JPH06105549A - 直流電圧安定化電源装置 - Google Patents

直流電圧安定化電源装置

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JPH06105549A
JPH06105549A JP4251752A JP25175292A JPH06105549A JP H06105549 A JPH06105549 A JP H06105549A JP 4251752 A JP4251752 A JP 4251752A JP 25175292 A JP25175292 A JP 25175292A JP H06105549 A JPH06105549 A JP H06105549A
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voltage
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明 斎藤
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で高効率の直流電圧安定化電源装置を提供
する。 【構成】複数(n台)の並列接続したパワー回路部10
と制御回路部20で構成し、回路部20は、出力側直流
電圧(Vo’)の検出回路101と、接続点101cの
電圧値が設定値と同一であると前回と同一のデューティ
率の,設定値より低いと前回より高いデューティ率の,
設定値より高いと前回より低いデューティ率の開閉信号
104をそれぞれ出力する制御用IC103と、開閉信
号104と同一の波形でしかも順次一定のタイミング差
を有するn個の開閉信号22を並列出力する時間差生成
部23と,開閉信号22にパワー増幅を施し開閉信号3
1として出力するバッファ部24からなるタイミング調
整回路部21から構成する。これにより、出力側直流電
圧(Vo’)のリップルを各パワー回路部10の出力側
直流電圧(Vo)のリップルよりも低減でき、しかも低
電流定格の半導体スイッチの採用が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流負荷に対して安定
な直流電圧を供給する直流電圧安定化電源装置に係わ
り、特にその回路構成ならびに構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子装置等の各種の直流負荷に対して安
定な直流電圧を供給するための直流電圧安定化電源装置
として、フォワード形,フライバック形,チョッパ形等
の多くの方式のDCコンバータが使用されている。図7
は、従来例のこのような直流電圧安定化電源装置の、
(a)はフォワード形の場合の、(b)はフライバック
形の場合の、(c)は降圧チョッパ形の場合の回路構成
図である。図7において、10は、パワー回路部であ
り、フォワード形の場合には、図示しない直流電源から
供給された直流電圧を受取る一対の入力端子11と、こ
の入力側直流電圧(Vi)を断続する半導体スイッチと
してのMOSFET12と、1次側コイル13aと2次
側コイル13bを備え断続された直流電圧を伝達するた
めの変圧器13と、2次側コイル13bのそれぞれの端
子にそのアノードが接続されたダイオード14,15
と、ダイオード14,15のそれぞれのカソードの接続
点14aと出力側直流電圧(Vo)を出力する一対の出
力端子19との間に接続された前記の断続された直流電
圧を平滑化するフィルタ16で構成され、しかも、フィ
ルタ16が、その一方の端子が接続点14aに接続さ
れ、その他方の端子がコンデンサ16bの一方の端子に
接続されたリアクトル16aと、その一方の端子がリア
クトル16aの端子および出力端子19の一方端子に接
続され、その他方の端子がダイオード15のアノードお
よび出力端子19の他方の端子に接続されたコンデンサ
16bで構成されている。
【0003】また、フライバック形の場合においてのパ
ワー回路部10を、フォワード形の場合のパワー回路部
10との相違点を主体として述べると、断続された直流
電圧を平滑化するフィルタ17を備え、このフィルタ1
7は、1次側コイル18aと2次側コイル18bを備え
断続された直流電圧を変圧したうえで伝達するとともに
平滑化用のリアクトルの機能を兼ねる変圧器18と、2
次側コイル18bの一方の端子にそのアノードが接続さ
れたダイオード14のカソード、および一方の出力端子
19にその一方の端子が接続され、2次側コイル18b
および出力端子19の他方の端子にその他方の端子が接
続されたコンデンサ16bで構成されており、変圧器1
3およびダイオード15は備えていない。
【0004】また、降圧チョッパ形の場合においてのパ
ワー回路部10を、フォワード形の場合のパワー回路部
10との相違点を主体として述べると、断続された直流
電圧を平滑化するフィルタ16を備え、このフィルタ1
6は、その一方の端子がダイオード15のカソードに接
続され、その他方の端子がコンデンサ16bの一方の端
子に接続されたリアクトル16aと、その一方の端子が
リアクトル16aの端子および出力端子19の一方の端
子に接続され、その他方の端子がダイオード15のアノ
ードおよび出力端子19の他方の端子に接続されたコン
デンサ16bで構成されおり、ダイオード15は、その
カソードがリアクトル16aの一方の端子およびMOS
FET12に接続され、そのアノードが入力端子11の
他方の端子およびコンデンサ16bの他方の端子に接続
されており、変圧器13およびダイオード15は備えて
いない。
【0005】100は、パワー回路部10の出力端子1
9から出力された出力側直流電圧(Vo)の値を負荷が
要求する負荷量に応じた量として検出し、この出力側直
流電圧(Vo)の値に応じたデューティ率でMOSFE
T12を開閉する開閉信号をMOSFET12に送出す
る制御回路部であり、パワー回路部10の一対の出力端
子19の間に接続された出力側直流電圧値(Vo)の検
出回路である抵抗器101a,101bの抵抗器直列接
続回路101と、抵抗器直列接続回路101の抵抗器1
01a,101bとの接続点101cから導出され、後
記する制御用IC103への入力信号を入力する端子1
03aの間を接続する検出データ線102と、端子10
3aから入力した接続点101cの電圧値〔すなわち、
出力側直流電圧値(Vo)の1/kの値であり、この従
来例の場合の、負荷が要求する負荷量に応じた量に対応
する値〕が、あらかじめ設定されている所定の動作設定
値(Vs)と同一である場合には、前回と同一のデュー
ティ率を有する開閉信号を出力し、動作設定値(Vs)
より低い場合には、前回よりも高いデューティ率とした
開閉信号を出力し、動作設定値(Vs)より高い場合に
は、前回よりも低いデューティ率とした開閉信号104
を出力する制御用IC103と、制御用IC103から
出力された開閉信号104を増幅するドライブ回路10
5とで構成され、開閉信号104がパワー増幅された信
号であるドライブ回路105から出力されるドライブ信
号106をMOSFET12のゲート12aに向けて出
力するものである。
【0006】従来例の直流電圧安定化電源装置は、前述
の構成にされているので、その方式にかかわらず、制御
回路部100から供給されるドライブ信号106により
指定されたデューティ率ならびに周期(Tc)に従い、
MOSFET12は、所定のオン時間(Ton)の間オ
ンし、続いて所定のオフ時間(Toff)の間オフする
サイクル〔周期(Tc)=Ton+Toff〕でオン・
オフを繰り返し、MOSFET12の出力側に入力側直
流電圧(Vi)の断続波を出力させる。この断続波を直
