JPH06105045A - テレライティング装置の制御方法 - Google Patents

テレライティング装置の制御方法

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JPH06105045A
JPH06105045A JP27483292A JP27483292A JPH06105045A JP H06105045 A JPH06105045 A JP H06105045A JP 27483292 A JP27483292 A JP 27483292A JP 27483292 A JP27483292 A JP 27483292A JP H06105045 A JPH06105045 A JP H06105045A
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JP
Japan
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image
terminal
display
area
telewriting
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Application number
JP27483292A
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English (en)
Inventor
Yasuo Sudo
康雄 須藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 文書の原画像の消去処理等の不都合を生じな
く、テレライテング装置の使い勝手を向上する。 【構成】 静止画会議装置1は通話機能8、ファクシミ
リ通信機能、テレライテング通信機能、議事進行のため
の静止画会議機能、会議資料等の文書情報を保存する機
能などを持つ本体装置2と、スキャナ装置3及びページ
プリンタ4から構成され、ISDN伝送路を介して情報
の授受を行う。本体装置2には適当な液晶表示器5及び
表示画面の任意の一点を指定可能なタッチパネル6及び
その操作のためのタッチペン7、フロッピーディスク装
置9用のスロットが設けられる。本装置において、表示
画面上の画像入力可能領域に所定形状の書込み不可領域
設定手段を設け、書込み動作を禁止し、その座標を相手
端末に通知する一方、相手から通知を受けた時はその領
域を書込み動作禁止領域に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像を手書き入力する
ための手書き画像入力手段、静止画像を表示するための
画像表示手段、相手装置との間で所定の通信動作を実行
するためのテレライティング通信手段を備えたテレライ
ティング装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビ会議装置だけでは不足して
いる文書に基づいた会議を可能にするものとして、静止
画会議装置(通信会議装置)が提案されている。この静
止画会議装置は、通話機能、会議資料を送受信するため
のファクシミリ通信機能、会議資料などの静止画像に対
して適宜に描画するためのテレライティング通信機能、
議事進行のための静止画会議機能、および、会議資料な
どの文書情報を保存する文書保存機能を備えており、会
議に先立ってあるいは会議中の必要に応じて、会議資料
を相手端末に送信し、同一の会議資料を参照しながら、
通話機能、または、テレライティング通信機能を用い
て、会議を行なうものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、テレラ
イティング通信機能を用いて文書に手書き画像を入力す
るときには、その描画する領域などに制限がないため、
次のような不都合を生じる。
【0004】すなわち、文書の原画像に、元の画像を保
存しておきたい部分があったとしても、相手端末からそ
の部分に画像が書き込まれ、静止画会議通信が円滑に実
施できなくなる場合がある。
【0005】また、テレライティング通信機能では、文
書の原画像が、描画されて入力された画像と同等のデー
タとして取り扱われるため、例えば、描画処理中に消去
処理が実施されると、描画された部分のみならず、原画
像までもが消去され、原画像が復元できなくなり、静止
画会議通信に支障をきたす場合がある。
【0006】また、描画した画像を消去すると、その描
画を復元したい場合には、同じ内容を再度描画する必要
があり、描画の効率が悪いという不都合もある。
【0007】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、効率よくテレライティング通信機能を実施で
きるテレライティング装置の制御方法を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像を手書き
入力するための手書き画像入力手段、静止画像を表示す
るための画像表示手段、相手装置との間で所定の通信動
作を実行するためのテレライティング通信手段を備えた
テレライティング装置の制御方法において、表示画面上
の画像入力可能領域に所定形状の書込不可領域を設定す
る書込不可領域設定手段を設け、上記書き込み不可領域
に対する書き込み動作を禁止するようにしたものであ
る。
【0009】また、画像を手書き入力するための手書き
画像入力手段、静止画像を表示するための画像表示手
段、相手装置との間で所定の通信動作を実行するための
テレライティング通信手段を備えたテレライティング装
置の制御方法において、表示画面上の画像入力可能領域
に所定形状の書込不可領域を設定する書込不可領域設定
手段を設け、この書込不可領域設定手段によって設定さ
れた書込不可領域の座標情報を相手端末に通知する一
方、相手端末から書込不可領域の座標情報が通知される
と、その通知された座標情報に対応した書き込み不可領
域に対して、上記手書き画像入力手段による書き込み動
作を禁止するようにしたものである。また、前記書込不
可領域は、矩形領域を用いることができる。
【0010】また、画像を手書き入力するための手書き
画像入力手段、静止画像を表示するための画像表示手
段、相手装置との間で所定の通信動作を実行するための
テレライティング通信手段を備えたテレライティング装
置の制御方法において、画像描画時に手書き画像入力手
段から入力された描画情報を記憶する描画情報記憶手段
を設け、自端末で描画入力した画像の再描画、部分消
去、および、全消去を可能とするようにしたものであ
る。
【0011】また、画像を手書き入力するための手書き
画像入力手段、静止画像を表示するための画像表示手
段、相手装置との間で所定の通信動作を実行するための
テレライティング通信手段を備えたテレライティング装
置の制御方法において、画像描画時に手書き画像入力手
段から入力された描画情報、および、相手端末から通知
された描画情報を記憶する描画情報記憶手段を設け、自
端末および相手端末が描画入力した画像の再描画、部分
消去、および、全消去を可能とするようにしたものであ
る。
【0012】
【作用】したがって、手書き入力不許可領域を設定する
と、その手書き入力不許可領域には、相手端末のユー
ザ、または、自端末および相手端末のユーザは、描画す
ることができないので、その設定以前の画像を保護する
ことができる。また、自端末のユーザ、または、自端末
および相手端末のユーザが描画した描画情報を記憶して
いるので、描画を再現することができ、テレライティン
グ装置の使い勝手が向上する。
【0013】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例にかかる静止画
会議装置を示している。なお、この静止画会議装置は、
ISDNを伝送路として用いるとともに、1つの相手端
末との間で会議動作を行なう。
【0015】同図において、静止画会議装置1は、通話
機能、会議資料を送受信するためのファクシミリ通信機
能、会議資料などの静止画像に対して適宜に描画するた
めのテレライティング通信機能、議事進行のための静止
画会議機能、および、会議資料などの文書情報を保存す
る文書保存機能などを実現するための本体装置2、原稿
画像を所定の解像度で読み込むためのスキャナ装置3、
および、種々の文書を所定の解像度で記録出力するため
のページプリンタ4から構成されている。なお、スキャ
ナ装置3は、ブック原稿を読取入力できるとともに、シ
ート原稿を連続して読取入力することができる。
【0016】また、本体装置2には、例えば、1280
×960(〜1728×1208)程度の表示ドット構
成の液晶表示器5が設けられており、この液晶表示器5
には、その表示画面の任意の一点を指定することができ
るタッチパネル装置6が付設されている。このタッチパ
ネル装置6の操作は、タッチペン7により行なう。さら
に、本体装置2には、通話のためのハンドセット8、お
よび、文書情報などの各種データを保存するためのフロ
ッピーディスク装置9のスロットが設けられている。
【0017】ここで、テレライティング通信機能につい
て説明する。
【0018】このテレライティング通信機能を用いる
と、例えば、図2に示すように、ISDNを介して接続
された2台の静止画会議装置AGC1,AGC2の間
で、一方の静止画会議装置AGC1が画面上で描画する
と、他方の静止画会議装置AGC2の画面上で、その描
画内容と同じものがリアルタイムに表示される。
【0019】したがって、通話機能とともにこのテレラ
イティング通信機能を用いると、共通の会議資料を参照
しながら、通話し、会議を進行させることができる。ま
た、描画の操作権を規定することもでき、この場合は、
この操作権をもつ端末のユーザのみが、描画動作を行な
うことができる。
【0020】さて、この静止画会議装置1では、タッチ
パネル装置6を用いて全ての機能を操作する。そこで、
その操作のためのヒューマン・マシン・インタフェース
機能として、例えば、図3に示すような、いわゆるマル
チウインドのウインド操作環境を備えている。
【0021】例えば、テレライティング通信機能では、
このウインド操作環境を利用して、図4に示した操作画
面が表示される。この画面では、背景に相当するシステ
ムアプリケーション画面の上部に、この静止画会議装置
1で実行可能な各種のアプリケーションを選択するため
のメニューボタンが配列され、中央には、テレライティ
ングアプリケーションのアプリケーション画面が表示さ
れている。
【0022】そのアプリケーション画面には、最上部の
表示バーにアプリケーション名と表示中の文書のファイ
ル名が表示され(「テレライティング(”ファイル
名”)」)、中央部の文書表示領域には、A4版の1/
2程度の範囲で文書の内容が表示されている。
【0023】文書表示領域の右側には、表示している文
書に対する各種操作を選択するための複数のシンボルお
よびボタンが配列されている。この場合、上から順に、
文書表示画面の表示内容を所定量移動するための画面ス
クロールシンボル、文書表示画面の表示内容を前のペー
ジに切換えるための前ページボタン、文書表示画面の表
示内容を次のページに切換えるための次ページボタン、
文書表示画面の表示内容に対して種々の描画操作を行な
うための描画ボタン、文書表示画面の表示内容を適宜に
消去する操作を行なうための編集ボタン、文書表示画面
の表示態様を変更するための画面ボタン、操作中の文書
に対するファイル操作を選択するためのファイルボタ
ン、文書表示画面の表示内容の適宜な位置を指示するマ
ーカモードを指定するためのマーカボタン、および、テ
レライティング通信機能を終了するための終了ボタンが
配置されている。
【0024】また、文書表示領域の左側には、処理中の
状態などを各種表示するための状態表示領域、および、
その他の操作(例えば、印刷、送信など)を選択するた
めの機能ボタンなどが設けられている。
【0025】ところで、テレライティング通信機能を備
えた通信端末装置では、表示画面のサイズや表示画面の
解像度などがそれぞれの機種で異なっている。このため
に、座標位置を指定するときには、図5に示すように、
1ページの左上の隅の点Oを原点とし、右方向(ファク
シミリの主走査方向と同じ)にX方向をとり、X方向と
90度をなす方向(ファクシミリの副走査方向と同じ)
にY方向をとって、BMU単位のこのX−Y座標によ
り、座標位置を指定する。ここで、1BMU=(25.
