JPH0611029A - 車両用自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御方法

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JPH0611029A
JPH0611029A JP8750493A JP8750493A JPH0611029A JP H0611029 A JPH0611029 A JP H0611029A JP 8750493 A JP8750493 A JP 8750493A JP 8750493 A JP8750493 A JP 8750493A JP H0611029 A JPH0611029 A JP H0611029A
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JP
Japan
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speed
time
controller
clutch
hydraulic pressure
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JP8750493A
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English (en)
Inventor
Kenjiro Fujita
憲次郎 藤田
Katsutoshi Usuki
克俊 臼杵
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速側変速段を確立させていた第1摩擦係合
手段の係合を解除しながら、低速側変速段を確立させる
第2摩擦係合手段を係合させて、タービン回転速度Nt
を低速段同期回転速度Ntjに向けて増加させる、車両用
自動変速機の変速制御方法において、クラッチのつかみ
換え操作を円滑に行い、変速ショックの低減を図る。 【構成】 第1摩擦係合手段の油圧解放時間T0’、第
2摩擦係合手段のがた詰め時間Tfとを求め、これら油
圧解放時間T0’及びがた詰め時間Tfとに基づき、第
1摩擦係合手段の油圧解放操作の開始時点(h時点)
と、第2摩擦係合手段のがた詰め操作の開始時点(a時
点)とを調整し、これらの油圧解放操作及びがた詰め操
作を、b時点において同時に完了させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の変
速制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される自動変速機は、油圧
式多板クラッチや油圧式ブレーキ等の摩擦係合手段を複
数備えて構成され、これらのクラッチやブレーキのう
ち、作動するクラッチやブレーキをコントローラが切り
換えることで、自動変速機のシフトチェンジが実施され
る。
【0003】例えば、自動変速機を第2速から第1速に
ダウンシフトさせる場合、コントローラは、所定のプロ
グラムに従い、第2速を確立させる2速用クラッチの係
合を解除すると共に、第1速を確立させる1速用クラッ
チを係合させ、トランスミッション入力軸の回転速度N
の変化率(Nt)’が目標回転速度変化率(Ni)’に
沿って増加するようにクラッチのつかみ換え操作を実施
する。これにより、エンジントルクの伝達経路が2速用
クラッチから1速用クラッチに切り換えられ、自動変速
機が第2速から第1速にダウンシフトされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した油
圧式多板クラッチやブレーキは、複数の摩擦板から構成
されている。このクラッチでは、加工誤差や組付誤差を
考慮して各摩擦係合板間に所定のクリアランスを設け、
クラッチの係合が解除されている状態において、各摩擦
板間に大きな引きずりトルクが発生するのを防止してい
る。同様にして、油圧式ブレーキにおいても、各摩擦係
合面間に所定のクリアランスを設け、ブレーキの摩擦係
合が解除されている状態において、各摩擦係合面間に引
きずりトルクが発生するのを防止している。
【0005】このため、係合が完全に解除されているク
ラッチ等を係合させる場合には、作動油圧の供給を開始
した後、ピストンを移動させて上述のクリアランスを0
にする所謂がた詰め操作が必要であり、従って、各摩擦
係合板同士が実際に係合を開始するまでには、所定のが
た詰め時間(油圧供給時間)を要する。また、クラッチ
等の係合を完全に解除する場合には、作動油圧の供給を
停止した後、リターンスプリングの戻し力により、クラ
ッチ内の作動油を排出させながら各摩擦係合板同士を離
間させて上述のクリアランスを発生させる必要があり、
従って、伝達トルクが減少して0になるまでには、所定
の油圧解放時間を要する。
【0006】これらのがた詰め時間や油圧解放時間は、
クラッチやブレーキ毎に異なり、また、同一仕様のクラ
ッチにおいても、各摩擦係合板等の磨耗により変化し、
さらに、作動油温や作動油圧を発生させるポンプ回転
数、即ち、ポンプ吐出圧力によっても変化する。上述し
たクラッチのつかみ換え操作において、2速用クラッチ
の係合が解除されないうちに1速用クラッチの係合が開
始されると、インタロック現象(1速用クラッチ、2速
用クラッチの双方とも係合状態になる現象)が生じ、変
速機がロックしてしまう恐れがあった。また、逆に、1
速用クラッチの係合が遅すぎると、両解放現象(1速用
クラッチ、2速用クラッチの双方とも解放状態となる現
象)が生じ、運転状態によってはエンジン回転数が吹き
上がったり、落ち込んだりして変速時間が長くなってし
まうという恐れもあった。
【0007】本発明は上述の問題点を解決するためにな
されたもので、変速開始時点における摩擦係合手段のつ
かみ換え操作を円滑に行い、変速ショックを防止できる
車両用自動変速機の変速制御方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の変速制御方法によれば、第1摩擦係合手段の
作動油圧を解放して係合を解除する一方、第2摩擦係合
手段に作動油圧を供給して係合させ、入力軸の回転速度
を変速後の同期回転速度に向けて変化させる車両用自動
変速機の変速制御方法において、第1摩擦係合手段の作
動油圧解放開始からトルク容量が実質的に0になるまで
の油圧解放時間と、第2摩擦係合手段の作動油圧供給開
始からトルク容量が実質的に発生する直前までの油圧供
給時間とを求め、これら油圧解放時間と油圧供給時間に
基づき、第1摩擦係合手段の作動油圧の解放開始時点及
び第2摩擦係合手段の作動油圧の供給開始時点を調整
し、油圧解放時間及び油圧供給時間の終期を一致させる
ことを特徴とするものである。
【0009】このとき、前記油圧解放時間及び油圧供給
時間は、作動油温度に基づきそれぞれ補正されることが
望ましい。また、前記油圧解放時間及び油圧供給時間
は、第1及び第2摩擦係合手段に作動油圧を供給するポ
ンプ手段の回転速度に基づき補正されることが望まし
い。
【0010】
【作用】本発明の変速制御方法によれば、第1摩擦係合
手段の油圧排出時間が第2摩擦係合手段の油圧供給時間
に比べて長い場合には、第1摩擦係合手段の作動油圧を
排出した後、所定時間経過後に第2摩擦係合手段に作動
油圧を供給し、また、上記油圧排出時間が油圧供給時間
に比べて短い場合には、第2摩擦係合手段に作動油圧を
供給した後、所定時間経過後に第1摩擦係合手段の作動
油圧を排出する。
【0011】従って、第1摩擦係合手段のトルク容量が
実質的に0になる時点と、第2摩擦係合手段のトルク容
量が実質的に発生する直前の時点とが一致し、トルク伝
達を担う摩擦係合手段が、第1摩擦係合手段から第2摩
擦係合手段へと円滑に移行する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る変速制御方法を実施
する自動車の自動変速機の概略構成を示している。図中
符号1は、内燃エンジンを示し、このエンジン1の出力
は、自動変速機2を介して駆動輪(図示せず)に伝達さ
れる。
【0013】自動変速機2は、トルクコンバータ4、歯
車変速装置3、油圧回路5及びコントローラ40等より
構成されている。歯車変速装置3は、例えば、前進4段
後進1段のギヤトレインと、当該ギヤトレインのギヤ比
を切り換えて変速操作を行う複数の変速摩擦係合手段を
備えている。この変速摩擦係合手段は、例えば、油圧ク
ラッチや油圧ブレーキである。
【0014】図2は、歯車変速装置3の部分構成図であ
り、入力軸3a周りには、第1駆動ギヤ31及び第2駆
動ギヤ32が回転自在に配置されている。また、第1駆
動ギヤ31と入力軸3aとの間、及び第2駆動ギヤ32
と入力軸3aとの間には、変速摩擦係合手段として油圧
クラッチ33及び34が設けられている。各駆動ギヤ3
1及び32は、それぞれ油圧クラッチ33及び34の係
合により入力軸3aと一体に回転する。
【0015】また、入力軸3aと平行に配置された中間
伝達軸35は、図示しない最終減速歯車装置を介して駆
動車軸に接続されている。この中間伝達軸35には、第
1被駆動ギヤ36と第2被駆動ギヤ37が設けられてお
り、これらの被駆動ギヤ36及び37は、前記駆動ギヤ
31及び32とそれぞれ噛み合っている。従って、油圧
クラッチ33により入力軸3aと第1駆動ギヤ31とが
連結されている場合には、入力軸3aの回転は、油圧ク
ラッチ33、第1駆動ギヤ31、第1被駆動ギヤ36、
中間伝達軸35に伝達され、これにより、例えば第1速
が確立される。また、油圧クラッチ34により入力軸3
aと第2駆動ギヤ32とが連結されている場合には、入
力軸3aの回転は、油圧クラッチ34、第2駆動ギヤ3
