JPH06107186A - ステアリング装置の振動抑制装置 - Google Patents
ステアリング装置の振動抑制装置Info
- Publication number
- JPH06107186A JPH06107186A JP4259972A JP25997292A JPH06107186A JP H06107186 A JPH06107186 A JP H06107186A JP 4259972 A JP4259972 A JP 4259972A JP 25997292 A JP25997292 A JP 25997292A JP H06107186 A JPH06107186 A JP H06107186A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steering
- elastic body
- shaft
- upper shaft
- conical surface
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- Pending
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- Steering Controls (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 テレスコピックコラム機構によってステアリ
ングシャフトの長さを変化させて、これによりステアリ
ング装置の振動周波数が変化すると、自動的にダイナミ
ックダンパの振動周波数が調整されて、ステアリング装
置の振動を十分に抑制する。 【構成】 アッパーシャフト2に上側が小径になる円錐
面5を軸周面に形成し、該アッパーシャフト2の外側に
あるステアリングチューブ3に固着されたホルダ6が弾
性体9を支持し、該弾性体9の一端には前記円錐面5に
摺接する摺接部位8が固着され、他端には質量体7が固
着されて、ホルダ6と質量体7との間に変形有効間隔1
2を置いたことを特徴とする。
ングシャフトの長さを変化させて、これによりステアリ
ング装置の振動周波数が変化すると、自動的にダイナミ
ックダンパの振動周波数が調整されて、ステアリング装
置の振動を十分に抑制する。 【構成】 アッパーシャフト2に上側が小径になる円錐
面5を軸周面に形成し、該アッパーシャフト2の外側に
あるステアリングチューブ3に固着されたホルダ6が弾
性体9を支持し、該弾性体9の一端には前記円錐面5に
摺接する摺接部位8が固着され、他端には質量体7が固
着されて、ホルダ6と質量体7との間に変形有効間隔1
2を置いたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレスコピックコラム
機構を介してステアリングシャフトの長さを変えること
によって、ステアリング装置の振動周波数の変化に対応
して、自動的にダイナミックダンパの振動周波数が調整
されるステアリング装置の振動抑制装置に関する。
機構を介してステアリングシャフトの長さを変えること
によって、ステアリング装置の振動周波数の変化に対応
して、自動的にダイナミックダンパの振動周波数が調整
されるステアリング装置の振動抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行中に、ステアリング装置に
生じる振動を抑制するための方法として、ステアリング
装置にダイナミックダンパを設けることが行われてき
た。従来のステアリング装置の振動抑制装置としては、
例えば実開昭59−154452号公報に記載されてい
るものがある。
生じる振動を抑制するための方法として、ステアリング
装置にダイナミックダンパを設けることが行われてき
た。従来のステアリング装置の振動抑制装置としては、
例えば実開昭59−154452号公報に記載されてい
るものがある。
【0003】かかるステアリング装置の振動抑制装置
は、ダイナミックダンパが、ステアリングホイールのパ
ッドマークとプラスチックインサートとの間に形成され
ている中空空間に収容され、該ダイナミックダンパは、
カップ状支持金具の外周を環状に包囲する質量体と、こ
の質量体をカップ状支持金具の左右の対向側壁に支持す
るゴムとから構成されている。ここで、ゴムは両端にお
いてそれぞれカップ状支持金具の外周面と質量体の内周
面とに固着されており、こうして構成されたダイナミッ
クダンパは、ステアリング装置の振動に伴って逆位相で
振動して、該ステアリング装置の振動を抑制する。
は、ダイナミックダンパが、ステアリングホイールのパ
