JPH06107844A - 抗菌性パルプ発泡体およびその製造方法 - Google Patents
抗菌性パルプ発泡体およびその製造方法Info
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- JPH06107844A JPH06107844A JP28400592A JP28400592A JPH06107844A JP H06107844 A JPH06107844 A JP H06107844A JP 28400592 A JP28400592 A JP 28400592A JP 28400592 A JP28400592 A JP 28400592A JP H06107844 A JPH06107844 A JP H06107844A
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 カビ、細菌等に対する耐性を改良し抗菌性を
要する用途にも使用可能な抗菌性パルプ発泡体を提供す
る。 【構成】 再生パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤
を分解型発泡剤と共に水で混練し、更に抗菌性物質を加
えて混合した後成型し加熱発泡させ、さらに乾燥させる
ことを特徴とするか、又は再生パルプを含むパルプと生
分解性の増粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌して起泡さ
せ、更に抗菌性物質を添加して混練した後、この起泡物
を成型・乾燥させることを特徴とする抗菌性パルプ発泡
体の製造方法、及び上記の方法により得られる抗菌性パ
ルプ発泡体。
要する用途にも使用可能な抗菌性パルプ発泡体を提供す
る。 【構成】 再生パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤
を分解型発泡剤と共に水で混練し、更に抗菌性物質を加
えて混合した後成型し加熱発泡させ、さらに乾燥させる
ことを特徴とするか、又は再生パルプを含むパルプと生
分解性の増粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌して起泡さ
せ、更に抗菌性物質を添加して混練した後、この起泡物
を成型・乾燥させることを特徴とする抗菌性パルプ発泡
体の製造方法、及び上記の方法により得られる抗菌性パ
ルプ発泡体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は再生パルプを含むパルプ
発泡体に関するものであり、特に、抗菌性を有するパル
プ発泡体及びその製造方法に関するものである。
発泡体に関するものであり、特に、抗菌性を有するパル
プ発泡体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、緩衝材として利用される発泡スチ
ロール(ポリスチレン発泡体)は、軽量、低価格であ
り、安定した性質を有している。また、ビーズ発泡法、
押し出し発泡法のいずれの発泡体成形法においても、成
型性は良好であり、緩衝能力も優れている。
ロール(ポリスチレン発泡体)は、軽量、低価格であ
り、安定した性質を有している。また、ビーズ発泡法、
押し出し発泡法のいずれの発泡体成形法においても、成
型性は良好であり、緩衝能力も優れている。
【0003】しかし、近年、環境問題への関心が高まる
につれ、他のいわゆるプラスチック製品と同様に、使用
後の処理性を問題視する声が増加している。すなわち、
使用した後、焼却した場合には、高熱の発生による炉の
損傷、有害ガスの発生が指摘されている。また、埋立処
理を行なった場合は、分解性がなく、さらに嵩ばるた
め、処理場の不足を招く一因とも考えられている。
につれ、他のいわゆるプラスチック製品と同様に、使用
後の処理性を問題視する声が増加している。すなわち、
使用した後、焼却した場合には、高熱の発生による炉の
損傷、有害ガスの発生が指摘されている。また、埋立処
理を行なった場合は、分解性がなく、さらに嵩ばるた
め、処理場の不足を招く一因とも考えられている。
【0004】この発泡スチロールの処理上の問題点を解
決するものとして、最近では、緩衝材ではパルプモール
ドが注目され、代替として用いられることが多くなって
きている。パルプモールドは、再生パルプを原料として
