JPH06116151A - 増殖性皮膚疾患治療用組成物 - Google Patents

増殖性皮膚疾患治療用組成物

Info

Publication number
JPH06116151A
JPH06116151A JP4212188A JP21218892A JPH06116151A JP H06116151 A JPH06116151 A JP H06116151A JP 4212188 A JP4212188 A JP 4212188A JP 21218892 A JP21218892 A JP 21218892A JP H06116151 A JPH06116151 A JP H06116151A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mizoribine
composition
culture
cells
day
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4212188A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Kawashima
真 川島
Kazuhiro Nagano
和宏 永野
Kazuyoshi Hori
一良 堀
Hiroaki Ishikawa
浩明 石川
Masataka Morishita
真孝 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP4212188A priority Critical patent/JPH06116151A/ja
Priority to EP92916117A priority patent/EP0661054A1/en
Priority to CA002115045A priority patent/CA2115045C/en
Priority to US08/190,165 priority patent/US5462929A/en
Priority to PCT/JP1992/000985 priority patent/WO1993002683A1/ja
Priority to AU23904/92A priority patent/AU2390492A/en
Publication of JPH06116151A publication Critical patent/JPH06116151A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7042Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings
    • A61K31/7052Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. nucleosides, nucleotides
    • A61K31/7056Compounds having saccharide radicals and heterocyclic rings having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. nucleosides, nucleotides containing five-membered rings with nitrogen as a ring hetero atom
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/052Imidazole radicals

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 4−カルバモイル−1−β−D−リボフラノ
シル−イミダゾリウム−5−オレイト(ミゾリビン)を
有効成分とする増殖性皮膚疾患治療用組成物である。 【効果】 増殖性皮膚疾患治療用組成物は、表皮角化細
胞の増殖を抑制する作用が強大であり、また乾癬の患者
に対する治療効果において改善がみられることから増殖
性皮膚疾患に対する治療用組成物として有用であリ、し
かも毒性が極めて低く、安全性が大きく、長期間にわた
る投与が可能であり、内服も可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−カルバモイル−1
−β−D−リボフラノシル−イミダゾリウム−5−オレ
イトを有効成分とする増殖性皮膚疾患治療用組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】4−カルバモイル−1−β−D−リボフ
ラノシル−イミダゾリウム−5−オレイトは、オイペニ
シリウム(Eupenicillium)属に属するオ
イペニシリウム・ブレフェルディアナム(Eupeni
cillium brefeldianum)M−21
66株(FERM P−1104)の培養液より発見さ
れた核酸関連物質で、一般名ミゾリビンといわれ、水に
易溶で、200℃付近で褐色発泡分解する弱酸性物質
で、その製造法としては種々の方法が知られている
〔J.Antibiotics,27,(10),77
