JPH06111711A - 含浸型陰極 - Google Patents

含浸型陰極

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JPH06111711A
JPH06111711A JP26168392A JP26168392A JPH06111711A JP H06111711 A JPH06111711 A JP H06111711A JP 26168392 A JP26168392 A JP 26168392A JP 26168392 A JP26168392 A JP 26168392A JP H06111711 A JPH06111711 A JP H06111711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
porosity
cathode
impregnated
electron emitting
Prior art date
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Pending
Application number
JP26168392A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakamura
弘史 中村
Kenichi Kanna
憲一 漢那
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH06111711A publication Critical patent/JPH06111711A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Solid Thermionic Cathode (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 余分な電子放出物質の蒸発によって起こる絶
縁部分のリーク等を起こすことなく、良好なエミッショ
ン特性を長時間維持してその寿命を延ばしうる含浸型陰
極を提供する。 【構成】 円筒状のスリーブ1の一端に取り付けられた
キャップ2内に、多孔質焼結体の空孔部に電子放出物質
を含浸させた陰極ペレット3が配され、スリーブ1内に
加熱用のヒータ4が設けられる。陰極ペレット3の電子
放出側である上層には低空孔率層3aが形成され、加熱
すべき側である下層には高空孔率層3bが形成される。
低空孔率層3aの空孔率は20%〜30%、高空孔率層
3bの空孔率は25%〜40%とすることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば受像管、撮像
管、高周波発信管等の電子管に用いられる含浸型陰極に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐高電流密度、長寿命の特性を併
せ持つ電子管用の陰極として、例えばタングステン等か
らなる多孔質金属焼結体の空孔部にBa,Ca,Alを
含んだ酸化物からなる電子放出物質を含浸した構造の含
浸型陰極が提案されている。このような含浸型陰極は、
例えば図3に示すような構成の組立体として用いられ
る。すなわち、円筒状のスリーブ11の一端部にキャッ
プ12が設けられ、このキャップ12内に含浸型陰極の
塊即ち陰極ペレット13が配される。そして、スリーブ
11内には、陰極ペレット13を加熱するためのヒータ
14が設けられる。ここで、陰極ペレット13の空孔率
は約20%〜30%で均一に形成される。また、陰極ペ
レット13の表面には仕事関数を低減させるための薄膜
15が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、含浸型陰極
の寿命は長いことが望ましいが、かかる従来例において
は、電子放出物質が蒸発によって消費されることに起因
して含浸型陰極の寿命を十分に延ばすことができないと
いう問題があった。すなわち、含浸型陰極の寿命を延ば
すためには陰極ペレット13の空孔率を上げ、電子放出
物質の含浸量を増やすことが考えられるが、その場合、
陰極ペレット13表面からの電子放出物質の蒸発による
消費量も増えるため、結果的に寿命を延ばすことができ
ず、しかも電子放出物質の過度の蒸発により絶縁部分に
リークを起こす等の弊害が生じていた。一方、陰極ペレ
ット13の空孔率を下げると電子放出物質の蒸発量は減
るものの、含浸しうる電子放出物質の最大量も減少す
る。そのため、長時間の動作によって次第に電子放出物
質の供給位置が深くなった場合に、電子放出物質の供給
量が蒸発量に追いつかなくなって陰極としての特性が劣
化する。その結果、長時間にわたって高電流密度の電子
放出を維持することができない。
【0004】本発明は従来例のかかる点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、余分な電子放出物
質の蒸発によって起こる絶縁部分のリーク等を起こすこ
となく、良好なエミッション特性を長時間維持してその
寿命を延ばしうる含浸型陰極を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図1又
は図2に示すように、多孔質金属焼結体6の空孔部に電
子放出物質7を含浸させた陰極ペレット3を加熱して電
子を放出させる含浸型陰極において、この陰極ペレット
3の加熱すべき側に所定の空孔率を有する第1層3bを
形成するとともに、この陰極ペレット3の電子放出側に
この第1層より低い空孔率を有する第2層3aを形成し
たものである。この場合、第1層3bの空孔率を25%