製造され、リブを形成するなどして構造を強化し、緩衝
材とするものである。すなわちパルプモールドは、形状
を工夫することで緩衝力や強度を与えるものであり、焼
却、埋立のいずれの処理も容易である。
決するものとして、最近では、緩衝材ではパルプモール
ドが注目され、代替として用いられることが多くなって
きている。パルプモールドは、再生パルプを原料として
製造され、リブを形成するなどして構造を強化し、緩衝
材とするものである。すなわちパルプモールドは、形状
を工夫することで緩衝力や強度を与えるものであり、焼
却、埋立のいずれの処理も容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなパルプモールド緩衝材の如く、パルプを原料として
製造された発泡体の場合、易処理性を有し、また緩衝性
も良好であるが、例えば食品保蔵容器、押入れシート、
食器棚シート等のカビや細菌等に対する抗菌性を要する
ような用途に用いる場合、その耐性が発泡スチロール等
に比べ不十分であり用途が限定されるという欠点を有し
ていた。
うなパルプモールド緩衝材の如く、パルプを原料として
製造された発泡体の場合、易処理性を有し、また緩衝性
も良好であるが、例えば食品保蔵容器、押入れシート、
食器棚シート等のカビや細菌等に対する抗菌性を要する
ような用途に用いる場合、その耐性が発泡スチロール等
に比べ不十分であり用途が限定されるという欠点を有し
ていた。
【0006】本発明は上記パルプ発泡緩衝材の欠点を改
良するものであり、カビ、細菌等に対する耐性を改良
し、抗菌性を要する用途にも用いることのできる抗菌性
パルプ発泡体及びその製造方法を提供することを目的と
する。
良するものであり、カビ、細菌等に対する耐性を改良
し、抗菌性を要する用途にも用いることのできる抗菌性
パルプ発泡体及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、
(1)再生パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤を三
次元網目構造の主原料とし、分解型発泡剤もしくは界面
活性剤に起因する気泡を内部に含むパルプ発泡体を担体
として、これに抗菌性物質を保持させてなることを特徴
とする抗菌性パルプ発泡体、(2)再生パルプを含むパ
ルプと生分解性の増粘剤を分解型発泡剤と共に水で混練
し、更に抗菌性物質を加えて混合した後成型し加熱発泡
させ、さらに乾燥させることを特徴とする抗菌性パルプ
発泡体の製造方法、又は(3)再生パルプを含むパルプ
と生分解性の増粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌して起
泡させ、更に抗菌性物質を添加して混練した後、この起
泡物を成型・乾燥させることを特徴とする抗菌性パルプ
発泡体の製造方法、により達成される。
(1)再生パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤を三
次元網目構造の主原料とし、分解型発泡剤もしくは界面
活性剤に起因する気泡を内部に含むパルプ発泡体を担体
として、これに抗菌性物質を保持させてなることを特徴
とする抗菌性パルプ発泡体、(2)再生パルプを含むパ
ルプと生分解性の増粘剤を分解型発泡剤と共に水で混練
し、更に抗菌性物質を加えて混合した後成型し加熱発泡
させ、さらに乾燥させることを特徴とする抗菌性パルプ
発泡体の製造方法、又は(3)再生パルプを含むパルプ
と生分解性の増粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌して起
泡させ、更に抗菌性物質を添加して混練した後、この起
泡物を成型・乾燥させることを特徴とする抗菌性パルプ
発泡体の製造方法、により達成される。
【0008】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0009】本発明の抗菌性パルプ発泡体は特定のパル
プ発泡体を担体として、これに抗菌性物質を封入もしく
は含浸させて保持させてなるものである。
プ発泡体を担体として、これに抗菌性物質を封入もしく
は含浸させて保持させてなるものである。
【0010】ここで用いられる抗菌性物質としては銀ゼ
オライト等の殺菌作用のある金属イオンをゼオライトに
