JP2000129353A - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の製造方法

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JP2000129353A
JP2000129353A JP10305128A JP30512898A JP2000129353A JP 2000129353 A JP2000129353 A JP 2000129353A JP 10305128 A JP10305128 A JP 10305128A JP 30512898 A JP30512898 A JP 30512898A JP 2000129353 A JP2000129353 A JP 2000129353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インヒビターを使用した連続焼鈍による方向
性電磁鋼板の製造方法において、製品中にインヒビター
成分が残留することによって引き起こされる鉄損および
二次加工性の劣化を回避し、磁気特性並びに加工性に優
れる方向性電磁鋼板を提供する。 【解決手段】 Si:2.0 〜8.0 重量%、Mn:0.005 〜3.
0 重量%、Al:0.0010〜0.012 重量%を含み、Se,S,
NおよびOの含有量をそれぞれ30ppm 以下に低減した溶
鋼から製造したスラブに熱間圧延を施し、その後必要に
応じて熱延板焼鈍を施してから、1回もしくは中間焼鈍
を挟む2回以上の冷間圧延を施した後、連続焼鈍による
再結晶焼鈍を行い、さらに必要に応じて絶縁コーティン
グを施す方向性電磁鋼板の製造方法において、最終冷間
圧延前の平均結晶粒径を0.03〜0.20mmとすること、最終
冷間圧延を圧下率:55〜75%の範囲で行うこと、そして
再結晶焼鈍を950 〜1175℃の温度域で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として電力用
変圧器あるいは回転機の鉄心材料に用いられる方向性電
磁鋼板である。
【0002】
【従来の技術】Siを含有し、かつ結晶方位が(110)
〔001〕方位や(100)〔001〕方位に配向した
方向性電磁鋼板は、鋼中にインヒビターと呼ばれる成分
を含有させ、鋼スラブを高温で加熱し該インヒビターを
高温で固溶させた後、熱間圧延を施して微細にインヒビ
ターを析出させ、2次再結晶と呼称される現象を利用し
て、上述の結晶方位を得る、一連の工程にて製造される
のが一般的である。
【0003】例えば、特公昭40−15644 号公報に記載さ
れたAlN や MnSを使用する方法、特公昭51−13469 号公
報に記載されたMnS やMnSeを使用する方法などが開示さ
れ、工業的に実用化されている。さらに、CuSeとBNを添
加する技術が特公昭58−42244 号公報に、Ti, Zr, Vの
窒化物を使用する方法が特公昭46−40855 号公報に、そ
れぞれ記載されている。
【0004】これらのインヒビターを用いる方法は、安
定して二次再結晶粒を発達させるのに有用であるが、析
出物を微細に分散させる必要があるため、熱間圧延前の
スラブ加熱を1300℃以上の高温で行っている。このスラ
ブの高温加熱は、それを実現するための設備コストがか
かり、さらに熱間圧延時に生成するスケールの量も多大
になるから、歩留りが低下するだけでなく、設備のメン
テナンス等の問題も多くなる。
【0005】また、インヒビターを利用する方向性電磁
鋼板の製造は、箱焼鈍で高温かつ長時間の最終仕上焼鈍
を施すことが、通常であるが、この最終仕上焼鈍後に、
インヒビター成分が残存すると、磁気特性を劣化させる
という問題がある。そこで、インヒビター成分である、
例えばAl,N,Se,Sなどを鋼中より除去するために、
二次再結晶に引き続いて、1100℃以上の水素雰囲気中で
数時間にわたる鈍化焼鈍を必要とするのである。しか
し、高温の純化焼鈍は、鋼板の機械強度を低下してコイ
ルの下部に座屈が発生し易くなるため、得られる製品で
の歩留りが著しく低下する不利が生じる。
【0006】このような箱焼鈍による弊害を防止し、製
造工程を簡略化することを目的として、箱焼鈍を連続焼
鈍化する試みが古くからなされている。すなわち、従来