接または変圧器を介したうえでフィルタ16またはフィ
ルタ17により平滑化を行い、直流電圧に含まれる脈動
分を抑制することにより、出力端子19からリップル分
の小さい平滑化された出力側直流電圧(Vo)を、ほぼ
所定の値(Vs×k)で安定に出力する。
【0007】なお、出力側直流電圧(Vo)と入力側直
流電圧(Vi)との関係は、フォワード形の場合につい
て示せば、変圧器13の巻数比(2次側コイル13bの
巻数/1次側コイル13bに巻数)をr、デューティ率
を(Ton/Tc)とすると、(1)式の関係に有る。 Vo≒Vi・r・(Ton/Tc)…………………………………………(1) これらの直流電圧安定化電源装置を電子装置等に搭載す
る場合は、プリント配線基板上に実装するのが通例であ
る。電子装置が高機能化するに従いそれを構成する電子
回路毎に数〜数10Wの小容量の直流電圧安定化電源装
置を組み込むことが多くなり、このような使用状態に適
合した小型な直流電圧安定化電源装置が要求されるよう
になってきている。こうした要求に対応するために、半
導体スイッチ(MOSFET)12、ダイオード14,
15、制御用IC103、ドライブ回路105等の半導
体素子を単一の半導体チップに集積化するとか、また、
同一の平滑化を実行するためのフィルタ16,17に使
用するリアクトル16a,変圧器18のリアクタンスお
よびコンデンサ16bのキャパシタンスは動作周波数
(f=1/Tc)の逆比により低減できることと、変圧
器13,18に使用する鉄心の断面積は、磁束密度を一
定に保持することを前提にして動作周波数の逆比により
縮小できることを利用して、半導体スイッチ(MOSF
ET12)をオン・オフする動作周波数を数百kHz以
上に高周波化すること等により、直流電圧安定化電源装
置の小型化が進められてきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る直流電圧安定化電源装置においては、安定化された直
流電圧を負荷に供給することが可能であるとともに、ま
ずまず小型化された製品を提供することが出来ている。
しかしながら、微細加工技術を駆使した超LSIなどの
半導体チップ部品の小型化、あるいは、電子部品の高密
度実装化技術等の組み合わせにより、電子装置の小型・
軽量化が著しく進展してきている。こうした状況から、
従来技術による直流電圧安定化電源装置について、次記
のことが問題となってきている。すなわち 動作周波数が1MHzレベルを越える領域になると、
変圧器の場合で述べると、動作周波数の高周波化により
鉄心中の損失が激増するようになるために、磁束密度を
一定に保持できなくなり、動作周波数の高周波化による
小型化が限界になってきている。リアクタンスには、こ
の他にストレイ・キャパティの影響も出てくるので、変
圧器同様に問題である。
【0009】動作周波数を高周波化するに従い、半導
体スイッチ素子の損失が増加してくる問題がある。例え
ば、フライ・バック形の直流電圧安定化電源装置を1M
Hzで動作した場合に発生した損失を分析した結果で
は、全損失中の35%が半導体スイッチ素子で、20%
が変圧器で、残部の45%がその他の部品で発生してお
り、半導体スイッチ素子中で発生した損失が最大となっ
ており、このことが動作周波数の高周波化を進めるうえ
でのネックとなってきている。
【0010】直流電圧安定化電源装置の各部品を小型
化し、かつ部品点数を減少したとしても、各部品をプリ
ント配線基板上に実装する点では変わりがないので、プ
リント配線基板のサイズにより制約されて装置全体の小
型化に限界が生じてきている。また、能動素子と受動素
子をプリント配線基板の銅箔配線層を介して接続するの
で、動作周波数が1MHzレベルを越える領域になる
と、銅箔配線層のストレイ・インダクタンスにより、回
路動作が影響を受けて装置性能がばらつきやすくなり、
かつ、銅箔配線層が拾う外来ノイズにより誤動作を起こ
し易くなって装置の信頼性の低下を招いてしまうことが
ある。このために、動作周波数を一層高周波化して、直
流電圧安定化電源装置の小型化を進めることが限界とな
ってきている。
【0011】本発明は、前述の従来技術の問題点に鑑み
なされたものであり、その目的は、一層の小型化が可能
で、また変換効率ができるだけ高い直流電圧安定化電源
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では前述の目的
は、1)入力側直流電圧を断続する半導体スイッチとこ
の半導体スイッチから出力された断続直流電圧を平滑化
するためのフィルタを有するパワー回路部と、負荷が要
求する負荷量に応じた量を検出しこの量の値に応じたデ
ューティ率で前記半導体スイッチを開閉する開閉信号を
この半導体スイッチに送出する制御回路部を備えた直流
電圧安定化電源装置において、制御回路部からの開閉信
号により動作するパワー回路部を複数台数並列に接続し
て構成するとともに、前記制御回路部にそれぞれのパワ
ー回路部が有する半導体スイッチに対しそれぞれ異なる
タイミングにおいて開閉信号を送出するタイミング調整
回路部を備えた構成とすること、また2)前記1項記載
の手段において、複数並列に接続されたパワー回路部は
共通の制御回路部を備え、この制御回路部が有するタイ
ミング調整回路部からそれぞれのパワー回路部が備える
半導体スイッチに対しそれぞれ異なるタイミングにおい
て開閉信号を送出する構成とすること、また3)前記1
項記載の手段において、制御回路部からの開閉信号によ
り動作するパワー回路部を複数台数並列に接続して構成
するとともに、前記制御回路部が有するタイミング調整
回路部からそれぞれのパワー回路部が有する半導体スイ
ッチに対しそれぞれ異なるタイミングにおいて開閉信号
を送出する回路構成とした直流電圧安定化電源回路部グ
ループを複数グループ備え、それぞれの直流電圧安定化
電源回路部グループを互いに並列接続して回路構成する
とともに、それぞれの直流電圧安定化電源回路部グルー
プは負荷が要求する負荷量に応じた量の互いに異なるレ
ベルにおいてその直流電圧供給動作を開始ならびに終止
する構成とすること、また4)前記3項記載の手段にお
いて、直流電圧安定化電源回路部グループが備えるパワ
ー回路部は、負荷が要求する負荷量に応じた量のいかん
にかかわらず一定のデューティ率でその半導体スイッチ
を開閉する構成とすること、また5)前記3項または4
項記載の手段において、それぞれの直流電圧安定化電源
回路部グループには複数並列に接続されたパワー回路部
に対し共通の制御回路部を備え、これらの制御回路部は
負荷が要求する負荷量に応じた量の互いに異なるレベル
においてそれぞれの直流電圧安定化電源回路部グループ
の直流電圧供給動作を開始ならびに終止する機能を有す
る構成とすること、また6)前記3項または4項記載の
手段において、それぞれの直流電圧安定化電源回路部グ
ループが有する複数並列に接続されたパワー回路部の全
てに共通の制御回路部を備え、しかもこの制御回路部は
それぞれの直流電圧安定化電源回路部グループに対して
互いに異なる出力側直流電圧値レベルにおいて開閉信号
の送出動作の開始ならびに終止を行う機能を有する構成
とすること、また7)前記5項または6項記載の手段に
おいて、制御回路部はタイミング調整回路部を備え、こ
のタイミング調整回路部からそれぞれのパワー回路部が
備える半導体スイッチに対し異なるタイミングにおいて
開閉信号を送出する構成とすること、また8)前記1項
ないし7項記載の手段において、直流電圧安定化電源装
置を構成するパワー回路部および制御回路部が備える回
路要素を、単一の半導体基板中ならびにこの半導体基板