結合させたもの、ホウ素化合物、有機系抗菌剤等が挙げ
られ、これらは用途にもよるが例えばパルプ 100重量部
に対し5〜30重量部添加することができる。
オライト等の殺菌作用のある金属イオンをゼオライトに
結合させたもの、ホウ素化合物、有機系抗菌剤等が挙げ
られ、これらは用途にもよるが例えばパルプ 100重量部
に対し5〜30重量部添加することができる。
【0011】また、担体として用いられるパルプ発泡体
は、再生パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤を主原
料とし、分解型発泡剤もしくは界面活性剤に起因する気
泡を内部に含むものである。
は、再生パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤を主原
料とし、分解型発泡剤もしくは界面活性剤に起因する気
泡を内部に含むものである。
【0012】主原料であるパルプは、故紙、古ダンボー
ル紙、古雑誌等に由来する再生パルプを用いても差し支
えない。また、紙加工などの工程で生じる綿状となった
パルプ等も利用可能である。
ル紙、古雑誌等に由来する再生パルプを用いても差し支
えない。また、紙加工などの工程で生じる綿状となった
パルプ等も利用可能である。
【0013】この原料パルプに対し、7〜10倍量の水を
加え、懸濁する。これに増粘剤としてアルギン酸ナトリ
ウム塩、寒天、キトサンなどの天然多糖類や、もしくは
生分解性のあるポリビニルアルコール等の合成高分子を
加え混合する。添加量は、添加物質により、あるいは後
に得ようとするパルプ発泡体の強度に応じて変更される
が、標準的には、パルプ 100重量部に対し、 0.5〜20重
量部程度を添加する。
加え、懸濁する。これに増粘剤としてアルギン酸ナトリ
ウム塩、寒天、キトサンなどの天然多糖類や、もしくは
生分解性のあるポリビニルアルコール等の合成高分子を
加え混合する。添加量は、添加物質により、あるいは後
に得ようとするパルプ発泡体の強度に応じて変更される
が、標準的には、パルプ 100重量部に対し、 0.5〜20重
量部程度を添加する。
【0014】また気泡発生のための分解型発泡剤として
は、好ましくは加熱分解型発泡剤が用いられ、このよう
な加熱分解型発泡剤の添加量はパルプ 100重量部に対
し、10〜20重量部程度加えるが、これも強度に応じて変
更しうる。発泡剤としては重炭酸ナトリウム、炭酸アン
モニウムなどの無機発泡剤、アゾジカルボンアミド、ベ
ンゼンスルホニルヒドラジッドなどの有機発泡剤等を使
用することができる。
は、好ましくは加熱分解型発泡剤が用いられ、このよう
な加熱分解型発泡剤の添加量はパルプ 100重量部に対
し、10〜20重量部程度加えるが、これも強度に応じて変
更しうる。発泡剤としては重炭酸ナトリウム、炭酸アン
モニウムなどの無機発泡剤、アゾジカルボンアミド、ベ
ンゼンスルホニルヒドラジッドなどの有機発泡剤等を使
用することができる。
【0015】気泡を発生させるため界面活性剤を用いる
場合は、パルプ 100重量部に対し、5〜20重量部程度加
えるが、これも希望する発泡の程度によって変更すれば
よい。界面活性剤として、具体的にはツィーン(商品
名)系、スパン(商品名)系の脂肪酸エステルなどの非
イオン性や両性の界面活性剤、あるいは石ケン(高級脂
肪酸塩)、スルホン化物等のアニオン性界面活性剤やカ
チオン性界面活性剤などが挙げられる。
場合は、パルプ 100重量部に対し、5〜20重量部程度加
えるが、これも希望する発泡の程度によって変更すれば
よい。界面活性剤として、具体的にはツィーン(商品
名)系、スパン(商品名)系の脂肪酸エステルなどの非
イオン性や両性の界面活性剤、あるいは石ケン(高級脂
肪酸塩)、スルホン化物等のアニオン性界面活性剤やカ
チオン性界面活性剤などが挙げられる。
【0016】本発明の抗菌性パルプ発泡体の製造方法と
しては、構造内に維持される気泡の発泡生成方法によ
り、上記(2)及び(3)の方法が可能である。すなわ
ち、ここにおいて、気泡発生手段として分解型発泡剤を
用いる場合は、上記再生パルプを含むパルプと生分解性
の増粘剤を該分解型発泡剤と共に水で混練し、上記抗菌
性物質を加えて混合した後に成型し加熱することにより
発泡させ、さらに乾燥させるものである。
しては、構造内に維持される気泡の発泡生成方法によ
