JPH06107572A - 1,1,1,2−テトラフルオロエタンの精製方法 - Google Patents

1,1,1,2−テトラフルオロエタンの精製方法

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JPH06107572A
JPH06107572A JP4261628A JP26162892A JPH06107572A JP H06107572 A JPH06107572 A JP H06107572A JP 4261628 A JP4261628 A JP 4261628A JP 26162892 A JP26162892 A JP 26162892A JP H06107572 A JPH06107572 A JP H06107572A
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン中に
含まれるフルオロアルケン類を除去する。 【構成】 中心細孔径が50〜400Åを有し、中心径
±50%に分布を有する孔が70%以上を占める特殊活
性アルミナを触媒担体とし、これにCu、Mg、Zn、
Pb、V、Bi、Cr、Mn、Fe、Co及びNiから
なる群より選ばれる1種の金属化合物を担持させ、フッ
化水素処理した触媒の存在下、フッ化水素と反応させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン中に含まれるフルオロアルケン類を触
媒の存在下、フッ化水素と反応させて1,1,1,2−
テトラフルオロエタンを精製することに関する。近年、
オゾン層破壊等で問題となっているカーエアコン、冷蔵
庫等の冷媒として広く用いられているフロン−12の代
替冷媒として注目されている1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタン(以降、HFC−134a又はCF3 CH
2 Fと略す。)の精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】CF3 CH2 Fの製造法としては、既に
トリフルオロエタノールの原料として工業的に生産され
ている1,1,1−トリフルオロ−2−クロロエタン
(以降、HCFC−133a又はCF3 CH2 Clと略
す。)を、クロム系触媒を用いてフッ素化する方法(特
公昭43−10601号公報、特公昭53−10540
4号公報)、トリフルオロエチレン(CF2 =CHF)
にフッ化水素を付加する方法(特公昭62−23728
号公報)、2,2−ジクロロ−1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン(CF3 CCl2 F)または、2−クロ
ロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン(CF3
HClF)をパラジウム触媒の存在下、水素と反応させ
る方法(特公昭56−38131号公報)等が知られて
いる。
【0003】上記方法によってCF3 CH2 Fを製造す
る場合、触媒、反応条件等によって、様々な不純物が副
生する。副生する不純物としては、例えばフルオロアル
ケン類として、CF2 =CHCl、CClF=CHF、
CHCl=CHF、CF2 =CHF、CHCl=CCl
F等、クロロフルオロカーボン類として、CCl2
2 、CH2 ClF、CH2Cl・CClF2 、CF3
HCl2 、CF3 CHClF等、ハイドロフルオロカー
ボン類として、CF3 CHF2 、CF3 CH3 、CHF
2 CHF2 等があげられる。
【0004】これらの不純物のうち、ハイドロフルオロ
カーボン類は少量であれば含有されていても差し支えな
いが、フルオロアルケン類及びクロロフルオロカーボン
類は、含有量が微量であっても、更に減少させることが
望まれており、分別蒸留等によって除去されている。し
かし、CF3 CH2 Fと沸点が近似している不純物、ま
た共沸組成を有する不純物を分別蒸留によって除去する
ことは極めて困難で、フルオロアルケン類は分別蒸留し
ても微量不純物として含有される。
【0005】そのため例えば、CF2 =CHClを不純
物として含むCF3 CH2 Fの精製法として、過マン
ガン酸塩または過マンガン酸塩の水溶液と接触させる方
法(特開昭53−105404号公報)、本出願人が
先に提案したCF3 CH2 F中に含まれる不純物を第VI
II族白金族金属触媒の存在下で水素と反応させる方法
(特公平2−273634号公報)、合成ゼオライト
および炭素モレキュラーシーブスによる吸着除去する方
法(WO90−10612)、金属酸化物組成物と接
