JPH06110165A - ハロゲン化銀カラー感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー感光材料

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JPH06110165A
JPH06110165A JP26198592A JP26198592A JPH06110165A JP H06110165 A JPH06110165 A JP H06110165A JP 26198592 A JP26198592 A JP 26198592A JP 26198592 A JP26198592 A JP 26198592A JP H06110165 A JPH06110165 A JP H06110165A
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JP26198592A
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Masaru Iwagaki
賢 岩垣
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録層を有していても赤色再現性の優れ
たハロゲン化銀カラー感光材料を提供することにある。 【構成】透明支持体上の一方の側に、それぞれ少なくと
も一層の赤感性層、緑感性層、青感性層および非感光性
層からなる写真構成層を有し、他方の側に強磁性微粉末
を含む磁性層を有するハロゲン化銀カラー感光材料にお
いて、該写真構成層の少なくとも一層に、下記一般式
(1)で示されるカプラーを含有させる。 【化24】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー感光
材料(以下単に感光材料と記すこともある)に関し、更
に詳しくは、磁気記録層を有するハロゲン化銀カラー感
光材料の色再現性の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】米国特許4,947,196号及び国際公開特許9
0/04254号には、写真フィルムの裏面に磁気記録を可能
とする磁性体粒子を含有した磁性層を有するロール状フ
ィルム及び磁気ヘッドを有する撮影用カメラが開示され
ている。上記改良技術によれば、磁性層に感光材料やメ
ーカー等の識別情報、撮影時の条件に係わる情報、プリ
ント条件に係わる情報、プリント焼き増しの条件に係わ
る情報などをフィルム上で入/出力することにより、プ
リント品質の向上、プリント作業の効率化等をはかるこ
とが可能となる。
【0003】しかしながら、ハロゲン化銀カラー感光材
料が磁性層を有すると、現像処理後、カラー印画紙にプ
リントした時に、磁性層を有していないハロゲン化銀カ
ラー感光材料に比べて得られたプリントの色再現性、特
に赤色再現性がやや劣ることがあきらかになった。
【0004】すなわち、透明磁性層を有するハロゲン化
銀カラー感光材料にて撮影し、得られたカラープリント
についてニュートラルグレイを基準にして合わせ、もと
の被写体の赤色とカラープリントの赤色とを比べてみる
と、基準の赤が朱色がかったり、マゼンタ気味であった
りして安定化しないという欠点が明らかになった。
【0005】一般に透明磁性層は、その磁性粒子の密度
を低くすることによって光透過性、すなわち透明とする
ことができるが、分光吸収特性を有しているために着色
した状態となり、主に黄色ないし黄褐色をしめす。これ
については国際特許機構91/1750号、同92/08165号、同9
2/08227号にも示されている。前記色再現性への影響は
透明磁気記録層による影響の可能性が高い。
【0006】これに対して、特開平4‐73735号、同4-10
4245号、国際特許機構92/08165号、同92/08227号には磁
性粒子の大きさ、形状、構造等によって影響を低減する
試みが開示されているが、不十分である。
【0007】上記のように赤色再現性が劣り、かつ安定
しないのは透明磁性層の着色が原因と推定されるが明ら
かではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、磁気記録層を有していても赤色再現性がすぐれた
ハロゲン化銀カラー感光材料を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下によ
り達成された。即ち、透明支持体の一方の側に、それぞ
れ少なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層及び
非感光性層からなる写真構成層を有し、他方の側に強磁
性微粉末を含む透明磁性層を有するハロゲン化銀カラー
感光材料において、該写真構成層の少なくとも一層に、
前記一般式(1)「化1」で示されたカプラーを含有す
ることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料によ
る。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。
【0011】先ず一般式(1)で示されるカプラーにつ
いて詳しく述べる。
【0012】一般式(1)において、R1は好ましくは
総炭素原子数(以下C数という)1〜36(より好ましく
は6〜24)の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、C数
2〜36(より好ましくは6〜24)の直鎖状または分岐鎖
状のアルケニル基、C数2〜36(より好ましくは6〜2
4)の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキニル基、C数3
〜36(より好ましくは6〜24)の3〜12員のシクロアル
キル基またはC数6〜36(より好ましくは6〜24)のア
リール基を表し、これらは置換基(例えばハロゲン原
子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、カルボンアミド
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ス
ルファモイルアミノ基、アルコキシスルホニル基、イミ
ド基または複素環基、以上置換基群Aという)で置換さ
れていてもよい。R1は好ましくは直鎖状、分岐鎖状も
しくは置換基(アルコキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルオキシ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、
アリールスルホニル基、アリール基、アルコキシカルボ
ニル基、エポキシ基、シアノ基またはハロゲン原子)を
有するアルキル基〔例えばn-オクチル、n-デシル、n-ド
デシル、n-ヘキサデシル、2-エチルヘキシル、3,5,5-ト
リメチルヘキシル、3,5,5-トリメチルヘキシル、2-エチ
ル-4-メチルペンチル、2-デシル、2-ヘキシルデシル、2
-ヘプチルウンデシル、2-オクチルドデシル、2,4,6-ト
リメチルヘプチル、2,4,6,8-テトラメチルノニル、ベン
ジル、2-フェネチル、3-(t-オクチルフェノキシ)プロピ
ル、3-(2,4-ジ-t-ペンチルフェノキシ)プロピル、2-(4-
ビフェニリルオキシ)エチル、3-ドデシルオキシプロピ
ル、2-ドデシルチオエチル、9,10-エポキシオクタデシ
ル、ドデシルオキシカルボニルメチル、2-(2-ナフチル
オキシ)エチル、無置換もしくは置換基(例えばハロゲ
ン原子、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アリールオキシ基、アリールチオ基、またはアルコキシ
カルボニル基)を有するアルケニル基(例えばアリル、
10-ウンデセニル、オレイル、シトロネリル、シンナミ
ル)、無置換もしくは置換基(例えばハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基またはアリールオキシ基)を有
するシクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロ
ヘキシル、3,5-ジメチルシクロヘキシル、4-t-ブチルシ
クロヘキシル)、または無置換もしくは置換基(ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、アリール基、カルボンアミド基、アルキルチオ
基またはスルホンアミド基)を有するアリール基(例え
ばフェニル、4-ドデシルオキシフェニル、4-ビフェニ
ル、4-ドデカンスルホンアミドフェニル、4-t-オクチル
フェニル、3-ペンタデシルフェニル)であり、特に好ま
しくは前記直鎖状、分岐鎖状もしくは置換アルキル基で
ある。
【0013】一般式(1)において、Xは単結合、−O
−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−C
ON(R4)−、−SO2O−、−SO2N(R4)−または−
N(R5)−を表す。ここでR4は水素原子、C数1〜36
(好ましくは2〜24)のアシル基(例えばアセトアミ
ド、ブタンアミド、ベンズアミド、ドデカンアミド、メ
チルスルホニル、p-トリルスルホニル、ドデシルスルホ
ニル、4-メトキシフェニルスルホニル)またはR1と同
じ意味の基であり、好ましくは水素原子、直鎖状、分岐
鎖状もしくは置換アルキル基または置換もしくは無置換
アリール基である。R5は水素原子またはR1と同じ意味
の基であり、好ましくは水素原子または直鎖状、分岐鎖
状もしくは置換アルキル基である。Xにおける−COO
