JPH0610352B2 - Cvd装置 - Google Patents

Cvd装置

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JPH0610352B2
JPH0610352B2 JP61197737A JP19773786A JPH0610352B2 JP H0610352 B2 JPH0610352 B2 JP H0610352B2 JP 61197737 A JP61197737 A JP 61197737A JP 19773786 A JP19773786 A JP 19773786A JP H0610352 B2 JPH0610352 B2 JP H0610352B2
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cvd apparatus
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哲也 生田
章敏 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はCVD(Chemical Vapor Deposition)装置に関
する。
〔従来の技術〕
従来のCVD装置では、例えば第15図(A)〜(G)に示され
るように単管(1)、多孔管(3)又は多孔板(4)を通して単
一方向から、反応ガス又はキャリヤガスで希釈した反応
ガスが真空槽、もしくは反応炉内に導入されている。な
お、第15図において、(h)はヒーター、(2)は排気口、
(5)はウェハー支持台及び(6)はウェハー(基板)を表わ
している。
第15図において、(A)では加熱基板(6)の鉛直上方から単
管(1)を通してガスを吹きつけている。(B)では単管(1)
から反応ガスを送り込んで流出側での低い堆積速度を補
償する為、傾斜した支持台(5)が用いられている。(C)で
は浮力の影響が無視できる程度の減圧状態(<10Torr)
では(B)と本質的に同じガスフロー方式である。(D)では
直接、反応ガスに基板(6)を曝さず、熱対流による再循
環流を利用している。(E)では縦型拡散炉方式で各基板
(6)の隙間に反応ガスを吹き込んでいる。(F)では最も一
般的な拡散炉方式で、(D)の場合と同じく基板表面は直
接、反応ガス流と接触しない。そして(G)ではプラズマ
CVDで良く用いられる方法で多孔板(4)を通して反応
ガスを基板(6)に吹きつけている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上の従来のいづれの方法でも、流れの制御パラメータ
として圧力と反応ガス流量と云う二つの内部パラメータ
のみであり、乱流発生の抑止、自然対流の抑止等のため
に外部的にコントロールする事は不可能である。従って
広い圧力、流量領域で再現性、制御性、均一性に優れた
成膜を行えない問題点がある。また従来のいずれの方法
でも反応成分は炉内全域に拡散するので、炉壁、覗き窓
等への反応成分の付着は不可避である。これによりダス
トの発生、薄膜内への不純物の混入などの問題点があ
る。
さらに、上記の従来のいづれの方式でも、以下のような
欠点がある。
すなわち、第14図において、(7)はSi基板で、その上に
絶縁薄膜としてSiO2膜(8)が形成され、これを形成して
いない部位、すなわちコンタクトホール(8a)には金属薄
膜(9)(例えばW)が形成されている。然しながら、金
属薄膜(9)を構成する金属Wを含むWF6ガスと還元性ガス
H2を導入しながら薄膜成長させる過程において、Si基板
(7)と絶縁薄膜(8)との間隙に侵入して成長するエンクロ
ーチメント(encroachment)現象が不可避であった。第14
図において(10)は金属元素侵入部位(エンクローチメン
ト)を表わす。また甚しくはSi基板(7)に空洞(11)を生
じる事があった。
以上の従来方式では乱流又は自然対流が基板(6)の近傍
で生じているが、これが上述のエンクローチメント(10)
や空洞(11)の成長を促進させているものと思われる。然
しながら従来方式では制御パラメータとしては圧力と反
応ガス流量と云う二つの内部パラメータのみであり、乱
流発生の抑止、自然対流の抑止等のために外部的にコン
トロールする事は不可能である。従ってエンクローチメ
ントや空洞の成長を抑えて広い圧力、流量領域で再現
性、制御性、均一性に優れた金属成膜を行えない問題点
がある。本発明は上記各従来方式の欠点を除去し、反応
ガス流の安定性を外部的に制御することができ、反応成
分を基板近傍のみに集中させることにより、すぐれた再
現性、均一性、制御性を得て良質の薄膜を基板上に成長
させ得る。また成長温度、反応ガス濃度などの内部パラ
メータとは独立したパラメータにより上述のエンクロー
チメントや空洞の成長を抑止し得るCVD装置を提供す
ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的は、密閉槽;該密閉槽内に配設された基板;
該基板を支持し、加熱手段を備えた基板ホルダー;前記
基板の表面にほゞ平行に第1のガス流をシート状に導入
する第1導入手段;前記基板の表面に対向するように第
2のガス流を導入する第2導入手段から成り、前記基板
ホルダー上の基板を前記加熱手段により加熱しながら、
該基板の表面の近傍に前記第2のガス流により前記第1
のガス流の層流状態を保持するようにしたことを特徴と
するCVD装置によって達成される。
〔作用〕
第1のガス流を基板近傍全域に於いて制御性の良い層流
状態に保つ事ができる。即ち第2のガス流は基板近傍で
第1のガス流の舞い上がり力学的に押え込むと共に第1
のガスの成分の乱流拡散を防止する。その結果、 1)第2のガス流の流量制御により基板上の膜厚分布を制
御する事が可能になる。
2)これらガスの流れが層流状態となり、エンクローチメ
