JPH06115680A

JPH06115680A - 搬送振分装置

Info

Publication number: JPH06115680A
Application number: JP4270352A
Authority: JP
Inventors: Taisuke Kawanishi; 泰介川西; Shigeyoshi Harada; 茂良原田; Hiroki Sawada; 広樹澤田; Keiji Takimoto; 啓司滝本
Original assignee: Okura Yusoki KK
Current assignee: Okura Yusoki KK
Priority date: 1992-10-08
Filing date: 1992-10-08
Publication date: 1994-04-26

Abstract

(57)【要約】【構成】両側に走行レールを設ける。各走行レールに
沿って同期回動する無端状のチェーンを配置する。両側
のチェーンにスラット31の両端部を連結し、チェーン間
に複数のスラット31を並設する。複数のスラット31で搬
送物を搬送する搬送面を構成する。各スラット31に、搬
送物を搬送面の側方に振分移動させるシュー51を嵌合す
る。シュー51の両側部には、搬送物と当接する押動面68
を任意の角度に設定した緩衝部材66を選択的に取付け
る。【効果】搬送物の振分方向に対応する緩衝部材66を用
いれば、同一種類のシュー66を使用できる。シュー66の
汎用性を確保でき、コストを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、搬送面上の搬送物を搬
送するとともに、その搬送物を搬送面の側方に選択的に
振分移動させる搬送振分装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の搬送振分装置は、搬送物を搬送
し、その搬送途中において、搬送路の側部に連設したコ
ンベヤ等の振分部に到達する際、選択的に搬送物を横移
動させて振分部へ振分けるようにしている。

【０００３】そして、従来の搬送振分装置の構造は、搬
送面の両側に走行レールを配設し、この各走行レール上
を移動して同期回動される無端状のチェーンを配設し、
この両側のチェーン間に円形パイプからなる複数のスラ
ットを一定間隔をもって並設し、複数のスラットで搬送
面を構成している。また、一対のスラットごとにシュー
をスラットに沿って移動可能に嵌合し、搬送面の下方に
おいてシューの移動を制御するガイド機構を設けてい
る。

【０００４】シューは、一対のスラットにまたがって嵌
合する基部を有し、この基部の表面に搬送物を押動する
押動部がボルト等で締付け固定されている。押動部の左
右両側面には後部側が内方に傾斜する押動面が設けられ
ている。

【０００５】そして、シューがスラットの一側に寄った
状態でスラット上に搬送物を載せて搬送し、振分部に到
達する際、ガイド機構により搬送物の側方の複数のシュ
ーが順次他側に移動し、複数のシューの押動面で搬送物
を側方へ押動させ、振分部に送出する。

【０００６】なお、シューの押動面の傾斜角度は、搬送
物の振分方向の角度に対応して設定されており、搬送物
を例えば３０゜方向に振分送出する場合には、傾斜角度
が３０゜に設定される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来の搬送振分装置で
は、装置の側部に連設されるコンベヤ等の振分部への搬
送物の振分方向の角度に応じ、対応した傾斜角度の押動
面を有するシューを使用する必要があるため、その振分
方向の角度に対応して押動面の傾斜角度の異なる多種の
シューを用意しなければならず、シューの汎用性を確保
できず、コスト低減を図るのが難かしい問題を有してい
る。

【０００８】また、従来のシューは一体形であるため、
押動面に搬送物との摩擦で磨耗が生じたり破損が生じた
場合、シュー全体をスラットに対して交換する必要があ
り、交換作業に非常に手間がかかる問題がある。

【０００９】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、搬送振分装置において、搬送物の振分方向の角
度の違いに対して１種類のシュー本体で対応することが
でき、また、シューの押動面を別部品で構成して磨耗等
による別部品の交換を容易に行なえるシュー構造を提供
することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、同期
回動する両側の無端状のチェーン14と、この両側のチェ
ーン14に両端部を連結してチェーン14間に複数並設され
搬送面32を構成するスラット31と、この各スラット31に
沿って移動するシュー51とを備え、搬送面32上の搬送物
を搬送するとともにその搬送物を前記シュー51で搬送面
32の側方に選択的に振分移動させる搬送振分装置であっ
て、前記シュー51には、前記搬送物を押動する押動面68
を有しその押動面68の角度を搬送物の振分角度に応じて
設けた緩衝部材66を選択的に取付けたものである。

