JP2005075145A - ステアリング用防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 テレスコピックステアリングコラムを備えた自動車のステアリング装置におけるステアリングホイールの振動に対して、有効な制振効果を発揮しうる、新規な構造のステアリング用防振装置を提供すること。
【解決手段】 テレスコピックステアリングコラム13を備えた自動車のステアリング装置において、該テレスコピックステアリングコラム13と車両ボデー18との間に配置されて該テレスコピックステアリングコラム13と車両ボデー18との間に外力を及ぼすアクチュエータ30と、該アクチュエータ30の出力を前記自動車の状態に応じて制御する制御手段50を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車のテレスコピックステアリングコラムと車両ボデーとの間に装着されて、ステアリングホイールの振動を低減するステアリング用防振装置に関するものである。
自動車におけるステアリングホイールは、一方の端部で支持されて略片持構造とされたステアリングコラムの自由端側に固定されていることから、ステアリングコラムの中心軸に対して略直交する方向の振動が発生し易くなっている。また、ステアリングホイールは、自動車の運転に際して、常時、運転者が手で直接に把持している部分であって、その振動が運転者によって敏感に知覚される傾向があり、ステアリングホイールの振動が自動車の乗り心地に与える悪影響が大きいことから、ステアリングホイールの振動低減が重視されている。
そこで、従来から、ステアリングホイールの振動を低減するための一つの方策としてステアリングホイール等に対してマス部材をバネ部材で弾性的に支持せしめることによって構成されたダイナミックダンパを装着した構造が提案されており、かかるダイナミックダンパによって構成された副振動系の固有振動数を、ステアリングホイールの固有振動数にチューニングすることによって、ステアリングホイールの振動低減が図られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
一方、近年の安全性に対する認識の高度化や自動車の高級志向化等に伴って、運転者の体格や好みに合わせてステアリングホイールの位置を車両前後方向に調節可能としたテレスコピックステアリングコラムが提案されている。
ところが、本発明者等が検討したところ、テレスコピックステアリングコラムを備えたステアリング機構においては、従来構造のダイナミックダンパを用いても、有効な制振効果を得難いことが明らかになった。即ち、テレスコピックステアリングコラムを備えたステアリング機構においては、ステアリングホイールの位置調節に伴ってステアリングホイールを支持するテレスコピックステアリングコラムの軸方向長さが変化することから、それによって、ステアリングホイールを支持するテレスコピックステアリングコラムのばね定数が変化して、その固有振動数が変化してしまうことが避けられず、そのために、特定の周波数域にチューニングされた従来構造のダイナミックダンパでは、ステアリングホイールの設定位置によって制振効果が大幅に変動してしまい、目的とする制振効果が安定して発揮され難くなってしまうこと等に起因するものと考えられる。
なお、このような問題に対処する為に、互いに異なる周波数域にチューニングされた複数のダイナミックダンパを装着することも考えられるが、テレスコピックステアリングコラムの長さの設定値は、多数乃至は連続して無数に存在することから、考え得る全ての設定状態下でのステアリングホイールの固有振動数毎にチューニングしたダイナミックダンパを装着しようとすると、ダイナミックダンパの装着数が多くなり、現実的ではない。
特開平6−1247号公報 実開平7−4251号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、テレスコピックステアリングコラムを備えた自動車のステアリング装置におけるステアリングホイールの振動に対して、有効な制振効果を発揮しうる、新規な構造のステアリング用防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの認識から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様1)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様1は、車室内に突設された先端部分にステアリングホイールが取り付けられたステアリングメインシャフトを伸縮可能とすると共に、該ステアリングシャフトに外挿されて該ステアリングシャフトを車両ボデーに支持せしめるステアリングコラムとして、伸縮可能なテレスコピックステアリングコラムを採用した自動車のステアリング装置において、前記テレスコピックステアリングコラムと前記車両ボデーとの間に配置されて該テレスコピックステアリングコラムと車両ボデーとの間に外力を及ぼすアクチュエータと、該アクチュエータの出力を自動車の状態に応じて制御する制御手段からなることを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、上述の如きテレスコピックステアリングコラムと車両ボデーとの間にアクチュエータが外力を及ぼすことにより、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性に変化が生ぜしめられることとなる。それ故、テレスコピックステアリングコラムの軸方向長さの変更設定に伴って固有振動数が変化するテレスコピック構造のステアリング装置においても、アクチュエータの出力を調整することで柔軟に対応してステアリング系の振動状態をコントロールすることが出来るのであり、特定の周波数領域にチューニングされたダイナミックダンパに比して、より広い周波数領域に亘って有効な制振効果を得ることが可能となるのである。