5(1974)、Chem.Pharm.Bull.,
23,245(1975)、特開昭48−56894号
公報、特開昭51−1693号公報、特開昭50−12
1275号公報、特開昭50−121276号公報
等〕。
【0003】また、4−カルバモイル−1−β−D−リ
ボフラノシル−イミダゾリウム−5−オレイト(以下、
単にミゾリビンと記すこともある)は、免疫抑制作用を
有し、例えば腎移植における拒絶反応の抑制に有用性が
認められ、通常体重1kg当り、初期量としてミゾリビ
ン2〜3mg相当量、維持量として1〜2mg相当量を
1日量として経口投与するブレディニン(登録商標;東
洋醸造社(株)製)錠として無水系結晶体が使用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば乾癬、非特異性
皮膚炎、皮膚扁平細胞癌、飼育動物によって起こるアト
ピー性皮膚炎、良性角化症などの増殖性皮膚疾患は、一
般には、不完全な組織分化を伴った、表皮もしくは真皮
またはこれらの付属物における加速度的な細胞分裂を特
徴とする良性および悪性の皮膚疾患であるとして定義さ
れており、世界中の多くの人々がこれに罹病して、日夜
悩まされている疾患群である。
【0005】増殖性皮膚疾患とくに乾癬とは、臨床的に
は、境界鮮明な種々の形状をとる鱗屑性紅斑が、慢性の
経過で消長を繰り返し、組織学的には、表皮の増殖肥
厚、顆粒層の消失と錯角化形成、浮腫状で延長した真皮
乳頭から白血球が表皮内、角層へ向かって遊走し、結果
としてMunro微細膿腫を形成する像をとるのが典型
的な乾癬の発疹である。しかし、初発の点状の病変から
完成された局面状病変に至るまでの病変を調べてゆく
と、典型的組織像ははじめは中心に、皮疹が拡大するに
つれ、その辺縁に移動してみられるのみで、全般的には
真皮上層に単核細胞の浸潤があり、厚い顆粒層を伴う表
皮の増殖と肥厚を示す非特異的皮膚炎の像がみられる。
乾癬患者の非病変部皮膚の表皮は正常人のそれに比べ刺
激に対する増殖性反応が強く起こりやすい。すなわち、
外的あるいは内的刺激によって非特異的な皮膚炎が起き
れば、表皮にこのような増殖性が続発してくる。
【0006】これらの治療薬および治療法は、たとえ
ば、特開昭52−15827号公報、特開昭52−15
828号公報、特開昭55−66511号公報および特
開昭53−47536号公報などに開示されている。し
かしながら、上記の前三者に記載のものは、外用薬およ
び局所注射薬に関するものであり、また後者に記載のも
のは経口薬に関するものである。これらはいずれも、実
用上の治療効果が不十分であり、今日に至るも実用化さ
れるに至っていない。また、前記の後者のものは経口薬
にも拘わらず、その毒性については全く記載されていな
い。
【0007】また、免疫抑制剤として知られているシク
ロスポリンは、乾癬患者に使用されているが(例え
ば、”N.Engl.J.Med.1989;301:
555.””Lancet 1984;11:981−
2.””Lancet 1985;1:335.””J
AMA 1986;256:3110−6.””Bri
t.Med.J.1986:293:731−2.”お
よび”Brit.J.Dermatol.1986;1
14:615−20.”)、乾癬治療には、表皮角化細
胞の増殖を抑制することは有効な1つの手段として考え
られており、シクロスポリンについても培養ヒト表皮角
化細胞に対する増殖抑制作用が報告されている(例え
ば、”Brit.J.Dermatol.1990;1
22:173−180.”)。しかしながら、シクロス
ポリンは、これを長期間投与した場合には腎臓障害を起
すので、長期間にわたって投与することはできず、ま
た、シクロスポリンによる治療を中止した場合には、乾
癬などの増殖性皮膚疾患が100%再発することが報告
されている(例えば、”The Society fo
rInvestigational Dermatol
ogyの1991年5月1日〜3日 Annual M
eeting)。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、治療効果
が大きく、しかも毒性が低く安全性が大きく、長期間に
わたり投与可能であり、また内服することもできる実用
性の高い増殖性皮膚疾患治療薬を開発すべく鋭意、研究
を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、4−カルバモイル−1−β−D−リボフラノシル−
イミダゾリウム−5−オレイトを有効成分とすることを
特徴とする増殖性皮膚疾患治療用組成物である。
【0009】本発明の組成物が適用される増殖性皮膚疾
患には特に制限はないが、例えば、乾癬、アトピー性皮
膚炎、非特異性皮膚炎、アレルギー性接触性皮膚炎、初
期刺激剤接触性皮膚炎、皮膚基底細胞癌、皮膚扁平細胞
癌、疣贅、層板魚鱗癬、表皮剥離性角化症、太陽誘発性
前癌性角化症、良性角化症、座瘡、脂漏性皮膚炎、飼育
動物のアトピー性皮膚炎、疣贅および疥癬などである
が、就中、乾癬に対しては好適に作用する。
【0010】ミゾリビンは、前記した通り、すでに市販
されている免疫抑制剤であって、急性毒性(LD50)が