4mm/1200)である。
【0026】また、テレライティング通信機能のアプリ
ケーション画面における文書表示領域は、図5に破線で
示した表示サイズに相当する。
【0027】図6は、図1に示した静止画会議装置1の
構成例を示している。
【0028】同図において、CPU(中央処理装置)1
1は、この静止画会議装置1の各部の制御処理、およ
び、通話機能、ファクシミリ通信機能、テレライティン
グ通信機能、静止画会議機能、および、会議資料などの
文書情報を保存する文書保存機能などの制御処理を行な
うためのものであり、ROM(リード・オンリ・メモ
リ)12は、CPU11が実行する制御プログラムや、
その制御プログラムを実行するために必要な各種パラメ
ータなどのデータを記憶するものであり、RAM(ラン
ダム・アクセス・メモリ)13は、CPU11のワーク
エリアを構成するものである。
【0029】タイマ装置14は、種々のタイマ機能を実
現するものであり、時計装置15は、現在時刻情報を出
力するものであり、SRAM(スタティックRAM)
は、この静止画会議装置1に固有の各種情報を記憶する
ためのものである。この時計装置15とSRAM16
は、バッテリ17によりバッテリバックアップされてい
る。
【0030】DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)
制御装置18は、CPU11を介在しないで、CPU1
1の周辺装置間で高速にデータをやりとりするためのも
のであり、割込制御装置19は、多数発生する割込信号
のCPU11への出力を制御するためのものである。
【0031】プリンタインタフェース20は、ページプ
リンタ4を接続して画像(文書)を記録出力するための
ものであり、スキャナインタフェース21は、スキャナ
装置3を接続して原稿画像を読取入力するためのもので
あり、フロッピーディスクインタフェース装置22は、
フロッピーディスク装置9を接続し、記録媒体にデータ
を保存/読み出し/消去するためのものである。
【0032】磁気ディスク装置23は、各種の文書情報
などを大量に保存するためのものであり、磁気ディスク
インタフェース24は、磁気ディスク装置23を接続し
て磁気ディスク装置23にデータを保存/読み出し/消
去するためのものである。
【0033】通信制御装置25は、ISDNに接続し
て、Dチャネル(信号チャネル)における呼制御機能
と、Bチャネル(情報チャネル)における通話機能、フ
ァクシミリ通信機能、テレライティング通信機能、およ
び、静止画会議機能の下位レイヤの通信制御機能を行な
うためのものである。ハンドセット8は、この通信制御
装置25に接続されている。
【0034】タッチパネル制御装置26は、タッチパネ
ル装置6の出力信号に基づいて、そのときのタッチパネ
ル装置6の入力座標位置を判別して、その入力座標信号
を出力するためのものである。なお、この入力座標信号
は、タッチパネル装置6に固有な座標系の信号である。
表示制御装置27は、液晶表示器5の表示画面を制御す
るためのものである。
【0035】これらのCPU11、ROM12、RAM
13、タイマ装置14、時計装置15、SRAM16、
DMA制御装置18、割込制御装置19、プリンタイン
タフェース20、スキャナインタフェース21、フロッ
ピーディスクインタフェース22、磁気ディスクインタ
フェース24、通信制御装置25、タッチパネル制御装
置26、および、表示制御装置27は、それぞれシステ
ムバス28に接続されており、これらの各要素間のデー
タ伝送は、主としてこのシステムバス28を介して行な
われる。また、ハンドセット8のフック状態をあらわす
フック信号HSも、システムバス28を介してCPU1
1に入力されている。なお、図示してはいないが、会議
通信時の通話のためにマイクとスピーカがハンドセット
8と並列的に設けられており、会議通信時には、ハンド
セット8に代えて、このマイクとスピーカが音声の入出
力に用いられる。
【0036】図7は、通信制御部25の一例を示してい
る。
【0037】同図において、ISDNインタフェース回
路31は、ISDNに接続するとともに、ISDNのレ
イヤ1の信号処理機能およびDチャネルの信号と2つの
Bチャネルの信号の統合/分離機能を備えたものであ
り、Dチャネルの信号はDチャネル伝送制御装置32と
やりとりし、また、2つのBチャネルの信号は多重化/
分離装置33とやりとりしている。
【0038】LAPDチャネル伝送制御装置32は、D
チャネルのレイヤ2の信号処理機能を実現するためのも
のである。多重化/分離装置33は、Bチャネルを用い
てやりとりする音声および汎用データなどの複数のメデ
ィアのデータを多重化し、CCITT勧告H.221に
規定されているフレームデータを形成して回線側に送出
するとともに、受信したフレームデータに多重化されて
いる複数のメディアのデータを分離するものである。こ
の多重化/分離装置33は、音声データを音声CODE
C装置34とやりとりし、また、2チャネルの汎用デー
タをLAPB制御装置35,36とやりとりしている。
なお、この多重化/分離装置33は、勧告H.221の
機能を使わないときには、ISDNインタフェース回路
31で分離されている2つのBチャネルを、2つのLA
PB制御装置35,36に任意の態様で接続するセレク
タとして作用する。
【0039】音声CODEC装置34は、ISDNのB
チャネルを用いてアナログ音声信号を伝送するためのア
ナログ信号/デジタルデータの信号変換処理を行なうた
めのものである。また、この音声CODEC装置34
は、通常の通話時に使用される64Kbpsのデータ変
換レートの変換機能と、メディア多重化時に使用される
56Kbpsのデータ変換レートの2つの動作モードを
備えている。LAPB制御装置35,36は、ISDN
のBチャネルのレイヤ2の信号処理機能を実現するため
のものである。
【0040】グループ3ファクシミリモデム装置37
は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するた
めのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低
速モデム機能(V.21モデム)、および、主に画情報
をやりとりするための高速モデム機能(V.33モデ
ム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備
えている。
【0041】切換器38は、音声CODEC装置34
を、ハンドセット8あるいはグループ3ファクシミリモ
デム装置37のいずれか一方に接続するためのものであ
る。また、この切換器38および多重化/分離装置33
の動作は、CPU11により制御される。
【0042】図8は、表示制御装置27の一例を示して
いる。
【0043】同図において、GDC(グラフィック・デ
バイス・コントローラ)41は、液晶表示器5の表示画
面の内容を制御するものであり、文字コードデータの図
形文字データ(フォントデータ)への展開と、ビットマ
ップデータへの配置、画像の拡大縮小、ドット色の反
転、直線、円、楕円および四角形などの図形の描画、描
画図形の線種などの表示属性の設定、図形のマスクなど
の種々の画像処理機能を備えているとともに、液晶表示
器表示制御装置42の表示タイミングも制御する。ま
た、GDC41は、VRAM(ビデオRAM)43をワ
ークエリアとして用い、したがって、その処理結果によ
り得られた表示画像のビットマップデータは、VRAM
43に蓄積される。また、フォントROM44は、おの
おのの文字コードデータに対応した図形文字データを記
憶するものである。
【0044】符号化復号化装置45は、画信号を符号化
圧縮するとともに、符号化されている画情報を元の画信
号に復号化するものであり、グループ3ファクシミリモ
ードの符号化復号化処理機能と、グループ4ファクシミ
リモードの符号化復号化処理機能を備えている。また、
符号化復号化装置45は、VRAM43をワークエリア
として用いている。
【0045】このように、VRAM43を、GDC41
と符号化復号化装置45とで共用しているので、表示制
御装置27が必要なメモリを削減することができる。な
お、当然のことながら、GDC43と符号化復号化装置
45が同時にVRAM43の同一アドレスをアクセスし
ないように、メモリ排他競合制御がなされる。
【0046】液晶表示器表示制御装置42は、VRAM
43の所定の表示画面用領域から表示データを取り出し
て液晶表示器5に表示出力するものである。
【0047】また、GDC41、VRAM43、フォン
トROM44、および、符号化復号化装置45は、内部
バス46に接続されており、これらの要素間のデータの
やりとりは、主としてこの内部バス46を介して行なわ
れている。
【0048】図9は、静止画会議装置1のハードウェア
およびソフトウェアのシステム構成の一例を示してい
る。なお、この場合、2つのBチャネルを用いて2つの
独立したグループ4ファクシミリ通信動作を行なえるよ
うに、2つのグループ4ファクシミリ通信処理系がそれ
ぞれ設けられている。
【0049】同図において、LAPD処理部(LAPD
ドライバ)51は、LAPD制御装置32を駆動制御す
るものであり、多重通信処理部52は、2つのBチャネ
ルを同時使用する場合の2つ目の呼(付加呼)に関する
呼制御処理を行なうためのものであり、Dチャネルレイ
ヤ3処理部53は、Dチャネルのレイヤ3の呼制御処理
を行なうためのものである。
【0050】動作制御部(H.221ドライバ)54
は、多重化/分離装置33の動作モードを制御するもの
であり、多重化処理部55は、CCITT勧告H.24
2のマルチメディア・プロトコルを制御するためのもの
である。Dチャネル処理部56は、Dチャネルに関する
呼制御処理サービスと、多重化処理に関する処理サービ
スの上位プロセスに対するインタフェースを実現するた
めのものである。
【0051】LAPB処理部(LAPBドライバ)57
は、LAPB制御装置35,36を駆動制御するもので
あり、グループ4ファクシミリレイヤ3処理部58,5
9は、グループ4ファクシミリ通信機能のレイヤ3(I
SO標準IS8208)の処理制御を行なうためのもの
であり、グループ4ファクシミリレイヤ4処理部60,
61は、グループ4ファクシミリ通信機能のレイヤ4
(CCITT勧告T.70)の処理制御を行なうための
ものであり、グループ4ファクシミリレイヤ5処理部6
2,63は、グループ4ファクシミリ通信機能のレイヤ
5(CCITT勧告T.62)の処理制御を行なうため
のものであり、グループ4ファクシミリ上位レイヤ処理
部64,65は、グループ4ファクシミリ通信機能の上
位レイヤ機能(例えば、CCITT勧告T.521)の
処理制御を行なうためのものである。
【0052】静止画会議通信レイヤ3処理部66は、静
止画会議通信機能のレイヤ3(ISO標準IS820
8)の処理制御を行なうためのものであり、静止画会議
通信レイヤ4処理部67は、静止画会議通信機能のレイ
ヤ4(CCITT勧告X.224(クラス2))の処理
制御を行なうためのものであり、テレライティングレイ
ヤ5処理部68は、テレライティング通信機能のレイヤ
5(CCITT勧告X.225(全二重))の処理制御
を行なうためのものであり、テレライティング上位レイ
ヤ処理部69は、テレライティング通信機能の上位レイ
ヤの処理制御を行なうためのものである。
【0053】会議機能レイヤ5処理部70は、会議機能
(C&I;Command andIndicatio
n)のレイヤ5(CCITT勧告X.225(全二
重))の処理制御を行なうためのものであり、会議機能
上位レイヤ処理部71は、会議機能の上位レイヤの処理
制御を行なうためのものである。
【0054】グループ3ファクシミリ処理部(グループ
3ファクシミリドライバ)72は、グループ3ファクシ
ミリモデム37の動作を制御するためのものであり、グ
ループ3ファクシミリ手順処理部73は、グループ3フ
ァクシミリ伝送手順処理(CCITT勧告T.30)な
どの上位レイヤ処理を行なうためのものである。
【0055】Bチャネル処理部74は、グループ4ファ
クシミリ通信処理サービス、テレライティング通信処理
サービス、会議機能処理サービス、および、グループ3
ファクシミリ処理の上位プロセスに対するインタフェー
スを実現するためのものである。また、この場合、会議
通信中にドキュメントのバルク転送動作を行なえるよう
に、グループ4ファクシミリレイヤ5処理部63と静止
画会議通信レイヤ4処理部67の間でデータのやりとり
が行なわれる。
【0056】通話処理部75は、Dチャネル処理部56
からの着呼検出通知を上位プロセス(通話ウインドアプ
リケーションプロセス)に通知するとともに、上位プロ
セスからの発呼要求をDチャネル処理部56に通知する
ためのものである。
【0057】ファクシミリタスク群76は、グループ4
ファクシミリ通信機能およびグループ3ファクシミリ通
信機能の複数プロセスの並列処理を実現するためのもの
であり、また、上位プロセスからの通知により、Dチャ
ネル処理部56に対して発呼要求する。
【0058】ファクシミリ処理部77は、グループ4フ
ァクシミリ通信機能およびグループ3ファクシミリ通信
機能のプロセスを処理するためのものであり、Dチャネ
ル処理部56からのグループ4ファクシミリ通信機能お
よびグループ3ファクシミリ通信機能への着呼通知は、
このファクシミリ処理部77に対して行なわれる。
【0059】会議処理部78は、会議機能、テレライテ
ィング機能、および、ドキュメントのバルク転送機能を
用いた静止画会議のプロセスを処理するためのものであ
り、また、Dチャネル処理部56との間で互いに発着呼
を通知する。
【0060】ウインドアプリケーション処理部79は、
通話アプリケーション、ファクシミリアプリケーション
(グループ4ファクシミリアプリケーションおよびグル
ープ3ファクシミリアプリケーション)、および、会議
アプリケーション(通話アプリケーション、テレライテ
ィングアプリケーション、C&Iアプリケーション、お
よび、ドキュメントバルク転送アプリケーション)にお
けるユーザの操作を実現するためのものである。また、
システムに通常要求されるレポートアプリケーション、
設定・登録アプリケーション、および、保守アプリケー
ションなども含まれる。
【0061】ウインド処理部80は、ウインドアプリケ
ーション処理部79に対して、マルチウインドのウイン