なお、アクチュエータとしては、後述する電磁式や電磁石式のものが好適に採用されるが、その他、例えば電動モータと歯車機構を組み合わせた機械式や、空気圧式、油圧式等の公知の各種の構造のものが採用され得る。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様2)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様2は、前記態様1に係るステアリング用防振装置であって、前記アクチュエータが、前記テレスコピックステアリングコラムと前記車両ボデーの何れか一方の側に設けられるコイル部材と、他方の側に設けられる磁石部材とから構成されて、該コイル部材に通電されることにより生ぜしめられる電磁力によって該コイル部材と該磁石部材の間に及ぼされる力を利用する電磁式アクチュエータであることを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、コイル部材への通電をON/OFFしたり通電電流の大きさを調節すること等によって、テレスコピックステアリングコラムに及ぼされる外力を調節することが出来る。これにより、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性を変化させることが出来るのである。
また、本態様では、コイル部材への通電方向によって力の作用方向をコントロールすることも可能であることから、テレスコピックステアリングコラムと車両ボデーに対して離隔方向と接近方向の任意の方向に働く外力を加えたり、或いは両方向の外力を選択的に加えるようにしても良く、幅広い振動状態のコントロールが可能となる。
なお、本態様における磁石部材は、磁場を形成し得るものであれば良く、永久磁石の他、例えば通電コイルを備えた電磁石などを使用することも可能である。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様3)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様3は、前記態様1に係るステアリング用防振装置であって、前記アクチュエータが、前記テレスコピックステアリングコラムと前記車両ボデーの何れか一方の側に設けられるソレノイドコイルと、他方の側に設けられる磁力作用部材から構成されて、該ソレノイドコイルに通電されることにより生ぜしめられる磁界によって該磁力作用部材に及ぼされる磁力を利用する電磁石式アクチュエータであることを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、ソレノイドコイルへの通電をON/OFFしたり通電電流の大きさを調節すること等によって、テレスコピックステアリングコラムに及ぼされる外力を調節することが出来る。これにより、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性を変化させることが出来るのである。
なお、本態様の磁力作用部材は、磁界による磁力が及ぼされ得るものであれば良く、各種の強磁性材や反磁性材、永久磁石、或いはそれらの複合材などを、適当な形状をもって採用することが可能である。
また、上述の本発明の態様2および態様3に係るステアリング用防振装置においては、何れも、コイル部材またはソレノイドコイルへの通電を制御することにより、例えば電動モータと歯車機構によって構成した機械式のアクチュエータ等に比して、出力の大きさや方向の切換え,変更等の作動制御を高度な応答性をもって行うことができるという利点がある。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様4)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様4は、前記態様1乃至3の何れかの態様に係るステアリング用防振装置であって、前記制御手段が、エンジン回転数に対応して前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが前記テレスコピックステアリングコラムに及ぼす静的な外力を調節することを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、予めエンジン回転数に対応するアクチュエータの出力の大きさを決定しておくことで、複雑な処理を必要とすることなく、簡単な構成で本発明による防振装置を実現することが出来る。単純な構造としては例えば、閾値となるエンジン回転数を設定し、エンジン回転数が該閾値を上回った場合にアクチュエータへの通電を行なう等の構造が考慮される。或いはその逆に、エンジン回転数が閾値を上回った場合にアクチュエータへの通電を停止する構造等も勿論可能である。かかる閾値を複数設定し、アクチュエータへの給電量を段階的に調節することで段階的な出力制御を行なったり、エンジン回転数に対応する給電量をその都度演算処理によって算出し、算出した給電量の給電を行なうことで漸変的な制御を行なうことも可能である。また、アクチュエータへの通電を行なう回転数域をエンジン回転数域において複数箇所設定すること等も可能である。これらの出力制御によって、自動車の走行状態に対応した防振を行なうことが可能となる。