JPH06109731A - スルホン酸エステル化アミノグリカンを用いた免疫測定用標識試薬 - Google Patents

スルホン酸エステル化アミノグリカンを用いた免疫測定用標識試薬

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JPH06109731A
JPH06109731A JP19910293A JP19910293A JPH06109731A JP H06109731 A JPH06109731 A JP H06109731A JP 19910293 A JP19910293 A JP 19910293A JP 19910293 A JP19910293 A JP 19910293A JP H06109731 A JPH06109731 A JP H06109731A
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chitosan
aminoglycan
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bound
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JP19910293A
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Kenichi Shimada
憲一 島田
Kazue Oe
一江 大江
Yasushi Sakai
靖史 酒井
Hideki Yano
秀樹 矢野
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】免疫物質の結合したスルホン酸エステル化アミ
ノグリカンに標識物質が結合した複合体よりなる免疫測
定用標識試薬、免疫物質の結合したスルホン酸エステル
化アミノグリカンに反応特異性を有する複数の化合物を
介して標識物質が結合した複合体よりなる免疫測定用標
識試薬、及び免疫物質と結合したスルホン酸エステル化
アミノグリカンに反応特異性を有する一方の化合物が結
合した複合体と、該化合物との反応特異性を有する他方
の化合物が標識物質で標識された複合体よりなる免疫測
定用標識試薬。 【効果】本発明のスルホン酸エステル化アミノグリカン
は、水に対する溶解度が高く、高分子アミノグリカンの
適用が可能となり、アミノグリカンの反応活性基の増加
が可能となる。また、アミノグリカンの導入数の増加に
より反応活性基を増加させることも可能となった。これ
らにより免疫測定の感度向上が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スルホン酸エステル化
アミノグリカンを用いた免疫測定用標識試薬、特に標識
物質の増感を可能とした免疫測定用標識試薬に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】本発明者
らは、免疫測定法の高感度化の手段として、1分子当た
り多数の反応活性基を有する化合物として、例えばキト
サン、ポリガラクトサミン、ポリノイラミン酸等のアミ
ノグリカンを用いて、これらに存在する反応活性基の大
部分を多数の標識物質で標識した化合物と免疫物質を結
合させ、免疫物質1分子当たりの標識物質量を増加させ
る方法を先に開発した(WO90/13029号公
報)。特に、反応活性基としてアミノ基を有するキトサ
ンは入手の容易な物質であることから、好適に用いられ
ている。しかし、この方法では例えば、キトサンを用い
た場合、その測定感度は1ng/ml程度であり、極め
て微量に存在する生理活性物質等の免疫測定には、必ず
しも充分とはいえないのが実情である。従って、さらな
る高感度化を図ることが要請されている。この方法とし
て、例えばさらに高分子のキトサンを用いて反応活性基
の数を増加させる方法や免疫測定用標識試薬中でのキト
サンの導入数を増加させて反応活性基を増加させる方法
等が考えられる。
【0003】しかしながら、キトサン等のアミノグリカ
ンは水に対する溶解度が低く、特に高分子量化により溶
解度が低下すること、またアミノグリカンの導入数を増
加させると最終的な標識試薬が水に対して高い溶解度を
有するとはいいがたいことなどの問題点を有している。
そのため、キトサン等のアミノグリカンの高分子化やア
ミノグリカンの導入数の増加により高感度化を図るとし
ても、適用できるアミノグリカンの分子量、アミノグリ
カンの導入数に制限がある。従って、アミノグリカンを
用いた免疫測定の感度の向上にも限界があるのが実情で
ある。
【0004】従って、本発明の目的は、キトサン等の高
分子量のアミノグリカンを用いたり、またアミノグリカ
ンの導入数を増加させて反応活性基の数を増加させた場
合でも、親水性官能基を導入したアミノグリカンを用い
ることにより、水に対して高い溶解度を保持するため高
感度の免疫測定が可能な免疫測定用標識試薬を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決するために鋭意検討した。その結果、キトサン等の
アミノグリカンのヒドロキシル基をきわめて親水性の高
いスルホン酸エステルに誘導することにより、水に対す
る溶解度を高くすることが可能となり、得られたスルホ
ン酸エステル化アミノグリカンを免疫測定用標識試薬に
適用することにより前記の課題を解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明の要旨は、免疫物質の結合し
たスルホン酸エステル化アミノグリカンに直接または間
接的に標識物質が結合した複合体よりなる免疫測定用標
識試薬に関する。
【0007】本発明に用いられるスルホン酸エステル化
アミノグリカンは、アミノグリカンとしてキトサン、ポ
リガラクトサミンおよびポリノイラミン酸よりなる群か
ら選ばれる一種が用いられ、それらが有するヒドロキシ
ル基をスルホン酸エステルに誘導したものである。本発
明のスルホン酸エステル化アミノグリカンは、スルホン
基の導入により水に対する溶解性が高まり、高分子量化
したアミノグリカンであっても充分な溶解性を示す。本
発明においてアミノグリカンは、特に限定されるもので
はないが、なかでもキトサンが好適に使用される。用い
られるキトサンの分子量は、通常104 〜105 程度で
あるが、本発明においては、高分子キトサンを用いて反
応活性基の数を増加させることを目的とする点から、通
常104〜107 、好ましくは105 〜106 程度のも
のが使用される。アミノグリカンとしてキトサンを用い
たスルホン酸エステル化キトサンの構造は、一級ヒドロ
キシル基のみにスルホン基が導入されたもの(式
(1))あるいは一級ヒドロキシル基および二級ヒドロ
キシル基の両方に導入されたもの(式(2))が推定さ
れる。スルホン基の導入量は、グルコサミン単位当たり
のスルホン酸の平均導入数として定義される。スルホン
基の導入量は0.1〜3個であり、好ましくは0.1〜
2個である。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】本発明で用いるスルホン酸エステル化アミ
ノグリカンは、種々の公知の方法により調製することが
できる。例えば、下記の方法a〜方法cが挙げられる。 方法a:希硫酸水溶液中においてアミノグリカンを処理
する方法、 方法b:塩化リチウム含有ジアルキルアセトアミド溶液
中においてアミノグリカンをピリジン−三酸化硫黄錯体