マウスオスの経口>4883mg/kg、皮下>488
3mg/kg、静脈内>3042mg/kg、筋肉内>
2800mg/kg、マウスメスの経口>4883mg
/kg、皮下>4883mg/kg、静脈内>3042
mg/kg、筋肉内>2800mg/kg、ラットオス
の経口>3100mg/kg、皮下>4161mg/k
g、静脈内>2572mg/kg、筋肉内>2800m
g/kg、ラットメスの経口>2847mg/kg、皮
下>3795mg/kg、静脈内>2608mg/k
g、筋肉内>2800mg/kgと毒性が低く安全な医
薬品である。また、ミゾリビンは腎臓毒性がなく、また
血中残留性は小さく、かつ脳への移行が極めて小さいこ
とも知られている(例えば、応用薬理(1978)15
(5)829〜835)。
【0011】本発明では、市販されているミゾリビン経
口投与用製剤(登録商標 ブレディニン錠)を使用する
ことが簡便である。また、適宜、カプセル剤、顆粒剤等
の経口投与用製剤、坐剤、経皮吸収性製剤や注射剤とし
て常法の製剤化技術にて製剤化することができる。本発
明におけるミゾリビンの使用量としては、例えば、成人
1日量として1〜10mg/kg(体重)を1日1〜3
回投与すればよく、例えば、好ましくは体重50〜60
kgの患者成人に対してミゾリビン経口投与用製剤25
mgまたは50mg錠剤を用いて、1回100〜300
mg量のミゾリビンを1日2〜3回分割投与すればよ
い。なお、本発明の組成物は、その有効成分が低毒性の
ミゾリビンであることから、何らの障害もなく長期間に
わたって投与することが可能である。
【0012】
【実施例】次いで本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明は何らこれらによって限定されるもので
はない。 実施例1 ミゾリビン(無水系結晶体) 50mg 無水乳糖 126mg 結晶セルロース 20mg カルボキシメチルセルロースCa 10mg ステアリン酸Mg 2mg の組成にて混合し、乾式造粒を行い、整粒し、この造粒
粉にステアリン酸Mg2mgを加えて打錠して、1錠2
10mg(ミゾリビン50mg含有)を得た。
【0013】実施例2 ミゾリビンの、乾癬などの増殖性皮膚疾患治療薬として
の薬効を確認するために、ミゾリビンの培養ヒト表皮角
化細胞の増殖抑制作用を調べた。 I.材料 エピパック(EpiPack)キット(三光純薬株式会
社の商品) 正常ヒト表皮角化細胞(NHEK:ヒト陰茎包皮由来の
2次培養細胞) 角化細胞増殖培地(K−GM) HEPES緩衝生理食塩水 トリプシン/EDTA溶液 トリプシン中和液 ミゾリビン(東洋醸造(株)の製品) 24ウエル・カルチャー・プレート(2cm2 /ウエ
ル)
【0014】II. 方法 (1)NHEKは、エピパックの取扱い説明書に従って
継代培養を行い、3次培養細胞を得て、これを実験に供
した。すなわち、購入後のエピパックの培地を、添付さ
れたBPE(ウシ下垂体エキス)を添加した新鮮なK−
GMと交換し、37℃で培養し、1日目に同様な条件で
3次培養を行った。 (2)ミゾリビンは、ミゾリビン粉末(無水系結晶体)
を2500μg/mlになるようにK−GMに溶解後、
濾過滅菌し、K−GMで5倍段階希釈したものをNHE
Kに加えた。この溶液のpHは、以下表1の値となっ
た。
【0015】
【表1】
【0016】(3)ミゾリビン処理は以下のスケジュー
ルにより行った。 培養開始当日:2500個/cm2 (5000個/ウエ
ル)にてNHEKを24ウエル・カルチャー・プレート
6枚に蒔いた。 培養1日目:培地交換。 ミゾリビン添加(添加量0、0.16、0.8、4、2
0、100、500、2500μg/ml) 培養3日目:培地交換 ミゾリビン添加(添加量は前記と同じ) 培養5日目、7日目、9日目:2枚の24ウエル・カル
チャー・プレートについて、ウエル中央部の写真撮影を
行い、かつ、細胞数を測定した。残りのウエル・カルチ
ャーについては、培地を交換し、ミゾリビンを添加(添
加量は前記と同じ)した。 (4)24ウエル・カルチャー・プレート上の配置は表
2の通りとした。
【0017】
【表2】
【0018】培養5日目におけるコールターカウンター
で細胞数を測定した結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】(5)細胞数測定法 培養5日目、7日目、9日目のそれぞれについて、24
ウエル・カルチャー・プレートの1枚をコールターカウ
ンターによる細胞数測定に用い、他の1枚をダイ・アッ
プテーク(dye・uptake)法による細胞数測定
に用いた。 (イ)コールターカウンターによる測定 各ウエルを0.2mlのHEPES緩衝生理食塩水で洗
浄。 ↓ 0.2mlのトリプシン/EDTA溶液を加え、室温で
10分程度放置後、固い面で24ウエル・カルチャー・
プレートをたたき、細胞をはがした。 ↓ 0.3mlのトリプシン中和液を加え、ピペッティング
で細胞をばらばらにした。 ↓ コールターカウンターにより細胞数測定(7μmφ以上
の粒子をカウント)。
【0021】(ロ)ダイ・アップテーク法 各ウエルの培地を除去した後、2.5%グルタルアルデ
