に基づいて、ヨーク部材と加振部材に対して軸方向の相対的駆動力が及ぼされるようにする一方、
    前記加振部材を円筒形状とすると共に、該加振部材の軸方向両端部分においてそれぞれ径方向内方に突出する環状突出部を設けて、それら環状突出部によって前記磁気吸引部を形成すると共に、
    前記ヨーク部材の磁極部を円筒形の外周面形状とする一方、前記加振部材の磁気吸引部を、該磁極部の外径寸法よりも大きな内径寸法を有する円筒形の内周面形状とし、更に、
    前記ヨーク部材の軸方向両側に形成された前記磁極部と前記加振部材の軸方向両側に形成された前記磁気吸引部との両方において、直角な角部断面形状で周方向に延びる環状エッジ部をそれぞれ形成すると共に、該磁極部の環状エッジ部と該磁気吸引部の環状エッジ部を軸方向で偏倚して対向位置せしめて、前記コイルへの通電によってそれら磁極部と磁気吸引部の両環状エッジ部間に磁力が作用せしめられるようにしたことを特徴とする能動型防振用加振器。
  2. 前記ヨーク部材前記加振部材の少なくとも一方に対して、前記コイルへの通電によって生ぜしめられる磁束の方向と同一又は反対の方向に磁束を及ぼし得るように永久磁石を配設した請求項1に記載の能動型防振用加振器。
  3. 円筒形状とされた前記加振部材の内周面において、軸方向中央部分に位置して全周に亘って延びる凹溝を形成し、該凹溝を挟んだ軸方向両側部分を方向内方に突出せしめることにより、前記磁気吸引部をそれぞれ形成する円環形状の上側径方向突部および下側径方向突部を該加振部材に形成した請求項1又は2に記載の能動型防振用加振器。
  4. 制振対象に取り付けられる固定部材に対して、マス部材を弾性支持せしめると共に、該マス部材を加振駆動するアクチュエータを設けた能動型制振器において、
    請求項1乃至の何れかに記載の能動型防振用加振器を用い、前記ヨーク部材と前記加振部材の何れか一方に前記固定部材を固設すると共に、それらヨーク部材と加振部材の他方に前記マス部材を固設したことを特徴とする能動型制振器。
  5. 防振連結される部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された主液室を形成する一方、該主液室の壁部の別の一部を変位可能な可動壁で構成すると共に、該可動壁を加振駆動するアクチュエータを設けた流体封入式の能動型マウントにおいて、
    請求項1乃至の何れかに記載の能動型防振用加振器を用い、前記ヨーク部材と前記加振部材の何れか一方に前記第二の取付部材を固設すると共に、それらヨーク部材と加振部材の他方に前記可動壁を固設したことを特徴とする能動型マウント。
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