ッドマークとプラスチックインサートとの間に形成され
ている中空空間に収容され、該ダイナミックダンパは、
カップ状支持金具の外周を環状に包囲する質量体と、こ
の質量体をカップ状支持金具の左右の対向側壁に支持す
るゴムとから構成されている。ここで、ゴムは両端にお
いてそれぞれカップ状支持金具の外周面と質量体の内周
面とに固着されており、こうして構成されたダイナミッ
クダンパは、ステアリング装置の振動に伴って逆位相で
振動して、該ステアリング装置の振動を抑制する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、テレス
コピックコラム機構を有するステアリング装置において
は、ステアリングシャフトの長さを変えることができる
ため、これによってステアリングシャフトのばね定数が
変化して、ステアリング装置の振動周波数が変化する。
従って、上記従来例にあっては、ダイナミックダンパの
振動周波数が一定であって調整できないため、ステアリ
ングシャフトの長さによっては、振動を減衰させる効果
が十分に得られないという欠点があった。
コピックコラム機構を有するステアリング装置において
は、ステアリングシャフトの長さを変えることができる
ため、これによってステアリングシャフトのばね定数が
変化して、ステアリング装置の振動周波数が変化する。
従って、上記従来例にあっては、ダイナミックダンパの
振動周波数が一定であって調整できないため、ステアリ
ングシャフトの長さによっては、振動を減衰させる効果
が十分に得られないという欠点があった。
【0005】そこで、本発明は上記従来例の未解決の課
題に着目してなされたものであり、テレスコピックコラ
ム機構によってステアリングシャフトの長さを変化させ
て、これによりステアリング装置の振動周波数が変化す
ると、自動的にダイナミックダンパの振動周波数が調整
されて、ステアリング装置の振動を十分に減衰させるこ
とを目的としている。
題に着目してなされたものであり、テレスコピックコラ
ム機構によってステアリングシャフトの長さを変化させ
て、これによりステアリング装置の振動周波数が変化す
ると、自動的にダイナミックダンパの振動周波数が調整
されて、ステアリング装置の振動を十分に減衰させるこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】要するに本発明は、テレ
スコピックコラム機構を有するステアリング装置におい
て、アッパーシャフトに上側が小径になる円錐面を軸周
面に形成し、ステアリングチューブが前記アッパーシャ
フトの外側にあって、該アッパーシャフトを回転自在且
つ軸方向に移動自在に支持しており、一端の摺接部位が
前記円錐面に摺接する弾性体が、該円錐面に対して前記
アッパーシャフトの軸に交差する方向に進退自在に、支
持手段によってステアリングチューブに支持されてお
り、該弾性体の他端には質量体が固定され、前記円錐面
に向けて付勢手段によって付勢され、前記支持手段と質
量体との間に前記弾性体の変形を許容する変形有効間隔
を置いたことを特徴とする。かくして、前記変形有効間
隔を置いた弾性体と質量体とによってダイナミックダン
パが構成される。
スコピックコラム機構を有するステアリング装置におい
て、アッパーシャフトに上側が小径になる円錐面を軸周
面に形成し、ステアリングチューブが前記アッパーシャ
フトの外側にあって、該アッパーシャフトを回転自在且
つ軸方向に移動自在に支持しており、一端の摺接部位が
前記円錐面に摺接する弾性体が、該円錐面に対して前記
アッパーシャフトの軸に交差する方向に進退自在に、支
持手段によってステアリングチューブに支持されてお
り、該弾性体の他端には質量体が固定され、前記円錐面
に向けて付勢手段によって付勢され、前記支持手段と質
量体との間に前記弾性体の変形を許容する変形有効間隔
を置いたことを特徴とする。かくして、前記変形有効間
隔を置いた弾性体と質量体とによってダイナミックダン
パが構成される。
【0007】
【作用】本発明においては、テレスコピックコラム機構
によって、ステアリングシャフトの下部をなすロアシャ
フトに対して、同上部をなすアッパーシャフトを軸方向
に移動することができる。ここで、アッパーシャフトに
は上側が小径になる円錐面を軸周囲に形成してあるの
で、ステアリングシャフトの長さが長くなるようにアッ
パーシャフトを上方に移動すると、円錐面に摺接する弾
性体がアッパーシャフトの軸から遠ざかる方向に移動す
る。逆に、ステアリングシャフトの長さが短くなるよう
