JPH0610363B2 - 生態系保全ブロック及びそれを用いた護岸構造 - Google Patents

生態系保全ブロック及びそれを用いた護岸構造

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JPH0610363B2
JPH0610363B2 JP18956089A JP18956089A JPH0610363B2 JP H0610363 B2 JPH0610363 B2 JP H0610363B2 JP 18956089 A JP18956089 A JP 18956089A JP 18956089 A JP18956089 A JP 18956089A JP H0610363 B2 JPH0610363 B2 JP H0610363B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、海岸、河川の護岸と魚類その他螢等の昆虫類
等に生態系保全機能と植物が繁殖できる植生機能をもつ
コンクリートブロックとそれを用いた生態系保全護岸構
造に関するものである。
【従来の技術】
水棲動物の生態系を損なわない護岸工事を可能とするた
めに、従来より魚巣ブロックが提案されている。例え
ば、実公昭60-2254号,実公昭60-2255号,実公昭60-225
6号などがある。また、ボックス形の魚巣用護岸ブロッ
クとしては実開昭62-172716号や実開平1-90821号があ
る。前者が緩斜面型であるのに対し、後者は直立型であ
る。
【発明が解決しようとする課題】
魚類等が生活する場として重要なのは、水生植物やプラ
ンクトンの繁殖が重要である。そこで、従来のように空
洞部のみが形成されていても、ほとんど生態系保全の機
能を果たさない。また、水棲生物のなかにも、成虫にな
るころには陸上で生活するものも多い。例えば、螢の例
では成虫になる前に水中から地上に上がって土繭となる
が、このような生活をするためには法面等に土砂を必要
とする。 また、魚巣用ブロックにせよ植生用ブロックにせよ、護
岸ブロックと兼用して使用するためには、施工安定性を
必要とする。そこで、法面の傾斜が1:1.0以上の緩やか
な勾配の場合でも施工が容易でなければならないが、従
来より1:0.3〜1:0.5程度の勾配のものが普通で、施工
容易なものの提供が課題となっていた。 更に、従来は水面下の生物と水面より上の生物について
別個に生態系保全が考えられていた。そこでそれぞれの
仕様に設計されたブロックが別個に使用されており、生
態系保全が完全ではなかった。
【課題を解決するための手段】
このような従来の課題に対して、本発明者は新規な魚巣
用生態系保全ブロックと植生用生態系保全ブロック及び
これらをシステム化した生態系保全護岸構造を開発した
のである。 その新規な魚巣用に好適な生態系保全ブロックは、略凸
字形状前壁(2)とそれよりも上位の方形後壁(3)と底版
(4)とによって形成される上面開口のブロックであっ
て、中ほどに一対の控え壁(5)(5)で空洞部(6)とその両
側に栗石充填部(7)(7)を形成し、前壁(2)のほぼ中央へ
貫通した開口部(20)を設け、前記控え壁(5)(5)のほぼ中
央と空洞部(6)下方に貫通孔(8)(9)を設けたことを特徴
とするものである。 また、植生用に好適な生態系保全ブロックは、前壁(12)
とそれよりも上位の後壁(13)とその間の底版(14)とによ
って形成される上面開口のブロックであって、内部を控
え壁(15)(15)により分割して土砂充填部(17)としたこと
を特徴とするものである。 これら魚巣用生態系保全ブロック、植生用生態系保全ブ
ロックのいずれも、ほぼ1:1.0法面に沿うように施工し
て底版(4)(14)が水平になるような構造にすると、緩や
かな勾配のときでも施工が容易なものとなる。 さらに、これらをシステム化して、魚巣用生態系保全ブ
ロックをほぼ水面下に、植生用生態系保全ブロックを水
面上に積上げる生態系保全護岸構造を開発したのであ
る。
【作用】
上記魚巣用生態系保全ブロックによると、護岸の機能を
果たすとともに、中ほどに形成された一対の控え壁(5)
(5)によって、ブロック中央付近に大きな魚類が隠れた
り、遊泳することができる室が形成されるし、水の対流
も可能な空洞部(6)が形成される。前壁(2)のほぼ中央へ
貫通した開口部(20)があり、魚類の出入りが可能である
し、特にこの開口部(20)を縦長に設けると、砂礫等によ
り埋まった場合でも魚巣としての機能が低下しない。そ
して、その両側に苔や水草の繁茂や魚類その他の水棲動
物に生活空間を提供する栗石の充填部(7)(7)が形成され
る。 また、植生用生態系保全ブロックにあっても、同様に護
岸機能を果たすとともに、ブロック内部へ形成され控え
壁(15)(15)によって分割された土砂充填部(17)へ土砂を
充填することができ、これによって法面の護岸への植物
の繁茂を可能とするとともに、水面下で成長した螢等に
陸上での生活の場を提供する。 さらに、これらをシステム化した、魚巣用生態系保全ブ
ロックと植生用生態系保全ブロックとからなる生態系保
全護岸構造は、上記のような水面下の生物と水面より上
の生物のそれぞれに棲息の場を提供するのはもちろんの
こと、特に、水中と陸上の両方で生活するものにいずれ
の生活にも最適な環境を提供して、生態系保全の機能を
発揮する作用が得られる。
【実施例】
以下図面によって本発明の実施例を詳細に説明する。 第1図は本発明の生態系保全ブロックを用いた護岸構造
を示す正面図であり、第2図は同拡大断面図である。第
3図〜第6図は魚巣用生態系保全ブロックの例を示して
おり、第3図は平面図、第4図は正面図、第5図は側面
図である。第6図は第4図中A−A部断面図である。第
7図〜第10図は植生用生態系保全ブロックの例を示して
おり、第7図は平面図、第8図は正面図、第9図は側面
