JPH06106862A - 熱転写色素供与材料 - Google Patents

熱転写色素供与材料

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JPH06106862A
JPH06106862A JP4282247A JP28224792A JPH06106862A JP H06106862 A JPH06106862 A JP H06106862A JP 4282247 A JP4282247 A JP 4282247A JP 28224792 A JP28224792 A JP 28224792A JP H06106862 A JPH06106862 A JP H06106862A
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茂樹 横山
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貢 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色再現上好ましい分光吸収特性を有し、高濃
度の転写画像を与え、且つマゼンタ色素と共存して赤色
画像を与える際のマゼンタ色素の光堅牢性を悪化せしめ
ることのないイエロー色素を含有する熱転写色素供与材
料を提供する。 【構成】 特定された炭素数を有する1,3,4−チア
ジアゾールをジアゾ成分とするアミノピラゾールアゾイ
エロー色素を含有する熱転写色素供与材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱移行性イエロー色素
を用いた熱転写色素供与材料に関するものである。更に
詳しくは、鮮やかな色相を有し、転写性に優れ、且つマ
ゼンタ色素との共存下で該マゼンタ色素の光堅牢性を低
下せしめない、特定の炭素数の置換基を5−位に有する
1,3,4−チアジアゾールをジアゾ成分とするアミノ
ピラゾールアゾイエロー色素を含有する熱転写色素供与
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーハードコピーに関する技術として
は現在、熱転写法、電子写真法、インクジェット法等が
精力的に検討されている。熱転写法は装置の保守や操作
が容易で、装置および消耗品が安価なため、他の方式に
比べて有利な点が多い。熱転写方式にはベースフィルム
上に熱溶融性インク層を形成させた熱転写材料を熱ヘッ
ドにより加熱し該インクを溶融し、熱転写受像材料上に
記録する方式と、ベースフィルム上に熱移行性色素を含
有する色素供与層を形成させた熱転写色素供与材料を熱
ヘッドにより加熱して色素を熱転写受像材料上に熱移行
転写させる方式とがあるが、後者の熱移行転写方式は熱
ヘッドに加えるエネルギーを変えることにより、色素の
転写量を変化させることができるため、階調記録が容易
となり、高画質のフルカラー記録には特に有利である。
しかし、この方式に用いる熱移行性色素には種々の制約
があり、必要とされる性能をすべて満たすものは極めて
少ない。必要とされる性能としては例えば、色再現上好
ましい分光特性を有すること、熱移行し易いこと、光や
熱に強いこと、種々の科学薬品に強いこと、鮮鋭度が低
下しにくいこと、画像の再転写がしにくいこと等を挙げ
ることができる。
【0003】米国特許第4,981,837号にはアミ
ノピラゾールアゾイエロー色素を含む熱転写色素供与材
料が開示されており、このイエロー色素は上記性能を比
較的良好に満足するものであるが、しかし、近年、色再
現上更に好ましい分光特性を有すること、すなわち、吸
収がシャープで鮮やかな色相を与えること、又、マゼン
タ色素と共存して赤色を与える際にマゼンタの光堅牢性
を低下せしめないこと等の更に優れた性能のイエロー色
素の開発が望まれており、そのような要求に対してこの
イエロー色素は十分満足できるものではなかった。一
方、米国特許第4,885,272号には、ジアゾ成分
が特に1,2,4−チアジアゾリルであるアミノピラゾ
ールアゾイエロー色素を含む熱転写色素供与材料が開示
されており、このイエロー色素はアミノピラゾールアゾ
イエロー色素の特に光堅牢性を改良するものであり、更
にまた、このイエロー色素は、一般に多くのイエロー色
素が示す如く、カラー画像中において、マゼンタ色素と
共存して赤色を与える際のマゼンタ色素の光堅牢性を低
下せしめる現象を示さず、この点において良好に改良さ
れたものであった。しかしながら、色再現上好ましい分
光吸収特性を有する点において十分でなくかつまた、熱
移行し易い点においても不十分(即ち、転写画像の濃度
が低い)であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第4,98
1,837号および米国特許第4,885,272号に
開示されたアミノピラゾールアゾイエロー色素の上記欠
点を改良すべく研究を重ねた結果、ジアゾ成分が特定さ
れた炭素数を有する1,3,4−チアジアゾリルである
ところのアミノピラゾールアゾイエロー色素が好ましい
性能を示すことを見出し、本発明を成すに至った。即
ち、本発明の目的は、色再現上好ましい分光吸収特性を
有するアミノピラゾールアゾイエロー色素を含有する熱
転写色素供与材料を提供することにある。本発明の第二
の目的は、熱移行し易く、高濃度の転写画像を与えるア
ミノピラゾールアゾイエロー色素を含有する熱転写色素
供与材料を提供することにある。本発明の第三の目的
は、カラー画像中マゼンタ色素と共存して赤色を与える
際のマゼンタ色素の光堅牢性を低下せしめることのない
アミノピラゾールアゾイエロー色素を含有する熱転写色
素供与材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記構成に
より解決された。支持体上に熱移行性色素を含む色素供
与層を有してなる熱転写色素供与材料において、該色素
供与層が一般式(I)で表わされる熱移行性色素を少な
くとも一種含有することを特徴とする熱転写色素供与材
料。 一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】式中、R1 は水素原子、アルキル基、シク
ロアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルコキシ
カルボニル基、シアノ基又はカルバモイル基を表し、R
2 は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリ
ール基を表し、R3 は総炭素数3〜10の、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ルキルチオ基、アルケニルチオ基、シクロアルキルチオ
基又はアリールチオ基を表し、R4 、R5 は各々独立
に、水素原子又はアルキル基を表す。また、R1
2 、R3 、R4 およびR5 は更に置換されていてよ
い。
【0008】本発明の1,3,4−チアジアゾリルアゾ
アミノピラゾールイエロー色素について詳しく説明す
る。一般式(I)において、R1 は水素原子、炭素数1
〜10の置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メ
チル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチ
ル、n−オクチル、イソオクチル、メトキシエチル、ベ
ンジル、2−シアノエチル、メトキシカルボニルメチル
等)、炭素数3〜10の置換もしくは無置換のシクロア
ルキル基(例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、
4−メチルシクロヘキシル等)、炭素数1〜10の置換
もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ等)、炭素
