JPH06107621A - ニトロソアミンの生成抑制法 - Google Patents
ニトロソアミンの生成抑制法Info
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Abstract
分、例えばアミンオキシドを含有する製品の製造、貯蔵
及び/又は加熱時におけるニトロソアミンの生成を抑制
し、またはニトロソアミンの濃度を低下させる。 【構成】 重炭酸塩及び/又は炭酸塩と有機アミノアル
キレンホスホネート又はそのN−オキシドとの混合物か
らなる共働安定剤を使用する。
Description
の製造及び/又は貯蔵時におけるニトロソアミンおよび
ニトリットの生成を抑制する方法、安定剤を含有するア
ミンオキシド組成物並びに第三級アミンオキシドの製造
の改良法に関するものである。
ミンと過酸化水素との反応により製造される。商業的に
許容しうる時間内に反応を完結するために、反応混合物
を加熱すること及び/又は触媒を使用することが必要で
ある。過度の加熱は過酸化物の分解を引き起こす(促進
する)傾向があるので、触媒の使用が好ましい。例え
ば、アメリカ特許第3,333,000号明細書には、アミンの
0.02〜2重量%の濃度の重炭酸ナトリウムをピロリ
ン酸ナトリウムと共に含有する混合物が前記反応を触媒
することが提案されている。実際、上記範囲の低い値、
即ちアミンの1重量%以下の重炭酸塩の濃度で該反応が
充分に触媒されることがわかったので、生成物中に重炭
酸塩が実質的に残らないようにするために高い濃度は避
けられていた。次いで、二酸化炭素が非常に効果的な触
媒であることがわかり、重炭酸ナトリウムに代えて、二
酸化炭素が使用されるようになった(例えば、イギリス
特許第2,032,422号、フランス特許第2,632,638号又はア
メリカ特許第4,247,480号明細書参照)。ヨーロッパ特
許第0 409 043号明細書には、アミンオキシドの製造に
おいて触媒としてある種のアミノホスホネートを使用す
ることが記載されている。
えられていたニトロソアミン、およびニトロソアミンの
前駆体であるニトリットは、アミンオキシド中に通常少
量であるが、望ましくない痕跡汚染物として存在してい
ることが認識されていた。これらの汚染物は通常200
〜1000ppbの非常に低いレベルで市販のアミンオキ
シド中に存在する。最近まで、このようなレベルは検出
限界に近いか、又はそれ以下であった。しかしながら、
分析法の改良により、例えばケミルミネセンス(chemil
uminesence)により、10ppb以下のニトロソアミンと
ニトリットの合計量(以下“全NO”という)を検出す
ることが可能となった。これは通常の周囲大気レベル以
下である。
ミンオキシドが強く要求されるようになった。このよう
な低いレベルが達成されるならば、そうしたいという要
求があるようである。本発明の目的は全NOが50ppb
以下、好ましくは20ppb以下、より好ましくは10ppb
以下のアミンオキシド製品を提供することにある。全N
O濃度の低いアミンオキシド製品を製造しても、特に高
い温度で貯蔵するとニトロソアミンレベルが増加するこ
とが判明した。従って、本発明の特別な目的は、貯蔵中
に全NOが上記したような低いレベルに維持されるよう
に、アミンオキシドを安定化することにある。
解している多価金属のイオンを除去した高純度の水及び
反応試薬を使用することにより、全NOを非常に低レベ
ルにすることが理論的には可能であることが判明した。
しかしながら、その条件は厳格であるために、この手法
により一様に低い全NOレベルを達成することは工業的
には不可能である。さらに製品は、貯蔵中のNOの蓄積
に対しては安定でない。
はアミン類の酸化中に、次には製品を安定化するため
に、ニトロソアミンの生成を抑制するため、比較的高濃
度(アミンの2.5重量%以上)の炭酸塩及び/又は重
炭酸塩を使用することが開示されている。しかしなが
ら、重炭酸塩を用いて一様に低い全NOレベルを達成す
るために、重炭酸塩の必要量を使用する結果、製品中の
無機系不純物がある種の顧客に受け入れられないレベル
となることがある。
キシドの製造及び/又は貯蔵中にニトロソアミン及びニ
トリットの生成を抑制する際に、重炭酸塩及び/又は炭
酸塩がホスホネート、例えば有機アミノメチレンホスホ
