JPH0610364Y2 - 歯科用x線フイルム包装体の収納具 - Google Patents

歯科用x線フイルム包装体の収納具

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JPH0610364Y2
JPH0610364Y2 JP1555192U JP1555192U JPH0610364Y2 JP H0610364 Y2 JPH0610364 Y2 JP H0610364Y2 JP 1555192 U JP1555192 U JP 1555192U JP 1555192 U JP1555192 U JP 1555192U JP H0610364 Y2 JPH0610364 Y2 JP H0610364Y2
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JP
Japan
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dental
ray film
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sheet
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JP1555192U
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弘之 田中
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Nix Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、歯のX線撮影に用いら
れる歯科用X線フィルム包装体を撮影時に収納するため
の歯科用X線フィルム包装体の収納具に関する。
【0002】
【従来の技術】歯のX線撮影を行う場合には、X線フィ
ルムを、X線は透過するが光線は遮断する包装体で包装
した歯科用X線フィルム包装体が用いられる。このよう
な歯科用X線フィルム包装体を図により説明する。図3
は歯科用X線フィルム包装体の平面図である。図で、1
は不透明で柔軟なシートで作られた包装体であり、X線
は透過するが光線は遮断する。2は包装体1内に密封さ
れたX線フィルムである。
【0003】歯のX線撮影を行う場合には、歯科医師
は、歯科用X線フィルム包装体を患者の口腔中に挿入し
て撮影対象となる歯に当接し、歯科用X線フィルム包装
体の反対側からX線を照射する。これにより、X線フィ
ルム2に歯のX線潜像が得られる。歯科医師は、患者の
口腔中から歯科用X線フィルム包装体を取り出し、暗室
又は暗箱内で包装体1を破ってX線フィルム2を取り出
し、現像処理を行う。このようにしてX線フィルム2上
に前記撮影対象となる歯のX線像を得ることができる。
歯科医師はこのX線像に基づいて診断や治療を行う。
【0004】ところで、X線撮影を行う場合、歯科医師
は患者の口腔中に歯科用X線フィルム包装体を挿入し、
口腔中からこれを取り出し、さらに、現像処理のため包
装体1を破ってX線フィルム2を取り出すという作業を
行うので、歯科用X線フィルム包装体に大量に付着した
患者の唾液が歯科医師に付着するのを避けることができ
ない。このような唾液の付着は歯科医師にとって不快感
を生ぜしめるばかりでなく、歯科医師の指等に傷がある
場合には、唾液中のウイルスが傷から侵入して歯科医師
自身が病に冒されるという危険があった。
【0005】この危険を防止するため、本出願人は、実
願昭62−190779号により、歯科用X線フィルム
包装体を収納する収納具を提案した。この収納具を図に
より説明する。図4は従来の歯科用X線フィルム包装体
の正面図、図5は図4に示す線V−Vに沿う断面図であ
る。各図で、3は収納部を示す。3a、3bはそれぞれ
収納部3を構成しX線を透過する柔軟な合成樹脂のシー
トである。シート3a、3bの縁部の左右両側は溶着さ
れ、これにより上下が開放した袋状の収納部3が形成さ
れる。4は掴み部を示す。4a、4bはそれぞれシート
3a、3bから連続して伸び出したシートであり、シー
ト3a、3bよりも幅が狭く、かつ、長さが長く形成さ
れている。5はシート3aの上縁より僅かに突出したシ
ート3bの上縁の舌部であり、接着剤が塗布されてい
る。6は掴み部4において、シート4aより突出したシ
ート4bの先端の摘み部である。
【0006】X線撮影を行う場合、歯科医師は、歯科用
X線フィルム包装体を収納具の収納部3に挿入する。次
に、舌部5を折り曲げてシート3aに接着し、収納部3
の上部の開放端を封着する。これにより、収納部3に収
納された歯科用X線フィルム包装体は収納部3から抜け
出すことはない。ついで、歯科医師はピンセット等で、
又は患者自身が、患者の口腔内の撮影対象の歯の所定位
置に収納部3を置く。この状態で、掴み部4は患者の口