ド操作環境処理サービスを提供するためのものである。
入力処理部81は、タッチパネル制御装置26からの入
力座標信号を取り込むためのものであり、その取り込ま
れた入力座標信号は、ポインティングデバイス処理部8
2を介してウインド処理部80に入力される。
【0062】液晶表示器制御部(液晶表示器ドライバ)
83は、ウインド処理部80からの画面表示要求によ
り、GDC41を制御して液晶表示器5の表示内容を書
き換えるためのものである。
【0063】時計処理部84は、ウインド処理部80か
らの要求により時計装置15から現在時刻情報を読み出
して、その現在時刻情報をウインド処理部80に出力す
るためのものである。メニュー処理部85は、ウインド
処理部80からの要求により指定されたメニューの表示
情報を形成してウインド処理部80に出力するためのも
のである。
【0064】このようにして、ソフトウェア体系は階層
的に構成されている。
【0065】図10は、ISDNに接続されている電話
端末が、ISDNとの間で行う呼制御手順の一例につい
て示している。
【0066】すなわち、発端末は、まず、転送モードと
して回線交換モードを設定するとともに、着端末を宛先
に指定した呼設定メッセージSETUPをISDNに送
出して着端末との呼設定を要求し、ISDNは、指定さ
れた着端末に呼設定メッセージSETUPを送出して発
呼する。また、ISDNは、呼設定状況を通知するため
の呼設定受付メッセージCALL_PROCを発端末に
送出する。
【0067】着端末は、着信検出すると、自端末が着信
可能な状態になっているときには、ISDNに呼出メッ
セージALERTを送出し、ISDNは呼出メッセージ
ALERTを発端末に送出して着端末の呼出を開始した
ことを通知する。
【0068】着端末は、ユーザがハンドセットを取り上
げて着信応答すると応答メッセージCONNをISDN
に送出し、ISDNは応答メッセージCONNを発端末
に送出して着端末が呼を受け付けたことを通知する。
【0069】また、ISDNは、着端末に応答確認メッ
セージCONN_ACKを送出して着端末の応答を確認
し、その時点で、発端末と着端末の間にデータ伝送(通
話)のためのBチャネルが確立し、発端末のユーザと着
端末のユーザとの間で、Bチャネルを用いた通話動作が
適宜に実行される。
【0070】そして、通話が終了して発端末のユーザが
先にハンドセットを戻してオンフックすると、発端末が
切断メッセージDISCをISDNに送出してBチャネ
ルの解放を要求し、ISDNは、解放メッセージREL
を発端末に送出してBチャネルの復旧を通知する。一
方、着端末には、ISDNが切断メッセージDISCを
送出してBチャネルの解放を要求し、着端末が解放メッ
セージRELをISDNに送出してBチャネルの復旧を
通知する。
【0071】これにより、発端末は、チャネル切断完了
を通知する解放完了メッセージREL_COMPをIS
DNに応答し、発端末とISDNとの間のBチャネルが
解放される。それとともに、ISDNは、解放完了メッ
セージREL_COMPを着端末に送出して、ISDN
と着端末との間のBチャネルが解放される。それによ
り、発端末と着端末との間に設定されていたBチャネル
が完全に解放される。
【0072】このようにして、発端末と着端末との間に
Bチャネルが設定されて、データ伝送が行われ、データ
伝送が終了すると、Bチャネルが解放される。
【0073】また、ISDNの呼設定用のおのおののメ
ッセージは、図11(a)に示すように、レイヤ3呼制
御メッセージを規定するプロトコル仕様(フォーマッ
ト、シーケンスなど)を識別するためのプロトコル識別
子、そのメッセージがどの呼に関与するものであるかを
識別するための呼番号、それぞれのメッセージの内容を
識別するためのメッセージタイプ、おのおののメッセー
ジに必ず付加される必須情報要素、および、おのおのの
メッセージに必要に応じて付加される付加情報要素から
なる。なお、必須情報要素は、メッセージタイプに応じ
て0,1または複数個が設定されており、付加情報要素
は、その状況に応じて0,1または複数個が配置され
る。
【0074】呼設定メッセージSETUPは、同図
(b)に示すように、必須情報要素として「伝達能力」
をもち、付加情報要素としては、例えば、「発番号」、
「着番号」、「低位レイヤ整合性」、「高位レイヤ整合
性」、および、「ユーザ・ユーザ」などの情報要素をも
つ。
【0075】これらの情報要素の概略について説明す
る。
【0076】「伝達能力」情報要素は、伝送する情報の
内容が、音声、非制限デジタル情報、制限デジタル情
報、3.1KHzオーディオ、7KHzオーディオ、あ
るいは、ビデオのいずれかであるのかを示す情報転送能
力、使用する交換機能が回線交換であるのかパケット交
換であるのかを示す転送モード、情報転送の速度をあら
わす情報転送速度、情報の転送形態をあらわす情報、お
よび、ユーザ情報のプロトコルをあらわす情報などから
なる。
【0077】「発番号」情報要素は、発端末のISDN
番号をあらわし、「着番号」情報要素は、着端末のIS
DN番号をあらわす。
【0078】「低位レイヤ整合性」情報要素は、相手端
末との通信可能性検査に使用されるためのものであり、
基本的な内容は「伝達能力」情報要素と同一である。さ
らに、この「低位レイヤ整合性」情報要素には、例え
ば、CCITT勧告H.221機能など、より細かい内
容が含まれる。
【0079】「高位レイヤ整合性」情報要素は、相手端
末との整合性検査に使用するためのものであり、例え
ば、電話、グループ2/グループ3ファクシミリ、グル
ープ4ファクシミリ、ミクストモード、テレテックス、
ビデオテックス、テレックス、オーディオ・ビジュア
ル、メッセージ・ハンドリング・システム、あるいは、
静止画会議などの端末機能のうち、いずれの端末機能を
備えているのかを表示する。
【0080】「ユーザ・ユーザ」情報要素は、ユーザ間
の情報の伝達に用いるためのものであり、この「ユーザ
・ユーザ」情報要素の内容は、ISDNによって解釈さ
れることなくトランスペアレントに転送されて相手ユー
ザに伝達される。
【0081】まず、発端末は、目的の着端末を宛先に指
定した呼設定メッセージSETUPをISDNに送出し
て着端末との呼設定を要求し、これにより、ISDN
は、呼設定状況を通知するための呼設定受付メッセージ
CALL_PROCを発端末に送出するとともに、指定
された着端末に呼設定メッセージSETUPを送出して
発呼する。
【0082】図12は、グループ4ファクシミリ端末装
置間の伝送手順の一例を示している。
【0083】着端末は、着信応答すると応答メッセージ
CONNをISDNに送出し、それにより、ISDN
は、着端末に応答確認メッセージCONN_ACKを送
出して着端末の応答を確認し、その時点で、発端末と着
端末の間にデータ伝送のためのBチャネルが確立し、こ
れにより、発端末および着端末は、Bチャネル上の伝送
手順を開始する。
【0084】まず、発端末は、コマンドSABMを送出
してリンクレイヤの設定を要求し、着端末はレスポンス
UAを応答し、これにより、リンクレイヤが設定され
る。
【0085】次いで、発端末は、ネットワークレイヤを
エンド・ツ・エンドで張るために、信号SQを送出し、
着端末は、それを受け付けるために信号SFを送出し、
次いで、発端末は、発呼要求のために信号CRを送出
し、着端末は、信号CAを応答して呼を受け付け、それ
により、ネットワークレイヤが設定される。
【0086】次いで、発端末は、トランスポートレイヤ
を設定するために、信号TCRを送出し、着端末は、そ
れを受け付けるために信号TCAを送出し、それによっ
て、トランスポートレイヤが設定される。
【0087】そして、発端末は、セッションレイヤのコ
ネクションを設定するために、セッション開始コマンド
CSSを送出し、着端末は、セッション開始肯定レスポ
ンスRSSPを応答して、それにより、セッションレイ
ヤが開始される。
【0088】次に、発端末は、使用する伝送機能のネゴ
シエーションするためにドキュメント機能リストコマン
ドCDCLを送出し、また、着端末は、ドキュメント機
能リスト肯定レスポンスRDCLPを送出し、それによ
って、受信能力の調整が行われる。
【0089】このようにして、画情報送信の準備が整う
と、発端末は、送信する文書を区別するためのドキュメ
ント参照番号など送信する文書情報を管理するための種
々の情報を備えたドキュメント開始コマンドCDSに続
いて、複数のドキュメントユーザ情報コマンドCDUI
を用いて1文書分の画情報を送信し、その送信を終了す
ると、ドキュメント終了コマンドCDEを送出して、1
文書の画情報の終了を通知する。
【0090】着端末は、ドキュメント終了コマンドCD
Eを受信すると、このときの文書の受信が正常終了した
ことをあらわすドキュメント終了肯定レスポンスRDE
Pを送出する。
【0091】また、1文書中に複数のページが含まれる
場合には、最終ページを除き、各ページの画情報の送信
を終了した時点で、発端末は、1ページ終了をあらわす
ドキュメントページ境界コマンドCDPBを送出し、着
端末は、このときの1ページ分の画情報の正常受信した
ことをあらわすドキュメントページ境界肯定レスポンス
RDPBPを送出する。
【0092】このようにして、1文書分の画情報伝送を
終了すると、発端末は、セッション終了コマンドCSE
を送出し、着端末はセッション終了肯定レスポンスRS
EPを送出して、セッションレイヤのコネクションを解
放する。
【0093】次いで、発端末は、ネットワークレイヤの
信号CQを送出し、それに対して着端末は、信号CFを
送出し、それによって、ネットワークレイヤが解放さ
れ、さらに、発端末は、リンクレイヤのコマンドDIS
Cを送出し、着端末は、レスポンスUAを送出し、それ
によって、リンクレイヤが解放される。
【0094】このようにして、Bチャネル上のリンク
(呼)が解放されると、発端末は、切断メッセージDI
SCをISDNに送出してBチャネルの解放を要求し、
ISDNは、解放メッセージRELを発端末に送出して
Bチャネルの復旧を通知する。一方、ISDNは、着端
末に切断メッセージDISCを送出してBチャネルの解
放を要求し、着端末は、解放メッセージRELをISD
Nに送出してBチャネルの復旧を通知する。
【0095】これにより、発端末は、チャネル切断完了
を通知する解放完了メッセージREL_COMPをIS
DNに応答し、それにより、発端末とISDNとの間の
Bチャネルが解放される。それとともに、ISDNは、
解放完了メッセージREL_COMPを着端末に送出
し、それによって、ISDNと着端末との間のBチャネ
ルが解放される。その結果、発端末と着端末との間に設
定されていたBチャネルが完全に解放される。
【0096】このようにして、発端末と着端末との間に
Bチャネルが設定されて、データ伝送が行われ、データ
伝送が終了すると、Bチャネルが解放される。
【0097】また、静止画会議装置では、Bチャネルに
おいては、TTC標準JT−H.221(CCITT勧
告H.221に対応した国内規格)で規定されるマルチ
フレーム形式でデータをやりとりする。
【0098】図13に示すように、1つのマルチフレー
ムMFLは、8個のサブマルチフレームSMF1〜SM
F8からなり、おのおののサブマルチフレームSMF1
〜SMF8は、それぞれ2つのフレームから構成されて
いる。すなわち、1つのマルチフレームMFLは、16
個のフレームFLM0〜FLM15からなる。
【0099】それぞれのフレームFLM0〜FLM15
は、図14に示すように、80オクテットのデータから
なり、それらのオクテットをビット順に配置したそれぞ
れのビット位置は、サブチャネルSCH1〜SCH8を
構成している。
【0100】また、第1オクテット〜第8オクテットの
第8ビットは、フレーム同期信号(Frame Ali
gnment Signal)FASを構成し、第9オ
クテット〜第16オクテットの第8ビットは、ビットレ
ート割当信号(Bit rate Allocation
Signal)BASを構成する。すなわち、サブチ
ャネルSCH8は、第17オクテット〜第80オクテッ
トの第8ビットに割り当てられており、この部分は、応
用チャネルAC(Application Chann
el)と呼ばれることもある。また、サブチャネルSC
H8の第17〜第24オクテットには、データを暗号化
するためのキー情報などをやりとりするための暗号チャ
ネルのデータがセットされることがある(オプショ
ン)。
【0101】このようにして、フレーム同期信号FAS
は、1つのフレームFLM0〜FLM15に8ビット配
置されており、そのビット割り当ては、図15に示すよ
うに、マルチフレームMFLを単位として構成されてい
る。
【0102】すなわち、偶数フレームFLM0,FLM
2,…,FLM14の第2オクテット〜第8オクテット
と、それに続く奇数フレームFLM1,FLM3,…,
FLM15には、「00110111」なる8ビットの
データパターンからなる水平同期信号が配置され、奇数
フレームFLM1,FLM3,…,FLM11の第1オ
クテットには、「001011」なる6ビットのデータ
パターンからなる垂直同期信号が配置されている。
【0103】この水平同期信号と垂直同期信号を検出す
ることにより、1つのマルチフレームMFLの同期を検
出することができる。
【0104】また、第0フレーム、第2フレーム、第4
フレーム、第6フレームおよび第8フレームの第1オク
テットのビットN1,N2,N3,N4,N5は、マル
チフレーム番号の表示に用いられる。このうち、ビット
N5は、マルチフレーム番号が使用されているか否かの
表示に用いられる。このように、マルチフレーム番号の
ために使用されるデータが4ビットなので、マルチフレ
ーム番号は0〜15までの値で降順に変化し、16マル
チフレーム毎に同じマルチフレーム番号があらわれる。
【0105】また、第10フレーム、第12フレーム、
および、第13フレームの第1オクテットのビットL
1,L2,L3は、現在使用されているBチャネルのう
ち、そのフレームを運んでいるBチャネルの接続された
順番をあらわすコネクション番号を表示するために用い
られる。また、第15フレームの第1オクテットのビッ
トRは、将来の勧告のために確保(予約)されており、
その値には0がセットされる。
【0106】また、第14フレームの第1オクテットの
ビットTEAは、データ端末装置の内部的な障害によ
り、データ伝送できない状態であることを表示するため