にアッパーシャフトを下方に移動して行くと、弾性体は
付勢手段によってアッパーシャフトの軸に近づく方向へ
押し戻される。
によって、ステアリングシャフトの下部をなすロアシャ
フトに対して、同上部をなすアッパーシャフトを軸方向
に移動することができる。ここで、アッパーシャフトに
は上側が小径になる円錐面を軸周囲に形成してあるの
で、ステアリングシャフトの長さが長くなるようにアッ
パーシャフトを上方に移動すると、円錐面に摺接する弾
性体がアッパーシャフトの軸から遠ざかる方向に移動す
る。逆に、ステアリングシャフトの長さが短くなるよう
にアッパーシャフトを下方に移動して行くと、弾性体は
付勢手段によってアッパーシャフトの軸に近づく方向へ
押し戻される。
【0008】従って、アッパーシャフトの上下方向への
移動に伴って、前述した弾性体が進退して変形有効間隔
がステアリングシャフトの長さに比例して変化するか
ら、ダイナミックダンパは、弾性体のばね定数の変化に
基づいて振動周波数が変化し、これによってステアリン
グシャフトの長さを変えても、これに対応してダイナミ
ックダンパの振動周波数を自動的に調整することができ
るようになる。
移動に伴って、前述した弾性体が進退して変形有効間隔
がステアリングシャフトの長さに比例して変化するか
ら、ダイナミックダンパは、弾性体のばね定数の変化に
基づいて振動周波数が変化し、これによってステアリン
グシャフトの長さを変えても、これに対応してダイナミ
ックダンパの振動周波数を自動的に調整することができ
るようになる。
【0009】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。図1は本発明の要部を示す一部切欠側面図であ
り、ステアリングホイール1を上端に固着したアッパー
シャフト2の下端は、図示しないロアシャフトに入れ子
式に連結されていて、ロアシャフト下端に連続するステ
アリングギヤやパワーステアリング装置等に回転力を伝
達し且つ長さを可変にしたステアリングシャフトを構成
している。このステアリングシャフトは、周知の通りア
ッパーシャフト2がステアリングチューブ3内でその軸
線方向に移動することによりステアリングシャフトの長
さを可変にしている。
明する。図1は本発明の要部を示す一部切欠側面図であ
り、ステアリングホイール1を上端に固着したアッパー
シャフト2の下端は、図示しないロアシャフトに入れ子
式に連結されていて、ロアシャフト下端に連続するステ
アリングギヤやパワーステアリング装置等に回転力を伝
達し且つ長さを可変にしたステアリングシャフトを構成
している。このステアリングシャフトは、周知の通りア
ッパーシャフト2がステアリングチューブ3内でその軸
線方向に移動することによりステアリングシャフトの長
さを可変にしている。
【0010】アッパーシャフト2には、ステアリングホ
イール1の近くに小径部4が形成され、該小径部4から
下端へ向かうにつれて次第に大径になるように円錐面5
が軸周面に形成されている。一方、ステアリングチュー
ブ3の上端寄りの下側の側面には、円筒箱型をなすホル
ダ6が固定される。このホルダ6は、一端に質量体7が
固着され他端に摺接部位8が固着された弾性体9を支持
するためのものであって、本発明の構成要件である支持
手段をなしている。このホルダ6は、アッパーシャフト
2側の面に摺接部位8を挿通できる穴10を設けて、こ
の穴10に、前記円錐面5に摺接する摺接部位8を挿通
してその先端をアッパーシャフト2の円錐面5に摺接さ
せる。一方、ホルダ6の反対側の端部に、アッパーシャ
フト2の軸線に対して直角方向に案内管11を固定し、
これに弾性体9の長手方向中間部を挿通することによっ
て該弾性体9を支持する。前記弾性体9の支持は、前記
質量体7と協働してダイナミックダンパとして機能させ
るために、該弾性体9の一部を案内管11から外部に露
出させて、案内管11と質量体7との間を、前記弾性体
9が有効に変形するための変形有効間隔12とする。
イール1の近くに小径部4が形成され、該小径部4から
下端へ向かうにつれて次第に大径になるように円錐面5
が軸周面に形成されている。一方、ステアリングチュー
ブ3の上端寄りの下側の側面には、円筒箱型をなすホル
ダ6が固定される。このホルダ6は、一端に質量体7が
固着され他端に摺接部位8が固着された弾性体9を支持
するためのものであって、本発明の構成要件である支持
手段をなしている。このホルダ6は、アッパーシャフト
2側の面に摺接部位8を挿通できる穴10を設けて、こ
の穴10に、前記円錐面5に摺接する摺接部位8を挿通