−、−CON(R4)−、−SO2O−及び−SO2N(R4)
−はいずれの結合手でR1に結合してもよい。Xは好ま
しくは−O−、−S−、−SO2−または−COO−
(OでR1に結合する)であり、特に好ましくは−O−
または−COO−(OでR1に結合する)である。
【0014】一般式(1)においてR2はベンゼン環上
に置換可能な基であり、好ましくは前記置換基群Aの中
から選ばれる基であり、lが複数のとき、R2は同じで
あっても異なっていてもよい。R2はさらに好ましくは
ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、C数1〜24のアル
キル基(例えばメチル、ブチル、t-ブチル、t-オクチ
ル、2-ドデシル)、C数3〜24のシクロアルキル基(例
えばシクロペンチル、シクロヘキシル)、C数1〜24の
アルコキシ基(例えばメトキシ、ブトキシ、ドデシルオ
キシ、ベンジルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、3-ド
デシルオキシプロポキシ、2-ドデシルチオエトキシ、ド
デシルオキシカルボニルメトキシ)、C数2〜24のカル
ボンアミド基(例えばアセトアミド、2-エチルヘキサン
アミド、トリフルオロアセトアミド)またはC数1〜24
のスルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ド
デカンスルホンアミド、トルエンスルホンアミド)であ
る。一般式(1)においてlは好ましくは0〜2の整数
であり、より好ましくは0または1の整数である。
【0015】一般式(1)においてR3は好ましくはC
数6〜36、より好ましくは6〜15のアリール基を表し、
前記置換基群Aから選ばれる置換基で置換されていて
も、縮合環であってもよい。ここで、好ましい置換基と
してハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、ニ
トロ基、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル)、ア
ルキル基(メチル、t-ブチル、トリフルオロメチル、ト
リクロロメチル)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エ
トキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ)、アルキル
スルホニル基(例えばメチルスルホニル、プロピルスル
ホニル、ブチルスルホニル、ベンジルスルホニル)、ア
リールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル、p-ト
リルスルホニル、p-クロロフェニルスルホニル)、アル
コキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、ブト
キシカルボニル)、スルホンアミド基(例えばメタンス
ルホンアミド、トリフルオロメタンスルホンアミド、ト
ルエンスルホンアミド)、カルバモイル基(例えばN,N-
ジメチルカルバモイル、N-フェニルカルバモイル)また
はスルファモイル基(例えばN,N-ジエチルスルファモイ
ル、N-フェニルスルファモイル)が挙げられる。R3
好ましくはハロゲン原子、シアノ基、スルホンアミド
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、及
びトリフルオロメチル基の中から選ばれる置換基を少な
くとも一つ有するフェニル基であり、さらに好ましくは
4-シアノフェニル、4-シアノ-3-ハロゲノフェニル、3-
シアノ-4-ハロゲノフェニル、4-アルキルスルホニルフ
ェニル、4-アルキルスルホニル-3-ハロゲノフェニル、4
-アルキルスルホニル-3-アルコキシフェニル、3-アルコ
キシ-4-アルキルスルホニルフェニル、3,4-ジハロゲノ
フェニル、4-ハロゲノフェニル、3,4,5-トリハロゲノフ
ェニル、3,4-ジシアノフェニル、3-シアノ−4,5−ジ
ハロゲノフェニル、4-トリフルオロメチルフェニルまた
は3-スルホンアミドフェニルであり、特に好ましくは4-
シアノフェニル、3-シアノ-4-ハロゲノフェニル、4-シ
アノ-3-ハロゲノフェニル、3,4-ジシアノフェニルまた
は4-アルキルスルホニルフェニルである。
【0016】一般式(1)において、Zは水素原子また
はカップリング離脱基(離脱原子を含む。以下同じ)を
表す。カップリング離脱基の好ましい例として、ハロゲ
ン原子、−OR6、−SR6、−OC(O)R6、−OSO2
6、−NHCOR6、−NHC(O)SR6、−OC(O)
OR6、−OC(O)NHR6、C数6〜30のアリールアゾ
基、C数1〜30で、かつ窒素原子でカップリング活性位
(Zの結合する位置)に結合する複素環基(例えばコハ
ク酸イミド、フタルイミド、ヒダントイニル、ピラゾリ
ル、2-ベンゾトリアゾリル)などが挙げられる。ここで
4はC数1〜36のアルキル基、C数2〜36のアルケニ
ル基、C数3〜36のシクロアルキル基、C数6〜36のア
リール基またはC数2〜36の複素環基を表し、これらの
基は前記A群から選ばれる置換基で置換されていてもよ
い。Zはさらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基またはアルキルチオ基で
あり、特に好ましくは水素原子、塩素原子、下記一般式
(2)で表される基または下記一般式(3)で表される
基である。
【0017】
【化2】
【0018】(式中、R7はハロゲン原子、シアノ基、
ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カ
ルボンアミド基、スルホンアミド基、アルコキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、スルファモイル基またはカル
ボキシル基を、mは0〜5の整数を表す。ここでmが複
数のときR7は同じでも異なっていてもよい。)
【0019】
【化3】
【0020】(式中、R8及びR9はそれぞれ水素原子ま
たは1価の基を、Yは−CO−、−SO−、−SO2
または−P(O)R11−を、R10及びR11はそれぞれヒド
ロキシル基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、
アルケニルオキシ基、アリールオキシ基または置換され
ていてもよいアミノ基を、nは1〜6の整数を表す。こ
こで、nが複数のとき、
【0021】
【化4】
【0022】は同じでも異なっていてもよい。)一般式
(2)において、R7は好ましくはハロゲン原子、アル
キル基(例えばメチル、t-ブチル、t-オクチル、ペンタ
デシル)、アルコキシ基(例えばメトキシ、n-ブトキ
シ、n-オクチルオキシ、ベンジルオキシ、メトキシエト
キシ)、カルボンアミド基(例えばアセトアミド、3-カ
ルボキシプロパンアミド)またはスルホンアミド基(例
えばメタンスルホンアミド、トルエンスルホンアミド、
p-ドデシルオキシベンゼンスルホンアミド)であり、特
に好ましくはアルキル基またはアルコキシ基である。m
は好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0または1
の整数である。
【0023】一般式(3)において、R8及び/又はR9
が一価の基を表すとき、好ましくはアルキル基(例えば
メチル、エチル、n-ブチル、エトキシカルボニルメチ
ル、ベンジル、n-デシル、n-ドデシル)、アリール基
(例えばフェニル、4-クロロフェニル、4-メトキシフェ
ニル)、アシル基(例えばアセチル、デカノイル、ベン
ゾイル、ビバロイル)またはカルバモイル基(例えばN-
エチルカルバモイル、N-フェニルカルバモイル)であ
り、R6及びR7はさらに好ましくは水素原子、アルキル
基またはアリール基である。一般式(3)においてYは
好ましくは−CO−または−SO2−であり、さらに好
ましくは−CO−である。一般式(3)においてR10
好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキ
シ基、アリールオキシ基または置換されていてもよいア
ミノ基であり、さらに好ましくはアルコキシ基または置
換されていてもよいアミノ基である。
【0024】一般式(3)においてnは好ましくは1〜
3の整数、より好ましくは1を表す。
【0025】以下に本発明に用いられるカプラーの具体
例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】本発明に係るカプラーは特開平3‐288849
号11〜12頁記載の方法により合成することができる。
【0031】本発明において前記シアンカプラーは感光
性ハロゲン化銀1モル当たり、通常0.002ないし0.3モル
使用し、好ましくは0.01ないし0.2モル使用する。
【0032】本発明のシアンカプラーは、水中油滴分散
法により感光材料に導入できる。カプラーに対し、重量
比で2.0ないし零の高沸点有機溶媒を使用できる。好ま
しくは1.0ないし零の高沸点有機溶媒が使用でき、他の
類似構造のシアンカプラーに比べて0.1ないし零の少量
の高沸点有機溶媒でも安定に分散できる。高沸点有機溶
媒を使用せずに安定な分散物が得られるのが本発明のカ
ラー写真感光材料の特徴である。
【0033】本発明においてはカプラー溶媒としては公
知のものが利用できるがシアンカプラーに対してはフタ
ル酸エステル系、脂肪酸エステル系、及びリン酸エステ
ル系の高沸点有機溶媒が好ましい。比誘電率は、25℃、
10キロヘルツで測定して約6.5以下の、好ましくは6.5な
いし5の、高沸点有機溶媒が好ましい。比誘電率が約5.