腔外に充分長く突出している。収納部3の反対側からX
線を照射すると、X線フィルム2上には歯のX線潜像が
生じる。
【0007】撮影が終了すると、歯科医師は掴み部4を
持ち、収納部3を患者の口腔内から取り出し、掴み部4
の両方のシート4a、4bを互いに反対方向に引っ張
る。これにより、収納部3の溶着されている両側縁は引
き裂かれ、収納部3内に収納された歯科用X線フィルム
包装体は収納部3から脱落する。脱落した歯科用X線フ
ィルム包装体は、それまで収納部3内に収納されていた
ので、患者の唾液は付着していない。それ故、以後の現
像処理において、患者の唾液が歯科医師に付着するおそ
れはない。なお、掴み部4を一枚のシートで構成するこ
ともできるが、この場合には、シートとして一方向の引
き裂き性を有するシートを用いれば歯科用X線フィルム
包装体を取り出すのに便利である。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の歯科用X線
フィルム包装体の収納具は、患者の唾液が歯科用X線フ
ィルム包装体に付着するのを防止するのに有効である。
しかし、上記収納具では、収納部3の下方(掴み部4と
の連結側部分)が開放されているので、この部分から唾
液が侵入するおそれがあり、唾液付着防止が完全とはい
えない。この点について、前記出願の明細書には、当該
下方部分を接着力が弱い接着剤により封じることが提案
されているが、このような接着は僅かな力で剥離するの
で、取り扱い中に当該下方部分が開放されるおそれが大
きく、この手段によっても唾液付着防止を完全に行うこ
とはできない。
【0009】本考案の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、唾液付着を完全に防止することができる歯
科用X線フィルム包装体の収納具を提供するにある。
【0010】上記の目的を達成するため、本考案は、引
き裂き方向が一定方向である柔軟なシートより成り歯科
用X線フィルム包装体を溶着密封して収納する収納部
と、この収納部の両面から連続して伸び出す前記シート
により形成され当該収納部が口腔内に挿入されたとき前
記口腔外に突出するとともに前記伸び出し方向が前記引
き裂き方向と一致する掴み部と、この掴み部を構成する
シートにそれぞれ前記引き裂き方向に沿って形成された
切込みとで歯科用X線フィルム包装体の収納具を構成し
たことを特徴とする。
【0011】
【作用】歯科用X線フィルム包装体は、収納部の表裏の
シートの周縁を互いに溶着することにより収納部内に完
全に密封収納される。このように歯科用X線フィルム包
装体を密封収納した収納部を患者の口腔内に入れ、X線
撮影後掴み部により当該収納部を取り出すが、この取り
扱いの間、歯科用X線フィルム包装体は唾液から完全に
遮断されている。収納部を取り出した後、歯科医師は、
掴み部の切り込みの両側を互いに逆方向に引っ張る。こ
れにより、掴み部は切り込みの延長線上において引き裂
かれ、さらに逆方向の引っ張りを継続すると、収納部と
の連結部分および溶着部分を経て収納部が引き裂かれ、
収納されていた歯科用X線フィルム包装体が外部に取り
出される。
【0012】
【実施例】
以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明する。図1
は本考案の実施例に係る歯科用X線フィルム包装体の収
納具の平面図、図2は図1に示す線II−IIに沿う断
面図である。各図で、1は歯科用X線フィルム包装体で
ある。10は歯科用X線フィルム包装体1を収納する収
納部、10a、10bは収納部10を構成する表裏のシ
ートである。シート10a、10bは柔軟な合成樹脂の
シートが使用され、かつ、各シート10a、10bは矢
印A方向の引き裂き性を有する。即ち、各シート10
a、10bは矢印A方向には容易に引き裂かれるが、矢
印Aと異なる方向に引き裂くのは困難である。
【0013】11はシート10a、10bの周縁を互い
に溶着する溶着部であり、収納部10の全周縁を溶着す
る。これにより、歯科用X線フィルム包装体1は収納部
10に密封されることになる。11aは図で下方の溶着
部における山部、11bは両側の山部11aの間に形成
された引き裂き案内部であり、V字形の溝状に形成され
る。
【0014】20は掴み部であり、シート20a、20
bで構成される。各シート20a、20bは収納部10
の各シート10a、10bと同一シートであり、各シー
ト10a、10bから一体に図で下方に伸び出してい
る。シート20a、20bがシート10a、10bと同
一シートであるため、各シート20a、20bは矢印A
と同一方向の引き裂き性を有する。21はシート20
a、20bに形成された任意数の切り込みであり、引き
裂き性と同一方向に形成されている。切り込み21の延
長線は引き裂き案内部11bとほぼ一致している。