り、上記(2)及び(3)の方法が可能である。すなわ
ち、ここにおいて、気泡発生手段として分解型発泡剤を
用いる場合は、上記再生パルプを含むパルプと生分解性
の増粘剤を該分解型発泡剤と共に水で混練し、上記抗菌
性物質を加えて混合した後に成型し加熱することにより
発泡させ、さらに乾燥させるものである。
【0017】一方、気泡発生手段として界面活性剤を用
いる場合は、上記の再生パルプを含むパルプと生分解性
の増粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌することにより起
泡させ、しかる後に抗菌性物質を添加して更に混練した
後成型し乾燥させるものである。
いる場合は、上記の再生パルプを含むパルプと生分解性
の増粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌することにより起
泡させ、しかる後に抗菌性物質を添加して更に混練した
後成型し乾燥させるものである。
【0018】上記本発明の抗菌性パルプ発泡体は、再生
パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤を三次元網目構
造の主原料とし、更に抗菌性物質を保持させたパルプ発
泡ビーズを構造の単位とし、該パルプ発泡ビーズの集合
体をパルプ発泡体としたものを好ましく用いることがで
きる。
パルプを含むパルプと生分解性の増粘剤を三次元網目構
造の主原料とし、更に抗菌性物質を保持させたパルプ発
泡ビーズを構造の単位とし、該パルプ発泡ビーズの集合
体をパルプ発泡体としたものを好ましく用いることがで
きる。
【0019】さらに詳しくは、集合体にするために、パ
ルプ発泡ビーズの間に接着剤を介在させ、発泡ビーズを
結合して集合体とするか、あるいはパルプ発泡ビーズの
成形に、接着性を有する増粘剤を利用し、パルプ発泡ビ
ーズ同士を自己接着させて集合体とするものも用いられ
うる。
ルプ発泡ビーズの間に接着剤を介在させ、発泡ビーズを
結合して集合体とするか、あるいはパルプ発泡ビーズの
成形に、接着性を有する増粘剤を利用し、パルプ発泡ビ
ーズ同士を自己接着させて集合体とするものも用いられ
うる。
【0020】上記パルプ発泡体の構成単位であるパルプ
発泡ビーズを得る方法としては、ひとつは、造粒機によ
り 5.6〜10mm程度の粒状に成形した後、あらかじめ添加
していた上記加熱分解型の発泡剤を分解して、発泡させ
る方法があり、もうひとつは、前記生分解性の界面活性
剤を添加して攪拌し、粒状に成形する前に起泡し、しか
るのち粒状にする方法がある。
発泡ビーズを得る方法としては、ひとつは、造粒機によ
り 5.6〜10mm程度の粒状に成形した後、あらかじめ添加
していた上記加熱分解型の発泡剤を分解して、発泡させ
る方法があり、もうひとつは、前記生分解性の界面活性
剤を添加して攪拌し、粒状に成形する前に起泡し、しか
るのち粒状にする方法がある。
【0021】パルプ発泡ビーズを構成単位とする本発明
のパルプ発泡体においては、パルプ発泡ビーズは、およ
そ数mm〜13mm程度の大きさで、その内部は、発泡剤の加
熱分解によって発生した気体、もしくは界面活性剤の添
加によって生じる気泡による微細空間の連続層である。
のパルプ発泡体においては、パルプ発泡ビーズは、およ
そ数mm〜13mm程度の大きさで、その内部は、発泡剤の加
熱分解によって発生した気体、もしくは界面活性剤の添
加によって生じる気泡による微細空間の連続層である。
【0022】本発明のパルプ発泡体の成型は、希望する
形状に用意された枠型内にパルプ発泡液又はパルプ発泡
ビーズからなる原料を充填することにより行なうことが
できる。
形状に用意された枠型内にパルプ発泡液又はパルプ発泡
ビーズからなる原料を充填することにより行なうことが
できる。
【0023】発泡剤を利用する場合、粒状に成型加工、
これを希望する形状に用意した密閉できる枠型内に投入
する。この投入量も強度設計に応じて変更可能である。
また、ビーズ間接着のため、もしくは接着強度を高める
ため、あらかじめビーズに、可溶性澱粉溶液、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース溶液等の接
着剤溶液を塗布してから容器に投入する方法も必要に応
じて行なう。用意された金属型内にビーズを投入後、 1