2の長鎖アルキルアルコールのフタル酸エステルは、得
られる色相が撮影用カラー感光材料として好ましい。
【0034】本発明のシアンカプラーは、写真構成層中
の任意の層、すなわち感光性層、非感光性層のいずれに
添加してもよい。感光性層に添加する場合青感層、緑感
層、赤感層のいずれの層にも添加できるが特に赤感性層
(赤感光性ハロゲン化銀乳剤層)が好ましい。
【0035】本発明のシアンカプラーの感光材料への添
加量は0.01〜1g/m2、好ましくは0.05〜0.5g/m2、よ
り好ましくは0.1〜0.3g/m2である。
【0036】本発明のシアンカプラーは2種以上混合し
て用いてもよく、また他の公知のシアンカプラー、例え
ば2-アルキルカルバモイル-1-ナフトール系シアンカプ
ラー、2-アリールカルバモイル-1-ナフトール系シアン
カプラー、2-ウレイドフェノール系シアンカプラー(例
えば米国特許4,333,999号、特開昭57‐204543号、同57-
204544号、同57-204545号、同61-72245号等に記載のカ
プラー)や5-アミド-1-ナフトール系シアンカプラー
(例えば特開昭60‐237448号、同61-153640号、同61-14
5557号等に記載のカプラー)等と併用してもよい。
【0037】他の公知のシアンカプラーと併用する場
合、本発明のシアンカプラーが重量比で40%以上、好ま
しくは50%以上、特に好ましくは60%以上含有される。
【0038】本発明に於ける磁性層とは、特開昭53-109
604号、特公昭57-6576号、特開昭60-45248号、米国特許
4,947,196号、国際公開特許90/04254号、同91/11750
号、同91/11816号、同92/08165号、同92/08227号等に示
されるような透明磁性層でもよいし特開平4-124642号、
同4-124645号等に示されるようなストライブ状磁性層で
もよい。
【0039】本発明の磁性層が透明層である場合、好ま
しい光学濃度としては1.0以下、より好ましくは0.75以
下、特に好ましくは0.02〜0.30である。
【0040】本発明において磁性層は、強磁性粉末を結
合剤中に分散してなる層である。
【0041】その磁性粉の塗布量は、ハロゲン化銀カラ
ー感光材料100cm2当たり鉄の量として50mg以下、好まし
くは20mg以下、特に好ましくは0.1mg〜5mgである。
【0042】前記強磁性粉末としては、たとえばγ-Fe
23粉末、Co被着γ-Fe23粉末、Co被着Fe34
末、Co被着FeOx(4/3<x<3/2)粉末、その他Co含
有の酸化鉄、更にその他のフェライト、例えば六方晶フ
ェライトとしては、例えばM型、W型の六方晶系のBa
フェライト、Srフェライト、鉛フェライト、Caフェラ
イト或は、これらの固溶体又はイオン置換体が挙げられ
る。
【0043】六方晶系フェライト磁性粉としてはこれら
の一軸異方性の六方晶系フェライト結晶の構成元素であ
るFe原子の一部を2価金属と、Nb,Sb4及びTaから
選ばれた少なくとも1種の5価金属と、1化学式当たり
0.05〜0.5個の範囲のSn原子で置換した保磁力が200〜
2,000 Oeの元素が用いられる。
【0044】六方晶系フェライトにおける2価金属とし
てはMn,Cu,Mg等のフェライト中のFe原子と比較的
よく置換する元素が好ましい。
【0045】六方晶系フェライトにおいて2価金属(M
II)及び5価金属(Mv)の適正な置換量はMIIとMvの
組み合わせにより異なるが、MIIの1化学式当たりおお
むね0.5〜1.2個が好ましい。
【0046】置換元素の置換量の関係を、例えばマグネ
トプランバイト型Baフェライトについてみると、置換
体の化学式は BaFe12-(x+y+z)MIIxMvySnz19 で表される。ここにx,y,zはMII,Mv及びSn元素の
フェライト1化学式当たりの置換量である。MII,Mv
及びSnはそれぞれ2価、5価、4価であり、置換され
るFe原子は3価であるので価格数補償を考慮するとy
=(x−z)/2の関係がなりたつ。即ちMvの置換量は
MIIの置換量とSnの置換量から一義的に決定される。
【0047】前記強磁性粉末の保磁力(Hc)は通常200
エルステッド以上、好ましくは300エルステッド以上で
ある。
【0048】磁性粉の大きさは長径方向で0.3μm以下が
好ましく、更には0.2μm以下が好ましい。
【0049】強磁性粉末のBET法による比表面積は、
通常20m2/g以上、好ましくは25〜80m2/gである。
【0050】前記強磁性粉末の形状については特に制限
はなく、例えば、針状、球状或は楕円体状などのものを
いずれも使用することができる。
【0051】本発明の磁性層には脂肪酸を含有させるこ
とができる。
【0052】前記脂肪酸は、一塩基性であってもよい
し、二塩基性であってもよいが、本発明において好まし
い脂肪酸の炭素原子数は6〜30、特に12〜22である。
【0053】好ましい脂肪酸としては、例えばカプロン
酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、
リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、エライジン酸、
ベヘン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、1,12-ドデカンジカルボン酸、オクタンジカルボン
酸などが挙げられる。
【0054】これらの中でも、特に好ましいのはミリス
チン酸、オレイン酸、ステアリン酸である。
【0055】又、磁性層に脂肪酸エステルを含有させる
と磁性層の摩擦係数が低下して本発明の磁気記録媒体の
走行性及び耐久性が一段と向上する。
【0056】前記脂肪酸エステルとしては、たとえばオ
レイルオレート、オレイルステアレート、イソセチルス
テアレート、ジオレイルマレエート、ブチルステアレー
ト、ブチルパルミテート、ブチルミリステート、オクチ
ルミリステート、オクチルパルミテート、アミルステア
レート、アミルパルミテート、ステアリルステアレー
ト、ラウリルオレート、オクチルオレート、イソブチル
オレート、エチルオレート、イソトリデシルオレート、
2-エチルヘキシルステアレート、2-エチルヘキシルミリ
ステート、エチルステアレート、2-エチルヘキシルパル
ミテート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミ
リステート、ブチルラウレート、セチル-2-エチルヘキ
サレート、ジオレイルアジペート、ジエチルアジペー
ト、ジイソブチルアジペート、ジイソデシルアジペート
などが挙げられる。
【0057】これらの中でも、特に好ましいものはブチ
ルステアレート、ブチルパルミテートである。
【0058】前記種々の脂肪酸エステルは1種単独で使
用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0059】本発明の磁性層には前記脂肪酸或は、更に
前記脂肪酸エステルと共に他の潤滑剤を含有させること
ができる。
【0060】他の潤滑剤としては、例えばシリコーン系
潤滑剤、脂肪酸変性シリコーン系潤滑剤、弗素系潤滑
剤、流動パラフィン、スクワラン、カーボンブラックな
どが挙げられる。これらは単独でも、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0061】結合剤としてはセルロースエステル或はゼ
ラチン類のような透明なものが用いられる。
【0062】セルロースエステル或はゼラチンのような
透明なバインダ中で、セルロースエステル用の有機溶剤
或はゼラチン用の水のような前記バインダ用の溶媒を用
いて、細分化された受磁性粒子の分散液を調製すればよ
い。
【0063】粒子の分散、混練、塗布の際に使用する有
機溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、
イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシク
ロヘキサノールなどのアルコール系;酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピ
ル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等
のエステル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチ
ルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼン、
トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、ス
チレンなどのタール系(芳香族炭化水素);メチレンク
ロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホ
ルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の
塩素化炭化水素系;N,N-ジメチルホルムアルデヒド、ヘ
キサン等が使用できる。
【0064】混練の方法には特に制限はなく、又、各成
分の添加順序などは適宜設定することができる。
【0065】磁性塗料を調製するに当たっては、通常の
混練機、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、ボ
ールミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグラインダ
ー、ツェグバリ(Szegvari)、アトライター、高速イン
ペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、デ
ィスパー、ニーダー、高速ミキサー、リボンブレインダ
ー、コニーダー、インテンシブミキサー、タンブラー、
ブレンダー、ディスパーザー、ホモジナイザー、単軸ス
クリュー押し出し機、二軸スクリュー押し出し機、及び
超音波分散機などを用いることができる。混練分散に関
する技術の詳細は、T.C.PATTON著(テー・シー・パット
ン),“Paint Flow and Pigment Dispersion" (ペイン
ト・フロー・アンド・ピグメント・ディスパージョ
ン),1964年、John Wiley & Sons(ジョン ウィリー
アンド サンズ)社発行や田中信一著『工業材料』,25
巻,37(1977)などや当該書籍の引用文献に記載されて
おり、連続処理の為これらの混練分散機を適宜組み合わ
