JPH06111203A - 記録型光ディスクに対する磁界印加装置 - Google Patents

記録型光ディスクに対する磁界印加装置

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JPH06111203A
JPH06111203A JP25444591A JP25444591A JPH06111203A JP H06111203 A JPH06111203 A JP H06111203A JP 25444591 A JP25444591 A JP 25444591A JP 25444591 A JP25444591 A JP 25444591A JP H06111203 A JPH06111203 A JP H06111203A
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recording
magnetic field
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optical disc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】設計、製造及び調整の容易化を図り、回転自在
に支持された磁石が正確に反転した状態で停止するよう
になし、正確な記録特性を保証する。 【構成】記録型光ディスク102面に対向し、この記録
型光ディスク102面に平行な軸を中心に回転自在に支
持される磁石1と、この磁石1の回転中心軸を中心にし
て対称な位置に並列に配設される第1及び第2のコイル
2,3とを備え、これら第1及び第2のコイル2,3に
駆動電流を同時に供給して磁石1の回転を制御するよう
にしたことにより、第1及び第2のコイル2,3から磁
石1が180゜回転する間に磁石1に対して与えられる
回転力と停止力とが等しくなし、上記磁石1が正確に反
転した状態で停止するようになす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光磁気ディスク
等の記録型光ディスクに情報信号を記録する際に用いら
れる記録型光ディスクに対する磁界印加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばGdCo,FeTe,Gd
TbFe等の薄膜からなる記録膜を備えてなる記録型光
ディスクの上記記録膜に対してレーザビームを照射し
て、カー(Kerr)効果により上記記録膜の垂直方向
に形成されている磁化を変化させ、所定の情報信号を記
録する記録装置が提案されている。
【0003】上記記録膜に対して情報信号の書込み及び
/又は消去を行う際には、上記記録膜に対して特定の極
性の磁界を印加する必要がある。そのため、このような
記録型光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は消
去を行う記録装置は、上記記録型光ディスクに対して磁
界を印加する磁界印加装置を備えている。すなわち、図
6に示すように、記録膜101が形成されている記録型
光ディスク102の一面側に光学ピックアップ装置10
3が対向し、上記記録型光ディスク102の他面側に磁
界印加装置104が対向するようになされている。
【0004】上記磁界印加装置104は、磁石105を
有する。この磁石105は、図6に示すように、記録型
光ディスク102の光学ピックアップ装置103が対向
する一面と対向する他面に対向するように支軸106に
より回転自在に支持されている。そして、この磁石10
5を回転制御するため、上記支軸106を介して記録型
光ディスク102の他面に対向する位置からこの記録型
光ディスク102の円周方向に偏位した位置に配置され
ている第1のコイル107と、上記磁石105を取巻く
ように配置され上記記録膜101に直交するような磁界
を発生する第2のコイル108とが設けられている。ま
た、上記第1のコイル107と上記第2のコイル108
との間の所定位置には、上記磁石105の回転角度位置
を検出するための、例えばホール素子等の磁界検出手段
109が設けられている。
【0005】このような磁界印加装置104を備えてな
る記録装置において、図6に示すように、上記記録膜1
01が一方向に磁化されている記録型光ディスク(オリ
エンテーションディスク)に対して情報信号の書込みを
行うには、上記光学ピックアップ装置103から上記記
録面101に照射されるレーザビームの強度を高めると
同時に、上記磁石105により上記記録膜101の磁化
方向の反対方向の磁界を印加する。すなわち、上記記録