2、第2被駆動ギヤ37、中間伝達軸35に伝達され、
これにより、例えば第2速が確立される。つまり、油圧
クラッチ33は1速用クラッチ、油圧クラッチ34は2
速用クラッチとして使用されることから、以後クラッチ
33を1速用クラッチ、クラッチ34を2速用クラッチ
という。
【0016】1速用クラッチ33が係合している状態か
ら、この1速用クラッチ33の係合を解除しながら、2
速用クラッチ34を係合させることで、自動変速機2は
第1速から第2速にシフトアップする。逆に、2速用ク
ラッチ34が係合している状態から、この2速用クラッ
チ34の係合を解除しながら、1速用クラッチ33を係
合させることで、自動変速機2は第2速から第1速にシ
フトダウンする。
【0017】なお、両クラッチ33,34は、油圧式多
板クラッチである。図3は、1速用クラッチ33の断面
を示し、摩擦係合板50、クラッチピストン52、同ク
ラッチピストン50を上記摩擦係合板50から離反する
方向へ付勢するリターンスプリング53、これらの部材
を収容するクラッチリテーナ54等から構成されてい
る。
【0018】ここで、摩擦係合板50は、クラッチリテ
ーナ54側に設けられた複数のクラッチプレート50a
と各クラッチプレート50a間に配設された複数のクラ
ッチディスク50bとからなり、クラッチディスク50
bは上記駆動ギヤ31側に連結されている。また、クラ
ッチリテーナ54は上記入力軸3aに連結されている。
【0019】そして、後述する油路14からポート51
を介して上記クラッチピストン52とクラッチリテーナ
54との間に形成されたシリンダ内に作動油が供給され
ると、クラッチピストン52が図中右動して上記クラッ
チプレート50aとクラッチディスク50bとを摩擦係
合させる。一方、シリンダ内に供給された作動油を油路
14を介して排出すると、クラッチピストン52はリタ
ーンスプリング53の作用により図中左動し、クラッチ
プレート50aとクラッチディスク50bとの係合を解
除する。
【0020】ところで、通常このような構成の多板式ク
ラッチでは、クラッチ解放時にクラッチピストン52が
摩擦係合板50に接触して、いわゆる引きずりトルクを
発生させないように、クラッチピストン52と摩擦係合
板50との間に所定の隙間が設定されている。このた
め、上記1速用クラッチ33を係合制御するためには、
先ずクラッチピストン52をこの隙間分だけ移動(無効
ストローク)させ、クラッチピストン52とクラッチプ
レート50aとが接触する直前の位置に待機させる、い
わゆるがた詰め操作を実施する必要がある。このがた詰
め操作には時間Tfを要する。
【0021】一方、係合状態にある1速用クラッチ33
を解放するような場合、供給された作動油を排出してク
ラッチピストン52を離反させても、瞬時に各クラッチ
プレート50aとクラッチディスク50bとは離れず、
暫くの間は両者の間に引きずりトルクが発生する。従っ
て、1速用クラッチ33を完全に解放するには作動油を
排出させ始めてから引きずりトルクが無くなるまでの油
圧解放時間T0が必要となる。
【0022】なお、2速用クラッチ34も、この1速用
クラッチ33と同様に構成されており、係合時及び解放
時にそれぞれ所定のがた詰め時間Tf’と油圧解放時間
T0とを要する。油圧回路5は、前述した各変速摩擦係
合手段の各々に対応するデューティソレノイド弁(以
下、単にソレノイド弁と記す)を有しており、各変速摩
擦係合手段、即ち、各クラッチやブレーキを互いに独立
して操作する。なお、各ソレノイド弁は、各クラッチや
ブレーキを同様にして操作するので、1速用クラッチ3
3を操作するソレノイド弁について図4に基づきながら
説明し、他のソレノイド弁についての説明は省略する。
【0023】図4は、油圧回路5の一部を示し、1速用
クラッチ33への油圧の給排を制御するソレノイド弁1
1(以下、1速用ソレノイド弁と称する)を備えてい
る。この1速用ソレノイド弁11は、常閉型の2位置切
換弁で、3箇所にポート11a〜11cを有している。
第1ポート11aには、オイルポンプ(図示せず)に延
びる第1油路13が接続されている。この第1油路13
の途中には、図示しない調圧弁等が介在されており、所
定圧に調圧された作動油圧(ライン圧)が供給されてい
る。
【0024】また、第2ポート11bには、1速用クラ
ッチ33に延びる第2油路14が、第3ポート11cに
は、図示しないオイルタンクへ延びる第3油路15がそ
れぞれ接続されている。これら第2及び第3油路14,
15の途中には、それぞれ絞り16,17が設けられて
いる。第2油路14に設けられた絞り16の流路面積
は、第3油路15に設けられた絞り17の流路面積に比
べて大きく設定されている。さらに、1速用クラッチ3
3と絞り16間の第2油路14の途中には、アキューム
レータ18が接続されている。
【0025】1速用ソレノイド弁11は、コントローラ
40に電気的に接続されており、このコントローラ40
により所定の周波数、例えば、50ヘルツでデューティ
比制御される。そして、1速用ソレノイド弁11のソレ
ノイド11eが消勢されている場合には、弁体11fは
リターンスプリング11gに押圧されて第1のポート1
1aと第2ポート11bとの連通を遮断すると共に、第
2のポート11bと第3のポート11cを連通させる。
一方、ソレノイド11eが付勢されている場合には、弁
体11fは、リターンスプリング11gのばね力に抗し
てリフトし、第1のポート11aと第2のポート11b
を連通させると共に、第2のポート11bと第3のポー
ト11cとの連通を遮断する。
【0026】コントローラ40は、図示しないROM,
RAM等の記憶装置、中央演算装置、入出力装置、タイ
マとして使用するカウンタ等を内蔵している。このコン
トローラ40の入力側には、種々のセンサ、例えば、N
tセンサ21,Noセンサ22,θtセンサ23等が電
気的に接続されている。前記Ntセンサ21は、トルク
コンバータ4のタービン(即ち、歯車変速装置3の入力
軸3a)の回転速度Ntを検出するタービン回転速度セ
ンサである。また、前記Noセンサ22は、図示しない
トランスファドライブギヤの回転速度Noを検出するト
ランスファドライブギヤ回転速度センサである。コント
ローラ40は、この回転速度Noに基づいて車速Vを演
算することができる。そして、前記θtセンサ23は、
エンジン1の図示しない吸気通路途中に配設されたスロ
ットル弁の弁開度θtを検出するスロットル弁開度セン
サである。これら各センサ21〜23は、所定の時間周
期毎に検出信号をコントローラ40に供給している。
【0027】コントローラ40の記憶装置には、高速変
速段から低速変速段に、本実施例では第2速から第1速
へダウンシフトするための結合側摩擦係合手段制御手順
と解放側摩擦係合手段制御手順とが予め記憶されてい
る。コントローラ40は、これらの手順を所定の周期で
繰り返し実行することで、結合側となる1速用クラッチ
33と解放側となる2速用クラッチ34とのつかみ換え
操作を行い、自動変速機2のシフトチェンジを実施す
る。
【0028】各制御プラグラムの各々は、大略第1過程
〜第4過程の4過程からなっており、第1過程はコント
ローラ40が変速の必要性を認識するまで(図13中、
a点以前)、第2過程は解放側となる2速用クラッチ3
4の係合を完全に解放して伝達トルクを0にする一方、
係合側となる1速用クラッチ33のがた詰め操作を完了
するまで(図13中、a点〜b点間)、第3過程は両ク
ラッチのつかみ換え操作を実施しながらタービン回転数
Ntを第1速段における回転速度に同期させるまで(図
13中、b点〜d点)、第4過程は両クラッチのつかみ
換えを完了するまで(図13中、d点〜f点)となって
いる。
【0029】次に、コントローラ40が、自動変速機2
のシフトチェンジを実施する手順について説明する。結合側変速制御 先ず、結合側摩擦係合手段制御手順について、図5乃至
図12に基づき、図13を参照しながら説明する。コン
トローラ40は、1速用クラッチ33を制御するための
1速用ソレノイド弁制御ルーチンを繰り返し実行するこ
とで、1速用ソレノイド弁11を制御する。
【0030】始めに、コントローラ40は、この駆動ル
ーチンの第1過程を実行する。即ち、図5のステップS
60において、コントローラ40は、フラグIZAが1
以上であるか否かを判断する。後述するように、コント
ローラ40が、このプログラムに従いダウンシフトを行
っている最中、つまり、第2過程以降を実行している場
合においては、フラグIZAは1以上の値に設定されて
いる。従って、ダウンシフトの変速指令の有無を判断す
る第1過程を実行している場合には、フラグIZAは0
に設定されており、コントローラ40はステップS61
に進む。
【0031】ステップS61では、コントローラ40
は、例えば、車速Vとスロットル弁開度θt等に基づ
き、第2速から第1速へのダウンシフトの必要性を判断
する。そして、現在の車両の走行状態からみて、引き続
き第2速で走行することが適しており、第1速へのダウ
ンシフトが不必要であると判断した場合、即ち、変速指
令が無い場合には、コントローラ40はこのルーチンを
終了し、そして、所定の時間周期でこのルーチンを再度
実行する。つまり、コントローラ40は、ステップS6
1においてダウンシフトの変速指令が有るまで、第1過
程を繰り返し実行する。
【0032】一方、ステップS61において、コントロ
ーラ40が、第2速から第1速へのダウンシフトの必要
性を認識すると(図13中a時点)、コントローラ40
はステップS62に進み、従って、第1過程から第2過
程に移行する。なお、コントローラ40は、第2速から
第1速への変速指令を出力したとき、前述したカウンタ