ヒド/PBS0.5mlを加え固定、洗浄・乾燥。 ↓ 0.05%メチレン・ブルー溶液で染色、洗浄・乾燥。 ↓ 0.1N HCl で色素抽出後、96ウエル・カルチャ
ー・プレート用マルチフォトメーターを使用してOD
665nm を測定。 ミゾリビン無添加群−コントロールを100%として表
示。
【0022】III.結果および考察 (1)コントロール(ミゾリビン無添加)の成育状況 培養5日目:分裂中と思われる球状の細胞が多く見られ
た。 培養7日目:ややオーバーコンフルエント。 培養9日目:オーバーコンフルエントで、細胞がはがれ
はじめていた。 (2)ミゾリビン20μg/ml以上では、細胞は4×
103 個/ml程度とほぼ一定となった。これは初期密
度2.5×103 /mlの細胞がミゾリビン非存在下で
1日で増殖した後、増殖が停止したのではないかと考え
られた。 (3)ミゾリビン4μg/mlでは、顕著な増殖抑制作
用を示し、細胞は極く緩慢に増殖した。
【0023】(4)ミゾリビン0.8μg/mlにおいて
も有意な増殖抑制作用が認められた。 (5)培養5日目におけるコールターカウンターによる
細胞数とミゾリビン濃度との関係を示すグラフを図1に
示した。また、ダイ・アップテーク法による同様のグラ
フを図2に示した。 (6)ダイ・アップテーク法では、コールターカウンタ
ー法よりミゾリビンによる増殖抑制率がやや低い傾向が
認められ、5日目、ミゾリビン0.16μg/mlにおい
ては、コントロールに対してコールターカウンター法で
は細胞数に差がないにもかかわらず、ダイ・アップテー
ク法では有意なOD665 値の上昇が認められた。このこ
とは、ミゾリビンが低濃度から細胞の形態等に影響し、
細胞1個あたりの色素の取込量を増加させたためと推測
される。
【0024】(7)培養5日目におけるミゾリビン0、
0.8、4μg/ml添加時の細胞の顕微鏡写真を図3
〜図5に示した。また、ミゾリビン4μg/ml添加時
の培養5日目、7日目、9日目における細胞の顕微鏡写
真を図6〜図8に示した。なお、顕微鏡写真の倍率はい
ずれも76.5倍とした。ミゾリビン添加により細胞の
形態が大きく広がったものに変化する様子が観察され
た。臨床におけるミゾリビンの血中濃度は約1μg/m
lと報告(移植、17(増刊号)585(1982)さ
れており、またラットにおいては皮膚でのミゾリビン濃
度は血漿中の濃度とほぼ等しい。したがって、ミゾリビ
ンは、臨床使用において達成されていると推定される濃
度において、有意にヒト表皮角化細胞の増殖を抑制する
ことが示された。
【0025】実施例3 1.目的 乾癬に対するミゾリビンの治療 2.対象(乾癬患者) (1)中等症以上の尋常性乾癬で、以下の基準を満足す
るもの。 a)性別、入院、外来を問わない。 b)年令は15歳以上、70歳未満とする。 c)試験開始時のPASI(Psoriasis Ar
ea and Severity Index:Der
matogica 157、238〜244(197
8):「表4」を参考とする)が20以上のもの。
【0026】(2)以下の患者は除外する。 a)ミゾリビン投与開始前2週間以内にvery st
rong以上のステロイド外用剤、ステロイド剤(内
服)、メトトレキセート、他の免疫抑制剤、エトレチナ
ートまたはPUVAによる治療を受けたもの。 b)重篤な細菌、ウイルスまたは真菌感染症のあるも
の。 c)悪性腫瘍の合併または既往のあるもの。 d)心疾患、腎疾患、血液疾患、消化管出血、消化性潰
瘍、その他重篤な合併症、および既往歴のあるもの。 e)妊婦または授乳中のもの。妊娠の可能性のあるも
の。 f)その他担当医が本発明の試験に組み入れることに不
適当と判断したもの。
【0027】3.試験方法 (1)薬剤 薬剤は、1錠中ミゾリビンを50mg含有する錠剤を用
いた。 (2)方法 1)用法、用量 一日量として、300mg/日のミゾリビンを3回に分
けて毎食後服用した。 2)投与期間 投与期間は6週間とした。 3)併用禁止薬剤 以下に示す薬剤等の併用は禁止した。 a)メトトレキセート、他の免疫抑制剤、エトレチナー
ト、ステロイド剤等の内服。 b)紫外線療法。 c)その他乾癬に有効と考えられる薬剤(漢方薬、抗ア
レルギー剤等)。
【0028】4.観察項目 臨床症状 以下の項目について、試験薬剤開始日および6週間後に
観察し、調査表に記載した。 PASI 1.各皮膚所見の点数化方法
【0029】
【表4】
【0030】2.PAISの計算方法 PAIS= 0.1 (Eh+Ih+Dh) × Ah + 0.3 (Et+It+Dt) × At + 0.2 (Eu+Iu+Du) × Au + 0.4 (E1+I1+D1) × A1 Eh:頭部における紅斑の重症度スコアー Ih:頭部における浸潤の重症度スコアー Dh:頭部における落屑の重症度スコアー Ah:頭部における病巣部位の範囲に対するスコアー Et:体躯部における紅斑の重症度スコアー It:体躯部における浸潤の重症度スコアー Dt:体躯部における落屑の重症度スコアー At:体躯部における病巣部位の範囲に対するスコアー Eu:上肢における紅斑の重症度スコアー Iu:上肢における浸潤の重症度スコアー Du:上肢における落屑の重症度スコアー Au:上肢における病巣部位の範囲に対するスコアー E1:下肢における紅斑の重症度スコアー I1:下肢における浸潤の重症度スコアー D1:下肢における落屑の重症度スコアー A1:下肢における病巣部位の範囲に対するスコアー