してその先端をアッパーシャフト2の円錐面5に摺接さ
せる。一方、ホルダ6の反対側の端部に、アッパーシャ
フト2の軸線に対して直角方向に案内管11を固定し、
これに弾性体9の長手方向中間部を挿通することによっ
て該弾性体9を支持する。前記弾性体9の支持は、前記
質量体7と協働してダイナミックダンパとして機能させ
るために、該弾性体9の一部を案内管11から外部に露
出させて、案内管11と質量体7との間を、前記弾性体
9が有効に変形するための変形有効間隔12とする。
【0011】前記摺接部位8には、弾性体9との接続部
位にフランジ13が形成され、これと、前記ホルダ6の
前記案内管11側の端部との間にコイルばね14が縮設
されて、摺接部位8を前記円錐面5に向けて付勢してい
る。こうして、前記コイルばね14によって本発明の構
成要件たる付勢手段をなしている。ここで、弾性体9の
一端に固着された摺接部位8は耐摩耗性の高い素材から
なり、且つ先端における円錐面5への接触面積が小さく
なるように半球状をなし、一方、弾性体9の他端に固着
された質量体7は鉄や鉛等の比重の大きい固体からでき
ていて、ダイナミックダンパの錘として機能する。
位にフランジ13が形成され、これと、前記ホルダ6の
前記案内管11側の端部との間にコイルばね14が縮設
されて、摺接部位8を前記円錐面5に向けて付勢してい
る。こうして、前記コイルばね14によって本発明の構
成要件たる付勢手段をなしている。ここで、弾性体9の
一端に固着された摺接部位8は耐摩耗性の高い素材から
なり、且つ先端における円錐面5への接触面積が小さく
なるように半球状をなし、一方、弾性体9の他端に固着
された質量体7は鉄や鉛等の比重の大きい固体からでき
ていて、ダイナミックダンパの錘として機能する。
【0012】なお、前記ホルダ6には摺接部位8の一
部、摺接部位8のフランジ13、コイルばね14及び弾
性体9の一部が内在するために、これらの組み立てや当
該ホルダ6のチューブ3への固定の容易性を考慮して、
ホルダ6の構造を、一部を別部品として組み合わせる構
成にすることは勿論である。なお、弾性体9に対する質
量体7の固定を着脱可能にして組み立てを容易にしても
よい。
部、摺接部位8のフランジ13、コイルばね14及び弾
性体9の一部が内在するために、これらの組み立てや当
該ホルダ6のチューブ3への固定の容易性を考慮して、
ホルダ6の構造を、一部を別部品として組み合わせる構
成にすることは勿論である。なお、弾性体9に対する質
量体7の固定を着脱可能にして組み立てを容易にしても
よい。
【0013】次にこの実施例の作用を説明する。アッパ
ーシャフト2には円錐面5が形成されているため、ステ
アリングシャフトを伸長させる目的でアッパーシャフト
2を軸方向上方に移動させると、摺接部位8は円錐面5
に押されて、コイルばね14の付勢に抗してアッパーシ
ャフト2の軸と交差する外方向に移動し、ホルダ6の案
内管11から露出した弾性体9の長さ、即ち変形有効間
隔12を長くする。
ーシャフト2には円錐面5が形成されているため、ステ
アリングシャフトを伸長させる目的でアッパーシャフト
2を軸方向上方に移動させると、摺接部位8は円錐面5
に押されて、コイルばね14の付勢に抗してアッパーシ
ャフト2の軸と交差する外方向に移動し、ホルダ6の案
内管11から露出した弾性体9の長さ、即ち変形有効間
隔12を長くする。
【0014】一方、アッパーシャフト2を軸方向下方に
移動してステアリングシャフトの長さを短縮すると、摺
接部位8はコイルばね14によって円錐面5へ付勢され
ているので、前記変形有効間隔12は短くなる。こうし
て、アッパーシャフト2の上下移動に伴って、ダイナミ
ックダンパの変形有効間隔12が変化する。このように
して、ステアリングシャフトの長さの変化に比例して変
形有効間隔12も変化する。したがって、ステアリング
シャフトの長さが大になってその振動周波数が小さくな
ると、前記変形有効間隔12が大になって、ダイナミッ
クダンパの共振周波数も小さくなり、一方、ステアリン
グシャフトの長さが小になってその振動周波数が小さく
なると、変形有効間隔12も小になってダイナミックダ
ンパの共振周波数も小さくなり、いずれにしても質量体
7がステアリングシャフトと逆位相且つ同一周波数で振
動することにより、ステアリングシャフトの振動を抑え
込む。
移動してステアリングシャフトの長さを短縮すると、摺
接部位8はコイルばね14によって円錐面5へ付勢され
ているので、前記変形有効間隔12は短くなる。こうし
て、アッパーシャフト2の上下移動に伴って、ダイナミ
ックダンパの変形有効間隔12が変化する。このように