数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基(例え
ば、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、p
−クロロフェニル、o−メトキシフェニル等)、炭素数
2〜10の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル
基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル、エトキシエトキシカルボニル
等)、シアノ基、又は炭素数1〜10の置換もしくは無
置換のカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、
ジメチルカルバモイル、ブチルカルバモイル、フェニル
カルバモイル等)を表す。これらのうち、好ましくは、
炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素
数6〜7の置換もしくは無置換のアリール基である。
【0009】R2 は水素原子、炭素数1〜10の置換も
しくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、
イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、オクチル、メ
トキシエチル、シアノエチル、カルボエトキシエチル
等)、炭素数3〜10の置換もしくは無置換のシクロア
ルキル基(例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、
4−メチルシクロヘキシル等)、又は炭素数6〜10の
置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル、
p−トリル、p−メトキシフェニル、p−クロロフェニ
ル、o−メトキシフェニル等)を表す。これらのうち、
好ましくは、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアル
キル基、炭素数6〜7の置換もしくは無置換のアリール
基である。
【0010】R3 は総炭素数3〜10の置換もしくは無
置換のアルキル基(ここで「総炭素数」とは、置換基が
ある場合はその置換基の炭素数も含むものである。以下
同様、例えば、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、イソオクチル、メトキシエチル、ブトキシエチ
ル、ベンジル等)、総炭素数3〜10の置換もしくは無
置換のアルケニル基(例えば、アリル、クロチル等)、
総炭素数3〜10の置換もしくは無置換のシクロアルキ
ル基(例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル等)、
総炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基
(例えば、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニ
ル等)、総炭素数3〜10の置換もしくは無置換のアル
キルチオ基(例えば、イソプロピルチオ、イソブチルチ
オ、sec−ブチルチオ、n−ヘキシルチオ、エトキシ
エチルチオ、ブトキシエチルチオ、メトキシエトキシエ
チルチオ、ベンジルチオ、フェネチルチオ、p−メチル
ベンジルチオ、フルフリルチオ、テトラヒドロフルフリ
ルチオ、γ−シアノプロピルチオ、γ−アセトキシプロ
ピルチオ、β−エトキシカルボニルプロピルチオ、α−
エトキシカルボニルプロピルチオ、β−エトキシカルボ
ニルペンチルチオ等)、総炭素数3〜10の置換もしく
は無置換のアルケニルチオ基(例えば、アリルチオ、ク
ロチルチオ、メタリルチオ等)、総炭素数3〜10の置
換もしくは無置換のシクロアルキルチオ基(例えば、シ
クロヘキシルチオ、シクロペンチルチオ等)、又は総炭
素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールチオ基
(例えば、フェニルチオ、p−トリルチオ、p−メトキ
シフェニルチオ等)を表す。これらのうち、好ましくは
総炭素数3〜10の置換もしくは無置換のアルキル基、
または総炭素数3〜10の置換もしくは無置換のアルキ
ルチオ基であり、更に好ましくは総炭素数4〜8の置換
もしくは無置換のアルキル基、または総炭素数4〜8の
置換もしくは無置換のアルキルチオ基である。
【0011】R4 、R5 は同一でも異なっていてもよ
く、各々水素原子又は炭素数1〜10の置換もしくは無
置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロ
ピル、シアノエチル等)を表し、好ましくは水素原子で
ある。
【0012】本発明の1,3,4−チアジアゾリルアゾ
アミノピラゾールイエロー色素の具体例を以下に例示す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】
【表5】
【0018】一般式(I)で表される本発明の1,3,
4−チアジアゾリルアゾアミノピラゾール色素の合成法
は特に限定されないが、一般式(II)で表される2−ア
ミノ−1,3,4−チアジアゾールをジアゾ成分とし、
一般式(III)で表される5−アミノ−ピラゾールをカッ
プリング成分とするジアゾカップリング法によって好ま
しく合成することができる。
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】一般式(II)におけるR3 、一般式(III)
におけるR1 、R2 、R4 及びR5は、一般式(I)に
おいて示したそれと同義である。
【0022】上記ジアゾカップリングは、例えば、細田
豊著,「新染料化学」,111〜125ページ,(株)
技報堂刊(1963年)、大川原信ら著,「機能性色
素」,76〜81ページ,(株)講談社刊(1992
年)、米国特許第4,885,272号等に記載の方法
に従って行うことができる。また、一般式(II)で表さ
れる2−アミノ−1,3,4−チアジアゾールは、例え
ば、Max A.Weaver et al.(マック
ス・エイ・ウィーバーら),“Dyes and Pi
gments”(ダイズ・アンド・ピグメント誌),3
巻,93〜95ページ(1982年)等に記載の方法に
従って合成でき、一般式(III)で表される5−アミノ−
ピラゾールは、例えば、Max A.Weaver e
t al.(マックス・エイ・ウィーバーら),“Dy
esand Pigments”(ダイズ・アンド・ピ
グメント誌),3巻,96〜98ページ(1982
年)、米国特許第4,981,837号、同4,88
5,272号等に記載の方法に従って合成できる。
【0023】以下に、本発明の1,3,4−チアジアゾ
リルアゾアミノピラゾールの合成例を具体的に示す。 (合成例1) 色素 No.1の合成 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール(試薬市販品)6.65g(0.05モル)をエチ
ルアルコール50mlに添加して懸濁させ、室温、窒素気
流下に攪拌しながら、93%苛性ソーダ2.26g
(0.0525モル)を蒸留水10mlに溶解した液を加
えた。次に2−ブロモ酪酸エチル(試薬市販品)9.7
5g(0.05モル)を攪拌しながら室温下に滴下し、
滴下後更に1時間攪拌を続けた。酢酸エチル200mlで
抽出し、水洗し、無水芒硝で脱水したのち、酢酸エチル
を減圧留去して、淡黄色粘稠オイル状の2−アミノ−5
−(1−カルボエトキシ−プロピルチオ)−1,3,4
−チアジアゾール12.4g(収率100%)を得た。
このものは、約1ケ月室温下に放置するとワックス状に
固化した。濃硫酸5mlに亜硝酸ソーダ0.72g(0.