膜101の磁化が反転することを利用し、上記磁石10
5を上記第1及び第2のコイル107,108により回
転制御して、記録及び/又は消去を行わない状態に対し
て反転させるとともに、上記レーザビームを所定の情報
信号に応じて変調しながら、上記記録型光ディスク10
2を回転駆動する。すると、図6中WT で示す区間にお
いて矢印で示すように、上記レーザビームの強度の変化
に応じて、上記記録膜101の磁化方向が反転させら
れ、情報信号の書込みが行われる。
【0006】上記第1及び第2のコイル107,108
による上記磁石105の回転制御は、図6に示すよう
に、上記磁石105の発生する磁界と、上記第1及び第
2のコイル107,108により発生する第1の磁束φ
1 及び第2の磁束φ2 との相互作用により行われる。
【0007】すなわち、図7の(a)で示される上記第
1及び第2のコイル107,108に駆動電流を供給す
る前の状態においては、上記磁石105の発生する磁界
の方向は、上記記録面101の磁化の方向に等しくなっ
ている。そして、上記第1のコイル107に所定の方向
の駆動電流を供給することにより、図7の(a)に示す
ように、上記第1の磁束φ1 により見掛けの磁極n1
形成される。この見掛けの磁極n1 と上記磁石105の
S極が引付け合うことにより、上記磁石105は、図7
の(b)中矢印kで示す方向の回転力(キックトルク)
を受け、図7の(b)に示すように回転を始める。そし
て、図7の(C)に示すように、上記磁石105は、上
記見掛けの磁極n1 と上記磁石105のS極が引付け合
うことにより回転を続け、図7の(d)に示すように、
上記磁石105のS極と上記見掛けの磁極n1 が最も接
近し、次いで上記磁石105のS極と上記見掛けの磁極
1 が上記磁石105の回転により遠ざかり始めても、
上記磁石105はその慣性力により回転を続ける。この
とき、上記磁界検出手段109により上記磁石105の
角度位置が検出され、上記第2のコイル108に所定の
駆動電流を供給し、上記第2の磁束φ2 を発生させる。
この第2の磁束φ2 により、図7の(d)に示すよう
に、見掛けの磁極s2 及びn2 が形成される。これら見
掛けの磁極n1,n2 及びs2 により、上記磁石105
に対しては、図7の(d)中矢印bで示す方向の停止力
(ブレーキトルク)が働き、上記磁石105は減速し始
める。そして、上記磁石105は、減速しながら、慣性
により回転を続け、図7の(e)に示すように、回転を
始める当初に対して反転した状態で停止する。このと
き、上記磁界検出手段109により上記磁石105が反
転したことが検出され、上記第1及び第2のコイル10
7,108に対する駆動電流の供給を遮断する。上記第
1及び第2の磁束φ1 ,φ2 は消滅し、上記磁石105
に対する回転力及び停止力が零となって、上記磁石10
5は停止した状態に保たれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な磁界印加装置においては、上記第1のコイル107に
より形成される上記第1の磁束φ1 により、上記磁石1
05に与えられる回転力及び停止力は、図8に示すよう
に、上記磁石105の角度位置により変化している。
【0009】すなわち、図7中の(a)で示す、上記磁
石105の回転角度が0゜のときは、図8中〔a〕に示
すように、上記磁石105は回転力を受けている。上記
磁石105は回転力を受けて回転を始め、図7中の
(b)で示す、上記磁石105のN極とS極とが上記見
掛けの磁極n1 に対して等しい距離となったときに、図
8中〔b〕に示すように、上記磁石105に対する回転
力は最大となる。上記磁石105は回転力を受けて回転
を続け、図7中の(c)で示す、上記磁石105の回転
角度が90゜となったときも、図8中〔c〕に示すによ
うに、上記磁石105は回転力を受けている。そして、
図7中の(d)で示す、上記磁石105の回転角が90
゜を越え、上記磁石105のS極が上記見掛けの磁極n
1 に最も接近する状態において、図8中〔d〕で示すよ
うに、上記磁石105に対する回転力は零となる。
【0010】そして、上記磁石105がその慣性力によ
りさらに回転を続け、図7中の(d)で示す状態と図7
中の(e)で示す状態との間の、上記磁石105のS極
が上記見掛けの磁極n1 より遠ざかるときには、図8中
〔d〕と〔e〕の間に示すように、上記磁石105は停
止力を受ける。
【0011】上述のように、上記磁石105が180゜
の回転を行う間に、この磁石105が上記第1の磁束φ
1 より受ける力は、上記磁石105が90゜を越えて回