【0031】3.計算例 患者の頭部においては中等度の紅斑、高度の浸潤、中程
度の落屑があり、病巣部位は頭部の40%に存在し、体
躯部においては高度の紅斑、高度の浸潤、高度の落屑が
あり、病巣部位は体躯部の35%に存在し、上肢におい
てはかなり高度の紅斑、極めて高度の浸潤、極めて高度
の落屑が、病巣部位の範囲は上肢の75%に存在し、下
肢においては高度の紅斑、中程度の浸潤、中程度の落屑
が存在し、病巣部位の範囲は80%あった場合は、
【0032】 PASI=0.1×(3+3+2)×3+0.3×(3+4+3)×3 +0.2×(4+4+4)×4+0.4×(3+2+2)×4 =35.4
【0033】5.副作用 投与期間中、新たに発現し試験薬剤との関連性を否定で
きない随伴症状について、その種類、発現日、消失日、
程度、処置、転帰、試験薬剤との関連性等をできるだけ
詳細に調査し、副作用の有無を確認した。
【0034】6.評価項目 投与期間終了時(6週後)について評価した。 1)全般改善度 PASIの推移を考慮し、投与開始前と比較して以下の
5段階で評価した。 1.著明改善 2.改善 3.やや改善 4.不変
5.悪化 2)有用度 全般改善度および副作用など安全度を総合的に考慮し
て、以下の5段階で評価した。 1.極めて有用 2.有用 3.やや有用 4.無用
5.好ましくない
【0035】7.結果と考察 評価方法:表4に示したPASIに従った。
【0036】ミゾリビンの乾癬に対する治療結果を表5
に示す。
【0037】
【表5】 表5の結果から、全般改善度は2、有用度2と判断され
た。
【0038】
【発明の効果】本発明の増殖性皮膚疾患治療用組成物
は、乾癬モデルとしての表皮角化細胞の増殖を抑制する
作用が強大であり、また乾癬患者に対する治療効果にお
いて改善がみられることから乾癬を含む増殖性皮膚疾患
に対する治療用組成物として有用であり、しかも毒性が
極めて低く、長期間にわたる投与が可能であり、内服も
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コールターカウンター法による細胞数とミゾリ
ビン濃度との関係を示すグラフである。
【図2】ダイ・アップテーク法による細胞数とミゾリビ
ン濃度との関係を示すグラフである。
【図3】ミゾリビン0μg/ml添加時の、培養5日目
の細胞の顕微鏡写真(倍率76.5倍)である。
【図4】ミゾリビン0.8μg/ml添加時の、培養5
日目の細胞の顕微鏡写真(倍率76.5倍)である。
【図5】ミゾリビン4μg/ml添加時の、培養5日目
の細胞の顕微鏡写真(倍率:76.5倍)である。
【図6】ミゾリビン4μg/ml添加時の、培養5日目
における細胞の顕微鏡写真(倍率76.5倍)である。
【図7】ミゾリビン4μg/ml添加時の、培養7日目
における細胞の顕微鏡写真(倍率76.5倍)である。
【図8】ミゾリビン4μg/ml添加時の、培養9日目
における細胞の顕微鏡写真(倍率76.5倍)である。
フロントページの続き (72)発明者 石川 浩明 東京都港区芝浦4丁目16番23号 旭化成工 業株式会社内 (72)発明者 森下 真孝 静岡県田方郡大仁町三福632番地の1 旭 化成工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−カルバモイル−1−β−D−リボフ
    ラノシル−イミダゾリウム−5−オレイトを有効成分と
    することを特徴とする増殖性皮膚疾患治療用組成物。
  2. 【請求項2】 増殖性皮膚疾患が、乾癬である請求項1
    記載の組成物。
JP4212188A 1991-08-06 1992-07-16 増殖性皮膚疾患治療用組成物 Withdrawn JPH06116151A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4212188A JPH06116151A (ja) 1991-08-06 1992-07-16 増殖性皮膚疾患治療用組成物
EP92916117A EP0661054A1 (en) 1991-08-06 1992-08-03 Composition for curing proliferative skin diseases
CA002115045A CA2115045C (en) 1991-08-06 1992-08-03 Composition for curing proliferative skin diseases
US08/190,165 US5462929A (en) 1991-08-06 1992-08-03 Treatment of psoriasis by administration of 4-carbamoyl-1-β-D-ribofuranosylimidszolium-5-oleate
