JPS5855209B2 - 時効劣化が少くかつ表面性状の良好な無方向性珪素鋼板の製造方法 - Google Patents

時効劣化が少くかつ表面性状の良好な無方向性珪素鋼板の製造方法

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JPS5855209B2
JPS5855209B2 JP54004785A JP478579A JPS5855209B2 JP S5855209 B2 JPS5855209 B2 JP S5855209B2 JP 54004785 A JP54004785 A JP 54004785A JP 478579 A JP478579 A JP 478579A JP S5855209 B2 JPS5855209 B2 JP S5855209B2
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oriented silicon
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hot
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重信 古賀
孝 増田
克之 大庭
弘道 輿石
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/12Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は時効劣化が少くかつ表面性状の良好な無方向
性珪素鋼板を安定して製造する方法に係り、特にSi含
有量1.50〜3.50%の連続鋳造スラブをスラブ製
造以降全く脱炭処理を施すことなく製造する方法に関す
る。
軟磁性材料としての珪素鋼板は、所謂結晶学的に(11
0)、(ool)で示される再結晶集合組織をもつが、
圧延面に(110)面をもち圧延方向に〈001〉方向
が揃った方向性珪素鋼板と方向性が問題とならない程度
の再結晶組織をもった無方向性珪素鋼板とがある。
これらは、その特性、価格に応じて種々の電気機器鉄心
材料等に使用される。
例えば、方向性珪素鋼板は圧延方向即ち <001>方向が、極めて磁化容易であり、鉄損値が極
めて低く且つ透磁率が高い優れた磁気特性をもつため、
大容量のトランスや電動機に広く利用さ、れている。
一方、無方向性珪素鋼板は、Si含有量がほとんど零の
ものから約1.0%以下の所謂低級品、1.5〜2.3
%の中級品、2.5%以上の高級品からなり、低級品は
加工性の良さ、低廉な価格のため小型電動機、小型電圧
器等に、高級品は圧延方向の磁気特性は方向性珪素鋼板
より劣るものの方向性が小さいという特徴を生かし、大
型回転機等に、中級品はその中間に位置するものに各々
使用されている。
一般に、無方向性珪素鋼板としての良否を決める要素と
しては、鉄損、磁束密度、方向比、時効劣化性が重要で
ある。
時効劣化とは、長時間使用している間に鉄損が悪くなっ
てゆく現象を言い、その主因の1つは、鋼板に残留する
炭素であると考えられている。
また、この現象は長時間連続使用する材料に顕著に現わ
れるので、こういう材料として使われる中級品及び高級
品では時効劣化性が極めて重要な要素である。
従って、Si含有量が1.5%以上の所謂中級品及び高
級品では、残留炭素による時効劣化を規定値以下にする
ため、熱延板、中間板厚或は最終板厚において、必要に
応じ脱炭処理を施すのが普通であった。
ところで、Si含有量が1.5%以上の材料では、熱延
温度とα−γ変態の関係から熱延時におけるミスロール
が多発し、又一方残存する炭素のため熱延時の変形抵抗
が高くなり、良好な形状の熱延板を得ることが容易でな
い。
さらに冷延においても、残存する炭素のため、圧延時の
変形抵抗が高くなり、良好な形状を得ることが困難であ
る。
そして、熱延板或は中間板厚において脱炭処理をするの
はスケールロスによる歩留低下を来たし、又残存スケー
ルによるスケール模様等の発生をしばしば招く。
さらに最終板厚において脱炭する場合には、高磁場特性
対策上特殊な雰囲気調整等を取らざるを得ないため、結
果的にコスト高になる。
以上の如<Si含有量が1.5%以上の無方向性珪素鋼
板において、時効劣化が少なく、かつ表面性状の良い最
終成品を安定して生産することは難かしい状況にあった
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、その特徴はC
