JPH06116643A - 再結晶温度直下での温間圧延による薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板の製造方法ならびに本製造方法により製造された薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板 - Google Patents

再結晶温度直下での温間圧延による薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板の製造方法ならびに本製造方法により製造された薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板

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JPH06116643A
JPH06116643A JP30433292A JP30433292A JPH06116643A JP H06116643 A JPH06116643 A JP H06116643A JP 30433292 A JP30433292 A JP 30433292A JP 30433292 A JP30433292 A JP 30433292A JP H06116643 A JPH06116643 A JP H06116643A
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JP
Japan
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steel sheet
silicon
rolling
temperature
thin high
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JP30433292A
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English (en)
Inventor
Taichi Kamishiro
太一 上城
Hiroshi Fukutomi
洋志 福富
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再結晶温度直下での温間圧延により高珪素、
薄手の一方向性電磁鋼板を製造する。 【構成】 珪素量が3.5%〜4.5%でインヒビター
としてMnSとAlNを含有する累材、あるいは珪素量
が3.5%〜4.5%でインヒビターとしてMnSとA
lNを含有し、かつインヒビター効果を高めるために錫
などの合金元素を添加した素材を、板厚が2.0mm以
下まで熱延で仕上げる。これに圧延ロールの拘束を大き
くするため、一次再結晶温度の20℃から400℃下側
で20%から70%の範囲の温間圧延を加え、一次再結
晶の駆動力を与えると共に熱延板に存在するせん断集合
組織を冷延後も残留させる。これにより一次再結晶後の
(110)〔001〕方位結晶粒の体積分率が従来法の
場合の3倍以上に増加するため、珪素量を増加し、かつ
薄手化しても二次再結晶焼鈍後に鮮鋭なゴス組織を発達
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄手、高珪素の一方向性
電磁鋼板の製造方法ならびに本製造方法により製造され
た薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】柱上変圧器の芯材には磁化特性が優れ、
かつ鉄損が低いことが要求される。鉄に添加する珪素の
量を増すと固有抵抗が増大し、板厚の減少も抵抗値を高
める。それゆえ、高珪素化と薄手化は鉄損を低減させ
る。また圧延面を(110)、圧延方向を容易磁化軸で
ある〔001〕に制御したいわゆるゴス方位の集合組織
を発達させるとヒステリシス損失が小さくなり、磁化特
性が向上する。このようなことから、ゴス方位を有する
珪素鋼板、いわゆる一方向性電磁鋼板が大型の変圧器用
の芯材として世界中で多用されている。
【0003】一方向性電磁鋼板の製造方法にはGoss
によって発明された二回冷延法と、田口等によって開発
された一回冷延法とがある。二回冷延法はインヒビター
としてMnSを利用するため、熱延板に70%程度の冷
間圧延を施した後に中間焼鈍を行ない、二回目の冷間圧
延と脱炭焼鈍の後に、二次再結晶させるための高温焼鈍
を行なってゴス方位の集合組織を発達させる。
【0004】一回冷延法では、MnSのほかにインヒビ
ター効果の大きなAlNをインヒビターとして用いるた
め、冷延の工程を一回ですませることができる。そのた
め、冷間圧延の圧下率を90%程度まで高くする。一回
冷延法は、工程が簡略化されているだけでなく、ゴス方
位への集積度が高く、磁気特性が優れているが、二次再
結晶の発現がやや困難となる難点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年省資源、省エネル
ギーの立場から更に鉄損を低減した素材の開発が望まれ
ている。前述のように渦電流に起因する鉄損が、珪素量
の増加による比抵抗の増大と板厚の減少によって低減で
きることはすでに公知の事実である。しかし、高珪素化
と薄手化はいずれもゴス方位の集台組織の発達を阻害す
るためにヒステリシス損失が増大し、鉄損を減ずること
は困難で、従来技術では珪素含有量が3.3%、厚さ
0.23mmの一方向性電磁鋼板の製造が限界である。
【0006】本発明は珪素含有量が3.3%以上、厚さ
が0.23mm以下の高珪素、薄手の一方向性珪素鋼板
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、珪素量が3.5%〜4.5%でインヒビターとして
MnSとAlNを含有する素材、あるいは珪素量が3.