80〜 200℃程度で加熱、発泡を開始させ、さらにビーズ
同士を結着させて乾燥し、発泡緩衝材として取り出す。
これを希望する形状に用意した密閉できる枠型内に投入
する。この投入量も強度設計に応じて変更可能である。
また、ビーズ間接着のため、もしくは接着強度を高める
ため、あらかじめビーズに、可溶性澱粉溶液、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース溶液等の接
着剤溶液を塗布してから容器に投入する方法も必要に応
じて行なう。用意された金属型内にビーズを投入後、 1
80〜 200℃程度で加熱、発泡を開始させ、さらにビーズ
同士を結着させて乾燥し、発泡緩衝材として取り出す。
【0024】界面活性剤を用いる場合は、混合物を激し
く攪拌して、起泡する。起泡の割合も、希望する強度に
より加減することができる。この気泡を含有した原料を
粒状に成形し、約 180℃で乾燥する。得られたパルプ発
泡ビーズに、カルボキシメチルセルロース溶液などの接
着剤を塗布する。その後、枠型内に充填し、加熱乾燥
し、ビーズ同士を結着させて、パルプ発泡緩衝材として
得る。
く攪拌して、起泡する。起泡の割合も、希望する強度に
より加減することができる。この気泡を含有した原料を
粒状に成形し、約 180℃で乾燥する。得られたパルプ発
泡ビーズに、カルボキシメチルセルロース溶液などの接
着剤を塗布する。その後、枠型内に充填し、加熱乾燥
し、ビーズ同士を結着させて、パルプ発泡緩衝材として
得る。
【0025】あるいは他の製法として、粒状に成形し、
上記のような手段で発泡させ、さらに乾燥させた後、パ
ルプ発泡ビーズを、同様に枠型内に充填する。そして接
着剤、好ましくは生分解性の接着剤を、介在させて結着
しても、パルプ発泡体を得ることができる。
上記のような手段で発泡させ、さらに乾燥させた後、パ
ルプ発泡ビーズを、同様に枠型内に充填する。そして接
着剤、好ましくは生分解性の接着剤を、介在させて結着
しても、パルプ発泡体を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 (1)パルプ発泡体1の製造 ・綿状パルプ 100重量部 ・アルギン酸ナトリウム 0.5%溶液 3,000重量部 ・ドデシル硫酸ナトリウム 5重量部 ・ゼオライト系固体粒子 (バクテキラーABM101 鐘紡(株)製) 0.06重量部 上記を混練し、その後激しく攪拌し、起泡させた後、塩
化カルシウム2重量%溶液中に滴下して、図2に示す如
き水に不溶性のパルプゲルビーズとした。これを約 180
℃のオーブンに投入して乾燥させ、抗菌ゼオライト含有
パルプ発泡ビーズを得た。
説明する。 (1)パルプ発泡体1の製造 ・綿状パルプ 100重量部 ・アルギン酸ナトリウム 0.5%溶液 3,000重量部 ・ドデシル硫酸ナトリウム 5重量部 ・ゼオライト系固体粒子 (バクテキラーABM101 鐘紡(株)製) 0.06重量部 上記を混練し、その後激しく攪拌し、起泡させた後、塩
化カルシウム2重量%溶液中に滴下して、図2に示す如
き水に不溶性のパルプゲルビーズとした。これを約 180
℃のオーブンに投入して乾燥させ、抗菌ゼオライト含有
パルプ発泡ビーズを得た。
【0027】得られたパルプ発泡ビーズ 100重量部の表
面に、カルボキシメチルセルロース5%溶液 100重量部
を噴霧し、これを希望する形状に用意したアルミ枠型に
充填し、メッシュのフタをした。さらに、 140℃のオー
ブンで加熱乾燥し、ビーズを結着させて、図1の(ロ)
に示すような抗菌ゼオライト含有パルプ発泡ビーズ成型
物(パルプ発泡体1)を得た。
面に、カルボキシメチルセルロース5%溶液 100重量部
を噴霧し、これを希望する形状に用意したアルミ枠型に
充填し、メッシュのフタをした。さらに、 140℃のオー
ブンで加熱乾燥し、ビーズを結着させて、図1の(ロ)
に示すような抗菌ゼオライト含有パルプ発泡ビーズ成型
物(パルプ発泡体1)を得た。
【0028】 (2)パルプ発泡体2の製造 ・綿状パルプ 100重量部 ・寒天 1.5%加温水溶液 3,000重量部 ・ドデシル硫酸ナトリウム 5重量部 ・ゼオライト系固体粒子 (バクテキラーABM101 鐘紡(株)製) 0.075重量部 上記を混練し、その後激しく攪拌し、起泡させた後、図
1の(イ)に示すようにステンレス枠型内に厚さ5mmに