≦0.0030%t S il、50〜3.50%At
≦0.100%t B : B/N=0.50〜2.5
0、残部Fe及び不可避不純物からなる連続鋳造スラグ
を熱間圧延して得た熱延板を1回の冷間圧延或は脱炭を
伴なわない中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延により最
終板厚とし、更に脱炭を伴なわない仕上焼鈍を施すこと
によって、時効劣化の非常に少ない、かつ表面性状の良
い無方向性珪素鋼板を安定して製造するものである。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明はSi含有量が1.50〜3.50%の無方向性
珪素鋼板において、製鋼スラブの段階でC≦0.003
0%望ましくは、C≦0.0025%とすることにより
熱延及び冷延における圧延性を向上させ、安価に、且つ
安定して時効劣化の少ない成品を製造するものである。
Si及びAtを含有させた無方向性珪素鋼板の製造過程
において、例えば熱延板脱炭により冷延性を改善しよう
とする方法が特開53−92324等Iこ見られるが、
これら公知のものでは脱炭後のCを0.004〜o、o
os%とし、冷延性の向上を図っている。
本発明者等は、Si含有量1.50〜3.50%の無方
向性珪素鋼板において、安価な方法による熱延性及び冷
延性向上について、種々研究を重ねた結果、鋼スラブの
炭素含有量を極めて低く具体的にはC≦0.0030%
、望ましくはC≦0.0025%とすることにより、F
e−8i系状態図におけるγ−roopを小さくし、熱
延時の変態点をずらすとともに、変形抵抗をも小さくし
、良好な性状の熱延板を安定して製造し得ることの知見
を得た。
さらに冷延においても、変形抵抗を小さくすることによ
り、良好な性状の冷延板を得ることが出来た。
なお、スラブ以降では、脱炭工程を必要としないので、
スケールロスによる歩留低下、或はスケール模様等の心
配も激減した。
本発明の無方向性珪素鋼板製造用の粗材鋼は、転炉、電
気炉等の鋼精錬炉で溶製され、更にDH。
RH等の真空精錬炉などで精錬を行い、炭素含有量を充
分低くし、これに必要な珪素等を添加して調整される。
鋼スラブの成分においてCは0.0030%以下、望ま
しくは0.0025%以下に制限する。
鋼中のCは圧延時の変形抵抗を高め、圧延板性成を悪化
させるとともに、Fe−8i状態図におけるγ−roo
pを拡大し、熱延でのミス・ロールを誘発する。
また、0.0030%以上では鉄損の時効劣化を招く、
本発明は、スラブ以降では脱炭しないことを特徴とする
から、Cは0.0030%以下、望ましくは0.002
5%以下とする。
Siは鉄損レベルに応じて所要量加えるが、3.5%を
越えると冷延が困難となるので、その上限を3.5%と
する。
又、1.5%以下では、時効劣化がそれ程重要な要因と
はならないことが多いので対象から除外した。
Atは鋼の脱酸のために含有されるが、製鋼作業を容易
とし、連続鋳造作業時のトラブル、製品にヘゲ疵等の表
面欠陥が生じないように十分脱酸すべきである。
一方At含有量が多くなると製造コストの上昇を招き、
またBの添加効果が減少するので0.100%以下の含
有とする。
Bは、前記A/、がNと結合し最終焼鈍において結晶粒
成長を阻害する微細なAtNの生成を防ぐために、鋼中
のN量との重量比B/Nで一定関係をもたせて含有させ
る。
このB/Nが0.50未満では結晶粒成長が起り難くな
り、またB/Nが多くなりすぎると結晶粒成長が阻害さ
れるので、本発明ではBをB/Nで0.50〜2.50
として含有させる。
これによると結晶粒成長が図られ磁気特性が向上する。
本発明は、上記の成分に適合するよう溶製した鋼を保温
剤、パウダー等からの炭素ピックアップを所定量内にと
どめ、連続鋳造により鋼スラブとする。
この際必要に応じて電磁攪拌を行って鋳片の組織を微細
化することが好ましい。
この鋼スラブは、次いで中間板厚に熱間圧延するが、熱
延条件は通常の珪素鋼の圧延条件でよく、例えば115
0〜1330’0の温度に加熱し、圧延する。
第1表は本発明材料と比較材での熱延性を調査したもの
である。
この本発明材料の鋼成分はC:o、oois%、Si:
1.70%、AA:0.020%、N:o、0025%
、 B : B/N=0.78 。
Mn : 0.25%tP、”0.020%、S:0.