0104モル)を添加し、加熱溶解したのち、5℃以下
で酢酸/プロピオン酸(=3/2)の混合液20mlを添
加し、更に2−アミノ−5−(1−カルボエトキシ−プ
ロピルチオ)−1,3,4−チアジアゾール2.47g
(0.01モル)を加えて、5℃以下で2時間攪拌し、
ジアゾ液を調製した。
【0024】一方、米国特許第4,885,272号の
実施例1に従って合成した5−アミノ−3−t−ブチル
−1−フェニル−ピラゾール2.15g(0.01モ
ル)を酢酸/プロピオン酸(=3/2)混合液30mlに
溶解し、酢酸ソーダ6.8gを添加して5℃以下で攪拌
しながら、上記のジアゾ液を添加した。5℃以下で30
分間攪拌し、室温下で1時間攪拌したのち、水150ml
を加えた。析出したタール状物は一夜放置すると固化し
た。濾取し、アセトニトリルで再結晶して、色素No.1
を3.2g(収率68%)得た。融点133〜134
℃。NMRスペクトルは前記構造を支持した。 本発明の他の色素も上記と同様にして合成することがで
きた。
【0025】本発明の熱移行性色素は、支持体上の色素
供与層に含有させられ、熱転写色素供与材料とされ、熱
転写方式の画像形成に用いられる。次に本発明の熱移行
性色素を熱転写方式の画像形成に用いた場合について、
以下に詳しく述べる。通常フルカラーの画像を構成する
ためには、イエロー、マゼンタ、シアン3色の色素が必
要である。そこで、本発明の化合物をイエロー色素とし
て用い、他の2色(マゼンタ色素、シアン色素)を従来
公知の色素から選択してフルカラ─の画像形成を行うこ
とができる。同一の色について、本発明の色素と従来公
知の色素とを混合して使用してもよい。また本発明の色
素の2種以上を同一色として混合して使用してもよい。
【0026】次に本発明の熱転写色素の使用法について
述べる。熱転写色素供与材料はシート状または連続した
ロール状もしくはリボン状で使用できる。本発明のイエ
ロー色素及び従来公知のマゼンタ色素、シアン色素は、
通常各々独立な領域を形成するように支持体上に配置さ
れる。例えば、イエロー色素領域、マゼンタ色素領域、
シアン色素領域を面順次もしくは線順次に一つの支持体
上に配置する。また、上記のイエロー色素、マゼンタ色
素、シアン色素を各々別々の支持体上に設けた3種の熱
転写色素供与材料を用意し、これらから順次一つの熱転
写受像材料に色素の熱転写を行うこともできる。本発明
の色素はバインダー樹脂と共に適当な溶剤に溶解または
分散させて支持体上に塗布するか、あるいはグラビア法
などの印刷法により支持体上に印刷することができる。
これらの色素を含有する色素供与層の厚みは乾燥膜厚で
通常約0.2〜5μm、特に0.4〜2μmの範囲に設
定するのが好ましい。色素塗布量は0.03〜1g/
m2、より好ましくは0.1〜0.6g/m2である。上記
の色素と共に用いるバインダー樹脂としては、このよう
な目的に従来公知であるバインダー樹脂のいずれも使用
することができ、通常耐熱性が高く、しかも加熱された
場合に色素の移行を妨げないものが選択される。例え
ば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂(例
えばポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、
ポリスチレン−2−アクリロニトリル)、ポリビニルピ
ロリドンを始めとするビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂(例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体)、ポリ
カーボネート系樹脂、ポリスチレン、ポリフェニレンオ
キサイド、セルロース系樹脂(例えばメチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
セルロースアセテート水素フタレート、酢酸セルロー
ス、セルロースアセテートプロピオネート、セルロース
アセテートブチレート、セルローストリアセテート)、
ポリビニルアルコール系樹脂(例えばポリビニルアルコ
ール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールな
どの部分ケン化ポリビニルアルコール)、石油系樹脂、
ロジン誘導体、クマロンーインデン樹脂、テルペン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン)などが用いられる。本発明においてこの
ようなバインダー樹脂は、例えば色素100重量部当た
り約20〜600重量部の割合で使用するのが好まし
い。本発明において、上記の色素およびバインダー樹脂
を溶解または分散するためのインキ溶剤としては、従来
公知のインキ溶剤がいずれも使用できる。
【0027】熱転写色素供与材料の支持体としては従来
公知のものがいずれも使用できる。例えばポリエチレン
テレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、グラ
シン紙、コンデンサー紙、セルロースエステル、弗素ポ
リマー、ポリエーテル、ポリアセタール、ポリオレフィ
ン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプ
ロピレン、ポリスルフォン、セロファン等が挙げられ
る。熱転写色素供与材料の支持体の厚みは、一般に2〜
30μmである。必要に応じて下塗り層を付与してもよ
い。また、サーマルヘッドが色素供与材料に粘着するの
を防止するためにスリッピング層を設けてもよい。この
スリッピング層はポリマーバインダーを含有したあるい
は含有しない潤滑物質、例えば界面活性剤、固体あるい
は液体潤滑剤またはこれらの混合物から構成される。色
素供与材料には背面より印字するときにサーマルヘッド
の熱によるスティッキングを防止し、滑りをよくする意
味で、支持体の色素供与層を設けない側にスティッキン
グ防止処理を施すのがよい。例えば、ポリビニルブチ
ラール樹脂とイソシアネートとの反応生成物、リン酸
エステルのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、
および充填剤を主体とする耐熱スリップ層を設けるの
がよい。ポリビニルブチラール樹脂としては分子量が6
万〜20万程度で、ガラス転移点が80〜110℃であ
るもの、またイソシアネートとの反応サイトが多い観点
からビニルブチラール部分の重量%が15〜40%のも
のがよい。リン酸エステルのアルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩としては東邦化学製のガファックRD7
20などが用いられ、ポリビニルブチラール樹脂に対し
て1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%程度用
いるとよい。耐熱スリップ層は下層に耐熱性を伴うこと
が望ましく、加熱により硬化しうる合成樹脂とその硬化
剤の組合せ、例えばポリビニルブチラールと多価イソシ
アネート、アクリルポリオールと多価イソシアネート、
酢酸セルロースとチタンキレート剤、もしくはポリエス
テルと有機チタン化合物などの組合せを塗布により設け
るとよい。
【0028】色素供与材料には色素の支持体方向への拡
散を防止するための親水性バリヤー層を設けることもあ
る。親水性の色素バリヤー層は、意図する目的に有用な
親水性物質を含んでいる。一般に優れた結果がゼラチ
ン、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(イソプロピルアク
リルアミド)、メタクリル酸ブチルグラフトゼラチン、