なるように起泡液を流し込んだ。これを冷却して固め、
パルプ発泡シートゲルを形成させる。
1の(イ)に示すようにステンレス枠型内に厚さ5mmに
なるように起泡液を流し込んだ。これを冷却して固め、
パルプ発泡シートゲルを形成させる。
【0029】これを 180℃のオーブンに投入して乾燥さ
せ、抗菌ゼオライト含有パルプ発泡シート(パルプ発泡
体2)を得た。
せ、抗菌ゼオライト含有パルプ発泡シート(パルプ発泡
体2)を得た。
【0030】 (3)パルプ発泡体3の製造 ・綿状パルプ 100重量部 ・ポリビニルアルコール10重量%水溶液 1,000重量部 ・アゾジカルボンアミド 20重量部 ・ゼオライト系固体粒子 (バクテキラーABM101 鐘紡(株)製) 0.06重量部 上記を混練し、デポジッターを通して直径約7〜8mmの
粒状に成形した。これを 180℃のオーブンに入れて加熱
発泡させ、さらに乾燥させて図2に示すような抗菌ゼオ
ライト含有パルプ発泡ビーズを得た。
粒状に成形した。これを 180℃のオーブンに入れて加熱
発泡させ、さらに乾燥させて図2に示すような抗菌ゼオ
ライト含有パルプ発泡ビーズを得た。
【0031】得られた発泡ビーズを用いてパルプ発泡体
1の製造と同様にして図1の(ロ)に示すような抗菌ゼ
オライト含有パルプ発泡ビーズ成型物(パルプ発泡体
3)を得た。
1の製造と同様にして図1の(ロ)に示すような抗菌ゼ
オライト含有パルプ発泡ビーズ成型物(パルプ発泡体
3)を得た。
【0032】抗カビ試験 以下の方法にて抗カビ試験を行なった。 直径90mmの滅菌シャーレ中にポテトデキストロース
寒天培地(PD寒天培地)20mlを作成した。 あらかじめPD寒天斜面培地で生育させた黒コウジ
カビ(Aspergillus niger )の胞子を滅菌生理食塩水で
希釈し、胞子数 105〜 106/mlに調整したものを試験胞
子液とした。
寒天培地(PD寒天培地)20mlを作成した。 あらかじめPD寒天斜面培地で生育させた黒コウジ
カビ(Aspergillus niger )の胞子を滅菌生理食塩水で
希釈し、胞子数 105〜 106/mlに調整したものを試験胞
子液とした。
【0033】[1] 上記のPD寒天培地中央約40mm
の円内に、パルプ発泡体1あるいは3の製造の各々の過
程において得られた抗菌性パルプ発泡ビーズを一様に置
き、その上にの試験胞子液1mlを噴霧した。温度30℃
の恒温庫にて7日間培養したが、カビの生育は認められ
なかった。また、同様に製造され、抗菌物質を含有しな
い発泡パルプビーズでは培養3日目でカビが発生した。
の円内に、パルプ発泡体1あるいは3の製造の各々の過
程において得られた抗菌性パルプ発泡ビーズを一様に置
き、その上にの試験胞子液1mlを噴霧した。温度30℃
の恒温庫にて7日間培養したが、カビの生育は認められ
なかった。また、同様に製造され、抗菌物質を含有しな
い発泡パルプビーズでは培養3日目でカビが発生した。
【0034】[2] のPD寒天培地中央に、パルプ
発泡体2の製造により得たパルプ発泡シートを40mm×40
mmに切って置き、の試験胞子液1mlを噴霧した。
[1]と同様に培養、経過を観察したが、カビの生育は
認められなかった。また、同様に製造され、抗菌物質を
含有しないパルプ発泡シートでは培養3日目でカビが発
生した。
発泡体2の製造により得たパルプ発泡シートを40mm×40
mmに切って置き、の試験胞子液1mlを噴霧した。
[1]と同様に培養、経過を観察したが、カビの生育は
認められなかった。また、同様に製造され、抗菌物質を
含有しないパルプ発泡シートでは培養3日目でカビが発
生した。
【0035】[3] のPD寒天培地中央に、パルプ
発泡体1又は3(40mm×40mm×5mm)を置き、の試験
胞子液1mlを噴霧した。[1]と同様に培養、経過を観
察したが、カビの生育は認められなかった。
発泡体1又は3(40mm×40mm×5mm)を置き、の試験
胞子液1mlを噴霧した。[1]と同様に培養、経過を観
察したが、カビの生育は認められなかった。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の製
造方法により、断熱効果と併せカビ、細菌等に対する耐
性を改良し、抗菌性を要する用途にも用いることのでき
る抗菌性パルプ発泡体を得ることができる。