【0015】X線撮影時、収納部10を患者の口腔内の
撮影対象の歯に位置せしめ、X線を照射する。このよう
にしてX線撮影が終了すると、歯科医師は掴み部20を
持って収納部10を患者の口腔内から引き出す。次い
で、各シート20a、20bにおいて切り込み21の両
側を持ち、互いに反対方向に引っ張る。そうすると、各
シート20a、20bは切り込み21の部分からそれら
の引き裂き性に従って引き裂かれてゆく。さらに反対方
向への引っ張りを継続すると、引き裂き線は引き裂き案
内部11bに達し、その溶着部11が引き裂かれ、その
まま収納部10の各シート10a、10bも引き裂かれ
てゆく。この収納部10の引き裂きにより、内部に収納
されていた歯科用X線フィルム包装体1が外部に脱落す
る。以後、従来の手法と同様に、歯科用X線フィルム包
装体1に対する処理が行われる。なお、何らかの理由に
より掴み部20における引き裂きが、引き裂き案内部1
1bから狙れても引き裂き案内部11bの方へ案内さ
れ、収納部10における引き裂きには支障を生じない。
【0016】このように、本実施例では、収納部10の
全周縁を溶着部11により溶着し、歯科用X線フィルム
包装体1を収納部10内に密封するようにしたので、取
り扱い中の唾液の付着を完全に防止することができる。
又、収納部10の全周縁を溶着部11により溶着して
も、各シート10a、10b、20a、20bに引き裂
き性を有するシートを用いたので、収納部10を引き裂
くことができ、歯科用X線フィルム包装体1の取り出し
に何らの支障も生じない。さらに、掴み部20に切り込
み21を設けたので、上記引き裂きを容易、確実に行う
ことができる。さらに又、掴み部20との連結部分の溶
着部11に引き裂き案内部11bを形成したので、確実
に収納部10の引き裂きを行うことができる。
【0017】なお、上記実施例の説明では、溶着部11
に引き裂き案内部11bを形成する例について説明した
が、引き裂き案内部11bは必ずしも必要ではない。
【0018】
【考案の効果】以上述べたように、本考案は、収納部の
全周縁を溶着部により溶着し、歯科用X線フィルム包装
体を収納部内に密封するようにしたので、取り扱い中の
唾液の付着を完全に防止することができる。又、収納部
の全周縁を溶着部により溶着しても、収納部および掴み
部を形成する各シートに引き裂き性を有するシートを用
いたので、収納部を引き裂くことができ、歯科用X線フ
ィルム包装体1の取り出しに何らの支障も生じない。さ
らに、掴み部に切り込みを設けたので、引き裂きを容
易、確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る歯科用X線フィルム包装
体の平面図である。
【図2】図1に示す線II−IIに沿う断面図である。
【図3】歯科用X線フィルム包装体の平面図である。
【図4】従来の歯科用X線フィルム包装体の平面図であ
る。
【図5】図4に示す線V−Vに沿う断面図である。
【符号の説明】
10 収納部 10a、10b、20a、20b シート 11 溶着部 11b 引き裂き案内部 20 掴み部 21 切り込み

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引き裂き方向が一定方向である柔軟なシ
    ートより成り歯科用X線フィルム包装体を溶着密封して
    収納する収納部と、この収納部の両面から連続して伸び
    出す前記シートにより形成され当該収納部が口腔内に挿
    入されたとき前記口腔外に突出するとともに前記伸び出
    し方向が前記引き裂き方向と一致する掴み部と、この掴
    み部を構成するシートにそれぞれ前記引き裂き方向に沿
    って形成された切込みとで構成したことを特徴とする歯
    科用X線フィルム包装体の収納具。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記収納部の前記掴
    み部側の密封部分は、前記切込みの延長線と交差する個
    所が溝形となっていることを特徴とする歯科用X線フィ
    ルム包装体の収納具。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記溝形は、V字形
    であることを特徴とする歯科用X線フィルム包装体の収
    納具。
JP1555192U 1992-02-07 1992-02-07 歯科用x線フイルム包装体の収納具 Expired - Lifetime JPH0610364Y2 (ja)

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JPH0566651U JPH0566651U (ja) 1993-09-03
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