JP3972210B2 - 流体封入式能動型防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非圧縮性流体が封入された受圧室の圧力変動を防振すべき振動の周波数に対応した周期で積極的に制御することにより能動的な防振効果を得るようにした流体封入式の能動型防振装置に係り、特に受圧室の圧力変動の制御のために電磁式のアクチュエータを採用した新規な構造の流体封入式能動型防振装置に関するものである。
従来から、自動車用ボデー等の防振対象部材において振動を低減する防振装置の一種として、例えばショックアブソーバやゴム弾性体等の減衰効果を利用した振動減衰型の防振装置やコイルスプリングやゴム弾性体等のばね効果を利用した振動絶縁型の防振装置などが知られているが、これらの防振装置は何れも受動的な防振作用を利用するものである。そのために、防振すべき振動の周波数等の特性が変化したり、より高度な防振効果が要求されたりする場合等には、目的とする防振効果が十分に発揮され難かった。
そこで、近年では、防振すべき振動の周波数に対応した周期で加振力の発生するアクチュエータを利用して、振動を積極的に低減せしめるようにした能動型防振装置が開発されて、検討されている。このような能動型防振装置では、加振力を発生するアクチュエータにおいて発生加振力の周波数や位相に関する高度の制御性が要求される。それ故、かかるアクチュエータには、例えばコイル部材と該コイル部材への通電によって駆動力を受けるアーマチャ等の出力部材を備え、コイル部材への通電を制御することにより電磁力や磁力の作用によって出力部材に及ぼされる出力がコントロールされる電磁式のアクチュエータ等が好適に採用され得る。
より具体的には、上述の能動型防振装置においては、例えば特開2001−1765号公報(特許文献1)にも示されているように、第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム弾性体で連結すると共に、本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動が入力される受圧室を形成して、受圧室に非圧縮性流体を封入する一方、受圧室の壁部の別の一部を変位可能に弾性支持された加振板で構成したマウント本体を備えている。そして、マウント本体に対して、加振板を挟んで受圧室と反対側に電磁式のアクチュエータを配設して、該アクチュエータの一部を構成するコイル部材を第二の取付金具で固定的に支持せしめる一方、コイル部材への通電によって駆動力が及ぼされる出力部材を加振板に固定する。これにより、コイル部材への通電によって加振板に駆動力を及ぼして加振板を加振変位させることに基づいて、受圧室の圧力が積極的に制御されて防振効果が得られるようになっている。
ところで、このような流体封入式の能動型防振装置に採用される電磁式アクチュエータにおいては、目的とする防振効果を有効に得るために、コイル部材への通電による加振力が目的とする大きさで安定して生ぜしめられることが要求される。入力される振動に対応した大きさの加振力が生ぜしめられることによって、例えば受圧室の圧力変動を加振板の能動的な加振変位で吸収させることに基づいて動ばね定数を低減することにより、防振性能が大幅に向上される制御が可能となるからである。
そのためには、かかる電磁式アクチュエータにおいて、コイル部材に対する出力部材の相対的な位置関係を高精度に設定することが要求される。蓋し、出力部材に発生する磁力や電磁力の大きさは、出力部材の配設位置における磁束密度の大きさと密接に関係するが、磁束密度の大きさは磁界の発生源であるコイル部材に対する相対位置(離隔距離)によって大きく変化するからである。
ところが、前述の如き構造とされた流体封入式能動型防振装置では、加振板が円板形状乃至は円環板形状の支持ゴム弾性体を介して、第二の取付金具によって弾性的に位置決め支持されており、かかる支持ゴム弾性体の弾性変形に基づいて加振板の軸方向変位が許容されるようになっていることから、加振板の変位に際して支持ゴム弾性体に繰り返し生ぜしめられる弾性変形によって支持ゴム弾性体が比較的早期にへたり易い傾向にあった。そして、支持ゴム弾性体がへたると、加振板の支持位置延いては電磁式アクチュエータにおける出力部材のコイル部材に対する軸方向での相対位置が変化してしまって、所期の駆動力や制振効果が安定して得られ難くなるという問題があった。また、支持ゴム弾性体の変形によって加振板の加振エネルギーが消費されるので、アクチュエータの駆動効率が低下してしまうという問題があった。
そこで、このような問題に対処するために、例えば特開平6−330980号公報(特許文献2)にも示されているように、受圧室の壁部の一部に透孔を形成して、該透孔内に加振板を変位可能に収容配置することが考えられる。これによって、加振板が前述の支持ゴム弾性体を介することなく支持せしめられることとなり、支持ゴム弾性体のへたり等により加振板の駆動に悪影響が及ぼされることが回避されることとなる。
しかしながら、特許文献2に示される流体封入式能動型防振装置にあっては、透孔内での加振板の良好な軸方向変位を確保しつつ、受圧室の圧力が透孔を通じて外部に漏れるのを抑えるために、加振板の外周面と透孔の内周面の対向面間の隙間を小さくしようとすると、透孔の内径寸法と加振板の外径寸法を、それぞれ高精度に設定する必要があることから、製造や管理が難しいという問題があった。
また、当該能動型防振装置では、加振板が透孔内を駆動変位せしめられる際に、加振板と透孔の間の隙間が小さくされていることに基づいて、加振板の少なくとも一部が透孔に当接する場合が多い。しかも、加振板は、電磁式アクチュエータの出力軸に取り付けられて、電磁式アクチュエータの取り付けに際して透孔内に嵌め込まれる。そのために、電磁式アクチュエータのマウント本体への取り付け位置の誤差(バラツキ)によって加振板と透孔の中心軸がずれ易い。そして、この中心軸のずれによって、たとえ各部材の寸法精度を高くしたとしても、加振板が透孔内周面に干渉し易い。そのために、加振板と透孔の当接に伴い、打音が発生したり、加振板の駆動変位が効率的に実現され難くなることに起因して目的とする加振力が得られ難くなったりする等のおそれがあった。それ故、加振板の駆動が安定して実現され難くなり、所期の防振効果が安定して発揮され難いという問題を内在していたのである。
特開2001−1765号公報 特開平6−330980号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、受圧室の圧力漏れが抑えられつつ、加振板が安定して駆動変位せしめられることにより、所期の防振効果が安定して得られ、しかも、加振板の寸法や出力部材の組み付け位置等が過度の厳密性を伴うことなく設定されることによって、製造や管理が容易とされる新規な構造の流体封入式能動型防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