で処理してスルホン基を導入した後、希鉱酸で処理する
方法、 方法c:ジメチルフオルムアミド(DMF)中において
アミノグリカンをDMF−三酸化硫黄錯体で処理してス
ルホン基を導入した後、希鉱酸で処理する方法。
【0011】具体的には、方法aでは、アミノグリカン
と0.01〜1規定、好ましくは0.05〜0.1規定
の硫酸とを20〜100℃、好ましくは60〜80℃の
温度条件下で反応させることによりヒドロキシメチル基
にスルホン基を導入することができる。1規定より濃い
硫酸を用いるとアミノグリカンの分解が起こり、0.0
1規定より薄い硫酸を用いた場合はスルホン基の導入量
が少なくなり効果が得られない。また、100℃を越え
て加熱処理を行うとアミノグリカンの分解が起こり、2
0℃未満ではスルホン酸エステル化反応が進みにくい。
方法aでは、キトサン等のアミノグリカンは酢酸水溶液
等の有機酸水溶液に溶解して、通常0.05〜10mg
/ml、好ましくは1〜5mg/mlの濃度で用いる。
アミノグリカンに対する硫酸の割合は、アミノグリカン
の分子量や濃度にもよるが、アミノグリカン100gに
対しておよそ0.25〜100モル程度である。100
モルを越えて用いるとアミノグリカンの分解が起こり、
0.25モル未満ではスルホン基の導入量が少なくなり
効果が得られない。反応時間は、反応温度や反応濃度に
もよるが通常2〜4時間である。
【0012】また、方法bでは、アミノグリカンを5%
塩化リチウムを含むDMA溶液に溶解し、この溶液にピ
リジン−三酸化硫黄錯体を溶解した溶液を加え、反応温
度を40〜90℃に維持しながら反応させることによ
り、一級ヒドロキシル基のみでなく二級ヒドロキシル基
にもスルホン基を導入することができる。このスルホン
酸エステル化反応は、酸化反応も起こり得るので、慎重
に反応温度を制御することを要する。90℃を越えると
アミノグリカンの酸化および分解が起こり、40℃未満
ではスルホン酸エステル化反応が進みにくい。方法bに
おいて、キトサン等のアミノグリカンを5%塩化リチウ
ムを含むDMA溶液に溶解する場合は、通常0.5〜1
0mg/ml、好ましくは3〜9mg/mlの濃度で用
いる。また、アミノグリカンに対するDMA−三酸化硫
黄錯体の割合は、使用するアミノグリカンの分子量や濃
度にもよるが、アミノグリカン100gに対しておよそ
0.5〜5モル程度である。5モルを越えて用いるとア
ミノグリカンの酸化および分解が起こり、0.5モル未
満ではスルホン基の導入量が少なくなり効果が得られな
い。反応時間は、反応温度や反応濃度にもよるが通常1
〜24時間である。
【0013】また、方法cでは、アミノグリカンをDM
Fに溶解し、この溶液にDMF−三酸化硫黄錯体を添加
し、0〜40℃に、好ましくは10〜15℃に温度を制
御しつつ反応させることにより、一級ヒドロキシル基の
みでなく二級ヒドロキシル基にもスルホン基を導入する
ことができる。このスルホン酸エステル化反応も発熱反
応であるので、慎重に反応温度を制御することを要す
る。40℃を越えるとアミノグリカンの分解が起こり、
0℃未満ではスルホン酸エステル化反応が進みにくい。
方法cにおいて、キトサン等のアミノグリカンをDMF
に溶解する場合は、通常0.5〜10mg/ml、好ま
しくは3〜9mg/mlの濃度で用いる。また、アミノ
グリカンに対するDMF−三酸化硫黄錯体の割合は、使
用するアミノグリカンの分子量や濃度にもよるが、アミ
ノグリカン100gに対しておよそ0.5〜5モル程度
である。5モルを越えて用いるとアミノグリカンの酸化
および分解が起こり、0.5モル未満ではスルホン基の
導入量が少なくなり効果が得られない。反応時間は、反
応温度や反応濃度にもよるが通常1〜24時間である。
【0014】このようにして得られるスルホン酸エステ
ル化アミノグリカンの反応液からの単離は、アルカリで
中和後、反応液をpH10に調整した水溶液に対して透
析し、生じた沈澱を遠心除去した後、エタノール等のア
ルコールの添加または直接反応液をエバポレーション等
で濃縮することにより、析出する沈澱物を濾取すること
によって行うことができる。
【0015】なお、こうして得られた生成物の中には、
アミノ基も硫酸化されているものがある。このような場
合には、後の反応に遊離のアミノ基を必要とすることか
ら、この生成物を希塩酸等の希鉱酸に溶解し、加熱処理
することにより、N−スルホン基のみを脱離せしめ、遊
離のアミノ基を再生させることができる。
【0016】本発明の免疫測定用標識試薬は、免疫物質
の結合したスルホン酸エステル化アミノグリカンに直接
または間接的に標識物質が結合された複合体よりなるも
のである。即ち、免疫物質の結合したスルホン酸エステ
ル化アミノグリカンの大部分の反応活性基(アミノ基)
に、直接的に標識物質が結合し、あるいは標識物質で修
飾された化合物が結合して、間接的に標識物質が結合し
ているものである。
【0017】まず、スルホン酸エステル化アミノグリカ
ンと標識物質を直接的に結合させた本発明の免疫測定用
標識試薬を調製するには、例えば縮合剤として1−エチ
ル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド、ジ−p−トレオイルカルボジイミド、1−シクロ
ヘキシル−3−(2−モルフォリノエチル)カルボジイ
ミド(CHMC)のような水溶性カルボジイミド、また
はジシクロヘキシルカルボジイミドのようなカルボジイ
ミド類や、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ブロモ
スクシンイミド等の存在下でスルホン酸エステル化アミ
ノグリカンと標識物質を反応させることによって、スル
ホン酸エステル化アミノグリカンと標識物質の結合体
(スルホン酸エステル化アミノグリカン−標識物質)が
製造される。ここで標識物質としては、フルオレセイ
ン、ローダミン類、クマリン系色素、シアニン系色素等
の蛍光色素類、ペルオキシダーゼ、ホスファターゼ、エ
ステラーゼ等の酵素類等、免疫測定において標識物質と
して通常使用されるものが例示され、いずれでもよい。
【0018】次に、スルホン酸エステル化アミノグリカ
ン−標識物質のスルホン酸エステル化アミノグリカン部
分と免疫物質を結合させるには、縮合剤として前記と同
様のカルボジイミド類、N−ブロモスクシンイミド類の
存在下でスルホン酸エステル化アミノグリカン−標識物
質と免疫物質を反応させることによって、免疫物質がス
ルホン酸エステル化アミノグリカン−標識物質のスルホ
ン酸エステル化アミノグリカン部分に結合した複合体
(免疫物質−スルホン酸エステル化アミノグリカン−標
識物質)を製造することができる。この縮合反応は免疫
物質分子中のカルボキシル基とスルホン酸エステル化ア
ミノグリカン分子中のアミノ基が縮合するものと考えら
れる。
【0019】また、免疫物質の結合したスルホン酸エス
テル化アミノグリカンに反応特異性を有する複数の化合
物を介して標識物質が結合した複合体よりなる免疫測定
用標識試薬を調製するには、スルホン酸エステル化アミ
ノグリカンと標識物質の間に特異的に結合する通常2種
類の化合物(化合物Aおよび化合物B)を介在させる。
即ち、免疫物質が結合した複数の反応活性基(アミノ
基)を有するスルホン酸エステル化アミノグリカンには
化合物Bが結合し、該化合物Bには標識物質で修飾され
た化合物Aが結合した複合体となる(免疫物質−スルホ
ン酸エステル化アミノグリカン−化合物B−化合物A−
標識物質)。このような化合物Aと化合物Bの組み合わ