の連続焼鈍による方向性電磁鋼板の製造技術としては、
特公昭48−3929号公報、特公昭62−31050 号公報および
特開平5−70833 号公報に開示されているように、AlN,
MnS, MnSeなどのインヒビターを使用して短時間に二次
再結晶させる技術がある。
【0007】しかし、インヒビター成分は連続焼鈍によ
る短時間焼鈍では除去することができずに製品板に残留
し、インヒビター成分、特にSeやSが鋼に残留している
と、磁壁の移動を妨げるために鉄損特性に悪影響を及ぼ
し、さらにこれらのインヒビター成分は脆化元素でもあ
るから、製品の二次加工性も低下することになる。従っ
て、インヒビターを使用する限りは、連続焼鈍によって
良好な磁気特性と加工性を得ることができなかったので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、インヒビ
ターを使用した連続焼鈍による方向性電磁鋼板の製造方
法において、製品中にインヒビター成分が残留すること
によって引き起こされる鉄損および二次加工性の劣化を
回避し、磁気特性並びに加工性に優れる方向性電磁鋼板
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】まず、発明者らは、イン
ヒビター成分を含まない高鈍度素材を用いて再結晶組織
の形成に関する研究を行ったところ、素材の高純度化の
うち、特にSe,S,NおよびOを低減するとともに、あ
る限定された条件下で製造することによって、再結晶後
に高度に{110}<001>組織が発達することを知
見し、この発明を完成させた。
【0010】すなわち、この発明の要旨構成は、次のと
おりである。 (1) Si:2.0 〜8.0 重量%、Mn:0.005 〜3.0 重量%、
Al:0.0010〜0.012 重量%を含み、Se,S,NおよびO
の含有量をそれぞれ30ppm 以下に低減した溶鋼から製造
したスラブに熱間圧延を施し、その後必要に応じて熱延
板焼鈍を施してから、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回
以上の冷間圧延を施した後、連続焼鈍による再結晶焼鈍
を行い、さらに必要に応じて絶縁コーティングを施す方
向性電磁鋼板の製造方法において、最終冷間圧延前の平
均結晶粒径を0.03〜0.20mmとすること、最終冷間圧延を
圧下率:55〜75%の範囲で行うこと、そして再結晶焼鈍
を950 〜1175℃の温度域で行うことを特徴とする方向性
電磁鋼板の製造方法。
【0011】(2) 上記(1) において、溶鋼が、さらにN
i:0.01〜1.50重量%、Sn:0.01〜0.50重量%,Sb:0.0
05 〜0.50重量%,Cu:0.01〜0.50重量%,Mo:0.005
〜0.50重量%およびCr:0.01〜0.50重量%の少なくとも
1種類を含有することを特徴とする方向性電磁鋼板の製
造方法。
【0012】(3) 上記(1) および(2) において、スラブ
を加熱することなく直接熱間圧延することを特徴とする
方向性電磁鋼板の製造方法。
【0013】(4) 上記(1) および(2) において、溶鋼か
ら直接鋳造法で得られた厚さ100mm以下の薄鋳片を用い
ることを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、この発明を完成するに到っ
た実験結果について詳しく説明する。 C:33ppm ,Mn:0.15重量%,Si:3.3 重量%およびA
l:0.0050重量%を含む鋼成分を基本とし、この基本成
分に対して不純物としてのSe,S,NおよびO量を種々
に変化させた鋼塊を多数溶製した。それらの鋼塊を、11
00℃に加熱してから熱間圧延し2.2mm 厚に仕上げた。そ
の後、冷間圧延にて0.85mm厚に仕上げ、900 ℃で60秒間
の中間焼鈍を施し、次いで冷間圧延にて0.35mm厚に仕上
げた後、1000℃,3分間の再結晶焼鈍を行った。
【0015】かくして得られた鋼板について、再結晶焼
鈍後の圧延方向の磁束密度を測定した。その結果を図1
に示すように、Se,S,N,Oの含有量がそれぞれ30pp
m 以下になると、磁束密度B8 は1.75T以上となった。
なお、中間焼鈍後の平均再結晶粒径は、各鋼塊とも約0.