【００１１】請求項２の発明は、同期回動する両側の無
端状のチェーン14と、この両側のチェーン14に両端部を
連結してチェーン14間に複数並設され搬送面32を構成す
るスラット31と、この各スラット31に沿って移動し両側
面に有する緩衝部材66を介して搬送物を搬送面32の側方
に押動するシュー51とを備え、搬送面32上の搬送物を搬
送するとともにその搬送物を前記シュー51で搬送面32の
側方に選択的に振分移動させる搬送振分装置であって、
前記シュー51は、両側面に前記緩衝部材66の押動方向か
らの着脱を可能とする嵌合部151 を設けるとともに、前
記緩衝部材66には嵌合部151 に対して押動方向から着脱
可能に取付ける取付部161 を設けたものである。

【００１２】

【作用】請求項１の発明では、複数のスラット31で構成
される搬送面32上に搬送物を載せて搬送する。この搬送
物が振分搬送しないものであれば、シュー51を移動させ
ず、そのまま搬送物を搬送する。また、搬送物が振分搬
送するものであれば、シュー51を移動させ、搬送物をシ
ュー51で搬送面32の側方に移動させて振分送出する。そ
して、搬送物の振分角度に応じ、押動面68の角度を対応
して設けた緩衝部材66を選択的に取付けることにより、
搬送物の振分方向が異なる場合でも、同一種類のシュー
51を共用できるようにしている。

【００１３】請求項２の発明では、複数のスラット31で
構成される搬送面32上に搬送物を載せて搬送する。この
搬送物が振分搬送しないものであれば、シュー51を移動
させず、そのまま搬送物を搬送する。また、搬送物が振
分搬送するものであれば、シュー51を移動させ、搬送物
をシュー51で搬送面32の側方に移動させて振分搬送す
る。そして、シュー51の側面に緩衝部材66を押動方向か
ら着脱可能に取付けできるようにすることにより、緩衝
部材66の交換を容易にし、しかも、緩衝部材66の取付方
向と搬送物を押動させる際に押動力が加わる方向とが同
一で、緩衝部材66の脱落を防止する。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例の構成を図面を参照
して説明する。

【００１５】図５および図６において、１は搬送振分装
置のフレームで、このフレーム１は、両側のフレーム枠
２が複数の横継ぎ部材３で連設されているとともに複数
の脚部材４で立設されている。

【００１６】フレーム１の両端部には、各フレーム枠２
の外側に配設された軸受11によって回転軸12が回転自在
に配設されており、搬送終端側（図５および図６の左
側）の回転軸12が図示しないモータによって図６反時計
回り方向に回転駆動されるようになっている。

【００１７】両フレーム枠２の内側において各回転軸12
の両端には大径のスプロケット13が固着され、各フレー
ム枠２側のスプロケット13間に無端状のチェーン14が張
設されている。このチェーン14は、図４および図７に示
すように、一対の内側リンク15の端部と一対の外側リン
ク16の端部とを回転自在に連結する連結軸17の内端を長
く突設し、この連結軸17にベアリング18を内蔵した走行
ローラ19が回転自在に取付けられている。

【００１８】各フレーム枠２の内面には、両スプロケッ
ト13の上部間に走行ローラ19が走行する走行レール20が
取付けられているとともに、両スプロケット13の下側に
走行ローラ19が走行する走行レール21が取付けられてい
る。

【００１９】両側のチェーン14間には複数のスラット31
が並設され、それら複数のスラット31の表面で搬送面32
を構成している。このスラット31は、図３および図４に
示すように、表面33を略平面状とするとともに進行方向
前面34および後面35を表面33側が裏面36側より進行方向
に突出する傾斜状とする横長の板状に形成されている。
表面33には、一対の凸部37が長手方向に沿って突出形成
されている。後面35には、斜め後方に突出する突状部38
が形成されている。裏面36には、両端部に開口する取付
孔39を有する略円筒状の一対の突出部40が突出形成さ
れ、この両突出部40間に凹部41が形成されているととも
に両突出部40の基部外側に後述するシュー51が嵌合して
そのシュー51の移動を案内するあり溝状の案内部42が形
成されている。

【００２０】スラット31の端面は取付部材45を介してチ
ェーン14と連結されている。この取付部材45は、スラッ
ト31の端面に取付けられる板部46が形成され、この板部
46に突出部40の取付孔39に圧入固定される一対の筒部47
が形成されており、各筒部47にチェーン14の隣接する２
つの連結軸17がそれぞれ圧入固定されている。