せは、蛋白質と該蛋白質と特異的に結合する化合物であ
ることが望ましく、具体的には、アビジンとビオチン、
プロテインAと抗体、抗体とプロテインAなどが好まし
く、特にアビジンとビオチンの組み合わせが最適であ
る。即ち、例えば免疫物質の結合したスルホン酸エステ
ル化アミノグリカンのアミノ基にビオチンが結合してお
り、該ビオチンには標識物質で標識されたアビジンが結
合した複合体が好適な例として挙げられる。
【0020】また、本発明の免疫測定用標識試薬は、免
疫物質と結合したスルホン酸エステル化アミノグリカン
に反応特異性を有する一方の化合物が結合した複合体
と、標識物質で標識された該化合物と反応特異性を有す
る他方の化合物の複合体よりなるものであってもよく、
例えば免疫物質の結合したスルホン酸エステル化アミノ
グリカンのアミノ基にビオチンが結合した複合体と、標
識物質で標識されたアビジンを組み合わせたものが好適
な例として挙げられる。
【0021】本発明において、前記のような化合物Aお
よび化合物Bを介在させた複合体を用いて免疫測定用標
識試薬を調製するには、まず、化合物Bをスルホン酸エ
ステル化アミノグリカンの大部分の反応活性基と反応さ
せて、スルホン酸エステル化アミノグリカン−化合物B
複合体(スルホン酸エステル化アミノグリカン−化合物
B)とした後、免疫物質と反応させて複合体(免疫物
質−スルホン酸エステル化アミノグリカン−化合物B)
とし、一方化合物Aを標識物質で標識し、複合体とす
る。次いで、複合体と複合体を反応させて複合体
(免疫物質−スルホン酸エステル化アミノグリカン−化
合物B−化合物A−標識物質)とする。このような方法
により、本発明の免疫測定用標識試薬である複合体お
よび複合体の組み合わせ、あるいは複合体を製造す
る。本発明においては、このような反応順序が好まし
く、この順序を変えた場合、副反応が起こり、収率が低
下する。
【0022】以下に、スルホン酸エステル化アミノグリ
カンとしてスルホン酸エステル化キトサン(以下、s−
キトサンと略す)を、化合物Aとしてアビジンを、化合
物Bとしてビオチンを、また標識物質として蛍光色素を
それぞれ用いた免疫測定用標識試薬の調製例について、
さらに具体的に説明する。s−キトサンは分子中に多数
のアミノ基を有しており、s−キトサンとビオチンを塩
基性溶液中、水溶性カルボジイミド(CHMC)、N−
ヒドロキシスクシンイミドのような縮合剤の存在下で反
応させると、大部分のs−キトサンのアミノ基にビオチ
ンがアミド結合してビオチン化s−キトサンが得られ
る。このビオチン化s−キトサンに免疫物質である蛋白
質を上記と同様の縮合剤を用いて反応させると、s−キ
トサンの残余の遊離アミノ基に蛋白質(免疫物質)が結
合したビオチン化s−キトサンが得られる。
【0023】一方、蛍光色素で修飾したアビジンを、蛍
光色素として、例えばシアニン色素のカルボキシル基と
蛋白質であるアビジンのアミノ基とを上記と同様の方法
で反応させて得ることができる。即ち、シアニン色素の
カルボキシル基は、アビジンのアミノ基と有機溶媒中
で、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドのような縮
合剤を用いて、常法により容易に縮合させてアミド結合
させることができる。シアニン色素とアビジンとの反応
終了後、未反応物はなるべく除去することが好ましく、
例えば透析法、遠心分離法、ゲル濾過法又は限外濾過法
などによって除くことができる。次に、上記の蛋白質
(免疫物質)が結合したビオチン化s−キトサンに上記
の蛍光色素で修飾したアビジンを反応させると、アビジ
ンはビオチンと選択的に非常に高い親和力を持って結合
することにより、本発明の免疫測定用標識試薬を得るこ
とができる。
【0024】通常のキトサンは反応活性基としてアミノ
基を複数個有する分子量104 〜7×105 程度の化合
物であり、1分子当たりのアミノ基の数は50〜350
0個であるが、本発明におけるように、例えば106
2×106 程度の高分子量キトサンを使用することによ
り、1分子当たりのアミノ基の数を5000〜1000
0個にすることができる。従って、スルホン酸エステル
化した高分子量キトサンを用いることより、免疫測定の
感度が2〜3倍上昇する。また、高感度化を図る方法と
して、キトサンの導入部位を増加させる方法が挙げられ
る。例えば、免疫物質と結合したs−キトサンに間接的
に標識物質を結合させる場合、アビジンと標識物質の間
にさらにs−キトサンを介してもよい。即ち、免疫物質
−s−キトサン−ビオチン−アビジン−s−キトサン−
標識物質であってもよい。アビジンとs−キトサンとの
結合は、前記と同様の縮合剤の存在下で反応させること
により容易に行うことができる。このようにすることに
より免疫測定の感度を約100倍程度高めた免疫測定用
標識試薬を調製することができる。このような本発明の
免疫測定用標識試薬は、蛍光免疫測定、酵素免疫測定等
の公知の免疫測定方法において使用できる。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。 実施例1 ヒト膵アミラーゼ抗体の測定 (1)3mg/mlの分子量約106 のキトサン5ml
と0.07規定硫酸5mlを混合し、70℃、2時間熱
処理した。次いで、分画分子量105 の透析膜を用い
て、蒸留水に対して透析し、さらにpH10に調整した
炭酸ナトリウム水溶液で透析後、透析物中の沈殿を15
00rpm、10分間の遠心分離で除去した。 (2)前記(1)で得られた上清を再び蒸留水で透析
し、得られた透析物をスルホン基を導入して硫酸エステ
ル化されたキトサン(s−キトサン)の水溶液とした。
こうして得られたグルコサミン単位当たりのs−キトサ
ンのスルホン基導入数(d.s.)は元素分析値の結果
(S/N比:含有している窒素のモル数に対する硫黄の
モル数)から0.1と推定された。
【0026】(3)トリエチルアミン0.2mlとエタ
ノール1mlを混合し、ここへシアニン色素の一種NK
1160(日本感光色素研究所製)を2mg溶解した。 (4)前記(2)で得られたs−キトサン水溶液1ml
に前記(3)のNK1160の溶液を加え、さらに1−
エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(WSC)0.3mlを添加し、暗所下、室温
で一晩反応させた。 (5)前記(4)の反応物をエタノールで2回洗浄し、
未反応NK1160、WSCを除去した後、沈殿中に残
ったエタノールをアスピレータで減圧除去した。 (6)前記(5)で得られた乾固物をリン酸緩衝生理食
塩水(PBS)2mlに溶解し、さらにヤギ由来抗ヒト
Ig抗体100μgを加え、さらに水溶性カルボジイミ
ド(CHMC)10mgを添加して4℃、6時間反応さ
せた。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未反応
物を除去し、ヤギ由来抗ヒトIg抗体−s−キトサン−
NK1160(ASCD)を得た。
【0027】(7)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製
光ファイバー(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切
り、両端面をエタノールを潤滑剤としてポリシングフィ
ルムで研磨した。 (8)0.5mlの水に10mgの硫酸ニッケルを溶か