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様5)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様5は、前記態様1乃至3の何れかの態様に係るステアリング用防振装置であって、前記制御手段が、エンジンの燃焼サイクルに同期して、前記テレスコピックステアリングコラムを含むステアリング系に発生している振動を打ち消すように前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが該テレスコピックステアリングコラムに及ぼす動的な外力を調節することを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、ステアリング系に発生している振動を相殺的に抑えることが出来るのであり、それ故、エンジンの燃焼サイクルに同期して刻々と変化する防振すべき振動周波数に応じて防振特性を調節することにより、異なる周波数域の振動に対しても有効な制振効果を得ることが可能となる。
なお、本態様においては、ステアリングやテレスコピックステアリングコラムに発生している振動を検出する加速度計等の振動センサを用い、この振動センサの検出信号から得られるエラー信号に基づいて、エンジンの燃焼サイクルに対応した点火パルス信号等によって得られた基準信号乃至は参照信号に対して、適応制御などのフィードバック系の制御を実行することが望ましい。
また、本態様は、前述の本発明の態様2又は態様3と組み合わせた態様が、好適に採用される。それにより、アクチュエータの出力を高い応答性と精度をもって制御することが出来、目的とする能動的な制振効果を、より有効に且つ安定して得ることが可能となる。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様6)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様6は、前記態様1乃至3の何れかの態様に係るステアリング用防振装置であって、前記制御手段が、前記テレスコピックステアリングコラムの伸縮量に対応して前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが該テレスコピックステアリングコラムに及ぼす静的な外力を調節することを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、ステアリング系の振動特性が変化する大きな要因となっているテレスコピックステアリングコラムの伸縮量に対応してアクチュエータの出力を決定することから、複雑な機構を必要とせずに、有効な制振効果を得ることが出来る。かかる伸縮量についても、閾値を設定して、該閾値を基準にアクチュエータへの通電を行なうON/OFF的な態様や、或いはテレスコピックステアリングコラムの伸縮量に対応して段階的乃至は漸変的に出力制御を行なう態様等が、採用され得る。また、テレスコピックステアリングコラムの伸縮可能領域内において、アクチュエータへの通電を行なう領域と行わない領域を複数設けることも勿論可能である。
(ステアリング用防振装置に関する本発明の態様7)
ステアリング用防振装置に関する本発明の態様7は、前記態様6に係るステアリング用防振装置であって、前記テレスコピックステアリングコラムおよび前記ステアリングホイールの少なくとも一方にダイナミックダンパを装着すると共に、前記制御手段が、該テレスコピックステアリングコラムと該ステアリングホイールを含むステアリング系の固有振動数を該ダイナミックダンパがチューニングされた周波数域に合わせるように、該テレスコピックステアリングコラムの伸縮量に対応して前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが該テレスコピックステアリングコラムに及ぼす静的な外力を調節するようにしたことを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、アクチュエータとダイナミックダンパが協働して作用することにより、テレスコピックステアリングコラムの伸縮量に拘わらずにダイナミックダンパによる制振効果が安定して発揮され得るのである。また、本態様は、例えば既にダイナミックダンパが装着されているステアリング装置に対して適用することも可能であり、既存のダイナミックダンパを有効に活用して、制振効果の更なる向上を効率的に図ることも出来るのである。
前述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたステアリング用防振装置においては、テレスコピックステアリングコラムと車両ボデーの間に配置されて該テレスコピックステアリングコラムと車両ボデーとの間に外力を及ぼすアクチュエータと、該アクチュエータの出力を自動車の状態に応じて制御する制御手段を設けたことによって、テレスコピックステアリングコラムを備えた自動車のステアリング装置におけるステアリングホイールの振動に対して、テレスコピックステアリングコラムの伸縮量に拘わらずに優れた制振効果を発揮し得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、ステアリング用防振装置に関する本発明の第一の実施形態としてのステアリング装置10が示されている。かかるステアリング装置10は、ステアリングホイール26が取り付けられて運転者による操舵力を車輪に伝達するステアリングメインシャフト11を備えており、このステアリングメインシャフト11が、それに外挿されたステアリングコラム13を介して、金属等の剛性材からなる車両ボデー18に支持されている。また、ステアリングコラム13と車両ボデー18の間には、電磁石式アクチュエータとしてのアクチュエータ30が装着されている。そして、このアクチュエータ30によって、ステアリングホイール26に対する制振効果が発揮されるようになっている。なお、以下の説明中、前方および後方は、原則として車両の前方および後方をいう。