【００２１】各スラット31にはシュー51がスラット31の
長手方向に沿って移動可能に嵌合されている。このシュ
ー51は、ウレタン樹脂製で、スラット31の表面33に嵌合
する表面部52、スラット31の裏面36に嵌合する裏面部5
3、スラット31の進行方向前面34に嵌合し表面部52と裏
面部53とを連結する前面部54からなる断面略コ字状に一
体形成されている。

【００２２】表面部52の前部表面は、前面部54に向かっ
て傾斜面55が形成されているとともに、その傾斜面55の
前縁部56が搬送面32より下方に位置するように形成され
ている。後部両側には、後部側が内方に傾斜する取付面
部57が形成され、かつ、後面には、傾斜面58が形成され
ている。裏面側には、スラット31の一対の凸部37の位置
に対応して凹部59が形成され、後端部に凸部37の後面側
に係合する係合部60が形成されている。

【００２３】裏面部53は、スラット31の一対の突出部40
の下面に接する板状部61の前後部に突出部40の円筒状外
面に嵌合する嵌合部62が形成されているとともに、その
各嵌合部62にスラット31の各案内部42に係合する係合部
63が形成されている。板状部61の中央にはスラット31の
凹部41に入り込むボス部64が突出形成され、このボス部
64には取付孔65が形成されている。

【００２４】また、シュー51の取付面部57の傾斜角度α
は例えば３０゜に形成されており、その取付面部57には
緩衝部材66が着脱可能に取付けられている。緩衝部材66
は、ウレタン樹脂製で、取付面部57に着脱可能に取付け
られる着脱構造を備えた係合部67が形成されているとと
もに、外面に搬送物と当接する押動面68が形成されてい
る。この緩衝部材66は、図１および図２に示すように、
例えば２種類あり、図２に示す緩衝部材66は押動面68が
取付面部57と同じ角度α（３０゜）のものであり、図１
に示す緩衝部材66は押動面68が取付面部57より小さい角
度β、例えば２２゜のものである。そして、後述する振
分用コンベヤ111 への搬送物の振分方向に対応する緩衝
部材66がシュー51に選択的に取付けられる。なお、この
実施例では、振分用コンベヤ111 への搬送物の振分方向
は３０゜であり、図２に示される緩衝部材66が使用され
る。

【００２５】シュー51の裏面にはガイド部材71が取付け
られており、このガイド部材71は、ピン72とこのピン72
に回転自在に取付けられたローラ73とからなり、取付孔
65に配置される図示しない固定部材によりピン72が固定
されている。

【００２６】また、図５に示すように、各シュー51のス
ラット31に対する横移動を制御するガイド機構81を備え
ている。このガイド機構81は、搬送始端側の回転軸12の
一端側および搬送終端側の回転軸12の両端にシュー51の
ピン72およびローラ73を嵌合して回転するガイド輪82，
83a ，83b がそれぞれ固着されている。搬送面32の下側
において、ガイド輪82に連続してローラ73をガイドしシ
ュー51をフレーム１の一側に寄せるガイドレール84が配
設され、このガイドレール84に連続してシュー51の移動
方向をフレーム１の一側または他側に切換える切換機85
が配設され、この切換機85に連続して移動方向がフレー
ム１の一側のままとされたシュー51のローラ73をガイド
するガイドレール86が配設され、この切換機85に連続し
て移動方向がフレーム１の他側方向へ切換えられたシュ
ー51のローラ73をガイドしてフレーム１の他側へ移動さ
せるガイドレール87が配設されている。また、スラット
31のリターン側において、フレーム１の他側に移動され
たシュー51をフレーム１の一側へ移動させる図示しない
ガイドレールが配設されている。

【００２７】切換機85は、図８に示すように、一端側に
ガイドレール84に連続してピン72をガイドするガイド部
材88が設けられ、他端側にガイドレール86に連続してお
りローラ73をガイドするガイド部材89、ガイドレール87
に連続しておりピン72をガイドするガイド部材90，91お
よびローラ73をガイドするガイド部材92が設けられ、ガ
イド部材88とガイド部材89，90との間にピン72をガイド
してガイド部材89またはガイド部材90のいずれかに導く
切換部材93が設けられている。この切換部材93は、支点
94を中心として揺動可能に支持され、エアシリンダ95に
よって揺動駆動される。