し、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に
生じる沈殿を遠心分離にて除去し、採取した上清をニッ
ケル−エタノール溶液とした。次にエタノール溶媒の2
0mM水酸化カリウム溶液0.4mlにニッケル−エタ
ノール溶液0.1mlと50%グルタルアルデヒド50
μlを添加し混合して、処理溶液とした。
【0028】(9)前記(7)の光ファイバーの片面を
前記(8)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した
後、20mM塩酸、次にPBSで洗浄した。次にこの光
ファイバーを2mg/mlのヒト膵アミラーゼ溶液に浸
漬し、4℃で一晩放置した。 (10)光ファイバーを溶液から取り出し、1%水素化
ホウ素ナトリウム水溶液に15分間浸漬した後、PBS
で洗浄して、ヒト膵アミラーゼ固定化センサーとし、こ
れを検出部とした。 (11)濃度既知のヒト膵アミラーゼ抗体溶液の中に、
前記(10)の検出部を20分間浸漬し、前記(6)で
調製したヤギ由来抗ヒトIg抗体−s−キトサン−NK
1160の溶液中に20分間浸漬した。次いで、0.0
5%トゥイーン20含有PBS(Tween PBS)で洗浄後、
1個のレーザを使用する蛍光測定系である図1に示す装
置を用いて、ヘリウム−ネオンレーザ系で測定したとこ
ろ、3ng/mlまで測定できた。
【0029】比較例1 (1)実施例1の(4)において、s−キトサンの代わ
りに硫酸処理をしていないキトサンを用いた場合、NK
1160で修飾されたキトサンはPBSに不溶性となり
使用不能となった。
【0030】実施例2 ヒト膵アミラーゼ抗体の測定 (1)キトサンの代わりに分子量約106 のポリノイラ
ミン酸3mg/mlを使用する以外は、実施例1の
(1)〜(2)と同様の方法で、スルホン基を導入して
硫酸エステル化されたポリノイラミン酸(s−ポリノイ
ラミン酸)の水溶液を得た。こうして得られたs−ポリ
ノイラミン酸のd.s.値は元素分析の結果から0.3
と推定された。 (2)前記(1)のs−ポリノイラミン酸にペルオキシ
ダーゼ2mgを溶解し、さらに60mgのCHMCを加
えて4℃、5時間反応させた。反応終了後、陰イオン交
換カラムを用いて未反応物を除去し、さらにヤギ由来抗
ヒトIg抗体100μgを加えCHMC10mgを加え
て4℃、5時間反応させた。反応終了後、再び陰イオン
交換カラムを用いて精製し、ヤギ由来抗ヒトIg抗体−
s−ポリノイラミン酸−ペルオキシダーゼ(ASPP)
を得た。
【0031】(3)EIA用マイクロプレートウェルに
ヒト膵アミラーゼ溶液を注入し、ヒト膵アミラーゼを吸
着させた。 (4)濃度既知のヒト膵アミラーゼ抗体溶液を前記
(3)のウェルに注入し、30分間抗原抗体反応をさせ
た。 (5)前記(4)のウェルを Tween PBSで3回洗浄後、
前記(2)で得られたASPPを加えて30分間抗原抗
体反応をさせ、さらに Tween PBSで3回洗浄した。 (6)次に1mg/mlのルミノール水溶液をウェルに
注入し、15分間酵素反応をさせた。 (7)425nmの発光量をフォトンカウンターで測定
したところ、0.3ng/mlまでヒト膵アミラーゼ抗
体を検出できた。
【0032】実施例3 ヒトカルシトニンの測定 (1)実施例1の(1)〜(2)と同様の方法でs−キ
トサン溶液を得た。 (2)100μlの水に4mgの炭酸ナトリウムと10
mgのビオチンを溶かした。次いで、前記(1)で得ら
れたs−キトサン溶液2mlと混合し、さらにCHMC
を60mg添加して、室温で2時間反応させた。反応
後、蒸留水に対して一晩透析した。透析後、回収された
透析物をビオチン化−s−キトサン(b−s−c)とし
た。
【0033】(3)前記(2)のビオチン化−s−キト
サン懸濁液にウサギ由来ヒトカルシトニン抗体100μ
gを加え、さらに水溶性カルボジイミド10mgを添加
して、4℃、6時間反応させた。反応終了後、陰イオン
交換カラムを用いて未反応物を除去し、ウサギ由来ヒト
カルシトニン抗体が結合したビオチン化−s−キトサン
を得た。 (4)アビジン1mgおよびトリエチルアミン0.2m
lを1mlのエタノールに溶解させた。次いでNK11
60を加えて充分に溶解させ、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.3mlを加えて室温で一晩反応させた。 (5)遠心分離でアビジンを沈殿回収後、この沈殿をエ
タノールで2回洗浄し、遠心回収後、アスピレータで沈
殿中に残っているエタノールを減圧除去した。この残留
物を20mM酢酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、NK
1160で修飾されたアビジンを得た。 (6)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製光ファイバー
(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切り、両端面をエ
タノールを潤滑剤としてポリシングフィルムで研磨し
た。 (7)0.5mlの水に10mgの硫酸ニッケルを溶か
し、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に
生じる沈殿を遠心分離にて除去し、採取した上清をニッ
ケル−エタノール溶液とした。次にエタノール溶媒の2
0mM水酸化カリウム溶液0.4mlにニッケル−エタ
ノール溶液0.1mlと50%グルタルアルデヒド50
μlを添加し混合して、処理溶液とした。
【0034】(8)前記(6)の光ファイバー片面を前
記(7)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した
後、20mM塩酸、次いでPBSで洗浄した。次にこの
光ファイバーを2mg/mlのヤギ由来ヒトカルシトニ
ン抗体溶液に浸漬し、4℃で一晩放置した。 (9)光ファイバーを溶液から取り出し、1%水素化ホ
ウ素ナトリウム水溶液に15分間浸漬した後、PBSで
洗浄して、ヤギ由来ヒトカルシトニン抗体固定化センサ
ーを作製し、これを検出部とした。 (10)前記(3)のウサギ由来ヒトカルシトニン抗体
が結合したビオチン化−s−キトサンと前記(5)のN
K1160で修飾されたアビジンを混合し、凍結乾燥し
て2週間、−20℃に保存した。 (11)各濃度のカルシトニン溶液10μlに前記
(9)の検出部を浸漬し、室温で30分間放置後、前記
(10)の凍結乾燥粉末を蒸留水に懸濁した溶液に30
分間浸漬した。 (12)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸
カリウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に
示す装置を用いて測定したところ、0.3ng/mlま
で測定できた。
【0035】比較例2 (1)実施例3の(3)において、s−キトサンの代わ
りに、未処理のキトサンを用いてウサギ由来ヒトカルシ
トニン抗体が結合したビオチン化キトサンを製造したと
き、キトサンは分子量が3×105 のものまでしか用い
ることができなかった。この場合、分子量が3×105
以上になると水に対して不溶性となるため使用不能とな
った。 (2)分子量3×105 の未処理キトサンを用いてウサ
ギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン化キト