転するまでの回転力である。すなわち、上記磁石105
が停止力を受ける角度範囲は、回転力を受ける角度範囲
より少ない。そのため、上記第1のコイル107のみで
は、上記磁石105に対して与える回転力と停止力との
間に不均衡があり、上記磁石105を反転した状態で停
止させることができない。その結果、上記磁石105は
180゜を越えて回転してしまい、所謂オーバーシュー
トを起こす。このオーバーシュートが起きると、上記記
録膜101に印加される磁界が所定の方向及び強さとな
らず、正確な記録特性が保証されない。
【0012】そのため、上記第2のコイル108の発生
する上記第2の磁束φ2 により、図7中の(d)で示
す、上記磁石105のS極が上記見掛けの磁極n1 に最
も接近する状態において、上記磁石105に停止力を与
え、上記第1の磁束φ1 による停止力を補って、上記磁
石105が反転した状態で停止するように調整してい
る。このように、上記磁石105が所定の角度位置にな
ったときに、上記第2のコイル108に駆動電流を供給
するようにするためには、上記磁界検出手段109によ
り上記磁石105の角度位置を検出し、この検出に基づ
いて上記第2のコイル108への駆動電流の供給を制御
する必要がある。
【0013】上記第2のコイル108へ供給される駆動
電流の制御を行う回路は、上記磁石105が反転したこ
とが検出されたときに上記第1及び第2のコイル10
7,108のそれぞれに供給されている駆動電流を遮断
する回路とは別途に、独立して設ける必要がある。その
ため、磁界印加装置の構成の複雑化を招いている。
【0014】また、上記第2のコイル108へ供給する
駆動電流の電流量及び供給を開始する上記磁石105の
角度位置は、上記第1の磁束φ1 の強さや上記磁石10
5の慣性力の大きさ等の種々の条件を勘案して決定しな
ければならず、容易に決定することができない。そのた
め、磁界印加装置の設計及び製造を困難となしている。
【0015】さらに、上記第2のコイル108へ供給す
る駆動電流の電流量及び供給の開始を制御する回路に
は、高い精度が要求され、この回路の製造及び調整は煩
雑な作業となっている。
【0016】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、設計、製造及び調整が容易化さ
れるとともに、回転自在に支持された磁石が正確に反転
した状態で停止するようになされた記録型光ディスクに
対する磁界印加装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決し上
記目的を達成するため、本発明に係る記録型光ディスク
に対する磁界印加装置においては、記録型光ディスク面
に対向し、この記録型光ディスク面に平行な軸を中心に
回転自在に支持される磁石と、この磁石の回転中心軸を
中心にして対称な位置に並列に配設されるとともに上記
磁石の回転を制御する第1及び第2のコイルとを設けて
なる。
【0018】
【作用】本発明に係る記録型光ディスクに対する磁界印
加装置においては、第1及び第2のコイルのそれぞれに
駆動電流を同時に供給することにより、磁石が180゜
の回転をする間に上記磁石に対して与えられる回転力と
停止力とが等しくなるので、上記磁石は反転した状態で
停止する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
しながら説明する。本発明に係る記録型光ディスクに対
する磁界印加装置は、図1に示すような、例えばGdC
o,FeTe,GdTbFe等の薄膜からなる記録膜1
01を一面に備えてなる記録型光ディスク記録型光ディ
スク102に対し、情報信号の記録及び/又は消去を行
う記録型光ディスク装置に適用される。
【0020】本発明に係る記録型光ディスクに対する磁
界印加装置は、図1及び図2に示すように、上記記録型
光ディスク102の上記記録膜101が設けられた一面
と対向する他面に対向し、上記記録型光ディスク102
の他面に平行な軸を中心に回転自在に支持される磁石1
と、上記磁石1の回転中心軸を中心にして対称な位置に
並列に配設されるとともに上記磁石1の回転を制御する
駆動電流が供給される第1及び第2のコイル2,3とを
設けてなる。
【0021】上記磁石1には、上記記録型光ディスク1
02の記録領域の内外周に亘る長さを有する棒状の磁石
が用いられる。この磁石1の着磁方向は、図1に示すよ
うに、一側から他側に向かう方向となされている。そし
て、この磁石1は、図示しない支持機構により、上記記
録型光ディスク102の他面にその一側又は他側が対向
するように上記記録型光ディスク102の径方向に延在