に用いられる。
【0107】また、奇数フレームFLM1,FLM3,
…,FLM15の第3オクテットのビットAは、フレー
ム同期またはマルチフレーム同期が確立しているか、あ
るいは、同期はずれを生じているかを表示するために用
いられる。
【0108】また、奇数フレームFLM1,FLM3,
…,FLM15の第5オクテット、第6オクテット、第
7オクテット、および、第8オクテットのビットC1,
C2,C3,C4は、連続した2つのフレーム(すなわ
ち、サブマルチフレーム)のデータエラー検出(すなわ
ち、伝送路品質検出)のために参照されるCRC(巡回
冗長検査)符号を表示するためのものであり、この奇数
フレームFLM1,FLM3,…,FM15の第4オク
テットのビットEは、受信側で伝送エラーを検出したこ
とを表示するために用いられる。
【0109】また、ビットレート割当信号BASは、図
16に示すように、偶数フレームFLM0,FLM2,
…,FLM14では、能力BASあるいはBASコマン
ドをあらわす8ビットデータが配置され、それに続く奇
数フレームFLM1,FLM3,…,FLM15には、
直前のフレームで送出した能力BASあるいはBASコ
マンドの値を誤り訂正するための二重誤り訂正符号が配
置される。
【0110】また、マルチフレームMFLのデータの送
信は、フレーム番号順に行なわれ、おのおののフレーム
FLM0〜FLM15は、図17に示すように、第1オ
クテットから第80オクテットのオクテット順序に送出
され、それぞれのオクテットは、第1ビットが最初に送
出される。
【0111】すなわち、おのおののフレームFLM0〜
FLM15においては、第1オクテットの第1ビットが
最初に送出され、第80オクテットの第8ビットが最後
に送出される。
【0112】図18は、静止画会議装置がBチャネルを
用いてデータ伝送するときに実行する伝送制御手順とし
て適用するTTC標準JT−H.242(CCITT勧
告H.242に対応した国内規格)の一般的な手順例を
示している。なお、この場合、2つのBチャネルを用い
て、端末間で音声データと動画データをやりとりすると
きの伝送手順の一例を示している。
【0113】まず、発呼端末が宛先端末を発呼してDチ
ャネル上で呼設定手順を行い、1つのBチャネル(以
下、第1チャネルという)を確保し(フェーズA)、そ
の設定した第1チャネル上でPCM音声データ(A則ま
たはμ則、64Kbps)をセットしたフレームデータ
をやりとりしながらフレーム同期を行ない(フレームモ
ード)、フレーム同期が確立すると、相互に能力BAS
データおよびコマンドBASデータをやりとりし(フェ
ーズB1−1)、そのときに使用する伝送モードを決定
して、2つ目のBチャネルを確保するための付加呼設定
要求を開始する(フェーズB1−2)。
【0114】そして、伝送モードをそのときに相互に交
換した内容から、原則として、互いに共通で最も機能の
高いモードを選択し(フェーズB1−3)、発呼端末か
らその選択した動作モードで着呼端末に機能を動作させ
るよう端末機能を指定するBASコマンドを送信して、
発呼端末と着呼端末の装置機能に共通するパラメータを
設定する(フェーズB2)。これにより、第1チャネル
では、そのときに選択した伝送モードに対応した、例え
ば、音声データ(16Kbps)のデータ伝送、およ
び、動画像データ(46.4Kbps)のデータ伝送が
行われる(フェーズC)。
【0115】第1チャネルがフレームモードでデータ伝
送を開始すると、2つ目のBチャネル(以下、第2チャ
ネルという)についてDチャネル上で呼設定手順を行い
(フェーズCA)、第2チャネルが確立すると、第2チ
ャネルを使ってフレーム同期信号FASおよびビット割
当信号BASのみを含むフレームデータをやりとりして
フレーム同期およびマルチフレーム同期を確立し(フェ
ーズCB1−11)、次いで、第1チャネルと第2チャ
ネル間の同期を確立する(フェーズCB1−12)。
【0116】2つのBチャネルの同期が完了すると、発
呼端末側からBASコマンドを送出して伝送モードを設
定し(フェーズCB1−2)、その設定した内容に伝送
モードを切換え(フェーズCB1−3)、共通パラメー
タを設定する(フェーズCB3)。
【0117】このようにして、第2チャネルの初期化が
終了すると、それ以降は、第1チャネルでやりとりする
フレームデータ、および、第2チャネルでやりとりする
フレームデータが同期された状態で、2つのBチャネル
を用いて、音声データおよび動画データが、それぞれ4
8Kbpsおよび76.8Kbpsの伝送速度が割り当
てられてデータ伝送される。
【0118】このようなデータ伝送を終了するときに
は、まず、第2チャネルから切断する。このとき、第1
チャネルのみで行なう音声データ伝送のために、共通モ
ードを設定するための手順が行われて(フェーズCD
1)、第2チャネルはフレームモードのモード0Fへの
モード切換えが行われる(フェーズCD2)。このとき
には、第1チャネルと第2チャネルが非同期であり、か
つ、第2チャネルではフレーム同期信号FASとビット
割当信号BASのみの伝送状態で呼が保持されている状
態であり、Dチャネルの呼切断解放手順により第2チャ
ネルの呼を解放できる状態になっている。
【0119】また、第1チャネルでは、フェーズCD1
およびフェーズCD2の間、フレームモードで音声デー
タと動画データが合計62.4Kbpsの伝送速度で伝
送されており、さらに、一方の端末のオペレータが通話
終了する場合は動画データの伝送を終了し、この動画デ
ータの伝送容量を含めて、全ての第1チャネルの伝送容
量を音声伝送に使用するためにモード0Fに切り換え
(フェーズD2)、この後、Dチャネルの呼切断解放手
順により第1チャネルの呼を解放できる状態になってい
る。
【0120】これにより、第1チャネルおよび第2チャ
ネルについて、Dチャネル上で呼切断解放手順が実行さ
れて(フェーズE)、2つの端末間のオーディオビジュ
アル伝送が終了する。
【0121】このように、オーディオビジュアル端末で
は、最初に1つのBチャネル(第1チャネル)を確保し
てフレームモードを確立した後に、この第1チャネルで
音声データと動画データの伝送速度の割り当てを行なっ
て過渡的なモードでデータ伝送を行ないつつ、同時に互
いに2つ目のBチャネル(第2チャネル)の設定が可能
ならば、Dチャネルの呼設定手順により第2チャネルを
確保する。そして、過渡的なモードで伝送している第1
チャネルと、新たに確保した第2チャネルをチャネル同
期させ、そのチャネル同期が確立した時点で、音声デー
タと動画データの伝送速度の割り当てを再設定し、増大
したBチャネルの伝送容量を活用するために、音声デー
タおよび動画データの符号化則(符号化方式)を変更し
て、より高品質な音声データおよび動画データのやりと
りを行なうようにしている。
【0122】また、データ伝送を終了するときには、い
ったん、第1チャネルと第2チャネルの両方を同期させ
た伝送路を使用していたモードから、第1チャネルだけ
を使用するモードへ変更する必要がある。そこで、ま
ず、音声データおよび動画データの各符号化則を第1チ
ャネルの62.4Kbpsの伝送容量に最適化する方式
に設定して第1チャネルのみの伝送モードに変更すると
ともに、第2チャネルは、第1チャネルとの同期状態を
停止するとともに、ユーザデータが空き伝送状態になっ
ているモード0Fに移行し、Dチャネルの呼切断解放手
順により呼を切断/解放する。また、第1チャネルは、
音声データと動画データの2種類のメディア伝送から、
音声データだけの伝送モードであるモード0Fへ変更し
た後、Dチャネルの呼切断解放手順により、呼を切断/
解放する。なお、第1チャネルは、音声データと動画デ
ータの2種類のメディア伝送へモードを切り換えずに、
モード0Fへ直接モード変更した後に、呼切断/解放す
ることもできる。また、呼切断解放手順で得た課金情報
などは、チャネル毎に管理する。
【0123】一方、一般的には、静止画会議装置は、1
つのBチャネルのみを用いてデータ伝送を行ない、その
一例を図19に示す。
【0124】まず、発呼端末が宛先端末を発呼するため
に、「伝達能力」情報要素に非制限デジタル情報、「発
番号」情報要素に自端末のISDNアドレス、「着番
号」情報要素に宛先端末のISDNアドレス、「低位レ
イヤ整合性」情報要素にH.221機能、「高位レイヤ
整合性」情報要素に静止画会議機能をそれぞれセットし
た呼設定メッセージSETUPを送出し、これにより、
発端末とISDN、および、宛先端末とISDNとの間
でおのおの呼設定動作が行なわれて、発端末とISD
N、および、宛先端末とISDNとの間にそれぞれBチ
ャネルが確立し、それによって、発端末と着端末との間
に通信パスが確立する。
【0125】この確立したBチャネル上でPCM音声デ
ータをセットしたフレームデータをやりとりしながらフ
レーム同期を行ない(モード初期化)、フレーム同期お
よびマルチフレーム同期が確立すると(マルチフレーム
同期検出)、相互に能力BASデータおよびコマンドB
ASデータをやりとりし、そのときに使用する伝送モー
ドを決定する(伝送モードの決定)。このとき、56K
bpsの音声データ、および、6.4Kbpsの(汎
用)データの伝送モードが設定される。この汎用データ
のチャネルを用いて、音声データ以外のC&Iモードの
データ、例えば、C&I機能、テレライティング通信機
能、および、バルク転送機能のデータがやりとりされ
る。
【0126】次に、発呼端末から着呼端末にその選択し
た伝送モードを指定するBASコマンドを送信し、発呼
端末と着呼端末の伝送モードが切り換えられる(モード
切り換え)。そして、暗号モードなど、装置機能に共通
するパラメータを設定(共通パラメータの設定)し、汎
用データをMLP(マルチレイヤプロトコル)で使用さ
れることが設定され(MLPの設定)、さらに、使用す
る静止画会議モードが設定されて、C&Iモードのデー
タ伝送が行なわれる。
【0127】そして、C&Iモードのデータ伝送が終了
すると、MLPが切断され、通話動作が終了し、伝送モ
ードがモード0Fに切換えられた後に、Dチャネルの切
断/解放が行なわれて、一連の静止画会議通信動作が終
了する。
【0128】また、C&Iモードのデータ伝送では、次
のような会議動作が行なわれる。
【0129】まず、次の4つのモードから、会議モード
の選択が行なわれる。
【0130】(a)議長が次の操作者を指定する議長モ
ード。
【0131】(b)操作者が次の操作者を指定する操作
者指名モード。
【0132】(c)操作要求を待ちリストに登録する参
加者指名モード。
【0133】(d)操作権(トークン)を設定しない自
由モード。
【0134】次に、「会議開始要求」、「出欠確認」、
「呼び出し要求」、「会議情報取り出し要求」、「会議
状態表示要求」と議事が進行し、テレライティングアプ
リケーションが起動されて、共通の会議資料を参照した
会議に移行する。
【0135】このテレライティングアプリケーションで
は、「(文書の)操作権の要求、取り消し、放棄」、
「操作権移動要求」、「文書一覧要求」、「文書取り出
し要求」、「文書保存要求」、「文書削除要求」、およ
び、「文書記録要求」が適宜に行なわれる。
【0136】また、「退席・参加要求」、「退席許可要
求」が適宜に行なわれ、「会議終了要求」が出される
と、C&Iモードのデータ伝送が終了する。
【0137】なお、この場合には、1つのBチャネルを
用いて会議通信を行なう場合を示したが、2つのBチャ
ネルを用いて会議通信を行なうこともできる。その場
合、多重化/分離装置33にオプション的に設けたビデ
オ入出力ポートを用いて、動画情報のやりとりを行なう
ことができる。
【0138】以上の構成で、この静止画会議装置1を用
いた静止画会議通信は、次のようにして行なわれる。な
お、この場合、静止画会議通信の接続態様は、ポイント
−ポイント接続である。
【0139】まず、この静止画会議装置1のユーザは、
通話機能あるいはファクシミリ通信機能(グループ4フ
ァクシミリ通信機能)を用いて、静止画会議の相手端末
のユーザとの間で、静止画会議通信を行なうことを打ち
合わせ、その静止画会議で使用する会議資料をグループ
4ファクシミリ通信機能を用いて相手端末に送信する。
【0140】このときの送信処理の一例を図20に示
す。
【0141】グループ4ファクシミリ送信要求を受け付
けると、まず、電話番号を入力するための入力画面を表
示して、ユーザに宛先の電話番号を入力させ(処理10
1)、次に、送信する文書に付加する資料名を入力する
ための入力画面を表示して、ユーザに資料名を入力させ
る(処理102)。
【0142】そのときに、スキャナ3に原稿がセットさ
れているかどうかを調べ(判断103)、原稿がセット
されていない場合で、判断103の結果がNOになると
きには、原稿をセットするように要求するガイダンスメ
ッセージを表示して(処理104)、ユーザに原稿のセ
ットを促す。
【0143】スキャナ装置3に原稿がセットされて、判
断103の結果がYESになるときには、スキャナ装置
3を読取動作して、スキャナ装置3にセットされた原稿
を読取入力し、それによって得た画信号を符号化復号化
装置45で符号化圧縮して、磁気ディスク装置23に一
時的に蓄積する(処理105)。
【0144】次いで、指定された宛先を発呼し(処理1
06)、所定の呼設定手順処理を実行して(処理10
7)、Bチャネルを確立し(処理108)、所定のグル
ープ4ファクシミリ伝送手順を実行して、蓄積した画情
報を宛先端末に送信する(処理109)。このとき、入
力された資料名を送信画情報の文書名として宛先端末に
通知する。
【0145】画情報の送信動作を終了すると、Bチャネ
ルを終了し(処理110)、所定の呼切断復旧手順を実
行して呼を切断復旧し(処理111)、一連の画情報送
信処理を終了し、次いで、送信した画情報を磁気ディス
ク装置23に保存して(処理112)、この処理を終了
する。
【0146】このようにして、会議資料を送信すると、
そのときに指定した資料名が文書名として登録されて相
手端末に通知されるとともに、会議資料の画情報を磁気
ディスク装置23に保存したときに形成される文書管理
情報(図示略)に登録される。
【0147】また、この画情報伝送動作の相手端末で
は、受信した画情報を蓄積するときに、通知された資料
名を文書管理情報に登録して、その資料名で目的の会議
資料を検索できるようにしている。
【0148】会議資料の送信が終了すると、いずれかの