をスタートさせて、変速指令出力時点からの経過時間T
aを計測し始める。
【0033】第2過程では、コントローラ40は、1速
用ソレノイド弁11をデューティ率100%で駆動させ
ることにより、供給可能な最大油圧を1速用クラッチ3
3に供給し、最短時間で1速用クラッチ33のがた詰め
操作を行う。この場合、コントローラ40は、1速用ク
ラッチ33のがた詰め操作の完了と、後述する2速用ク
ラッチ34の結合解除の完了とを図13中b時点におい
て一致させるべく、1速用ソレノイド弁11の操作開始
時点を調整する。
【0034】ステップS62において、コントローラ4
0は、フラグIZAを1に設定する。これにより、フラ
グIZAは、ダウンシフトの実施途中であることを示す
ことになる。そして、コントローラ40は、ステップS
64に進み、各種の記憶値を前述の記憶装置から読み出
す。具体的に説明すると、コントローラ40は、時間T
f,T0’,T1,T2、デューティ率Da0,De,Dka
を読み出す。ここで、時間Tfは1速用クラッチ33の
がた詰め時間を、時間T0’は2速用クラッチ34の油
圧解放時間を、時間T1,T2は1速用クラッチ33の第
4過程における係合デューティ率出力時間を、デューテ
ィ率Da0は1速用クラッチ33のがた詰め操作後におい
て、同クラッチ制御用のソレノイド弁11をフィードバ
ック制御するための初期デューティ率を、デューティ率
Deは、タービンの回転速度Ntが第1速同期回転速度
Ntjに一致したと判断した後で1速用クラッチ33制御
用ソノレイド弁11を駆動するデューティ率を、デュー
ティ率Dkaは、1速用クラッチ33のクラッチピストン
52の位置をリターンスプリング53の付勢力に対向し
て保持するための最低デューティ率(保持デューティ
率)を、それぞれ示している。
【0035】なお、各クラッチ33,34のがた詰め時
間Tf,Tf’及び油圧解放時間T0,T0’は、各クラ
ッチ33、34に供給される作動油の温度、あるいは、
前述したオイルポンプの回転速度等に応じて補正するこ
とが好ましい。作動油温度は、主として作動油の粘性に
大きく影響を及ぼし、従って、クラッチに供給される作
動油圧の立上り時間に大きく影響を及ぼす。作動油温度
が低ければ低い程、時間Tf,Tf’及びT0,T0’は
より大きい値に補正され、それらの補正係数は実験的に
設定される。一方、オイルポンプの回転速度は、オイル
ポンプの吐出圧、吐出量に影響を及ぼす。容量が大き
く、低回転においても吐出圧に充分な余裕を有するオイ
ルポンプを使用する場合には、特に、問題はないが、小
容量のオイルポンプを使用する場合には、補正が必要で
ある。この場合、回転数が所定回転数以下のときにおい
て、回転数が低い程、大きく補正する必要がある。さら
に、時間Tf,Tf’はそれぞれ学習制御により補正さ
れ、各クラッチ33,34の経時変化について対応でき
るようになっている。ここで、使用される学習制御とし
てはUSP4943920号に開示されている学習方法
を用いることができる。
【0036】また、上記デューティ率Deは、記憶装置
に記憶されている所定のマップに基づいて、エンジンの
負荷状態、タービンの入力軸トルク等に応じて決定され
る。このとき、エンジンの負荷状態は、例えば、前述し
たθtセンサ23で検出されるスロットル弁開度θt
や、図示しないエアフローセンサで検出されるエンジン
の吸入空気量等から判断すれば良い。
【0037】この後、コントローラ40は、ステップS
65に進み、前記カウンタで計測している経過時間Ta
を読み出す。そして、コントローラ40は、図6のステ
ップS70に進む。ステップS70では、コントローラ
40は、第2過程が終了したか否かを判断する。具体的
には、コントローラ40は、前記経過時間Taが前記1
速用クラッチ33のがた詰め時間Tfよりも大きく、且
つ、前記2速用クラッチ34の油圧解放時間T0’より
も大きいか否かを判断する。この判断が否である場合、
すなわち、1速用クラッチ33のがた詰めが未だ終了し
ておらず、2速用クラッチ34からの油圧解放も終了し
ていないときには、コントローラ40はこのルーチンを
繰り返す毎にステップS70から図7のステップS80
に進み、1速用クラッチ33のがた詰め操作を継続す
る。
【0038】ステップS80〜S83では、コントロー
ラ40は、前記1速用クラッチ33のがた詰め時間Tf
と2速用クラッチ34の油圧解放時間T0’との大小関
係を判断し、2速用クラッチ34の結合が完全に解除さ
れてトルク伝達量が0となる時点と、1速用クラッチ3
3のがた詰め操作が完了する時点とを一致させ、クラッ
チ33,34のつかみ換えが円滑に行われるように、2
速用クラッチ34の作動油圧の解放開始時点と、1速用
クラッチ33のがた詰め操作開始時点とを調整する。
【0039】図13及び図28は、1速用クラッチ33
のがた詰め時間Tfが2速用クラッチ34油圧解放時間
T0’よりも長い場合を例示しており、この場合には、
1速用クラッチ33のがた詰め操作を開始した後、時間
(Tf−T0’)が経過した時点で(すなわち、図中h
時点から)、2速用クラッチ34の油圧解放を開始する
ことで、1速用クラッチ33のがた詰め操作と2速用ク
ラッチ34の油圧解放とを、図中b時点で同時に完了さ
せることができる。
【0040】図13及び図28に例示する場合には、ス
テップS80における判別結果は否となるので、コント
ローラ40はステップS81に進む。そして、ステップ
S81において、コントローラ40は1速用ソレノイド
弁11をデューティ率100%で駆動し、これにより、
1速用クラッチ33のがた詰め操作を、2速用クラッチ
34の油圧解放よりも先に開始する。従って、1速用ク
ラッチ33の作動油圧は、上昇し始める(図28)。
【0041】コントローラ40は、このステップS81
を実行した後、このルーチンを終了する。そして、所定
の周期時間の後、このルーチンの次の実行においては、
変速指令が有った直後に前述したステップS62でフラ
グIZAが1に設定されていることから、図5のステッ
プS60の判別条件を満たすことになり、コントローラ
40は、ステップS60からステップS65に進む。そ
して、コントローラ40は、図6のステップS70、図
7のステップS80,S81へと進み、1速用クラッチ
33のがた詰め操作を継続する。このがた詰め操作は、
図13及び図28中のa時点とb時点の間の区間におい
て継続され、これにより、第2過程が進行される。
【0042】なお、1速用クラッチ33のがた詰め操作
を行っている場合には、このクラッチ33には多量の作
動油が供給されているものの、これに応じてクラッチピ
ストン52が往動するので、図28に示すように、1速
用クラッチ33の作動油圧は略一定に推移する。一方、
上述したステップS80において、1速用クラッチ33
のがた詰め時間Tfに比べて、2速用クラッチ34油圧
解放時間T0’が大きい場合には、コントローラ40
は、ステップS82に進む。この場合には、図29に示
すように、2速用クラッチ34の係合が完全に解除され
る時点と、1速用クラッチ33のがた詰め操作が完了す
る時点とを図中b’時点で一致させるには、2速用クラ
ッチ34の油圧解放を開始した後、時間(T0’−T
f)の経過後に(即ち、h’時点から)、1速用クラッ
チ33のがた詰め操作を開始することが必要である。
【0043】従って、経過時間Taが、時間(T0’−
Tf)に達するまでは、1速用クラッチ33のがた詰め
操作を行うことがなく、ステップS82における条件を
満たさない場合には、コントローラ40はステップS8
3に進み、1速用ソレノイド弁11のデューティ率を0
%で出力する。コントローラ40は、ステップS82の
条件が満たされるまでの間、このプログラムを繰り返し
実行しながらステップS83を実行し、経過時間Taが
時間(T0’−Tf)に達するまで、1速用ソレノイド
弁11のデューティ率を0%に設定して待機する。
【0044】そして、このプログラムを繰り返し実行す
るうちに、経過時間Taが時間(T0’−Tf)を越え
て、ステップS82の条件を満たした場合には、コント
ローラ40はステップS82からS81に進む。これに
より、コントローラ40がこのプログラムを繰り返し実
行しながら、がた詰め時間Tfにわたり、1速用ソレノ
イド弁11をデューティ率100%で駆動し続ける。こ
れにより、プログラムの第2過程が進行する。
【0045】そして、前記経過時間Taが、図13中b
時点に達すると、1速用クラッチ33のがた詰め操作が
完了し、しかも、後述するように、2速用クラッチ34
の係合解除も完了する。従って、ステップS70の判別
結果が肯定になり、コントローラ40の実行は、第2過
程から第3過程に移行する。第3過程に入ると、コント
ローラ40は、ステップS71に進み、フラグIZAが
4に等しいか否かを判別する。第2過程から第3過程に
移行した直後では、フラグIZAは1に設定されてお
り、また、タービンの回転速度Ntは、通常は第2速同
期回転速度Ntiから外れていない筈であるから、コント
ローラ40は、ステップS71からS72,S73,S
74,S75の各制御を行った後、図8のステップS9
0に進むことになる。
【0046】ステップS90において、コントローラ4
0は、フラグIZAを2に設定し、ステップS91に進
む。ステップS91では、コントローラ40は、1速用
ソレノイド弁11のデューティ率Daを初期デューティ
率Da0に設定する。そして、ステップS92に進み、コ
ントローラ40は、デューティ率Daが保持デューティ
率Dka以上であるか否かを判断する。そして、デューテ
ィ率Daが保持デューティ率Dka以上であれば、コント
ローラ40は、ステップS93を実行することなく、ス