10mmであった。
【0016】さらに、圧延方向の磁束密度B8 が1.81T
である製品について、その集合組織をX線で調査した。
その調査結果を図2に示すように、{110}<001
>方位の組織が高度に集積して、他の方位成分が全く存
在しないことがわかる。
【0017】以上の実験結果から、素材を高純度化する
ことにより、短時間の再結晶焼鈍によっても{110}
<001>方位の組織を発達させて圧延方向の磁化特性
を向上できることが判明した。
【0018】また、発明者らは、同じ素材(Se:5ppm
以下,S:13ppm ,N:12ppm ,O:15ppm )を用いて
中間板厚と中間焼鈍温度を変更して最終冷間圧延前の結
晶粒径を変化させ、最終冷間圧延で0.29mm厚に仕上げた
のち、1100℃で5分間の再結晶焼鈍を行って得た、製品
について磁束密度を調べた。その調査結果を図3に示す
ように、最終冷間圧延前の粒径が0.03〜0.20mmかつ最終
冷間圧延の圧下率が55〜75%の範囲において、B8 >1.
75Tの良好な磁束密度が得られることがわかった。すな
わち、最終冷間圧延前の粒径と最終冷間圧延の圧下率が
製品の磁束密度に大きく影響を与えることが、ここに新
規に知見されたのである。
【0019】さらに、発明者らは、素材の添加元素につ
いて検討を行ったところ、Niを添加することにより、製
品の磁東密度が向上することを見い出した。すなわち、
C:22ppm ,Mn:0.12重量%,Si:3.3 重量%およびA
l:0.0040重量%を含有する鋼成分を基本として、この
基本成分に対してNi量を種々に変化させた鋼塊(Se:5
ppm 以下,S:10ppm ,N:9ppm ,O:11ppm )を溶
製し、それらの鋼塊を1140℃に加熱して熱間圧延して2.
5mm 厚に仕上げたのち、0.80mm厚まで冷間圧延し、800
℃で120 秒間の中間焼鈍を施した。その後、冷間圧延で
0.26mm厚に仕上げてから、1050℃5分間の再結晶焼鈍を
行った。最終冷間圧延前の再結晶平均粒径は、0.085 〜
0.095mm であった。
【0020】かくして得られた鋼板について、圧延方向
の磁束密度を測定した。その結果を図4に示すように、
Niを添加することにより磁束密度を向上することができ
た。ここで、磁束密度が向上した理由は定かではない
が、Niが強磁性体元素であることが何らかの形で磁束密
度の向上に寄与しているものと推定される。
【0021】一方、Sn,Sb,Cu,MoおよびCrのいずれか
1種または2種以上の添加により、鉄損を改善する傾向
が認められた。おそらく、電気抵抗を増加させることに
より鉄損が低減されたものと、推定される。
【0022】この発明による方向性電磁鋼板の平均結晶
粒径は0.30〜2.0mm 程度であり、従来のインヒビターを
用いて二次再結晶させて製造する方向性電磁鋼板の粒
径、3.0 〜30mm程度と比較して微細である。この粒径が
微細であることは、打抜きや穴開け等の加工性を改善す
るのに有利である。すなわち、この発明に従って連続焼
鈍にて{ll0}<001>方位組織を発達させると、
従来のインヒビターを用いて二次再結晶させて製造する
技術に比べて、加工性に優れた製品が製造されるのであ
る。
【0023】以上の実験結果に基づいて、インヒビター
を含まない素材を用いて連続焼鈍により、{ll0}<
001>方位の組織が高度に発達し、微細結晶粒を有す
る、加工性の良好な方向性電磁鋼板を製造する方法が完
成されたのである。
【0024】なお、この発明に従って、インヒビターを
使用しない高純度成分系の素材を用いて、ある限定され
た条件下で製造することによって、再結晶後に{ll
0}<001>方位の組織が高度に発達する理由は必ず
しも明らかではないが、以下のように考えている。
【0025】すなわち、発明者らが再結晶時における
{ll0}<001>方位組織の発達過程を詳しく調査
したところ、再結晶完了時には{ll0}<001>方
位組織は十分発達しておらず、再結晶完了後の粒成長段
階で{ll0}<001>方位が優先的に成長すること
を認めた。このような優先的な{ll0}<001>方