本発明の態様1の特徴とするところは、第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結することにより、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動が入力される受圧室を形成し、該受圧室に非圧縮性流体を封入する一方、該受圧室の壁部の別の一部を変位可能に支持された加振板で構成すると共に、該加振板を挟んで該受圧室と反対側に電磁式駆動手段を配設して、該電磁式駆動手段の出力部材を該加振板に連結し、該電磁式駆動手段への通電により該加振板を加振駆動せしめて該受圧室を圧力制御するようにした流体封入式能動型防振装置において、前記加振板の周りに硬質の環状ガイド部材を微小隙間をもって配設して、該環状ガイド部材に対して該加振板を軸方向に変位可能とする一方、該環状ガイド部材を前記第二の取付部材に対して弾性支持部材で弾性的に連結支持せしめて、該弾性支持部材と該加振板を挟んで前記受圧室と反対側に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて非圧縮性流体が封入された容積可変の平衡室を形成すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を形成したことにある。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式能動型防振装置においては、環状ガイド部材が弾性支持部材を介して第二の取付部材に弾性的に連結支持されている。これにより、仮に加振板が環状ガイド部材に干渉しても、大きな当接力や摺接抵抗が、弾性支持部材の弾性変形に基づいて回避される。従って、例えば加振板と環状ガイド部材の製造上の寸法誤差や電磁式駆動手段の第二の取付部材への取り付け時における加振板と環状ガイド部材の軸ずれが、仮に発生した場合においても、加振板の環状ガイド部材の干渉に起因する作動不良や損傷が効果的に防止される。
また、このように加振板と環状ガイド部材の干渉に際しての問題が、弾性支持部材の弾性変形で回避されることにより、加振板と環状ガイド部材の間の隙間を十分に小さくすることが可能となる。これにより、受圧室の圧力の当該隙間を通じての漏れが抑えられる。それ故、加振板を電磁式駆動手段で加振することにより、受圧室の圧力を有効に制御することが出来る。
更にまた、加振板の周囲の隙間を小さくして受圧室の圧力の漏れを抑えることにより、受圧室に受動的な圧力変動も効率的に生ぜしめられることとなる。それ故、オリフィス通路を通じての流体流動量の増大と、それに伴う防振性能の向上も図られ得る。
また、弾性支持部材の弾性変形に基づいて受圧室の微小な圧力変動を吸収低減させることが出来る。それ故、例えばオリフィス通路のチューニング周波数よりも高い周波数域の小振幅振動の入力時における高動ばね化を、弾性支持部材の弾性変形により、受動的に抑えることも可能となる。
特に本態様では、弾性支持部材が環状ガイド部材の回りに形成されていることによって有効面積も有利に確保される。しかも、受圧室の圧力変動を吸収する可動板等の別部材を組み付ける場合に比して構造も簡略となる。
(本発明の態様2)
本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る流体封入式能動型防振装置にあって、前記弾性支持部材が前記環状ガイド部材の中心軸回りにおいて周方向の全体に亘って略一定の断面形状で延びていることにある。
このような本態様においては、弾性支持部材のばね特性が全周にわたって略均一とされる。それ故、環状ガイド部材を安定して支持することが出来る。特に受圧室の圧力変動等が弾性支持部材に及ぼされた場合でも、弾性支持部材の変形に伴う環状ガイド部材の軸ずれが防止されて、加振板の軸方向変位への悪影響が回避される。
また、例えば弾性支持部材の成形時における熱収縮や成形後の熱変形等も、中心軸回りで略均一化されることとなる。それ故、そのような弾性支持部材の熱変形等に起因する加振板と環状ガイド部材の軸ずれも抑えられて、両部材間の隙間の寸法精度や加振板の作動安定性の更なる向上が図られる。
(本発明の態様3)
本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係る流体封入式能動型防振装置において、前記微小隙間を隔てて互いに対向位置せしめられた前記加振板の外周面と前記環状ガイド部材の内周面との少なくとも一方の対向面を、合成樹脂材料で形成したことにある。
このような本態様においては、加振板の外周面および環状ガイド部材の内周面が金属材料で形成される場合に比して、低反発性能が良好に確保され得ると共に、加振板と環状ガイド部材の当接に際して発生する打音が抑えられる。また、それら内外周面がゴム材料で形成される場合に比して、低摩擦性能や滑らかな摺動性能が確保され易くなる。即ち、加振板の外周面と環状ガイド部材の内周面の少なくとも一方の対向面が合成樹脂材料で形成されることによって、加振板の駆動変位が一層良好に実現され得る。
なお、このような合成樹脂材料としては、特に限定されるものでなく、公知の各種材料が採用可能であり、例えば、ポリアセタールやポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキシド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド樹脂等が適宜に採用され得る。特に本態様では、寸法安定性や耐衝撃性等に優れた合成樹脂材料が採用されることが好ましく、また、例えば環状ガイド部材が弾性支持部材と一体加硫成形される場合には、耐熱性にも優れた合成樹脂材料が採用されることが好ましい。
(本発明の態様4)
本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至3の何れかに係る流体封入式能動型防振装置において、前記環状ガイド部材と前記弾性支持部材が互いに別体形成されていると共に、該環状ガイド部材の外周縁部と、該弾性支持部材の内周縁部とにおいて、該弾性支持部材の弾性を利用して相互に嵌め合わせて固定することの出来る係止機構を設けたことにある。
このような本態様においては、弾性支持部材が加硫成形された後に、環状ガイド部材が弾性支持部材に組み付けられることから、弾性支持部材の加硫成形温度に関する耐熱性等を考慮することなく、環状ガイド部材の材料を選択できる。
(本発明の態様5)
本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至4の何れかに係る流体封入式能動型防振装置において、前記加振板が、略円板形状の本体板部と、該本体板部の外周縁部において軸方向に立ち上がる円筒形状のリム部とを、一体的に有する構造とされていることにある。
加振板のマスを小さくすることは、加振部材である加振板の慣性を小さくして、その駆動応答性、特に高周波数域での加振に際しての高い制御性能を確保する上で有効である。一方、加振板の外周面と環状ガイド部材の内周面との対向面間は、加振板の変位時の安定性と信頼性、更に当該対向面間における微小隙間を通じての流体流動抵抗を確保する上で、ある程度軸方向に大きいことが望ましい。ここにおいて、本態様では、これらの特性を両立して満足することが出来る。
(本発明の態様6)
本発明の態様6の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至5の何れかに係る流体封入式能動型防振装置において、前記弾性支持部材の固有振動数が、前記オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域に設定されていることにある。