触させる方法(EPO370688Al)等が提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
の方法は、操作が煩雑であり極めて困難な問題点があ
る。の方法は、反応は円滑に進行するが、可燃性の水
素ガスを使用しなければならず、これも煩雑な操作を伴
うため問題点がある。の方法は、共吸着現象や吸着容
量に限界がある。の方法は、操作は簡単であるが、金
属酸化物組成物の寿命に限界がある。本発明が解決しよ
うとする課題は、前記のような欠点のないCF3 CH2
Fの精製法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
に鑑み、工業的に実用可能なCF3 CH2 Fの精製法を
開発すべく鋭意検討した結果、触媒担体として均一な細
孔分布を有し、かつ高純度な活性アルミナを用い、これ
に触媒成分としてCu、Mg、Zn、Pb、V、Bi、
Cr、Mn、Fe、Co及びNiからなる群より選ばれ
る少なくとも1種の金属化合物を担持させ、その後気相
でフッ化水素処理して得られた該金属化合物の部分フッ
化物触媒を用いることにより、高純度なCF3 CH2
を収率よく精製する方法を見出した。
【0008】従来、HFC−134aを製造するにはト
リクレンとHFとを反応させる方法が知られている。こ
の反応は1段では達成できず、反応条件の異なる2段の
反応によって行われるが、触媒、反応条件等により前記
のような種々の副生成物が生成する。これらの副生成物
は、従来、慣用法、例えば分別蒸留により分離除去され
ていたが、目的物であるCF3 CH2 Fと沸点が近似し
ている不純物、または共沸組成を有する不純物の分別蒸
留による分離除去は極めて困難であり、特にフルオロア
ルケン類は分別蒸留しても微量不純物として含有されて
いた。
【0009】本発明は、CF3 CH2 F中に含有される
フルオロアルケン類を前述のような触媒の存在下、気相
でフッ化水素と反応させ、CF3 CH2 Fは反応するこ
となく、フルオロアルケン類を除去するCF3 CH2
の精製法に関するもので、フルオロアルケン類としては
CF2 =CHCl、CClF=CHF、CHCl=CH
F、CF2 =CHF等である。
【0010】本発明の方法で用いられる触媒の担体とし
て有用な活性アルミナについて詳述する。活性アルミナ
としては、水和アルミナであって、X線回折によると非
晶質(無定形)部分が多く、結晶化のあまり進んでいな
いベーマイトまたは擬ベーマイトやその焼成品でもあ
る、κ、θ、δ、γ、η、χ、ρ等の中間アルミナが同
定されている。通常、活性アルミナとして賞用されるの
はγあるいはη−アルミナであり、アルミナ中にγ、η
の両相が存在する場合にはX線的には区別できず、γ/
η−アルミナと呼ばれる。
【0011】活性アルミナは、通常、アルミナ水和物の
熱分解即ち水和物を制御加熱して大部分の水分を除去す
ることにより製造される。水和物の原料としては、バイ
ヤー法で製造されたアルミナ3水和物、アルミニウム
塩、アルミン酸アルカリ、アルミニウムアルコキシド、
金属アルミニウム等がある。水和物として示せば、ジブ
サイト、バイヤライト、ノルドストランダイト(以上A
l(OH)3 )、ベーマイト、ダイアスポア(以上Al
23 ・H2 OまたはAlOOH)等である。
【0012】バイヤー法によるアルミナ水和物を用いる
場合以外はアルミナゲルを作るが、その際の温度、p
H、時間、原料濃度などの条件によって各種のアルミナ
水和物が単独あるいは混合物として生成する。これらの
水和物はそれぞれ異なったアルミナ相に分解し、それに
従って細孔構造、表面積および物性が異なってくるもの
である。
【0013】活性アルミナの製造方法としては、(A)
ジブサイト、ベーマイト等のアルミナ水和物の加熱脱
水、(B)アルミン酸ソーダ水溶液と硫酸アルミニウム
水溶液または炭酸ガスもしくはアルミン酸ソーダ粉末と
亜硫酸ガスとの反応で得られるアルミナ水和物(ゲル)
の脱水、(C)アルミニウム塩(例えば、硫酸アルミニ
ウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム)の水溶液
にアンモニアもしくはアルカリ金属の水酸化物もしくは
炭酸塩の水溶液を添加して得られるアルミナ水和物の脱
水、アルミニウム塩に尿素を添加し、加熱する均一沈澱
法により得られる水和アルミナの脱水、もしくは硫酸ア
ルミニウムに炭酸塩を加えて塩基性硫酸アルミニウム
(一種のアルミナヒドロゾル)を生成させ、それから得
られるアルミナヒドロゲルの脱水、(D)アルミニウム
塩の加熱分解、(E)アルミニウムイソプロポキシドの
加水分解などが工業的に実施されている。
