JPH06105002B2 - 振動吸収パネル - Google Patents

振動吸収パネル

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JPH06105002B2
JPH06105002B2 JP9673089A JP9673089A JPH06105002B2 JP H06105002 B2 JPH06105002 B2 JP H06105002B2 JP 9673089 A JP9673089 A JP 9673089A JP 9673089 A JP9673089 A JP 9673089A JP H06105002 B2 JPH06105002 B2 JP H06105002B2
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elastic body
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vibration absorbing
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vibration
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哲 吉見
保則 大塚
弥寿郎 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、振動吸収パネルに関し、詳しくは、集合住宅
等の建築物の床や天井に施工されたり、或いは機械の基
礎部分に施工されたりして、建築物や機械等の振動を吸
収するための振動吸収パネルに関する。
(従来の技術) 建築物における上階床での子供の飛び跳ね等の衝撃力に
よる床スラブの振動は、床衝撃音として階下に伝わって
生活騒音の問題となり、また、工場等における機械の振
動は、機械振動音として周囲に伝わって作業環境及び周
辺環境の悪化の問題となる。このため、上階床や機械か
ら発生する振動を効果的に吸収することが望まれてい
る。
そこで、本願出願人は、先に特開昭62−90465号公報に
おいて、第6図に示すような、中空部aを形成した中空
パネルbの前記中空部a内に、弾性体cを介して該中空
部内で振動する高密度体dを設けてなる振動吸収パネル
を提案した。
この振動吸収パネルは、集合住宅等の建築物のコンクリ
ート製床スラブの上に敷設されたり、工場等でこのパネ
ル上に機械等を載置したりして、コンクリート製床スラ
ブや機械が振動する場合に、中空部内の高密度体を振動
させて床スラブや機械の振動エネルギーを減衰させ、こ
れにより、階下に伝わる床衝撃音や機械基礎から発生す
る振動音を減少させようとするものである。
(発明が解決しようとする課題) しかるに、前記振動吸収パネルの下方において施工され
るコンクリート製床スラブは、その厚さ、使用するコン
クリートの種類或いはその下側で施工される梁の間隔等
の条件によって振動特性が異なり、例えば、その厚さが
薄い場合には固有振動数が低く、その厚さが厚い場合に
は固有振動数が高くなる。具体的には、集合住宅におけ
る4m×5m(20m2)の部屋に施工される普通コンクリート
製床スラブの場合において、スラブ厚が130mmの場合に
は固有振動数は25Hzで、スラブ厚が150mmの場合には固
有振動数は40Hzで、スラブ厚が170mmの場合には固有振
動数は60Hz程度が通常である。
このようにコンクリート床スラブは種々の条件によって
固有振動数が異なり、また、機械もその種類によって固
有振動数が異なる。このように固有振動数が異なる場合
において、中空部内の高密度体の固有振動数が、床スラ
ブや機械の固有振動数と近似しておれば振動吸収の効果
は高いが、互いの振動数が大きく異なっている場合に
は、振動吸収の効果は小さくなってしまう。従って、従
来構造の振動吸収パネルによると、設置される条件によ
って振動吸収の効果が異なってしまうため、高密度体と
弾性体による動吸振系の固有振動数が異なる多種類の振
動吸収パネルを予め準備しておく必要があるという問題
があった。
前記に鑑みて、本発明は、動吸振系の固有振動数を設置
条件に合わせて調整できるようにし、これにより、設置
条件に合致した適切な固有振動数を設定して、常に高い
振動吸収性能を発揮できるようにすることを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明は、高密度体に振動
を与える弾性体を中空パネルの外方から適宜圧縮して、
この弾性体のばね定数を中空パネル内で変化させ、これ
により高密度体の固有振動数を調整するものである。
具体的に本発明の講じた解決手段は、中空部を形成した
中空パネルの前記中空部内に、弾性体を介して該中空部
内で振動する高密度体を設けてなる振動吸収パネルを前
提とし、この振動吸収パネルに、前記弾性体の圧縮度を
変化させて該弾性体のばね定数を可変するばね定数調整
機構が設けられている構成とするものである。
(作用) 前記の構成により、ばね定数調整機構により弾性体を圧
縮する程度を増大させると、弾性体は一般に応力に対し
て非線形の歪み特性を有するために、圧縮度の増大に伴
ってばね定数が増大する。このとき、弾性体のばね定数
Kとこれによって支持される高密度体の質量Mで構成さ
