JPH061105A - 航空機用バイアスタイヤ - Google Patents

航空機用バイアスタイヤ

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Publication number
JPH061105A
JPH061105A JP4160951A JP16095192A JPH061105A JP H061105 A JPH061105 A JP H061105A JP 4160951 A JP4160951 A JP 4160951A JP 16095192 A JP16095192 A JP 16095192A JP H061105 A JPH061105 A JP H061105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carcass
tire
ply
organic fiber
aircraft
Prior art date
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Pending
Application number
JP4160951A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Toko
博之 都甲
Takeshi Takanami
猛 高浪
Minoru Togashi
実 富樫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
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Publication of JPH061105A publication Critical patent/JPH061105A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量かつ耐摩耗性に優れた航空機用バイアス
タイヤを得る。 【構成】 航空機用バイアスタイヤ10は、トロイダル
状をしたカーカス12を有し、このカーカス12は複数
体、本実施例では3体のカーカス層束体13、14、1
5から構成されており、各カーカスプライ内には強度が
9.0g/d 以上とされた有機繊維コードが埋設されてい
る。また、カーカス12の径方向最外層とトレッド20
との間には、有機繊維コードをゴム引きしたカーカス保
護層30が配置されており、カーカス12の径方向最内
層と、カーカス保護層30との間の領域には、カーカス
補強層40が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジエット旅客機等の航
空機に用いられる航空機用バイアスタイヤに係り、特に
軽量化され耐摩耗及び耐偏摩耗に優れた航空機用バイア
スタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ジエツト旅客機等の航空機に使用
される航空機用バイアスタイヤにおいては、航空機の燃
料消費量を減らすために軽量化が強く求められている一
方で、ランディング回数の増加、即ち耐摩耗性の向上も
求められている。
【0003】一般的に航空機用バイアスタイヤのタイヤ
軸方向に沿ったトレッド断面は、単一の曲率半径の円弧
とされており、プライコードには、強力8.3g/d 以下
のナイロンコードが使用されている。一方、一般的に航
空機用バイアスタイヤにおいては、規定内圧の4倍以上
のケース強力を有することが必要であるため、プライの
枚数を非常に多く(20枚を超える場合もある)するこ
とで、これに対応しており、重量増加につながってい
た。
【0004】また、プライの重量が増加すると慣性モー
メンが大きくなり、摩耗量が大きくなって、ランディン
グ回数が伸びないという不具合がある。
【0005】これは、航空機用タイヤでは、ランディン
グ時に止まった状態から急に高速回転が始まるため、タ
イヤの踏面全体が滑ることによって、踏面全体が摩耗す
る所謂アブレイシブ摩耗が起こるが、ランディング時に
タイヤを回転させる力は、路面とタイヤトレッドの間に
働くため、慣性モーメントが大きくなるとこの回転力が
大きくなり摩耗量が大きくなるためである。
【0006】そこで、プライコードに高強力ナイロンコ
ードを使用し、プライの枚数を減らし軽量化して慣性モ
ーメントを低減することが考えられる。例えば、強力
9.0g/d 以上の高強力ナイロンコードを用いて従来の
ナイロンコードを用いたタイヤと同じカーカス強度を持
たせた場合には、約10%の軽量化が達成でき、慣性モ
ーメントもそれに比例して小さくすることができる。こ
のため、摩耗量が小さくなって、ランディング回数を伸
ばすことができる。