より詳細には、ステアリング装置10は、自動車の車室内でダッシュパネルから運転席に向かって傾斜して突設されたステアリングメインシャフト11を備えている。このステアリングメインシャフト11は、ダッシュパネルを貫通して車室内に延びるロワシャフト20と、該ロワシャフト20の車室内先端部分に連結されて運転席に向かって延び出すアッパシャフト22から構成されている。なお、これらロワシャフト20とアッパシャフト22は、スプライン嵌合されて、中心軸方向で相対変位可能に且つ中心軸回りに相対回転不能に連結されている。また、ロワシャフト20の車室外に延び出した前端部には、ラック・ピニオン機構等からなる公知の操舵機構が組み付けられている。一方、アッパシャフト22の車室内に延び出した後端部には、ステアリングホイール26が固定されている。これにより、自動車の運転者からステアリングホイール26に及ぼされる操舵力が、ステアリングメインシャフト11を介して操舵機構に伝達され、車輪が操舵されるようになっている。
また、ステアリングメインシャフト11には、その全体を覆うようにして、ステアリングコラム13が外挿状態で組み付けられている。このステアリングコラム13は、ダッシュパネルを貫通して車室内外に延びるアウタチューブ(図示せず)と、該アウタチューブの車室内先端部分に接続されて運転席に向かって延びるインナチューブ12から構成されている。また、アウタチューブには、ロワシャフト20が内挿されており、ベアリングを介して中心軸回りに回動可能に連結されている。一方、インナチューブ12には、アッパシャフト22が内挿されており、ベアリング28,28を介して中心軸回りに回動可能に連結されている。更にまた、アウタチューブは、ダッシュパネルに固定されていると共に、インナチューブ12は、ブラケット14を介して、車両ボデー18で支持されている。これにより、ステアリングメインシャフト11を構成するロワシャフト20とアッパシャフト22が、ステアリングコラム13を構成するアウタチューブとインナチューブ12を介して、車両ボデーにより中心軸回りに回動可能に支持されているのである。
さらに、ステアリングコラム13を構成するアウタチューブとインナチューブ12は、接続側の各端部が軸方向に相対変位可能に内外挿されてテレスコピックステアリングコラムとされており、ステアリングメインシャフト11のロワシャフト20とアッパシャフト22が軸方向に伸縮された際、それに追従して、ステアリングコラム13も伸縮するようになっている。具体的には、アッパシャフト22とインナチューブ12が、車両ボデー18に対して軸方向で一体的に変位せしめられるようになっており、それによって、ステアリングメインシャフト11の長さを調節可能とするテレスコピック機構が実現されている。なお、インナチューブ12の軸方向変位を許容するために、車両ボデー18に固設されたブラケット14は、インナチューブ12を軸方向に摺動変位可能に支持せしめるようになっている。
そして、インナチューブ12とボデー18との間には、それら両部材の対向面間に跨がってアクチュエータ30が装着されている。このアクチュエータ30は、図2に示すように、中空構造のコイル38が固定的に組み付けられたヨーク部材37からなるコイル部材32と、出力部材34を含んで構成されている。ヨーク部材37は、全体として略有底円筒形状をもって、鉄等の強磁性材で形成されており、コイル38の軸方向両側と外周側を全体に亘って覆うと共に、その底壁部によって、コイル38の軸方向一方の端部を覆蓋している。また、ヨーク部材37の底壁中央には、コイル38の中空内部に向かって所定高さで突出する裁頭円錐形状の作用突部41が設けられている。
一方、出力部材34は、中実のロッド形状を有しており、強磁性材によって形成されている。そして、出力部材34は、その先端部分がヨーク部材37に組み付けられたコイル38の空芯部分に対して、全体に亘ってヨーク部材37との間に適当な隙間を有する状態で差し入れられている。なお、コイル38に差し入れられた出力部材34の先端面には、凹部42が形成されており、この凹部42に対して、ヨーク部材37に突設された作用突部41が入り込むようにして組み合わされている。
このような構造とされたアクチュエータ30は、そのヨーク部材37が、底壁外面において車両ボデー18に対してボルト等で固着される一方、その出力部材34が、ヨーク部材37から突出せしめられた先端面においてインナチューブ12に取り付けられており、それによって、車両ボデー18とステアリングコラム13の間に装着されている。なお、インナチューブ12には、摺動筒体36が軸方向に摺接可能に外挿されており、この摺動筒体36に対して、アクチュエータ30における出力部材34の突出先端面が固定されている。また、図面には明示されていないが、摺動筒体36は、ヨーク部材37に対する相対変位が阻止されるように、車両ボデー18等に対して位置決めされている。
なお、出力部材34やヨーク部材37には、永久磁石を組み込むことも可能であり、それによって、出力特性や作動特性を調節することが出来る。また、本実施形態では、コイル部材32がボデー18に取り付けられ、出力部材34がインナチューブ12に取り付けられているが、反対にコイル部材32がインナチューブ12に装着され、出力部材34がボデー18に装着される態様も勿論可能である。また、摺動筒体36等の摺動部材をコイル部材32に装着し、コイル部材32を相対移動可能にしても良い。