され、上記記録型光ディスク102の他面に平行な支軸
4を中心として回転自在に支持されている。
【0022】上記第1及び第2のコイル2,3は、それ
ぞれ略長方形に巻回されてなり、その長手方向の長さが
上記磁石1の長さと略等しくなされている。そして、こ
の第1及び第2のコイル2,3のそれぞれは、図示しな
い支持機構により上記磁石1を介して上記記録型光ディ
スク102の他面に平行に支持される支持板5に取付け
られている。上記第1のコイル2と上記第2コイル3と
は、長手方向を対向させて互いに上記支軸4を中心にし
て対称に並列して配設されてなる。また、上記第1及び
第2のコイル2,3は、それぞれに電流が供給されたと
きに発生する磁束の方向が上記記録膜101に垂直とな
るように支持されている。
【0023】上記支持板5の所定箇所には、上記磁石1
の角度位置を検出するための、例えばホール素子等の磁
界検出手段6が設けられている。
【0024】上述のように構成される本発明に係る記録
型光ディスクに対する磁界印加装置は、上記記録型光デ
ィスク装置においては、図1及び図2に示すように、上
記記録型光ディスク102を挟んで光学ピックアップ装
置103と対向するように配設される。
【0025】上記記録型光ディスク装置において、上記
記録膜101が一方向に磁化されている記録型光ディス
ク(オリエンテーションディスク)に対して情報信号の
書込みを行う場合には、上記磁石1を上記第1及び第2
のコイル2,3により上記支軸4を中心として回転制御
して、書込みを行わない状態に対して反転させることに
より、この磁石1の発生する磁界の方向が上記記録膜1
01の磁化方向に対して逆方向となるようにする。この
とき、上記記録面101上の上記磁石1による磁界強度
は、図3の(エ)の区間Wrに示すように、上記記録膜
101の磁化方向と逆方向に最大となっている。また、
上記レーザビームを、図3の(ア)の区間Writeで示す
ように、所定の情報信号に応じて変調しながら、上記記
録型光ディスク102を回転駆動する。すると、図2中
Wtで示す区間における上記記録膜101中の矢印で示
すように、上記レーザビームの強度の変化に応じて、上
記記録面101の磁化方向が反転させられ、情報信号の
書込みが行われる。
【0026】また、情報信号の書込みを行わない場合に
は、図2中Orで示す区間に示すように、上記磁石1の
発生する磁界の方向が、上記記録膜101の磁化方向と
同方向となるようになされている。このとき、上記記録
面101上の上記磁石1による磁界強度は、図3の
(エ)の区間Orに示すように、上記記録膜101の磁
化方向と同方向に最大となっている。この状態において
は、上記記録型光ディスク102が回転駆動されても、
上記記録膜101の磁化方向は変化しない。
【0027】なお、情報信号の消去は、上記磁石1が発
生する磁界の方向が、図3の(エ)の区間Erで示すに
ように、情報信号の書込みが行われる前の上記記録膜1
01の磁化方向と同方向となるようにするとともに、上
記レーザビームを、図3の(ア)の区間Eraseで示すよ
うに、消去を行うに充分な所定の強度として、上記記録
型光ディスク102を回転駆動することにより行われ
る。
【0028】上述のように、情報信号の記録及び/又は
消去を行う場合には、それぞれの場合に応じて、上記磁
石1の発生する磁界の方向が所定の方向となるように上
記磁石1を回転制御する必要がある。本発明に係る記録
型光ディスクに対する磁界印加装置においては、上記第
1及び第2のコイル2,3に、図3の(イ)に示すよう
な所定の駆動電流を、第1図中の矢印i1 又は矢印i2
で示すように、上記第1及び第2のコイル2,3が隣接
している部分において同一方向となるように同時に供給
することにより、上記磁石1を回転制御する。
【0029】すなわち、上記第1及び第2のコイル2,
3に、図3の(イ)の区間Aで示すような、所定の一定
電流を所定時間だけ供給し、図1中矢印i1 で示す方向
の電流を流すことにより、上記磁石1は、図4の(a)
乃至(e)に示すように、回転制御されて、反転した状
態で停止する。
【0030】情報信号の書込みを行う前には、上記磁石
1は、図4の(a)に示すように、所定の方向となされ
ている。そして、上記第1及び第2のコイル2,3に、
図1中矢印i1 で示す方向の駆動電流が供給されると、
図2に示すように、上記第1及び第2のコイル2は、そ
れぞれ第1及び第2の磁束Φ1 ,Φ2 を発生する。この
第1及び第2の磁束Φ1 ,Φ2 は、上述のように上記第
1及び第2のコイル2,3が隣接する部分において上記
駆動電流が流れる方向が同一であるため、合成されて磁