静止画会議装置1のユーザは、自端末に会議送信要求を
して、会議通信を行なうために相手端末を発呼する。こ
のときの処理例を図21に示す。なお、この場合、初期
状態の操作権は発呼端末側が有している。
【0149】会議送信要求を受け付けると、まず、電話
番号を入力するための入力画面を表示して、ユーザに宛
先の電話番号を入力させ(処理201)、会議通信モー
ドの呼設定メッセージSETUPを送出して相手端末を
発呼し(処理202)、所定の呼設定手順を実行して
(処理203)、相手端末との間にBチャネルを確立し
(処理204)、上述したようなBチャネル上の伝送前
手順を実行した後に(処理205)、上述したと同様な
C&Iモードのデータ伝送手順を実行して、相手端末と
の間で、既に送信(受信)している会議資料などを参照
した静止画会議動作を行う(処理206)。
【0150】静止画会議動作を終了すると、上述したよ
うなBチャネルの終了手順を行ない(処理207)、所
定の呼切断復旧手順を実行して呼を復旧し(処理20
8)、一連の静止画会議動作を終了する。
【0151】さて、このような静止画会議動作では、参
照する会議資料を指定するとき、会議資料の指定動作
は、その会議資料を送信した端末側から行なう。また、
会議資料を指定する端末が操作権を有していないときに
は、会議資料の送信動作に先立って、送信権の移動操作
を行なう。
【0152】この会議資料の指定時には、最初に、会議
資料を一覧表示し、その一覧表示から、ユーザに目的の
会議資料を選択させ、その選択された会議資料を自端末
に表示するとともに、相手端末に同一会議資料の表示を
指令するコマンドを送出する。
【0153】図23は、会議資料を選択/表示するとき
の処理例を示している。
【0154】まず、磁気ディスク装置23に蓄積してい
る画情報のうち資料名が付加されているものを探し、そ
のファイル番号と資料名を一覧表示する表示情報を形成
して、会議情報を液晶表示器5に一覧表示する(処理3
01)。
【0155】次に、タッチパネル装置6から入力座標信
号が出力されるまで待つ(判断302のNOループ)。
ユーザがタッチペン7でタッチパネル装置6をタッチ操
作して、タッチパネル装置6から入力座標信号が出力さ
れて、判断302の結果がYESになるときには、その
入力座標信号の値に基づいて、表示画面上の座標を算出
し(処理303)、その座標が、一覧表示したいずれか
の項目の表示領域に含まれているかどうかを調べる(判
断304)。
【0156】ユーザが、液晶表示器5に表示されている
一覧表示のいずれかの項目を、タッチペン7でタッチ操
作した場合で、判断304の結果がYESになるときに
は、そのタッチ操作された項目を判定し、その項目に表
示している会議資料のファイル番号を得て(処理30
5)、そのファイル番号の画情報ファイルを磁気ディス
ク装置23から読み出して(ファイルオープン)、その
第1ページの画情報を符号化復号化装置45で元の画信
号に復号化し、その先頭部分の画像を液晶表示器5に表
示出力する(処理306)。
【0157】それとともに、タッチ操作された項目と判
定した項目に表示している会議資料の資料名を得て、そ
の資料名を指定したファイルオープンコマンドを相手端
末に送出する(処理307)。
【0158】これにより、資料名が指定されたファイル
オープンコマンドを受信した端末では、文書管理情報の
うち、指定された資料名が登録されているものを探し、
その探し出した文書管理情報に対応した画情報ファイル
を磁気ディスク装置23から読み出して(ファイルオー
プン)、その第1ページの画情報を符号化復号化装置4
5で元の画信号に復号化し、その先頭部分の画像を液晶
表示器5に表示出力する。
【0159】これにより、静止画会議通信を行なってい
る2つの静止画会議装置1の液晶表示器5に、同じ会議
資料の第1ページの先頭部分の画像が表示され、両端末
のユーザが、同一の会議資料を視認することができる。
【0160】一方、ファイルオープンコマンドを送出し
た端末では、次に、描画不許可領域を設定するかどうか
の問い合わせガイダンスメッセージを液晶表示器5に表
示する(処理308)。
【0161】この描画不許可領域設定ガイダンスメッセ
ージに対して、描画不許可領域を設定することが、ユー
ザから指定されたときには(判断309の結果がYE
S)、矩形状の描画不許可領域の左下の点と、右上の点
の2点の座標を入力させ(処理310)、この2点の座
標が入力されると、描画不許可領域を判定して保存する
とともに(処理311)、その2点の座標を指定した状
態で、描画不許可領域を設定する描画不許可領域設定コ
マンドを相手端末に送出し(処理312)、一連の資料
指定処理を終了する。
【0162】また、この描画不許可領域設定コマンドを
受信した端末では、そのときに設定された描画不許可領
域の座標を、その第1ページの描画不許可領域として保
存する。
【0163】このようにして、本実施例では、会議資料
を一覧表示してユーザに選択させた後に、その選択され
た会議資料の第1ページの画像を表示するとともに、そ
の第1ページの画像について描画不許可領域を設定する
ようにしているので、その会議資料について、描画不許
可領域を迅速に設定することができる。
【0164】さて、このようにして、使用する会議資料
の選択が終了すると、通話機能を用いて、両端末のユー
ザがテレライティング通信機能を使用することを確認
し、両端末のユーザは、自端末の静止画会議装置1のタ
ッチパネル装置6をタッチペン装置7で適宜に操作し
て、おのおのテレライティングアプリケーションを起動
する。これにより、それ以降は、表示している会議資料
を参照したテレライティング通信機能と、通話機能を用
いた静止画会議通信が行なわれる。
【0165】図23,24,25は、操作権をもつ端末
が実行するテレライティングアプリケーションの処理例
の要部(部分)を示している。
【0166】このテレライティングアプリケーションで
は、最初に、タッチパネル装置6がタッチペン7により
タッチ操作されて、タッチパネル装置6から入力座標信
号が出力されることを監視している(判断501のNO
ループ)。
【0167】タッチパネル装置6がタッチ操作されて入
力座標信号の出力を検出し、判断501の結果がYES
になると、その入力座標信号に基づいて、表示画面上の
タッチ入力座標を算出する(処理502)。
【0168】そして、そのタッチ入力座標が、画面スク
ロールシンボルの表示領域、前ページボタンの表示領
域、次ページボタンの表示領域、描画ボタンの表示領
域、編集ボタンの表示領域、画面ボタンの表示領域、フ
ァイルボタンの表示領域、マーカボタンの表示領域、終
了ボタンの表示領域、あるいは、文書表示領域の、いず
れの領域に含まれているかどうかを調べる(判断50
3,504,505,506,507,508,50
9,510,511,512)。いずれの領域にも含ま
れていない場合で、判断512の結果がNOになるとき
には、そのタッチ入力座標を無視して判断501に戻
り、次のタッチ操作を検出するまで待機する。
【0169】そのときのタッチ入力座標が、画面スクロ
ール(矢印)シンボルの表示領域に含まれる場合で、判
断503の結果がYESになるときには、スクロール処
理(処理513)を実行する。
【0170】そのときのタッチ入力座標が、前ページボ
タンの表示領域に含まれる場合で、判断504の結果が
YESになるときには、前ページ表示処理(処理51
4)を実行する。
【0171】そのときのタッチ入力座標が、次ページボ
タンの表示領域に含まれる場合で、判断505の結果が
YESになるときには、次ページ表示処理(処理51
5)を実行する。
【0172】そのときのタッチ入力座標が、描画ボタン
の表示領域に含まれる場合で、判断506の結果がYE
Sになるときには、動作モードに描画モードをセットし
て、描画処理(処理516)を実行する。
【0173】そのときのタッチ入力座標が、編集の表示
領域に含まれる場合で、判断507の結果がYESにな
るときには、動作モードに編集モードをセットして、編
集処理(処理517)を実行する。
【0174】そのときのタッチ入力座標が、画面ボタン
の表示領域に含まれる場合で、判断508の結果がYE
Sになるときには、画面切換処理(処理518)を実行
する。
【0175】そのときのタッチ入力座標が、ファイルボ
タンの表示領域に含まれる場合で、判断509の結果が
YESになるときには、保存処理(処理519)を実行
する。
【0176】そのときのタッチ入力座標が、マーカボタ
ンの表示領域に含まれる場合で、判断510の結果がY
ESになるときには、動作モードにマーカモードをセッ
トして、マーカ表示処理(処理520)を実行する。
【0177】そのときのタッチ入力座標が、終了ボタン
の表示領域に含まれる場合で、判断511の結果がYE
Sになるときには、テレライティング終了処理(処理5
21)を実行する。
【0178】そのときのタッチ入力座標が、文書表示領
域に含まれる場合で、判断512の結果がYESになる
ときには、そのときの動作モードが、描画モード、編集
モード、あるいは、マーカモードのいずれかの動作モー
ドになっているかどうかを調べる(判断522,52
3,524)。いずれのモードも設定されていない場合
で、判断524の結果がNOになるときには、そのタッ
チ入力座標を無視して判断501に戻り、次のタッチ操
作を検出するまで待機する。
【0179】描画モードがセットされていて判断522
の結果がYESになるときには、描画処理の所定の処理
ステップに移行し、編集モードがセットされていて判断
523の結果がYESになるときには、編集処理の所定
の処理ステップに移行し、マーカモードがセットされて
いて判断524の結果がYESになるときには、マーカ
表示処理の所定の処理ステップに移行する。
【0180】スクロール処理の一例を図26に示す。
【0181】まず、タッチ入力座標が画面スクロールシ
ンボルの上矢印、下矢印、左矢印、右矢印のいずれに対
応しているかを調べる(判断601,602,60
3)。
【0182】上矢印が選択された場合で、判断601の
結果がYESになるときには、そのときに文書表示領域
に表示しているページから切り出す表示範囲を所定量下
方向に移動し、文書表示領域の表示内容をその移動後の
表示内容に切り換え(処理604)、上スクロールコマ
ンドを相手端末に送出する(処理605)。
【0183】下矢印が選択された場合で、判断602の
結果がYESになるときには、そのときに文書表示領域
に表示しているページから切り出す表示範囲を所定量上
方向に移動し、文書表示領域の表示内容をその移動後の
表示内容に切り換え(処理606)、下スクロールコマ
ンドを相手端末に送出する(処理607)。
【0184】左矢印が選択された場合で、判断603の
結果がYESになるときには、そのときに文書表示領域
に表示しているページから切り出す表示範囲を所定量左
方向に移動し、文書表示領域の表示内容をその移動後の
表示内容に切り換え(処理608)、左スクロールコマ
ンドを相手端末に送出する(処理609)。
【0185】右矢印が選択された場合で、判断603の
結果がNOになるときには、そのときに文書表示領域に
表示しているページから切り出す表示範囲を所定量左方
向に移動し、文書表示領域の表示内容をその移動後の表
示内容に切り換え(処理610)、右スクロールコマン
ドを相手端末に送出する(処理611)。
【0186】なお、この画面スクロールでは、上下方向
の画面切換は、ページ境界で制限され(ページ束縛あ
り)、前後のページの内容が同時に文書表示領域に表示
されることがない。ただし、システム全体の処理能力か
らみて、2ページ分あるいは3ページ分の画情報の復号
化処理および復号化後の画信号の保存が可能な場合(例
えば、磁気ディスク装置23に保存するとよい)には、
上下方向の画面切換をページ境界で制限する必要はな
い。
【0187】図27は、前ページ表示処理の一例を示し
ている。
【0188】まず、文書表示領域の表示内容を、そのと
きに表示しているページの1つ前のページの先頭画面に
切り換えて(処理701)、前ページコマンドを相手端
末に送出する(処理702)。ただし、表示中のページ
が第1ページの場合には、処理701では、第1ページ
の先頭画面に表示内容を切り換える。
【0189】図28は、次ページ表示処理の一例を示し
ている。
【0190】まず、文書表示領域の表示内容を、そのと
きに表示しているページの1つ次のページの先頭画面に
切り換えて(処理801)、次ページコマンドを相手端
末に送出する(処理802)。ただし、表示中のページ
が最終ページの場合には、処理801では、最終ページ
の先頭画面に表示内容を切り換える。
【0191】図29は、描画処理の一例を示している。
【0192】まず、選択可能な描画項目を一覧表示する
ためのサブメニューを表示して(処理901)、ユーザ
に描画項目を選択させる(処理902)。ここで、描画
項目としては、例えば、任意の描画をドット単位で行な
うための「自由描画」、指定した2点間を結ぶ直線を描
画するための「直線」、指定した2点を半径とする円を
描画するための「円」、および、指定した2点を対角線
とする長方形を描画するための「長方形」などがあり、
さらに、それぞれを描画する線種(実線、太い実線、点
線)を指定するための項目も含む。またさらに、そのと
きに描画した部分を全て消去する「全消去」、消去した
描画を再度表示する「再描画」、描画を部分的に消去す
る「部分消去」、および、描画を禁止する領域を設定す
る「描画不許可領域設定」の項目を含む。
【0193】次に、タッチパネル装置6がタッチ操作さ
れているかどうかを調べて(判断903)、判断903
の結果がYESになるときには、その入力位置が文書表
示領域内であるかどうかを調べる(判断904)。
【0194】判断904の結果がYESになるときに
は、そのときに指定されている項目の描画操作処理を所
定の1単位処理時間実行して(処理905)、その描画
操作処理結果を表示画面に反映するために、文書表示領
域の表示内容を更新し(処理906)、その1単位処理
時間の表示更新分に相当する描画コマンドを形成して相
手端末に送出して(処理907)、判断903に戻る。
ただし、処理905の描画操作処理において、描画コマ
ンドが形成されているときには、処理907では、その
描画コマンドも送出する。
【0195】また、タッチパネル装置6のタッチ操作が
終了していて、判断903の結果がNOになるときに