上に絶縁膜を介して積層して形成してなる構成とするこ
と、で達成される。
【0013】
【作用】本発明においては、制御回路部からの開閉信号
により動作するパワー回路部を複数台数並列に接続する
構成としたり、複数台数が並列に接続されたパワー回路
部に共通の制御回路部を備える構成とし、しかも前記制
御回路部にそれぞれのパワー回路部が有する半導体スイ
ッチに対し、それぞれ異なるタイミングにおいて開閉信
号を送出するタイミング調整回路部を備える構成とする
ことにより、それぞれのパワー回路部はリップル分を含
む出力側直流電圧を出力するのであるが、それぞれのパ
ワー回路部はそれぞれ異なるタイミングによりその半導
体スイッチがオン・オフされているので、出力側直流電
圧に含まれるリップル分の位相は、この異なるタイミン
グに応じてそれぞれ異なっている。このリップル分の位
相が互いに異なる複数の直流電圧が並列接続されると、
その直流分電圧は不変であるが、リップル分については
互いに干渉し合い、含まれる周波数成分により程度は異
なるが低減されたりあるいは消滅したりする。これによ
り並列接続後の出力側直流電圧に含まれるリップル分の
直流分に対する割合が、パワー回路部から出力される出
力側直流電圧含まれるリップル分の直流分に対する割合
よりも低減されることとなる。また、それぞれのパワー
回路部が有する半導体スイッチがオン・オフする電流の
値が並列接続されている台数に応じた割合により減少さ
れるので、使用する半導体スイッチの電流定格を下げる
ことができて、これにより半導体スイッチのスイッチン
グ動作が速まりスイッチング損失が低減される。
【0014】また、制御回路部からの開閉信号により動
作するパワー回路部を複数台数を並列に接続する構成と
し、前記制御回路部にそれぞれのパワー回路部が有する
半導体スイッチに対し、それぞれ異なるタイミングにお
いて開閉信号を送出するタイミング調整回路部を備え、
このタイミング調整回路部からそれぞれのパワー回路部
が有する半導体スイッチに対し、それぞれ異なる開閉タ
イミングを持ち、しかも可変または一定のデューティ率
を持つ開閉信号を送出する回路構成とした直流電圧安定
化電源回路部グループを複数グループ備え、それぞれの
直流電圧安定化電源回路部グループを互いに並列接続し
て回路構成するとともにそれぞれの直流電圧安定化電源
回路部グループは、負荷が要求する負荷量に応じた量の
互いに異なるレベルにおいてその直流電圧供給動作を開
始ならびに終止する構成としたり、制御回路部からの開
閉信号により動作するパワー回路部を複数台数を並列に
接続する構成とし、それぞれのパワー回路部が有する半
導体スイッチは、それぞれ異なる開閉タイミングでしか
も可変または一定のデューティ率により開閉する回路構
成とした直流電圧安定化電源回路部グループの複数を互
いに並列接続して備え、前記制御回路部は、複数の直流
電圧安定化電源回路部グループに対し共通に備えられ、
それぞれのパワー回路部が有する半導体スイッチに対
し、それぞれ異なるタイミングにおいて開閉信号を送出
するタイミング調整回路部を備えて、それぞれのパワー
回路部が有する半導体スイッチに対し、それぞれ異なる
開閉タイミングでしかも可変または一定のデューティ率
を持つ開閉信号を送出するとともに、それぞれの直流電
圧安定化電源回路部グループに対し、負荷が要求する負
荷量に応じた量の互いに異なるレベルにおいて開閉信号
を送出を開始ならびに終止する構成とすることにより、
前述した本発明の作用・効果に加えて、負荷の増減に応
じて直流電圧安定化電源回路部グループとして纏められ
た複数のパワー回路部が、同時に負荷への電力供給を開
始したり終止したりするなど、グループ単位で動作を行
うので、グループ中に含まれる一部のパワー回路部が不
良になったとしても、残部のパワー回路部で何ら支障な
く電力供給を行うことができ、直流電圧安定化電源回路
部を単一半導体基板へ集積する構成とするのに好都合な
ものである。
【0015】さらにまた、前述構成を備える直流電圧安
定化電源装置の各部品要素を、単一の半導体基板中なら
びにこの半導体基板上に絶縁膜を介して積層して形成す
る構成とすることにより、前述した本発明の作用・効果
に加えて、半導体スイッチング素子を含む全ての能動素
子が集積された単一の単一半導体基板の上に、薄膜構造
の変圧器、リアクトル、コンデンサを一体に集積された
構造を採りえることで、変圧器、リアクトルの鉄心中に
発生する損失が低減され、また、プリント配線基板にま
つわるストレイ・インダクタンスや外来ノイズの問題が
解消される。これにより直流電圧安定化電源装置の動作
周波数のより高周波化が計れることとなる。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。 実施例1;図1は、請求項1,2,3に対応する本発明
の一実施例による直流電圧安定化電源装置のブロック回
路図、図2は、図1における開閉信号の説明図である。
図1,図2において、図7に示した従来例の直流電圧安
定化電源装置と同一部分には、同じ符号を付しその説明
を省略する。
【0017】図1,図2において、20は、複数(n
台)のパワー回路部10(10a,10b,・・・10
n)(その方式にはかかわらない、ただし同一の方式で
あることが好ましい。)の出力端子19(19a,19
b,・・・19n)から出力された出力側直流電圧(V
o)(Voa,Vob,・・・Von)の値を、負荷が
要求する負荷量に応じた量として検出し、この出力側直
流電圧(Vo)の値に応じたデューティ率でそれぞれの
MOSFET12を開閉する開閉信号31(31a,3
1b,・・・31n)をMOSFET12のゲート12
a(12aa,12ab,・・・12an)に送出する
制御回路部であり、パワー回路部10のそれぞれの出力
端子19からの直流出力を、互いに並列に接続したうえ
で図示しない負荷装置に直流出力を供給するための一対
の出力端子33の間に接続された出力側直流電圧値(V
o’)の検出回路である抵抗器直列接続回路101と、
検出データ線102と、制御用IC103と、制御用I
C103から出力された開閉信号104を基にして半導
体スイッチ12のそれぞれのゲート12aに対しそれぞ
れ異なるタイミングにおいて開閉信号31を送出するタ
イミング調整回路部21で構成されている。
【0018】タイミング調整回路部21は、開閉信号1
04を受け入れる入力端子21aと、開閉信号104と
同一の波形パターンを持ちしかも順次(ΔT)のタイミ
ング差を有しており、少なくとも並列接続されたパワー
回路部10の台数(n台)と同数の個数の開閉信号22
(22a,22b,・・・22n)を、それぞれ並列に
出力する時間差生成部23と、開閉信号22を受取りパ
ワー増幅を施したうえで、それぞれがこれら開閉信号2
2と同一の波形パターンを持つ開閉信号31を並列に出
力するバッファ部24と、開閉信号31をタイミング調
整回路部21の外部に出力する出力端子21b(21b
a,21bb,・・・21bn)から構成されている。
【0019】なお、パワー回路部10のそれぞれの入力
端子11(11a,11b,・・・11n)は、一対の
入力端子32に互いに並列に接続されうえで図示しない
直流電源から共通に直流電力の供給を受けている。30
は、前記した複数(n台)のパワー回路部10と、制御
回路部20と、一対の入力端子32と、一対の出力端子
33を備える直流電圧安定化電源装置である。
【0020】本発明では前述の構成としたので、それぞ
れのパワー回路部10は、リップル分を含む出力側直流
電圧(Vo)を出力するのであるが、ぞれ異なるタイミ