このようなアクチュエータ30は、コイル部材32に通電されると、ヨーク部材37によって形成された磁路に磁界が生ぜしめられることとなり、このヨーク部材37に対して磁気ギャップをもって対向位置せしめられた出力部材34に対して磁力が及ぼされる。これにより、出力部材34とヨーク部材37の間に相対的な駆動力が軸方向に生ぜしめられて、これが車両ボデー18とステアリングコラム13の間に及ぼされることとなる。特に、本実施形態においては、コイル部材32と出力部材34の対向面が、作用突部41と凹部42の対向面間で傾斜して形成されていることによって、コイル部材32と出力部材34の軸方向での相対位置変化に対する駆動力の変化量を抑えることが出来るのである。
このようにしてアクチュエータ30によりインナチューブ12に対して軸直角方向に及ぼされる外力の大きさとそのタイミングは、コイル部材32への通電量とその通電タイミングによって制御することができる。かかる通電量とそのタイミングを制御するために、制御手段としてのコントローラ50が設けられている。かかるコントローラ50は電源装置52からコイル部材32への給電量を調節するものであって、以下に示す各態様毎に適宜に採用される適当な参照信号54や検出器56で検出されるエラー信号等によって制御信号を生成する。電源装置52としては、車載バッテリーが好適に採用される。
具体的には、一つの例示的な制御態様において、コントローラ50は、車両のエンジン回転数信号を契機(切換信号)54として、予め設定された閾値としてのエンジン回転数と比較し、切換信号54が閾値を超えた場合にコイル部材32に対して通電を行なう。通電されたコイル部材32と、出力部材34間には静的な外力が発生し、インナチューブ12に対して軸直角方向の外力が及ぼされることとなる。これにより、ステアリングホイール26と共に振動系を構成するステアリングコラム13の振動特性が変化せしめられて振動状態を調節することが出来るのである。即ち、このような制御態様は、例えば、エンジン回転数に応じたON/OFF的な制御を行なうことによって実現され得る。
また、別の例示的な制御方法としては、例えば、コントローラ50は、車両のエンジン点火パルス信号を契機とすると共に、エンジン回転数信号を参照信号54として、予め記憶されたプログラムに従って演算処理を行なうことにより、或いは参照信号54に基づいて予め記憶されたマップデータからデータを選択処理することにより、車両のエンジン回転数に応じた通電量を得る。そして、エンジン点火パルスと同じ周波数で、エンジン回転数に応じたコイル部材32への通電制御を行ない、インナチューブ12に対して変動的な外力を及ぼす。この変動的な外力としては、演算処理による場合は漸変的な、細かく変化する外力作用を及ぼすことが可能であるし、マップデータからの選択処理による場合は、段階的に変化する外力作用を及ぼすことが可能であり、前述のON/OFF的な制御に比較してより精密な外力作用を及ぼすことが出来る。
このような制御方法によれば、通電量を取得するための複雑な処理や、複雑な通電制御を必要とすることなく、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性変化を生ぜしめて、軸方向長さが変化することによってその固有振動数が大きく変化するテレスコピックステアリング装置においても、有効な制振効果を得ることとなるのである。
次に、コイル部材32への通電制御方法の異なる態様としては、車両のエンジン点火パルス信号を参照信号54とすると共に、コントローラ50にステアリング系に発生している振動の周波数及び位相が与えられて、かかる振動を打ち消すようにコイル部材32への通電を操作する制御方法が採用される。
具体的には例えば、検出器56としてインナチューブ12に加速度センサが取り付けられる。コントローラ50は、車両のエンジン点火パルス信号を契機として、加速度センサによってインナチューブ12に発生している振動の周波数および位相を検出する。コントローラ50は検出された周波数および位相を参照信号54として、予め記憶されたプログラムに従って演算処理を行なうことにより、或いは参照信号54をデータ値として予め記憶されたマップデータからデータを選択処理することにより、インナチューブ12に発生している振動を打ち消すような外力を及ぼすこととなる通電量を得る。そして、エンジン点火パルスと同じ周波数で、インナチューブ12に発生している振動を打ち消すようにコイル部材32への通電制御を行なうことで、インナチューブ12に対して動的な外力を及ぼすことが可能となる。加速度センサの取り付け位置としてはインナチューブ12上において特に限定されるものではないが、アクチュエータであるアクチュエータ30付近に取り付けられるのが望ましい。
このような制御方法によれば、インナチューブ12に対して現に発生している振動に対して、かかる振動を打ち消す外力を及ぼすことから、より現実に対応した、効果的な制振効果を発揮することが可能となる。
また、コイル部材32への通電制御方法の更に異なる態様としては、インナチューブ12の伸縮量を検出して、かかる伸縮量に対応してコイル部材32への通電を操作する制御方法が採用される。
具体的には例えば、コントローラ50は、エンジン始動時やステアリングホイール26の位置調節操作が行なわれた際等にインナチューブ12の伸縮量を検出し、かかる伸縮量を参照信号54として、予め記憶されたプログラムに従って演算処理を行なうことにより、或いは参照信号54をデータ値として予め記憶されたマップデータからデータを選択処理することにより、コイル部材32へ通電する通電量を得て、かかる通電量の電力をコイル部材32に対して通電する。これにより、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性変化を生ぜしめて、軸方向長さが変化することによってその固有振動数が大きく変化するテレスコピックステアリング装置においても、その軸方向長さに対応した静的な外力を調節して及ぼすことによって固有振動数を更に変化せしめて、有効な制振効果を得ることとなるのである。