は、一旦この処理を終了する。また、タッチ操作位置が
文書表示領域から外れている場合で、判断904の結果
がNOになるときには、判断903に戻る。また、図2
5の判断522の結果がYESになったときには、処理
905に移行して、指定項目の描画操作処理を実行す
る。
【0196】このようにして、描画処理では、サブメニ
ューにより描画項目を選択すると、次に描画項目を変更
するまで、同一描画項目の描画操作が継続して有効にな
る。また、描画操作処理、表示更新処理、および、表示
更新分の描画コマンドの送出処理は、所定の単位処理時
間を1周期として行なわれる。
【0197】図30は、「自由描画」の処理例を示して
いる。
【0198】まず、そのときに描画対象となっているペ
ージに、1つ以上の描画不許可領域が設定されているか
どうかを調べ(判断910)、判断910の結果がYE
Sになるときには、そのときにタッチ操作された座標
が、その描画不許可領域の内部に含まれるかどうかを調
べる(判断911)。判断911の結果がYESになる
ときには、そのときのタッチ操作が、描画不許可領域に
対してなされた場合なので、そのタッチ操作を無視す
る。
【0199】また、判断911の結果がNOになると
き、および、判断910の結果がNOになるときには、
そのときのタッチ操作が有効な場合なので、そのときの
タッチ操作された座標の、原画情報の値(色情報)を取
り出して(処理912)、そのタッチ操作座標と、原画
情報の値の対の情報からなる描画点情報を形成し、その
描画点情報を、そのときの描画対象となっているページ
に対応した所定の描画ファイルバッファに保存する(処
理913)。
【0200】そして、そのときのタッチ操作座標に対応
した表示データを、黒色に更新して(処理914)、1
つのタッチ操作に対する自由描画処理を終了する。
【0201】このようにして、「自由描画」処理では、
タッチ操作された座標の表示データを黒色に更新すると
ともに、タッチ操作された座標と原画情報の値との対か
らなる描画点情報を形成し、描画操作された情報を、原
画情報とは別な情報として管理できるようにしている。
【0202】図31は、「全消去」の処理例を示してい
る。
【0203】まず、そのときの描画対象ページの描画点
情報に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断92
0)、判断920の結果がYESになるときには、未処
理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報のタ
ッチ操作座標の値に対応した表示データを、その描画点
情報の原画情報の値に変更して、1つの描画点情報に対
応した表示データを原画像の値に戻す(処理921)。
次いで、判断920に戻って、残りの未処理の描画点情
報についての処理を実行する。
【0204】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、そのページの表示
内容から、自端末で描画した部分の内容を元の状態に戻
したときで、判断920の結果がNOになるときには、
この「全消去」の処理を終了する。
【0205】このようにして、「全消去」が選択された
ときには、そのときの描画対象ページについて、全ての
描画点情報のタッチ操作座標の値を、原画情報の値に更
新することで、描画された部分の画像を、原画像の状態
に戻している。
【0206】図32は、「再描画」の処理例を示してい
る。
【0207】まず、そのときの描画対象ページの描画点
情報に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断93
0)、判断930の結果がYESになるときには、未処
理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報のタ
ッチ操作座標の値に対応した表示データを、黒色の値に
変更して、1つの描画点情報に対応した表示データを再
描画する(処理931)。次いで、判断920に戻っ
て、残りの未処理の描画点情報についての処理を実行す
る。
【0208】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、そのページの表示
内容について、自端末で描画した部分の内容を再度描画
した状態に戻したときで、判断930の結果がNOにな
るときには、この「再描画」の処理を終了する。
【0209】このようにして、「再描画」が選択された
ときには、そのときの描画対象ページについて、全ての
描画点情報のタッチ操作座標の値を、黒色に変更するこ
とで、描画された内容を再度表示するようにしている。
【0210】図33は、「部分消去」の処理例を示して
いる。
【0211】まず、描画を部分消去する領域を問い合わ
せるための消去領域問い合わせガイダンスメッセージを
液晶表示器5に表示して(処理940)、ユーザに、矩
形状の消去領域の左下の点と右上の点の2点の座標を入
力させる(処理941)。
【0212】次いで、そのときの描画対象ページの描画
点情報に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断9
42)、判断942の結果がYESになるときには、未
処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報の
タッチ操作座標の値が、そのときに指定された消去領域
に含まれるかどうかを調べる(判断943)。
【0213】判断943の結果がYESになるときに
は、そのときのタッチ座標の表示データを、その描画点
情報の原画情報の値に変更して、1つの描画点情報に対
応した表示データを原画像の値に戻す(処理944)。
次いで、判断942に戻って、残りの未処理の描画点情
報についての処理を実行する。
【0214】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、判断942の結果
がNOになるときには、この「部分消去」の処理を終了
する。
【0215】このようにして、「部分消去」が選択され
たときには、そのときの描画対象ページの指定された消
去領域について、全ての描画点情報のタッチ操作座標の
値を、原画情報の値に更新することで、描画された部分
の画像を、原画像の状態に戻している。
【0216】図34は、「描画不許可領域設定」の処理
例を示している。
【0217】まず、描画不許可領域を設定するためのガ
イダンスメッセージを液晶表示器5に表示して(処理9
50)、矩形状の描画不許可領域の左下の点と、右上の
点の2点の座標を入力させ(処理951)、この2点の
座標が入力されると、描画不許可領域を判定して保存す
るとともに、その2点の座標を指定した状態で、描画不
許可領域を設定する描画コマンドを形成し(処理95
2)、この処理を終了する。
【0218】このようにして、「描画不許可領域設定」
が選択されたときには、描画不許可領域の設定入力を実
行したのちに、その入力された領域を、そのときの描画
対象ページの描画不許可領域として記憶するとともに、
その描画不許可領域を設定する描画コマンドを形成す
る。この描画コマンドは、処理907で相手端末に送出
される。
【0219】図35は、編集処理の一例を示している。
この場合、編集項目としては、指定領域の原画像の消去
処理(黒ドットの白ドットへの変換処理)がある。
【0220】まず、タッチパネル装置6がタッチ操作さ
れているかどうかを調べて(判断1001)、判断10
01の結果がYESになるときには、その入力位置が文
書表示領域内であるかどうかを調べる(判断100
2)。
【0221】判断1002の結果がYESになるときに
は、原画像を消去する所定の消去操作処理を所定の1単
位処理時間実行して(処理1003)、その消去操作処
理結果を表示画面に反映するために、文書表示領域の表
示内容を更新し(処理1004)、その1単位処理時間
の表示更新分に相当する消去コマンドを形成して相手端
末に送出して(処理1005)、判断1001に戻る。
【0222】また、タッチパネル装置6のタッチ操作が
終了していて、判断1001の結果がNOになるときに
は、一旦この処理を終了する。また、タッチ操作位置が
文書表示領域から外れている場合で、判断1002の結
果がNOになるときには、判断1001に戻る。また、
図25の判断523の結果がYESになったときには、
処理1003に移行して、消去操作処理を実行する。
【0223】このようにして、編集処理では、消去操作
処理、表示更新処理、および、表示更新分の描画コマン
ドの送出処理は、所定の単位処理時間を1周期として行
なわれる。
【0224】なお、この場合、編集処理では指定領域の
消去処理のみを実現しているが、これ以外の処理、例え
ば、消しゴム処理(正方形領域の連続消去(大・
小))、指定した図形の回転処理(0゜,90゜,18
0゜,270゜)、指定領域の拡大処理、表示中または
指定ページを消去するページ消去処理、指定した矩形領
域の内容をコピーするコピー処理、指定した矩形領域の
内容を移動する移動処理、直前のコマンド(の効果)を
取り消す(実行前の状態に戻す)キャンセル処理などを
追加することができる。
【0225】図36は、画面切換処理の一例を示してい
る。
【0226】まず、選択可能な画面の表示態様項目を一
覧表示するためのサブメニューを表示して(処理110
1)、ユーザに表示態様項目を選択させる(処理110
2)。ここで、表示態様項目としては、例えば、A4版
の1/2ページ程度を表示するための「標準表示」、お
よび、A4版の1ページ全体を表示するための「レイア
ウト表示」などがある。
【0227】次に、選択された表示態様項目に表示画面
の表示内容を更新し(処理1103)、選択された表示
態様項目を指定した画面コマンドを相手端末に送出する
(処理1104)。
【0228】このようにして、画面切換処理では、文書
表示領域の表示態様を標準表示あるいはレイアウト表示
のいずれかに切換えることができる。
【0229】なお、画面切換処理として、さらに、指定
ページに表示移動するページ表示を設けるようにしても
よい。
【0230】図37は、保存処理の一例を示している。
【0231】まず、現在表示している文書ファイルを保
存することを確認するとともに、保存するときの文書名
(資料名)を入力するガイダンスメッセージを表示して
(処理1201)、ユーザの文書ファイル保存の意志を
再度確認する。
【0232】この保存確認ガイダンスメッセージに対し
て、保存することをユーザが指定したときには(判断1
202の結果がYES)、そのときのテレライティング
通信で自端末のユーザが描画した内容を保存するため
に、おのおののページについて、描画ファイルバッファ
に記憶されている描画点情報のタッチ操作座標に対応し
た表示データの値を黒色に変更し、その変更を含めた文
書情報を符号化圧縮して保存ファイルとして形成する
(処理1203)。
【0233】次いで、そのときに資料名が入力されてい
るかどうかを調べる(判断1204)。判断1204の
結果がYESになるときには、入力された資料名を文書
管理情報に登録した状態で、そのときの保存ファイルを
磁気ディスク装置23に保存し(処理1205)、新た
な資料名を指定した状態で、保存コマンドを相手端末に
送出する(処理1206)。
【0234】また、判断1204の結果がNOになると
きには、同一会議資料名の文書として、そのときの保存
ファイルを磁気ディスク装置23に保存し(処理120
7)、その資料名を指定した状態で保存コマンドを相手
端末に送出する(処理1208)。
【0235】また、保存確認ガイダンスメッセージに対
して、保存しないことをユーザが指定したときには、即
この処理を終了する。
【0236】このようにして、保存処理では、保存文書
の会議資料名が新たに入力されたときには、その新たな
資料名の文書として表示中の文書が保存される。また、
新たな資料名が入力されなかったときには、元の文書の
内容は、表示中の文書の内容で書き換えられる。
【0237】なお、ここでは、1つのファイルを表示し
ている状態で行なう処理を示したので、ファイルボタン
をタッチ操作したときに、保存処理のみを実行できるよ
うにしているが、さらに、表示中の文書を保存した後に
別の会議資料を連続的に読み込む別文書読み込み処理、
白紙の状態から資料を作成する新規文書作成処理、スキ
ャナ装置3を用いて新たな文書を読み込むスキャナ読み
込み処理などを設けることもできる。
【0238】図38は、マーカ表示処理の一例を示して
いる。
【0239】まず、このときの入力座標にマーカポイン
タ画像(ピクトグラム)の指示点が一致するように、マ
ーカポインタ画像を重ね合わせ表示して(処理130
1)、入力座標を指定した状態で、マーカ表示コマンド
を相手端末に送出する(処理1302)。また、図25
の判断524の結果がYESになったときには、処理1
303に移行して、マーカ表示動作を実行する。
【0240】このようにして、マーカ表示処理では、タ
ッチ操作された位置にマーカポインタ画像が表示され
る。
【0241】図39は、テレライティング終了処理の一
例を示している。
【0242】まず、そのときに表示している文書に、な
んらかの訂正がなされており、更新ファイルであるかど
うかを調べる(判断1401)。判断1401の結果が
YESになるときには、現在表示している文書ファイル
を保存することを確認するとともに、保存するときの文
書名(資料名)を入力するガイダンスメッセージを表示
して(処理1402)、ユーザの文書ファイル保存の意
志を再度確認する。
【0243】この保存確認ガイダンスメッセージに対し
て、保存することをユーザが指定したときには(判断1
403の結果がYES)、そのときのテレライティング
通信で自端末のユーザが描画した内容を保存するため
に、おのおののページについて、描画ファイルバッファ
に記憶されている描画点情報のタッチ操作座標に対応し
た表示データの値を黒色に変更し、その変更を含めた文
書情報を符号化圧縮して保存ファイルとして形成する
(処理1404)。
【0244】次いで、そのときに資料名が入力されてい
るかどうかを調べる(判断1405)。判断1405の
結果がYESになるときには、入力された資料名を文書
管理情報に登録した状態で、そのときの保存ファイルを
磁気ディスク装置23に保存し(処理1406)、新た
な資料名を指定した状態で、保存コマンドを相手端末に
送出する(処理1407)。