ングにより、MOSFET12がオン・オフ動作されて
いるので、それぞれの出力側直流電圧(Vo)に含まれ
るリップル分の位相は、順次ΔTのタイミング差によっ
てずれることとなる。ところでこのリップル分は、動作
周波数(f=1/Tc)に基づく基本波交流成分と、そ
れぞれがこの基本波に対して整数(1,2・・・)倍の
周波数を持つ多くの高調波交流成分が合成されたもので
あり、従って位相が互いに異なる複数の出力側直流電圧
(Vo)が並列接続される出力側直流電圧(Vo’)に
おいては、その直流分電圧は不変であるが、リップル分
については互いに干渉し合い、含まれる周波数成分によ
り程度は異なるが低減されたりあるいは消滅したりす
る。
【0021】例えば、典型的な一例として、MOSFE
T12がオン・オフ動作することにより生成する波形が
正確な方形波である理想的な条件であると仮定して、デ
ューティ率(Ton/Tc)が1/2である場合には、
互いに電気角で180°異なったタイミング差でMOS
FET12がオン・オフ動作する2台のパワー回路部1
0から出力される出力側直流電圧(Vo)に含まれる交
流分の各周波数成分の振幅は、互いに等しくかつ反転し
た関係になるので、出力側直流電圧(Vo’)において
は互いに相殺されて消滅されることとなる。また、デュ
ーティ率(Ton/Tc)が1/4である場合には、互
いに電気角で90°異なったタイミング差でMOSFE
T12がオン・オフ動作される4台のパワー回路部10
から出力される場合にも、出力側直流電圧(Vo’)に
おいてのリップル分は消滅されることとなる。
【0022】上記は理想的な条件でのしかも特定のデュ
ーティ率(Ton/Tc)における場合についてのこと
であり、本実施例においてはデューティ率は負荷ガ要求
する負荷量で定まるものであって1/2とか1/4の値
となる機会が常に発生するものではない。しかし、任意
のデューティ率であっても、異なったタイミング差でM
OSFET12がオン・オフ動作されるパワー回路部1
0の出力側直流電圧(Vo)を並列接続することによ
り、出力側直流電圧(Vo’)に含まれるリップル分の
直流分に対する割合を、パワー回路部から出力される出
力側直流電圧(Vo)に含まれるリップル分の直流分に
対する割合よりも低減されることとなる。なお、タイミ
ング差(ΔT)は、いずれのパワー回路部10から出力
された出力側直流電圧(Vo)も同一の条件でそのリッ
プル分が低減されるようにするために、ΔT=Tc/n
に選ぶことが好ましい。
【0023】出力側直流電圧(Vo’)に含まれるリッ
プル分の直流分に対する割合を従来例と同等レベルに維
持するものとすると、上記のことを利用して、それぞれ
の出力側直流電圧(Vo)に含まれるリップル分は従来
例よりも大きな値としてよく、従ってパワー回路部10
が備えるフィルタ16もしくは17の平滑化能力を削減
(フィルタの備えるリアクトルやコンデンサの持つリア
クタンスやキャパシタンスの値を小さい値となしえ
る。)することが可能となる。
【0024】また、直流電圧安定化電源装置を複数のパ
ワー回路部10により構成すことにより、それぞれのパ
ワー回路部10が有する半導体スイッチによりオン・オ
フする電流の値が並列接続されている台数(n)に応じ
た割合により減少されるので、使用する半導体スイッチ
の電流定格を1/nに下げることができる。これにより
半導体スイッチ(MOSFET)12のチップサイズを
電流定格に応じて縮小できるので、その動作速度が高速
化されてオン・オフ動作に伴う損失,特に半導体領域内
の空乏層が広がる体積にほぼ比例して発生するいわゆる
ターンオフ損失を電流値に比例する以上に低減させるこ
とができる。これにより、複数のパワー回路部10の全
体としての、半導体スイッチ(MOSFET)12で発
生する損失が低減される。
【0025】実施例2;図3は、請求項1,3,4,
5,7に対応する本発明の一実施例による直流電圧安定
化電源装置のブロック回路図である。図3において、図
1,図2に示した本発明の請求項1,2に対応する一実
施例による直流電圧安定化電源装置、ならびに図7に示
した従来例の直流電圧安定化電源装置と同一部分には、
同じ符号を付しその説明を省略する。
【0026】図3において、50(50a,50b,・
・・50m)は、複数(m台)の直流電圧安定化電源装
置でもあるそれぞれの直流電圧安定化電源回路部グルー
プ40(40a,40b,・・・40m)に設けられ、
直流電圧安定化電源回路部グループ40の出力端子43
(43a,43b,・・・43m)に出力されるそれぞ
れの出力側直流電圧(Vo’)(Vo’a,Vo’b,
・・・Vo’m)の値を負荷が要求する負荷量に応じた
量として検出し、この出力側直流電圧(Vo’)の1/
kの値が、それぞれの直流電圧安定化電源回路部グルー
プ40においてあらかじめ設定されている所定の下限設
定値(Vn)(Vna,Vnb,・・・Vnm)(ただ
し、Vn<Vsに定められる。)を下回った場合に、こ
の出力側直流電圧(Vo’)の値に応じたデューティ率
でそれぞれの直流電圧安定化電源回路部グループ40が
備える複数のパワー回路部10(その方式にはかかわら
ない、ただし同じグループ内では同一の方式であること
が好ましい。)が有するMOSFET12を開閉する開
閉信号41(41a,41b,・・・41n)を、MO
SFET12のゲート12a(12aa,12ab,・
・・12an)に送出し、また、あらかじめ設定されて
いる所定の上限設定値(Vp)(Vpa,Vpb,・・
・Vpm)(ただし、Vn>Vsに定められる。)を上
回った場合には開閉信号41の送出を停止する機能を有
する制御回路部であり、一対の出力端子43の間に接続
された出力側直流電圧値(Vo’)の検出回路である抵
抗器直列接続回路101と、検出データ線102と、制
御用IC53と、制御用IC53から出力された開閉信
号104を基にして半導体スイッチ(MOSFET)1
2のそれぞれのゲート12aに対しそれぞれ異なるタイ
ミングにおいて開閉信号41を送出するタイミング調整
回路部21で構成されている。
【0027】それぞれの直流電圧安定化電源回路部グル
ープ40に備えられた制御用IC53は、端子53aか
ら入力した接続点101cの電圧値〔すなわち、出力側
直流電圧値(Vo’)の1/kの値〕が、あらかじめ設
定されている所定の下限設定値(Vn)(制御用IC5
3が所属する直流電圧安定化電源回路部グループ40毎
に、異なる値である。)を下回った場合には、接続点1
01cの電圧値があらかじめ設定されている所定の動作
設定値(Vs)と同一であると、前回と同一のデューテ
ィ率を有する開閉信号を、動作設定値(Vs)より低い
と、前回よりも高いデューティ率とした開閉信号を、動
作設定値(Vs)より高いと、前回よりも低いデューテ
ィ率とした開閉信号104を、それぞれ出力するととも
に、あらかじめ設定されている所定の上限設定値(V
p)(制御用IC53が所属する直流電圧安定化電源回
路部グループ40毎に、異なる値である。)を上回った
場合には開閉信号104の送出を停止する機能を有す
る。
【0028】また、それぞれの制御用IC53が持つ下
限設定値(Vn)の値;Vna,Vnb,・・・Vnm
は、図示しない負荷装置が要求する直流負荷量の増大に
応じて、負荷装置に電力の供給を行う直流電圧安定化電
源回路部グループ40を、順次1グループずつ増加する
ようにするために、Vnm<・・・<Vnb<Vna<
Vsの関係に定め、また、それぞれの制御用IC53が
持つ上限設定値(Vp)の値;Vpa,Vpb,・・・
Vpmは、負荷装置が要求する直流負荷量の減少に応じ
て、負荷装置に電力の供給を行う直流電圧安定化電源回