せ送液し塗布する。又、米国特許2,581,414号及び同2,8
55,156号などの明細書にも記載がある。本発明において
も上記の書籍や当該書籍の引用文献などに記載された方
法に準じて混練分散を行い磁性塗料を調製できる。
【0066】支持体は塗布に先立って、コロナ放電処
理、プラズマ処理、下塗処理、熱処理、除塵埃処理、金
属蒸着処理、アルカリ処理を行ってもよい。これら支持
体に関しては、例えば西独特許3,338,854A号、特開昭59
-116926号、米国特許4,388,368号、三石幸夫著、『繊維
と工業』、31巻、p50〜55、1975年などに記載されてい
る。
【0067】本発明の磁性粒子を含有する支持体の好ま
しい態様を以下に示す。
【0068】支持体は天然あるいは合成ポリマーからな
ることが好ましく、セルロースエステル、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリエチレンフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリパラフェニレンテレフタル
アミド等が好ましいが、酢酸セルロースエステル、ポリ
カーボネート、ポリエチレンテレフタレートがより好ま
しい。
【0069】本発明において磁性粒子は、前記支持体中
に均一に添加させてもよいし、支持体の厚さ方向におい
て一方の面側に集中させてもよいし、中央付近に集中さ
せてもよいが、支持体の写真構成層を塗布する側と反対
側に集中させることが好ましい。支持体の一方の面側に
集中させる方法としては、支持体ポリマーと磁性粒子を
含有するドープをキャスティングした後、重力、磁力等
によって磁性粒子を支持体の一方の面側に集中させる方
法、特公昭30-986号、WO91/11750に示されるように、
磁性粒子を含んだドープと含まないドープを同時にキャ
スティングして支持体の一方の面側に集中させる方法が
あるが、後者の方が高速での製造が可能であり好まし
い。
【0070】本発明においては、磁性粒子を含んだ三酢
酸セルロースエステルドープと含まれない三酢酸セルロ
ースエステルドープを同時に、ドラム又はベルト上にキ
ャスティングして乾燥し支持体を形成することができ、
エンドレスベルト上に2カ所のキャスティング口を設
け、三酢酸セルロースエステルドープを先にキャスティ
ングした後、その上に磁性粒子を含んだ三酢酸セルロー
スエステルドープを後からキャスティングして乾燥し、
本発明の支持体を形成することもできる。
【0071】本発明の支持体の厚さは50〜200μmである
が、好ましくは60〜130μm、特に好ましくは70〜120μm
である。これよりも薄いとハロゲン化銀感光材料の高速
塗布スピードに対して磁気ヘッドによる書き込みや読み
取りの精度が低下して好ましくない。又、これよりも厚
いとハロゲン化銀感光材料としての露光・現像機器適性
が低下する。
【0072】本発明の支持体において、磁性粒子が存在
する層の厚さは2μm以下、好ましくは1.5μm以下、特
に好ましくは1μm以下0.1μm以上である。磁性粒子の
塗布量は10〜1000mg/m2、好ましくは15〜300mg/m2
特に好ましくは20〜100mg/m2である。
【0073】本発明においては、磁性粒子を含有した支
持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層及び非感
光性層からなる写真構成層を塗布してハロゲン化銀感光
材料を製造する製造方法において、製造工程が磁気書き
込み手段と磁気読み取り手段を有し、前記ハロゲン化銀
感光材料の製造管理を行うことによって目的を達成す
る。即ち、本発明の支持体製造後、磁気記録材料でもあ
る支持体に対して磁気書き込み手段によりオンライン又
はオフラインでフォーマッティング及びアドレス化を行
い、写真構成層の塗布工程において、磁気情報により製
造の管理を行うことができる。又、塗布工程における情
報(例えば品種、製造番号、製造日、故障情報等)を磁
気書き込み手段により追加書き込みし、以後の乾燥工
程、断裁包装工程にフィードバックすることもできる。
更には、断裁包装工程において、出荷販売コードを書き
込みしたり、撮影カメラによる磁気記録に備えてフォー
マッティングし直したり、撮影時、現像時、プリント時
等に必要な情報を書き込んだりすることもできる。
【0074】本発明において、製造工程の磁気書き込み
手段や磁気読み取り手段としては磁気ヘッドが有効であ
り、本発明の支持体の巾手方向の一部又は全部にヘッド
を設けることによって達成される。製造工程の各々の磁
気ヘッドはコンピュータに接続され、読み取り情報を表
示し、製造装置の駆動を制御し、又、種々情報を必要箇
所に書き込みすることができる。本発明の製造方法にお
いては、本発明の請求項(1)に示されるハロゲン化銀
カラー感光材料を製造する上で、好ましい方法である。
【0075】本発明において、磁性粒子は酸化鉄を主成
分としたものであるが、内部にアルミニウム、カルシウ
ム、珪素を微量ドーピングしたものは、本発明の目的に
対して好ましく用いられる。又、磁性粒子の針状比は1
〜7が好ましい。
【0076】磁性粒子を含有したドープを流延して乾燥
し磁性層を形成する過程において、対向する磁石によっ
て規則的に磁性粒子を配向させてもよいし、ランダムな
磁場を与えて、いわゆるランダマイズ処理を施すことも
本発明においては有効である。
【0077】本発明においては、支持体を形成するポリ
マーとしては三酢酸セルロースエステルが好ましいが、
ポリエチレンテレフタレートを用いてもよく、この場合
は支持体の製造においては、いわゆる共押し出し方法を
用いることが好ましい。又、ポリエチレンテレフタレー
トの場合は、特開平1-244446号、同1-291248号、同1-29
8350号、同2-89045号、同2-93641号、同2-181749号、同
2-214852号及び特願平2-291135号等に示されるような、
含水率の高いポリエチレンテレフタレートを用いると磁
性粒子の分散安定性が向上して好ましい。
【0078】本発明においては、支持体中に公知の染料
や顔料を少量添加して、ハレーション、イラジエーショ
ン、ライトパイピングを防止することが好ましい。
【0079】本発明においては、磁性粒子を含有するド
ープ中に無機又は有機のマット化剤を添加することによ
って、あるいは磁性層形成後表面をマット化処理するこ
とによって表面粗さをある領域に設定することにより、
磁気ヘッドによる書き込みや読み取りの効率を向上させ
ることができる。
【0080】本発明において、磁性粒子を含有するドー
プと磁性粒子を含有しないドープの、粘度バランスを調
整したり、溶剤組成を変えたり、表面張力を調整した
り、可塑剤含有率を変えることによって、本発明の支持
体の物理特性を調整することができる。
【0081】本発明においては、支持体形成後、オンラ
インで下引き層やバッキング層を塗設することによって
工程が簡略化できる。
【0082】−感光層− 本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、フルカラーの
写真感光材料とすることができる。フルカラーの写真感
光材料においては、一般にシアンカプラーを含有する赤
感性層、マゼンタカプラーを含有する緑感性層、イエロ
ーカプラーを含有する青感性層を有している。これらの
各感光性層は一層であっても良いし、又、複数の層から
なるものであってもよい。
【0083】各感光性層の積層順序は特に限定がなく、
目的に応じて種々の積層順序をとることができる。例え
ば支持体側から順に赤感性層、緑感性層、青感性層の順
に積層することができ、また、これとは逆に、支持体側
から順に青感性層、緑感性層、赤感性層の順に積層する
ことができる。
【0084】また、同一の感色性を有する二層の感光層
の間に異なる感色性を有する感光層が挟まれたように設
置してもよい。また、色再現改良の目的で赤感性層、緑
感性層、青感性層の3層に加えて第4の或はそれ以上の
感色性の感光性層を設けることもできる。第4のあるい
はそれ以上の感色性の感光性層を用いる層構成について
は特開昭61-34541号、同61-201245号、同61-198236号、
同62-160448号に記載されており、これらを参考にする
ことができる。
【0085】この場合は第4あるいはそれ以上の感色性
の感光層は、いずれの積層位置に配置しても良い。また
第4あるいはそれ以上の感色性の感光層は単独でも複数
の層からなっていてもよい。
【0086】上記各感光性層の間および最上層、最下層
には各種の非感光性層を設けてもよい。
【0087】これら非感光性層には、特開昭61-43748
号、同59-113438号、同59-113440号、同61-20037号、同
61-20038号などに記載されているようなカプラー、DI
R化合物等が含まれていてもよく、通常用いられるよう
に混色防止剤を含んでいてもよい。また、これら非感光
性層は、RD308119、1002頁 VII-K項に記載されてい
るフィルタ層や中間層等の補助層であってもよい。
【0088】この発明の感光材料においてとり得る層構
成としては、RD308119、1002頁 VII-K項に記載され
ている順層、逆層、ユニット構成等を挙げることができ
る。
【0089】同一の感色性を有する感光層が二層ある場
合、これら感光層は同一のものであってもよく、また、
西独特許923,045号に記載されるような高感度乳剤層、
低感度乳剤層の二層構造であってもよい。この場合、通
常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列
するのが好ましく、また各乳剤層の間には非感光性層が
設けられていてもよい。また、特開昭57-112751号、同6
2-200350号、同62-206541号、同62-206543号等に記載さ
れているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支
持体に近い側に高感度乳剤層を配置してもよい。
【0090】具体例として、支持体から最も遠い側か
ら、低感度青感性層(BL)/高感度青感性層(BH)/高
感度緑感性層(GH)/低感度緑感性層(GL)/高感度赤
感性層(RH)/低感度赤感性層(RL)の順、または、B
H/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/
BL/GH/GL/RL/RHの順に設置することを挙
げることができる。
【0091】また特公昭55-34932号公報に記載されてい