サンを製造し、それ以外は実施例3と同様の方法でヒト
カルシトニンを測定したことろ、1ng/mlまでしか
測定できなかった。
【0036】実施例4 (1)実施例1の(1)〜(5)と同様の方法でNK1
160の結合したs−キトサン(F−s−キトサン)を
得た。 (2)前記(1)で得られたF−s−キトサンの乾固物
をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)2mlに溶解し、さ
らにアビジン100μgを加え、さらに水溶性カルボジ
イミド(CHMC)10mgを添加して4℃、6時間反
応させた。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未
反応物を除去し、アビジン−F−s−キトサン(A−F
−s−キトサン)を得た。 (3)実施例3の(2)〜(3)と同様の方法でウサギ
由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン化−s−
キトサンを得た。 (4)実施例3の(6)〜(9)と同様の方法でヤギ由
来ヒトカルシトニン抗体固定化センサーを作成し、これ
を検出部とした。
【0037】(5)各濃度のカルシトニン溶液10μl
に前記(4)の検出部を浸漬し、室温で30分放置後、
前記(3)のビオチン化−s−キトサン溶液に20分浸
漬した。 (6)PBSで洗浄後、前記(2)のAF−s−キトサ
ン溶液に10分浸漬した。 (7)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸カ
リウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に示
す装置で測定したところ、5pg/mlまで測定でき
た。
【0038】実施例5 (1)キトサンの代わりに分子量105 のポリガラクト
サミンを用いて実施例4と同様の方法でカルシトニンを
測定した。得られたs−ポリガラクトサミンのd.s.
値は0.1と推定された。 (2)図1に示す装置で測定したところ30pg/ml
まで測定できた。
【0039】実施例6 (1)実施例1の(1)〜(2)と同様の方法でs−キ
トサン溶液を得た。 (2)実施例3の(2)〜(3)と同様の方法により、
ウサギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン化
−s−キトサンを、および実施例3の(4)〜(5)と
同様の方法により、NK1160で修飾されたアビジン
を得た。また、実施例3の(6)〜(9)と同様の方法
によりヤギ由来ヒトカルシトニン抗体固定化センサーを
作製し、これを検出部とした。 (3)各濃度のカルシトニン溶液10μlに前記(2)
の検出部を浸漬し、室温で30分間放置後、前記(2)
のウサギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン
化−s−キトサン溶液にさらに30分浸漬した。 (4)PBSで洗浄した後、前記(2)のNK1160
で修飾されたアビジンに10分間浸漬した。 (5)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸カ
リウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に示
す装置を用いて測定したところ、0.3ng/mlまで
測定できた。
【0040】実施例7 ヒト膵アミラーゼ抗体の測定 (1)分子量約2×106 のキトサン(フルカ社製)
1.0gを5%塩化リチウム含有DMA1000mlに
添加し、一夜撹拌して溶解させた。得られた溶液に3倍
当量のピリジン−三酸化硫黄錯体を溶解した100ml
のDMA溶液を加え、湯浴上で50〜60℃に加熱し、
撹拌しながら反応させた。反応の終点は、反応液を6N
−NaOH水に滴下し、未反応キトサンによる白濁化
(不溶化)がみられなくなったときを指標とした。反応
液を中和したのち、pH10とし、未反応キトサンを不
溶化し、遠心除去した。ついで、エバポレーションによ
り適量に濃縮し、水に対する透析により脱塩および脱D
MAを行った。得られた透析物から再びエバポレーショ
ンにより水を除去することによって、スルホン基導入数
が3のスルホン酸エステルを取得した。 (2)得られたスルホン酸エステル化キトサンを適量の
0.02N−塩酸に溶解し、50℃において2時間加熱
処理した。反応液を中和した後pH10とし、アミノ基
のみがスルホン化されていたキトサンを不溶化し、遠心
除去した。上清を透析脱塩し、エバポレーションによっ
て水を除去することにより、3位および6位がスルホン
化され、アミノ基が遊離の、スルホン酸エステル化キト
サン(s−キトサン)を取得した。こうして得られたs
−キトサンのd.s.値は、元素分析値(S/N比)の
結果から1.9と推定された。
【0041】(3)トリエチルアミン0.2mlとエタ
ノール1mlを混合し、ここへシアニン色素の一種NK
1160(日本感光色素研究所製)を2mg溶解した。 (4)前記(2)で得られたs−キトサン水溶液1ml
に前記(3)のNK1160の溶液を加え、さらに1−
エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド(WSC)0.3mlを添加し、暗所下、室温
で一晩反応させた。 (5)前記(4)の反応物をエタノールで2回洗浄し、
未反応NK1160、WSCを除去した後、沈殿中に残
ったエタノールをアスピレータで減圧除去した。 (6)前記(5)で得られた乾固物をリン酸緩衝生理食
塩水(PBS)2mlに溶解し、さらにヤギ由来抗ヒト
Ig抗体100μgを加え、さらに水溶性カルボジイミ
ド(CHMC)10mgを添加して4℃、6時間反応さ
せた。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未反応
物を除去し、ヤギ由来抗ヒトIg抗体−s−キトサン−
NK1160(ASCD)を得た。
【0042】(7)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製
光ファイバー(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切
り、両端面をエタノールを潤滑剤としてポリシングフィ
ルムで研磨した。 (8)0.5mlの水に10mgの硫酸ニッケルを溶か
し、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に
生じる沈殿を遠心分離にて除去し、採取した上清をニッ
ケル−エタノール溶液とした。次にエタノール溶媒の2
0mM水酸化カリウム溶液0.4mlにニッケル−エタ
ノール溶液0.1mlと50%グルタルアルデヒド50
μlを添加し混合して、処理溶液とした。
【0043】(9)前記(7)の光ファイバーの片面を
前記(8)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した
後、20mM塩酸、次にPBSで洗浄した。次にこの光
ファイバーを2mg/mlのヒト膵アミラーゼ溶液に浸
漬し、4℃で一晩放置した。 (10)光ファイバーを溶液から取り出し、1%水素化
ホウ素ナトリウム水溶液に15分間浸漬した後、PBS
で洗浄して、ヒト膵アミラーゼ固定化センサーとし、こ
れを検出部とした。 (11)濃度既知のヒト膵アミラーゼ抗体溶液の中に、
前記(10)の検出部を20分間浸漬し、前記(6)で