して、ステアリングシャフトの長さの変化に比例して変
形有効間隔12も変化する。したがって、ステアリング
シャフトの長さが大になってその振動周波数が小さくな
ると、前記変形有効間隔12が大になって、ダイナミッ
クダンパの共振周波数も小さくなり、一方、ステアリン
グシャフトの長さが小になってその振動周波数が小さく
なると、変形有効間隔12も小になってダイナミックダ
ンパの共振周波数も小さくなり、いずれにしても質量体
7がステアリングシャフトと逆位相且つ同一周波数で振
動することにより、ステアリングシャフトの振動を抑え
込む。
【0015】このダイナミックダンパが最も効果的に機
能する変形有効間隔12におけるばね定数k(N/m
m)は、ステアリング装置の振動周波数をf(Hz)、
質量体7の重量をM(kg)とすると、 k=(2πf)2 ×M/980 で表される。従って、ステアリングシャフトの長さが最
も長いときのステアリング装置の振動周波数をf長(H
z)、その場合のばね定数をk長(N/mm)として、
最も短いときの周波数をf短(Hz)、その場合のばね
定数をk短(N/mm)とすると、 k長=(2πf長)2 ×M/980 k短=(2πf短)2 ×M/980 となる。
能する変形有効間隔12におけるばね定数k(N/m
m)は、ステアリング装置の振動周波数をf(Hz)、
質量体7の重量をM(kg)とすると、 k=(2πf)2 ×M/980 で表される。従って、ステアリングシャフトの長さが最
も長いときのステアリング装置の振動周波数をf長(H
z)、その場合のばね定数をk長(N/mm)として、
最も短いときの周波数をf短(Hz)、その場合のばね
定数をk短(N/mm)とすると、 k長=(2πf長)2 ×M/980 k短=(2πf短)2 ×M/980 となる。
【0016】また、ステアリングシャフトの長さの長短
の差をΔL(mm)、アッパーシャフト2の円錐母線角
15をθ(deg)、前記k長に対応する変形有効間隔
12をD長(mm)、前記k短に対応する変形有効間隔
12をD短(mm)とすると tanθ=(D長−D短)/ΔL が成り立ち、これにより円錐面5の円錐母線角15を決
定することができる。
の差をΔL(mm)、アッパーシャフト2の円錐母線角
15をθ(deg)、前記k長に対応する変形有効間隔
12をD長(mm)、前記k短に対応する変形有効間隔
12をD短(mm)とすると tanθ=(D長−D短)/ΔL が成り立ち、これにより円錐面5の円錐母線角15を決
定することができる。
【0017】なお、図2に示すように、ステアリングホ
イール1に近い程ステアリング装置の振幅が大きくなる
ため、かかる位置にホルダ6を取付けた方が、ダイナミ
ックダンパによる振動抑制効果が大きい。また、質量体
7は約400gとすることが最適であることが実験によ
りわかった。従って、最も好ましい実施例として、質量
体7を約400gとして、ステアリングホイール1に出
来るだけ近い位置にホルダ6を取付けると f短=24 Hz f長=20 Hz M=0.4 kg ΔL=35 mm の場合には、 k短=9.3 N/mm k長=6.4 N/mm とする必要がある。このとき、 D短=7 mm D長=10mm とすると、 tanθ=(10−7)/35 となり、 θ=4.9 deg となる。この場合の振動の抑制を測定した実験結果を図
3に示す。
イール1に近い程ステアリング装置の振幅が大きくなる
ため、かかる位置にホルダ6を取付けた方が、ダイナミ
ックダンパによる振動抑制効果が大きい。また、質量体
7は約400gとすることが最適であることが実験によ
りわかった。従って、最も好ましい実施例として、質量
体7を約400gとして、ステアリングホイール1に出
来るだけ近い位置にホルダ6を取付けると f短=24 Hz f長=20 Hz M=0.4 kg ΔL=35 mm の場合には、 k短=9.3 N/mm k長=6.4 N/mm とする必要がある。このとき、 D短=7 mm D長=10mm とすると、 tanθ=(10−7)/35 となり、 θ=4.9 deg となる。この場合の振動の抑制を測定した実験結果を図
3に示す。
【0018】本実施例では、振動抑制装置をステアリン
グチューブ3の下側の面に取付けたが、これに限定され
るものではなく、ステアリングチューブ3の上側の面又
は横の面に取付けてもよい。上側の面に取付けた場合
は、質量体7の重さによって弾性体9は円錐面5に付勢
されるので、必ずしも付勢手段を設ける必要がない。ま
た、横の面に取付けた場合は、弾性体9の変形が主とし