るように、支持体から最も遠い側から青感性層/GH/
RH/GL/RLの順に配列することもできる。また特
開昭56-25738号、同62-63936号公報に記載されているよ
うに、支持体から最も遠い側から青感性層/GL/RL
/GH/RHの順に配列することもできる。
【0092】また特公昭49-15495号公報に記載されてい
るように感度の異なる同一の感色性を有する感光層を3
層用いることができる。これら3層は上層に高感度のハ
ロゲン化銀乳剤層、中層に中感度のハロゲン化銀乳剤
層、下層に低感度のハロゲン化銀乳剤層と配置される。
また、特開昭59-202464号公報に記載されているよう
に、支持体より離れた側から中感度のハロゲン化銀乳剤
層、高感度のハロゲン化銀乳剤層、低感度のハロゲン化
銀乳剤層の順に配置してもよい。
【0093】このような感光度の異なる3層から構成さ
れる場合、これら3層の積層順序は任意であり、例えば
積層順序としては、高感度のハロゲン化銀乳剤層、低感
度のハロゲン化銀乳剤層、中感度のハロゲン化銀乳剤層
の順、或は低感度のハロゲン化銀乳剤層、中感度のハロ
ゲン化銀乳剤層、高感度のハロゲン化銀乳剤層などが挙
げられる。また、同一の感色性を有する感光層を4層以
上とすることもできる。この場合にも、上記の如く配列
は任意である。
【0094】上記のように、それぞれの感光材料の目的
に応じて種々の層構成、配列を選択することができる。
【0095】本発明におけるハロゲン化銀乳剤は、例え
ばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.17643、22
〜23頁(1978年12月)“I.乳剤製造 (Emulsion prepara
tionand types) ”、および同(RD)No.18716、648
頁、グラフキデ著『写真の物理と化学』ポールモンテル
社刊 (P.Glafkides,Chemic et Phisique Photogr
aphique, Paul Motel,1967)、ダフィン著『写真乳剤
化学』、フォーカルプレス社刊 (G.F.Duffin, Phot
ographic Emulsion Chemistry Focal Press1966)、
ゼリクマンら著『写真乳剤の製造と塗布』、フォーカル
プレス社刊(V,L.Zelikman etal, Making and Coa
ting Photographic Emulsion, FocalPress, 1964)
などに記載された方法を用いて調製することができる。
【0096】乳剤は米国特許3,574,628号、同3,665,394
号および英国特許1,413,748号などに記載された単分散
乳剤も好ましい。
【0097】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。
【0098】このような工程で使用される化合物として
は例えば、前述の(RD)No.17643、同No.18716及び同
No.308119に記載されている各種の化合物を用いること
ができる。これら3つの(RD)に記載されている化合
物の種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0099】 〔項 目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV−A-A,B,C,D,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV−A−E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIIIC,XIII−C項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤(感材中に含有) 1011 XXB項 本発明の感光材料には、ホルムアルデヒドガスによる写
真性能の劣化を防止するために、米国特許4,411,987号
や同4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応
して、固定化できる化合物を感光材料に添加することが
好ましい。
【0100】本発明におけるハロゲン化銀カラー感光材
料の塗布銀量は特に規定されないが、銀量換算で10g/m
2以下、3g/m2以上であることが好ましく、7g/m2
下、3g/m2以上であることが特に好ましい。また、ゼ
ラチンバインダーに対する銀の量も特に規定されない
が、高感度乳剤層、低高感度乳剤層、その他目的に応じ
て、銀量(重量)/ゼラチン(重量)比で0.01〜5.0の範囲
で使用することが好ましい。
【0101】この発明に係るハロゲン化銀乳剤は、平均
沃化銀含有率が4〜20mol%を含む沃臭化銀を含有する
のが好ましく、平均沃化銀含有率が5〜15mol%を含む
沃臭化銀を含有するのが特に好ましい。この発明におけ
るハロゲン化銀乳剤は、この発明の目的を阻害しない範
囲で塩化銀を含有していてもよい。
【0102】この発明において、現像開始点をハロゲン
化銀粒子表面の特異箇所及びその近傍に偏らせて形成し
たハロゲン化銀粒子を含むハロゲン化銀乳剤と共にそれ
以外のハロゲン化銀乳剤を用いる場合、それらハロゲン
化銀乳剤としては、立方体、八面体、十四面体のような
規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的
な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有する
もの、或はそれらの複合形でもよい。
【0103】前述した以外のハロゲン化銀粒子の粒径
は、約0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μm
に至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単
分散乳剤でもよい。
【0104】本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には
種々のカラーカプラーを使用することができる。
【0105】イエローカプラーとしては、例えば米国特
許3,933,051号、同4,022,620号、同4,326,024号、同4,4
01,752号、同4,248,961号、特公昭58-10739号、英国特
許1,425,020号、同4,314,023号、同4,511,649号、欧州
特許249,473A号、などに記載のものが好ましい。
【0106】マゼンターカプラーとしては5-ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許4,310,619号、同4,351,897号、欧州特許第73,636号、
米国特許3,061,432号、同3,725,067号、(RD)24220(1
984年6月)、特開昭60-33552号、(RD)No.24230(1984
年6月)、特開昭60-43659号、同61-72238号、同60-357
30号、同55-118034号、同60-185951号、米国特許4,500,
630号、同4,540,654号、同4,556,630号、国際公開WO8
8/04795号等に記載のものが特に好ましい。
【0107】シアンカプラーとしては、本発明のカプラ
ーと組み合わせて公知のフェノール系及びナフトール系
カプラーが挙げられ例えば、米国特許4,228,233号、同
4,296,200号、同2,369,929号、同2,810,171号、同2,77
2,162号、同2,895,826号、同3,772,002号、同3,758,308
号、同4,334,011号、同4,327,173号、西独特許公開3,32
9,729号、欧州特許121,365A号、同249,453A号、米国
特許3,446,622号、同4,333,999号、同4,775,616号、同
4,451,559号、同4,427,767号、同4,690,889号、同4,25
4,212号、同4,296,199号、特開昭61-42658号等に記載さ
れているものが好ましい。
【0108】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、米国特許4,163,670号、特公昭57-39
413号、米国特許4,004,929号、同4,138,258号、英国特
許1,146,368号に記載のものが好ましい。また米国特許
4,744,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光
色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、
米国特許4,777,120号に記載の現像主薬と反応して色素
を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基として有する
カプラーを用いることも好ましい。
【0109】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許4,366,237号、英国特許2,125,570
号、欧州特許96,570号、西独特許(公開)3,234,533号に
記載のものが好ましい。
【0110】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は米国特許3,451,820号、同4,080,211号、同4,367,28
2号、同4,409,320号、同4,576,910号、英国特許2,102,1
73号等に記載されている。
【0111】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出するカプラーもまたこの発明で好ましく使用でき
る。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、特開昭57
-151944号、同57-154234号、同60-184248号、同63-3734
6号、米国特許4,248,962号、同4,782,012号に記載され
たものが好ましい。
【0112】現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許2,097,140
号、同2,131,188号、特開昭59-157638号、同59-170840
号に記載のものが好ましい。
【0113】その他、本発明の感光材料に用いることの
できるカプラーとしては、米国特許4,130,427号に記載
の競争カプラー、米国特許4,283,472号、同4,338,393