【0245】また、判断1405の結果がNOになると
きには、同一会議資料名の文書として、そのときの保存
ファイルを磁気ディスク装置23に保存し(処理140
8)、その資料名を指定した状態で保存コマンドを相手
端末に送出する(処理1409)。
【0246】このようにして、文書の保存を実行する
と、次いで、テレライティング終了コマンドを相手端末
に送出した後に(処理1410)、テレライティングア
プリケーションを終了する(処理1411)。
【0247】また、表示中の文書に訂正がない場合で判
断1401の結果がNOになるとき、および、保存問い
合わせガイダンスメッセージに対して、ユーザが保存し
ないことを指定した場合で判断1403の結果がNOに
なるときには、即処理1410に移行し、テレライティ
ングアプリケーションを終了する。
【0248】このようにして、テレライティング終了処
理では、そのときに表示している文書が更新されている
ときには、その文書を保存するか否かを問い合わせるよ
うにしているので、それまでにユーザが行なった描画作
業などが無駄になるような事態を回避できる。
【0249】一方、操作権をもたない端末は、相手端末
からのコマンドを受信することを待機しており、1つの
コマンドを受信すると、図40,41,42に示したよ
うな処理を行なう。
【0250】まず、受信したコマンドが、ファイルオー
プンコマンド、上スクロールコマンド、下スクロールコ
マンド、左スクロールコマンド、右スクロールコマン
ド、前ページコマンド、次ページコマンド、描画コマン
ド、消去コマンド、画面コマンド、マーカ表示コマン
ド、保存コマンド、終了コマンドのいずれであるかを調
べる(判断1501,1502,1503,1504,
1505,1506,1507,1508,1509,
1510,1511,1512)。
【0251】ファイルオープンコマンドを受信した場合
で、判断1501の結果がYESになるときには、ファ
イル管理情報のうち、相手番号情報の内容がそのときの
相手端末のISDN番号と同じ値で、かつ、資料名情報
の内容が指定された資料名と同じものを探す(処理15
13)。
【0252】次いで、その探し出したファイル管理情報
のファイル番号を得て、そのファイル番号の画情報ファ
イルを磁気ディスク装置23から読み出して(ファイル
オープン)、その第1ページの画情報を符号化復号化装
置45で元の画信号に復号化し、その先頭部分の画像を
液晶表示器5に表示出力する(処理1514)。
【0253】上スクロールコマンドを受信した場合で、
判断1502の結果がYESになるときには、そのとき
に文書表示領域に表示しているページから切り出す表示
範囲を所定量下方向に移動し、文書表示領域の表示内容
をその移動後の表示内容に切り換える(処理151
5)。
【0254】下スクロールコマンドを受信した場合で、
判断1503の結果がYESになるときには、そのとき
に文書表示領域に表示しているページから切り出す表示
範囲を所定量上方向に移動し、文書表示領域の表示内容
をその移動後の表示内容に切り換える(処理151
6)。
【0255】左スクロールコマンドを受信した場合で、
判断1504の結果がYESになるときには、そのとき
に文書表示領域に表示しているページから切り出す表示
範囲を所定量左方向に移動し、文書表示領域の表示内容
をその移動後の表示内容に切り換える(処理151
7)。
【0256】右スクロールコマンドを受信した場合で、
判断1505の結果がNOになるときには、そのときに
文書表示領域に表示しているページから切り出す表示範
囲を所定量左方向に移動し、文書表示領域の表示内容を
その移動後の表示内容に切り換える(処理1518)。
【0257】なお、この画面スクロールでは、上述した
ように、上下方向の画面切換はページ境界で制限され
る。
【0258】前ページコマンドを受信した場合で、判断
1506の結果がYESになるときには、文書表示領域
の表示内容を、そのときに表示しているページの1つ前
のページの先頭画面に切り換える(処理1519)。た
だし、表示中のページが第1ページの場合には、第1ペ
ージの先頭画面に表示内容を切り換える。
【0259】次ページコマンドを受信した場合で、判断
1507の結果がYESになるときには、文書表示領域
の表示内容を、そのときに表示しているページの1つ次
のページの先頭画面に切り換える(処理1520)。た
だし、表示中のページが最終ページの場合には、最終ペ
ージの先頭画面に表示内容を切り換える。
【0260】描画コマンドを受信した場合で、判断15
08の結果がYESになるときには、そのコマンドに付
加されている表示更新データに基づいて描画処理を行な
い(処理1521)、文書表示領域の表示内容を更新す
る(処理1522)。
【0261】消去コマンドを受信した場合で、判断15
09の結果がYESになるときには、そのコマンドに付
加されている表示更新データに基づいて原画像に対する
消去操作処理を行ない(処理1523)、文書表示領域
の表示内容を更新する(処理1524)。
【0262】画面コマンドを受信した場合で、判断15
10の結果がYESになるときには、表示画面の表示内
容を、指定された表示態様項目に更新する(処理152
5)。
【0263】マーカコマンドを受信した場合で、判断1
511の結果がYESになるときには、指定された入力
座標にマーカポインタ画像の指示点が一致するように、
マーカポインタ画像を重ね合わせ表示する(処理152
6)。
【0264】保存コマンドを入力した場合で、判断15
12の結果がYESになるときには、そのときのテレラ
イティング通信で自端末のユーザが描画した内容を保存
するために、おのおののページについて、描画ファイル
バッファに記憶されている描画点情報のタッチ操作座標
に対応した表示データの値を黒色に変更し、その変更を
含めた文書情報を符号化圧縮して保存ファイルとして形
成する(処理1527)。そして、そのときに通知され
た資料名でその保存ファイルを磁気ディスク装置23に
保存する(処理1528)。
【0265】また、終了コマンドを受信した場合で、判
断1512の結果がNOになるときには、テレライティ
ングアプリケーションを終了する(処理1529)。
【0266】このようにして、操作権をもたない端末で
は、相手端末から送出されるコマンドに対応して表示画
面の内容を更新し、その結果、両方の端末でほぼ同一の
画面が表示され、静止画会議通信を円滑に行なうことが
できる。また、保存コマンドを受信したとき、自端末に
表示している表示データのうち、自端末のユーザが描画
した内容については、描画ファイルバッファに保存され
ているので、その内容を保存ファイルに反映した状態の
保存ファイルを形成して、保存する。
【0267】ところで、操作権の受け渡しは、例えば、
次のように行なうことができる。
【0268】図4に示したように、文書表示領域の左側
の下部に「ペン入力できます」と表示されている領域
(以下、操作権表示領域という)に、この「ペン入力で
きます」というメッセージが表示されているときには、
この端末が操作権をもつ。また、操作権をもたない端末
では、操作権表示領域に「ペン入力できません」という
メッセージが表示される。
【0269】操作権をもつ端末が、相手端末に操作権を
渡すときには、ユーザは、操作権表示領域をタッチ操作
する。これにより、相手端末に操作権を渡すためのコマ
ンドが相手端末に送出される。
【0270】操作権の受け渡しが成功すると、操作権表
示領域の表示内容が「ペン入力できません」に切り替わ
り、操作権をもたない状態に変化したことが表示され
る。相手端末では、操作権表示領域の表示内容が「ペン
入力できます」に切り替わり、操作権をもつ状態に変化
したことが表示される。
【0271】一方、操作権をもたない端末が、相手端末
に操作権を要求するときには、ユーザは、操作権表示領
域をタッチ操作する。これにより、相手端末に操作権を
要求するためのコマンドが相手端末に送出される。
【0272】操作権の受け渡しが成功すると、操作権表
示領域の表示内容が「ペン入力できます」に切り替わ
り、操作権をもつ状態に変化したことが表示される。相
手端末では、操作権表示領域の表示内容が「ペン入力で
きません」に切り替わり、操作権をもたない状態に変化
したことが表示される。
【0273】したがって、例えば、図43(a)に示す
ような画像の会議資料があったとき、同図(b)に示す
ように、点P1,P2で描画不許可領域を設定すると、
同図(c)に示すように、この設定した描画不許可領域
には描画することができない。
【0274】また、図44(a)に示すように、図43
(a)の原画に描画したとき、同図(b)に示すよう
に、消去領域を設定して部分消去すると、同図(c)に
示すように、その消去領域の部分の描画のみが消去され
る。この状態から、再描画を指定すると、同図(a)の
状態に戻る。
【0275】ところで、上述した実施例では、自端末の
ユーザが描画した部分のみを操作できるようにしている
が、相手端末のユーザが描画した部分も操作するように
することもできる。
【0276】その場合、操作権をもっている端末が実行
する「自由描画」の処理例を図45に示す。
【0277】まず、そのときに描画対象となっているペ
ージに、1つ以上の描画不許可領域が設定されているか
どうかを調べ(判断1601)、判断1601の結果が
YESになるときには、そのときにタッチ操作された座
標が、その描画不許可領域の内部に含まれるかどうかを
調べる(判断1602)。判断1602の結果がYES
になるときには、そのときのタッチ操作が、描画不許可
領域に対してなされた場合なので、そのタッチ操作を無
視する。
【0278】また、判断1601の結果がNOになると
き、および、判断1602の結果がNOになるときに
は、そのときのタッチ操作が有効な場合なので、そのと
きのタッチ操作された座標の、原画情報の値(色情報)
を取り出して(処理1603)、そのタッチ操作座標
と、原画情報の値の対の情報からなる描画点情報を形成
し、その描画点情報を、そのときの描画対象となってい
るページに対応した所定の描画ファイルバッファに保存
する(処理1604)。
【0279】そして、そのときのタッチ操作座標に対応
した表示データを、黒色に更新して(処理1605)、
そのときのタッチ操作座標を指定した自由描画をあらわ
す描画コマンドを形成し(処理1606)、1つのタッ
チ操作に対する自由描画処理を終了する。この処理16
06で形成された描画コマンドは、処理907で相手端
末に送出される。
【0280】図46は、操作権をもっている端末が実行
する「全消去」の処理例を示している。
【0281】まず、全消去をあらわす描画コマンドを形
成する(処理1610)。この処理1610で形成され
た描画コマンドは、処理907で相手端末に送出され
る。次いで、そのときの描画対象ページの描画点情報
に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断161
1)、判断1611の結果がYESになるときには、未
処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報の
タッチ操作座標の値に対応した表示データを、その描画
点情報の原画情報の値に変更して、1つの描画点情報に
対応した表示データを原画像の値に戻す(処理161
2)。次いで、判断1611に戻って、残りの未処理の
描画点情報についての処理を実行する。
【0282】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、そのページの表示
内容から、自端末で描画した部分の内容を元の状態に戻
したときで、判断1611の結果がNOになるときに
は、この「全消去」の処理を終了する。
【0283】図47は、操作権をもっている端末が実行
する「再描画」の処理例を示している。
【0284】まず、再描画をあらわす描画コマンドを形
成する(処理1620)。この処理1620で形成され
た描画コマンドは、処理907で相手端末に送出され
る。次いで、そのときの描画対象ページの描画点情報
に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断162
1)、判断1621の結果がYESになるときには、未
処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報の
タッチ操作座標の値に対応した表示データを、黒色の値
に変更して、1つの描画点情報に対応した表示データを
再描画する(処理1622)。次いで、判断1621に
戻って、残りの未処理の描画点情報についての処理を実
行する。
【0285】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、そのページの表示
内容について、自端末で描画した部分の内容を再度描画
した状態に戻したときで、判断1621の結果がNOに
なるときには、この「再描画」の処理を終了する。
【0286】図48は、操作権をもっている端末が実行
する「部分消去」の処理例を示している。
【0287】まず、描画を部分消去する領域を問い合わ
せるための消去領域問い合わせガイダンスメッセージを
液晶表示器5に表示して(処理1630)、ユーザに、
矩形状の消去領域の左下の点と右上の点の2点の座標を
入力させる(処理1631)。消去領域の座標が入力さ
れると、その2点の座標を指定した状態で、部分消去を
あらわす描画コマンドを形成する(処理1632)。こ
の処理1632で形成された描画コマンドは、処理90
7で相手端末に送出される。
【0288】次いで、そのときの描画対象ページの描画
点情報に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断1
633)、判断1633の結果がYESになるときに
は、未処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点
情報のタッチ操作座標の値がそのときに指定された消去
領域に含まれるかどうかを調べる(判断1634)。
【0289】判断1634の結果がYESになるときに
は、そのときのタッチ座標の表示データを、その描画点
情報の原画情報の値に変更して、1つの描画点情報に対
応した表示データを原画像の値に戻す(処理163
5)。次いで、判断1633に戻って、残りの未処理の
描画点情報についての処理を実行する。