メタクリル酸エチルグラフトゼラチン、モノ酢酸セルロ
ース、メチルセルロース、ポリ(ビニルアルコール)、
ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ
(ビニルアルコール)とポリ(酢酸ビニル)との混合
物、ポリ(ビニルアルコール)とポリ(アクリル酸)と
の混合物またはモノ酢酸セルロースとポリ(アクリル
酸)との混合物を用いることによって得られる。特に好
ましいものは、ポリ(アクリル酸)、モノ酢酸セルロー
スまたはポリ(ビニルアルコール)である。色素供与材
料には下塗り層を設けてもよい。本発明では所望の作用
をすればどのような下塗り層でもよいが、好ましい具体
例としては、(アクリロニトリルー塩化ビニリデン−ア
クリル酸)共重合体(重量比14:80:6)、(アク
リル酸ブチル−メタクリル酸−2−アミノエチル−メタ
クリル酸−2−ヒドロキシエチル)共重合体(重量比3
0:20:50)、線状/飽和ポリエステル例えばボス
ティック7650(エムハート社、ボスティック・ケミ
カル・グループ)または塩素化高密度ポリ(エチレン−
トリクロロエチレン)樹脂が挙げられる。下塗り層の塗
布量には特別な制限はないが、通常0.1〜2.0g/
m2の量で用いられる。
【0029】本発明においては、熱転写色素供与材料を
熱転写受像材料と重ね合わせ、いずれかの面から、好ま
しくは熱転写色素供与材料の裏面から、例えばサーマル
ヘッド等の加熱手段により画像情報に応じた熱エネルギ
ーを与えることにより、色素供与層の色素を熱転写受像
材料に加熱エネルギーの大小に応じて転写することがで
き、優れた鮮明性、解像性の階調のあるカラー画像を得
ることができる。加熱手段はサーマルヘッドに限らず、
レーザー光(例えば半導体レーザ)、赤外線フラッシ
ュ、熱ペンなどの公知のものが使用できる。レーザーを
用いるシステムでは、色素供与材料は、レーザ光線を強
く吸収する材料を含有する。色素供与材料にレーザ光線
を照射すると、この吸収性材料が光エネルギーを熱エネ
ルギーに変換してすぐに近くの色素にその熱を伝達し、
色素を受像材料に転写するためその熱移行温度まで加熱
する。この吸収性材料は色素の下部に層をなして存在し
及び/又は色素と混合される。レーザビームは、元の画
像の形状及び色を表わす電気信号で変調され、元の対象
の色を再構成するため色素供与材料上に存在する必要あ
る域の色素のみが加熱されて熱移行する。本プロセスの
更に詳しい説明は英国特許2,083,726A号に記
載されている。本発明において、熱転写色素供与材料は
熱転写受像材料と組合せることにより、熱印字方式の各
種プリンターを用いた印字、ファクシミリ、あるいは磁
気記録方式、光記録方式等による画像のプリント作成、
テレビジョン、CRT画面からのプリント作成等に利用
できる。熱転写記録方法の詳細については、特開昭60
−34895号の記載を参照できる。本発明の好ましい
実施態様では、色素供与材料はポリエチレンテレフタレ
ート支持体をシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー
色素の逐次繰返し域で塗布したものからなり、前記工程
を各色毎に逐次実施して三色の転写画像を形成する。勿
論、この工程を単色で実施した際には、モノクロームの
転写画像が得られる。色素供与材料から受像材料に色素
を熱転写するのに、アルゴンやクリプトンのようなイオ
ンガスレーザ、銅、金及びカドミウムのような金属蒸気
レーザ、ルビーやYAGのような固体レーザ、又は75
0〜870nmの赤外域で放出するガリウムーヒ素のよう
な半導体レーザなど数種のレーザが使用できる。しかし
ながら実際的には、小型、低コスト、安定性、信頼性、
耐久性及び変調の容易さの点で半導体レーザが有利であ
る。
【0030】本発明の熱転写色素供与材料と組合わせて
用いられる熱転写受像材料は支持体上に色素供与材料か
ら移行してくる色素を受容する受像層を設けたものであ
る。この受像層は、印字の際に熱転写色素供与材料から
移行してくる熱移行性色素を受け入れ、熱移行性色素が
染着する働きを有している熱移行性色素を受容しうる物
質を単独で、またはその他のバインダー物質とともに含
んでいる厚み0.5〜50μm程度の皮膜であることが
好ましい。熱移行性色素を受容しうる物質の代表例であ
るポリマーとしては次のような樹脂が挙げられる。 (イ)エステル結合を有するもの テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸などのジカルボ
ン酸成分(これらのジカルボン酸成分にはスルホン基、
カルボキシル基などが置換していてもよい)と、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAな
どとの縮合により得られるポリエステル樹脂:ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメ
チルアクリレート、ポリブチルアクリレートなどのポリ
アクリル酸エステル樹脂またはポリメタクリル酸エステ
ル樹脂:ポリカーボネート樹脂:ポリ酢酸ビニル樹脂:
スチレンアクリレート樹脂:ビニルトルエンアクリレー
ト樹脂など。具体的には特開昭59−101395号、
同63−7971号、同63−7972号、同63−7
973号、同60−294862号に記載のものを挙げ
ることができる。また、市販品としては東洋紡製のバイ
ロン290、バイロン200、バイロン280、バイロ
ン300、バイロン103、バイロンGK−140、バ
イロンGK−130、花王製のATR−2009、AT
R−2010などが使用できる。 (ロ)ウレタン結合を有するもの ポリウレタン樹脂など。 (ハ)アミド結合を有するもの ポリアミド樹脂など。 (ニ)尿素結合を有するもの 尿素樹脂など。 (ホ)スルホン結合を有するもの ポリスルホン樹脂など。 (ヘ)その他極性の高い結合を有するもの ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹
脂、ポリアクリロニトリル樹脂など。 上記のような合成樹脂に加えて、これらの混合物あるい
は共重合体なども使用できる。
【0031】熱転写受像材料中、特に受像層中には、熱
移行性色素を受容しうる物質として、または色素の拡散
剤として高沸点有機溶剤または熱溶剤を含有させること
ができる。高沸点有機溶剤および熱溶剤の具体例として
は特開昭62−174754号、同62−245253
号、同61−209444号、同61−200538
号、同62−8145号、同62−9348号、同62
−30247号、同62−136646号に記載の化合
物を挙げることができる。本発明の熱転写受像材料の受
像層は、熱移行性色素を受容しうる物質を水溶性バイン
ダーに分散して担持する構成としてもよい。この場合に
用いられる水溶性バインダーとしては公知の種々の水溶
性ポリマーを使用しうるが、硬膜剤により架橋反応しう
る基を有する水溶性のポリマーが好ましい。受像層は2
層以上の層で構成してもよい。その場合、支持体に近い
方の層にはガラス転移点の低い合成樹脂を用いたり、高
沸点有機溶剤や熱溶剤を用いて色素に対する染着性を高
めた構成にし、最外層にはガラス転移点のより高い合成
樹脂を用いたり、高沸点有機溶剤や熱溶剤の使用量を必
要最小限にするかもしくは使用しないで表面のベタツ
キ、他の物質との接着、転写後の他の物質への再転写、
熱転写色素供与材料とのブロッキング等の故障を防止す
る構成にすることが望ましい。受像層の厚さは全体で
0.5〜50μm、特に3〜30μmの範囲が好まし
い。2層構成の場合最外層は0.1〜2μm、特に0.