位粒の優先成長においては、インヒビターの存在下にお
ける二次再結晶に類似した粒成長が起きているものと考
えられる。
【0026】ここで、発明者らはインヒビターの存在下
において{ll0}<001>粒が二次再結晶する理由
について鋭意研究を重ねた結果、一次再結晶組織におけ
る方位差角20〜45°である粒界が重要な役割を果たして
いることを見出し、Acta Material 45巻(1997)85ペー
ジに報告した。すなわち、図5に方向性電磁鋼板の一次
再結晶組織における方位差角20〜45°である粒界の存在
頻度を示すように、ゴス方位が最も高い頻度を持つ。こ
の方位差角20〜45°の粒界は、C.G.Dunnらによる実験デ
ータ(AIME Transaction 188巻(1949)368 ページ)に
よれば、高エネルギー粒界である。高エネルギー粒界
は、粒界内の自由空間が大きく乱雑な構造をしている。
そして、粒界拡散は粒界を通じて原子が移動する過程で
あるから、粒界中の自由空間の大きい、高エネルギー粒
界のほうが粒界拡散が速い。
【0027】ところで、二次再結晶は、インヒビターと
呼ばれる析出物の拡散律速による成長に伴って発現する
ことが知られている。そして、高エネルギー粒界上の析
出物は、仕上焼鈍中に優先して粗大化が進行する。一
方、粒界移動を抑制する力、いわゆる「ピン止め力」は
析出物粒界に反比例する。そのため、高エネルギー粒界
が優先的に粒界移動を開始し、ゴス粒が成長するのであ
る。
【0028】そして、AlN, MnSe, MnS, CuS などのイン
ヒビターを使用して二次再結晶させるためには、Al,S
e,S量およびそれらと結合するN,Mn,Cu量を適正量
含有させ、かつインヒビターを微細分散させる必要があ
り、そのために工程条件、特に熱間圧延工程に細心の注
意を払う必要がある。これらの条件が満たされない場合
は、二次再結晶が起きずに正常粒が成長するため、{l
l0}<001>組織が発達しないことが、よく知られ
ている。
【0029】さて、鋼中に存在するSe, S,NおよびO
は、粒界、特に構造の乱雑なエネルギーの高い粒界に偏
析しやすく、B,Se,Sおよびそれらと結合するN,M
n,Cuが同時に適正量含有されていない場合、あるいは
微細に析出物が分散していない場合には、Se,S,Nお
よびOの粒界偏析効果の方が、上記析出物による方位選
択効果よりも大きな影響を与え、結果として高エネルギ
ー粒界と他の粒界との移動速度に差がなくなり、ゴス方
位粒の優先成長が妨げられると考えられる。
【0030】しかし、素材の高純度化によって、そのよ
うな不純物元素、特にSe,S,NおよびOの影響を排除
すると、高エネルギー粒界の構造に依存する本来的な移
動速度差が顕在化すること、および粒界移動速度が素材
の高純度化によって増大することから、インヒビター成
分を含まない高純度成分系において、再結晶完了後の粒
成長過程で{ll0}<001>粒が優先的に成長する
ものと推定される。
【0031】さらに、この発明では、Alを0.0010〜0.01
2 重量%含有させることにより、再結晶完了後の粒成長
過程において、良好な{ll0}<001>粒を発達さ
せている。この理由は明らかでないが、微量Alが鋼中の
微量に残留するNとO等を固定してマトリックスを清浄
にする働き、あるいは表層に緻密な酸化層を形成して再
結晶焼鈍時の窒化を抑える働き、が有効に作用するもの
と推定される。
【0032】以下、この発明の各構成要件の限定理由に
ついて述べる。まず、電磁鋼板を製造する際の溶鋼成分
の限定理由を以下に説明する。溶鋼成分としては、Si:
2.0 〜8.0 重量%を含有することが肝要である。すなわ
ち、Siが2.0 重量%未満であると、γ変態を生じて熱延
組織が大きく変化する他、最終冷間圧延後の再結晶焼鈍
において高温で通板することができず、良好な磁気特性
を得ることができない。さらに、Siが2.0 重量%未満で
あると、電気抵抗が小さく鉄損の改善も不十分となる。
一方、Siが8.0 重量%をこえると、製品の二次加工性が
悪化し、さらに飽和磁東密度も低下するため、Si量は2.