ネート、およびそれらの酸化物と共働して作用すること
を見いだした。これらは、ある状況下では予め汚染され
たサンプルのニトロソアミン含有量を低減する助けをす
ることができる。本発明は、ニトロソアミンによる汚染
に敏感である製品中のニトロソアミンを抑制または減少
するために、炭酸塩及び/又は重炭酸塩とホスホネート
との共働混合物を使用することを提供するものである。
さらに、本発明は、アミンオキシドの製造、貯蔵及び/
又は加熱中のニトロソアミンおよびニトリットの生成を
抑制するために、下記成分(1)および(2)を含有す
る共働安定化剤を、アミンオキシドの製造前、製造中ま
たは製造後に別々にまたは一緒にアミンオキシドに添加
することを特徴とする、アミンオキシドの安定化方法を
提供するものである: (1)アミンオキシドの製造に使用されたアミンの重量
当たり0.05〜20重量%の重炭酸塩及び/又は炭酸
塩、(2)アミンオキシドの製造に使用されたアミンの
重量当たり0.005〜5重量%のホスホン酸又はその
塩。
使用されたアミンの重量当たり0.05〜20重量%の
重炭酸塩及び/又は炭酸塩、およびアミンオキシドの製
造に使用されたアミンの重量当たり0.005〜5重量
%のホスホン酸又はその塩を含有する共働安定剤、並び
にアミンオキシドを含む組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、第3級アミンと過酸化水素との反応
を、該アミンの重量当たり0.05重量%以上で且つニ
トロソアミン及びニトリットの生成を抑制するのに実質
的に充分な量の重炭酸塩及び/又は炭酸塩、およびアミ
ンの重量当たり0.005重量%以上で且つニトロソア
ミン及びニトリットの生成を抑制するのに実質的に充分
な量のアルキレンアミノホスホネート、例えばポリアル
キレンアミンメチレンホスホネートを含有する共働安定
剤の存在下に行うことを特徴とするアミンオキシドの製
造法を提供するものである。
重炭酸ナトリウムのような重炭酸塩からなるものである
ことが適当である。代わりに、他の水溶性重炭酸塩、例
えば重炭酸カリウムまたはリチウムのようなアルカリ金
属重炭酸塩、あるいは重炭酸カルシウムまたはマグネシ
ウムのようなアルカリ土類重炭酸塩を存在させることが
できる。成分(1)はアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土
類金属炭酸塩または炭酸アンモニウム、例えば炭酸ナト
リウム、マグネシウムまたはカルシウム、あるいは重炭
酸塩と炭酸塩の混合物(0.01〜1、特に1:1のモ
ル比)からなるものであることが好ましい。炭酸塩が反
応混合物に添加される場合は、アミンオキシドの製造中
に過酸化水素の分解が起こらないようにpHは高くして
はならない。例えば、アミンオキシドの製造中の反応混
合物のpHは10以下、好ましくは9.8以下、典型的
には9.5以下にすることが好ましい。しかしながら、
安定剤がアミンオキシドの製造後に製品に添加される場
合は、このような束縛はなく、従って所望の最終用途に
応じて高いpH値を黙認することができる。好ましい態
様においては、重炭酸塩及び/又は炭酸塩が反応混合物
に存在するが、該混合物のpHを注意深く、例えば10
以下、好ましくは9.8以下、典型的には9.5以下
に、例えば希薄な酸により調節すれば、過酸化物の過剰
な分解が避けられる。さらに、弱アルカリ性pHの維持
が臨界的でない場合の反応の完結時に、サンプルの安定
性を高めるために反応混合物のpHを上げることができ
る。製品のpHは、例えば水酸化ナトリウム溶液のよう
なアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物溶液に
より、9.5〜12.0、好ましく10〜11.5、よ
り好ましくは10.3〜11.2に上げることが好まし
い。
1〜C12(好ましくはC1〜C4)のアルキル基;アミ
ノ、ヒドロキシ、ホスホノ又はカルボキシ置換C1〜C6
(好ましくはC1〜C4)アルキル基;または式:H[O
(CH2)m]nあるいはM2O3PCH2[NCH2PO3M
2(CH2)m]nの基(但し、Mは水素または組成物が水
溶性であるようなカチオンを示し、nは1〜6の整数、
mは2〜6の整数を示す)、またはそれらのN−オキシ
ドを示す]で表される有機アミノメチレンホスホネート