【0014】これらの活性アルミナのうち、最も入手が
容易なのは、バイヤー法によるアルミナ3水和物から合
成されるものである。このアルミナは、得られたジブサ
イトを空気気流中約400℃で熱処理して活性化したも
のであり、X線的には少量のベーマイトを含むγ/η−
アルミナである。比表面積は約250m2 /gであり、
細孔直径35Å〜10μのブロードな細孔径分布を有
し、さらに細孔直径35Å以下の小細孔もかなり多く存
在する。
【0015】細孔は円筒状、球状等の空孔からなる。こ
の細孔径分布は、通常、50000psi(35Å〜1
77μの細孔直径を測定)のHg−ポロシメーターを用
いて測定されるものである。また、組成的には約0.9
%のNa2 Oと数百ppm のSiO2 およびFe23
を含有し、Na2 Oの含有量を0.05%以下とするこ
とは難しい。
【0016】活性アルミナは、バイヤー法アルミナ水和
物を400〜800℃で急速に活性化することでも得ら
れ、この過程でベーマイト生成および分解物生成が著し
く減少するため、γ/η−アルミナのパターンが弱く、
非晶質に近いアルミナが製造できる。このアルミナを凝
集または再水和することにより、球状など各種形態のも
のが得られ、結晶子および細孔径とも前者より小さいも
のが製造される。比表面積は300〜350m2 /gで
ある。
【0017】アルミナゲルを出発原料とした場合(前記
BおよびC法)、沈澱を水洗し、完全に水切りした後で
はアルミナのX線は擬ベーマイトである。工業的にはこ
のケーキを乾燥破砕して押出しシリンダー状とするか、
噴霧乾燥して50Å位の球状微粒子として球またはペレ
ットに成型する。これを熱処理して活性化し、活性アル
ミナとする。X線的には非晶質に近いγ/η−アルミナ
であり、組成的には少量のSiO2 を含むかまたは2〜
3%のSO3 を含有している。この方法では種々の構造
を持つゲルを合成できるが、比表面積は300〜600
2 /gであり、極めて小さな細孔を多く有するアルミ
ナである。
【0018】このようにして得られる活性アルミナは細
孔容積が0.3〜0.8ml/g、比表面積が150〜
350m2 /g、平均細孔径が40〜150Å程度の細
孔を有する。細孔径分布についてみると、その範囲は広
く、細孔径40〜500Åに限定すれば約20%程度が
分布しているに過ぎない。
【0019】本発明の触媒で用いる活性アルミナにおい
ては、中心細孔径が50〜400Åを有し、中心径±5
0%に分布を有する孔が70%以上を占め、細孔直径の
孔の容積が0.5〜1.6ml/gの範囲が適当であ
る。中心細孔径が50Å未満に分布が集中するものは、
工業的にも得難く、触媒担体として用いたときには十分
な活性が得られず、また触媒寿命の点で不安がある。中
心細孔径400Åを越えるところに分布が数中するもの
も、担体として用いたときに十分な触媒活が得られず、
好ましくない。
【0020】活性アルミナの細孔容積は、比表面積およ
び細孔径分布によって決まり、その値が0.5ml/g
未満では、適切な比表面積および細孔構造が得られず、
触媒活性が低い。従って、本発明に用いる活性アルミナ
においては、細孔直径の孔の容積は0.5ml/g以
上、特に0.5〜1.6ml/gであるのが好ましい。
【0021】本発明で特に好適に用いることのできる活
性アルミナの工業的製造方法の例としては、ソル−ゲル
/オイルドロッピング法(前記C法に類似)がある。こ
の方法によれば、球形ゾルの化学的性状を調整したり、
ゾル−ゲルの化学的操作を変化させることによって、生
成する活性アルミナの嵩密度、比表面積、細孔容積、細
孔径および細孔分布を任意に調整することができる。
【0022】また、好ましい活性アルミナとしては、ト
リアルキルアルミナをアルミニウム−水和物に分解し
(前記E法に類似)、次いでこのアルミナ水和物をγ−
アルミナに焼成したものがある。このアルミナをプレス
または押出ししてペレットにすると天然に産出するアル
ミナよりも純度が高く、細孔径が揃った細孔径分布のよ
いものが得られる。このような触媒担体に用いられる活
性アルミナは商業的にも入手可能なものであり、中心細
孔径が50〜400Åを有し、中心径±50%に分布を
有する孔が70%以上を占め、細孔直径の孔の容積が
0.5〜1.6ml/gの範囲の活性アルミナを選択す
ればよい。
【0023】この活性アルミナは、触媒として反応器へ
の充填−抜出し時の取扱いに便利なように直径が20m
m以下、好ましくは数mm位の粒子、ビーズまたは押出
し成型品の形にするのがよい。活性アルミナ中の不純物
については、ナトリウムの含有量が100ppm 以下、好
ましくはできるだけ少ないことが必要である。さらに珪