流体封入式の防振装置では、オリフィス通路のチューニング周波数を超えた高周波数域の入力振動に対して、オリフィス通路を通じての流体の反共振的な作用に起因してオリフィス通路が実質的に閉塞された状態となり、受圧室に著しい圧力変動が惹起されるおそれがある。本態様の構造に従えば、高周波数域の振動入力時に受圧室の著しい圧力変動が弾性支持部材の弾性変形によって回避されて、高周波振動に対する防振効果が向上する。
(本発明の態様7)
本発明の態様7の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至6の何れかに係る流体封入式能動型防振装置において、前記可撓性膜が、その外周縁部において前記第二の取付部材に対して流体密に固着されていると共に、前記電磁式駆動手段の出力部材と前記加振板を連結する連結ロッドが、該可撓性膜の中央部分を流体密に貫通して配設されていることにある。
本態様に従えば、受圧室や平衡室の流体密性を確保しつつ、電磁式駆動手段を流体封入領域の外に配設することが可能となり、その配設スペースの設計自由度が大きく確保される。
(本発明の態様8)
本発明の態様8の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至7の何れかに係る流体封入式能動型防振装置において、前記環状ガイド部材の外周側に離隔して環状固定部材を配設して、前記弾性支持部材の内周縁部に該環状ガイド部材を固着する一方、該弾性支持部材の外周縁部に該環状固定部材を固着すると共に、該環状固定部材を前記第二の取付部材に対して流体密に固定して組み付けたことにある。
このような本態様においては、弾性支持部材の外周縁部を、第二の取付部材に対して、容易に且つより確実に流体密に固定することが出来る。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式能動型防振装置においては、加振板の周囲に微小隙間をもって配設した環状ガイド部材が、弾性支持部材を介して第二の取付部材に弾性的に支持されていることから、加振板の軸方向変位に際して加振板と環状ガイド部材が干渉した場合に問題となる作動上の不具合や損傷等の問題が、弾性支持部材の弾性変形により軽減乃至は回避される。また、加振板の外周の微小隙間を小さく高精度に形成することも可能となり、加振板の駆動変位による能動的な防振効果や、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用による受動的な防振効果の更なる向上も実現可能となる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、互いに所定距離を隔てて配された第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が、それらの間に介装された本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結された構造とされており、第一の取付金具12と第二の取付金具14が車両のボデー側およびパワーユニット側の各一方に取り付けられることにより、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。また、自動車への装着時には、パワーユニット重量が及ぼされて本体ゴム弾性体16が弾性変形されることにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が互いに接近する方向に所定量だけ相対変位せしめられると共に、防振を目的とする主たる振動が、図1中の略上下方向に入力されることとなる。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は図1中の上下方向をいう。
より詳細には、第一の取付金具12は、略逆円錐台形状を有しており、その大径側端部には、取付ボルト18が上方に突出するようにして一体的に設けられている。そして、第一の取付金具12は、取付ボルト18によって、例えばパワーユニット側に固定的に取り付けられるようになっている。
一方、第二の取付金具14は、大径の略段付円筒形状とされて、その軸方向中間部分には、水平方向(図1中、左右)に拡がる段差部20が形成されており、該段差部20を挟んで上下に大径部22と小径部24が形成されている。なお、図面上に明示されていないが、第二の取付金具14の内周面には、シールゴム層が被着形成されている。
また、第二の取付金具14の下側開口部には、可撓性膜としての変形容易な薄肉のゴム膜からなる、弛みをもった略円板形状のダイヤフラム26が配設されており、かかるダイヤフラム26の外周縁部が第二の取付金具14の下側開口縁部に加硫接着されることで、第二の取付金具14の下側開口部がダイヤフラム26によって流体密に覆蓋されている。また、ダイヤフラム26の中央部分には、略逆カップ形状を有する連結部材としての連結金具28が差し込まれた状態で加硫接着されている。要するに、ダイヤフラム26は、第二の取付金具14と連結金具28を備えた一体加硫成形品として形成されている。また、第二の取付金具14の外周側には、下方に延びる複数の固定用脚部30を備えた円筒形状の支持筒金具32が固定されており、これら複数の固定用脚部30が図示しない車両ボデー側にボルト固定されることによって、第二の取付金具14が支持筒金具32を介して車両ボデーに固定されるようになっている。また、第二の取付金具14には、上方に離隔して第一の取付金具12が略同一中心軸上に配設されている。そして、これら第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に本体ゴム弾性体16が配設されている。
本体ゴム弾性体16は、全体として略円錐台形状を有しており、その大径側端面には下方に開口するすり鉢形状の凹所34が形成されている。また、本体ゴム弾性体16の小径側端面には、第一の取付金具12が差し入れられた状態で加硫接着されていると共に、本体ゴム弾性体16の大径側外周面には、中間スリーブとしての大径の略円筒形状の金属スリーブ36が加硫接着されている。即ち、本体ゴム弾性体16は、第一の取付金具12と金属スリーブ36を備えた一体加硫成形品として形成されているのである。
また、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品における金属スリーブ36が第二の取付金具14の大径部22に嵌め込まれて、金属スリーブ36の大径部22に対する圧入固定や大径部22に施される絞り加工等の縮径加工等によって、本体ゴム弾性体16が、第二の取付金具14に対して流体密に嵌着固定されている。これにより、第二の取付金具14の上側開口部が本体ゴム弾性体16で流体密に覆蓋されて、第二の取付金具14内の本体ゴム弾性体16とダイヤフラム26の間が、外部空間に対して流体密に遮断されている。そして、当該遮断領域には、オリフィス部材としてのオリフィス金具38と隔壁部材40が収容配置されている。