【0007】しかしながら、この様な高強力ナイロンコ
ードを用いて、少ないプライ枚数で同等のカーカス強度
を持つ構造とした航空機用バイアスタイヤでは、プライ
枚数が少なくなるために、ケース剛性(曲げ剛性、引張
剛性、剪断剛性)が低下する。このため、曲面からなる
タイヤ表面が、平面である路面に押圧された際にタイヤ
の接地面に作用するタイヤ中心方向へ向かうワイピング
力が特に大きいショルダ部では、路面内の局部的な動き
量が増え、局部的な偏摩耗、所謂アブレイジョン摩耗を
引き起こすという不具合がある。
【0008】なお、関連する従来技術として、カーカス
プライと実質上同一の材質及び角度配列のコードを有す
る複数枚のプライ間補強層を、カーカスプライ間に、タ
イヤのクラウン部を中心とし両ビードに対して離間配置
した航空機用バイアスタイヤが特開昭53−13620
2号公報に開示されているが、この場合にもワイピング
力が大きいショルダ部では、路面内の局部的な動き量が
増え、アブレイジョン摩耗を引き起こすという不具合が
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、軽量かつ耐摩耗性に優れた航空機用バイアスタイ
ヤを得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
航空機用バイアスタイヤは、少なくとも一対のビードコ
アと、有機繊維コードが交差するように積層された複数
の有機繊維コードのゴム引き層から成るバイアス構造カ
ーカスと、前記カーカスの径方向最外層とトレッドとの
間にコードをゴム引きしたカーカス保護層と、を有する
航空機用バイアスタイヤにおいて、前記カーカスの有機
繊維コードの強度を9.0g/d 以上とするとともに、タ
イヤ赤道面に対して略垂直に配列された有機繊維コード
を有するカーカス補強層を前記カーカスの径方向最内層
と前記カーカス保護層との間の領域に少なくとも1枚配
置したことを特徴としている。
【0011】また、本発明の請求項2記載の航空機用バ
イアスタイヤは、請求項1記載の航空機用バイアスタイ
ヤにおいて、前記カーカス補強層の幅がタイヤ最大断面
幅の50%〜90%の範囲にあることを特徴としてい
る。
【0012】
【作用】本発明の請求項1記載の航空機用バイアスタイ
ヤでは、カーカスコードの強度を9.0g/d 以上とする
ことによって、カーカスの強度を保持しつつプライ枚数
を減らすことができる。これによって、タイヤ重量が軽
くなり、慣性モーメントが小さくなるため、アブレイシ
ブ摩耗量が小さくなって、ランディング回数を伸ばすこ
とができる。なお、カーカスコードの強度は9.5g/d
以上が好ましい。
【0013】さらに、本発明の航空機用バイアスタイヤ
では、タイヤ赤道面に対して略垂直に配列された有機繊
維コードを有するカーカス補強層をカーカスの径方向最
内層とカーカス保護層との間の領域に少なくとも1枚配
置したため、ケース剛性をワイピングを十分に抑制でき
る高さにすることができる。従って、ショルダ部の動き
が小さくなり、アブレイジョン摩耗を抑制することがで
きる。
【0014】なお、カーカス補強層の有機繊維コードの
方向と、タイヤ赤道面との成す角度は80°以上が望ま
しい。これはカーカス補強層の有機繊維コードの方向
と、タイヤ赤道面との成す角度が80°未満だと、軸方
向の面外曲げ剛性が十分に確保できずケース剛性が高く
ならない上、ケース強力も高くならず水圧破壊試験に対
する破壊防止の効果も低減してしまうためである。
【0015】また、本発明の請求項2記載の航空機用バ
イアスタイヤでは、カーカス補強層の幅をタイヤ最大断
面幅の50%〜90%の範囲とした、これは、カーカス
補強層の幅をタイヤ最大断面幅の50%以下とした場合
には、接地面全域で十分なケース剛性を確保することが
できない。また、カーカス補強層の幅をタイヤ最大断面
幅の90%以上とした場合には、重量の増加に比べて余
りケース剛性に影響がないためである。
【0016】さらに、カーカス補強層は少なくても1枚
あれば、その効果を充分に発揮することができる。
【0017】
【実施例】以下本発明の航空機用バイアスタイヤの一実
施例を図1及び図2に従って説明する。
【0018】図1に示される如く、航空機用バイアスタ
イヤ10(タイヤサイズ49×17、30PR)は、ト
ロイダル状をしたカーカス12を有し、このカーカス1
2は複数体、本実施例では3体のカーカス層束体13、
14、15から構成されている。
【0019】これらのカーカス層束体13、14、15
の幅方向両端部は、それぞれビードコア16の回りに内
側から外側に向かって折り返され、折り返し部13A、
14A、15Aとなっている。また、カーカス層束体1
3、14、15は複数層のカーカスプライを重ね合わせ