号、同4,310,618号に記載の多当量カプラー、特開昭60-
185950号、特開昭62-24252号等に記載のDIRレドック
ス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプラー、
DIRカプラー放出レドックス化合物、もしくはDIR
レドックス放出レドックス化合物、欧州特許173,302A
号に記載の離脱後複色する色素を放出するカプラー、
(RD) No.11449、同24241、特開昭61-201247号等に記
載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許4,553,477号等
に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63-75747号に記
載のロイコ色素を放出するカプラー等が挙げられる。
【0114】また、本発明にはさらに種々のカプラーを
使用することができ、その具体例は下記(RD)17643及
び(RD)308119に記載されている。下記にその関連ある
記載箇所を示す。
【0115】 〔項 目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VII G項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基 1001 VII−F項 放出カプラー アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119XIVに記載されて
いる分散法などにより、添加することができる。
【0116】−支持体− 本発明のハロゲン化銀カラー感光材料に於ける支持体
は、任意のものを用いることができる。透明支持体の場
合には、写真乳剤層を塗設した透明支持体に光がエッジ
から入射したときに起こるライトパイピング現象(ふち
カブリ)を防止する目的で、この写真支持体中に染料を
含有させることが好ましい。このような目的で配合され
る染料としては、その種類に特に限定があるわけではな
いが、フィルムの製膜工程上、耐熱性に優れた染料が好
ましく、例えばアンスラキノン系染料などを挙げること
ができる。また、透明支持体の色調としては、一般の感
光材料に見られるようにグレー染色が好ましく、一種類
もしくは二種類以上の染料を混合して用いることもでき
る。これらの染料として、住友化学〔株〕社製のSUMIPL
AST、三菱化成〔株〕社製のDiaresin、Bayer社製のMA
CROLEX等の染料を単独で、あるいは適宜に混合して用い
ることができる。
【0117】本発明における透明支持体は、例えば前記
共重合ポリエステル、あるいはこの共重合ポリエステル
と必要に応じて配合された酸化防止剤、あるいは酢酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウムおよびテトラエチルヒドロ
キシアンモニウムよりなる群から選択される少なくとも
一種とを含有する共重合ポリエステル組成物を十分に乾
燥した後に、260〜320℃の温度範囲に制御された押出
機、フィルターおよび口金などを通じてシート状に溶融
押出し、溶融ポリマーを回転する冷却ドラム上で冷却固
化し、未延伸フィルムを得る。その後に、その未延伸フ
ィルムを縦方向および横方向に二軸延伸し、熱固定する
ことにより製造することができる。
【0118】フィルムの延伸条件は共重合ポリエステル
の共重合組成により変化するので一律に規定することが
できないが、縦方向に共重合ポリエステルのガラス転移
温度(Tg)からTg+100℃の温度範囲で延伸倍率2.5〜6.
0倍、横方向にTg+5℃からTg+50℃の温度範囲で延
伸倍率2.5〜4.0倍の範囲である。以上のようにして得ら
れた二軸延伸フィルムは、通常150℃〜240℃で熱固定し
冷却される。この場合に、必要であれば縦方向および/
または横方向に緩和しても良い。
【0119】この発明における透明支持体は、前記のよ
うな手法により形成された単層のフィルムないしシート
であってもよく、また共押出法ないしラミネート法によ
り他の材質のフィルムないしシートと前記手法により形
成されたフィルムないしシートとの積層された重層構造
であってもよい。
【0120】かくして得られたこの発明における透明支
持体の厚みは、特に限定されるものではないが、通常12
0μm以下、好ましくは40〜120μmであり、更に好ましく
は50〜110μmである。透明支持体の厚さの局所的
バラツキは5μm以内であることが好ましく、より好ま
しくは4μm以内、特に好ましくは3μm以下である。
【0121】透明支持体の厚さを上記範囲内にしておく
と、写真構成層を塗布した後のフィルムの強度、カール
特性に問題を生じず、しかも前記フィルムの総厚の範囲
内に納めることができる。また、透明支持体の厚さの局
所的なバラつきが5μm以内であることによって、写真
構成層を塗布するときに塗布ムラの発生や乾燥ムラの発
生を防止することができる。
【0122】−下引き層− 透明支持体の写真構成層を形成する表面には、必要に応
じて、写真構成層の形成に先んじてコロナ放電等の表面
活性化処理および/または下引き層を塗設することがで
きる。
【0123】この下引き層としては、例えば特開昭59-1
9941号、同59-77439号、同59-224841号及び特公昭58-53
029号にそれぞれ記載の下引き層を好適例として挙げる
ことができる。写真構成層とは反対側の透明支持体の表
面に設けられる下引き層はバック層とも称される。
【0124】−ハロゲン化銀カラー感光材料− この発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、一般用もし
くは映画用のカラーネガフィルム、スライド用もしくは
テレビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、カラ
ーポジフィルム、カラー反転ペーパーに代表される種々
のカラー感光材料に適用することができる。
【0125】この発明のハロゲン化銀カラー感光材料
は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総
和が24μm以下であることが好ましく、20μm以下がより
好ましく18μm以下が更に好ましい。また膜膨潤速度T
1/2は30秒以下が好ましく20秒以下がより好ましい。膜
厚は25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を
意味し、膜膨潤速度T1/2は、当該技術分野において公
知の手法に従って測定することができる。例えばエー・
グリーン(A.Green)らによるフォトグラフィック・
サイエンス・アンド・エンジニアリング(Photogr.Sc
i.Eng.)、19巻、2号124〜129頁に記載の型のスエロ
メーター(膨潤計)を使用することにより測定でき、T
1/2 は発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達す
る最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、この飽和膜厚の
1/2の膜厚に達するまでの時間とする。
【0126】膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしての
ゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時
条件を変えることによって調整することができる。また
膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述
べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚
−膜厚)/膜厚に従って計算できる。
【0127】この発明のハロゲン化銀カラー感光材料を
ロール状の形態で使用する場合にはカートリッジに収納
した形態を取るのが好ましい。カートリッジとして最も
一般的なものは現在の135フォーマットのパトローネで
ある。その他、下記特許で提案されたカートリッジも使
用できる。
【0128】実開昭58-67329号、特開昭58-181035号、
特開昭58-182634号、実開昭58-195236号、米国特許4,22
1,479号、特願昭63-57785号、特願昭63-183344号、特願
昭63-325638号、特願平1-25362号、特願平1-21862号、
特願平1-30246号、特願平1-20222号、特願平1-21863
号、特願平1-37181号、特願平1-33108号、特願平1-8519
8号、特願平1-172595号、特願平1-172594号、特願平1-1
72593号、米国特許4,846,418号、米国特許4,848,693
号、米国特許4,832,275号。
【0129】また1992年1月31日出願(八木 敏彦他)
の「小型の写真用ロールフィルムパトローネとフィルム
カメラ」にこの発明を適用することができる。
【0130】この発明のハロゲン化銀カラー感光材料を
用いて色素画像を得るには露光後、通常知られているカ
ラー現像処理を行うことができる。この発明のハロゲン
化銀カラー感光材料は前述(RD)17643、28〜29頁、(R
D)18716、647頁及び(RD)308119 XIXに記載された通
常の方法によって現像処理することができる。
【0131】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0132】(支持体−1の製造)酢化度61.4%のセル
ローストリアセテート100部とトリフェニルホスフェー
ト15部をメチレンクロライド-メチルアルコールからな
る混合溶媒738部に完全溶解し、下記有機染料(a),
(b),(c)を少量添加し、ドープを得た。
【0133】
【化9】
【0134】一方、磁性粒子を含んだセルローストリア
セテートドープを以下のようにして作製した。
【0135】 Co−被着γ−Fe23 100重量部 (保磁力:610 Oe BET表面積35m2/g, 長軸長0.23μm,針状比7) セルローストリアセテート 210重量部 メチレンクロライド 2100重量部 メチルエチルケトン 1000重量部 以上の成分を一緒に、ディゾルバーで混和し、その後サ
ンドグラインダーで分散し、分散液を得た。粘度はB型
粘度計で測定し、8.8ポイズであった。
【0136】上記分散液の20重量部をとり、それを下記