束Φとなる。この磁束Φは、図4の(a)に示すよう
に、見掛けの磁極N1 及びS1 を、上記支軸4を中心と
して対称に並列する位置に形成する。
【0031】上記磁石1は、そのN極及びS極と上記見
掛けの磁極N1 及びS1 とが及ぼし合う磁力により、図
4の(a)に示すように、矢印Tで示す方向の回転力を
受け、回転を始める。このとき、上記見掛けの磁極N1
が上記磁石1に及ぼす力を駆動力F1 とし、上記見掛け
の磁極S1 が上記磁石1に及ぼす力を駆動力F2 とする
と、この駆動力F1 と駆動力F2 は、図5に示すよう
に、上記磁石1の回転に伴って変化する。上記磁石1に
は、上記駆動力F1 と上記駆動力F2 との合力である駆
動力Fが加えられる。図4の(a)に示す上記磁石1が
回転を始めるときの上記駆動力Fは、図5中〔a〕に示
すように、上記磁石1を回転させようとする回転力(キ
ックトルク)である。
【0032】上記磁石1の回転により、図4の(b)に
示すように、上記磁石1のN極が上記見掛けの磁極S1
に最も接近する状態になると、上記駆動力F2 は、図5
中〔b〕に示すように、零となる。このとき、上記駆動
力F1 は、上記磁石1に対して図4中の(b)に示す矢
印T方向の回転力を与えているので、上記駆動力Fは、
図5中〔B〕に示すように、回転力である。従って、上
記磁石1はさらにその回転を加速され続ける。
【0033】そして、上記磁石1が、図4の(c)に示
すように、90゜の回転をした状態になると、上記見掛
けの磁極N1 は、上記磁石1に対して図4の(c)に示
すように矢印T方向の回転力を及ぼしている。また、上
記見掛けの磁極S1 は、上記磁石1に対して図4の
(c)に示すように矢印B方向の、上記磁石1の回転を
停止させようとする停止力 (ブレーキトルク)を及ぼ
している。このとき、上記磁石1のN極から上記見掛け
の磁極S1 への距離と、上記磁石1のS極から上記見掛
けの磁極N1 への距離とが等しくなっているので、上記
回転力と上記停止力の大きさは等しい。すなわち、上記
駆動力F1 と上記駆動力F2 とは、互いに逆方向で大き
さの等しい力となっている。従って、図5の〔c〕に示
すように、上記駆動力Fは零となる。しかし、このとき
には、上記磁石1は、慣性力を有しているので、さらに
回転を続ける。上記磁石1が90゜を越えて回転する
と、図5の〔c〕と〔d〕の間に示すように、上記駆動
力F1 よりも上記駆動力F2 の方が大きくなり、上記駆
動力Fは停止力となるため、上記磁石1は減速し始め
る。
【0034】上記磁石1が回転を続け、図4の(d)に
示すように、上記磁石1のS極が上記見掛けの磁極N1
に最も接近する状態になると、上記駆動力F1 は、図5
中〔d〕に示すように、零となる。このとき、上記駆動
力F2 は、図4の(d)中矢印Bで示す方向の停止力と
なっている。そのため、上記駆動力Fは停止力となって
おり、上記磁石1はさらに減速される。
【0035】上記磁石1が、図4の(e)に示すよう
に、反転した状態になると、上記磁石1は図5中の
〔d〕より〔e〕に至る区間に示す上記駆動力Fにより
減速されて停止する。このとき、上記磁界検出手段6に
より、上記磁石1が反転したことを検出し、この検出に
基づいて上記第1及び第2のコイル2,3への駆動電流
の供給を遮断することにより、上記磁石1は停止した状
態のまま保持される。なお、上記磁界検出手段6の出力
は、図3の(ウ)に示すように、上記磁石1の回転に伴
って増大し、上記磁石1が90゜の回転をしたときに最
大となり、反転したときに再び零となるようになってい
る。
【0036】本発明に係る記録型光ディスクに対する磁
界印加装置においては、上記磁石1が180゜の回転を
する間に、上記磁石1に加えられる上記駆動力Fによる
回転力のエネルギーと停止力のエネルギーとが等しい。
そのため、上記磁石1が、90゜の回転をするまでに上
記駆動力Fにより与えられた運動エネルギーは、上記磁
石1が90゜の回転をした位置から反転した位置に至る
までに、上記駆動力Fにより全て消滅させられる。従っ
て、上記磁石1は、反転した状態で停止し、このときに
上記駆動力Fが消滅すれば、停止した状態のまま保持さ
れる。
【0037】なお、上記第1及び第2のコイル2,3
に、図3の(イ)の区間Bに示すような駆動電流を供給
し、上記第1及び第2のコイル2,3に、図1中矢印i
2 で示す方向の電流が流れるようにすると、上記磁束Φ
の極性は、上述のような図4に示す状態に対して逆にな
る。このときは、上記磁石1が既に反転した状態となっ
ているので、このときの磁束Φによる上記磁石1の回転