このような制御方法によれば、車両走行中において通電量を絶えず変化させる必要が無く、インナチューブ12の伸縮量に対応した通電量を通電しさえすれば良いのであり、簡単な制御方法で有効な制振効果を得ることが出来るのである。
また、コイル部材32への通電制御方法の更に異なる態様としては、インナチューブ12およびステアリングホイール26の少なくとも一方に、ダイナミックダンパ40を装着すると共に、インナチューブ12の伸縮量を検出して、インナチューブ12を含むステアリング系の固有振動数を、ダイナミックダンパ40がチューニングされた周波数域に合わせるようにコイル部材32への通電を操作する制御方法が採用される。
具体的には例えば、インナチューブ12およびステアリングホイール26の何れかにはダイナミックダンパ40が装着せしめられており、かかるダイナミックダンパ40によってテレスコピックステアリング装置に対して制振作用が及ぼされるようになっている。コントローラ50は、エンジン始動時やステアリングホイール26の位置調節操作が行なわれた時等において、インナチューブ12の伸縮量を検出し、かかる伸縮量を参照信号54として、予め記憶されたプログラムに従って演算処理を行なうことにより、或いは参照信号54をデータ値として予め記憶されたマップデータからデータを選択処理することにより、ステアリング系の固有周波数をかかるダイナミックダンパ40のチューニング周波数に合わせるような通電量を得る。このようにして得られた通電量の電力をコイル部材32に対して通電することによって、ステアリング系の固有振動数をダイナミックダンパ40のチューニング周波数に合わせることで有効な制振効果を得るのである。
このような制御方法によれば、ステアリング装置に装着されたダイナミックダンパ40と協働して、効果的な制振効果を得ることが可能となるのである。或いは、例えば既に出荷されている車両に対しても、本発明に従う構造とされた防振装置を取り付けることが可能となり、従来構造のテレスコピックステアリング装置において多く備えられているダイナミックダンパ40を有効に活用することが出来るのである。
以下に、本発明に従う構造とされたステアリング用防振装置のアクチュエータとしての異なる態様を、幾つか示す。なお、以下の各態様は、前記第一の実施形態に係るステアリング用防振装置において異なる構成のアクチュエータを採用したものを例示するものであり、そこにおいて、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
図3には、電磁石式アクチュエータの別態様であるアクチュエータ60を備えたステアリング用防振装置が示されている。かかるアクチュエータ60は、強磁性材で形成されたヨーク部材61にソレノイドコイル62が組み込まれた構造とされており、ソレノイドコイル62の内外周および軸方向一方の側をヨーク部材61が連続して囲むことにより、ソレノイドコイル62の周囲に磁路が形成されている。そして、ソレノイドコイル62に通電することにより、ヨーク部材61で形成された磁路には、ソレノイドコイル62の軸方向一方の端部において、ソレノイドコイル62の内部と外周部分の各端面に一対の磁極(N極とS極)が形成されるようになっている。
かかるアクチュエータ60は、車両ボデー18に固定されており、その磁極が形成される軸方向端面が、ステアリングコラム13のインナチューブ12に向けられている。一方、インナチューブ12には、アクチュエータ60に対向位置する外周面に磁力作用部材としての吸引プレート64が固設されている。この吸引プレート64は、鉄等の強磁性体で形成されており、ステアリングコラム13の伸縮作動に際してインナチューブ12が軸方向に変位せしめられた際にも、かかる吸引プレート64がアクチュエータ60の軸方向端面に対向位置せしめられた状態が維持されるように、インナチューブ12の軸方向で十分な長さをもって形成されている。
従って、制御装置としてのコントローラ50によって、ソレノイドコイル62に対して給電が行なわれると、ソレノイドコイル62の周囲に配設されたヨーク部材61の軸方向端面に磁極が発現されることとなり、かかる磁極から生ぜしめられる磁界によって、吸引プレート64に対して磁気吸引力が及ぼされて、インナチューブ12に対してボデー18側へ向かう駆動力が及ぼされることとなる。そして、前述のようなコントローラ50によるソレノイドコイル62への給電制御が行なわれることによって、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性変化を生ぜしめて、有効な制振効果を発揮するのである。
なお、本実施形態においても、前記第一の実施形態と同様に、ボデー18に取り付けられるアクチュエータ60と、インナチューブ12に取り付けられる吸引プレート64を入れ替えて、車両ボデー18に吸引プレート64を取り付けて、インナチューブ12にアクチュエータ60を取り付けることも可能である。また、インナチューブ12や車両ボデー18が強磁性材で形成されている場合には、それらインナチューブ12や車両ボデー18によって吸引プレートを構成することも可能である。
次に、図4には、アクチュエータの更に別の態様である歯車駆動器70を備えたステアリング用防振装置が示されている。かかる歯車駆動器70は、ボデー18側に取り付けられたサーボモータ等の正逆回転可能な電動モータ72と、インナチューブ12に外挿された摺動筒体36に取り付けられたナット部材74とを、含んで構成されている。