PCT/JP1992/000985 WO1993002683A1 (en) 1991-08-06 1992-08-03 Composition for curing proliferative skin diseases
AU23904/92A AU2390492A (en) 1991-08-06 1992-08-03 Composition for curing proliferative skin diseases

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-219301 1991-08-06
JP21930191 1991-08-06
JP4212188A JPH06116151A (ja) 1991-08-06 1992-07-16 増殖性皮膚疾患治療用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06116151A true JPH06116151A (ja) 1994-04-26

Family

ID=26519057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4212188A Withdrawn JPH06116151A (ja) 1991-08-06 1992-07-16 増殖性皮膚疾患治療用組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5462929A (ja)
EP (1) EP0661054A1 (ja)
JP (1) JPH06116151A (ja)
AU (1) AU2390492A (ja)
CA (1) CA2115045C (ja)
WO (1) WO1993002683A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2816837A1 (fr) * 2000-11-17 2002-05-24 Oreal Utilisation d'au moins un derive amino sulfonique dans une composition destinee a favoriser la desquamation de la peau
WO2006004795A2 (en) 2004-06-25 2006-01-12 The Johns Hopkins University Angiogenesis inhibitors
US20080085912A1 (en) * 2006-10-06 2008-04-10 Unitech Pharmaceuticals, Inc. Isoxazole derivatives and methods of treating diseases

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3888843A (en) * 1973-06-12 1975-06-10 Toyo Jozo Kk 4-carbamoyl-1-' -d-ribofuranosylimidazolium-5-olate
JPS5652038B2 (ja) * 1974-03-09 1981-12-09
JPS57156418A (en) * 1981-03-19 1982-09-27 Sumitomo Chem Co Ltd Carcinostatic
JPS59227817A (ja) * 1983-06-07 1984-12-21 Toyo Jozo Co Ltd 持続性経口用ブレデニン製剤
US4788061A (en) * 1985-07-05 1988-11-29 Shore Ronald N Extended occlusive treatment of skin disorders
US4996193A (en) * 1989-03-03 1991-02-26 The Regents Of The University Of California Combined topical and systemic method of administration of cyclosporine
JPH0649650B2 (ja) * 1990-05-17 1994-06-29 旭化成工業株式会社 4―カルバモイル―1―β―D―リボフラノシル―イミダゾリウム―5―オレイトを有効成分とする用途
JPH0426626A (ja) * 1990-05-22 1992-01-29 Asahi Chem Ind Co Ltd 4―カルバモイル―1―β―D―リボフラノシル―イミダゾリウム―5―オレイトを有効成分とする予防または治療剤
US5204329A (en) * 1990-06-11 1993-04-20 Du Pont Merck Pharmaceutical Company Treatment of organ transplantation rejection
US5135934A (en) * 1990-07-06 1992-08-04 Du Pont Merck Pharmaceutical Company 3-phenyl-5,6-dihydrobenz(c) acridine-7-carboxylic acids and related compounds as immunosuppressive agents