【0290】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、判断1633の結
果がNOになるときには、この「部分消去」の処理を終
了する。
【0291】図49は、操作権をもたない端末が、タッ
チ座標が指定された状態の自由描画の描画コマンドを受
信したときに実行する処理例を示す。
【0292】そのときに相手端末から通知されたタッチ
操作座標の、原画情報の値(色情報)を取り出して、そ
のタッチ操作座標と、原画情報の値の対の情報からなる
描画点情報を形成し、その描画点情報を、そのときの描
画対象となっているページに対応した所定の描画ファイ
ルバッファに保存する(処理1701)。そして、その
ときのタッチ操作座標に対応した表示データを、黒色に
更新する(処理1702)。
【0293】図50は、操作権をもたない端末が、全消
去の描画コマンドを受信したときに実行する処理例を示
している。
【0294】そのときの描画対象ページの描画点情報
に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断171
0)、判断1710の結果がYESになるときには、未
処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報の
タッチ操作座標の値に対応した表示データを、その描画
点情報の原画情報の値に変更して、1つの描画点情報に
対応した表示データを原画像の値に戻す(処理171
1)。次いで、判断1710に戻って、残りの未処理の
描画点情報についての処理を実行する。
【0295】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、そのページの表示
内容から、自端末で描画した部分の内容を元の状態に戻
したときで、判断1710の結果がNOになるときに
は、この「全消去」の処理を終了する。
【0296】図51は、操作権をもたない端末が、再描
画の描画コマンドを受信したときに実行する処理例を示
している。
【0297】そのときの描画対象ページの描画点情報
に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断172
0)、判断1720の結果がYESになるときには、未
処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報の
タッチ操作座標の値に対応した表示データを、黒色の値
に変更して、1つの描画点情報に対応した表示データを
再描画する(処理1721)。次いで、判断1720に
戻って、残りの未処理の描画点情報についての処理を実
行する。
【0298】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、そのページの表示
内容について、自端末で描画した部分の内容を再度描画
した状態に戻したときで、判断1720の結果がNOに
なるときには、この「再描画」の処理を終了する。
【0299】図48は、操作権をもたない端末が、消去
領域の座標が指定された状態の部分消去の描画コマンド
を受信したときに実行する処理例を示している。
【0300】そのときの描画対象ページの描画点情報
に、未処理のものがあるかどうかを調べ(判断173
0)、判断1730の結果がYESになるときには、未
処理の描画点情報を1つ取り出して、その描画点情報の
タッチ操作座標の値がそのときに通知された消去領域に
含まれるかどうかを調べる(判断1731)。
【0301】判断1731の結果がYESになるときに
は、そのときのタッチ座標の表示データを、その描画点
情報の原画情報の値に変更して、1つの描画点情報に対
応した表示データを原画像の値に戻す(処理173
2)。次いで、判断1730に戻って、残りの未処理の
描画点情報についての処理を実行する。
【0302】また、そのときの描画対象ページの全ての
描画点情報に関する処理を終了して、判断1730の結
果がNOになるときには、この「部分消去」の処理を終
了する。
【0303】このようにして、操作権を持つ端末で、自
由描画、全消去、再描画、部分消去の描画操作が実行さ
れたときには、それぞれ対応する描画コマンドを形成し
て相手端末に送出するとともに、その描画コマンドを受
信した操作権をもたない端末では、それぞれの描画コマ
ンドに対応した描画処理を実行しているので、通信中の
端末で同じ画面が表示され、したがって、静止画会議通
信を適切に実行することができる。
【0304】また、おのおのの端末で、自端末のユーザ
の描画点情報と、相手端末のユーザの描画点情報を記憶
しているので、それぞれのユーザの描画を適宜に操作す
ることができ、したがって、さらに自由度の高い静止画
会議通信を実行することができる。
【0305】この場合、ファイル保存時に形成する保存
ファイルは、自端末のユーザの描画点情報と、相手端末
のユーザの描画点情報をそれぞれ反映した内容の文書情
報を形成するとよい。
【0306】なお、上述した実施例では、自端末のユー
ザの描画点情報と、相手端末のユーザの描画点情報を区
別しないで記憶しているが、これらを区別して記憶する
こともできる。その場合、さらに自由度の高い静止画会
議通信を実現することができる。
【0307】また、描画点情報、全消去情報、再描画情
報、および、消去領域情報などに、時系列情報を含ませ
ることで、描画操作の順序性を保持することができ、そ
の結果、より確実な保存ファイルを形成することができ
る。それとともに、操作の再現をより確実に実行するこ
とができる。
【0308】また、上述した各実施例では、設定した描
画不許可領域には、自端末のユーザおよび相手端末のユ
ーザの描画をともに禁止しているが、その描画不許可領
域を設定したユーザについては、その領域に対する描画
を許すようにしてもよい。
【0309】ところで、上述した各実施例では、ポイン
ト−ポイント接続の接続形態をした場合について説明し
たが、本発明は、マルチポイント接続の接続形態をした
場合についても、同様に適用することができる。
【0310】また、上述した各実施例では、テレライテ
ィング通信機能を備えた静止画会議装置に本発明を適用
した場合について説明したが、本発明は、テレライティ
ング通信機能のみを備えた端末装置についても同様にし
て適用することができる。
【0311】また、描画不許可領域の設定を解除するこ
ともできる。
【0312】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
手書き入力不許可領域を設定すると、その手書き入力不
許可領域には、相手端末のユーザ、または、自端末およ
び相手端末のユーザは、描画することができないので、
その設定以前の画像を保護することができる。また、自
端末のユーザ、または、自端末および相手端末のユーザ
が描画した描画情報を記憶しているので、描画を再現す
ることができ、テレライティング装置の使い勝手が向上
するという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる静止画会議装置を示
す概略斜視図。
【図2】テレライティング通信機能を説明するための概
略図。
【図3】マルチウインド操作環境について説明するため
の概略図。
【図4】テレライティングアプリケーション画面の一例
を示す概略図。
【図5】テレライティング通信機能での座標の指定につ
いて説明するための概略図。
【図6】図1の装置の構成例を示すブロック図。
【図7】通信制御装置の一例を示すブロック図。
【図8】表示制御装置の一例を示すブロック図。
【図9】図1の装置のハードおよびソフトのシステム構
成を示すブロック図。
【図10】ISDNを伝送路として用いる電話端末の呼
制御の一例を示すタイムチャート。
【図11】呼制御用の信号の信号形式の一例を示す概略
図。
【図12】ISDNを伝送路として用いるグループ4フ
ァクシミリ装置の伝送手順の一例を示すタイムチャー
ト。
【図13】マルチフレームのフレーム構成の一例を示す
概略図。
【図14】1つのフレームの信号構成の一例を示す概略
図。
【図15】フレーム調整信号の一例を示す概略図。
【図16】ビット割当信号の一例を示す概略図。
【図17】信号の送出順序を説明するための概略図。
【図18】TTC標準JT−H.242(CCITT勧
告H.242に対応した国内規格)の一般的な手順例を
示したタイムチャート。
【図19】図1の装置が実行する伝送手順の一例を示し
たタイムチャート。
【図20】グループ4ファクシミリ送信要求を受け付け
たときの処理例を示すフローチャート。
【図21】会議送信要求時の処理例を示すフローチャー
ト。
【図22】ファイル選択時の処理例を示すフローチャー
ト。
【図23】操作権をもつ端末の要部処理の一部を示すフ
ローチャート。
【図24】操作権をもつ端末の要部処理の別の部分を示
すフローチャート。
【図25】操作権をもつ端末の要部処理のさらに別の部
分を示すフローチャート。
【図26】スクロール処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図27】前ページ処理の一例を示すフローチャート。
【図28】次ページ処理の一例を示すフローチャート。
【図29】描画処理の一例を示すフローチャート。
【図30】自由描画処理の一例を示すフローチャート。
【図31】全消去処理の一例を示すフローチャート。
【図32】再描画処理の一例を示すフローチャート。
【図33】部分消去処理の一例を示すフローチャート。
【図34】描画不許可領域設定処理の一例を示すフロー
チャート。
【図35】編集処理の一例を示すフローチャート。
【図36】画面切換処理の一例を示すフローチャート。
【図37】ファイル処理の一例を示すフローチャート。
【図38】マーカ表示処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図39】テレライティング終了処理の一例を示すフロ
ーチャート。
【図40】操作権をもたない端末の要部処理の一部を示
すフローチャート。
【図41】操作権をもたない端末の要部処理の他の部分
を示すフローチャート。
【図42】操作権をもたない端末の要部処理のさらに他
の部分を示すフローチャート。
【図43】描画不許可領域を設定したときの描画例を説
明するための概略図。
【図44】部分消去時の画像の一例を示した概略図。
【図45】操作権をもつ端末の自由描画処理の他の例を
示すフローチャート。
【図46】操作権をもつ端末の全消去処理の他の例を示
すフローチャート。
【図47】操作権をもつ端末の再描画処理の他の例を示
すフローチャート。
【図48】操作権をもつ端末の部分消去処理の他の例を
示すフローチャート。
【図49】操作権をもたない端末の自由描画処理の一例
を示すフローチャート。
【図50】操作権をもたない端末の全消去処理の一例を
示すフローチャート。
【図51】操作権をもたない端末の再描画処理の一例を
示すフローチャート。
【図52】操作権をもたない端末の部分消去処理の一例
を示すフローチャート。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を手書き入力するための手書き画像
    入力手段、静止画像を表示するための画像表示手段、相
    手装置との間で所定の通信動作を実行するためのテレラ
    イティング通信手段を備えたテレライティング装置の制
    御方法において、表示画面上の画像入力可能領域に所定
    形状の書込不可領域を設定する書込不可領域設定手段を
    設け、上記書き込み不可領域に対する書き込み動作を禁
    止することを特徴とするテレライティング装置の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 画像を手書き入力するための手書き画像
    入力手段、静止画像を表示するための画像表示手段、相
    手装置との間で所定の通信動作を実行するためのテレラ
    イティング通信手段を備えたテレライティング装置の制
    御方法において、表示画面上の画像入力可能領域に所定
    形状の書込不可領域を設定する書込不可領域設定手段を
    設け、 この書込不可領域設定手段によって設定された書込不可
    領域の座標情報を相手端末に通知する一方、 相手端末から書込不可領域の座標情報が通知されると、
    その通知された座標情報に対応した書き込み不可領域に
    対して、上記手書き画像入力手段による書き込み動作を
    禁止することを特徴とするテレライティング装置の制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記書込不可領域は、矩形領域であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載のテレライ
    ティング装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 画像を手書き入力するための手書き画像
    入力手段、静止画像を表示するための画像表示手段、相
    手装置との間で所定の通信動作を実行するためのテレラ
    イティング通信手段を備えたテレライティング装置の制
    御方法において、画像描画時に手書き画像入力手段から
    入力された描画情報を記憶する描画情報記憶手段を設
    け、自端末で描画入力した画像の再描画、部分消去、お
    よび、全消去を可能としたことを特徴とするテレライテ
    ィング装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 画像を手書き入力するための手書き画像
    入力手段、静止画像を表示するための画像表示手段、相
    手装置との間で所定の通信動作を実行するためのテレラ
    イティング通信手段を備えたテレライティング装置の制
    御方法において、画像描画時に手書き画像入力手段から
    入力された描画情報、および、相手端末から通知された
    描画情報を記憶する描画情報記憶手段を設け、自端末お
    よび相手端末が描画入力した画像の再描画、部分消去、
    および、全消去を可能としたことを特徴とするテレライ
    ティング装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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