組成のドープ剤と共にディゾルバーで十分に混和した。
【0137】 セルローストリアセテート 13.8重量部 メチレンクロライド 163.1重量部 シクロヘキサノン 55重量部 エタノール 3.1重量部 次に各ドープを濾過して27℃に保ち、回転する6mのエ
ンドレスステンレスバンド上に設けた2ケの流延口より
均一に流延し、剥離が可能になるまで溶媒を蒸発させた
ところでステンレスバンド上から剥離し、更に乾燥して
磁性粒子を含有した厚さが85μmのセルローストリアセ
テートベースを得た。
【0138】なお、磁性粒子を含んだセルローストリア
セテートドープは乾燥膜厚が1μmになるようにし、流
延後、対向磁石による配向処理を行いつつ乾燥した。磁
性粒子の塗布量は50mg/m2とした。
【0139】各支持体の保磁力は670 Oeであった。
又、光学透過濃度は0.10であった。
【0140】上記各ベースの表面に、ゼラチン20g、水
40g、サルチル酸20g、メタノール600g、アセトン120
0g及びメチレンクロライド200gからなる下引層用塗布
液を塗布し、乾燥した。
【0141】前記トリアセチルセルロースフィルム支持
体の磁性粒子含有層側と反対側に、下記組成の層を支持
体側から順次形成した。
【0142】第1層 アルミナゾルAS−100(酸化アルミニウム) 0.8g (日産化学工業株式会社製)第2層 ジアセチルセルロース 100mg ステアリン酸 10mg シリカ微粒子(平均粒径0.2μm) 50mg (支持体−2の製造)前記支持体−1におけるCo-被着
γ-Fe23を全く添加しないこと以外は同様にして支持
体−2を作成した。
【0143】(ハロゲン化銀乳剤の調製)主として(11
1)面を有する平板状沃臭化銀乳剤を特開平3-94248号に
記載の方法に従ってダブルジェット法によって調製し
た。
【0144】得られた乳剤の平均粒径は1.32μm、平均
の直径/厚み比は3.3、直径/厚み比が2.0以上の粒子の
投影面積は96%、分布の広さは14%であった。コアの沃
化銀含有率は30%、シェルの沃化銀含有率は0.1モル
%、平均沃化銀含有率は9.0モル%、(111)面の比率は
94%であった。この乳剤をEm-101と称する。また類似
の形状およびコア/シェル構造を有し、平均粒子サイズ
の異なるEm-102(0.86μm)、Em-103(0.51μm)を調
製した。Em-102、Em-103は種結晶に対して添加される
硝酸銀水溶液とハロゲン化物水溶液の量を変化させるこ
とによって調製した。
【0145】(現像開始点のコントロール)得られた乳
剤の化学増感及び色増感の過程において、増感色素の添
加時期、すなわち化学増感剤の添加に先立って添加する
かあるいは化学増感終了後に添加するかによって現像開
始点の位置をコントロールした。
【0146】<増感剤1> チオ硫酸ナトリウム <増感剤2> 塩化金酸(0.3mg)及びチオシアン酸アンモニウム(N15
mg) <増感色素のメタノール溶液> SD-A(70mg)、SD-B(70mg)、SD-C(70mg)を含む
メタノール溶液 <安定剤> ST-1(1.0g) ハロゲン化銀乳剤Em-101(ハロゲン化銀1モル含有)
を55℃、pAgを8.0に合わせ撹拌を続けながら増感色素
のメタノール溶液を添加し、20分間熟成し、次いで増感
剤1の水溶液及び増感剤2の水溶液を順次に添加して90
分間の熟成を行った。次にカブリ防止剤AF-1を加え
て温度を40℃に下げ、最後に安定化剤ST-1を添加し
た。なお増感剤1及び増感剤2の使用量は最高の写真感
度が得られるように調整した。
【0147】同様にしハロゲン化銀乳剤Em-102、Em-1
03も増感した。なお、増感剤1及び増感剤2の使用量は
最高の写真感度が得られるようにハロゲン化銀の結晶サ
イズの変化に伴って調整し、又、増感色素の使用量もハ
ロゲン化銀の結晶サイズの変化に伴って調整した。
【0148】この方法によって得られる乳剤は、主とし
てハロゲン化銀結晶の頂点近傍に現像開始点を有するハ
ロゲン化銀乳剤であり、隣り合う頂点を結ぶ辺の長さl
に対し、頂点を中心とした1/3の長さの円の中に含ま
れる現像開始点の分布は82%であった。
【0149】なお、SD-A、SD-B、SD-C、ST-
1及びAF-1の化学構造を下記に示した。
【0150】
【化10】
【0151】(ハロゲン化銀カラー感光材料の作成)前
記の透明支持体1上に下記に示すような組成の各層を設
け、多層カラー感光材料である試料101を作成した。
【0152】(感光層の組成)塗布量はハロゲン化銀及
びコロイド銀については、金属銀に換算してg/m2 単位
で表した量を、又、カプラー、添加剤についてはg/m2
単位で表した量を、又増感色素については同一層内のハ
ロゲン化銀1モル当たりのモル数で示した。
【0153】 <試料101> 第1層;ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 UV吸収剤(UV-1) 0.20 高沸点溶媒(Oil-1) 0.20 ゼラチン 1.23 第2層;中間層 化合物(SC-1) 0.15 高沸点溶剤(Oil-2) 0.17 ゼラチン 1.27 第3層;低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.50 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm)(沃化銀含有率2.0モル%) 0.21 増感色素(SD-1) 2.8×10-4 増感色素(SD-2) 1.9×10-4 増感色素(SD-3) 1.9×10-5 増感色素(SD-4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C-1) 0.62 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.021 DIR化合物(D-2) 0.020 高沸点溶媒(Oil-1) 0.05 ゼラチン 1.30 第4層;中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.62 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 0.27 増感色素(SD-1) 2.3×10-4 増感色素(SD-2) 1.2×10-4 増感色素(SD-3) 1.6×10-5 増感色素(SD-4) 1.2×10-4 シアンカプラー(C-1) 0.33 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.030 DIR化合物(D-2) 0.013 高沸点溶媒(Oil-1) 0.03 ゼラチン 0.93 第5層;高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm)(沃化銀含有率8.0モル%) 1.27 増感色素(SD-1) 1.3×10-4 増感色素(SD-2) 1.3×10-4 増感色素(SD-3) 1.6×10-5 シアンカプラー(C-1) 0.12 カラードシアンカプラー(CC-1) 0.013 高沸点溶媒(Oil-1) 0.01 ゼラチン 0.91 第6層;中間層 化合物(SC-1) 0.09 高沸点溶媒(Oil-2) 0.11 ゼラチン 0.80 第7層;低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(Em-103) 0.80 マゼンタカプラー(M-1) 0.41 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.12 高沸点溶媒(Oil-2) 0.33 ゼラチン 1.95 第8層;中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(Em-102) 0.87 マゼンタカプラー(M-2) 0.12 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.070 DIR化合物(D-2) 0.025 DIR化合物(D-3) 0.002 高沸点溶媒(Oil-2) 0.10 ゼラチン 1.00 第9層;高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(Em-101) 1.27 マゼンタカプラー(M-2) 0.10 カラードマゼンタカプラー(CM-1) 0.012 高沸点溶媒(Oil-2) 0.10 ゼラチン 1.00 第10層;イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.08 色汚染防止剤(SC-1) 0.15 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.20 高沸点溶媒(Oil-2) 0.19 ゼラチン 1.10 第11層;中間層 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.20 ゼラチン 0.60 第12層;低感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm) 0.22 (沃化銀含有率8.0モル%) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm) 0.03 (沃化銀含有率2.0モル%) 増感色素(SD-4) 4.2×10-4 増感色素(SD-5) 6.8×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.75 DIR化合物(D-1) 0.010 高沸点溶媒(Oil-2) 0.30 ゼラチン 1.20 第13層;中感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm) 0.30 (沃化銀含有率8.0モル%) 増感色素(SD-4) 1.6×10-4 増感色素(SD-6) 7.2×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.10 DIR化合物(D-1) 0.010 高沸点溶媒(Oil-2) 0.046 ゼラチン 0.47 第14層;高感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm) 0.85 (沃化銀含有率8.0モル%) 増感色素(SD-4) 7.3×10-5 増感色素(SD-6) 2.8×10-5 イエローカプラー(Y-1) 0.11 高沸点溶媒(Oil-2) 0.046 ゼラチン 0.80 第15層;第1保護層 沃臭化銀(平均粒径0.08μm) 0.40 (沃化銀含有率1.0モル%) 紫外線吸収剤(UV-1) 0.026 紫外線吸収剤(UV-2) 0.013 高沸点溶媒(Oil-1) 0.07 高沸点溶媒(Oil-3) 0.07 ホルマリンスカベンジャー(HS-1) 0.40 ゼラチン 1.31 第16層;第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX-1) 0.04 ゼラチン 0.55 なお上述の感光材料は、さらに、化合物SU-1、Su-