2〜1μmの範囲にするのが好ましい。
【0032】本発明の熱転写受像材料は、支持体と受像
層の間の中間層を有してもよい。中間層は構成する材質
により、クッション層、多孔層、色素の拡散防止層のい
ずれか又はこれらの2つ以上の機能を備えた層であり、
場合によっては接着剤の役目も兼ねている。色素の拡散
防止層は、特に熱移行性色素が支持体に拡散するのを防
止する役目を果たすものである。この拡散防止層を構成
するバインダーとしては、水溶性でも有機溶剤可溶性で
もよいが、水溶性のバインダーが好ましく、その例とし
ては前述の受像層のバインダーとして挙げた水溶性バイ
ンダー、特にゼラチンが好ましい。多孔層は、熱転写時
に印加した熱が受像層から支持体へ拡散するのを防止
し、印加された熱を有効に利用する役目を果たす層であ
る。本発明の熱転写受像材料を構成する受像層、クッシ
ョン層、多孔層、拡散防止層、接着層等には、シリカ、
クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、合成ゼ
オライト、酸化亜鉛、リトボン、酸化チタン、アルミナ
等の微粉末を含有させてもよい。本発明の熱転写受像材
料に用いる支持体は転写温度に耐えることができ、平滑
性、白色性、滑り性、摩擦性、帯電防止性、転写後のへ
こみなどの点で要求を満足できるものならばどのような
ものでも使用できる。例えば、合成紙(ポリオレフィン
系、ポリスチレン系などの合成紙)、上質紙、アート
紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合
成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス
含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、ポ
リオレフィンコート紙(特にポリエチレンで両面を被覆
した紙)などの紙支持体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、メ
タクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラスチッ
クフィルムまたはシートとこのプラスチックに白色反射
性を与える処理をしたフィルムまたはシート、また上記
の任意の組合せによる積層体も使用できる。
【0033】透過観察用の受像材料の支持体としては、
熱転写処理に耐える程度の耐熱性と、転写画像が観察で
きる程度の透明性を有していれば、一般に知られている
支持体を用いることができる。具体的には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニル
アルコール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリスチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、
エチレン/ビニルアルコール共重合体、アイオノマー、
アセチルセルローズ、セルローズエステル、ポリビニル
アセタール、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンサルフォ
ン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルイミド、ポリアクリレート、ポリメ
チルメタクリレート等の樹脂フィルムが用いられる。透
明性、屈曲性、耐熱性等を考慮した場合、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリアミド等のフィルムが好ま
しい。なかでもポリエチレンテレフタレート及びポリエ
チレンナフタレートのフィルムが特に好ましい。これら
の樹脂フィルムは単独で用いてもよいし、積層フィルム
の形で使用してもよい。これらの支持体の厚みは、通常
25μm〜360μm、好ましくは75μm〜200μ
m程度である。
【0034】熱転写受像材料には蛍光増白剤を用いても
よい。その例としては、K.Vevnkataraman 編「The Chem
istry of Synthetic Dyes 」第5巻第8章、特開昭61
−143752号などに記載されている化合物を挙げる
ことができる。より具体的には、スチルベン系化合物、
クマリン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサ
ゾリル系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン
系化合物、カルボスチリル系化合物、2,5−ジベンゾ
オキサゾールチオフェン系化合物などが挙げられる。蛍
光増白剤は褪色防止剤と組み合わせて用いることができ
る。本発明において、熱転写色素供与材料と熱転写受像
材料との離型性を向上させるために、色素供与材料およ
び/または受像材料を構成する層中、特に好ましくは両
方の材料が接触する面に当たる最外層に離型性を含有さ
せるのが好ましい。離型剤としては、ポリエチレンワッ
クス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固形ある
いはワックス状物質:弗素系、リン酸エステル系等の界
面活性剤:パラフィン系、シリコーン系、弗素系のオイ
ル類等、従来公知の離型剤がいずれも使用できるが、特
にシリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとし
ては、無変性のもの以外にカルボキシ変性、アミノ変
性、エポキシ変性等の変性シリコーンオイルを用いるこ
とができる。その例としては、信越シリコーン(株)発
行の「変性シリコーンオイル」技術資料の6〜18B頁
に記載の各種変性シリコーンオイルを挙げることができ
る。有機溶剤系のバインダー中に用いる場合は、このバ
インダーの架橋剤と反応しうる基(例えばイソシアネー
トと反応しうる基)を有するアミノ変性シリコーンオイ
ルが、また水溶性バインダー中に乳化分散して用いる場
合は、カルボキシ変性シリコーンオイル(例えば信越シ
リコーン(株)製:商品名X−22−3710)が有効
である。
【0035】本発明に用いる熱転写色素供与材料および
熱転写受像材料を構成する層は硬膜剤によって硬化され
ていてもよい。有機溶剤系のポリマーを硬化する場合に
は、特開昭61−199997号、同58−21539
8号等に記載されている硬膜剤が使用できる。ポリエス
テル樹脂に対しては特にイソシアネート系の硬膜剤の使
用が好ましい。水溶性ポリマーの硬化には、米国特許第
4,678,739号第41欄、特開昭59−1166
55号、同62−245261号、同61−18942
号等に記載の硬膜剤が使用に適している。より具体的に
は、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドなど)、ア
ジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン
系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニ
ルアセタミド)エタンなド)、N−メチロール系硬膜剤
(ジメチロール尿素など)、あるいは高分子硬膜剤(特
開昭62−234157号などに記載の化合物)が挙げ
られる。
【0036】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料には
褪色防止剤を用いてもよい。褪色防止剤としては、例え
ば酸化防止剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯
体がある。酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合
物、クマラン系化合物、フェノール系化合物(例えばヒ
ンダードフェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒン
ダードアミン誘導体、スピロインダン系化合物がある。