れる動吸振系の固有振動数fは、振動の理論式から の関係にあるので、弾性体のばね定数Kを増大させるこ
とにより、動吸振系の固有振動数fを高く設定すること
ができる。また、逆に、ばね定数調整機構により弾性体
を圧縮する程度を減少させると、弾性体のばね定数Kが
減少して、弾性体と高密度体よりなる動吸振系の固有振
動数fを低く設定することができる。
従って、前記のようにして弾性体の圧縮度を変化させる
ことにより、弾性体と高密度体による動吸振系の固有振
動数を、設置される床スラブや機械等の固有振動数と近
似させたり、或いは、振動吸収を行ないたい振動数に合
わせる等して、振動吸収パネルで吸収される振動数の範
囲を自由に選定できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は本発明の一実施例に係る衝撃吸収パ
ネルAの断面構造を示す。1は矩形状の中空パネルであ
って、セメント系板、ケイ酸カルシウム板、ALC板、石
膏板、パーティクルボード、ファイバーボード、合板、
木質セメント板、ゴム板等よりなり、押出し、流込み或
いは組立て等の方法によって、中空パネル1の長さ方向
に貫通する中空部11が幅方向に略等間隔に設けられてい
る。
そして、前記中空部11内には、グラスウールマットや合
成繊維のフェルト等の繊維質材料よりなる弾性体2,
2′、発泡ゴムや発泡プラスチック等の発泡体よりなる
弾性体、或いは、ゴム製、樹脂製、金属製のばね材の弾
性体が、上下2層に配して装着されている。
弾性体2,2′の内部には、鉄や鉛等の金属或いは岩石等
の鉱物等よりなり、中空パネル1本体の材料よりも密度
が大きい帯板状或いは棒状の高密度体3が配設されてい
る。この場合、高密度体3は、弾性体2,2′が板状やマ
ット状の場合には、その内部に埋設或いは上下から弾性
体2,2′で挟持させて設けられ、弾性体2,2′がばね材の
場合には、このばね材によって上下方向から挟持させて
おく。
従って高密度体3は、中空パネル1の表面部12に振動が
加わると、その上下に設けた弾性体2,2′を介して中空
パネル1の内部で上下振動する。このため、中空パネル
1の表面部12に衝撃力が加わると、中空パネル1は上下
方向に振動しようとするが、中空部11内の高密度体3は
慣性により元の位置に留まろうとするので、弾性体2,
2′は変形する。そして、このように弾性体2,2′を変形
させるために、中空パネル1に加わった衝撃エネルギー
が弾性体2,2′を変形させるエネルギーに消費されるの
で、中空パネル1を振動させるエネルギーが小さくな
り、中空パネル全体の振動が減衰される。
上層の弾性体2の上方には、金属或いは硬質プラスチッ
ク等の硬質材料よりなる帯状の押圧板4が、上層の弾性
体2の上面に当接するように配置される一方、この押圧
板4の上方における中空パネル1の表面部12には円筒状
のナット5が嵌着されており、押圧板4の上面はナット
5に螺合したボルト6の先端に当接している。このよう
にすることにより、ボルト6を正方向に回転すると、第
2図に示すように、ボルト6の先端は押圧板4を介して
弾性体2,2′を圧縮し、これに伴って、弾性体2,2′のば
ね定数k1,k2を各々増大させることができ、また、ボル
ト6を逆方向に回転すると、弾性体2の圧縮度が小さく
なって弾性体2のばね定数k1,k2を各々を減少させるこ
とができ、以上説明した押圧板4、ナット5及びボルト
6により、弾性体2,2′の圧縮度を変化させて該弾性体
2,2′のばね定数を可変するばね定数調整機構7が構成
されている。
以下、弾性体2,2′のばね定数k1,k2と、高密度体3に
よる動吸振系の固有振動数f1との関係について説明す
る。
高密度体3の質量をmとし、該高密度体3の上下に設け
た弾性体2,2′のばね定数k1,k2としたとき、中空パネ
ル1内部の動吸振系の固有振動数f1(Hz)は、 で表される。従って、質量mが10kg/m2の高密度体3を
用い、ボルト6を締付けて弾性体2,2′を圧縮し、これ
により弾性体2,2′のばね定数k1,k2を次のようにする
と、高密度体3の上下方向の固有振動数f1は理論上次の
値となる。すなわち、 k1+k2=0.2×106N/m3にすると、 f1=23Hzとなり、 k1+k2=0.5×106N/m3にすると、 f1=37Hzとなり、 k1+k2=1.0×106N/m3にすると、 f1=50Hzとなる。
このようにして、弾性体2,2′の圧縮度を変化させるこ
とにより、中空パネル1内部の動吸振系の固有振動数f1
を、床スラブの固有振動数f2(例えば20Hz或いは60Hz)
に近似した振動数に設定して用いることができる。
第3図は前記実施例の変形例を示し、この変形例では、
弾性体2,2′は高密度体3の長さ方向に対して断続的に
配置されている。このようにすると、圧縮前の弾性体2,
2′全体として高密度体3に働く実効ばね定数を小さく
して、固有振動数を予め低い振動数に設定しておくとこ
とができるので、低周波数の固有振動を吸収する場合に
低周波数域での調整範囲を大きくできる利点がある。し
かも、高密度体3を長さ方向に対して断続的に支持させ
ているので、支持されていない部分での振動が大きくな
って、振動吸収効果を大きくすることができる。
また、例えば、単位面積当たりの静的ばね定数が1×10