調製したヤギ由来抗ヒトIg抗体−s−キトサン−NK
1160の溶液中に20分間浸漬した。次いで、0.0
5%トゥイーン20含有PBS(Tween PBS)で洗浄後、
1個のレーザを使用する蛍光測定系である図1に示す装
置を用いて、ヘリウム−ネオンレーザ系で測定したとこ
ろ、3ng/mlまで測定できた。
【0044】実施例8 ヒト膵アミラーゼ抗体の測定 (1)キトサンの代わりに分子量約106 のポリノイラ
ミン酸3mg/mlを使用する以外は、実施例7の
(1)〜(2)と同様の方法で、スルホン基を導入して
硫酸エステル化されたポリノイラミン酸(s−ポリノイ
ラミン酸)の水溶液を得た。得られたs−ポリノイラミ
ン酸のd.s.値は1.8と推定された。 (2)前記(1)のs−ポリノイラミン酸にペルオキシ
ダーゼ2mgを溶解し、さらに60mgのCHMCを加
えて4℃、5時間反応させた。反応終了後、陰イオン交
換カラムを用いて未反応物を除去し、さらにヤギ由来抗
ヒトIg抗体100μgを加えCHMC10mgを加え
て4℃、5時間反応させた。反応終了後、再び陰イオン
交換カラムを用いて精製し、ヤギ由来抗ヒトIg抗体−
s−ポリノイラミン酸−ペルオキシダーゼ(ASPP)
を得た。
【0045】(3)EIA用マイクロプレートウェルに
ヒト膵アミラーゼ溶液を注入し、ヒト膵アミラーゼを吸
着させた。 (4)濃度既知のヒト膵アミラーゼ抗体溶液を前記
(3)のウェルに注入し、30分間抗原抗体反応をさせ
た。 (5)前記(4)のウェルを Tween PBSで3回洗浄後、
前記(2)で得られたASPPを加えて30分間抗原抗
体反応をさせ、さらに Tween PBSで3回洗浄した。 (6)次に1mg/mlのルミノール水溶液をウェルに
注入し、15分間酵素反応をさせた。 (7)425nmの発光量をフォトンカウンターで測定
したところ、0.3ng/mlまでヒト膵アミラーゼ抗
体を検出できた。
【0046】実施例9 ヒトカルシトニンの測定 (1)実施例7の(1)〜(2)と同様の方法でs−キ
トサン溶液を得た。 (2)100μlの水に4mgの炭酸ナトリウムと10
mgのビオチンを溶かした。次いで、前記(1)で得ら
れたs−キトサン溶液2mlと混合し、さらにCHMC
を60mg添加して、室温で2時間反応させた。反応
後、蒸留水に対して一晩透析した。透析後、回収された
透析物をビオチン化−s−キトサン(b−s−c)とし
た。
【0047】(3)前記(2)のビオチン化−s−キト
サン懸濁液にウサギ由来ヒトカルシトニン抗体100μ
gを加え、さらに水溶性カルボジイミド10mgを添加
して、4℃、6時間反応させた。反応終了後、陰イオン
交換カラムを用いて未反応物を除去し、ウサギ由来ヒト
カルシトニン抗体が結合したビオチン化−s−キトサン
を得た。 (4)アビジン1mgおよびトリエチルアミン0.2m
lを1mlのエタノールに溶解させた。次いでNK11
60を加えて充分に溶解させ、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.3mlを加えて室温で一晩反応させた。 (5)遠心分離でアビジンを沈殿回収後、この沈殿をエ
タノールで2回洗浄し、遠心回収後、アスピレータで沈
殿中に残っているエタノールを減圧除去した。この残留
物を20mM酢酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、NK
1160で修飾されたアビジンを得た。 (6)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製光ファイバー
(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切り、両端面をエ
タノールを潤滑剤としてポリシングフィルムで研磨し
た。 (7)0.5mlの水に10mgの硫酸ニッケルを溶か
し、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に
生じる沈殿を遠心分離にて除去し、採取した上清をニッ
ケル−エタノール溶液とした。次にエタノール溶媒の2
0mM水酸化カリウム溶液0.4mlにニッケル−エタ
ノール溶液0.1mlと50%グルタルアルデヒド50
μlを添加し混合して、処理溶液とした。
【0048】(8)前記(6)の光ファイバー片面を前
記(7)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した
後、20mM塩酸、次いでPBSで洗浄した。次にこの
光ファイバーを2mg/mlのヤギ由来ヒトカルシトニ
ン抗体溶液に浸漬し、4℃で一晩放置した。 (9)光ファイバーを溶液から取り出し、1%水素化ホ
ウ素ナトリウム水溶液に15分間浸漬した後、PBSで
洗浄して、ヤギ由来ヒトカルシトニン抗体固定化センサ
ーを作製し、これを検出部とした。 (10)前記(3)のウサギ由来ヒトカルシトニン抗体
が結合したビオチン化−s−キトサンと前記(5)のN
K1160で修飾されたアビジンを混合し、凍結乾燥し
て2週間、−20℃に保存した。 (11)各濃度のカルシトニン溶液10μlに前記
(9)の検出部を浸漬し、室温で30分間放置後、前記
(10)の凍結乾燥粉末を蒸留水に懸濁した溶液に30
分間浸漬した。 (12)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸
カリウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に
示す装置を用いて測定したところ、0.3ng/mlま
で測定できた。
【0049】実施例10 (1)実施例7の(1)〜(5)と同様の方法でNK1
160の結合したs−キトサン(F−s−キトサン)を
得た。 (2)前記(1)で得られたF−s−キトサンの乾固物
をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)2mlに溶解し、さ
らにアビジン100μgを加え、さらに水溶性カルボジ
イミド(CHMC)10mgを添加して4℃、6時間反
応させた。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未
反応物を除去し、アビジン−F−s−キトサン(A−F
−s−キトサン)を得た。 (3)実施例9の(2)〜(3)と同様の方法でウサギ
由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン化−s−
キトサンを得た。 (4)実施例9の(6)〜(9)と同様の方法でヤギ由
来ヒトカルシトニン抗体固定化センサーを作成し、これ
を検出部とした。
【0050】(5)各濃度のカルシトニン溶液10μl
に前記(4)の検出部を浸漬し、室温で30分放置後、
前記(3)のビオチン化−s−キトサン溶液に20分浸
漬した。 (6)PBSで洗浄後、前記(2)のAF−s−キトサ
ン溶液に10分浸漬した。 (7)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸カ
リウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に示
す装置で測定したところ、5pg/mlまで測定でき
た。
【0051】実施例11 (1)キトサンの代わりに分子量105 のポリガラクト
サミンを用いて実施例10と同様の方法でカルシトニン
を測定した。得られたs−ポリガラクトサミンのd.