また、特開昭61−159644号記載の化合物も有効
である。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系
化合物(米国特許第3,533,794号など)、4−
チアゾリドン系化合物(米国特許第3,352,681
号など)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭56−27
84号など)、その他特開昭54−48535号、同6
2−136641号、同61−88256号等に記載の
化合物がある。また、特開昭62−260152号記載
の紫外線吸収性ポリマーも有効である。金属錯体として
は、米国特許第4,241,155号、同4,245,
018号第3〜36欄、同4,254,195号第3〜
8欄、特開昭62−174741号、同61−8825
6号(27)〜(29)頁、同63−199248号、
特開平1−75568号、同1−74279号等に記載
されている化合物がある。有用な褪色防止剤の例は特開
昭62−215272号(125)〜(137)頁に記
載されている。受像材料に転写された色素の褪色を防止
するための褪色防止剤は予め受像材料に含有させておい
てもよいし、色素供与材料から転写させるなどの方法で
外部から受像材料に供給するようにしてもよい。上記の
酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属錯体はこれら同士を組
み合わせて使用してもよい。
【0037】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料の構
成層には塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防
止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を使用するこ
とができる。例えば、サポニン(ステロイド系)、アル
キレンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリ
エチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリ
エチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコー
ルソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールア
ルキルアミンまたはアミド類、シリコーンのポリエチレ
ンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えば
アルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキルフェノー
ルポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪酸エステル
類、糖のアルキルエステル類などの非イオン性界面活性
剤:アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル
類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−N−アル
キルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、スルホア
ルキルポリエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリ
オキシエチレンアルキルリン酸エステル類などのカルボ
キシ基、スルホ基、フォスホ基、硫酸エステル基、リン
酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤:ア
ミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキ
ル硫酸あるいはリン酸エステル類、アルキルベタイン
類、アミンオキシド類などの両性界面活性剤:アルキル
アミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウム
塩類、ビリジニウム、イミダゾリウムなどの複数環第4
級アンモニウム塩類、および脂肪族あるいは複数環を含
むフォスフォニムあるいはスルホニウム塩類などのカチ
オン界面活性剤を用いることができる。これらの具体例
は特開昭62−173463号、同62−183457
号等に記載されている。また、熱移行性色素を受容しう
る物質、離型剤、褪色防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白
剤その他の疎水性化合物を水溶性バインダー中に分散す
る際には、分散助剤として界面活性剤を用いるのが好ま
しい。この目的のためには、上記の界面活性剤の他に、
特開昭59−157636号の37〜38頁に記載の界
面活性剤が特に好ましく用いられる。
【0038】熱転写色素供与材料や熱転写受像材料の構
成層には、スベリ性改良、帯電防止、剥離性改良等の目
的で有機フルオロ化合物を含ませてもよい。有機フルオ
ロ化合物の代表例としては、特公昭57−9053号第
8〜17欄、特開昭61−20944号、同62−13
5826号等に記載されているフッ素系界面活性剤、ま
たはフッ素油などのオイル状フッ素系化合物もしくは四
フッ化エチレン樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂など
の疎水性フッ素化合物が挙げられる。熱転写色素供与材
料や熱転写受像材料にはマット剤を用いることができ
る。マット剤としては二酸化ケイ素、ポリオレフィンま
たはポリメタクリレートなどの特開昭61−88256
号(29)頁記載の化合物の他に、ベンゾグアナミン樹
脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビー
ズなどの特開昭63−274944号、同63−274
952号記載の化合物がある。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1−溶液系可視吸収スペクトルの比較 本発明のアミノピラゾールアゾイエロー色素および比較
用アミノピラゾールアゾイエロー色素A,Bの各々5×
10-5M酢酸エチル溶液を調製し、紫外可視分光光度計
にて可視吸収スペクトルを測定した。
【0040】
【化5】
【0041】本発明色素 No.1および比較色素A,Bの
可視吸収スペクトルを極大吸収強度が1になるように規
格化して図1に示す。また、表6に本発明色素および比
較色素A,Bの吸収スペクトルデータを示す。ここで、
λmax は極大吸収波長を、△λ0.5 は極大吸収強度の1
/2の吸収強度を与える、λmax より長波長側の波長と
λmax との差を、△λ0.1 は極大吸収強度の1/10の
吸収強度を与える、λmax より長波長側の波長とλmax
との差を、εは分子吸光係数を表す。(実施例2以下も
同じ) △λ0.5 および△λ0.1 は、イエロー色素の吸収のシャ
ープさを表す尺度であり、この値が小さいほど吸収がシ
ャープであり、鮮やかな色相を与える。特に、△λ0.1
が小さいことは、吸収の裾切れが良いことを表し、色再
現上好ましい。
【0042】
【表6】 色素 λmax △λ0.5 △λ0.1 ε (nm) (nm) (nm) (M-1・cm-1) ―――――― ――― ―――― ―――― ―――――――― 本発明 No.1 441 34 52 2.81×104 〃 No.3 441 34 52 2.74×104 〃 No.5 440 34 53 2.46×104 〃 No.6 442 34 52 2.85×104 〃 No.7 442 34 52 2.48×104 〃 No.11 440 34 53 2.46×104 〃 No.42 424 32 51 2.04×104 〃 No.9 441 34 53 2.43×104 比較色素 A 440 39 64 2.64×104 〃 B 442 38 62 1.99×104