造方法により、断熱効果と併せカビ、細菌等に対する耐
性を改良し、抗菌性を要する用途にも用いることのでき
る抗菌性パルプ発泡体を得ることができる。
【0037】また、生分解性の素材を担体とするため、
使用後埋め立て処理等が可能となり、また焼却処理も可
能である。
使用後埋め立て処理等が可能となり、また焼却処理も可
能である。
【0038】更にパルプ発泡体をビーズ状とすることに
より任意形状への展開が可能となる。
より任意形状への展開が可能となる。
【図1】本発明の抗菌性パルプ発泡体の製造方法の一実
施例を示す説明図である。
施例を示す説明図である。
【図2】パルプ発泡ビーズの一例を示す図である。
1 パルプ発泡液 2 銀ゼオライト 3 ステンレス枠型 4 パルプ発泡シートゲル 5 パルプ発泡ビーズ成型物 6 パルプ発泡ビーズ A 凝固 B 乾燥
Claims (3)
- 【請求項1】 再生パルプを含むパルプと生分解性の増
粘剤を三次元網目構造の主原料とし、分解型発泡剤もし
くは界面活性剤に起因する気泡を内部に含むパルプ発泡
体を担体として、これに抗菌性物質を保持させてなるこ
とを特徴とする抗菌性パルプ発泡体。 - 【請求項2】 再生パルプを含むパルプと生分解性の増
粘剤を分解型発泡剤と共に水で混練し、更に抗菌性物質
を加えて混合した後成型し加熱発泡させ、さらに乾燥さ
せることを特徴とする抗菌性パルプ発泡体の製造方法。 - 【請求項3】 再生パルプを含むパルプと生分解性の増
粘剤を界面活性剤と共に水で攪拌して起泡させ、更に抗
菌性物質を添加して混練した後、この起泡物を成型・乾
燥させることを特徴とする抗菌性パルプ発泡体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28400592A JPH06107844A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 抗菌性パルプ発泡体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28400592A JPH06107844A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 抗菌性パルプ発泡体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107844A true JPH06107844A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17673065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28400592A Pending JPH06107844A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 抗菌性パルプ発泡体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06107844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2737738A1 (fr) * | 1995-07-28 | 1997-02-14 | Hur Bang Uk | Materiau amortisseur et isolant thermique constitue de cellulose expansee, et son procede de preparation |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP28400592A patent/JPH06107844A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2737738A1 (fr) * | 1995-07-28 | 1997-02-14 | Hur Bang Uk | Materiau amortisseur et isolant thermique constitue de cellulose expansee, et son procede de preparation |
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