テップS94に進む。
【0047】一方、ステップS92において、デューテ
ィ率Daが保持デューティ率Dkaよりも小さい値の場合
には、コントローラ40はステップS93に進む。デュ
ーティ率Daが保持デューティ率Dkaよりも小さい値の
場合には、デューティ率Daで1速用ソレノイド弁11
を駆動すると、リターンスプリング53のばね力に対向
して、1速用クラッチ33のクラッチピストン52の位
置を保持することができずに、摩擦係合板50のクラッ
チプレート50aとクラッチディスク50bとが互いに
離間し、再度がた詰め操作が必要となってしまう。従っ
て、コントローラ40は、ステップS93において、デ
ューティ率Daを、クラッチピストン52の位置を保持
する上での最小油圧を供給する保持デューティ率Dkaに
設定し直し、ステップS94に進む。
【0048】ステップS94において、コントローラ4
0は、デューティ率Daで1速用ソレノイド弁11を駆
動する。つまり、この場合においては、コントローラ4
0は、初期デューティ率Da0(又は、Dka)で1速用ソ
レノイド弁11を駆動させる(図13中b時点)。そし
て、ステップS94を実行すると、コントローラ40
は、このルーチンを終了させる。
【0049】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、図5のステップS60、S65、図6
のステップS70〜S75へと進む。ここで、前述した
ステップS90においてフラグIZAが2に設定されて
いることから、ステップS75における判別条件が満た
され、コントローラ40は図9のステップS100に進
む。
【0050】このステップS100において、コントロ
ーラ40は、デューティ率増大量ΔDa2を読み出す。こ
の増大量ΔDa2は、例えば、第2速から第1速、第3速
から第2速等のダウンシフトの態様ごとに予め設定され
ている所定値である。この後、コントローラ40は、ス
テップS101において前回デューティ率Daに前記増
大量ΔDa2を加えて新たなデューティ率Daとし、前述
の図8のステップS92に進む。そして、コントローラ
40は、このステップS92からS94を実行し、前述
したように、1速用ソレノイド弁11をデューティ率D
aで駆動する。
【0051】コントローラ40は、後述するように、タ
ービン回転速度Ntの第2速同期回転外れを検出するま
で(図13中b時点からc時点間)、1速用ソレノイド
弁11のデューティ率Daを制御周期毎にΔDa2ずつ増
加させる。これにより、1速用クラッチ33は、がた詰
め操作完了位置から徐々に結合を開始し、たとえエンジ
ン1がパワーオフ状態にあっても1速用クラッチ33に
よる伝達トルクが発生してタービン回転速度Ntが第2
速同期回転速度Ntiから外れ、第1速同期回転速度Ntj
に向かって増加し始める(図13)。
【0052】そして、この同期外れが進み、タービン回
転速度Ntと第2速同期回転速度Ntiとの回転差が、Δ
Nbに達すると、図6のステップS74の条件が満たさ
れることになり、これにより、コントローラ40は、第
2速同期回転外れを検出することになる(図13中c時
点)。第2速同期回転外れを検出すると、コントローラ
40は図10のステップS110に進む。
【0053】コントローラ40は、ステップS110に
おいてフラグIZAを3に設定した後、前述した初期デ
ューティ率Da0を最新のデューティ率Daに書き換え
る。いち早く変速制御(1速用クラッチ33の伝達トル
クのフィードバック制御)を開始するためには、初期デ
ューティ率Da0をフィードバック制御開始時の最適デュ
ーティ率にできる限り近い値に設定しておくことが好ま
しい。そこで、上述のように、同期回転外れが検出され
た時点、即ち、変速開始時点におけるデューティ率を、
変速制御が実行される毎に学習して、これを順次初期デ
ューティ率Da0として更新し記憶する(ステップS11
1)。
【0054】この後、コントローラ40はステップS1
11aに進み、後述する前回偏差値(Ge)n-1,(G
i)n-1に、初期値として0を代入し、これらをリセッ
トしておく。次に、コントローラ40はステップS11
2に進み、タービン回転速度Ntの変化率(Nt)’を
求める。具体的には、コントローラ40は、前回検出し
たタービン回転速度Ntと今回検出したタービン回転速
度Ntに基づき、タービン回転速度Ntの時間微分値で
ある実タービン回転速度変化率(Nt)’を求める。な
お、記号(Nt)’は、タービン回転速度Ntの時間微
分値を表すものとし、その他の時間微分値も同様に表す
ものとする。
【0055】そして、ステップS113に進み、コント
ローラ40は、目標タービン回転速度変化率(Nia)’
を読み出す。この目標タービン回転速度変化率(Ni
a)’は、各ダウンシフトの態様毎に予め設定されてい
る所定値であり、予めコントローラ40の記憶装置に記
憶されている。この後、コントローラ40は、ステップ
S114に進み、前記実タービン回転速度変化率(N
t)’と目標タービン回転速度変化率(Nia)’との差
に基づきデューティ率補正量(フィードバック補正量)
ΔDafを求める。補正量ΔDafの求め方は、種々の方法
が適用でき、特に限定されないが、従来公知のPID制
御における演算方法が適用できる。
【0056】図14は、このPID制御における具体的
な補正量演算手順の一例を示している。先ず、コントロ
ーラ40は、ステップS300において、目標タービン
回転速度変化率(Nia)’から実タービン回転速度変化
率(Nt)’を減算し、今回偏差値(Ge)nを求める。
この後、コントローラ40はステップS301からS3
03を実行して、積分補正量(Gi)n、比例補正量Gp
及び微分補正量Gdを求める。
【0057】具体的に説明すると、コントローラ40
は、ステップS301において、前回の積分補正量(G
i)n-1に、今回の偏差値(Ge)nに所定係数Kiを乗
じた値を加えて、今回の積分補正量(Gi)nを求め
る。次に、ステップS302では、今回偏差値(Ge)
nに所定係数Kpを乗じて、比例補正量Gpを求める。
そして、ステップS303では、今回の偏差値(Ge)
nから前回の偏差値(Ge)n-1を減算して得られた値
に、所定係数Kdを乗じて、微分補正量Gdを求める。
この後、コントローラ40は、ステップS304に進
み、積分補正量(Gi)n、比例補正量Gp及び微分補
正量Gdの合計値としてデューティ率補正量ΔDafを求
める。なお、所定係数Ki,Kp,Kdは実験的に適宜
値に設定される。
【0058】そして、コントローラ40は、ステップS
305に進んで、ステップS111aにてリセットされ
た前回偏差値(Ge)n-1を今回求めた偏差値(Ge)n
に設定してこれを記憶すると共に、ステップS306に
進んで、ステップS111aにてリセットされた前回積
分補正量(Gi)n-1を今回求めた積分補正量(Gi)n
に設定してこれを記憶した後、この補正量演算ルーチン
を終了する。
【0059】図10に戻り、コントローラ40はステッ
プS115に進み、デューティ率Daを、前記初期値D
a0と補正量ΔDafとの和として設定する。この後、コン
トローラ40は、図8のステップS92に進み、前述し
たように、ステップS92からS94を実行して、1速
用ソレノイド弁11をこのデューティ率Daで駆動す
る。このように、コントローラ40はフィードバック制
御を開始し、タービン回転速度Ntを、その実タービン
回転速度変化率(Nt)’が目標タービン回転速度変化
率(Nia)’に等しくなるようにして増加させる。
【0060】次に、このルーチンが実行されると、コン
トローラ40は、ステップS60,S65,S70〜S
73を順次実行する。前述したステップS110におい
てフラグIZAが3に設定されていることから、コント
ローラ40は、ステップS73から図10のステップS
112に進む。そして、コントローラ40は、ステップ
S112〜S115,S92〜S94を実行し、実ター
ビン回転速度変化率(Nt)’を目標回転速度変化率
(Nia)’に等しくすべく1速用ソレノイド弁11のデ
ューティ率Daのフィードバック制御を行う。即ち、コ
ントローラ40は、タービン回転速度Ntが第1速同期
回転速度Ntjに同期したことを検出する(図13中d時
点)まで、このプログラムを繰り返し実行しながらフィ
ードバック制御を継続する。これにより、1速用クラッ
チ33の係合が徐々に進み、また、後述するように、2
速用クラッチ34も操作されることから、図13に示す
ように、タービン回転速度Ntが増加する。
【0061】そして、タービン回転速度Ntが、第1速
同期回転速度Ntjに近づくと、具体的には、タービン回
転速度Ntと第1速同期回転速度Ntjとの差の絶対値が
所定値ΔNf(例えば、50rpm )以下に減少すると、
コントローラ40は、タービン回転速度Ntの第1同期
速回転速度Ntjへの同期を検出する(図13中d時
点)。同期完了を検出すると、図6のステップS72の
判別結果が肯定となり、コントローラ40は、図11の
ステップS121に進んで、その実行を第3過程から第
4過程に移行する。また、このとき、コントローラ40
は、前記カウンタを利用して第4過程移行後の経過時間
Tbの計測を開始する。
【0062】ステップS121において、コントローラ
40は、フラグIZAを4に設定する。そして、コント
ローラ40は、ステップS122に進んでデューティ率
DaにステップS64で読出したデューティ率Deを設
定する。そして、コントローラ40は、図8のステップ
S92からS94を実行し、1速用ソレノイド弁11を
デューティ率Da(=De)で駆動する。つまり、図1