が好ましい。Rはメチレンホスホネート基であり、R'
はポリエチレンアミノポリ(メチレンホスホネート)
基、例えばnが1〜5、好ましくは2〜4、またはエチ
レン基あるいはヒドロキシエチレン基であることが好ま
しい。
ミノホスホネートが添加される場合は、アミノホスホネ
ート安定剤は通常その場で対応する酸化物に転換され
る。適当なアミノメチレンホスホネートの例は、アミノ
トリス(メチレンホスホネート)ナトリウム、アミノト
リス(メチレンホスホネート)N−オキシド、または好
ましくはジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホ
ネート)ナトリウムあるいはテトラエチレンペンタミン
ヘプタ(メチレンホスホネート)ナトリウムが包含さ
れ、これらはBRIQUEST 301-32S,BRIQUEST 3010-25S,B
RIQUEST 543-25S およびBRIQUEST 785-25Sとして比較的
入手容易である(BRIQUESTは登録商標である)。本出願
人の関連出願には、アミンオキシドの製造中のニトロソ
アミンの生成を抑制する特に有効な手段としてエタノー
ルアミンビス(メチレンホスホン酸)およびその塩の使
用が記載されている。従って、反応混合物のニトロソア
ミン抑制剤として、BRIQUEST 221の商品名で入手しうる
この製品を使用することが好ましい。特に、エタノール
アミンビス(メチレンホスホネート)とジエチレントリ
アミンペンタ(メチレンホスホネート)との組み合わせ
を、後者を前者と共に、又は製造後に加えることが好ま
しい。
シドの製造中にまず存在させることが好ましいけれど
も、製造中または製造後に混合物の一部又は全部、ある
いはどちらかの成分の一部又は全部を添加することも可
能である。特に、ポリ(エチレンアミノ)ポリ(メチレ
ンホスホネート)を製造後に添加すれば、製品の安定化
に特に効果的である。
用を達成するために、製品の製造に使用されたアミンの
重量当たり0.1〜20重量%、好ましくは少なくとも
0.5重量%、例えば少なくとも1重量%、特に2重量
%以上の合計割合で存在させることが好ましい。炭酸塩
の割合は、無機不純物を最小に、例えば12重量部以
下、好ましくは8重量%以下(いずれも使用されたアミ
ン重量当たり)にするために、適当な触媒および抑制作
用に調和させて出来るだけ少なくすることが好ましい。
使用されたアミンの重量当たり3〜6.5重量%の量が
特に好ましいことがわかった。通常、この濃度は全組成
物当たり0.05〜10%、例えば0.1〜5%、特に
0.75〜4%の濃度に等しい。
ンの重量当たり0.005〜10重量%、より好ましく
は0.05〜5重量%、例えば0.1〜3重量%、特に
0.2〜2重量%の量で存在させる。成分(1)と
(2)の重量割合は、通常1:0.001〜1:10、
好ましくは1:0.01〜1:2、特に1:0.02〜
1:1、例えば1:0.05〜1:0.5である。
過酸化水素水溶液との反応による慣用の方法で行うこと
が好ましい。過酸化水素はアミンと実質的に等モル量
で、または(好ましくはごく少ない)理論量過剰で、例
えば1:0.9〜1:1.1のアミン:過酸化物比で存
在させることができる。過酸化物の過剰は理論重量の
0.05%以下であることが好ましい。本発明の方法に
使用することのできるアミンは、典型的には一般式:R
1R2R3Nで表される典型的なアミンである。式中R1、
R2及びR3は、同一又は異なる直鎖又は分枝アルキル、
アルケニル又はアルアルキル基である。これらは低級ア
ルキル基、即ち1〜7、好ましくは2〜4の炭素原子の
ものでよいが、本発明の好ましい態様においては、第3
級アミンは一般式:(R)m(R1)nN(但し、mは1又
は2、nは3−mである)で表されるものであることが
できる。この場合、Rは同一又は異なる、C6〜C24の
アルキル又はアルケニル基、C6〜C24のアルキル又は
アルケニルポリアルキレンオキシ基、C6〜C23のエス
テルアルキル又はアルケニル基、アミドアルキル又はア
ミドアルケニル基であり、R1は同一又は異なるC1〜C
4のアルキル、アルコキシ又はヒドロキシアルキル、あ
るいはポリアルキレンオキシ基を表す。アルキレンオキ
シ基としては、ポリエチレンオキシ基又はポリプロピレ
ンオキシ基、またはエチレンオキシ及び/またはプロピ
レンオキシ基1〜20を含有する混合エチレンオキシ・