これらオリフィス金具38と隔壁部材40は、略円板形状を呈している。そして、隔壁部材40とオリフィス金具38が第二の取付金具14の大径部22の開口部から順次に軸方向に嵌め込まれて、隔壁部材40の外周縁部が第二の取付金具14の段差部20に、オリフィス金具38の外周縁部が隔壁部材40の外周縁部に重ね合わされる一方、金属スリーブ36が大径部22に圧入固定されると共に、第二の取付金具14の大径部22乃至は小径部24に縮径加工が施される。それによって、オリフィス金具38と隔壁部材40が、それらの各外周縁部が本体ゴム弾性体16や第二の取付金具14の内周面に被着形成されたシールゴム層に密着状態で重ね合わされていることに伴い、第二の取付金具14に流体密に嵌着固定されている。
また、第二の取付金具14内における本体ゴム弾性体16とダイヤフラム26の間がオリフィス金具38や隔壁部材40で流体密に仕切られていることによって、オリフィス金具38や隔壁部材40を挟んだ一方(図1中、上)の側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間の振動入力による本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて圧力変動が惹起される主液室42が形成されていると共に、他方(図1中、下)の側には、壁部の一部がダイヤフラム26で構成されて、ダイヤフラム26の弾性変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室44が形成されている。更に、これら主液室42や平衡室44には、それぞれ、非圧縮性流体が封入されている。封入流体としては、例えば水やアルキレングリコール, ポリアルキレングリコール, シリコーン油等が採用されるが、特に流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果を有効に得るためには、0.1Pa・s以下の低粘性流体を採用することが望ましい。なお、主液室42や平衡室44への流体の封入は、例えば、非圧縮性流体中において、第一の取付金具12及び金属スリーブ36を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品や第二の取付金具14及び連結金具28を備えたダイヤフラム26の一体加硫成形品、オリフィス金具38、隔壁部材40等を、それぞれ、前述の如く組み付けることにより実現される。
また、オリフィス金具38の中央部分には、逆カップ形状の中央壁部46が主液室42側に向かって突出形成されている。また、オリフィス金具38の下端部(面)が隔壁部材40の径方向中間部分(詳細には、後述のシールゴム54や仕切ゴム56)に密着状に重ね合わされて、中央壁部46の下方開口部が隔壁部材40で流体密に覆蓋されることによって、中央壁部46と隔壁部材40の間には、非圧縮性流体が封入された副液室48が形成されている。更に、中央壁部46の上底部の中央には、大形の通孔50が貫設されている。これにより、主液室42と副液室48が相互に連通せしめられて、主液室42と副液室48の間の通孔50を通じての流体流動が許容されるようになっている。このことからも、明らかなように、本実施形態では、本体ゴム弾性体16で壁部の一部が構成されて振動が入力される受圧室が、主液室42と副液室48を含んで構成されている。また、本実施形態では、通孔50を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば±0.1〜0.25mm程度で20〜40Hzのアイドリング振動等の中周波中振幅振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、通孔50の通路長さや通路断面積が設定変更されている。
さらに、隔壁部材40の外周縁部付近には、上方に開口する周溝52が、略一定の凹状断面をもって周方向に所定の長さ(例えば、略一周の長さ)で延びるように形成されている。また、周溝52の内周縁部には、上方に向かって突出する略平面視円環形状のシールゴム54が略全周に亘って被着形成されている。更に、周溝52における周上の一箇所には、シールゴム54と一体形成された仕切ゴム56が充填されて仕切られている。
そして、オリフィス金具38の周壁部が隔壁部材40の周壁部に嵌め込まれると共に、オリフィス金具38の底壁部(下端部)が隔壁部材40のシールゴム54および仕切ゴム56に密着状に重ね合わされることによって、周溝52がオリフィス金具38で流体密に覆蓋されている。それによって、オリフィス金具38と隔壁部材40の間の外周側には、周方向に所定の長さ(例えば、略一周弱)で延びるオリフィス通路58が形成されている。このオリフィス通路58の一方の端部が、周溝52に固着された仕切ゴム56を挟んだ周方向一方(図2中、左回り)の側においてオリフィス金具38の外周部分に形成された連通孔60を通じて主液室42に接続されていると共に、オリフィス通路58の他方の端部が、仕切ゴム56を挟んだ周方向他方(図2中、右回り)の側において周溝52の底部に貫設された連通孔62を通じて平衡室44に連通されている。また、本実施形態では、オリフィス通路58を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば±0.1〜1.0mm程度で10Hz前後のエンジンシェイク等の低周波大振幅振動に対して有効な防振効果が発揮されるように、オリフィス通路58の通路長さや通路断面積が設定変更されている。
その結果、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間にシェイク等の低周波大振幅振動が入力されると、主液室42と平衡室44の間に惹起される相対的な圧力変動に基づいてそれら両室42,44間でオリフィス通路58を通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、以て、オリフィス通路58を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果(高減衰効果)が発揮されるようになっている。
また、ダイヤフラム26の中央部分に加硫接着された連結金具28の中央には、小形の取付ボルト64が下方に向かって一体的に突設されている。そして、この取付ボルト64に対して略鉛直方向に延びる駆動ロッド66が螺着固定されている。
また、第二の取付金具14の下方には、電磁式駆動手段としての電磁式アクチュエータ68が配設されている。本実施形態に係る電磁式アクチュエータ68においては、公知の構造が採用可能であって、例えば特開2003−339145号公報に開示される如きアクチュエータ等が好適に採用されることから、その詳細な説明を省略するが、可動子としての可動部材70の外周側に固定子としての筒状のヨーク部材72が離隔して配設されていると共に、ヨーク部材72にコイル74や永久磁石76が組み付けられて、コイル74への通電により可動部材70とヨーク部材72の間に惹起される電磁力の作用に基づいて可動部材70とヨーク部材72が軸方向に駆動されて相対変位せしめられる構造を有している。
具体的には、ヨーク部材72は、強磁性材からなる鋼板の複数が図1, 3中の上下方向を重ね合せられた積層鋼板によって形成されている。なお、図面では、積層構造を概略表示し、ハッチングの記載も省略する。また、図面には明示されていないが、ヨーク部材72は、環状の外周磁路から内周面上に一対の磁極部78,78が対向して突設された構造を有している。また、それら一対の磁極部78,78には、コイル部材としてのコイル74が巻回されている。なお、各コイル74の周りは、電気絶縁層80で被覆されている。