図である。第10図は第8図中B−B部断面図である。 第1図及び第2図にみられるように、本発明の生態系保
全ブロックを用いた護岸構造は魚巣用生態系保全ブロッ
ク(1)がほぼ水面下になるように、そして、植生用生態
系保全ブロック(10)が水面上になるように積上げて構成
されている。なお、第1図の例では下方から魚巣用生態
系保全ブロック(1)が2段に積まれ、その上に植生用生
態系保全ブロック(10)が1段つまれているが、第2図の
例では下方の魚巣用生態系保全ブロック(1)が3段に積
まれ、その上に植生用生態系保全ブロック(10)が積まれ
ているため、両者はかならずしも同一施工状態を示すも
のではない。水路の高低水位差によって適当に設計施工
する。魚巣用生態系保全ブロック(1)はその最上部が高
水位時のレベルまで積まれ、水面下の護岸に苔や水草の
繁茂を可能とし、魚類その他の水棲動物に生活空間を提
供する。水面上の護岸には土砂充填部(17)内に充填され
た土砂中へ水中から上がった螢が土繭を作ることができ
るし、他の生物の生活空間となる。また、植物の繁茂が
可能で、護岸が自然環境に近いものとなる。 水面下に用いる魚巣用生態系保全ブロック(1)は第3図
〜第6図にみられるように、略凸字形状の前壁(2)と、
第5,6図にみられるようにそれよりも上位の方形の後
壁(3)と、勾配が1:1.0の底版(4)とによって形成されて
いる。これは上面開口のブロックであって、中ほどに一
対の控え壁(5)(5)で空洞部(6)が形成され、その両側に
栗石充填部(7)(7)が形成されている。前記控え壁(5)(5)
のほぼ中央には丸い貫通孔(8)が設けられており、更に
空洞部(6)の下方は矩形の貫通孔(9)となっている。前壁
(2)の前面は擬石模様を施し、自然景観を壊さない配慮
がなされている。この前壁(2)のほぼ中央へ貫通した縦
長の開口部(20)を設けており、砂礫等で埋まった場合で
も魚巣としての機能が低下しないようになっている。底
版(4)が水平になるよう積上げると護岸全体では1:1.0の
緩勾配になる。 水面上に用いる植生用生態系保全ブロック(10)は第7図
〜第10図にみられるように、上部が波状に形成された前
壁(12)と、第9,10図にみられるようにそれよりも上位
の後壁(13)と、その間に1:1.0の勾配で設けられた底版
(14)とによって形成された上面開口のブロックであり、
内部は2箇所の控え壁(15)(15)により分割して中央とそ
の両側とに土砂充填部(17)が形成されている。底版(14)
には小さな水抜き孔(18)を設けている。この例でも前壁
(12)の前面は擬石模様を施し、自然景観を壊さない配慮
がなされている。
【発明の効果】 本発明は以上のような構造としたことにより、適度の生
活空間と植生によって、河川の小動物、魚類等や自然の
生態系を壊すことなく、河川の改修工事を行なうことが
できることとなった。そして、施工も容易なものとなっ
ている。 本発明の魚巣用の生態系保全ブロックと植生用の生態系
保全ブロックを組合せた生態系保全護岸構造により、生
態系がシステム化され、自然を蘇らせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の生態系保全ブロックを用いた護岸構造
を示す正面図であり、第2図は同拡大断面図である。第
3図〜第6図は魚巣用生態系保全ブロックの例を示して
おり、第3図は平面図、第4図は正面図、第5図は側面
図である。第6図は第4図中A−A部断面図である。第
7図〜第10図は植生用生態系保全ブロックの例を示して
おり、第7図は平面図、第8図は正面図、第9図は側面
図である。第10図は第8図中B−B部断面図である。 (1)魚巣用生態系保全ブロック、(2)(12)前壁 (3)(13)後壁、(4)(14)底版 (5)(15)控え壁、(6)空洞部 (7)栗石充填部、(8)(9)貫通孔 (10)植生用生態系保全ブロック (17)土砂充填部、(18)水抜き孔 (20)開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略凸字形状前壁(2)とそれよりも上位の後
    壁(3)と底版(4)とによって形成される上面開口のブロッ
    クであって、中ほどに一対の控え壁(5)(5)で空洞部(6)
    とその両側に栗石充填部(7)(7)を形成し、前壁(2)のほ
    ぼ中央へ貫通した開口部(20)を設け、前記控え壁(5)(5)
    のほぼ中央と空洞部(6)下方に貫通孔(8)(9)を設けたこ
    とを特徴とする生態系保全ブロック。
  2. 【請求項2】前壁(12)とそれよりも上位の後壁(13)とそ
    の間の底版(14)とによって形成される上面開口のブロッ
    クであって、内部を控え壁(15)(15)により分割して土砂
    充填部(17)としたことを特徴とする生態系保全ブロッ
    ク。
  3. 【請求項3】請求項1記載の生態系保全ブロック(1)を
    ほぼ水面下に積上げ、請求項2記載の生態系保全ブロッ
    ク(10)を水面上に積上げて構成してなる生態系保全護岸
    構造。
JP18956089A 1989-07-21 1989-07-21 生態系保全ブロック及びそれを用いた護岸構造 Expired - Fee Related JPH0610363B2 (ja)

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JP2824468B2 (ja) * 1996-01-17 1998-11-11 株式会社テトラ コンクリートブロック
CN106192875B (zh) * 2016-08-22 2018-04-20 安徽宇瑞环保建设有限公司 一种环保型河道除污导引设备

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