素が300ppm 未満である活性アルミナを選択するのが
よく、アルミナ純度として99.9%以上であるのが好
ましい。ナトリウム、珪素は酸化物として触媒中に存在
する場合、活性阻害作用、無水フッ酸によるフッ化珪素
の生成、異性化、不均化反応の促進などの反応阻害作用
を呈するため、極力触媒中に存在させないことが好まし
い。
【0024】本触媒の製法としては、通常の方法が適用
できるが、一例を示すと塩化コバルト水溶液に活性アル
ミナを含浸した後、乾燥し、空気流通下で焼成を行なっ
て製造できる。このように調製した触媒は反応に使用す
る前段で、フッ化水素等で活性化することが望ましい。
【0025】反応温度は130〜280℃、好ましくは
150〜250℃であり、これより低温ではフルオロア
ルケン類の反応速度が遅くなり、これより高温では目的
物であるHFC−134aおよびHCFC−133aの
反応及び分解が生じ好ましくない。また、CF3 CH2
Fのフルオロアルケン類とフッ化水素とのモル比は等モ
ル以上であれば反応は円滑に進行する。以下に本発明を
実施例により更に詳細に説明する。
【0026】
【実施例】
調製例1 次の物性を有する3.2mmφの球状の高純度活性アル
ミナ(日揮ユニバーサル(株)製品NST−3)を使用
して触媒を調製した。この活性アルミナはゾル−ゲル/
オイルドロッピング法で製造されたもので次のような物
性をもつ。中心細孔径が300Åで、163〜444Å
に分布を有する孔が79.8%を占め、細孔直径の孔の
容積が1.3ml/g、純度が99.93重量%、ナト
リウム含有量が10ppm の活性アルミナである。
【0027】塩化コバルト(CoCl2 )0.7gを純
水52mlに溶解し、これに上記活性アルミナ100m
lを浸漬し、アルミナに触媒液を全量吸収させる。次い
で、触媒液で濡れた状態のアルミナを90℃の湯浴上で
乾燥し、乾固する。乾固した触媒を空気循環型の熱風乾
燥器内で110℃で10時間乾燥する。乾燥触媒をガラ
ス製焼成管に充填し、空気を空間速度(SV0 )500
Hr-1で流し、400℃まで昇温し、8時間焼成し触媒
を得た。
【0028】調製例2〜11 調製例1の塩化コバルト(CoCl2 )のかわりに、そ
れぞれNiCl2 ・6H2 O3.30g(調製例2)、
ZnCl2 3.54g(調製例3)、FeCl3 1.7
6g(調製例4)、VCl3 1.78g(調製例5)、
MnCl2 ・4H2 O1.17g(調製例6),Cu
(CH3 COO)2 ・H2 O2.24(調製例7)、B
iCl3 1.82g(調製例8)、MgCl2 ・6H2
O3.95g(調製例9)、Pb(CH3 COO)2
3H2 O2.17(調製例10)、CrCl3 ・6H2
O8.2g(調製例11)を用いる以外は調製例1と同
様にして触媒を得た。
【0029】調製例12 塩化コバルト(CoCl2 )0.7gを純水52mlに
溶解し、これに第2成分としてNiCl2 ・6H2
0.33gを加えて溶解し、活性アルミナ(NST−
3)100mlを浸漬し、アルミナに触媒液を全量吸収
させた以外は調製例1と同様にして触媒を得た。
【0030】調製例13 次の物性を有する1.6mmφの球状の高純度活性アル
ミナ(日揮ユニバーサル(株)製品NST−7)を使用
して触媒を調製した。この活性アルミナもゾル−ゲル/
オイルドロッピング法で製造されたもので、次のような
物性をもつ。中心細孔径が80Åで、50〜100Åに
分布を有する孔が94%を占め、細孔直径の孔の容積が
0.6ml/g、純度が99.93重量%、ナトリウム
含有量が10ppm の活性アルミナである。
【0031】塩化コバルト(CoCl2 )0.7gを純
水30mlに溶解し、これに上記活性アルミナ100m
lを浸漬し、アルミナに触媒液を全量吸収させた以外は
調製例1と同様にして触媒を得た。
【0032】比較調製例1 調製例1で示した活性アルミナにかえて、次の物性を持
つ活性アルミナ(住友化学、KHA−24)を用いて調
製例1と同様にして触媒を調製した。この活性アルミナ
は、細孔直径40〜450Åの範囲ではブロードな細孔
分布しか示さず、かつ40Å以下の細孔を約20%もつ
ものである。また、ナトリウム含有量が約1900ppm
、純度が98.4重量%である。
【0033】比較調製例2 調製例1の塩化コバルト(CoCl2 )のかわりに、C
SCl1.76gを用いる以外は調製例1と同様にして
触媒を得た。
【0034】原料例1 トリクロロエチレン(CCl2 =CHCl)を原料とし
てクロム触媒の存在下、気相でフッ化水素と反応させる
ことにより製造された粗精製工程回収物は次のような組
成であった。