て構成され、各カーカスプライ内には、強度が9.0g/
d 以上とされた有機繊維コードとしての高強力ナイロン
コードが埋設されている。なお、これらの高強力ナイロ
ンコードは、隣接するカーカスプライにおいて、互いに
交差するように配置されている。
【0020】カーカス12の半径方向外側には、トレッ
ド20が配置されており、トレッド20の外表面には、
周方向に延びる4本の主溝22が形成されている。これ
らの主溝22は幅方向に所定距離離れて配置されてお
り、これらの主溝22によって、最外側に位置する主溝
間に周方向に延びる3本のリブ24が区画されている。
また、幅方向最外側の主溝22とトレッド端26との間
のトレッド20には、周方向へ延びる外側リブ28が画
成されている。
【0021】カーカス12の径方向最外層とトレッド2
0との間には、有機繊維コードをゴム引きしたカーカス
保護層30が配置されている。
【0022】また、カーカス12の径方向最内層と、カ
ーカス保護層30との間の領域には、有機繊維コードを
有するカーカス補強層40が設けられている。このカー
カス補強層40の幅W1は、タイヤのクラウン部を中心
としタイヤ最大断面幅W2の50%〜90%の範囲にあ
る。
【0023】図2に示される如く、このカーカス補強層
40の有機繊維コード42はタイヤ赤道面44に対して
略垂直に配列されており、タイヤ赤道面44との成す角
度θは80°以上とされている。また、使用されるコー
ドはカーカスプライに使用されたコードと同一のもので
良い。
【0024】次に、本実施例に作用を説明する。本実施
例の航空機用バイアスタイヤ10では、カーカスコード
の強度を9.0g/d 以上とすることによって、カーカス
層束体13、14、15の強度を保持しつつプライ枚数
を減らすことができる。これによって、タイヤ重量が軽
くなり、慣性モーメントが小さくなるため、アブレイシ
ブ摩耗量が小さくなって、ランディング回数を伸ばすこ
とができる。
【0025】なお、カーカスコードの強度を9.5g/d
以上が好ましい。さらに、本実施例の航空機用バイアス
タイヤ10では、タイヤ赤道面44に対して略垂直に配
列された有機繊維コード42を有するカーカス補強層4
0をカーカスの径方向最内層13とカーカス保護層30
との間の領域に少なくとも1枚配置したため、ケース剛
性が高まりワイピングを十分に抑制できる高さにするこ
とができる。従って、ショルダ部の動きが小さくなり、
アブレイジョン摩耗を抑制することができる。
【0026】なお、カーカス補強層40の有機繊維コー
ド42の方向と、タイヤ赤道面44との成す角度θは8
0°以上が望ましい。これはカーカス補強層40の有機
繊維コード42の方向と、タイヤ赤道面44との成す角
度θが80°未満だと、軸方向の面外曲げ剛性が十分に
確保できない上、ケース剛性が上がらない上、ケース強
力も高くならない。
【0027】また、本実施例の航空機用バイアスタイヤ
10では、カーカス補強層40の幅W1をタイヤ最大断
面幅W2の50%〜90%の範囲とした、これは、カー
カス補強層40の幅W1を、タイヤ最大断面幅W2の5
0%以下とした場合には、接地面全域で十分な剛性を確
保することができない。また、カーカス補強層40の幅
W1をタイヤ最大断面幅W2の90%以上とした場合に
は、重量の増加に比べて余りケース剛性に影響がないた
めである。
【0028】なお、本実施例においては、カーカス補強
層40を1枚としたが、カーカス補強層は2枚以上と
し、カーカスの径方向最内層とカーカス保護層との間の
領域ならどの位置に配置しても良い。また、カーカス補
強層のコード打ち込み密度は、カーカス層のコード打ち
込み密度より多いのが好ましい。
【0029】(試験例1)図1に示される本実施例の航
空機用バイアスタイヤと、カーカス補強層を持たない比
較例のタイヤと、従来例のタイヤとを表1の仕様で試作
し、これらの各航空機用バイアスタイヤにランディング
回数評価試験、耐偏摩耗性評価試験及び水圧破壊試験を
それぞれ以下の方法で行い、その結果と、各タイヤ重量
を従来例のタイヤを100とした指数で表1に示した。
【0030】ランディング回数評価試験は、ドラムにセ
イフティウォーク(商品名:住友3M社製)を貼付け、
高速で回転させ各試験タイヤを押し付けてセンター溝の
深さが0mmとなるまでの回数を測定する。
【0031】なお、セイフティウォークの平均粗さは5
7ミクロン、ドラム回転速度は305.8km/h(190
MPH)、ドラム回転時間(190MPHから0MPH
となるまでの時間)は63.5秒、タイヤ重量は211
85kg(46700lbs )、タイヤ内圧は13.7kg/c
m2(195psi )とし、結果の指数は大きい方が良い。
【0032】耐偏摩耗性評価試験は、ドラムにセイフテ