路部グループ40を、順次1グループずつ削減するよう
にするために、Vpa>Vpb>・・・Vpm>Vsの
関係に定められる。
【0029】なお、直流電圧安定化電源回路部グループ
40のそれぞれの入力端子42(42a,42b,・・
・42n)は、一対の入力端子62に互いに並列に接続
され、また出力端子43は一対の出力端子63に互いに
並列に接続される。以上の構成を有する直流電圧安定化
電源回路部グループ40は、前述した実施例1の直流電
圧安定化電源装置に対して制御回路部のみが異なってい
るものである。ここで60は、前記した複数(m台)の
直流電圧安定化電源回路部グループ40と、一対の入力
端子62と、一対の出力端子63を備え、出力端子63
から総合された出力側直流電圧値(Vo”)により図示
しない直流負荷装置に直流電力を供給する直流電圧安定
化電源装置である。
【0030】本発明では前述の構成としたので、それぞ
れの直流電圧安定化電源回路部グループ40は、出力側
直流電圧(Vo’)(Vo’a,Vo’b,・・・V
o’m)を出力するのであるが、前述した実施例1の直
流電圧安定化電源装置30の動作に加えて、制御回路部
50に設置された制御用IC53の持つ機能に従い、負
荷の増減に応じて直流電圧安定化電源回路部グループ4
0として纏められた複数のパワー回路部10が、同時に
負荷への電力供給を開始したり終止したりするなど、グ
ループ単位で動作を行うので、グループ中に含まれる一
部のパワー回路部10が不良となり電力供給が不可能と
なったとしても、残部のパワー回路部10で何ら支障な
く電力供給を行うことが出来ることで、直流電圧安定化
電源回路部を単一半導体基板へ集積構成するのに好都合
なものである。
【0031】今までの実施例2の説明では、MOSFE
T12を負荷が要求する負荷量に応じて変動するデュー
ティ率によって動作させるとしてきたが、これに限定さ
れるものではなく、例えばデューティ率は固定にしてよ
いものである。その場合、制御用IC53に出力側直流
電圧(Vo’)に応じてデューティ率を変える機能を不
要である。またこの場合には、デューティ率は、備える
パワー回路部10の台数に適し出力側直流電圧(V
o’)に含まれるリップル分を最小にする値に選定する
ことが好ましいものである。
【0032】また今までの実施例2の説明では、負荷が
要求する負荷量に応じた量は、出力端子63間の出力側
直流電圧であるとしたが、これに限定されるものではな
く、例えば、直流負荷装置に供給する電流の値であって
もよいものである。 実施例3;図4は、請求項1,3,4,6,7に対応す
る本発明の一実施例による直流電圧安定化電源装置のブ
ロック回路図である。図4において、図1,図2に示し
た本発明の請求項1,2に対応する一実施例による直流
電圧安定化電源装置、図3に示した本発明の請求項1,
3,4,5,7に対応する一実施例による直流電圧安定
化電源装置、ならびに図7に示した従来例の直流電圧安
定化電源装置と同一部分には、同じ符号を付しその説明
を省略する。
【0033】図4において、70(70a,70b,・
・・70m)は、複数(m)台数が備えられた直流電圧
安定化電源回路部グループであり、前述した実施例2の
直流電圧安定化電源回路部グループ40おいて制御回路
部を取り除いた構成としたものである。80は、出力端
子93における出力側直流電圧(Vo”)の値を負荷が
要求する負荷量に応じた量として検出し、この出力側直
流電圧(Vo”)の値に応じてそれぞれの直流電圧安定
化電源回路部グループ70に対して、それぞれの直流電
圧安定化電源回路部グループ70のパワー回路部10
(その方式にはかかわらない、ただし同じグループ内で
は同一の方式であることが好ましい。)が有するMOS
FET12を開閉する開閉信号81を、それぞれのMO
SFET12のゲート12aに送出する制御回路部であ
る。
【0034】制御回路部80は、それぞれの直流電圧安
定化電源回路部グループ70に対してあらかじめ設定さ
れている所定の下限設定値(Vna)を下回った場合
に、この出力側直流電圧(Vo”)の値に応じたデュー
ティ率で、例えば直流電圧安定化電源回路部グループ7
0aとともに新たに直流電圧安定化電源回路部グループ
70bに対しても、パワー回路部10が有するMOSF
ET12を開閉する開閉信号81を、電源回路部グルー
プ70a,70bが備えるMOSFET12のゲート1
2aに送出し、また、あらかじめ設定されている所定の
上限設定値(Vpa)を上回った場合には電源回路部グ
ループ70bに対する開閉信号81の送出を終止し、直
流電圧安定化電源回路部グループ70aのみに、出力側
直流電圧(Vo”)の値に応じたデューティ率で、MO
SFET12のゲート12aに送出する機能を有する制
御回路部であり、一対の出力端子93の間に接続された
出力側直流電圧値(Vo”)の検出回路である抵抗器直
列接続回路101と、検出データ線102と、制御用I
C83と、直流電圧安定化電源回路部グループ70の台
数(m)と同数の個数のタイミング調整回路部84(8
4a,84b,・・・84m)で構成されている。
【0035】制御用IC83は、入力端子83aを有
し、この入力端子83aから検出データ線102を介し
て入力した接続点101cの電圧値〔すなわち、出力側
直流電圧値(Vo”)の1/kの値〕に応じて、開閉信
号83c(83ca,83cb・・・83cm)をそれ
ぞれのタイミング調整回路部84に送出する機能を備え
る制御回路であり、出力側直流電圧値(Vo”)に応じ
た値があらかじめ設定されている所定の下限設定値(V
na)を下回らない場合には、次記の内容により開閉信
号83caをタイミング調整回路部84aに送出する。
すなわち、接続点101cの電圧値があらかじめ設定さ
れている所定の動作設定値(Vs)と同一であると前回
と同一のデューティ率を有し、動作設定値(Vs)より
低いと前回よりも高いデューティ率とし、動作設定値
(Vs)より高いと前回よりも低いデューティ率とする
ものである。
【0036】また、出力側直流電圧値(Vo”)の1/
kが所定の下限設定値(Vna)を下回った場合には、
開閉信号83caと同一の信号を備える開閉信号83c
bを、新たにタイミング調整回路部84bに送出する。
また、出力側直流電圧値(Vo”)の1/kが所定の下
限設定値(Vnm)を下回った場合には、開閉信号83
caと同一の信号を備える開閉信号83cmを、新たに
タイミング調整回路部84mに送出する。さらにまた、
出力側直流電圧値(Vo”)の1/kが所定の下限設定
値(Vna)を上回った場合には、開閉信号83cbの
送出を終止し、開閉信号83caのみが送出されること
となる。また、それぞれのタイミング調整回路部84
は、それぞれの制御用IC83が送出したそれぞれの開
閉信号83cを受取り、それぞれが順次(ΔT)のタイ
ミング差を有しており、例えば調整回路部84aの場合
には、少なくとも並列接続されたパワー回路部10の台
数(n台)と同数の個数の開閉信号81a(81aa,
81ab,・・・81an)を、半導体スイッチ12の
それぞれのゲート12aに対しそれぞれ異なるタイミン
グにおいて送出する機能を有する。
【0037】なお、下限設定値(Vn)のそれぞれの
値;Vna,Vnb,・・・Vnmは、図示しない負荷
装置が要求する直流負荷量の増大に応じて、負荷装置に
電力の供給を行う直流電圧安定化電源回路部グループ7
0を、順次1グループずつ増加するようにするために、
Vnm<・・・<Vnb<Vna<Vsの関係に定め、
上限設定値(Vp)のそれぞれの値;Vpa,Vpb,
・・・Vpmは、負荷装置から要求される直流電力の減