3中d時点において、1速用ソレノイド弁11のデュー
ティ率Daを、所定デューティ率Deに急激に増加させ
る。
【0063】次に、前述したステップS121において
フラグIZAが4に設定されていることから、ステップ
S71の判別結果が肯定となり、図12のステップS1
30に進む。ステップS130では、コントローラ40
は、前記経過時間Tbを読み出す。そして、ステップS
131に進み、この経過時間Tbと前記係合デューティ
率出力時間T1とを比較する。つまり、経過時間Tbが
係合デューティ率出力時間T1に達するまで、コントロ
ーラ40は、このルーチンを繰り返し実行する際、ステ
ップS131からS132に進み、前回出力したデュー
ティ率Da、即ちデューティ率Deで、1速用ソレノイ
ド弁11を駆動し続ける(図13中d時点からe時
点)。
【0064】そして、経過時間Tbが係合デューティ率
出力時間T1に達すると(e時点)、コントローラ40
は、ステップS131からステップS133に進み、経
過時間Tbが、時間(T1+T2)に達したか否かを判断
する。そして、この条件を満たしていない場合には、コ
ントローラ40はステップS134に進み、デューティ
率増大量ΔDa1を読み出す。このデューティ率増大量Δ
Da1は、上述した増大量ΔDa2と同様に、例えば、各ダ
ウンシフトの態様ごとに適宜値に予め設定されている。
【0065】この後、コントローラ40は、ステップS
135に進み、前回デューティ率Daに前記増大量ΔD
a1を加えて新たなデューティ率Daとする。そして、コ
ントローラ40は、図8のステップS92に進み、ステ
ップS94までを実行して、1速用ソレノイド弁11を
デューティ率Da(=Da+ΔDa1)で駆動する。コン
トローラ40は、経過時間Tbが時間(T1+T2)に達
するまで、このルーチンを繰り返し実行しながら、1速
用ソレノイド弁11のデューティ率Daを所定の割合
(ΔDa1)で徐々に増加させ、1速用クラッチ33の作
動油圧を徐々に上昇させる(図13中e時点からf時
点)。
【0066】図13中f時点において、経過時間Tbが
時間(T1+T2)に達すると、このステップS133に
おいて判別条件を満たすことになるので、コントローラ
40は、ステップS136に進む。ステップS136で
は、コントローラ40は、1速用ソレノイド弁11をデ
ューティ率100%で駆動させる。これにより、1速用
クラッチ33を完全に係合させることができ、後述する
ように、2速クラッチ34の係合も完全に解除されるの
で、各クラッチ33,34のつかみ換えが完了し、自動
変速機2の第2速から第1速へのダウンシフトが終了す
る。
【0067】なお、図中d時点からe時点までの区間に
おいて、必ずしも1速用ソレノイド弁11をデューティ
率Deで駆動し続ける必要はない。つまり、コントロー
ラ40は、d時点からf時点までの区間においても、デ
ューティ率Daを所定の増大量ΔDa1’ずつ漸増させる
構成としても良い。この後、コントローラ40は、ステ
ップS137に進み、フラグIZAを0に設定してこれ
をリセットした後、このルーチンを終了する。
【0068】なお、図13中破線で示すように、1速用
クラッチ33のがた詰め操作の途中において、タービン
回転速度Ntが上昇を開始し第2速同期回転速度Ntiか
ら外れた場合には、コントローラ40は、がた詰め操作
の完了を待って図6のステップS70からS71〜S7
4へと進み、図10のステップS110以降のフィード
バック制御を直ちに開始する。解放側変速制御 次に、解放側摩擦係合手段制御手順について、図15乃
至図26に基づいて、図13を参照しながら説明する。
コントローラ40は、2速用ソレノイド弁制御ルーチン
を繰り返し実行することで、2速用クラッチ34を操作
する2速用ソレノイド弁11’を制御する。なお、上述
したが、2速用ソレノイド弁11’は1速用ソレノイド
弁11とその構成が同一であるので、その図示は省略す
る。
【0069】コントローラ40は、始めに、この制御ル
ーチンの第1過程を実行する。即ち、図15のステップ
S160において、コントローラ40は、フラグIZR
が1以上であるか否かを判断する。後述するように、コ
ントローラ40が、この制御手順に従いダウンシフトを
行っている最中、つまり、第2過程以降を実行している
場合においては、フラグIZRは1以上の値に設定され
ている。従って、ダウンシフトの変速指令の有無を判別
する第1過程を実行している場合には、フラグIZRは
0に設定されており、コントローラ40はステップS1
61に進む。
【0070】ステップS161では、コントローラ40
は、図5のステップS61と同様に、第2速から第1速
へのダウンシフトの変速指令が有るか否かを判別する。
そして、変速指令が無い場合には、コントローラ40
は、このルーチンを終了し、そして、ステップS161
においてダウンシフトの変速指令が有るまで、第1過程
を繰り返し実行する。
【0071】一方、変速指令が有る場合には(図13中
a時点)、コントローラ40は、ステップS161から
ステップS162に進み、従って、プログラムの第1過
程から第2過程に移行する。このとき、コントローラ4
0は、前記カウンタを利用して、変速指令出力時点から
の経過時間Taの計測を開始する。なお、この経過時間
Taは、前述した1速用ソレノイド弁制御ルーチンにお
ける経過時間Taと共通の時間であり、1速用ソレノイ
ド弁制御ルーチンの実行が既に第2過程に移行している
場合には、この結合側の第2過程経過後の時間Taを、
解放側の第2過程経過後の時間Taとして共通に使用す
る。
【0072】第2過程では、コントローラ40は、2速
用ソレノイド弁11’をデューティ率0%として、2速
用クラッチ34の係合解除を最短時間で行うが、この場
合、コントローラ40は、前述したように、2速用クラ
ッチ34の係合解除の完了と、1速用クラッチ33のが
た詰め操作の完了とを図13及び図28中b時点におい
て一致させるべく、2速用ソレノイド弁11’の操作開
始時点を調整する。この制御については後述する。
【0073】ステップS162において、コントローラ
40は、フラグIZRを1に設定する。これにより、フ
ラグIZRは、ダウンシフトの実施途中であることを示
すことになる。そして、コントローラ40は、ステップ
S164に進み、各種の記憶値を読み出す。具体的に説
明すると、コントローラ40は、時間Tf,T0’,T
1,T2、デューティ率Dr0,Dkrを読み出す。ここで、
時間Tf,T0’は、それぞれ前述したように、1速用
クラッチ33のがた詰め時間,2速用クラッチ34の油
圧解放時間を、デューティ率Dr0は、2速用クラッチ3
4の油圧解放後における2速用ソレノイド弁11’の初
期デューティ率を、デューティ率Dkrは、2速用クラッ
チ34のクラッチピストンの位置を伝達トルクが0とな
る状態で保持する上での2速用ソレノイド弁11’のデ
ューティ率を、それぞれ示している。
【0074】この後、コントローラ40は、ステップS
165に進んで前記経過時間Taを読み出した後、図1
6のステップS170に進む。ステップS170では、
コントローラ40は、2速用クラッチ34の係合解除を
開始するタイミングか否かを判別する。具体的には、コ
ントローラ40は、2速用クラッチ34の油圧解放時間
T0’が1速用クラッチ33のがた詰め時間Tfよりも
小さく、且つ、前記経過時間Taが、時間(Tf−T
0’)以下であるか否かを判断する。
【0075】がた詰め時間Tfが油圧解放時間T0’よ
りも大きい場合、2速用クラッチ34の係合が完全に解
除される時点と、1速用クラッチ33のがた詰め操作が
完了する時点とをb時点で一致させるには、1速用クラ
ッチ33のがた詰め操作を開始した後、時間(Tf−T
0’)の経過後に、2速用クラッチ34の係合解除を開
始することが必要である。
【0076】図13及び図28に示す場合には、がた詰
め時間Tfは油圧解放時間T0’よりも大きいので、前
記経過時間Taが時間(Tf−T0’)に達していない
場合には、即ち、図13中a時点からh時点間において
は、コントローラ40は、図17のステップS180に
進み、2速用ソレノイド弁11’をデューティ率100
%で引き続き駆動させて、2速用クラッチ34の係合解
除の開始を見合わせる。
【0077】そして、コントローラ40は、経過時間T
aが時間(Tf−T0’)に達する(図13及び図28
中h時点)まで、このルーチンを繰り返し実行して、図
15のステップS160,S165、図16のステップ
S170、図17のステップS180を繰り返し行い、
2速用クラッチ34を係合位置に保持する。なお、図2
9に示すように、油圧解放時間T0’が、がた詰め時間
Tfよりも大きい場合には、コントローラ40は、後述
するステップS175を判別した後図18のステップS
185に進み、図中a’時点より、2速用ソレノイド弁
11’のデューティ率を0%として係合解除を開始する
ことになる。
【0078】図13に戻り、図中h時点において、経過
時間Taが時間(Tf−T0’)に達すると、図16の
ステップS170における条件が否となるので、コント
ローラ40は、ステップS171に進む。ここで、前述
したステップS162において、フラグIZRは1に設
定されていることから、また、通常はタービン回転速度
Ntも第2速同期回転速度Ntiを脱したと見做されない
ことから、コントローラ40は、ステップS171から
S172〜S174の各判断を実行した後、ステップS
175へと進む。
【0079】ステップS175において、コントローラ
40は、経過時間Taが、時間Tf及びT0’よりも大
きいか否かを判断する。いま、経過時間Taが時間(T
f−T0’)に達した直後なので、ステップS175の