ナット部材74は、車両ボデー18の電動モータ72に向かって、インナチューブ12の軸直角方向外方に突出せしめられている。一方、電動モータ72の出力軸にはウォーム78が固着されている。そして、このウォーム78が、ナット部材74の内周に刻設された螺子溝76に螺合されている。これにより、電動モータ72に通電してウォーム78を回転駆動せしめることにより、ウォーム78とナット部材74の軸方向での螺子送り作動に基づいて、車両ボデー18とインナチューブ12の間に、インナチューブ12の軸直角方向の駆動力が及ぼされるようになっている。
従って、本実施形態においても、コントローラ50による電動モータ72の駆動制御によって、インナチューブ12に及ぼされる外力を制御することが出来、それによって、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性を変化調節することが出来るのであり、車両状態に応じて有効な制振効果を得ることが可能となるのである。
なお、かかる歯車駆動器70の構成は、図4に示す態様に限定されるものではない。例えば、電動モータ72を、その出力軸がインナチューブ12の中心軸と平行になる方向に配設して、ラック・ピニオン機構により、電動モータ72の回転駆動力をインナチューブ12の軸直角方向に作用せしめることも可能である。また、電動モータ72をインナチューブ12側に取り付ける一方、ナット部材74をボデー18側に取り付けるようにしても良い。
次に、図5には、アクチュエータの更に別の態様である磁石式駆動器80を備えたステアリング用防振装置が示されている。かかる磁石式駆動器80は、回転磁石84がボデー18に電動モータ82によって回転可能に取り付けられていると共に、対向するインナチューブ12に固定磁石86が取り付けられて構成されている。回転磁石84及び固定磁石86は共に板状の永久磁石であり、何れも、一対の磁極(N極およびS極)が長手方向の各一方の端部にそれぞれ設定されている。
そして、回転磁石84がコントローラ50で制御されるステッピングモータ等の電動モータ82で回転せしめられて周方向に位置決めされることにより、固定磁石86の磁極に対する回転磁石84の磁極の相対位置が変化せしめられて、回転磁石84と固定磁石86の間で作用せしめられる引力や斥力が変更調節されるようになっている。
従って、回転磁石84の回転位置を適当に調節することにより、回転磁石84と固定磁石86の間で作用せしめられる引力や斥力をインナチューブ12に対して軸直角方向に及ぼすと共に適当に調節することが出来るのであり、それによって、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性変化を及ぼしめて、有効な制振効果を得ることが可能となるのである。なお、本態様においても他の態様と同様に、回転磁石84をインナチューブ12側に取り付けて、固定磁石86をボデー18側に取り付けることも可能である。また、採用される回転磁石84と固定磁石86は、その形状や磁極の配置形態などを含めて、何等限定されるものでない。
さらに、図6には、アクチュエータの更に別の態様である空気圧式駆動器90を備えたステアリング用防振装置が示されている。かかる空気圧式駆動器90は、互いに軸方向に滑動可能に嵌め込まれたシリンダ98とピストン100からなるエアシリンダ機構によって構成されており、内部に画成されたシリンダ室の圧力を、エア給排路99を通じて外部から調節することにより、シリンダ98とピストン100の間に軸方向の駆動力を生ずるようになっている。なお、シリンダ室内にはコイルスプリング101が収容配置されており、シリンダ98とピストン100に対して、常時、軸方向で離隔方向の付勢力が及ぼされることにより作動の安定化が図られている。
そして、このような空気圧式駆動器90は、そのシリンダ98が車両ボデー18に対して、ピストン100がインナチューブ12に対して、それぞれ取り付けられることによって、それら車両ボデー18とインナチューブ12の間に取り付けられている。なお、テレスコピック機構によるインナチューブ12の軸方向変位を許容するために、シリンダ98とピストン100は、何れも、車両ボデー18又はインナチューブ12に対して、インナチューブ12の軸方向に対して直角な方向に延びる支持軸102,104回りで回動可能に連結されている。
また、空気圧式駆動器90においてシリンダ室内の圧力調節は、例えば、コントローラ50で作動制御せしめられる切換弁94を用いて、適当な負圧源96による負圧と大気圧を、シリンダ室内に選択的に及ぼすことによって、有利に実現される。また、かかる負圧源96は、例えば、パワーユニットにおける内燃機関の吸気系に生ぜしめられる負圧を利用して構成することが可能であり、また、かかる負圧を適当なアキュムレータに蓄圧することによって、より安定した圧力で負圧を供給せしめることが可能となる。
従って、空気圧式駆動器90に及ぼされる空気圧を調節することにより、インナチューブ12に対して軸直角方向の外力を調節して及ぼすことが出来るのであり、それによって、ステアリング系におけるマス−バネ系の特性変化を及ぼしめて、有効な制振効果を得ることが可能となるのである。なお、本態様において採用されるエアシリンダ機構に代えて、油圧シリンダ機構等を採用することも可能である。
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等、限定的に解釈されるものでない。また、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前述の実施形態においては何れの態様においても、前後方向に移動するインナチューブ12に対してアクチュエータが取り付けられているが、前後移動することの無いアウタチューブ等に対してアクチュエータを取り付けることも可能である。また、車両ボデー18に対して移動しないブラケット14を、アクチュエータによって車両ボデーに対して、ステアリングコラム13の軸直角方向に駆動変位させることも可能であり、ブラケット14を介してステアリングコラム13に外力を及ぼすことにより、ステアリングコラム13の振動特性を調節するようにしても良い。