0 〜8.0重量%に限定する。
【0033】Mnは熱間加工性を良好にするために必要な
元素であるが、0.005 重量%未満であると効果がなく、
一方3.0 重量%をこえると、二次再結晶が困難となるた
め、0.005 〜3.0 重量%とする。
【0034】Alを0.0010〜0.012 重量%含有させること
により、再結晶完了後の粒成長過程にて{ll0}<0
01>粒が良好に発達する。しかし、Alが0.0010重量%
未満であると、{ll0}<001>方位の強度が低下
して磁束密度が低下し、一方0.012 重量%をこえると、
再結晶時の粒成長が抑制されて鉄損が劣化するため、Al
の範囲は0.0010〜0.012 重量%とする。
【0035】S,Se,NおよびOは、{ll0}<00
1>粒の優先成長に対して有害かつ地鉄中に残存して鉄
損を劣化させるため、30ppm 以下に低減する。
【0036】なお、Cは、製品が磁気時効を起こさない
ように、50ppm 以下に低減することが望ましい。
【0037】さらに、磁束密度を向上させるために、Ni
を添加することができる。その添加量は、0.01重量%未
満であると磁気特性の向上量が小さく、一方1.50重量%
を超えると{ll0}<001>組織の発達が不十分で
磁気特性が劣化するため、0.01〜1.50重量%とする。
【0038】また、鉄損を向上するために、Sn:0.01〜
0.50重量%,Sb:0.005 〜0.50重量%,Cu:0.01 〜0.
50重量%,Mo:0.005 〜0.50重量%,Cr:0.01〜0.50重
量%を添加することが有効である。この範由より添加量
が少ない場合には鉄損改善効果がなく、添加量が多い場
合には{ll0}<001>組織が発達しなくなり、鉄
損が劣化する。
【0039】次に、上記成分を有する溶鋼は、通常の造
塊法または連続鋳造法でスラブに製造してもよいし、10
0mm 以下の厚さの薄鋳片を連続鋳造法で直接製造しても
よい。得られたスラブは、通常の方法で加熱して熱間圧
延するが、鋳造後加熱せずに直ちに熱間圧延してもよ
い。薄鋳片の場合には熱間圧延しても良いし、熱間圧延
を省略してそのまま以後の工程に進んでもよい。なお、
素材成分にインヒビター成分を含まないため、加熱温度
は熱間圧延可能な最低限の1100℃程度で十分である。
【0040】次いで、必要に応じて熱延板焼鈍を施し、
さらに必要に応じて中間焼鈍を挟む1回以上の冷間圧延
を施した後、連続焼鈍による再結晶焼鈍を行い{ll
0}<001>組織を発達させ、必要に応じて絶縁コー
ティングを施す。この発明では、最終冷間圧延前の平均
結晶粒径を0.03〜0.20mmとすることが肝要である。この
範囲をはずれた粒径の場合、再結晶焼鈍後の{ll0}
<001>組織の発達が不十分である。
【0041】ここで、最終冷間圧延前の平均結晶粒径を
0.03〜0.20mmとするには、最終冷延前における焼鈍温度
と時間を制御すること、熱間圧延後の粒径を、熱延前の
加熱温度、仕上圧延温度および圧下率を変更することに
よって制御すること、などの手段が有利に適合する。
【0042】また、最終冷間圧延を圧下率:55〜75%の
範囲で行う必要がある。この範囲をはずれた圧下率での
圧延では、再結晶焼鈍後の{ll0}<001>組織の
発達が不十分になり、磁気特性が劣化する。
【0043】さらに、最終冷間圧延後の連続焼鈍による
再結晶焼鈍を950 〜1175℃で行う。連続焼鈍による再結
晶焼鈍温度が950 ℃未満であると、再結晶焼鈍後の{l
l0}<001>組織の発達が不十分になり磁気特性が
劣化し、一方1175℃をこえると鋼板の機械強度が低下
し、焼鈍時にクリープ変形を生じて通板が困難になるた
め、1175℃以下に制限する。
【0044】なお、熱延板焼鈍を施すことにより、磁気
特性を向上させることが可能であり、同様に中間焼鈍を
冷間圧延の間に挟むことも磁気特性の安定化に有用であ