【0043】図1および表6より明らかなように、本発
明のイエロー色素は、比較色素A,Bに比べ、△λ0.5
および△λ0.1 の値が小さく、吸収がシャープであり、
鮮やかな色相を与えることが分かる。本発明のイエロー
色素は、特に△λ0.1 の値が極めて小さく、このことは
吸収の裾切れが良く、色再現上好ましい色相を与えるこ
とが分かる。
【0044】実施例2−転写性および転写色相の比較 (熱転写色素供与材料(2−1)の作成)支持体として
裏面に耐熱滑性処理が施された厚さ6μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを使用し、フィルムの表面上
に、下記組成の熱転写色素供与層用塗料組成物をワイヤ
ーバーコーティングにより、乾燥時の厚みが1.5μm
となるように塗布形成し、熱転写色素供与材料(2−
1)を作成した。 熱転写色素供与層用塗料組成物 本発明色素 No.1 8mmol ポリビニルブチラール樹脂(電気化学製;デンカブチラール 5000−A) 3g トルエン 40ml メチルエチルケトン 40ml ポリイソシアネート(武田薬品製;タケネートD110N) 0.2ml 次に本発明色素 No.1を他の色素に変えた以外は上記と
同様にして本発明の熱転写色素供与材料及び比較用熱転
写色素供与材料(2−2)〜(2−11)をそれぞれ作
成した。
【0045】(熱転写受像材料Aの作成)基材として厚
み150μmの合成紙(王子油化製、YUPO−FPG
−150)を用い、表面に下記組成の受像層用塗料組成
物をワイヤーバーコーティングにより乾燥時の厚さが8
μmとなるように塗布して熱転写受像材料を形成した。
乾燥はドライヤーで仮乾燥後、温度100℃のオーブン
中で30分間行った。 受像層用塗料組成物A ポリエステル樹脂(東洋紡製 バイロン−280) 22g ポリイソシアネート(KP−90:大日本インキ化学製) 4g アミノ変性シリコーンオイル(信越シリコーン製KF−857) 0.5g メチルエチルケトン 85ml トルエン 85ml シクロヘキサノン 15ml
【0046】上記のようにして得られた熱転写色素供与
材料(2−1)〜(2−11)と熱転写受像材料とを、
熱転写色素供与層と受像層とが接するようにして重ね合
わせ、熱転写供与層の支持体側からサーマルヘッドを使
用し、サーマルヘッドの出力0.25W/ドット、パル
ス巾0.15〜15msec、ドット密度6ドット/mmの条
件で印字を行い、受像材料の受像層にイエロー色の色素
を像状に染着させたところ、転写むらのない鮮明な画像
記録が得られた。得られたイエロー画像の最大濃度およ
び濃度1での反射濃度スペクトルを測定した。結果を表
7に示す。
【0047】
【表7】 試料 No. 色素 最大濃度 λmax △λ0.5 ―――― ―――――――― ―――― ―――― ―――― 2−1 本発明色素 No.1 2.14 442nm 48nm 2−2 〃 No.3 2.20 441 47 2−3 〃 No.5 2.32 442 49 2−4 〃 No.6 2.25 443 46 2−5 〃 No.7 2.31 441 46 2−6 〃 No.11 2.38 442 45 2−7 〃 No.42 2.20 443 47 2−8 〃 No.9 1.97 443 49 2−9 比較色素 A 2.21 444 61 2−10 〃 B 1.64 447 58 2−11 〃 C 1.12 446 46 比較色素A,B:実施例1に同じ 比較色素C
【0048】
【化6】
【0049】表7より明らかなように、本発明色素を用
いて得られる転写画像の△λ0.5 の値は、比較色素A,
Bのその値に比べて小さく、本発明色素が鮮やかな、色
再現上好ましいイエロー画像を与えることが分かる。ま
た、比較色素B,Cが高い濃度のイエロー画像を与えな
いのに対して、本発明色素は十分高い濃度のイエロー画
像を与えることが分かる。即ち、本発明のアミノピラゾ
ールアゾ色素は、既に公知のアミノピラゾールアゾ色素
A,B,Cに対して、色相と転写性とが同時に改良され
たものであることが分かる。
【0050】実施例3−赤部のマゼンタ色素の光堅牢性
比較 実施例2の熱転写色素供与材料(2−1)のイエロー色
素8mmolの代わりに表8記載のマゼンタおよびシアン色
素を用いて、マゼンタおよびシアンの熱転写色素供与材
料(3−101)、(3−102)を作成した。実施例
2で作成したイエローの熱転写色素供与材料と共に用
い、実施例2で作成した熱転写受像材料Aにフルカラー
の印字を行った。
【0051】
【表8】
【0052】
【化7】
【0053】イエロー色素とマゼンタ色素から形成され
たマゼンタ濃度1の赤色画像部を、7日間、17,00
0ルクスの蛍光灯に照射し、照射の前後でマゼンタのス
テータスA反射濃度を測定し、その比でマゼンタ色素の
光堅牢性を評価した。結果を表9に示す。
【0054】
【表9】 試料No. イエロー色素供与材料 イエロー色素 マゼンタ色素の光堅牢性 ――― ―――――――――― ―――――――― ――――――――――― 3−0 無 ― 92% 3−1 2−1 本発明色素 No.1 91% 3−2 2−2 〃 No.3 92% 3−3 2−3 〃 No.5 90% 3−4 2−4 〃 No.6 93% 3−5 2−5 〃 No.7 92% 3−6 2−6 〃 No.11 91% 3−7 2−7 〃 No.42 90% 3−8 2−8 〃 No.9 90% 3−9 2−9 比較色素 A 84%
【0055】表9から明らかなように、比較イエロー色
素Aはマゼンタ色素の光堅牢性を悪化せしめるのに対
し、本発明イエロー色素はマゼンタ色素の光堅牢性を全
く悪化せしめないことが分かる。
【0056】実施例4 実施例2において本発明色素 No.1,3,5,6,7,
11,42に代えて、等モルの本発明色素 No.25,3
0,31,44,45,48,50,53を用いて熱転
写色素供与材料(4−1)〜(4−8)を作成した。実
施例2で作成した受像材料Aを用い、実施例2と同様に
して熱転写したところ、転写むらのない色鮮やかなイエ
ロー画像が得られ、転写濃度は高かった。
【0057】実施例5 実施例3において本発明色素 No.1,3,5,6,7,
11,42に代えて、等モルの本発明色素 No.25,3
0,31,44,45,48,50,53を用いて熱転
写イエロー色素供与材料(5−1)〜(5−8)を作成
し、実施例3で作成した熱転写マゼンタ色素供与材料
(3−101),熱転写シアン色素供与材料(3−10
2)と共に用い、実施例2で作成した受像材料Aにフル
カラーの印字を行った。実施例3と同様にして、赤色画
像部のマゼンタ色素の光堅牢性を評価したところ、上記
本発明色素は何れもマゼンタ色素の光堅牢性を悪化せし
めなかった。
【0058】実施例6 実施例2〜5の熱転写色素供与層用塗料組成物における
ポリビニルブチラール樹脂に代えて、それぞれエチルセ
ルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリサルホンを用い
て、熱転写色素供与材料を作成し、同様にして受像材料
に印字して、単色およびフルカラーの転写画像を得、実
施例2〜5と同様の効果を得た。
【0059】以下に、他の熱転写受像材料と本発明の上
記熱転写色素供与材料との組合せについての実施例を示
す。 実施例7 (熱転写受像材料の作製)支持体として厚み150μm
の合成紙(王子油化製:YUPO−FPG−150)を
用い、表面に下記組成の受像層用塗料組成物Cをワイヤ
ーバーコーティングにより乾燥時の厚みが10μmとな
るように塗布して熱転写受像材料を作成した。乾燥はド
ライヤーで仮乾燥後、温度100℃のオーブン中で30
分間行った。
【0060】 受像層用塗布組成物B ポリエステル樹脂 No.1(*) 2.0g アミノ変性シリコーンオイル(KF−857: 信越シリコーン製) 0.5g エポキシ変性シリコーンオイル(KF−100T: 信越シリコーン製) 0.5g メチルエチルケトン 85ml トルエン 85ml シクロヘキサノン 30ml (*)ポリエステル樹脂 No.1