プロピレンオキシ基が好ましい。アミドアルキル基とし
ては、C7〜C23のアルキル又はアルケニル−アミドプ
ロピル基が好ましい。アミンは、環状アミン、例えばイ
ミダゾリン又はピリジン、N−置換ピペラジン、又はN
−置換モルフォリン、例えばN−メチルモルフォリンで
あることができる。
行われる。場合により、EDTAのような非ホスホネー
ト系封鎖剤を使用することができ、該封鎖剤は過酸化水
素の分解を触媒する金属イオンを封鎖することによりそ
の分解を防止する。金属イオン封鎖剤としてはピロリン
酸塩のようなキレート剤を含む。ホスホネートが製造完
結後に添加される場合には、このような遷移金属キレー
ト剤または封鎖剤を存在させるべきである。これは反応
を促進するが、ニトロソアミンレベルには十分な効果を
有しない。
しい第3級アミンが厳密な化学的性質に従い、反応混合
物の全重量当たり約30重量%までの濃度で可動性L1
相を形成する界面活性特性を有する酸化生成物を生ずる
ので、使用された第3級アミン出発原料に依存する。高
い濃度においては、アミンオキシド生成物は非可動性M
相を形成する傾向がある。得られた生成物の最終濃度が
可動性になるように、反応容器に水を添加して水性過酸
化水素の形態にすることが好ましい。高濃度、例えば6
0〜80重量%(反応混合物全重量当たり)のアミンオ
キシドでは可動性G相を形成する。しかしながら、この
選択は、通常G−相が得られる比較的狭い濃度範囲のた
めに大規模反応方法の点からみると実際的でなく、従っ
て最も好ましい態様は、達成し得る最高濃度、通常反応
混合物全重量当たり約30重量%のL1相である。溶
剤、共界面活性剤、ヒドロトロープ又は電解質塩のよう
な相変性剤を存在させることにより、高い濃度を達成す
ることができる。これらはL1/M境界を出現させ、G−
相範囲を広げる。生成物は無水の固体または固体水和物
として製造される。大規模な場合は、条件が断熱状態に
近くなるので反応中に温度が上昇する問題が生じる。そ
れ故、アミン酸化生成物の使用は、系が2相から1相に
移るときの誘導期間を避けることにより発熱量を制限す
るから、好ましいことである。
特定の割合での重炭酸塩及び/又は炭酸塩の存在におい
て、温度は、従来技術で認められるような副生物として
ニトロソアミンの形成を制限する重大な因子である必要
はないことがわかった。例えば、ヨーロッパ特許出願第
88306270.3号明細書は、ニトロソアミンの形成を抑制す
るためにアミンオキシドの製造は45℃以下、最も好ま
しくは30℃以下で行うべきであると述べている。これ
は遅い反応速度を高めるために促進剤の使用を必要とす
る。
する重炭酸塩及び/又は炭酸塩の抑制作用は、アミンオ
キシドの製造及び/又は貯蔵中に温度を低く保つ必要性
が減少される。従って、本発明の方法が実施される場
合、反応容器の温度は2〜85℃の範囲であり、例えば
反応速度を速めるためにオートクレーブ中で反応を実施
することにより高くすることができるが、最も好ましく
は30〜50℃の範囲であり、代表的操作温度は40℃
である。反応を完結するための時間は一般に4時間まで
である。同様に、本発明のより共働安定剤を生成物に配
合することは、ニトロソアミン不純物の形成に関して、
該生成物を耐熱性に変える。この効果は、たとえ上記の
生成物がニトロソアミン抑制剤の存在下に製造されたも
のでなくとも、現れることがわかった。
の共働安定剤の存在下に第3級アミンと過酸化水素の反
応により製造することができる。ポリ(アルキレンアミ
ノ)ポリ(メチレンホスホネート)の後添加は、たとえ
重炭酸塩及び/又は炭酸塩が不存在であっても、従来法
で製造されたアミンオキシドを含むアミンオキシドを一
般的に安定化する際に有利であることがわかった。アミ
ノホスホネートがアミンオキシドの製造を触媒し、そし
てその場でN−オキシドに必ず変換してしまう従来法と
比較して、後添加はホスホネートのアミノ基の酸化を起
こさない結果をもたらす。従って、得られたアミンオキ
シドと酸化されていないポリ(アルキレンアミノ)ポリ
(メチレンホスホネート)の混合物は新規であり、本発
明の特徴を構成する驚くべき有利な組成物である。該混
合物は、水、組成物の重量あたり10〜99重量%、好
ましくは15〜85重量%、特に20〜35重量%のア
ミンオキシド、および0.005〜5重量%、特に0.