また、ヨーク部材72における一対の磁極部78, 78の内方への突出先端面には、それぞれ、複数(本実施形態では4つ)の永久磁石76が、所定距離を隔てて対向配置されている。これら永久磁石76は、軸直角方向(図1中、左右)に着磁されており、特に本実施形態では、内周面がN極面、外周面がS極面とされた永久磁石76aと内周面がS極面、外周面がN極面とされた永久磁石76bの二種類が用いられている。そして、永久磁石76aと永久磁石76bの複数が、ヨーク部材72の内周面(磁極部78の内方への突出先端面)に対して軸方向に沿って隣り合うようにして交互に固着されている。これにより、複数の永久磁石76における磁極面(部)が、軸方向で交互に異ならされている。
また、ヨーク部材72の外周側には、固定ハウジング82が配設されている。固定ハウジング82は、略逆カップ形状を有しており軸方向に延びる大径の筒状部84と該筒状部84の上端部分に一体的に固着された略平板形状の上底部86を含んで構成されている。そして、ヨーク部材72が、筒状部84の軸方向中間部分に対して、圧入固定されたり、内挿されて筒状部84に縮径加工が施されたりすること等によって固定ハウジング82の内部に軸直角方向に拡がるようにして固定されている。
また、上底部86の外周部分には、軸方向に所定の長さで延びる複数の支持ボルト88が固設されていると共に、該支持ボルト88には、金属製の板ばねとしての上下板ばね90a,90bが配設されている。当該板ばね90は、ばね鋼等によって形成された薄肉の環状板形状を有している。また、板ばね90においては、必要に応じて、適当なスリットを形成する等して、実質的な有効ばね長を調節し、ばね特性をチューニングすることも可能である。更に、例示の如き金属製の板状ばねの他、樹脂製や合成樹脂製の板状弾性材などを採用しても良い。
そして、上下板ばね90,90が、その外周部分において固定ハウジング82の支持ボルト88に複数のスペーサ92,92,92を介して挿通されると共に支持ボルト88がナットで螺着固定されることにより、固定ハウジング82内を軸方向に離隔位置して、それぞれ、軸直角方向に拡がって配設されている。また、板ばね90の径方向中間部分には、一対の挿通孔94, 94が形成されており、上述の如き板ばね90の配設にあって、挿通孔94にコイル74が遊挿されることにより、板ばね90の弾性変形が有効に確保されている。
さらに、ヨーク部材72の内周側には、可動部材70が内挿されて略同一中心軸上に配置されている。可動部材70は、軸方向にストレートに延びる長手筒状の固定スリーブ96や薄肉環状の上下の磁性リング98,98を含んで構成されていると共に、鉄系金属等の強磁性材を用いて形成されている。また、可動部材70の上端部付近には、径方向外方に拡がるカラー100が一体形成されている。ここにおいて、固定スリーブ96が、駆動ロッド66に外挿されて、駆動ロッド66の下端部に螺着されたロックナットにより駆動ロッド66に対して固定されている。更に、固定スリーブ96のカラー100に対して軸方向で重ね合わされるようにして、上板ばね90aと、上スペーサ102aと、上磁性リング98aと、中スペーサ102bと、下磁性リング98bと、下スペーサ102cと、下板ばね90bと、座金104が、順次に、固定スリーブ96に対して外挿されている。更に、固定スリーブ96の下端部に固定ナット106が螺着されることにより、一対の磁性リング98a,98bが軸方向に離隔配置された形態で、上下の板ばね90a, 90bや上中下スペーサ102a,102b, 102c、上下磁性リング98a,98b、座金104が、固定スリーブ96のカラー100と固定ナット106の間で軸方向に挟持されて、固定スリーブ96延いては駆動ロッド66に対して固定されている。
また、固定ハウジング82の上底部86が第二の取付金具14の下端部分に一体形成された筒状のかしめ部108に嵌め込まれてかしめ加工が施されることによって、ヨーク部材72が、固定ハウジング82を介して第二の取付金具14に固定されている。その結果、電磁式アクチュエータ68がダイヤフラム26の下方において第二の取付金具14に組み付けられていると共に、電磁式アクチュエータ68とダイヤフラム26の中央部分に配設された連結金具28が駆動ロッド66で連結されている。
これによって、可動部材70が固定された駆動ロッド66がヨーク部材72に内挿されて、可動部材70や駆動ロッド66、ヨーク部材72が略同一中心軸上に配置されている。また、可動部材70とヨーク部材72が固定ハウジング82を介して一対の板ばね90,90で弾性連結されていることに基づいて、駆動ロッド66とヨーク部材72には、略同一中心軸上で軸方向における弾性的な相対変位が許容されるようになっている。更に、可動部材70がヨーク部材72の内周面に固着された複数の永久磁石76と軸直角方向で所定の離隔距離をもって対向位置せしめられており、特に可動部材70における磁性リング98の軸直角方向の突出先端面と複数の永久磁石76の内周側における磁極面が、僅かな離隔距離をもって軸直角方向で対向位置せしめられている。
そこにおいて、本実施形態に係る隔壁部材40は、本体支持リング110、ガイド部材112および環状ゴム弾性体114を含んで構成されている。この環状固定部材としての本体支持リング110は、大径の略円環形状を呈しており、周溝52やシールゴム54、仕切ゴム56を備えた隔壁部材40の外周部分として構成されている。即ち、本体支持リング110は、その外周縁部が金属スリーブ36と第二の取付金具14の段差部20の間に挟み込まれていることによって、第二の取付金具14に流体密に固定的に支持されていると共に、その内周縁部が径方向内方に向かって所定の長さで突出している。
また、環状ガイド部材としてのガイド部材112は、薄肉の略円環板形状を有している。特に本実施形態では、ガイド部材112が、例えばポリアセタールやポリテトラフルオロエチレン等の合成樹脂材料を用いて形成されており、その反発係数が、鉄等の金属材料からなる部材の反発係数に比して小さくされていると共に、その滑り摩擦が、天然ゴム等のゴム材料からなる部材の滑り摩擦に比して小さくされている。なお、かかる合成樹脂材料には、後述する環状ゴム弾性体114の加硫成形温度に耐え得る、耐熱温度乃至は厚さ寸法を備えていることが望ましい。
さらに、ガイド部材112の中央孔が、略円孔形状の透孔116とされている。また、透孔116の開口周縁部には、軸方向上方に向かって突出する略円筒形状のガイドスリーブ118が一体形成されている。ガイドスリーブ118の内周面は、透孔116と略面一とされている。
また、ガイド部材112には、径方向外方に離隔して本体支持リング110が略同一中心軸上に配設されている。これによって、ガイド部材112が、隔壁部材40の中央部分として構成されていると共に、透孔118がマウント本体の略中心軸上に位置せしめられている。そして、これらガイド部材112と本体支持リング110の間に環状ゴム弾性体114が配設されている。