少に応じて、負荷装置に電力の供給を行う直流電圧安定
化電源回路部グループ70を、順次1グループずつ削減
するようにするために、Vpa>Vpb>・・・Vpm
>Vsの関係に定められることは、前述した実施例2の
場合と同一である。
【0038】ここで90は、前記した複数(m台)の直
流電圧安定化電源回路部グループ70と、制御回路部8
0と、一対の入力端子92と、一対の出力端子93を備
え、出力端子93から総合された出力側直流電圧値(V
o”)で図示しない直流負荷装置に直流電力を供給する
直流電圧安定化電源装置である。本発明では前述の構成
としたので、それぞれの直流電圧安定化電源回路部グル
ープ70は、出力側直流電圧(Vo’)(Vo’a,V
o’b,・・・Vo’n)を出力するのであるが、前述
した実施例1の直流電圧安定化電源装置30の動作に加
えて、制御回路部80に設置された制御用IC83の持
つ機能に従い、負荷の増減に応じて直流電圧安定化電源
回路部グループ70として纏められた複数のパワー回路
部10が、同時に負荷への電力供給を開始したり終止し
たりするなど、グループ単位で動作を行うので、グルー
プ中に含まれる一部のパワー回路部10が不良となり電
力供給が不可能となったとしても、残部のパワー回路部
10で何ら支障なく電力供給を行うことが出来ること
で、直流電圧安定化電源回路部を単一半導体基板へ集積
構成するのに好都合なものである。
【0039】今までの実施例3の説明では、MOSFE
T12を負荷ガ要求する負荷量に応じて変動するデュー
ティ率によって動作させるとしてきたが、これに限定さ
れるものではなく、実施例2の場合と同様にデューティ
率は固定にしてよいものである。その場合、制御用IC
83に出力側直流電圧(Vo’)に応じてデューティ率
を変える機能を不要である。またこの場合には、デュー
ティ率は、備えるパワー回路部10の台数に適し出力側
直流電圧(Vo’)に含まれるリップル分を最小にする
値に選定することが好ましいものである。
【0040】また今までの実施例3の説明では、負荷が
要求する負荷量に応じた量は、出力端子93間の出力側
直流電圧であるとしたが、これに限定されるものではな
く、例えば、直流負荷装置に供給する電流の値であって
もよいものである。 実施例4;図5は、本発明の請求項1,8に対応するフ
ライバック形場合の一実施例の直流安定化電源装置の構
造を例示する断面部の斜視図、図6は、図5中に示した
薄膜積層構造を備える変圧器の、(a)は一部切り欠き
上面図、(b)は図6(a)のX−X断面図である。図
5,図6において、図1,図2に示した本発明の請求項
1,2に対応する一実施例による直流安定化電源装置、
図3に示した本発明の請求項1,3,4,5.7に対応
する一実施例による直流安定化電源装置、図4に示した
本発明の請求項1,3,4,6.7に対応する一実施例
による直流安定化電源装置と同一部分には同じ符号を付
し、その説明を省略する。
【0041】図5において、1は、直流安定化電源装置
に使用される半導体スイッチ(MOSFET)12、ダ
イオード14、制御用IC83,103,タイミング調
整回路21等の多種類でかつ多数の能動素子である半導
体素子を集積化した半導体チップであり、チップ1内に
作り込まれる能動素子間の動作上の相互干渉を防止する
ために、誘電体分離されたいわゆる基板接合型ウエハを
使用している。よく知られているように、このウエハは
上下1対の半導体基板1a,1bを酸化シリコン膜1c
を挟んで相互に接合し、半導体基板1bの表面から複数
の溝を酸化シリコン膜1cに達するまで深く掘り込ん
で、半導体基板1bを複数の半導体領域に分割した上で
溝面を誘電体膜1dで覆いかつそれぞれの溝に多結晶シ
リコン1eを充填してなり、半導体基板1bを誘電体分
離した各半導体領域の中に能動素子ないし能動素子群が
作り込まれる。
【0042】図5には、この半導体チップ1に作り込ま
れる多数の能動素子中の代表例として、図1中に示した
MOSFET12と、ダイオード14と、タイミング調
整回路21の備えるnおよびpチャネル形電界効果トラ
ンジスタ21aおよび21bが示されている。パワー回
路部10用のMOSFET12は縦形のMOSFET
で、整流ダイオード14も縦形構造とされている。この
チップ1の上面には、多結晶シリコンのゲートを上側か
ら覆うように燐シリケートガラス等の層間の絶縁膜2が
通例の半導体素子のように被着される。
【0043】配線層3は多層配線構造とされ、絶縁膜2
に穿った窓の中で半導体チップ1に形成された能動素子
と導電接触して素子間を相互に接続するアルミ等の金属
からなる多層の配線膜3aと、それらの層間に配設され
た酸化シリコン膜等からなる絶縁膜3bとの積層構造体
である。本実施例では配線層3の一部を図示のようにや
や上側に膨出させた部分に、コンデンサ16bが作り込
まれており、配線膜3aと同じアルミ膜を利用した複数
層の電極膜3cとそれらの相互間に挟まれた酸化シリコ
ン等からなる薄い誘電体膜3dとからなり、配線膜3a
を介して半導体チップ1内のダイオード14等に接続さ
れる。さらに、この配線層3の最上層は絶縁膜4によっ
て覆われる。
【0044】フライバック形用の変圧器18は絶縁膜4
の上部に作り込まれ、その具体構造例は図6を参照して
後述するが、図5ではその外輪郭のみが簡略に示されて
いる。配線層3と変圧器18の表面は最終的には窒化シ
リコン等からなる保護膜5によって覆われ、その適宜な
個所に穿った開口5a内に配線膜3aを露出させて、例
えば図1の入力端子32,出力端子33用の接続パッド
とする。
【0045】変圧器18は図6に示すように、前記の絶
縁膜4の上に順次に積層された下側の磁性薄膜18c
と、絶縁膜18dと、薄膜導体からなる1次側コイル1
8aおよび2次側コイル18bと、絶縁膜18eと、上
側の磁性薄膜18cから構成され、上下の磁性薄膜18
cにより、1次側コイル18aおよび2次側コイル18
bを外側から囲む閉じた磁気回路を形成するいわゆる外
鉄形構造とされる。1次側コイル18aおよび2次側コ
イル18bは渦巻き状に形成され、それらの両端の端子
18aa、18ab、18ba、18bbが、図5中に
示した配線膜3aを介してMOSFET12やダイオー
ド14と接続される。なお、図6の例ではコイル18
a,18bの巻数はそれぞれ6回と 2.5回であり、従っ
て巻数比;rは 2.4であって、両コイルは巻き方向が互
いに逆方向になるように接続されている。
【0046】これらのコイル18a,18bは、アル
ミ, 銅, 銀等の高導電性金属をスパッタ法ないし蒸着法
によって数〜数十μmの膜厚に成膜した薄膜導体からな
り、これに半導体製造技術を利用したフォトエッチング
を施して数十〜100 μm幅の渦巻き状パターンに形成す
る。また、磁性薄膜18cは、例えばパーマロイ系等の
軟磁性を持つ強磁性体金属をスパッタ法等によって望ま
しくはアモルファス状態で成膜した10〜数十μmの膜厚
の薄膜であり、その高周波損を極力減少させるため、ス
リット18caがコイル18a,18bの巻回している
方向に対して直交する方向に施される。このスリット1
8caは、10〜数十μmの間隔で設けられる。
【0047】本発明では前述の構成するので、変圧器1
8内部の高周波損が少なくなり、かつ、スイッチング周
波数が1MHz以上の高周波領域内の周波数特性を従来よ
り向上することができて、10MHzの周波数でも数μ
H程度の高インダクタンス値を持たせることができる。
従って、本発明ではスイッチング周波数を従来より高め
ることで、変圧器のサイズを数〜20mm角の半導体チ
ップ1上に容易に搭載できる程度にまで縮小でき、積層