【００２８】また、フレーム１の終端部には、フレーム
１の幅方向に３分割されたローラ101 がスラット31の搬
送面32と同じ高さに回転自在に配設されており、両側の
列の最も内側のローラ101 の位置はシュー51と干渉しな
い位置とされ、中央の列の最も内側のローラ101 の位置
はスラット31と干渉しない位置とされており、中央の列
の最も内側には１本のローラ101aが多く設けられてい
る。

【００２９】また、各フレーム枠２の上部には、チェー
ン14や走行ローラ19等の上方を覆って安全カバー102 が
取付けられている。

【００３０】また、フレーム１の始端部には図示しない
搬入用コンベヤが連設され、フレーム１の終端部には図
示しない搬出用コンベヤが連設され、フレーム１の側部
には振分用コンベヤ111 が連設されている。

【００３１】次に、本実施例の作用を説明する。

【００３２】搬入用コンベヤから搬入される搬送物は、
複数のスラット31で構成される搬送面32上に乗り移って
搬送される。

【００３３】そして、この搬送物が振分搬送しないもの
であれば、切換機85によりシュー51の移動方向をフレー
ム１の一側方向とし、搬送物をスラット31上に載せたま
ま終端部まで搬送して搬出用コンベヤに搬出する。

【００３４】また、搬送物が振分搬送するものであれ
ば、図５に示すように、切換機85によりシュー51の移動
方向をフレーム１の他側方向に切換え、この複数のシュ
ー51の緩衝部材66が搬送物に当接し、その搬送物をスラ
ット31の他端側に移動させ、振分用コンベヤ111 に送出
する。

【００３５】このように構成された搬送振分装置におい
ては、スラット31を表面33が略平面状の板状に設けると
ともに進行方向前後面を表面側が裏面側より進行方向に
突出する傾斜状に設けているため、搬送物が載る面積を
大きくし、隣接するスラット31間の隙間を小さくでき
る。そのため、例えば搬送物が袋物や小形物等の場合で
も隙間への落ち込みが少なく、従来困難であった袋物や
小形物等の搬送振分にも適用することができる。

【００３６】しかも、スラット31に設けた突状部38は、
後方に隣接するスラット31の前面に近接対向するととも
に、先端部が後方に隣接するスラット31の前端部の位置
より後方に位置しているため、隙間に搬送物が入り込む
のを規制できるとともに、搬送面32側から見て隙間を隠
蔽することができる。かつ、スラット31の表面33に一対
の凸部37を設けているため、シュー51により移動される
搬送物がスラット31上を摺動する際の摩擦抵抗が小さ
く、搬送物の移動がスムーズで、摩擦による搬送物の破
損等を防止することができる。

【００３７】また、チェーン14に設けた走行ローラ19が
走行レール20上を走行するため、走行抵抗が小さく、動
力源の小形化、騒音の低減等が図れる。

【００３８】また、１つのスラット31に対して１つずつ
取付けるシュー51は略コ字状に形成しているため、隣接
するスラット31間には一方のスラット31に嵌合するシュ
ー51のみが位置し、隣接するスラット31間の間隔を小さ
くすることができる。すなわち、例えば、シュー51の形
状をスラット31の全周に嵌合する断面略ロ字状とした場
合には、隣接するスラット31間に各スラット31に嵌合す
る各シュー51が干渉せずに移動する間隙を設定しなけれ
ばならないので、隣接するスラット31間の間隔を大きく
しなければならない。

【００３９】しかも、シュー51の進行方向前面側に傾斜
面55を設け、この傾斜面55の前縁部56を搬送面32より下
側となるように設定しているため、搬送動作中におい
て、何等かのトラブルで搬送物の移動が規制され、その
搬送物に前進するシュー51が当接するような場合でも、
搬送物にはシュー51の傾斜面55が当接し、その傾斜面55
で搬送物をすくい上げ、搬送物の下側をシュー51が通過
することになり、搬送物が破損するのを防止できる。

【００４０】さらに、１種類のシュー51に対して押動面
68の角度が異なる数種の緩衝部材66を選択的に取付ける
ようにしているため、搬送物の振分方向が異なる場合で
も、振分方向に対応する緩衝部材66を取付ければ同一の
シュー51を使用できる。したがって、シュー51の汎用性
を確保でき、コスト低減を図ることができる。