01〜1重量%のホスホネートを含有することが好まし
い。ホスホネートは1〜6、好ましくは2〜5個のエチ
レン及び/又はプロピレン基を有することが好ましい。
場合により、該組成物はG−相が形成される量に対応す
る50〜80%のアミンオキシドを含有することができ
る。代わりに、その濃度は,20%とL1/M相境界に対
応する濃度との間、典型的には30〜35%であること
ができる。溶媒、共界面活性剤、ヒドロトロープまたは
電解質塩類のような相変性剤は、M−相の形成に必要な
界面活性剤の濃度を上昇させるので、35w/w%以上の
界面活性剤濃度においてL1/M相境界が現れる。このよ
うな相変性剤の添加はG−相が典型的に現れる濃度範囲
を広げることもできる。また、実質的に無水の固体また
は固体水和物としてアミンオキシドを製造することも可
能である。
リットの危険にかかわる他の製品、例えばアルカノール
アミド、および他の反応において生成されるニトロソア
ミンおよびニトリットの抑制のためにも適用することが
できる。
が、全ての%は、特記した場合を除き生成物または反応
混合物の総重量当たりの重量%である。実施例2、3お
よび5は下記の典型的な製造法に基づくものである。 [製造例]ラウリルミリスチルアミン(EMPIGEN AB)
を、所定の安定剤、触媒および必要量の水と共にフラス
コに入れた。得られた混合物を撹拌下に水浴中で、実施
例2及び3では65℃に、実施例5では40℃に温め
た。全混合物の20W/W%の過酸化水素(35%)を上
記反応混合物に加え、反応発熱を克服するために30分
間撹拌した。その後残りの過酸化水素を30〜40分間
かけてフラスコに加え、さらに約2時間または反応の完
結が確認されるまで、反応を続けた。この場合、反応混
合物中の遊離のアミン含量が0.3W/W%以下で且つ過酸
化水素含量が0.1W/W%以下であるときに、反応が完結
したようであった。反応混合物の一部の分析結果が高い
遊離アミン含量と低い過酸化水素含量を示したときは、
さらに過酸化水素を加え、過酸化水素及び遊離アミン含
量が許容レベルに達するまで反応を続けた。従って、幾
つかの場合アミンとH2O2のモル比は1:1より過剰に
することができる。
及び1176ppbのニトロソアミンを含有するラウリル
ミリスチルアミンオキシドの非安定化物を、表1に示す
試薬と混合した。得られたサンプルを70℃で2週間貯
蔵し、ニトリットをスルファミン酸により分解した後、
ケミルミネセンス法により全NO含量を分析した。
W%(酸として)のジエチレントリアミンペンタ(メチレ
ンホスホン酸)ナトリウム塩であり、BRIQUEST 543-25S
の商品名で本出願人により販売されているものである。
表中のホスホネートの値は全て酸100%として示され
ている。 [結論]この実験条件下では重炭酸塩単独により達成さ
れるニトロソアミンの最低レベルは、安定剤が高濃度で
あっても、対照の63%であることを、この結果は示し
ている。ホスホネート単独では、ニトロソアミンを対照
の25%以下にしか減少することができない。ホスホネ
ート0.5%とNaHCO32%の組み合わせは、ニトロソア
ミンを対照の7%濃度まで減少させ、かくして出発物と
比べて熟成時におけるNO含量の共働的減少の責務を果
たしており、それぞれ単独で達成される最高以上の効果
を示している。
ミンオキシドを製造した。ニトロソアミンおよびニトリ
ットはケミルミネセンス法で測定し、両者をNOとして
示した。
少した初期ニトロソアミン及びニトリットレベルを与
え、70℃で熟成中にこれらの生成が減少している。ま
た、反応時間が著しく短縮されている。
て65℃で反応を行い、その結果を表3に示した。鉄は
アミンオキシド中にニトロソアミンを生成させる有名な
促進剤である。さらに、キレート剤の不存在下では、5
ppmの鉄は過酸化物の分解による反応の完結への進行を
妨げる。
O3とホスホネートの組み合わせは、反応の触媒として、
および反応及び熟成中のNO/NO2生成の抑制剤とし
て優れいることを示している。
スホネートを含有)それぞれに、その製造後に下記表4
に示した追加のホスホネートを添加した。
ネートの後添加は、初期だけに安定剤を反応混合物に添
加する場合よりも、より効果的にサンプル中の全ニトロ
ソアミン及びニトリット含量を低下させる。従って、安
定剤の効果はホスホネートの後添加により最大となる。
上記した70℃で2週間の貯蔵試験の全ては、短期間に
顕著な差異のあることを示すために、実際に典型的に遭