5%〜4.5%でインヒビターとしてMnSとAlNを
含有しかつインヒビター効果を高めるために錫などの合
金元素を添加した素材を、板厚が2.0mm以下まで熱
延で仕上げる。これに一次再結晶温度より10℃から4
00℃下側での温度で20%から70%の範囲の温間圧
延を加える。これにより一次再結晶後の(110)〔0
01〕方位結晶粒の体積分率を従来法の場合の3倍以上
に増加させ、珪素量を増加しかつ薄手化しても、二次再
結晶焼鈍後に鮮鋭なゴス組織を発達させることができる
ことを特徴とする製造方法である。
【0008】本発明者は一方向性電磁鋼板の鉄損を従来
法よりも更に低減する方法について研究を進めた。その
結果、ゴス方位の集合組織の形成は、従来考えられてき
た二次再結晶の際の(110)〔001〕方位粒の選択
的成長に支配されるのではなく、(110)〔001〕
方位二次再結晶の核の生成過程に支配されることを見出
した。(110)〔001〕はせん断集合組織で、熱延
板の表面近傍で発達する集合組織である。しかし、これ
までゴス集合組織の形成が(110)〔001〕方位粒
の選択的成長によると捉えてきたために、一回冷延法で
は熱延後の冷延率を90%程度まで高めている。そのた
め冷延中に生ずる結晶の方位変化で、圧延集合組織中に
含まれる(110)〔001〕方位成分の体積分率は激
減してしまう。その結果、一次再結晶後の(110)
〔001〕方位粒の体積分率が減少し、二次再結晶焼鈍
の際のゴス方位核の生成頻度が極端に低下するため、高
珪素化あるいは薄手化した場合にはゴス方位の二次再結
晶集合組織の形成が極めて困難になる。
【0009】二次再結晶の発現はこのように二次再結晶
の核生成の起こり易さに支配されている。従って、一次
再結晶焼鈍後に存在する二次再結晶の核生成サイトを増
加させることができれば従来以上の高珪素化、薄手化が
可能である。ゴス方位の核は一次再結晶集合組織中の
(110)〔001〕方位の結晶粒の成長とその合体に
よって生成される。それゆえ、二次再結晶を容易にする
には、一次再結晶が完了した状態での(110)〔00
1〕方位粒の体積分率を大幅に増加させることが必要で
ある。
【0010】本発明では冷間加工を一次再結晶温度の2
0℃から400℃下側で行なう。冷延の温度をこの範囲
にまで上昇させると材料の変形強度が低下し、圧延ロー
ルの拘束が大きくなるために、冷延の際にせん断集合組
織が形成される。一般に熱延後にはせん断集合組織が多
量に存在しているので、熱延板をできるだけ高い温間圧
延すれば、少なくとも表面近傍には(110)〔00
1〕集台組織を発達させることができる。それゆえ、一
次再結晶後の(110)〔001〕方位粒の体積分率を
増加をさせることができる。その結果、二次再結晶後の
ゴス方位の集合組織の形成が極めて容易になり、その鮮
鋭度が著しく高くなる。
【0011】
【発明の効果】一方向性電磁鋼板は全世界で何百万トン
と使用されている。本発明に基づいて従来材を凌ぐ薄手
高珪素電磁鋼板を製造することにより、世界的規模で省
エネルギー、省資源が達成される。この効果ははかりし
れないと考えられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さ2.0mmから0.4mmの範囲の熱
    間圧延板に一次再結晶温度より10℃から400℃下側
    の温度で20%から70%の範囲の温間圧延を加え、脱
    炭焼鈍による一次再結晶後の二次再結晶焼鈍の際の異常
    粒成長過程により、ゴス集合組織を発達させることを特
    徴とする高磁束密度、低鉄損の一方向性電磁鋼板の製造
    方法
  2. 【請求項2】厚さ2.0mmから0.4mmの範囲の熱
    間圧延板に一次再結晶温度より10℃から400℃下側
    の温度で20%から70%の範囲の温間圧延を加え、脱
    炭焼鈍による一次再結晶後の二次再結晶焼鈍の際の異常
    粒成長過程により、ゴス集合組織を発達させた高磁束密
    度、低鉄損の薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板。
JP30433292A 1992-10-02 1992-10-02 再結晶温度直下での温間圧延による薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板の製造方法ならびに本製造方法により製造された薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板 Pending JPH06116643A (ja)

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JP30433292A Pending JPH06116643A (ja) 1992-10-02 1992-10-02 再結晶温度直下での温間圧延による薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板の製造方法ならびに本製造方法により製造された薄手、高珪素の一方向性電磁鋼板

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JP (1) JPH06116643A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11530462B2 (en) 2017-12-26 2022-12-20 Posco Holdings Inc. Grain-oriented electrical steel sheet and manufacturing method therefor

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