ィウォークを貼付け、一定荷重、一定速度で繰り返し直
線走行させ、走行終了時における中央リブの摩耗量とシ
ョルダリブの摩耗量を測定し、中央リブの摩耗量をショ
ルダリブの摩耗量で除算した値を求める。
【0033】なお、セイフティウォークの平均粗さは5
7ミクロン、ドラム回転速度は64.4km/h(40MP
H)、ドラム走行距離は10kmを100回、タイヤ重量
は21185kg(46700lbs )、タイヤ内圧は1
3.7kg/cm2(195psi )とし、結果の指数は大きい
方が良い。
【0034】水圧破壊試験は、破壊圧力を測定しケース
強力を評価した。なお、結果の指数は大きい方が良い。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果から本実施例の航空機用バイア
スタイヤにおいては、重量が低減されかつ、ランディン
グ回数、耐偏摩耗性及び水圧破壊の全てに優れているこ
とが明らかになった。
【0037】
【発明の効果】本発明の航空機用バイアスタイヤは、上
記構成としたので、軽量かつ耐摩耗性を向上することが
できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の航空機用バイアスタイヤを
示すタイヤ幅方向に沿って切断しハツチングを省略した
4分の1断面図である。
【図2】本発明の一実施例の航空機用バイアスタイヤの
カーカス補強層の有機繊維コードの方向を示す概略平面
図である。
【符号の説明】
10 航空機用バイアスタイヤ 12 カーカス 14 カーカス層束体 16 ビードコア 18 高強力ナイロンコード 20 トレッド 30 カーカス保護層 40 カーカス補強層 42 有機繊維コード 44 タイヤ赤道面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対のビードコアと、有機繊
    維コードが交差するように積層された複数の有機繊維コ
    ードのゴム引き層から成るバイアス構造カーカスと、前
    記カーカスの径方向最外層とトレッドとの間にコードを
    ゴム引きしたカーカス保護層と、を有する航空機用バイ
    アスタイヤにおいて、 前記カーカスの有機繊維コードの強度を9.0g/d 以上
    とするとともに、タイヤ赤道面に対して略垂直に配列さ
    れた有機繊維コードを有するカーカス補強層を前記カー
    カスの径方向最内層と前記カーカス保護層との間の領域
    に少なくとも1枚配置したことを特徴とする航空機用バ
    イアスタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記カーカス補強層の幅がタイヤ最大断
    面幅の50%〜90%の範囲にあることを特徴とする請
    求項1記載の航空機用バイアスタイヤ。
JP4160951A 1992-06-19 1992-06-19 航空機用バイアスタイヤ Pending JPH061105A (ja)

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JP4160951A JPH061105A (ja) 1992-06-19 1992-06-19 航空機用バイアスタイヤ

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JP4160951A JPH061105A (ja) 1992-06-19 1992-06-19 航空機用バイアスタイヤ

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998056605A1 (en) * 1997-06-13 1998-12-17 The Goodyear Tire & Rubber Company Aircraft tire with embedded breaker plies
US8191595B2 (en) 2006-02-10 2012-06-05 Bridgestone Corporation Tire for two-wheeled motorcycles including intermediate carcass layer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998056605A1 (en) * 1997-06-13 1998-12-17 The Goodyear Tire & Rubber Company Aircraft tire with embedded breaker plies
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