構造体の全体厚みも薄膜構造なので100μm以下に納
めることができる。
【0048】かかる薄膜構造の変圧器18は、勿論半導
体チップ1がまだウエハの状態の段階において、図5に
示すように配線層3に搭載ないし組み込まれ、ウエハを
保護膜5で覆った後に各チップに分割される。このよう
に本発明では、直流安定化電源装置を、すべて半導体プ
ロセス技術を利用して、一体構造のいわゆるワンチップ
構造として製造することができる。本発明のスイッチン
グ電源装置はごく小形のワンチップ構造形であり、しか
も変圧器18やコンデンサ16bがすでに組み込まれて
いるので従来例のようにプリント配線基板を介する接続
は全く不要であり、例えばチップ実装の形でそのまま電
子装置や電子回路内に組み込んで前述の接続パッドを介
してそれと接続するだけで直ちに使用に供することがで
きる。
【0049】この一体集積構造とした直流安定化電源装
置は、多数のパワー回路部10を一体に形成することが
でき、例えば、前述した実施例2,3で述べた直流安定
化電源回路グループ40,70を用いる回路構成の場合
においては、1個の集積構造直流安定化電源装置に10
00個程度あるいはそれ以上の個数のパワー回路部10
を、容易に一体に形成することが可能である。通常、パ
ワー半導体スイッチを高速でオン・オフ動作を制御用I
Cの出力を基に行わせる場合には、制御用ICからパワ
ー半導体スイッチとの間に半導体基板に占める面積とし
てそれぞれ後段の半導体素子のほぼ1/4の所要面積の
半導体素子が必要であるのであるが、パワー回路部10
を、1000個程度あるいはそれ以上の個数にすること
で、通常の直流安定化電源装置の1個のパワー半導体ス
イッチだけを使用する場合と比較して、パワー半導体ス
イッチの半導体基板に占める面積をほぼ1/1000に
縮小することができ、ドライブ回路を不要にできる。こ
の損失減少効果はMOSFET12のスイッチング周波
数が1MHz以上の周波数領域で有利に発揮され、特に小
形トランジスタが動作可能な限界周波数に近づいてくる
10MHzないしはそれ以上の高周波領域で顕著にな
る。
【0050】以上説明した本実施例による集積構造の直
流安定化電源装置は、そのスイッチング周波数を1MH
zないしそれ以上に高める上で有利であり、量産される
1〜10W程度の比較的小容量の装置に特に適し、本発明
による構成とすることにより、スイッチング周波数が1
〜10MHzと高周波化され、チップサイズが数〜20mm
角、厚みが1mm以下と小型で、しかも損失が減少するこ
とで、変換効率が70〜80%と比較的高い直流安定化電源
装置を安価に提供できるものである。
【0051】今までの実施例1,〜実施例3の説明で
は、直流安定化電源装置中にコンデンサ16bを組み込
むとしてきたが、これに限定されるものではなく、コン
デンサ16bは、直流負荷側に設置してもよいものであ
る。また今までの実施例1,〜実施例3の説明では、入
力端子には入力側直流電圧が入力されるとしてきたが、
これに限定されるものではなく、入力端子には交流電圧
を入力し、整流用ダイオードや平滑用フィルタを設置し
て直流電圧に変換するものであってもよいものである。
【0052】
【発明の効果】本発明においては、制御回路部からの開
閉信号により動作するパワー回路部を複数台数並列に接
続する構成としたり、複数台数が並列に接続されたパワ
ー回路部に共通の制御回路部を備える構成とし、しかも
前記制御回路部にそれぞれのパワー回路部が有する半導
体スイッチに対し、それぞれ異なるタイミングにおいて
開閉信号を送出するタイミング調整回路部を備える構成
とすることにより、それぞれのパワー回路部はリップル
分を含む出力側直流電圧を出力するのであるが、それぞ
れのパワー回路部はそれぞれ異なるタイミングによりそ
の半導体スイッチがオン・オフされているので、出力側
直流電圧に含まれるリップル分の位相は、この異なるタ
イミングに応じてそれぞれ異なっている。このリップル
分の位相が互いに異なる複数の直流電圧が並列接続され
ると、その直流分電圧は不変であるが、リップル分につ
いては互いに干渉し合い、含まれる周波数成分により程
度は異なるが低減されたりあるいは消滅したりする。こ
れにより並列接続後の出力側直流電圧に含まれるリップ
ル分の直流分に対する割合が、パワー回路部から出力さ
れる出力側直流電圧含まれるリップル分の直流分に対す
る割合よりも低減されることとなる。このことを利用し
て、出力側直流電圧に含まれるリップル分の直流分に対
する割合を従来例と同等レベルに維持するものとする
と、それぞれの出力側直流電圧に含まれるリップル分は
従来例よりも大きな値としてよく、従ってパワー回路部
が備えるフィルタの平滑化能力を削減でき、フィルタの
備えるリアクトルやコンデンサの持つリアクタンスやキ
ャパシタンスの値を小さい値となしえることで、直流電
圧安定化電源を小型にすることができる。
【0053】また、それぞれのパワー回路部が有する半
導体スイッチがオン・オフする電流の値が並列接続され
ている台数に応じた割合により減少されるので、使用す
る半導体スイッチの電流定格を下げることができて、こ
れにより半導体スイッチのスイッチング動作が速まりス
イッチング損失が低減されることで、直流電圧安定化電
源の変換効率を向上することができる。
【0054】また、制御回路部からの開閉信号により動
作するパワー回路部を複数台数を並列に接続する構成と
し、前記制御回路部にそれぞれのパワー回路部が有する
半導体スイッチに対し、それぞれ異なるタイミングにお
いて開閉信号を送出するタイミング調整回路部を備え、
このタイミング調整回路部からそれぞれのパワー回路部
が有する半導体スイッチに対し、それぞれ異なる開閉タ
イミングを持ち、しかも可変または一定のデューティ率
を持つ開閉信号を送出する回路構成とした直流電圧安定
化電源回路部グループを複数グループ備え、それぞれの
直流電圧安定化電源回路部グループを互いに並列接続し
て回路構成するとともにそれぞれの直流電圧安定化電源
回路部グループは、負荷が要求する負荷量に応じた量の
互いに異なるレベルにおいてその直流電圧供給動作を開
始ならびに終止する構成としたり、制御回路部からの開
閉信号により動作するパワー回路部を複数台数を並列に
接続する構成とし、それぞれのパワー回路部が有する半
導体スイッチは、それぞれ異なる開閉タイミングでしか
も可変または一定のデューティ率により開閉する回路構
成とした直流電圧安定化電源回路部グループの複数を互
いに並列接続して備え、前記制御回路部は、複数の直流
電圧安定化電源回路部グループに対し共通に備えられ、
それぞれのパワー回路部が有する半導体スイッチに対
し、それぞれ異なるタイミングにおいて開閉信号を送出
するタイミング調整回路部を備えて、それぞれのパワー
回路部が有する半導体スイッチに対し、それぞれ異なる
開閉タイミングでしかも可変または一定のデューティ率
を持つ開閉信号を送出するとともに、それぞれの直流電
圧安定化電源回路部グループに対し、負荷が要求する負
荷量に応じた量の互いに異なるレベルにおいて開閉信号
を送出を開始ならびに終止する構成とすることにより、
前述した本発明の作用・効果に加えて、負荷の増減に応
じて直流電圧安定化電源回路部グループとして纏められ
た複数のパワー回路部が、同時に負荷への電力供給を開
始したり終止したりするなど、グループ単位で動作を行
うので、グループ中に含まれる一部のパワー回路部が不
良になったとしても、残部のパワー回路部で何ら支障な
く電力供給を行うことができ、直流電圧安定化電源回路
部を単一半導体基板へ集積する構成とするのに好都合な
ものとなる。
【0055】さらにまた、前述構成を備える直流電圧安