2、粘度調整剤、硬膜剤H-1、H-2、安定剤ST-
1、カブリ防止剤AF-1、AF-2(重量平均分子量1
0,000のもの及び1,100,000のもの)、染料AI-1、A
I-2および化合物DI-1(9.4mg/m2)を含有する。
【0154】上記のUV-1、Oil-1、SC-1、Oil-
2、SD-1、SD-2、SD-3、SD-4、C-1、C
C-1、D-1、D-2、M-1、M-2、CM-1、D-
3、CM-2、SC-2、HS-1、SD-5、Y-1、S
D-6、UV-2、WAX-1、SU-1、Su-2、H-
1、H-2、ST-1、AF-2、AI-1、AI-2およ
び化合物DI-1の構造を下記に示す。
【0155】
【化11】
【0156】
【化12】
【0157】
【化13】
【0158】
【化14】
【0159】
【化15】
【0160】
【化16】
【0161】
【化17】
【0162】
【化18】
【0163】
【化19】
【0164】試料101の第3,4,5層のシアンカプラ
ーC−1を表1に示すシアンカプラーと等モルで置きか
え、かつ前記支持体2との組み合わせにより試料101〜1
20を作成した。
【0165】
【表1】
【0166】
【化20】
【0167】
【化21】
【0168】
【化22】
【0169】(ハロゲン化銀カラー感光材料の現像)ハ
ロゲン化銀カラー感光材料である各試料101〜120を135
サイズ24枚撮りの規格に裁断し、フィルムパトローネに
収納して図1のカメラに装填した。フィルムの巾と同じ
35mmの長さのトラック数26の磁気ヘッドが接触した状態
でフィルムの撮影と自動巻き上げ給送および任意の磁気
情報記録を行った。
【0170】撮影はC光源下、マクベス社製“カラーチ
ェッカー”(登録商標)を各試料3本(24×3=72コ
マ)ずつ行った。終了後下記に示す処理工程に従って処
理をした。また、発色現像液のpH変動に対する安定性
を調べるためのpHの異なる発色現像液での処理を行っ
た。
【0171】
【表2】
【0172】表2において、補充量は写真感光材料1m2
当たりの値である。
【0173】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は下記のようにして調製されたものを使用し
た。
【0174】 〈発色現像液〉 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩(一水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1リットルとし、pH9.9(処理1)、及びp
H10.1(処理2)及びpH10.3(処理3)にそれぞれ調
整した。
【0175】 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム塩 100g エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 10ml 水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH
6.0に調整した。
【0176】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1リットルにし、酢酸を用いてpH6.0に調整
した。
【0177】 〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ〔株〕製) 7.5ml 水を加えて1リットルとした。
【0178】 〈発色現像補充液〉 水 800ml 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 6.3g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.18に調整した。
【0179】 〈漂白補充液〉 水 700ml 1/3ジアミノプロパン四酢酸鉄 (III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.0に調整した後に
水を加えて1リットルにした。
【0180】 〈定着補充液〉 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニウム水又は氷酢酸を用いてpH6.5に調整した後
水を加えて1リットルにした。
【0181】〈安定補充液〉安定液に同じ。
【0182】現像処理済の各試料(ネガフィルム)を、
コニカカラープリンターKCP−5N3を用いて、コニ
カカラーQAペーパータイプA5にプリントし、コニカ
CPK2−23処理にて現像処理し、それぞれ2Lサイズ
のカラープリントを得た。反射濃度1.0付近のニュート
ラルグレイ部の色バランスをオリジナルのマクベス社製
カラーチェッカーと一致させた時の赤色部(Red)の再
現性を評価した。結果を表3に示す。
【0183】
【表3】
【0184】表3において明らかなように、透明磁性層
が原因と見られる赤色再現安定性の劣化は本発明のカプ
ラーを用いることによって改善されることがわかる。
【0185】実施例−2 (支持体−3の製造)テレフタル酸ジメチル100重量
部、エチレングリコール64重量部に、酢酸カルシウム水
和物0.1重量部を添加し、常法によりエステル交換反応
を行った。得られた生成物に5-ナトリウムスルホジ(β
-ヒドロキシエチル)イソフタル酸のエチレングリコー
ル溶液(濃度;35重量%)28重量部、ポリエチレングリ
コール(数平均分子量;3,000)8重量部、三酸化アン
チモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.13重量
部および水酸化ナトリウム0.02重量部を添加した。次い
で徐々に昇温、減圧にし、280℃、0.5mmHgで重合を行い
ポリエステルを得た。
【0186】このポリエステルを用いて150℃で真空乾
燥した後、280℃で溶融押出し、冷却ドラム上で急冷固
化させ未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルム
を用いて、80℃で縦方向に3.3倍延伸し、さらに90℃で
横方向に3.3倍延伸した後220℃で30秒間熱固定して厚さ
80μmの二軸延伸フィルムを得た。ジエチレングリコー
ル含有量は4モル%であった。
【0187】この二軸延伸フィルムの両面に、下記のよ
うにして下引き層を設けた。
【0188】すなわち、下記組成物を乳化重合して得ら
れた下引き層用樹脂液100重量部、下記界面活性剤0.2重
量部、ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレンウレア)0.3
重量部、水900重量部からなる下引き層用塗布液を湿潤
膜厚20μmとなるように塗布し、その後乾燥した。な
お、以下において下引き層を有する透明支持体を単に透
明支持体と称することがある。
【0189】 〈組成物〉 2-ヒドロキシエチルメタクリレート 75部 ブチルアクリレート 90部 t-ブチルアクリレート 75部 スチレン 60部 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 6部 過硫酸アンモニウム 1部 水 700部 〈界面活性剤〉
【0190】
【化23】
【0191】次に、ゼラチン10重量部、サポニン0.2重
量部、水1,000重量部よりなる下引き層用塗布液を湿潤
膜厚20μmになるように塗布し、その後乾燥した。
【0192】上記支持体の片面に下記磁性層を設けた。
【0193】 〈磁性層〉 γ−Fe23 200mg/m2 (保磁力:330 Oe,比表面積 32m2/g) ゼラチン 3.0g/m2 ジ-(2-エチルヘキシル)スルホンコハク酸ナトリウム 200mg/m2 ビスビニルスルホニルメタン 30mg/m2 WAX−1 60mg/m2 (支持体−4の製造)前記支持体−3におけるγ-Fe2
3を全く添加しないこと以外は同様にして支持体−4
を作成した。
【0194】支持体−1,2のかわりに支持体−3,4
を用いる以外は、実施例−1と同様にして試料201〜220
を形成し、実施例−1と同様の評価を行った結果、赤色
再現安定性の改善が認められた。
【0195】
【発明の効果】本発明により、磁気記録層を有していて
も赤色再現性が優れたハロゲン化銀カラー感光材料を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いたカメラの概略図。
【符号の説明】
10 撮影レンズ 20 撮影済みフィルム 30 巻とり軸 40 磁気ヘッド 50 パトローネ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上の一方の側に、それぞれ少
    なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層および非
    感光性層からなる写真構成層を有し、他方の側に強磁性
    微粉末を含む透明磁性層を有するハロゲン化銀カラー感
    光材料において、該写真構成層の少なくとも一層に、下
    記一般式(1)で示されるカプラーを含有することを特
    徴とするハロゲン化銀カラー感光材料。 【化1】 〔式中、R1はアルキル基、アルケニル基、アルキニル
    基、シクロアルキル基、またはアリール基を、Xは単結
    合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO
    −、−CON(R4)−、−SO2O−、−SO2N(R4)−
    または−N(R5)−を、R2はベンゼン環上に置換可能な
    基を、lは0〜4の整数を、R3はアリール基を、Zは
    水素原子またはカップリング離脱基を、それぞれ表
    す。〕
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