【0061】
【化8】
【0062】実施例2〜4の熱転写色素供与材料と組み
合せて印字を行なったところ、同様の効果が得られた。
【0063】実施例8 (熱転写受像材料の作製)200μmの紙の両面にそれ
ぞれ15μm、25μmの厚みにポリエチレンをラミネ
ートしたレジンコート紙を用意し、15μm厚みのラミ
ネートされた面に下記組成の受像層用塗料組成物をワイ
ヤーバーコティングで乾燥厚み10μmになるように塗
布し、乾燥して熱転写受像材料を作製した。 受像層用塗料組成物 ポリエステル樹脂 No.1 25g アミノ変性シリコーンオイル(KF−857:信越シリコーン製)0.8g ポリイソシアネート(KP−90:大日本インキ製) 4g メチルエチルケトン 100ml トルエン 100ml 実施例7と同様にして印字したところ、同様の効果が得
られた。
【0064】実施例9 (熱転写受像材料の作製)下記(A′)の組成のゼラチ
ン水溶液中に(B′)の組成の色素受容性ポリマーの有
機溶剤溶液をホモジナイザーで乳化分散し色素受容性物
質のゼラチン分散液を調製した。 (A′)ゼラチン水溶液 ゼラチン 2.3g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(5%水溶液) 20ml 水 80ml (B′)色素受容性ポリマー溶液 ポリエステル樹脂(東洋紡製:バイロン300) 7.0g カルボキシ変性シリコーンオイル(信越シリコーン製: X−22−3710) 0.7g メチルエチルケトン 20ml トルエン 10ml トリフェニルフォスフェート 1.5g このように調製された分散物にフッ素系界面活性剤(a)C
3F7SO2N(C3F7)CH2COOKの0.5gを水/メタノール
(1:1)の混合溶媒10mlに溶解した溶液を添加し、
受像層用塗布組成物とした。この塗布組成物を、表面に
コロナ放電した厚み150μmの合成紙(王子油化製:
YUPO−SGG−150)上にワイヤーバーコーティ
ング法によりウェット膜厚75μmとなるように塗布し
乾燥して熱転写受像材料を得た。実施例2〜4で得られ
た熱転写色素供与材料と上記熱転写受像材料とを用いて
実施例2〜4と同様に画像の記録を行ったところ、同様
の効果が得られた。
【0065】実施例10 (熱転写受像材料の作成)支持体として厚さ140μm
の上質紙の片面にポリエチレンを厚さ20μmにラミネ
ートし、それとは反対側の面にポリエチレンを厚さ25
μmにラミネートしたポリエチレンコート紙を用い、こ
の20μmにラミネートした側に親水性バインダー層用
組成物(1)をゼラチンが1g/m2 の塗布量となるよ
うに塗布し、乾燥した。
【0066】 親水性バインダー層用組成物(1) ゼラチン 60部 水 3000部 界面活性剤(下記化合物h) 2.3部 増粘剤(ポリスチレンスルホン酸カリウム塩) 1.4部
【0067】
【化9】
【0068】さらにこの親水性バインダー層の上に下記
組成の受像層用組成物(2)をギーサー塗布によりポリ
エステル樹脂の塗布量が10g/m2 となるように塗布
し、乾燥して、熱転写用受像材料R−101を作成し
た。乾燥はドラフト内で自然乾燥後100℃のオーブン
中で30分間行った。
【0069】 受像層用組成物(2) ポリエステル樹脂(バイロン200:東洋紡製) 20部 シリコーンオイル(エーテル変性シリコーンオイル: 信越シリコーン製) 0.5部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 実施例2〜4の熱転写色素供与材料と組み合せて印字を
行なったところ、同様の効果が得られた。
【0070】実施例11 実施例2において、基材として合成紙に代え、厚み15
0μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムを用
いて、同様にして透過型熱転写受像材料を作成し、同様
に印字を行なったところ、転写むらのない、色鮮やかな
イエロー色の、高い濃度の転写画像が得られた。
【0071】実施例12 実施例2の熱転写色素供与材料(2−1)の色素 No.1
を8mmolの代わりに、表10に記載の色素混合物を用い
て、熱転写色素供与材料(10−1)、(10−2)、
(10−3)、(10−4)を作成した。実施例2と同
様の受像材料を用いて印字を行ったところ、転写むらが
なく、濃度が高く、鮮明な記録画像が得られた。
【0072】
【表10】
【0073】
【発明の効果】本発明の1,3,4−チアジアゾリルア
ゾアミノピラゾールイエロー色素を含む熱転写色素供与
材料を用いて受像材料に熱転写を行うと、イエロー色と
して良好な色相の、色再現性に優れ、且つ高い転写濃度
のカラー画像を得ることができ、しかも赤色部における
マゼンタ色素の光堅牢性を悪化せしめないカラー画像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明色素 No.1および比較色素A,B
の可視吸収スペクトルである。
【符号の説明】
点線の曲線:比較色素Aが与える吸収スペクトル 破線の曲線:比較色素Bが与える吸収スペクトル 実線の曲線:本発明色素 No.1が与える吸収スペクトル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に熱移行性色素を含む色素供与
    層を有してなる熱転写色素供与材料において、該色素供
    与層が一般式(I)で表わされる熱移行性色素を少なく
    とも一種含有することを特徴とする熱転写色素供与材
    料。 一般式(I) 【化1】 式中、R1 は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
    基、アルコキシ基、アリール基、アルコキシカルボニル
    基、シアノ基又はカルバモイル基を表し、R2 は水素原
    子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表
    し、R3 は総炭素数3〜10の、アルキル基、アルケニ
    ル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルチオ
    基、アルケニルチオ基、シクロアルキルチオ基又はアリ
    ールチオ基を表し、R4 、R5 は各々独立に、水素原子
    又はアルキル基を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)において、R3 が総炭
    素数3〜10の、アルキル基またはアルキルチオ基であ
    ることを特徴とする請求項1記載の熱転写色素供与材
    料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6878196B2 (en) 2002-01-15 2005-04-12 Fuji Photo Film Co., Ltd. Ink, ink jet recording method and azo compound
US6923855B2 (en) 2002-08-06 2005-08-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Ink, ink-jet-recording method and bis-azo compound
JP2008265322A (ja) * 2007-03-27 2008-11-06 Fujifilm Corp 感熱転写画像形成方法
US7947625B2 (en) 2006-02-28 2011-05-24 Fujifilm Corporation Ink sheet for heat-sensitive transfer recording material, heat-sensitive transfer recording method, ink cartridge and azo dye

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