【００４１】また、シュー51のガイド部材71の取付部で
あるボス部64をスラット31の両突出部40間に位置させる
ことにより、そのボス部64の分はシュー51からのガイド
部材71の突出寸法が小さく、シュー51の表面からガイド
部材71までの寸法を小さくすることができる。このこと
は、ガイド輪82，83a ，83b に嵌合して回転するシュー
51の回転移動に必要とする回転半径が小さくなり、この
回転半径が小さくなるということは、ガイド輪83a ，83
b に嵌合して回転するシュー51に対して両側の各ローラ
101 をより近接して配置することができる。そのため、
スラット31上から両側のローラ101 に搬送物が乗り移る
際の隙間を小さくすることができ、例えば搬送物が袋物
や小形物等の場合でも隙間への落ち込みが少なく、従来
困難であった袋物や小形物等の搬送振分にも適用するこ
とができる。

【００４２】次に、図９および図１０は本発明の他の実
施例を示し、この実施例では、シュー51の取付面部57の
傾斜角度βを２２゜とした場合であり、図１０に示す緩
衝部材66は押動面68が取付面部57と同じ角度β（２２
゜）のもので、図９に示す緩衝部材66は押動面68が取付
面部57より大きい角度α（３０゜）のものであり、それ
ら緩衝部材66がシュー51に選択的に取付けられる。

【００４３】次に、図１１ないし図１８は本発明のさら
に他の実施例を示し、この実施例では、シュー51に対し
て緩衝部材66を側面方向すなわち押動方向から交換でき
るように構成している。

【００４４】シュー51は、図１２および図１３に示すよ
うに、両側面に緩衝部材66の押動方向からの着脱を可能
とした嵌合部151 が形成されている。この嵌合部151
は、シュー51の表面部52の両側に嵌合突部152 が突出形
成され、この嵌合突部152 の側面の取付面部57を構成す
る縁部を除く周縁上部に保持縁部153 が突出形成され、
この保持縁部153 の嵌合突部152 の上面に臨む内側にテ
ーパ状に窪む溝部154 が形成され、また、取付面部57に
開口して断面略四角形状（一部は三角形状）の複数の嵌
合孔155 が押動方向に沿って形成されている。

【００４５】なお、この実施例のシュー51の取付面部57
の傾斜角度は、β（２２゜）に形成されている。

【００４６】緩衝部材66は、図１４および図１５に示す
ように、嵌合部151 に対して押動方向から着脱可能に取
付ける取付部161 が形成されている。この取付部161
は、外面が押動面68で内面が取付面部57に接合する接合
面162 とする側面部163 の上縁部から嵌合突部152 の上
面に接合する上面部164 が形成され、この上面部164 の
周縁部に保持縁部153 の溝部154 にテーパ嵌合する嵌合
縁部165 が形成され、また、側面部163 の接合面162 か
ら各嵌合孔155 に圧入嵌合される断面Ｘ字状（一部は異
なる）の複数の嵌合突部166 が突出形成されている。ま
た、押動面68には複数の押動突部167 が形成されてい
る。

【００４７】なお、この緩衝部材66は、側面部163 の接
合面162 と押動面68とが平行で、押動面68の傾斜角度は
β（２２゜）に形成されている。

【００４８】そして、シュー51に対して緩衝部材66を取
付けるには、シュー51の嵌合部151に対して緩衝部材66
を側方の押動方向から嵌合する。すなわち、緩衝部材66
の上面部164 をシュー51の嵌合突部152 の上面に接合す
るとともに、各嵌合突部166を各嵌合孔155 に嵌合し、
緩衝部材66をシュー51に向けて押動方向に沿って移動さ
せ、各嵌合突部166 を各嵌合孔155 に圧入するととも
に、上面部164 の嵌合縁部165 を保持縁部153 の溝部15
4 に嵌合する。

【００４９】この緩衝部材66の取付状態では、各嵌合突
部166 が各嵌合孔155 に嵌合圧入してシュー51に抜け止
め保持され、嵌合縁部165 が保持縁部153 の溝部154 に
嵌合して上面部164 が保持される。

【００５０】一方、シュー51に対して緩衝部材66を取外
すには、緩衝部材66をシュー51の外側方に押動方向に沿
って移動させることにより、各嵌合突部166 を各嵌合孔
155から抜き外して取外せる。