US5283257A (en) * 1992-07-10 1994-02-01 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method of treating hyperproliferative vascular disease

Also Published As

Publication number Publication date
US5462929A (en) 1995-10-31
CA2115045A1 (en) 1993-02-18
EP0661054A1 (en) 1995-07-05
EP0661054A4 (en) 1994-05-17
CA2115045C (en) 1997-01-21
WO1993002683A1 (en) 1993-02-18
AU2390492A (en) 1993-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI536997B (zh) 穿心蓮萃取物
Gianotti et al. Histiocytic syndromes: a review
AU2005300727B2 (en) Use of Pirlindole for the treatment of diseases which are characterized by proliferation of T-lymphocytes and/or hyperproliferation of keratinocytes in particular atopic dermatitis and psoriasis
RU2533458C2 (ru) Композиции, содежащие берберин или его аналоги для лечения кожных заболеваний, связанных с розацеа или с покраснением лица
JP6663052B2 (ja) GPCR19作用剤を有効成分として含有するアレルギー性皮膚疾患の予防又は治療用の組成物{Composition for preventing or treating allergic dermatitis comprising GPCR19 agonist as an active ingredient}
EP3363450B1 (en) Traditional chinese medicine composition for treating psoriasis
CN1762967B (zh) 甘草次酸衍生物、制备方法及其用途
JP2003510353A (ja) 自己免疫疾患、慢性ウイルス性および細胞内細菌性感染症の治療のためのアスタキサンチン等のキサントフイルの使用
JP2021176888A (ja) パープルコーン抽出物を含む皮膚疾患の予防または治療用薬剤学的組成物
PL212010B1 (pl) Zastosowanie diacereiny lub jej farmaceutycznie dopuszczalnej pochodnej
US8124133B2 (en) Use of the total coumarins of Cnidium monnieri in preparation of the medicament for treating psoriasis
JP2001278796A (ja) 抗痒み・抗アレルギー組成物
JPH06116151A (ja) 増殖性皮膚疾患治療用組成物
Evans et al. Nifuratel compared with metronidazole in the treatment of trichomonal vaginitis
CN101455715B (zh) 一种用于治疗妇科疾病的栓剂及其制备方法
KR20150024805A (ko) Gpcr19 작용제를 유효성분으로 함유하는 아토피 예방 또는 치료용 조성물
CN112891416B (zh) 一种治疗银屑病的中药组合物
CN114569595B (zh) 猴头菌来源芳香类化合物在制备抗炎药物中的用途
TWI815349B (zh) 山竹果殼萃取物用於製備促進糖尿病傷口癒合的藥物的用途
CN111991413B (zh) 一种预防脱发或促进毛发生长的多糖组合物及其制剂和应用
Part et al. Polymorphic eruption of pregnancy–new therapeutic approach
Marshall, James* & Pepler Nodular dermal allergides: H. Gougerot's trisymptomatic disease
CN105288016B (zh) 一种防治膝骨关节炎外用中药乳剂及其制备方法
Simpson Some recent advances in endocrinology
TW202310829A (zh) 夜間頻尿、中途覺醒或頻尿的預防或改善劑

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991005