さらに、本発明に従うステアリング用防振装置は、特にテレスコピックステアリングコラムを備えたステアリング装置において有利に採用され得るが、テレスコピック機構に併せてチルト機構も採用したステアリング装置に対しても、本発明が同様に適用されることは言うまでもない。技術的には、テレスコピック機構を備えないステアリング機構に対して、本発明が適用され得ないということもない。
また、本発明において好適に採用されるアクチュエータの一つとして、ローレンツ力を利用した電磁式のアクチュエータがあるが、その具体的構造は、従来からボイスコイルタイプの電磁式アクチュエータとして周知であることから、ここでは詳細な説明を割愛する。即ち、例えば、前記実施形態において、車両ボデー18とステアリングコラム13の何れか一方に永久磁石を固定して、この永久磁石により磁路を形成すると共に、かかる磁路上に設けた磁気ギャップにコイルを相対変位可能に配設して、このコイルを車両ボデー18とステアリングコラム13の他方に固定することによって、電磁式アクチュエータは容易に実現され得る。このような電磁式アクチュエータにあっても、前記第一の実施形態と同様に、コイルへの通電を制御することにより、ステアリングコラム13に外力を及ぼして振動特性を調節することが出来るのである。
本発明の一実施形態としてのステアリング用防振装置の構造を概略的に示す断面図である。 図1に示したアクチュエータの構造を概略的に示した、要部拡大断面図である。 本発明の別の実施形態としてのアクチュエータの構造を概略的に示す要部拡大断面図である。 本発明の更に別の実施形態としてのアクチュエータの構造を概略的に示す要部拡大断面図である。 本発明の更に別の実施形態としてのアクチュエータの構造を概略的に示す要部拡大断面図である。 本発明の更に別の実施形態としてのアクチュエータの構造を概略的に示す要部拡大断面図である。
符号の説明
10 ステアリング装置
12 インナチューブ
18 ボデー
26 ステアリングホイール
30 アクチュエータ
32 コイル部材
34 出力部材
36 摺動筒体
50 コントローラ
52 電源
54 参照信号
56 検出器
60 アクチュエータ
70 歯車駆動器
80 磁石式駆動器
84 回転磁石
86 固定磁石
90 空気圧式駆動器




Claims (7)

  1. 車室内に突設された先端部分にステアリングホイールが取り付けられたステアリングメインシャフトを伸縮可能とすると共に、該ステアリングシャフトに外挿されて該ステアリングシャフトを車両ボデーに支持せしめるステアリングコラムとして、伸縮可能なテレスコピックステアリングコラムを採用した自動車のステアリング装置において、
    前記テレスコピックステアリングコラムと前記車両ボデーとの間に配置されて該テレスコピックステアリングコラムと車両ボデーとの間に外力を及ぼすアクチュエータと、該アクチュエータの出力を自動車の状態に応じて制御する制御手段からなることを特徴とする、ステアリング用防振装置。
  2. 前記アクチュエータが、前記テレスコピックステアリングコラムと前記車両ボデーの何れか一方の側に設けられるコイル部材と、他方の側に設けられる磁石部材とから構成されて、該コイル部材に通電されることにより生ぜしめられる電磁力によって該コイル部材と該磁石部材の間に及ぼされる力を利用する電磁式アクチュエータである請求項1に記載のステアリング用防振装置。
  3. 前記アクチュエータが、前記テレスコピックステアリングコラムと前記車両ボデーの何れか一方の側に設けられるソレノイドコイルと、他方の側に設けられる磁力作用部材から構成されて、該ソレノイドコイルに通電されることにより生ぜしめられる磁界によって該磁力作用部材に及ぼされる磁力を利用する電磁石式アクチュエータである請求項1に記載のステアリング用防振装置。
  4. 前記制御手段が、エンジン回転数に対応して前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが前記テレスコピックステアリングコラムに及ぼす静的な外力を調節する請求項1乃至3の何れかに記載のステアリング用防振装置。
  5. 前記制御手段が、エンジンの燃焼サイクルに同期して、前記テレスコピックステアリングコラムを含むステアリング系に発生している振動を打ち消すように前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが該テレスコピックステアリングコラムに及ぼす動的な外力を調節する請求項1乃至3の何れかに記載のステアリング用防振装置。
  6. 前記制御手段が、前記テレスコピックステアリングコラムの伸縮量に対応して前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが該テレスコピックステアリングコラムに及ぼす静的な外力を調節する請求項1乃至3の何れかに記載のステアリング用防振装置。
  7. 前記テレスコピックステアリングコラムおよび前記ステアリングホイールの少なくとも一方にダイナミックダンパを装着すると共に、前記制御手段が、該テレスコピックステアリングコラムと該ステアリングホイールを含むステアリング系の固有振動数を該ダイナミックダンパがチューニングされた周波数域に合わせるように、該テレスコピックステアリングコラムの伸縮量に対応して前記アクチュエータの出力を制御することにより、該アクチュエータが該テレスコピックステアリングコラムに及ぼす静的な外力を調節する請求項6に記載のステアリング用防振装置。
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