条件は否となり、コントローラ40は図18のステップ
S185に進む。そして、コントローラ40は、2速用
ソレノイド弁11’をデューティ率0%で駆動し、2速
用クラッチ34の係合解除を開始する(図13中h時
点)。これにより、2速用クラッチ34の作動油圧は、
急激に減少する(図28)。
【0080】そして、コントローラ40がこのルーチン
を繰り返し実行し、2速用ソレノイド弁11’をデュー
ティ率0%で駆動させている時間が、油圧解放時間T
0’に達すると(図13中b時点)、2速用クラッチ3
4の係合が完全に解除され、伝達トルクが0となる。同
時に、上述したように、1速用クラッチ33のがた詰め
作業も完了する。これにより、各クラッチ33,34の
つかみ換えが円滑に行われ、変速制御手段は第2過程か
ら第3過程に移行する。
【0081】図16のステップS175の条件が満たさ
れると、コントローラ40は、図19のステップS19
0に進み、2速用ソレノイド弁11’のデューティ率D
rに前記読み出したデューティ率Dkrを代入する。この
デューティ率Dkrで2速用ソレノイド弁11’を駆動す
ると、2速用クラッチ34のクラッチピストン位置及び
作動油圧は一定に保持される。いま、2速用クラッチ3
4のクラッチピストンは、係合が完全に解除された直後
の位置、即ち、係合する直前の位置にあるので、2速用
ソレノイド弁11’をデューティ率Dkrで駆動すると、
2速用クラッチ34のクラッチピストンは係合開始直前
位置で待機することになる。
【0082】そして、デューティ率Drを上述のような
デューティ率Dkrに設定した後、コントローラ40は、
ステップS192における保持デューティ率判別を行っ
てステップS194に進む。ステップS192では、コ
ントローラ40は、デューティ率Drが、前述した保持
デューティ率Dkr以上であるか否かを判別する。この判
別は、後述するフィードバック制御において、2速用ソ
レノイド弁11’のデューティ率Drが上述した保持デ
ューティ率Dkr以下に設定されないようにするためのも
のである。
【0083】デューティ率Drが保持デューティ率Dkr
よりも小さい値の場合、このデューティ率Drで2速用
ソレノイド弁11’を駆動すると、リターンスプリング
53のばね力に対向して、2速用クラッチ34のクラッ
チピストンの位置を保持することができずに、各摩擦係
合板50(クラッチプレート50a,クラッチディスク
50b)が互いに離間する。このため、当該2速用クラ
ッチ34の再係合を開始するには、がた詰め操作が必要
となる。従って、デューティ率Drが保持デューティ率
Dkr以上であれば、コントローラ40は、ステップS1
93を実行することなくステップS194に進み、デュ
ーティ率Drが保持デューティ率Dkrよりも小さい値で
ある場合には、コントローラ40はステップS193を
実行し、デューティ率Drを、そのクラッチピストンの
位置を保持する上で、最小油圧を供給する保持デューテ
ィ率Dkrに設定し直し、ステップS194に進む。
【0084】ステップS194では、コントローラ40
は、デューティ率Drで2速用ソレノイド弁11’を駆
動する。2速用クラッチ34から油圧が解放された直後
(図13及び図28のb時点)においては、コントロー
ラ40はデューティ率Dkrで2速用ソレノイド弁11’
を駆動させる。コントローラ40は、所定の制御周期で
このルーチンを繰り返し実行することで、2速用ソレノ
イド弁11’を保持デューティ率Dkrで駆動し続ける。
この状態は、少なくとも、コントローラ40がタービン
回転速度Ntの第2速同期回転外れを検出するまで(図
13中c時点)継続される。これにより、2速用クラッ
チ34は、前述したように、係合開始直前位置に保持さ
れる。
【0085】そして、図13中c時点において、コント
ローラ40が、タービン回転速度Ntの第2速同期回転
速度Ntiからの離脱(同期外れ)を検出すると、図16
のステップS174の条件が満たされることになり、図
20のステップS200が実行される。コントローラ4
0は、ステップS200においてフラグIZRに、変速
開始を意味する値2を設定し、ステップS201に進
む。ステップS201では、前記経過時間Taと、がた
詰め時間Tf及び油圧解放時間T0’との大小関係を調
べ、2速用クラッチ34の係合解除及び1速用クラッチ
33のがた詰め操作がともに完了しているか否かを判断
する。
【0086】この判別が否定の場合には、2速用クラッ
チ34の油圧解放中に、上述した同期外れを検出したこ
とを意味する(図13中c’時点)。このような事態
は、記憶している油圧解放時間T0’が経過する前に、
実際には2速用クラッチ34の油圧解放が完了し、ター
ビン回転速度Ntが上昇することにより生ずる。このよ
うな場合には、コントローラ40は、ステップS202
〜S204を実行することなくステップS206に進
み、直ちに、後述する2速用ソレノイド弁11’のフィ
ードバック制御(伝達トルクのフィードバック制御)を
開始する。
【0087】一方、ステップS201の判別結果が肯定
で、同期外れ検出前にクラッチ34,33の係合解除及
びがた詰め操作がともに完了している場合には、コント
ローラ40はステップS202に進み、タービン回転速
度Ntの実タービン回転速度変化率(Nt)’を求め
る。そして、ステップS203に進み、コントローラ4
0は、2速用クラッチ34の油圧を制御するための目標
タービン回転速度変化率(Nir)’を読み出す。この目
標タービン回転速度変化率(Nir)’は、各ダウンシフ
トの態様毎に設定されている所定値であり、また、前述
した1速用クラッチ33の油圧制御のための目標タービ
ン回転速度変化率(Nia)’以上となるように設定され
ており、予めコントローラ40の記憶装置に記憶されて
いる。
【0088】ところで、逆に、1速用クラッチ33の目
標タービン回転速度変化率(Nia)’を2速用クラッチ
34の目標タービン回転速度変化率(Nir)’以上とな
るように設定した場合、運転状態がパワーオフ状態であ
るとき、1速用クラッチ33は大きく設定された目標タ
ービン回転速度変化率(Nia)’に基づいてタービン回
転数Ntを上げようとするので係合側に制御される。ま
た、2速用クラッチ34は小さく設定された目標タービ
ン回転速度変化率(Nir)’に基づいてタービン回転数
Ntを下げようとするので、こちらも係合側に制御され
ることになる。このため、両クラッチ33,34とも係
合状態になり、インタロックが発生する恐れがあるが、
本発明では、(Nir)’>(Nia)’に設定しているの
で、このようなインタロックを防止することができる。
【0089】この後、コントローラ40は、ステップS
204に進み、演算した実タービン回転速度変化率(N
t)’と、読み出した目標タービン回転速度変化率(N
ir)’とを比べる。そして、この実タービン回転速度変
化率(Nt)’が目標タービン回転速度変化率(Ni
r)’以下の場合(ステップS204の判別結果が否定
の場合)には、コントローラ40は、ステップS205
に進み、デューティ率Drを前述した保持デューティ率
Dkrに設定したままにして図19のステップS192に
進み、さらに、ステップS194までを実行して、2速
用ソレノイド弁11’をそのデューティ率Dr(=Dk
r)で駆動する(図13中c時点)。
【0090】なお、図13の例示の場合とは異なるが、
同期外れを検出した時点(図13中c時点)ですでに実
タービン回転速度変化率(Nt)’が目標タービン回転
速度変化率(Nir)’よりも大きく、ステップS204
の判別結果が肯定となる場合には、コントローラ40
は、ステップS206に進んでフラグIFBに1を設定
してフィードバック制御の開始を記憶させた後、ステッ
プS207に進んでデューティ率Drをフィードバック
制御の初期デューティ率Dr0に設定する。この後、コン
トローラ40は、図19のステップS192に進み、現
デューティ率Drが保持デューティ率Dkr以下か否かの
チェックを行った後、2速用ソレノイド弁11’をデュ
ーティ率Drで駆動し、フィードバック制御を開始す
る。
【0091】次に、コントローラ40がこのルーチンを
実行すると、前記ステップS200でフラグIZRが2
に設定されていることから、ステップS173の判別結
果が肯定となり、図21のステップS210に進む。コ
ントローラ40は、上述した場合と同様に、ステップS
210において実タービン回転速度変化率(Nt)’を
求めた後、ステップS211及びS212において2速
用クラッチ34を制御するための目標タービン回転速度
変化率(Nir)’及び1速用クラッチ33を制御するた
めの目標タービン回転速度変化率(Nia)’を読み出
す。
【0092】そして、ステップS213に進み、経過時
間Taが、がた詰め時間Tf及び油圧解放時間T0’よ
りも大きいか否かを判別する。この判別結果が否定の場
合には、上述のステップS201において判別結果が否
定である場合と同様に、2速用クラッチ34の油圧解放
中に、上述した同期外れを検出したことを意味する(図
13中c’時点)。このような場合には、コントローラ
40は、図22のステップS224に進み、直ちに、後
述する2速用ソレノイド弁11’のフィードバック制御
を開始する。
【0093】一方、ステップS213において、経過時
間Taが、がた詰め時間Tf及び油圧解放時間T0’よ
りも大きい場合には、コントローラ40はステップS2
14に進み、フラグIFBが1であるか否かを判別す
る。ここで、図13の例示の場合には、同期外れ検出直
後でステップS206を実行しておらずフラグIFBは
リセットされた状態なので、コントローラ40は図22
のステップS220に進む。