て剪断変形として表れるためばね定数が小さくなる。
グチューブ3の下側の面に取付けたが、これに限定され
るものではなく、ステアリングチューブ3の上側の面又
は横の面に取付けてもよい。上側の面に取付けた場合
は、質量体7の重さによって弾性体9は円錐面5に付勢
されるので、必ずしも付勢手段を設ける必要がない。ま
た、横の面に取付けた場合は、弾性体9の変形が主とし
て剪断変形として表れるためばね定数が小さくなる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のステアリ
ング装置の振動抑制装置によれば、ステアリングシャフ
トの伸縮に応じて、ダイナミックダンパの変形有効間隔
が変化して、該ダイナミックダンパの振動周波数が変化
する。従って、ステアリングシャフトの長さを変えるこ
とによって、ステアリング装置の振動周波数が変化して
も、これに応じて自動的にダイナミックダンパの適正な
振動周波数が得られるから、ステアリング装置の振動を
十分に抑制できるという効果がある。
ング装置の振動抑制装置によれば、ステアリングシャフ
トの伸縮に応じて、ダイナミックダンパの変形有効間隔
が変化して、該ダイナミックダンパの振動周波数が変化
する。従って、ステアリングシャフトの長さを変えるこ
とによって、ステアリング装置の振動周波数が変化して
も、これに応じて自動的にダイナミックダンパの適正な
振動周波数が得られるから、ステアリング装置の振動を
十分に抑制できるという効果がある。
【図1】一実施例を示した一部切欠側面図である。
【図2】ステアリング装置の振動状態を示す側面図であ
る。
る。
【図3】従来のステアリング装置の振動と実施例の振動
とを比較した実験結果を示すグラフである。
とを比較した実験結果を示すグラフである。
2 アッパーシャフト 3 ステアリングチューブ 5 円錐面 7 質量体 9 弾性体 12 変形有効間隔
Claims (1)
- 【請求項1】 テレスコピックコラム機構を有するステ
アリング装置において、上側が小径になる円錐面を軸周
面に形成したアッパーシャフトと、該アッパーシャフト
の外側にあって該アッパーシャフトを回転自在且つ軸方
向に移動自在に支持するステアリングチューブと、前記
円錐面に対して前記アッパーシャフトの軸に交差する方
向に進退自在にステアリングチューブに支持され一端の
摺接部位が前記円錐面に摺接する弾性体と、該弾性体を
ステアリングチューブに支持するための支持手段と、前
記弾性体の他端に固定された質量体と、前記弾性体を前
記円錐面に向けて付勢する付勢手段とを備え、前記支持
手段と質量体との間に前記弾性体の変形を許容する変形
有効間隔を置いたことを特徴とするステアリング装置の
振動抑制装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4259972A JPH06107186A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ステアリング装置の振動抑制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4259972A JPH06107186A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ステアリング装置の振動抑制装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107186A true JPH06107186A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17341491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4259972A Pending JPH06107186A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | ステアリング装置の振動抑制装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06107186A (ja) |
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1992
- 1992-09-29 JP JP4259972A patent/JPH06107186A/ja active Pending
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