【００５１】このように、緩衝部材66を交換可能とした
ことにより、緩衝部材66の押動面68に搬送物との摩擦で
磨耗が生じたり破損が生じたりしても、緩衝部材66を容
易に交換することが、交換作業を簡単にすることができ
る。しかも、緩衝部材66の取付方向と搬送物を押動させ
る際に押動力が加わる方向とが同一であるため、緩衝部
材66の脱落を防止することができる。

【００５２】また、図１６ないし図１８に示す緩衝部材
66は、側面部163 の接合面162 に対して押動面68の角度
を異なるように形成しており、その押動面68の傾斜角度
はα（３０゜）に形成している。

【００５３】したがって、１種類のシュー51に対して押
動面68の角度が異なる数種の緩衝部材66を選択的に取付
けることができ、前記実施例と同様の作用効果が得られ
る。

【００５４】なお、緩衝部材66をシュー51に取付けた状
態で着脱可能に係止する係止構造を設けてもよい。

【００５５】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、シューに対し
て押動面の角度が異なる任意の緩衝部材を選択的に取付
けるようにしているため、搬送物の振分方向が異なる場
合でも、振分方向に対応する緩衝部材を取付ければ同一
種類のシューを使用することができる。したがって、シ
ューの汎用性を確保でき、コスト低減を図ることができ
る。

【００５６】請求項２の発明によれば、シューに対して
緩衝部材を押動方向から着脱可能に取付けできるように
したため、磨耗や破損の生じた緩衝部材を容易に交換す
ることができ、しかも、緩衝部材の取付方向と搬送物を
押動させる際に押動力が加わる方向とが同一であるた
め、緩衝部材の脱落を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の搬送振分装置の一実施例を示すシュー
の平面図である。

【図２】同上実施例のシューに異種の緩衝部材を取付け
た平面図である。

【図３】同上実施例の搬送振分装置の一部の側面図であ
る。

【図４】同上実施例の一部の断面図である。

【図５】同上実施例の全体の平面図である。

【図６】同上実施例の全体の側面図である。

【図７】同上実施例のチェーンの平面図である。

【図８】同上実施例の切換機の平面図である。

【図９】本発明の他の実施例を示すシューの平面図であ
る。

【図１０】同上実施例のシューに異種の緩衝部材を取付
けた平面図である。

【図１１】本発明のさらに他の実施例を示すシュー組体
の平面図である。

【図１２】同上実施例のシューの平面図である。

【図１３】同上実施例のシューの側面図である。

【図１４】同上実施例の緩衝部材の平面図である。

【図１５】同上実施例の緩衝部材の側面図である。

【図１６】同上実施例の異種の緩衝部材を取付けたシュ
ー組体の平面図である。

【図１７】同上実施例の異種の緩衝部材の平面図であ
る。

【図１８】同上実施例の異種の緩衝部材の側面図であ
る。

【符号の説明】

14 チェーン 31 スラット 32 搬送面 51 シュー 66 緩衝部材 68 押動面 151 嵌合部 161 取付部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者滝本啓司兵庫県加古川市野口町古大内900番地オークラ輸送機株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】同期回動する両側の無端状のチェーン
と、この両側のチェーンに両端部を連結してチェーン間
に複数並設され搬送面を構成するスラットと、この各ス
ラットに沿って移動するシューとを備え、前記搬送面上
の搬送物を搬送するとともにその搬送物を前記シューで
搬送面の側方に選択的に振分移動させる搬送振分装置で
あって、前記シューの側面に、前記搬送物を押動する押動面を有
しその押動面の角度を搬送物の振分角度に応じて設けた
緩衝部材を選択的に取付けたことを特徴とする搬送振分
装置。
【請求項２】同期回動する両側の無端状のチェーン
と、この両側のチェーンに両端部を連結してチェーン間
に複数並設され搬送面を構成するスラットと、この各ス
ラットに沿って移動し両側面に有する緩衝部材を介して
搬送物を搬送面の側方に押動するシューとを備え、搬送
面上の搬送物を搬送するとともにその搬送物を前記シュ
ーで搬送面の側方に選択的に振分移動させる搬送振分装
置であって、前記シューは、両側面に前記緩衝部材の押動方向からの
着脱を可能とする嵌合部を設けるとともに、前記緩衝部
材には嵌合部に対して押動方向から着脱可能に取付ける
取付部を設けたことを特徴とする搬送振分装置。