は、上述した上記磁石1の回転と同様の、図4の(a)
から図4の(e)までに示すような方向の回転である。
【0038】なお、上述の実施例においては、上記第1
及び第2のコイル2,3は、それぞれ上記支持板5に取
付けられることにより、その発生する磁束の方向が上記
記録型光ディスク102の他面に垂直となるようになさ
れている。しかし、上記第1及び第2のコイル2,3
が、その発生する磁束の方向が上記記録型光ディスク1
02の他面に対して傾斜した状態となされていても、上
記支軸4を含む上記記録型光ディスク102のディスク
面に垂直な平面について対称となるように配設されてい
れば、上述の実施例と同様の効果が得られ、上記磁石1
は反転した状態で停止する。
【0039】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る記録型光デ
ィスクに対する磁界印加装置においては、第1及び第2
のコイルのそれぞれに等しい駆動電流を同時に供給する
ことにより、上記磁石が180゜の回転をする間に上記
磁石に対して与えられる回転力と停止力とのそれぞれの
エネルギーが等しい。
【0040】そのため、上記磁石は反転した状態で停止
し、所謂オーバーシュートを起こすことがない。従っ
て、本発明に係る記録型光ディスクに対する磁界印加装
置においては、従来の磁界印加装置において設けられて
いる上記オーバーシュートを防止するためのコイル及び
このコイルに供給する電流を制御するための回路等は不
要となされ、構造が単純化している。
【0041】すなわち、本発明は、構造が単純化するこ
とにより、設計、製造及び調整が容易化されるととも
に、回転自在に支持された磁石が正確に反転した状態で
停止するようになされて正確な記録特性を保証する記録
型光ディスクに対する磁界印加装置を提供することがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録型光ディスクに対する磁界印
加装置の構成及び本発明に係る記録型光ディスクに対す
る磁界印加装置が適用される記録型光ディスク装置にお
ける配設状態を示す斜視図である。
【図2】上記記録型光ディスクに対する磁界印加装置の
構成及び上記記録型光ディスク装置における配設状態を
概略的に示す側面図である。
【図3】上記記録型光ディスクに対する磁界印加装置の
第1及び第2のコイルに供給される電流と磁界検出手段
の出力及び記録型光ディスクに対して印加する磁界強度
と上記記録型光ディスク装置の光学ピックアップ装置の
発するレーザビームの強度の変化を示す波形図である。
【図4】上記記録型光ディスクに対する磁界印加装置の
磁石の回転状態を説明する模式図である。
【図5】上記磁石に加えられる上記第1及び第2のコイ
ルによる駆動力を示すグラフである。
【図6】従来の記録型光ディスクに対する磁界印加装置
の構成及び従来の記録型光ディスクに対する磁界印加装
置が適用される記録型光ディスク装置における配設状態
を概略的に示す側面図である。
【図7】従来の記録型光ディスクに対する磁界印加装置
の磁石の回転状態を説明する模式図である。
【図8】従来の記録型光ディスクに対する磁界印加装置
の磁石に加えられる駆動力を示すグラフである。
【符号の説明】
1 磁石 2 第1のコイル 3 第2のコイル 4 支軸 101 記録膜 102 記録型光ディスク 103 光学ピックアップ装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録型光ディスク面に対向し、この記録型
    光ディスク面に平行な軸を中心に回転自在に支持される
    磁石と、 上記磁石の回転中心軸を中心にして対称な位置に並列に
    配設されるとともに上記磁石の回転を制御する駆動電流
    が供給される第1及び第2のコイルとを設けてなる記録
    型光ディスクに対する磁界印加装置。
JP3254445A 1991-09-06 1991-09-06 記録型光ディスクに対する磁界印加装置 Expired - Lifetime JPH0792890B2 (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6334757A (ja) * 1986-07-30 1988-02-15 Hitachi Ltd 光磁気デイスク装置
JPS63160002A (ja) * 1986-12-24 1988-07-02 Hitachi Ltd 光磁気ディスク装置

Patent Citations (2)

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