この弾性支持部材としての環状ゴム弾性体114は、周方向の全周に亘って略一定の断面で連続して延びる略円環板形状を有していると共に、弾性変形可能なゴム膜により形成されている。また、環状ゴム弾性体114の外周縁部が、本体支持リング110の内周縁部に加硫接着されていると共に、環状ゴム弾性体114の内周縁部が、ガイド部材112の外周縁部に加硫接着されている。それによって、環状ゴム弾性体114が、主液室42および副液室48と平衡室44との対向方向に対して略直角に広がるように配設されていると共に、本体支持リング110とガイド部材112を備えた一体加硫成形品として形成されている。即ち、環状ゴム弾性体114が、隔壁部材40の径方向中間部分として構成されていると共に、主液室42および副液室48からなる受圧室の壁部の一部として構成されているのである。なお、環状ゴム弾性体114は、本体支持リング110に被着形成されたシールゴム54や仕切ゴム56と一体形成されている。
それによって、環状ゴム弾性体114がガイド部材112の中心軸(マウントの中心軸)回りにおいて周方向の全体に亘って略一定の断面形状で延びるように配されて、本体支持リング110やガイド部材112、環状ゴム弾性体114がマウントの中心軸を同心状に囲むようにして配されている。また、ガイド部材112が、環状ゴム弾性体114を介して本体支持リング110に、延いては第二の取付金具14に弾性的に支持されている。
また、環状ゴム弾性体114の固有振動数が、オリフィス通路58のチューニング周波数よりも高周波数域において防振すべき振動の周波数域にチューニングされている。具体的には、該固有振動数が、環状ゴム弾性体114の変形に基づき、例えば±0.01〜0.02mm程度で60〜120Hzの走行こもり音等の高周波小振幅振動に対して環状ゴム弾性体114に共振現象が有効に生ぜしめられるようにチューニングされている。
また、ガイド部材112の透孔116内には、加振板120が配設されている。加振板120は、金属や合成樹脂等の硬質材で形成されており、略円板形状の本体板部122を有していると共に、該本体板部122の外周縁部には、軸方向両側に突出する略円筒形状のリム部124が一体形成されている。ここにおいて、加振板120の外径寸法は、透孔116の径寸法(ガイドスリーブ118の内径寸法)よりも僅かに小さく設定されている。そして、ガイドスリーブ118に対して加振板120が嵌め入れられている。
特に本実施形態に係る加振板120は、実質的に流体流路を形成しない程度に小さな隙間寸法をもって透孔116に嵌め込まれている。当該隙間寸法:l(mm)、換言すると加振板120を構成する本体板部122およびリム部124の外周面とガイドスリーブ118を備えたガイド部材112の内周面の間の径方向の離隔距離:l(mm)は、特に限定されるものでないが、例えばl≦0.5に、好適には0.1≦l≦0.3に設定されている。要するに、加振板120の外周面とガイド部材112の内周面の径方向対向面間には、略全周に亘って連続に乃至は不連続に延びる微小隙間が形成されている。
これにより、本体板部122とリム部124からなる加振板120がガイドスリーブ118で案内されつつ、軸方向に相対変位可能とされている。即ち、本体板部122が透孔116内で略軸直角方向に広がるようにして配設されている一方、リム部124が十分な軸方向長さをもってガイドスリーブ118を備えたガイド部材112の透孔116に嵌め込まれていると共に、リム部124の少なくとも一方の端部が、ガイド部材112の下端部乃至はガイドスリーブ118の上端部から軸方向外方に突出せしめられるようになっている。
また、連結金具28の中央には、かしめ突部126が上方に向かって突設されており、このかしめ突部126が加振板120の中央に貫設された固定孔128に挿通されて、該かしめ突部126にかしめ加工が施されることによって、加振板120と連結金具28が相互に且つ流体密に固着されている。即ち、加振板120が、連結金具28と駆動ロッド66を介してアクチュエータ68に連結されている。このことからも明らかなように、電磁式アクチュエータ68における出力部材としての可動部材70が駆動ロッド66および連結金具28を介して加振板120に連結されていると共に、駆動ロッド66がダイヤフラム26の中央部分を流体密に貫通して配設されている。また、加振板120と電磁式アクチュエータ68の可動部材70を連結せしめる連結ロッドが、駆動ロッド66と連結金具28を含んで構成されている。
このような構造とされたエンジンマウント10においては、図3にもモデル的に示されているように、電磁式アクチュエータ68におけるコイル74に対して例えば図3中、X方向に通電することにより、ヨーク部材72の径方向内方(図3中、右)にN極が発生すると共に、径方向他方(図3中、左)にS極が発生する。また、コイル74,74に対して逆向きに通電すると、ヨーク部材72に対してN,S両極が反対に生ぜしめられる。それ故、コイル74に交番電流を通電すると、ヨーク部材72に組み付けられた複数の永久磁石76のN極とS極が交互に一方を弱められ、他方を強められることとなる。その結果、駆動ロッド66の磁性リング98,98に対して軸方向の一方に向かう磁力と他方に向かう磁力が交互に作用せしめられて、駆動ロッド66が、非通電状態下での釣り合い位置(図1に示される如き状態, 位置)から上下両方向に往復駆動せしめられることとなる。なお、磁性リング98は、永久磁石76の対向面に磁極を有していても良く、それによって、一層大きな駆動力を得ることが出来る。
それによって、例えば、パワーユニットのエンジン点火信号を参照信号とすると共に、車両ボデー等の防振すべき部材の振動検出信号をエラー信号として適応制御等のフィードバック制御を行うこと等によって、コイル74への通電を制御し、駆動ロッド68を軸方向に加振駆動せしめる。その結果、例えばエンジンシェイク等の低周波振動が入力された際に、主液室42および副液室48からなる受圧室と平衡室44の間に圧力変動が有効に惹起せしめられるように加振板112を駆動制御せしめることによって、オリフィス通路58の流体流動量が十分に確保されて、該オリフィス通路58を通じての流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果が一層有利に発揮され得るのである。
また、例えばアイドリング振動等の中周波中振幅振動が入力された際に、該振動に対応した駆動力を加振板120に作用せしめることによって、加振板120の加振駆動に基づき主液室42および副液室48からなる受圧室の内圧が制御されることとなり、当該中周波振動に対して積極的乃至は能動的な防振効果が有効に発揮され得る。
特に本実施形態では、オリフィス金具38の通孔50を通じて流動せしめられる流体の共振周波数が、加振板120による能動的な防振効果を得ようとする、アイドリング振動等の中周波振動数域にチューニングされていることと相俟って、加振板120の加振駆動に基づいて主液室42および副液室48に生ぜしめられる圧力変動が、通孔50を通じて主液室42に及ぼされる際に、通孔50を流動せしめられる流体の共振作用等を利用して、効率的に伝達されるようになっている。そして、主液室42および副液室48の圧力変動が積極的に乃至は能動的に制御されることにより、本体ゴム弾性体16で連結された第一の取付金具12と第二の取付金具14の振動伝達特性が調節されて、目的とする防振効果が有利に発揮され得るのである。