定化電源装置の各部品要素を、単一の半導体基板中なら
びにこの半導体基板上に絶縁膜を介して積層して形成す
る構成とすることにより、前述した本発明の作用・効果
に加えて、半導体スイッチング素子を含む全ての能動素
子が集積された単一の半導体基板の上に、薄膜構造の変
圧器、リアクトル、コンデンサを一体に集積された構造
を採りえることで、変圧器、リアクトルの鉄心中に発生
する損失が低減され、また、プリント配線基板にまつわ
るストレイ・インダクタンスや外来ノイズの問題が解消
されて、直流電圧安定化電源装置の動作周波数のより高
周波化が図れることとなる。また、半導体スイッチング
素子を、極めて多数に分割することで、1個の半導体ス
イッチング素子を極めて小さい電流定格のものとするこ
とができとともに、そのドライバ回路を省略することが
可能となる。これらにより、直流電圧安定化電源装置
の、格段の小型化ならびに一層の変換効率の向上を図る
ことができるとの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1,2に対応する一実施例によ
る直流電圧安定化電源装置のブロック回路図
【図2】図1における開閉信号の説明図
【図3】本発明の請求項1,3,4,5,7に対応する
一実施例による直流電圧安定化電源装置のブロック回路
【図4】本発明の請求項1,3,4,6,7に対応する
一実施例による直流電圧安定化電源装置のブロック回路
【図5】本発明の請求項1,8に対応するフライバック
形の場合の一実施例の直流安定化電源装置の構造を例示
する断面部の斜視図
【図6】図5中に示した薄膜積層構造を備える変圧器
の、(a)は一部切り欠き上面図、(b)は図6(a)
のX−X断面図
【図7】従来例のこのような直流電圧安定化電源装置
の、(a)はフォワード形の場合の、(b)はフライバ
ック形の場合の、(c)は降圧チョッパ形の場合の回路
構成図
【符号の説明】
1 半導体基板 2 絶縁膜 10 パワー回路部 12 半導体スイッチ 16 フィルタ 17 フィルタ 20 制御回路部 21 タイミング調整回路部 22 開閉信号 23 時間差生成部 24 バッファ部 30 直流安定化電源装置 31 開閉信号 40 直流安定化電源回路グループ 41 開閉信号 50 制御回路部 60 直流安定化電源装置 70 直流安定化電源回路グループ 80 共通の制御回路部 81 開閉信号 84 タイミング調整回路部 90 直流安定化電源装置 101 検出回路(抵抗器直列接続回路) 101c 接続点 103 制御用IC 104 開閉信号 Vo 直流側出力電圧 Vo’ 直流側出力電圧

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側直流電圧を断続する半導体スイッチ
    とこの半導体スイッチから出力された断続直流電圧を平
    滑化するためのフィルタを有するパワー回路部と、負荷
    が要求する負荷量に応じた量を検出しこの量の値に応じ
    たデューティ率で前記半導体スイッチを開閉する開閉信
    号をこの半導体スイッチに送出する制御回路部を備えた
    直流電圧安定化電源装置において、制御回路部からの開
    閉信号により動作するパワー回路部を複数台数並列に接
    続して構成するとともに、前記制御回路部にそれぞれの
    パワー回路部が有する半導体スイッチに対しそれぞれ異
    なるタイミングにおいて開閉信号を送出するタイミング
    調整回路部を備えたことを特徴とする直流電圧安定化電
    源装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の直流電圧安定化電源装置に
    おいて、複数並列に接続されたパワー回路部は共通の制
    御回路部を備え、この制御回路部が有するタイミング調
    整回路部からそれぞれの単位直流電圧安定化電源回路部
    が備える半導体スイッチに対しそれぞれ異なるタイミン
    グにおいて開閉信号を送出するようにしたことを特徴と
    する直流電圧安定化電源装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の直流電圧安定化電源装置に
    おいて、制御回路部からの開閉信号により動作するパワ
    ー回路部を複数台数並列に接続して構成するとともに、
    前記制御回路部が有するタイミング調整回路部からそれ
    ぞれのパワー回路部が有する半導体スイッチに対しそれ
    ぞれ異なるタイミングにおいて開閉信号を送出する回路
    構成とした直流電圧安定化電源回路部グループを複数グ
    ループ備え、それぞれの直流電圧安定化電源回路部グル
    ープを互いに並列接続して回路構成するとともに、それ
    ぞれの直流電圧安定化電源回路部グループは負荷が要求
    する負荷量に応じた量の互いに異なるレベルにおいてそ
    の直流電圧供給動作を開始ならびに終止するようにした
    ことを特徴とする直流電圧安定化電源装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の直流電圧安定化電源装置に
    おいて、直流電圧安定化電源回路部グループが備えるパ
    ワー回路部は、負荷が要求する負荷量に応じた量のいか
    んにかかわらず一定のデューティ率でその半導体スイッ
    チを開閉するようにしたことを特徴とする直流電圧安定
    化電源装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の直流電圧安定化電
    源装置において、それぞれの直流電圧安定化電源回路部
    グループには複数並列に接続されたパワー回路部に対し
    共通の制御回路部を備え、これらの制御回路部は負荷が
    要求する負荷量に応じた量の互いに異なるレベルにおい
    てそれぞれの直流電圧安定化電源回路部グループの直流
    電圧供給動作を開始ならびに終止する機能を有すること
    を特徴とする直流電圧安定化電源装置。
  6. 【請求項6】請求項3または4記載の直流電圧安定化電
    源装置において、それぞれの直流電圧安定化電源回路部
    グループが有する複数並列に接続されたパワー回路部の
    全てに共通の制御回路部を備え、しかもこの制御回路部
    はそれぞれの直流電圧安定化電源回路部グループに対し
    て互いに異なる出力側直流電圧値レベルにおいて開閉信
    号の送出動作の開始ならびに終止を行う機能を有するこ
    とを特徴とする直流電圧安定化電源装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の直流電圧安定化電
    源装置において、制御回路部はタイミング調整回路部を
    備え、このタイミング調整回路部からそれぞれのパワー
    回路部が備える半導体スイッチに対し異なるタイミング
    において開閉信号を送出するようにしたことを特徴とす
    る直流電圧安定化電源装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7記載の直流電圧安定化電
    源装置において、直流電圧安定化電源装置を構成するパ
    ワー回路部および制御回路部が備える回路要素を、単一
    の半導体基板中ならびにこの半導体基板上に絶縁膜を介
    して積層して形成してなることを特徴とする直流電圧安
    定化電源装置。
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