【0035】 CF3CH2F 81.4350 CF3CH3 0.5360 CHCl=CHF 0.0020 CF3CH2Cl 6.2400 CF3CHClF 0.5310 HF(フッ化水素) 9.5060 CHF2CHF2 0.1600 CF3CClF2 0.0540 HCl (塩化水素) 0.5620 CF3CHF2 0.5320 CF2 =CHCl 0.4420 単位: mol%
【0036】実施例1 内径1インチ、長さ1mのインコネル600型反応器に
調製例1で示したように調製した触媒80mlを充填し
た。反応する前段でチッ素で希釈した無水フッ酸および
100%無水フッ酸を用いて触媒の部分フッ素化を行
い、触媒を活性化した。 無水フッ酸濃度:25〜100% 処理温度 :250〜350℃ 処理時間 :約10時間
【0037】このようにして得られた触媒を用いて、反
応温度200℃で原料として原料例1を触媒に対する空
間速度(SV0 )800Hr-1で供給し、排出ガスを酸
分除去し、ガス組成をガスクロを用いて分析したとこ
ろ、次のような組成であった。
【0038】 CF3CH2F 90.5407 CF3CHF2 0.5916 CF3CClF2 0.060 CF3CH2Cl 7.4412 CF3CH3 0.5960 CH2ClCHF2 0.0021 CHF2CHF2 0.1779 CF3CHClF 0.5904 単位: mol%
【0039】CF3 CH2 F中の不飽和不純物(フルオ
ロアルケン類)は100%除去することができ、更に目
的物であるCF3 CH2 Fの損失もほとんど認められ
ず、また他の副生物の増減もなかった。
【0040】実施例2〜13 調製例2〜11、調製例12および調製例13で示した
ように調製した触媒を用いた以外は実施例1と同様にし
て反応を行い、排出ガスを酸分除去し、ガス組成をガス
クロを用いて分析した。フルオロアルケン類の除去率の
結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】実施例14 実施例6で用いた触媒を反応温度を230℃とした以外
は、実施例1と同様にして反応を行い、排出ガスを酸分
除去し、ガス組成をガスクロを用いて分析した。フルオ
ロアルケン類の除去率は100%であった。
【0043】反応を上げることにより、フルオロアルケ
ン類は100%除去でき、目的物であるCF3 CH2
の損失もほとんど認められなかった。
【0044】比較例1〜2 比較調製例1および2のように調製した触媒を用いた以
外は、実施例1と同様にして反応を行い、排出ガスを酸
分除去し、ガス組成をガスクロを用いて分析した。フル
オロアルケン類の除去率の結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば従来、非常に困難であっ
たCF3 CH2 F中のフルオロアルケン類が効率よく除
去でき、高純度のCF3 CH2 Fを効率よく得ることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心細孔径が50〜400Åを有し、中
    心径±50%に分布を有する孔が70%以上を占め、細
    孔直径の孔の容積が0.5〜1.6ml/gの範囲で製
    造された純度99.9重量%以上、かつナトリウム含有
    量が100ppm 以下である活性アルミナを触媒担体と
    し、これにCu、Mg、Zn、Pb、V、Bi、Cr、
    Mn、Fe、Co及びNiからなる群より選ばれる少な
    くとも1種の金属化合物を担持させ、その後気相でフッ
    化水素処理して得られた該金属化合物の部分フッ化物触
    媒の存在下、1,1,1,2−テトラフルオロエタン中
    に含まれるフルオロアルケン類を気相でフッ化水素と反
    応させ、フルオロアルケン類の含有量を低減させること
    を特徴とする1,1,1,2−テトラフルオロエタンの
    精製方法。
  2. 【請求項2】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン
    中に含まれるフルオロアルケン類が、1,1−ジフルオ
    ロ−2−クロロエチレン、1,2−ジフルオロ−1−ク
    ロロエチレン、1−クロロ−2−フルオロエチレン及び
    1,1,2−トリフルオロエチレンの1種または2種以
    上である請求項1の精製方法。
JP26162892A 1992-09-30 1992-09-30 1,1,1,2−テトラフルオロエタンの精製方法 Expired - Lifetime JP3158720B2 (ja)

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