s.値は、元素分析値(S/N比)の結果から1.9と
推定された。 (2)図1に示す装置で測定したところ30pg/ml
まで測定できた。
【0052】実施例12 (1)実施例7の(1)〜(2)と同様の方法でs−キ
トサン溶液を得た。 (2)実施例9の(2)〜(3)と同様の方法により、
ウサギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン化
−s−キトサンを、および実施例9の(4)〜(5)と
同様の方法により、NK1160で修飾されたアビジン
を得た。また、実施例9の(6)〜(9)と同様の方法
によりヤギ由来ヒトカルシトニン抗体固定化センサーを
作製し、これを検出部とした。 (3)各濃度のカルシトニン溶液10μlに前記(2)
の検出部を浸漬し、室温で30分間放置後、前記(2)
のウサギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン
化−s−キトサン溶液にさらに30分浸漬した。 (4)PBSで洗浄した後、前記(2)のNK1160
で修飾されたアビジンに10分間浸漬した。 (5)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸カ
リウム水溶液で洗浄後、実施例7と同様にして図1に示
す装置を用いて測定したところ、0.3ng/mlまで
測定できた。
【0053】実施例13 (1)DMF1500mlを3000mlの三口丸底フ
ラスコ中で、氷浴下、撹拌して冷却した。ついで、三酸
化硫黄900gを時間かけて滴下して添加した。反応は
高度に発熱的であり、温度を約40度以下に維持するよ
うに注意した。DMF−三酸化硫黄錯体は、過剰のDM
Fを含む黄色結晶状として得られた。錯体とDMFのこ
の混合物は、冷蔵保存し、濾過や精製等をせずにそのま
ま以下の反応に使用した。
【0054】(2)110℃で3時間乾燥した分子量約
2×106 のキトサン(フルカ社製)7gを700ml
のDMFと混合し、25℃に数時間放置した。この混合
物を5℃に冷却したのち、同温度に冷却したDMF−三
酸化硫黄錯体40gを三回に分けて撹拌しつつ添加し
た。反応の全期間を通じて温度が15℃以下に維持され
るように冷却しつつ撹拌した。全反応時間は約3時間で
あった。反応混合物を氷水中に溶解し、希水酸化ナトリ
ウム水で中和し、濾過して不溶物を除いた。濾液を等量
のメタノール中にゆっくりと注ぎ、析出する生成物を濾
取し乾燥した。この生成物は、実施例7の(2)と同様
に処理して、3位および6位がスルホン化され、アミノ
基が遊離の、スルホン酸エステル化キトサン(s−キト
サン)を取得した。こうして得られたs−キトサンの
d.s.値は、元素分析値(S/N比)の結果から、
1.2と推定された。 (3)得られたs−キトサンを実施例7の(3)〜
(6)と同様に処理して、ヤギ由来抗ヒトIg抗体−s
−キトサン−NK1160(ASCD)を得た。 (4)次いで、実施例7の(7)〜(10)と同様に処
理して、ヒト膵アミラーゼ固定化センサーを調製し、こ
れを検出部とした。 (5)濃度既知のヒト膵アミラーゼ抗体溶液の中に、前
記(4)の検出部を20分間浸漬し、前記(3)で調製
したヤギ由来抗ヒトIg抗体−s−キトサン−NK11
60の溶液中に20分間浸漬した。次いで、0.05%
トゥイーン20含有PBS(Tween PBS)で洗浄後、1個
のレーザを使用する蛍光測定系である図1に示す装置を
用いて、ヘリウム−ネオンレーザ系で測定したところ、
3ng/mlまで測定できた。
【0055】実施例14 ヒト膵アミラーゼ抗体の測定 (1)キトサンの代わりに分子量約106 のポリノイラ
ミン酸3mg/mlを使用する以外は、実施例13の
(1)〜(2)と同様の方法で、スルホン基を導入して
硫酸エステル化されたポリノイラミン酸(s−ポリノイ
ラミン酸)の水溶液を得た。得られたs−ポリノイラミ
ン酸のd.s.値は、元素分析値(S/N比)の結果か
ら 1.3と推定された。 (2)前記(1)のs−ポリノイラミン酸にペルオキシ
ダーゼ2mgを溶解し、さらに60mgのCHMCを加
えて4℃、5時間反応させた。反応終了後、陰イオン交
換カラムを用いて未反応物を除去し、さらにヤギ由来抗
ヒトIg抗体100μgを加えCHMC10mgを加え
て4℃、5時間反応させた。反応終了後、再び陰イオン
交換カラムを用いて精製し、ヤギ由来抗ヒトIg抗体−
s−ポリノイラミン酸−ペルオキシダーゼ(ASPP)
を得た。
【0056】(3)EIA用マイクロプレートウェルに
ヒト膵アミラーゼ溶液を注入し、ヒト膵アミラーゼを吸
着させた。 (4)濃度既知のヒト膵アミラーゼ抗体溶液を前記
(3)のウェルに注入し、30分間抗原抗体反応をさせ
た。 (5)前記(4)のウェルを Tween PBSで3回洗浄後、
前記(2)で得られたASPPを加えて30分間抗原抗
体反応をさせ、さらに Tween PBSで3回洗浄した。 (6)次に1mg/mlのルミノール水溶液をウェルに
注入し、15分間酵素反応をさせた。 (7)425nmの発光量をフォトンカウンターで測定
したところ、0.3ng/mlまでヒト膵アミラーゼ抗
体を検出できた。
【0057】実施例15 ヒトカルシトニンの測定 (1)実施例13の(1)〜(2)と同様の方法でs−
キトサン溶液を得た。 (2)100μlの水に4mgの炭酸ナトリウムと10
mgのビオチンを溶かした。次いで、前記(1)で得ら
れたs−キトサン溶液2mlと混合し、さらにCHMC
を60mg添加して、室温で2時間反応させた。反応
後、蒸留水に対して一晩透析した。透析後、回収された
透析物をビオチン化−s−キトサン(b−s−c)とし
た。
【0058】(3)前記(2)のビオチン化−s−キト
サン懸濁液にウサギ由来ヒトカルシトニン抗体100μ
gを加え、さらに水溶性カルボジイミド10mgを添加
して、4℃、6時間反応させた。反応終了後、陰イオン
交換カラムを用いて未反応物を除去し、ウサギ由来ヒト
カルシトニン抗体が結合したビオチン化−s−キトサン
を得た。 (4)アビジン1mgおよびトリエチルアミン0.2m
lを1mlのエタノールに溶解させた。次いでNK11
60を加えて充分に溶解させ、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.3mlを加えて室温で一晩反応させた。 (5)遠心分離でアビジンを沈殿回収後、この沈殿をエ
タノールで2回洗浄し、遠心回収後、アスピレータで沈
殿中に残っているエタノールを減圧除去した。この残留
物を20mM酢酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、NK
1160で修飾されたアビジンを得た。 (6)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製光ファイバー
(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切り、両端面をエ
タノールを潤滑剤としてポリシングフィルムで研磨し
た。 (7)0.5mlの水に10mgの硫酸ニッケルを溶か
し、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に
生じる沈殿を遠心分離にて除去し、採取した上清をニッ
ケル−エタノール溶液とした。次にエタノール溶媒の2
0mM水酸化カリウム溶液0.4mlにニッケル−エタ
ノール溶液0.1mlと50%グルタルアルデヒド50
μlを添加し混合して、処理溶液とした。
【0059】(8)前記(6)の光ファイバー片面を前
記(7)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬した
後、20mM塩酸、次いでPBSで洗浄した。次にこの
光ファイバーを2mg/mlのヤギ由来ヒトカルシトニ
ン抗体溶液に浸漬し、4℃で一晩放置した。 (9)光ファイバーを溶液から取り出し、1%水素化ホ
ウ素ナトリウム水溶液に15分間浸漬した後、PBSで
洗浄して、ヤギ由来ヒトカルシトニン抗体固定化センサ
ーを作製し、これを検出部とした。 (10)前記(3)のウサギ由来ヒトカルシトニン抗体