【0094】コントローラ40は、ステップS220に
おいて、再び実タービン回転速度変化率(Nt)’と目
標タービン回転速度変化率(Nir)’とを比較する。コ
ントローラ40は、実タービン回転速度変化率(N
t)’が目標タービン回転速度変化率(Nir)’を超え
るまで、2速用ソレノイド弁11’をデューティ率Dkr
で駆動し続け、実タービン回転速度変化率(Nt)’が
目標タービン回転速度変化率(Nir)’を超えた後にフ
ィードバック制御を開始する。
【0095】いま、図13においては、同期外れ検出直
後に検出される実タービン回転速度変化率(Nt)’は
目標タービン回転速度変化率(Nir)’よりも小さい場
合を示してある。従って、コントローラ40は、ステッ
プS220からS221に進み、デューティ率Drに保
持デューティ率Dkrを引き続き設定する。そして、図1
9のステップS192に進み、現デューティ率Drが保
持デューティ率Dkr以下か否かのチェックを行った後、
2速用ソレノイド弁11’をそのデューティ率Dr(=
Dkr)で駆動する。
【0096】コントローラ40は、図13中c時点から
j時点間において、実タービン回転速度変化率(N
t)’が目標タービン回転速度変化率(Nir)’以下で
あることを判別して、2速用ソレノイド弁11’をデュ
ーティ率Dr(=Dkr)で繰り返し駆動し続ける。一
方、図13に示すように、実タービン回転速度変化率
(Nt)’が増加して、目標タービン回転速度変化率
(Nir)’を超えると(j時点)、コントローラ40
は、前述したように、フィードバック制御を開始する。
つまり、コントローラ40は、ステップS220におけ
る判別結果が肯定であることから、ステップS222に
進み、フラグIFBに1を設定して、フィードバック制
御の開始を記憶する。この後、ステップS233におい
て、デューティ率Drをフィードバック初期値としての
初期デューティ率Dr0に設定し、ステップS192から
ステップS194を実行して、2速用ソレノイド弁1
1’をデューティ率Dr(=Dr0)で駆動するフィード
バック制御を開始させる(図中j時点)。
【0097】そして、コントローラ40は、次にこのル
ーチンを実行すると、前記ステップS222において、
フラグIFBが1に設定されていることから、ステップ
S214の判別結果が肯定となり、ステップS215に
進む。そして、ステップS215において、コントロー
ラ40は、実タービン回転速度変化率(Nt)’と1速
用クラッチ33を制御するための目標タービン回転速度
変化率(Nia)’とを比較する。いま、実タービン回転
速度変化率(Nt)’が目標タービン回転速度変化率
(Nia)’よりも大きいことから、コントローラ40
は、ステップS215から図22のステップS225に
進む。
【0098】ステップS225では、コントローラ40
は、実タービン回転速度変化率(Nt)’と2速用クラ
ッチ34を制御するための目標タービン回転速度変化率
(Nir)’の差より、デューティ率補正量ΔDrfを決定
する。この補正量ΔDrfの演算方法も、特に限定されな
いが、前述した1速用ソレノイド弁11のフィードバッ
ク補正量ΔDafと同じようにして演算される。
【0099】そして、コントローラ40は、ステップS
226に進み、デューティ率Drを、初期デューティ率
Dr0に前記補正量ΔDrfを加算した値に設定する。この
後、コントローラ40は、図19のステップS192に
進み、現デューティ率Drが保持デューティ率Dkr以下
か否かのチェックをした後、2速用ソレノイド弁11’
を設定したデューティ率Drで駆動する。
【0100】コントローラ40は、図13中j時点から
k時点間において、このルーチンを繰り返し実行しなが
ら、ステップS160,S165,S170〜173,
S210〜S215,S225,S226,S192〜
194へと進み、実タービン回転速度変化率(Nt)’
を目標タービン回転速度変化率(Nir)’に等しくさせ
るべく2速用ソレノイド弁11’のデューティ率をフィ
ードバック制御し続ける。
【0101】このとき、前述したように、1速用クラッ
チ33の係合も進むことから、図13中k時点におい
て、前記実タービン回転速度変化率(Nt)’が1速ク
ラッチ33を制御するための目標タービン回転数変化率
値(Nia)’よりも小さくなった場合には、ステップS
215の条件を満たし、コントローラ40はステップS
216に進む。
【0102】ステップS216では、コントローラ40
はフラグIFBを0に設定してこれをリセットし、フィ
ードバック制御が解除されたことを記憶する。そして、
コントローラ40は、図22のステップS221に進
み、デューティ率Drを保持デューティ率Dkrに設定
し、この後、図19のステップS192に進み、前述し
たチェックを行った後、2速用ソレノイド弁11’をデ
ューティ率Dr(=Dkr)で駆動する(図13中k時
点)。即ち、2速用クラッチ34を再び係合直前位置で
待機させる。
【0103】そして、コントローラ40は、このルーチ
ンを繰り返し実行しながら、2速用ソレノイド弁11’
を保持デューティ率Dkrで駆動し続ける(図13中k時
点からd時点間)。これにより、また、前述したよう
に、1速用クラッチ33の係合も進行していることか
ら、図13に示すように、タービン回転速度Ntが増加
する。そして、図13中d時点において、コントローラ
40は、タービン回転速度Ntの第1速同期回転速度N
tjへの同期を検知する(ステップS172)。そして、
この時点で、図23のステップS230が実行され、第
3過程から第4過程に移行する。また、このとき、コン
トローラ40は、第4過程移行後の経過時間Tbの計測
を開始する。
【0104】なお、この経過時間Tbは、前述した1速
用ソレノイド弁制御ルーチンにおける経過時間Tbと共
通の時間であり、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの実
行が既に第4過程に移行している場合には、この1速用
ソレノイド制御ルーチン中第4過程経過後の時間Tb
を、2速用ソレノイド弁制御ルーチン中第4過程経過後
の時間Tbとして共通に使用する。
【0105】コントローラ40は、ステップS230に
おいて、フラグIZRを3に設定する。そして、コント
ローラ40はステップS232に進み、前記経過時間T
bを読み出す。この後、コントローラ40は、ステップ
S233に進み、この経過時間Tbを、上述した時間T
1とT2の和と比較する。いま、コントローラ40は、ス
テップS172において第1速同期を検出した直後であ
り、従って、経過時間Tbは、時間(T1+T2)よりも
小さい。このため、コントローラ40は、ステップS2
34に進み、フラグIFBが1に設定されているか否か
を判別する。
【0106】第1速同期検出時点において、フラグIF
Bがリセットされている場合には、コントローラ40
は、ステップS234から図24のステップS240に
進む。このステップS240においては、コントローラ
40はフラグIFBを1に設定する。これにより、フラ
グIFBは、フィードバック制御が開始されたことを表
す。そして、コントローラ40は、ステップS241に
進み、デューティ率Drに前述したフィードバック制御
の初期デューティ率Dr0を代入する。この後、コントロ
ーラ40は、図19のステップS192に進み、さらに
ステップS194Oまでを実行しながら、2速用ソレノ
イド弁11’をデューティ率Drで駆動する(図13中
d時点)。
【0107】次に、このルーチンを実行すると、コント
ローラ40は、ステップS160,S165,S17
0,S171へと進む。前述した図23のステップS2
30において、フラグIZRは3に設定されていること
から、コントローラ40は、ステップS171から図2
3のステップS232に進む。コントローラ40は、ス
テップS232において経過時間Tbを読み込んだ後、
ステップS233に進み、経過時間Tbと時間(T1+
T2)とを比較する。そして、図13中d時点とf時点
間においては、経過時間Tbは時間(T1+T2)に達し
ていないことから、ステップS233の判別結果が否と
なり、コントローラ40は、ステップS234に進む。
【0108】ステップS234では、前述したステップ
S240において、フラグIFBが1に設定されている
ことから、コントローラ40は図25のステップS24
4に進む。ステップS244において、コントローラ4
0は、タービン回転速度Ntの実タービン回転速度変化
率(Nt)’を演算する。そして、ステップS245に
進み、コントローラ40は、記憶装置に記憶しているマ
ップに基づいて目標タービン回転速度変化率(Nir)’
を読み出す。
【0109】図27は、読み出す目標タービン回転速度
変化率(Nir)’と回転速度差Nsとの関係を示してい
る。コントローラ40は、先ず、タービン回転速度Nt
と、前記Noセンサ22で検出したトランスファドライ
ブギヤの回転速度Noに第2速のギヤ比K2を乗算して
得られた値との回転速度差Ns(=Nt−K2・No)
を求め、この回転速度差Nsの値に応じて目標タービン
回転速度変化率(Nir)’を決定する。
【0110】つまり、回転速度差Nsが負の値である場
合には、目標タービン回転速度変化率(Nir)’は正の
値に設定され、しかも、回転速度差Nsが負の方向に増
加する伴い、目標タービン回転速度変化率(Nir)’も
増加する。また、回転速度差Nsが0以上且つ所定値Δ
Nf以下の場合には、目標タービン回転速度変化率(N
ir)’は正の所定値に設定される。さらに、回転速度差
NsがΔNfよりも大きい場合には、目標タービン回転
速度変化率(Nir)’は負の値に設定され、しかも、回