007%であり、一方比較材はc:o、ooso%、
Si :1.71%、AA:0.260%、N:0.0
025%。
Mn : 0.26%、P:0.020%、S:0.0
07%である。
この画材のスラブを1200°Cに加熱し、2.3朋板
厚Iこ熱間圧延した。
この際の熱延性を第1表に示すが、本発明による材料は
、従来材に比べ熱延における粗圧延でのスラブそり或は
仕上圧延での変態起因によるミスロール等の事故が圧倒
的に減少し、熱延歩留が向上する。
この熱延板は必要に応じて焼鈍したのち、更に酸洗し、
1回或は脱炭を伴なわない中間焼鈍を含む2回以上の冷
間圧延を施こし、最終板厚寸法とする。
鋼中のCを低く抑えているので圧延時の変形抵抗が相対
的に小さく、第2表に示す如く良好な冷延性を示す。
該第2表は第1表で示す材料を、中間焼鈍を施すことな
く0.50mm板厚に冷間圧延したものである。
なお、最終寸法(こした冷延板は、更に脱*炭を伴なわ
ない最終焼鈍を施こす。
上記の如く溶製鋼の連続鋳造の条件及び鋳片の加工条件
は、本発明の目的を逸脱しない範囲内において任意に選
ぶことが出来る。
実施例 1 転炉と真空槽で精錬し、連続鋳造でスラブとした本発明
による材料1,2と比較材3,4の化学組成を第3表に
示す。
材料1,2,3および4のスラブを連続の加熱炉で12
00°Cに加熱し2.5闘に圧延した。
このとき、材料1、および2は伺らトラブルなく圧延さ
れたが、材料3.および4は粗圧延にてそりを生じ、そ
の結果一部のコイルで圧延温度の低下をきたした。
更に酸洗後0.50朋に冷延し、最後に900°C26
0秒の非脱炭焼鈍を行なった。
但し、材料3および4は、この焼鈍に先だち750°C
で60秒にて脱炭焼鈍を行なった。
最終焼鈍後の磁気特性を第4表に示す。
* 本発明(こよる材料1および2は、脱炭工程を省略
しているうえに、非常に熱延性が良好であるののならず
、磁気特性は時効劣化性を含めて比較材3および4と同
等或は良好であった。
実施例 2 転炉と真空槽で精錬し、連続鋳造でスラブとした本発明
による材料5および6と比較材7および8の化学組成を
第5表に示す。
材料5,6,7および8のスラブを連続の加熱炉で11
50”Cに加熱し2.5 rnmに圧延した。
このあと、各々750°C15時間の焼鈍を実施したが
、材料5および6は非脱炭雰囲気で、材料7および8は
脱炭雰囲気で実施した。
更に酸洗、冷延して最終板厚Q、35mmとした。
このとき、材料5および6では何らトラブルが発生しな
かったが、材料7および8では残留スケールOこよりロ
ールの肌荒れを生じた。
最後に1050°C260秒の非脱炭焼鈍を実施した。
最終焼鈍後の磁気特性を第6表に示す。
本発明による材料5および6は脱炭工程を省略しており
酸洗、冷延性が良好であるうえに、磁気特性は時効劣化
性を含めて比較材7および8より良好であった。
この様に本発明は、鋼スラブ中の炭素を低く抑えること
ζこより、Fe−8i系状態図におけるγ−roopを
小さくし、熱延性を大幅に向上させ、或は変形抵抗を小
さくすることにより良好な性状の成品を製造できるうえ
に、その磁気特性も時効劣化性を含めて従来のC≧0.
005%の材料に比べ同等以上の特性を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 C:≦0.0030%>Sl”、1.50〜3.5
    0%、Al:≦0.100%、 B : B/N=0.
    50〜2.50、残部Fe及び不可避不純物からなる連
    続鋳造スラブを熱間圧延して得た熱延板を1回の冷間圧
    延、或は脱炭を伴わない中間焼鈍を含む2回以上の冷間
    圧延により、最終板厚とし、更に脱炭伴わない仕上焼鈍
    を施すことを特徴とする時効劣化が少なくかつ表面性状
    の良好な無方向性珪素鋼板の製造方法。
JP54004785A 1979-01-22 1979-01-22 時効劣化が少くかつ表面性状の良好な無方向性珪素鋼板の製造方法 Expired JPS5855209B2 (ja)

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