遇するよりもかなり厳しい条件下で行われている。通常
の貯蔵温度は、70℃の貯蔵温度よりもニトロソアミン
及びニトリットの生成の促進が少ない20〜45℃の範
囲であり、これがより工業的に適切な検討温度である。
加えてアミンオキシドのさらに2つのサンプル(A及び
B)を製造した。アミンオキシドの他のバッチ(C)は
ホスホネートを後添加した。ニトロソアミンおよびニト
リットをケミルミネセンス法で測定し、NOとして示し
た。
の後添加は、45℃での貯蔵において改良されたニトロ
ソアミン及びニトリットレベルを与え、ホスホネート
(後添加)と重炭酸塩の共働効果があることがわかる。
EDTAの存在下にホスホネートを使用する有益な効果
はサンプルAとBの比較からわかる。
Claims (32)
- 【請求項1】 ニトロソアミンによる汚染に敏感な製品
中におけるニトロソアミンの生成を抑制し、またはニト
ロソアミンの濃度を低下させる方法において、重炭酸塩
及び/又は炭酸塩(1)およびホスホネート(2)の混
合物を使用することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 ニトロソアミンによる汚染に敏感な活性
成分を含有する製品中におけるニトロソアミンの生成を
抑制し、またはニトロソアミンの濃度を低下させる方法
において、該製品の製造前、製造中又は製造後に、該活
性成分の重量当たり0.05〜20重量%の重炭酸塩及
び/又は炭酸塩(1)および0.005〜5重量%のホ
スホネート(2)を含有する共働混合物を該製品に添加
することを特徴とする方法。 - 【請求項3】 アミンオキシドの製造、貯蔵及び/又は
加熱中のニトロソアミンおよびニトリットの生成を抑制
するために、アミンオキシドを安定化する方法におい
て、アミンオキシドの製造に使用されたアミンの重量当
たり0.05〜20重量%の重炭酸塩及び/又は炭酸塩
(1)、および0.005〜5重量%のホスホネート
(2)を含有する共働安定剤を、アミンオキシドの製造
前、製造中または製造後に別々にまたは一緒にアミンオ
キシドに添加することを特徴とする方法。 - 【請求項4】 上記(1)の成分がアルカリ金属または
アルカリ土類金属の重炭酸塩を含有するものである請求
項2または3に記載の方法。 - 【請求項5】 上記(1)の成分がアルカリ金属または
アルカリ土類金属の炭酸塩、または炭酸アンモニウムを
含有するものである請求項2または3に記載の方法。 - 【請求項6】 上記(1)の成分が重炭酸ナトリウム塩
と炭酸塩ナトリウムの混合物である請求項2または3に
記載の方法。 - 【請求項7】 炭酸塩と重炭酸塩の割合が0.01:1
〜1:0.01である請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 上記(2)の成分がアミノトリス(メチ
レンホスホネート)、エチレンジアミンテトラキス(メ
チレンホスホネート)、ジエチレントリアミンペンタ
(メチレンホスホネート)、トリエチレンテトラミンヘ
キサ(メチレンホスホネート)またはテトラエチレンペ
ンタミンヘプタ(メチレンホスホネート)、もしくはこ
れらホスホネートの酸化物を含有する請求項1〜7のい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項9】 アミンオキシドが、アミンの重量当たり
0.05〜20重量%の上記(1)成分および0.00
5〜5重量%の上記(2)成分を含有する共働安定剤の
存在下に、第3級アミンと過酸化水素との反応により製
造される請求項2〜8のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項10】 共働安定剤またはその成分の少なくと
も一部が、アミンオキシドの製造後にアミンオキシドに
添加される請求項2〜9のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項11】 (A)アミンオキシドが0.05〜2
0重量%(アミンの重量当たり)の上記(1)成分およ
び触媒量の遷移金属イオン用封鎖剤の存在下に第3級ア
ミンと過酸化水素との反応により製造され、そして
(B)0.005〜5重量%(混合物中の最初のアミン
含量当たり)の上記(2)成分が該アミンオキシドの製
造中及び/又は製造後に該アミンオキシドに添加される