る。しかし、どちらの処理も生産コストを上昇させるこ
とになるから、経済的観点および最終冷間圧延前の粒径
を好適範囲の0.03〜0.20mmの範囲にすること、最終冷間
圧延の圧下率を55〜75%の範囲にする必要から、熱延板
焼鈍および中間焼鈍の取捨選択、あるいは各焼鈍温度並
びに時間が決定される。また、最終冷間圧延後、あるい
は再結晶焼鈍後に浸珪法によって、Si量を増加させる技
術を併用してもよい。さらに、鋼板を積層して使用する
場合には、鉄損を改善するために、鋼板表面に絶縁コー
ティングを施すことが有効である。この目的のために
は、該絶縁コーティングを2種類以上の被膜からなる多
層膜とすることも可能である。あるいは、用途に応じ
て、樹脂等を混合させたコーティングを施してもよい。
【0045】
【実施例】実施例1 C:30ppm ,Si:3.20重量%,Mn:0.10重量%およびA
l:0.0034重量%を含み,Se<5ppm ,S:20ppm ,
N:6ppm およびO:10ppm に抑制した、残部実質的に
Feの組成に成るスラブを連続鋳造にて製造した。次に、
該スラブを1150℃で20分間加熱したのち、熱間圧延にて
2.0mm 厚に仕上げた。その後、熱延板焼鈍を1000℃で60
秒の条件で行った後、表1に示す条件にて、冷間圧延、
中間焼鈍、さらに冷間圧延を行い0.35mmの最終板厚に仕
上げた。中間焼鈍後の最終冷間圧延前の平均粒径を測定
した結果を表1に示す。
【0046】次いで、水素雰囲気において表1に示す条
件で再結晶焼鈍を施したのち、重クロム酸アルミニウ
ム、エマルジョン樹脂、エチレングリコールを重量比で
3:3:1の割合で混合したコーティング液を塗布して
300 ℃で焼き付けて製品とした。かくして得られた製品
板の磁気特性および加工性について調査した結果を、表
1に併記する。なお、加工性は直径5mmのドリルによる
穴開けを100 ポイント実施し、穴周囲のしわ、割れの発
生率を調査することにより評価した。
【0047】
【表1】
【0048】表1から、最終冷間圧延前の平均結晶粒径
を0.03〜0.20mmかつ最終冷間圧延の圧下率を55〜75%の
範囲として製造した製品板は、連続焼鈍により良好な磁
束密度が得られ、また良好な加工性も得られることがわ
かる。
【0049】実施例2 表2に示す成分組成のスラブを連続鋳造にて製造した。
そして、該スラブを加熱することなく、連続鋳造後に直
ちに熱間圧延を施して4.0mm 厚に仕上げてから、1170℃
で20分加熱したのち、熱間圧延にて2.6mm 厚に仕上げ
た。次いで、熱延板焼鈍を900 ℃で30秒の条件で行った
後、冷間圧延にて0.60mmの中間板厚に仕上げた。その
後、850 ℃30秒の中間焼鈍を施したのち冷間圧延で0.23
mmの最終板厚に仕上げた。引き続き、窒素雰囲気で1000
℃で180 秒間の再結晶焼鈍を施してから、リン酸アルミ
ニウム、重クロム酸カリウム、ホウ酸を重量比で30:1
0:1に混合したコーティング液を塗布して300 ℃で焼
き付けて製品とした。かくして得られた製品板の磁気特
性および加工性について調査した結果を、表2に併記す
る。
【0050】
【表2】
【0051】表2から、Se,S,N,Oの含有量を各30
ppm 以下に低減した溶鋼を用いることにより、連続焼鈍
により磁束密度B8 >1.75Tの製品が得られることがわ
かる。
【0052】実施例3 C:20ppm ,Si:3.25重量%,Mn:0.14重量%およびA
l:0.005 重量%を含有し、Se<5ppm ,S:10ppm ,
N:10ppm およびO:15ppm に抑制した、残部実質的に
Feの組成に成る、板厚4.5mm の薄鋳片を連続鋳造で直接
製造した。該鋳片に熱延板焼鈍を表3に示す条件で行
い、平均結晶粒径を測定した後、冷間圧延にて1.2mm の
最終板厚に仕上げた。このときの最終冷延圧下率は73.3