が結合したビオチン化−s−キトサンと前記(5)のN
K1160で修飾されたアビジンを混合し、凍結乾燥し
て2週間、−20℃に保存した。 (11)各濃度のカルシトニン溶液10μlに前記
(9)の検出部を浸漬し、室温で30分間放置後、前記
(10)の凍結乾燥粉末を蒸留水に懸濁した溶液に30
分間浸漬した。 (12)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸
カリウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に
示す装置を用いて測定したところ、0.3ng/mlま
で測定できた。
【0060】実施例16 (1)実施例13の(1)〜(5)と同様の方法でNK
1160の結合したs−キトサン(F−s−キトサン)
を得た。 (2)前記(1)で得られたF−s−キトサンの乾固物
をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)2mlに溶解し、さ
らにアビジン100μgを加え、さらに水溶性カルボジ
イミド(CHMC)10mgを添加して4℃、6時間反
応させた。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未
反応物を除去し、アビジン−F−s−キトサン(A−F
−s−キトサン)を得た。 (3)実施例15の(2)〜(3)と同様の方法でウサ
ギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン化−s
−キトサンを得た。 (4)実施例15の(6)〜(9)と同様の方法でヤギ
由来ヒトカルシトニン抗体固定化センサーを作成し、こ
れを検出部とした。
【0061】(5)各濃度のカルシトニン溶液10μl
に前記(4)の検出部を浸漬し、室温で30分放置後、
前記(3)のビオチン化−s−キトサン溶液に20分浸
漬した。 (6)PBSで洗浄後、前記(2)のAF−s−キトサ
ン溶液に10分浸漬した。 (7)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸カ
リウム水溶液で洗浄後、実施例1と同様にして図1に示
す装置で測定したところ、5pg/mlまで測定でき
た。
【0062】実施例17 (1)キトサンの代わりに分子量105 のポリガラクト
サミンを用いて実施例10と同様の方法でカルシトニン
を測定した。得られたs−ポリガラクトサミンのd.
s.値は、元素分析値(S/N比)の結果から1.2と
推定された。 (2)図1に示す装置で測定したところ30pg/ml
まで測定できた。
【0063】実施例18 (1)実施例13の(1)〜(2)と同様の方法でs−
キトサン溶液を得た。 (2)実施例15の(2)〜(3)と同様の方法によ
り、ウサギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチ
ン化−s−キトサンを、および実施例15の(4)〜
(5)と同様の方法により、NK1160で修飾された
アビジンを得た。また、実施例15の(6)〜(9)と
同様の方法によりヤギ由来ヒトカルシトニン抗体固定化
センサーを作製し、これを検出部とした。 (3)各濃度のカルシトニン溶液10μlに前記(2)
の検出部を浸漬し、室温で30分間放置後、前記(2)
のウサギ由来ヒトカルシトニン抗体が結合したビオチン
化−s−キトサン溶液にさらに30分浸漬した。 (4)PBSで洗浄した後、前記(2)のNK1160
で修飾されたアビジンに10分間浸漬した。 (5)0.2%トゥイーン20含有1Mチオシアン酸カ
リウム水溶液で洗浄後、実施例13と同様にして図1に
示す装置を用いて測定したところ、0.3ng/mlま
で測定できた。
【0064】
【発明の効果】本発明のスルホン酸エステル化アミノグ
リカンは、アミノグリカンのヒドロキシル基をスルホン
酸エステル基に変換したものであり、水に対する溶解度
が高く、高分子アミノグリカンの適用が可能となり、ア
ミノグリカンの反応活性基の増加が可能となる。また、
水に対する溶解度が高くなることから、アミノグリカン
の導入数を増加させることにより反応活性基を増加させ
ることも可能となった。これらにより免疫測定の感度向
上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は1個のレーザを使用する蛍光測定系の概
略図である。
【符号の説明】
1 光ファイバー 2 レーザ 3 光軸合わせのためのガイドレール 4 検出部 5 フィルター 6 蛍光検出器 7 ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 秀樹 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免疫物質の結合したスルホン酸エステル
    化アミノグリカンに標識物質が結合した複合体よりなる
    免疫測定用標識試薬。
  2. 【請求項2】 免疫物質の結合したスルホン酸エステル
    化アミノグリカンに反応特異性を有する複数の化合物を
    介して標識物質が結合した複合体よりなる免疫測定用標
    識試薬。
  3. 【請求項3】 反応特異性を有する化合物がビオチンと
    アビジンであり、免疫物質の結合したスルホン酸エステ
    ル化アミノグリカンのアミノ基にビオチンが結合してお
    り、該ビオチンには標識物質で標識されたアビジンが結
    合した複合体よりなる請求項2記載の免疫測定用標識試
    薬。
  4. 【請求項4】 免疫物質と結合したスルホン酸エステル
    化アミノグリカンに反応特異性を有する一方の化合物が
    結合した複合体と、該化合物との反応特異性を有する他
    方の化合物が標識物質で標識された複合体よりなる免疫
    測定用標識試薬。
  5. 【請求項5】 反応特異性を有する化合物がビオチンと
    アビジンであり、免疫物質の結合したスルホン酸エステ
    ル化アミノグリカンのアミノ基にビオチンが結合した複
    合体と、標識物質で標識されたアビジンよりなる請求項
    4記載の免疫測定用標識試薬。
JP19910293A 1992-08-13 1993-07-16 スルホン酸エステル化アミノグリカンを用いた免疫測定用標識試薬 Pending JPH06109731A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996031237A3 (en) * 1995-04-04 1996-12-19 Wound Healing Of Oklahoma Cancer treatment by photodynamic therapy, in combination with an immunoadjuvant
US6316007B1 (en) 1995-04-04 2001-11-13 Wound Healing Of Oklahoma Combined physical and immunotherapy for cancer

Cited By (5)

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WO1996031237A3 (en) * 1995-04-04 1996-12-19 Wound Healing Of Oklahoma Cancer treatment by photodynamic therapy, in combination with an immunoadjuvant
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US6316007B1 (en) 1995-04-04 2001-11-13 Wound Healing Of Oklahoma Combined physical and immunotherapy for cancer

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