請求項2〜8および10のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項12】 上記第3級アミンが一般式:R1R2R
3N(式中、R1、R2及びR3は、同一または異なる直鎖
または分岐アルキル、アルケニル又はアルアルキル基を
示す)で表されるものである請求項2〜11のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項13】 上記第3級アミンが一般式:(R)m
(R1)nN(但し、mは1又は2、nは3−mであ
り、Rは同一又は異なる、C6〜C24のアルキル又はア
ルケニル基、C6〜C24のアルキル又はアルケニルポリ
アルキレンオキシ基、C6〜C23のエステルアルキル又
はアルケニル基、C6〜C23のアミドアルキル又はアル
ケニル基、またはC6〜C23のアルキル−又はアルケニ
ル−アミドプロピル基であり、R1は同一又は異なるC1
〜C4のアルキル、アルコキシ又はヒドロキシアルキ
ル、あるいはポリアルキレンオキシ基を示す)で表され
るものである請求項12に記載の方法。 - 【請求項14】 上記第3級アミンが環状アミンである
請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項15】 上記第3級アミンがイミダゾリン、ピ
リジン、N−置換モルホリンまたはN−置換ピペラジン
である請求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 アミンと過酸化水素のモル比が1:
0.9〜1:1.1である請求項2〜11のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項17】 アミンと過酸化水素のモル比が1:1
〜1:1.09である請求項16に記載の方法。 - 【請求項18】 2〜85℃の温度で実施される請求項
2〜17のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項19】 上記温度が30〜50℃である請求項
18に記載の方法。 - 【請求項20】 上記温度が約40℃である請求項18
または19に記載の方法。 - 【請求項21】 アミンオキシドおよび共働安定剤を含
有する組成物であって、該安定剤がアミンオキシドの重
量当たり、0.05〜20重量%の重炭酸塩及び/又は
炭酸塩(1)、および0.005〜5重量%のホスホネ
ート(2)を含有することを特徴とする組成物。 - 【請求項22】 上記ホスホネートがアミノホスホネー
トまたはアミノホスホネートN−オキシドである請求項
21に記載の組成物。 - 【請求項23】 上記ホスホネートがポリ(アルキレン
アミノ)ポリ(メチレンホスホネート)またはそのN−
オキシドである請求項22に記載の組成物。 - 【請求項24】 上記アルキレンアミノ基がエチレンア
ミノまたはプロピレンアミノ基である請求項23に記載
の組成物。 - 【請求項25】 上記ホスホネートが2〜6個のエチレ
ンアミノ基及び/又はプロピレンアミノを含有する請求
項24に記載の組成物。 - 【請求項26】 上記(2)成分がジエチレントリアミ
ンペンタキス(メチレンホスホネート)、トリエチレン
テトラミンヘキサキス(メチレンホスホネート)または
テトラエチレンペンタミンヘプタキス(メチレンホスホ
ネート)を含有する請求項21に記載の組成物。 - 【請求項27】 アミンオキシドおよび、それの0.0
5〜5重量%の酸化されていないポリ(エチレンアミ
ノ)ポリ(メチレンホスホネート)を含有する組成物。 - 【請求項28】 上記アミンオキシドが固体のアミンオ
キシドまたはアミンオキシド水和物である請求項21〜
27のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項29】 水、および組成物当たり10〜99重
量%のアミンオキシドを含有する請求項21〜28のい
ずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項30】 上記アミンオキシドがG−相として存
在する請求項29に記載の組成物。 - 【請求項31】 上記アミンオキシドがL1相として存
在する請求項29に記載の組成物。 - 【請求項32】 上記アミンオキシドを少なくとも20
重量%含有する請求項31に記載の組成物。
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