%である。次いで、Ar雰囲気で1000℃で5分間の再結晶
焼鈍を施して製品とした。かくして得られた製品板の磁
気特性について調査した結果を表3に併記する。
【0053】
【表3】
【0054】表3から、最終冷間圧延前の平均結晶粒径
が0.03〜0.20mmの範囲で透磁率の高い製品が連続焼鈍に
より得られていることがわかる。
【0055】
【発明の効果】この発明によれば、圧延方向の磁束密度
がB8 >1.75Tである加工性の良好な方向性電磁鋼板
を、インヒビターを使わない高純度素材を用いて冷間圧
延後の連続焼鈍にて{ll0}<001>方位の組織を
発達させることにより生産することができる。従って、
優れた特性の方向性電磁鋼板を、簡略された工程でかつ
低コストで提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶鋼における不純物量と製品板の圧延方向の磁
束密度との関係を示す図である。
【図2】再結晶焼鈍後の集合組織を示す図である。
【図3】最終冷間圧延圧下率および最終冷間圧延の平均
粒径と製品板の磁束密度との関係を示す図である。
【図4】Niの添加量と製品板の磁束密度との関係を示す
図である。
【図5】仕上焼鈍前における方位差角20〜45°の粒界の
各方位粒に対する存在頻度を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K033 AA02 BA01 BA02 CA01 CA02 CA03 CA04 CA07 EA03 FA12 HA01 HA03 HA06 JA07 5E041 AA02 AA11 AA19 CA02 HB05 HB07 HB11 NN01 NN06 NN17 NN18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si:2.0 〜8.0 重量%、Mn:0.005 〜3.
    0 重量%、Al:0.0010〜0.012 重量%を含み、Se,S,
    NおよびOの含有量をそれぞれ30ppm 以下に低減した溶
    鋼から製造したスラブに熱間圧延を施し、その後必要に
    応じて熱延板焼鈍を施してから、1回もしくは中間焼鈍
    を挟む2回以上の冷間圧延を施した後、連続焼鈍による
    再結晶焼鈍を行い、さらに必要に応じて絶縁コーティン
    グを施す方向性電磁鋼板の製造方法において、最終冷間
    圧延前の平均結晶粒径を0.03〜0.20mmとすること、最終
    冷間圧延を圧下率:55〜75%の範囲で行うこと、そして
    再結晶焼鈍を950 〜1175℃の温度域で行うことを特徴と
    する方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、溶鋼が、さらにNi:
    0.01〜1.50重量%、Sn:0.01〜0.50重量%,Sb:0.005
    〜0.50重量%,Cu:0.01〜0.50重量%,Mo:0.005 〜0.
    50重量%およびCr:0.01〜0.50重量%の少なくとも1種
    類を含有することを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1および2において、スラブを加
    熱することなく直接熱間圧延することを特徴とする方向
    性電磁鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1および2において、溶鋼から直
    接鋳造法で得られた厚さ100mm 以下の薄鋳片を用いるこ
    とを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
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