そこにおいて、本実施形態のエンジンマウント10では、ガイド部材112が環状ゴム弾性体114を介して本体支持リング110、延いては第二の取付金具14に弾性的に連結支持されていることによって、加振板120の軸方向変位に伴い加振板120とガイド部材112が相互に当接される場合においても、かかる当接に基づいて加振板120に及ぼされる反力が、環状ゴム弾性体114の弾性変形に基づき効果的に抑えられる。
それ故、加振板120が微小隙間をもってガイド部材112に配設されていると共に、加振板120が安定して軸方向に変位されることから、隙間を通じての受圧室の圧力漏れが抑えられることと、所期の加振力が得られることに基づいて、所期の防振効果が安定して得られるのである。
しかも、電磁式アクチュエータ68の可動部材70を連結金具28および駆動ロッド66を介して加振板120に連結すると共に、該加振板120をガイド部材112の透孔116に嵌め入れる際に、加振板120の一部が透孔116の縁部等に当接された場合においても、加振板120の反力が環状ゴム弾性体114の弾性作用で吸収されて、加振板120の軸方向変位が滑らかに実現される。その結果、加振板120やガイド部材112等の各構成部材の寸法や可動部材70を備えた電磁式アクチュエータ68のマウント本体に対する位置決め等を高精度に設定して、加振板120と透孔116の間に微小隙間を形成しなくとも、所期の加振力が得られることから、それら寸法や位置決め等が過度の厳密性を伴うことなく容易に設定されることとなる。それによって、製造効率の向上や製造コストの低減化等が有利に図られ得るのである。
また、走行時に受圧室に高周波振動が入力されるに際しては、主液室42および副液室48からなる受圧室の圧力変動が非常に小さいことから、環状ゴム弾性体114の変形によって受圧室の圧力変動が有効に吸収乃至は軽減され得る。特に、環状ゴム弾性体114が、ガイド部材112の中心軸回りに形成されて有効面積を有利に確保することが出来ることから、受圧室における高周波数域の圧力変動に対して有利に追従変形し得て、受圧室の圧力変動を抑えることが出来るのである。しかも、環状ゴム弾性体114の固有振動数が防振すべき高周波振動にチューニングされていることによって、環状ゴム弾性体114が共振作用に基づいて一層有利に追従変形される。それ故、当該高周波数域の振動入力時には、オリフィス通路58が実質的に閉塞状態となった状態下においても、受圧室の著しい圧力変動が環状ゴム弾性体114によって回避され得て、低動ばね特性に基づく有効な振動絶縁作用により優れた防振性能が発揮され得るのである。
また、本実施形態では、環状ゴム弾性体114の加硫成形による熱収縮に基づいて、ガイド部材112と本体支持リング110に径方向で相互に接近する方向に作用力が及ぼされることとなるが、環状ゴム弾性体114がガイド部材112の中心軸回りにおいて周方向に略一定の断面形状で連続して延びる略円環板形状とされており、環状ゴム弾性体114が周方向の全体に亘って均一に縮径変位せしめられることに基づいて、ガイド部材112の中心軸がマウント本体の中心軸上に好適に保持される。それ故、ガイド部材112と加振板120の間の微小隙間が高精度に設定されて、加振力の向上や受圧室の圧力漏れ防止がより好適に実現され得る。
また、本実施形態においては、駆動ロッド66の上部が隔壁部材40(ガイド部材112)に支持された加振板120に固定されていることに加えて、駆動ロッド66の中間部分および下部が可動部材70に固定された上下の板ばね90,90に支持されていることによって、該駆動ロッド66における軸方向および軸直角方向の位置決めが高度に実現され得るのであり、以て、加振板120の駆動効率が一層有利に向上され得るのである。
さらに、本実施形態では、加振板120が透孔116に嵌め込まれることによって、加振板120の周りを取り囲むようにしてガイド部材112が配設される一方、加振板120に連結される連結金具28や駆動ロッド66、電磁式アクチュエータ68における可動部材70が、それぞれ、別体形成されていると共にボルト固定により連結されるようになっていることから、例えば非圧縮性流体中において、加振板120を固着した連結金具28と第二の取付金具14を備えたダイヤフラム26の一体加硫成形品に対してオリフィス金具38や隔壁部材40、更には金属スリーブ36および第一の取付金具12を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品を組み付けることによって、加振板120を隔壁部材40におけるガイド部材112の透孔116に嵌め込むと共に、非圧縮性流体が封入された主液室42や副液室48、平衡室44を形成した後に、大気中において連結金具28と電磁式アクチュエータ68を駆動ロッド66を介してボルト固定により連結させることも可能となる。その結果、本実施形態に係るエンジンマウント10が、簡単な製造工程によって有利に実現され得るのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態では、ガイド部材112が環状ゴム弾性体114との一体加硫成形に伴う加硫接着により環状ゴム弾性体114に固着されるようになっていたが、これに限定されるものでない。具体的には、例えば図4にも示されているように、環状ゴム弾性体114とガイド部材112を、それぞれ別体形成すると共に、環状ゴム弾性体114の内周縁部に周方向に所定の長さで延びる係止溝130を形成して、環状ゴム弾性体114の弾性を利用してガイド部材112の外周縁部を係止溝130に嵌め合わせることによって、環状ゴム弾性体114の外周縁部およびガイド部材112の係止溝130を含んで係止機構を構成し、ガイド部材112と環状ゴム弾性体114を相互に固定させるようにしても良い。なお、かかる具体例では、内容の理解を容易とするために、前記実施形態と実質的に同様な構造とされた部材および部位については、図4中に前記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
また、前記実施形態では、ガイド部材112が合成樹脂材料を用いて形成されていることにより、ガイド部材112における加振板120の外周面と軸直角方向で対向位置せしめられた内周面には、低摩擦性能や滑らかな摺動性能が確保されるようになっていたが、例えば、加振板120の外周面とガイド部材112の内周面との少なくとも一方の対向面にポリテトラフルオロエチレン等からなる膜部材を被着形成したり、加振板120とガイド部材112の対向面間に摺動スリーブを介在させたりすること等によって、加振板120の外周面やガイド部材112の内周面に低摩擦性能等が確保されるようにしても良い。
また、前記実施形態では、ガイド部材112や加振板120、駆動ロッド66がマウントの中心軸を同心状に囲むようにして配設されていたが、要求される製作条件等によっては、マウントの中心軸から外れた位置に配設されるようにしても良い。
また、例えば、採用される電磁式アクチュエータ68には、例示の如き固定子側に永久磁石76を配設すると共に、可動子側を強磁性材からなる可動部材70で構成することにより、コイル74への通電によって生ぜしめられる磁界によって固定子側のN極とS極を交互に増減させて、可動部材70を往復駆動せしめるようにした構造のもの(原理は、例えば特開2003−339145号公報等に開示されて公知のものであるから、ここでは詳細な説明を省略する)の他、特開2000−213586号公報や特開2001−1765号公報等に開示された従来から公知の各種の電磁式アクチュエータが、何れも採用可能である。