転速度差Nsの増加に伴い、目標タービン回転速度変化
率(Nir)’は減少する。
【0111】図25に戻り、コントローラ40はステッ
プS246に進み、前記実タービン回転速度変化率(N
t)’と目標タービン回転速度変化率(Nir)’の差に
基づいて、デューティ率フィードバック補正量ΔDrfを
決定する。この補正量ΔDrfの演算方法は、上述した1
速用ソレノイド弁11のフィードバック補正量ΔDafと
同じようにして演算される。
【0112】そして、コントローラ40は、ステップS
247に進んでデューティ率Drをフィードバック初期
値Dr0と補正量ΔDrfとの加算値に設定し、この後、図
19のステップS192からS194を実行して、2速
用ソレノイド弁11’をそのデューティ率Drで駆動す
る。コントローラ40が2速用クラッチ34のフィード
バック制御を続け、そして、経過時間Tbが時間(T1
+T2)に達すると(図13中f時点)、図23のステ
ップS233の判別結果が肯定となり、従って、コント
ローラ40はこのステップS233から、図26のステ
ップS250に進む。
【0113】ステップS250において、コントローラ
40は2速用ソレノイド弁11’をデューティ率0%で
駆動させる。これにより、2速用クラッチ34の係合は
完全に解除され、また、前述したように、1速用クラッ
チ33は完全に係合するので、各クラッチ33,34の
つかみ換えが完了し、自動変速機2の第2速から第1速
へのダウンシフトが終了する。
【0114】この後、コントローラ40は、ステップS
251に進み、フラグIZR,フラグIFBのそれぞれ
を0に設定してこれらをリセットした後、このルーチン
を終了する。なお、本実施例のフィードバック制御にお
いては、自動変速機2の変速状態量として、実タービン
回転速度変化率(Nt)’を例にして説明したが、この
変速状態量としてはこれに限るものではなく、例えば、
タービン回転速度Ntや、実タービン回転速度変化率
(Nt)’の変化率(Nt)”等であっても良い。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明の変速制御方
法によれば、第1摩擦係合手段の作動油圧排出開始から
トルクが実質的に0となるまでの油圧排出時間と、第2
摩擦係合手段の作動油圧供給開始からトルクが実質的に
発生する直前までの油圧供給時間とを求め、排出時間の
終了点と供給時間の終了点とを一致させられるので、第
1摩擦係合手段から第2摩擦係合手段へのつかみ換えが
円滑となり、変速時のインタロックやエンジンの吹き上
がり等を防止することができ、変速ショックを低減する
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御方法が実施される自動車
用自動変速機の概略構成図である。
【図2】図1の歯車変速装置内のギヤトレインの一部を
示す概略構成図である。
【図3】図2のクラッチを示す断面図である。
【図4】図2及び図3のクラッチを操作する油圧回路の
一部を示す概略構成図である。
【図5】図1及び図4に示すコントローラにより実行さ
れる、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示す流
れ図である。
【図6】図1及び図4に示すコントローラにより実行さ
れる、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、
図5に続く流れ図である。
【図7】図1及び図4に示すコントローラにより実行さ
れる、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、
図6に続く流れ図である。
【図8】図1及び図4に示すコントローラにより実行さ
れる、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示し、
図6に続く流れ図である。
【図9】図1及び図4に示すコントローラにより実行さ
れる、1速用側ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図6に続く流れ図である。
【図10】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図6に続く流れ図である。
【図11】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図6に続く流れ図である。
【図12】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、1速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図6に続く流れ図である。
【図13】ダウンシフト時における、2速用及び1速用
ソレノイド弁のデューティ率とタービン回転速度の変化
の状態を示す図である。
【図14】図10のステップS114で実行される、補
正量ΔDaf演算ルーチンの流れ図である。
【図15】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示す
流れ図である。
【図16】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図15に続く流れ図である。
【図17】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図16に続く流れ図である。
【図18】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図16に続く流れ図である。
【図19】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図16に続く流れ図である。
【図20】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図16に続く流れ図である。
【図21】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図16に続く流れ図である。
【図22】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図21に続く流れ図である。
【図23】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図16に続く流れ図である。
【図24】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図23に続く流れ図である。
【図25】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図23に続く流れ図である。
【図26】図1及び図4に示すコントローラにより実行
される、2速用ソレノイド弁制御ルーチンの一部を示
し、図23に続く流れ図である。
【図27】目標タービン回転速度変化率(Nir)’を決
定するマップの概念図である。
【図28】2速用クラッチの油圧解放時間T0’が1速
用クラッチのがた詰め時間Tf以下である場合におけ
る、各ソレノイド弁及びクラッチ油圧の時間変化を示す
図である。
【図29】2速用クラッチの油圧解放時間T0’が1速
用クラッチのがた詰め時間Tfより大である場合におけ
る、各ソレノイド弁及びクラッチ油圧の時間変化を示す
図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 歯車変速装置 5 油圧回路 11 1速用ソレノイド弁 33 1速用クラッチ 34 2速用クラッチ 40 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1摩擦係合手段の作動油圧を解放して
    係合を解除する一方、第2摩擦係合手段に作動油圧を供
    給して係合させ、入力軸の回転速度を変速後の同期回転
    速度に向けて変化させる車両用自動変速機の変速制御方
    法において、 第1摩擦係合手段の作動油圧解放開始からトルク容量が
    実質的に0になるまでの油圧解放時間と、第2摩擦係合
    手段の作動油圧供給開始からトルク容量が実質的に発生
    する直前までの油圧供給時間とを求め、これら油圧解放
    時間と油圧供給時間に基づき、第1摩擦係合手段の作動
    油圧の解放開始時点及び第2摩擦係合手段の作動油圧の
    供給開始時点を調整し、油圧解放時間及び油圧供給時間
    の終期を一致させることを特徴とする車両用自動変速機
    の変速制御方法。
  2. 【請求項2】 前記油圧解放時間及び油圧供給時間は、
    作動油温度に基づきそれぞれ補正されることを特徴とす
    る請求項1記載の車両用自動変速機の変速制御方法。
  3. 【請求項3】 前記油圧解放時間及び油圧供給時間は、
    第1及び第2摩擦係合手段に作動油圧を供給するポンプ
    手段の回転速度に基づき補正されることを特徴とする請
    求項1又は2記載の車両用自動変速機の変速制御方法。
JP8750493A 1992-04-15 1993-04-14 車両用自動変速機の変速制御方法 Withdrawn JPH0611029A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012132529A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Iseki & Co Ltd 作業車の変速制御装置

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