〜40%、第2層3aの空孔率を20%〜30%とする
ことが好ましい。
【0006】
【作用】かかる構成を有する本発明にあっては、陰極ペ
レット3の電子放出側に加熱すべき側に形成した第1層
3bより空孔率の低い第2層3aを形成したことから、
陰極ペレット3の電子放出側表面からの電子放出物質7
の過度な蒸発が抑えられる。一方、陰極ペレット3の第
1層3bについては、空孔率を十分に高くしておくこと
により十分な量の電子放出物質7を含浸することがで
き、長時間の動作後に電子放出物質7の供給位置が深く
なった場合であっても、十分な量の電子放出物質7を供
給することができる。この場合、第1層3bの空孔率を
25%〜40%、第2層3aの空孔率を20%〜30%
とすることにより、これらの機能が最も効果的に発揮さ
れる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る含浸型陰極の実施例につ
いて図1及び図2を参照して説明する。
【0008】図1は本実施例の含浸型陰極が組み込まれ
た組立体の構成を示すものである。同図に示すように、
例えばタンタル(Ta)からなる円筒状のスリーブ1の
一端に、例えばタンタル(Ta)からなるキャップ2が
例えばレーザー溶接,抵抗溶接,ろう付け等により取り
付けられる。そして、キャップ2内に陰極ペレット3が
配される。一方、スリーブ1内には陰極ペレット3を加
熱するためのヒータ4が設けられる。このヒータ4は、
W芯線4aを酸化アルミニウムで被覆したものである。
【0009】図1に示すように、陰極ペレット3の電子
放出側の表面には、仕事関数を低減させるための薄膜5
が形成される。この薄膜5は、例えばOs,Ru,I
r,Re,SC23 等の高融点金属による被覆又はSC2
3 等を含む多孔質焼結体による層からなるものであ
る。
【0010】陰極ペレット3は、電子放出側である上層
の低空孔率層3aと、加熱すべき側である下層の高空孔
率層3bからなり、この詳細な構成を図2に示す。同図
に示すように、陰極ペレット3を構成する低空孔率層3
a及び高空孔率層3bは、ともに例えばタングステン等
からなる多孔質焼結体6の空孔部に、例えばBa,C
a,Alを含んだ酸化物からなる電子放出物質7を含浸
したものである。
【0011】これらの層の空孔率は、低空孔率層3aが
20〜30%、高空孔率層3bが25〜40%であるこ
とが好ましい。
【0012】ちなみに、陰極ペレット3の全体を高空孔
率層3bで形成すると、含浸できる電子放出物質7の量
は多くなるが、薄膜5の表面から電子放出物質7の蒸発
による消費量も増え、陰極としての寿命が短くなる。さ
らに、過度の電子放出物質7の蒸発のため絶縁部分のリ
ーク等の問題が起こりやすい。逆に、陰極ペレット3の
全体を低空孔率層3aで形成すると、電子放出物質7の
蒸発量は減るものの、含浸できる電子放出物質7の最大
量も減り、陰極としてのエミッション特性も悪くなり、
長時間の動作後の良好なエミッション特性を維持するの
は難しい。
【0013】本実施例においては、陰極ペレット3の上
層に低空孔率層3aを形成することにより、陰極ペレッ
ト3上の薄膜5表面からの電子放出物質7の過度な蒸発
が抑えられる。一方、陰極ペレット3の下層に高空孔率
層3bを形成することにより、十分な量の電子放出物質
7を含浸することができ、長時間の動作後に電子放出物
質7の供給位置が深くなった場合であっても、十分な量
の電子放出物質7を供給することができる。この結果、
本実施例によれば、良好なエミッション特性を長時間維
持することができるので、含浸型陰極の寿命を延ばすこ
とができ、しかも、余分な電子放出物質7の蒸発によっ
て起こる絶縁部分のリーク等の問題も回避することがで
きる。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように本発明にあっては、陰
極ペレットの電子放出側に加熱すべき側の第1層より空
孔率の低い第2層を形成したことから、良好なエミッシ
ョン特性を長時間維持して含浸型陰極の寿命を延ばすこ
とができ、しかも、余分な電子放出物質の蒸発によって
起こる絶縁部分のリーク等の問題も回避することができ
る。この場合、第1層の空孔率を25%〜40%、第2
層の空孔率を20%〜30%とすることにより、これら
の効果が最も達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る含浸型陰極の実施例を組み込んだ
組立体を示す部分断面図である。
【図2】同実施例の要部を示す断面図である。
【図3】従来の含浸型陰極を組み込んだ組立体の部分断
面図である。
【符号の説明】
3 陰極ペレット 3a 低空孔率層 3b 高空孔率層 6 多孔質焼結体 7 電子放出物質

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質金属焼結体の空孔部に電子放出物
    質を含浸させた陰極ペレットを加熱して電子を放出させ
    る含浸型陰極において、 上記陰極ペレットの加熱すべき側に所定の空孔率を有す
    る第1層を形成するとともに、該陰極ペレットの電子放
    出側に上記第1層より低い空孔率を有する第2層を形成
    したことを特徴とする含浸型陰極。
  2. 【請求項2】 第1層の空孔率が25%〜40%、第2
    層の空孔率が20%〜30%であることを特徴とする請
    求項1記載の含浸型陰極。
JP26168392A 1992-09-30 1992-09-30 含浸型陰極 Pending JPH06111711A (ja)

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