要するに、前述の電磁式アクチュエータ68におけるヨーク部材72や可動部材70、永久磁石76、コイル74等の形状や大きさ、材質、配設形態等は、何等限定されるものでなく、それらの設定変更は当業者の自由である。
例えば、前記実施形態では、ヨーク部材72に配設される永久磁石76として、軸直角方向に着磁された永久磁石76が採用されていたが、軸方向に着磁された永久磁石を採用しても良い。
さらに、前記実施形態では、可動部材70が強磁性材で形成されていたが、ヨーク部材72に配設された永久磁石76による磁界の作用を考慮しつつ、可動部材70の一部に永久磁石76を配設したり、或いは可動部材70を永久磁石76で構成することも可能である。
また、主液室42や副液室48、平衡室44、オリフィス通路58等の形状や大きさ、構造、数等は、例示の如きものに限定されるものでない。
例えば、前記実施形態では、オリフィス通路58が、隔壁部材40にオリフィス金具38が重ね合わされることによって形成されていたが、オリフィス金具38を設けずに、隔壁部材40の外周面に開口して周方向に所定の長さで延びる凹溝を第二の取付金具14の周壁部等で覆蓋せしめることにより形成されても良い。加えて、オリフィス金具38は必須でないことから、副液室48も必ずしも設けられる必要はない。
また、オリフィス通路58の具体的構造や寸法等は何等限定されるものでなく、要求される防振特性に応じてチューニングされる。また、オリフィス通路58は、受圧室と平衡室44を連通させるものであれば良く、例示のように主液室42と副液室48からなる受圧室を備えている場合には、オリフィス通路により、平衡室を主液室に連通させても良いし、平衡室を副液室に連通させても良い。
また、本発明は、例示の如きエンジンマウントの他、能動的な防振装置に対して広く適用可能であり、例えばFF型自動車用エンジンマウント等として採用されている円筒型のエンジンマウントにおいても、流体封入式能動型防振装置として実現する場合に適用可能であり、或いは例示の如きパワーユニットとボデー間等の二つの部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の他、制振すべき振動対象物に対して取り付けられる制振器としても、同様に利用することが可能である。具体的には、かかる流体封入式の能動型制振器は、例えば前記実施形態に示されたエンジンマウントを、その第二の取付金具をブラケットにより制振対象物に対して固定する一方、第一の取付金具に対して、その取付板部に適当な質量のマス部材を装着することにより、能動的な制振装置を実現することが出来る。
加えて、本発明は、自動車用のボデーマウントやメンバマウント等、或いは自動車以外の各種装置におけるマウントや制振器などの防振装置や、そのような防振装置に用いられるアクチュエータに対して、同様に適用可能である。
本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図である。 図1におけるII−II断面図である。 図1における自動車用エンジンマウントの一部を構成する電磁式アクチュエータの一作動形態をモデル的に示す概略説明図である。 本発明の別の一具体例としての自動車用エンジンマウントの要部を示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 自動車用エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
26 ダイヤフラム
42 主液室
44 平衡室
48 副液室
58 オリフィス通路
68 電磁式アクチュエータ
70 可動部材
112 ガイド部材
114 環状ゴム弾性体

Claims (8)

  1. 第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結することにより、該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動が入力される受圧室を形成し、該受圧室に非圧縮性流体を封入する一方、該受圧室の壁部の別の一部を変位可能に支持された加振板で構成すると共に、該加振板を挟んで該受圧室と反対側に電磁式駆動手段を配設して、該電磁式駆動手段の出力部材を該加振板に連結し、該電磁式駆動手段への通電により該加振板を加振駆動せしめて該受圧室を圧力制御するようにした流体封入式能動型防振装置において、
    前記加振板の周りに硬質の環状ガイド部材を微小隙間をもって配設して、該環状ガイド部材に対して該加振板を軸方向に変位可能とする一方、該環状ガイド部材を前記第二の取付部材に対して弾性支持部材で弾性的に連結支持せしめて、該弾性支持部材と該加振板を挟んで前記受圧室と反対側に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて非圧縮性流体が封入された容積可変の平衡室を形成すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を形成したことを特徴とする流体封入式能動型防振装置。
  2. 前記弾性支持部材が前記環状ガイド部材の中心軸回りにおいて周方向の全体に亘って略一定の断面形状で延びている請求項1に記載の流体封入式能動型防振装置。
  3. 前記微小隙間を隔てて互いに対向位置せしめられた前記加振板の外周面と前記環状ガイド部材の内周面との少なくとも一方の対向面を、合成樹脂材料で形成した請求項1又は2に記載の流体封入式能動型防振装置。
  4. 前記環状ガイド部材と前記弾性支持部材が互いに別体形成されていると共に、該環状ガイド部材の外周縁部と、該弾性支持部材の内周縁部とにおいて、該弾性支持部材の弾性を利用して相互に嵌め合わせて固定することの出来る係止機構を設けた請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式能動型防振装置。
  5. 前記加振板が、略円板形状の本体板部と、該本体板部の外周縁部において軸方向に立ち上がる円筒形状のリム部とを、一体的に有する構造とされている請求項1乃至4の何れかに記載の流体封入式能動型防振装置。
  6. 前記弾性支持部材の固有振動数が、前記オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域に設定されている請求項1乃至5の何れかに記載の流体封入式能動型防振装置。
  7. 前記可撓性膜が、その外周縁部において前記第二の取付部材に対して流体密に固着されていると共に、前記電磁式駆動手段の出力部材と前記加振板を連結する連結ロッドが、該可撓性膜の中央部分を流体密に貫通して配設されている請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式能動型防振装置。
  8. 前記環状ガイド部材の外周側に離隔して環状固定部材を配設して、前記弾性支持部材の内周縁部に該環状ガイド部材を固着する一方、該弾性支持部材の外周縁部に該環状固定部材を固着すると共に、該環状固定部材を前記第二の取付部材に対して流体密に固定して組み付けた請求項1乃至7の何れかに記載の流体封入式能動型防振装置。
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