6〜8×106N/m3であるグラスウールマット(密度:24〜1
00kg/m3)よりなる弾性体2,2′を用いる場合には、この
変形例のように、弾性体2,2′を部分的に配置して高密
度体3に作用する実効ばね定数を小さくしておくと、集
合住宅の床スラブのように低い固有振動数を持つ構造体
の振動を良好に吸収できるようになり好ましい。
第4図は例えば集合住宅のコンクリート製床スラブBの
上に、振動吸収パネルAを施工した状態の一例を示した
ものであって、コンクリート製床スラブBの上にグラス
ウールマット等よりなる緩衝材Cが敷設され、この緩衝
材Cの上に複数の振動吸収パネルAが敷設され、さら
に、これら振動吸収パネルAの上には適宜捨張り材等の
床部材Dを介してカーペットや木質フロア等よりなる床
仕上げ材Fが敷設されている。このようにして、振動吸
収パネルAを敷設する場合、コンクリート製床スラブB
の厚さが厚い場合には、この床スラブBの固有振動数f2
が高いので、弾性体2,2′を予め多く圧縮して弾性体2,
2′のばね定数k1,k2を大きくすることにより高密度体
3とからなる動吸振系の固有振動数f1を高く設定して敷
設し、逆に、コンクリート床スラブBの厚さが薄い場合
には、床スラブBの固有振動数f1が低いので、弾性体2,
2′を余り圧縮せずに弾性体2,2′のばね定数k1,k2を低
く設定することにより動吸振系の固有振動数f1を低く設
定して敷設する。
第5図は、機械Eの基礎部分に振動吸収パネルAを施工
する場合の方法を示したものであって、背の低いハット
状の土台Fの上に振動吸収パネルAが敷設され、この振
動吸収パネルAの上に機械Eが載置されている。この場
合、弾性体2を圧縮する程度については、高密度体3の
固有振動数f1が、例えばモータの駆動に伴って機械Eが
振動する場合の固有振動数f3と大略合致するようにす
る。また、このように機械Eの基礎部分に施工する場合
には、振動吸収パネルAの外周から弾性体2の圧縮度を
変化させられるので、予め高密度体3の固有振動数f1
調節しておかなくても、機械Eを載置し、運転した後
に、振動吸収パネルAの振動が最も少なくなるように、
機械の設置状態や運転状態に応じて高密度体3の固有振
動数f1を調整できる。
なお、本発明の振動吸収パネルは前記の使用例に限られ
るものではなく、建築物にあっては、各種床パネルを初
め、壁パネル、天井パネル等に用いてもよく、また、車
両の床材や橋梁の部材等多方面の用途に用いて、振動に
起因する各種の弊害を除去することができるものであ
る。
(発明の効果) 以上説明したように本発明に係る振動吸収パネルによる
と、ばね定数調整機構によって弾性体の圧縮度を変化さ
せることにより、高密度体と弾性体とからなる動吸振系
の固有振動数を調節自在としたものであるので、動吸振
系の固有振動数を、振動吸収パネルが設置される床、或
いは、載置される機械等の各々の固有振動数と近似させ
て用いることができる。このため、本発明によると、振
動特性の異なる施工現場や機械基礎等に対して、その振
動特性に会わせ吸収する振動数を調整すればよく、常に
高い理想的な振動吸収性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の一実施例である振動吸収パ
ネルを示し、第1図は弾性体を圧縮される前の状態の断
面斜視図、第2図は弾性体が圧縮された後の状態の断面
斜視図、第3図は前記振動吸収パネルの変形例の断面斜
視図、第4図及び第5図は前記振動吸収パネルの施工例
を示し、第4図はコンクリート製床スラブ上に敷設され
た場合の断面図、第5図は機械を載置した場合の斜視
図、第6図は従来構造の振動吸収パネルの断面図であ
る。 A……振動吸収パネル 1……中空パネル 2,2′……弾性体 3……高密度体 4……押圧板 5……ナット 6……ボルト 7……ばね定数調整機構 11……中空部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空部を形成した中空パネルの前記中空部
    内に、弾性体を介して該中空部内で振動する高密度体を
    設けてなる振動吸収パネルにおいて、前記弾性体の圧縮
    度を変化させて該弾性体のばね定数を可変するばね定数
    調整機構が設けられていることを特徴とする振動吸収パ
    ネル。
JP9673089A 1989-04-17 1989-04-17 振動吸収パネル Expired - Lifetime JPH06105002B2 (ja)

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JP4097894B2 (ja) * 2000-12-28 2008-06-11 早川ゴム株式会社 防音床構造、防音床材及び防音床構造の施工方法
KR100793074B1 (ko) * 2007-09-06 2008-01-10 김부열 공기 정화 및 살균 기능을 갖는 건축물용 층간 소음 저감패널
KR102231260B1 (ko) * 2018-12-14 2021-03-23 이정혜 단열과 방음을 위한 바닥 및 칸막이 구조 및 그의 시공방법

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