ントや空洞の成長を抑えて制御性、再現性の良い成膜が
実現できる。
3)第1のガスの成分が基板近傍のみに押さえ込まれる
為、炉壁、覗き窓等の汚染を防止できる。
4)基板表面上に良質の膜を形成することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例によりCVD装置について、第1
図〜第10図を参照して説明する。
第1図〜第8図は第1実施例を示すものであるが、真空
槽(10)において一方の側壁部には反応ガス噴出ノズル(1
1)が気密に取り付けられ、その先端部(11a)は薄くなっ
てスリット状の開口を有する。外部導管(24)から導入さ
れる反応ガスがこのスリット状の開口から真空槽(10)の
内空間(13)に噴出されるようになっている。また、真空
槽(10)の底壁部の端部に排気口(12)が形成されている。
真空槽(10)内でノズル先端部(11a)より下方に位置して
円形の基板支持台(17)が配設されており、これはシール
部材(16)により気密にシールされ、真空槽(10)の外部か
ら突出する回転軸(15)と一体的であり、これにより矢印
で示すように所定速度で回転させられるようになってい
る。基板支持台(17)はヒータ(14)を内蔵し、これにより
この上に載置せる基板(18)を加熱するようになってい
る。
真空槽(10)内において、基板支持台(17)の上方にはこれ
と対向して不活性ガス噴出板(19)が配設され、これは中
空部(21)を有し、こゝにシール部材(23)によりシールさ
れて真空槽(10)の上壁部に取り付けられている導管(22)
から不活性ガスが導入される。不活性ガス噴出板(19)の
底壁部には小さな多数の孔(20)が形成されており、こゝ
から不活性ガスが下方へと噴出されるようになってい
る。
ノズル先端部(11a)(反応ガスの噴出方向)は基板支持
台(17)の基板(18)を載置させている上面にほゞ平行に延
びており、またそのスリット状開口も同上面に平行に延
びている。ノズル先端部(11a)すなわちスリット状開口
の長さlに比べて、この開口の巾dは充分小さく、レイ
ノズル数が10以上の流速にてこゝから反応ガスが噴出さ
れるものとする。また、基板支持台(17)の上面からノズ
ル先端部(11a)のレベルまで距離は基板支持台(17)の上
面から不活性ガス噴出板(19)までの距離の約40%のとこ
ろにあるものとする。
本発明の実施例は以上のように構成されるが、次にこの
作用につき説明する。
ノズル先端部(11a)から2次元ジェット状に反応ガスR
が真空槽(10)内の空間(13)に噴出される。なお、空間(1
3)は予め真空状態にされているものとする。他方、上方
の不活性ガス噴出板(19)からは不活性ガスQが下方へと
噴出される。反応ガスR及び不活性ガスQの噴出流量は
外部から制御可能であるが、例えば後者は前者の3倍の
流量とされる。基板支持台(17)は所定速度で回転し、か
つヒータ(14)で加熱されている。
第3A図に示されるように反応ガスRの流れは基板(18)
の近傍に限られ、しかも層流状態が保たれる。これは不
活性ガスQの流れが反応ガスRの流れを上方から抑圧す
るためであると思われるが、このような安定化作用はコ
ンピュータによる数値シュミレーション並びに四塩化チ
タン法可視化実験によって確認されている。なお、流れ
を全体として見れば、第3C図に示すように反応ガスR
の流れ(ハッチングしてある)は局限化された層流とな
っており、不活性ガスQの流れがこの範囲を定めてい
る。換言すれば、不活性ガスQの流量を制御することに
より、ハッチングの部分の形状、大きさ、もしくは領域
を制御することができる。
第3B図は上方からの不活性ガスQの流れがない場合を
示すが、この場合には反応ガスRの流れは図示するよう
に拡散し、空間rの領域では乱流状態となる。このよう
な流れによって従来方式のように炉壁、のぞき窓などが
汚染されることになる。
然しながら、本実施例によれば、反応ガスRの流れは第
3A図又は第3C図に示すように安定化されるので、反
応成分は基板(18)の近傍のみに限定され、炉壁、のぞき
窓などの汚染が防止される。従って、基板(18)に形成さ
れる膜質の向上とダストパーティクルの低減が可能とな
る。
また反応ガスRの流れが層流とされるため制御性、再現
性にすぐれ、不活性ガスQの流量制御により基板(18)に
形成される膜厚分布制御が可能となってくる。
次に具体的な基板(18)に本実施例が適用される場合につ
き説明する。第4図は第1の具体例を示すが、この例で
は表面の一部にSiO2の絶縁薄膜(39)を形成しているSiの
基板(18)の絶縁薄膜(39)の形成されていない部分(33a)
にWの金属薄膜を形成するのであるが基板ホルダ(17)を
回転させ基板(18)を加熱しながら還元性ガスであるH2
金属元素を含んだガスであるWF6とを減圧下の槽(10)内
にシート状に導入する。
従来のCVD法と同様に基板(18)の表面の絶縁薄膜(39)
の形成されていない部分(33a)においては、初期におい
て次の(1)式で示される WF6+3/2Si→3/2SiF4+W……(1) のような化学反応が生じると考えられ、第1の金属薄膜
に相当するWの金属薄膜(40)が第5図に示すように形成
される。しかし、上記(1)式で示される化学反応は基板
(18)の表面の絶縁薄膜(39)の形成されていない部分(33
a)にWの金属薄膜(40)が形成されると自動的に停止し、
Wの金属薄膜(40)は1000Å以下の膜厚にとどまることが
知られている。
次いでWの金属薄膜(40)の表面においては次の(2)及び
(3)式で示される 3H2→6H……(2) WF+6H→6HF+W……(3) のような化学反応が生じると考えられWが時間の経過と
ともに成長し、第2の金属薄膜に相当するWの金属薄膜
(41)が第1の金属薄膜に相当するWの金属薄膜(40)の表
面に第6図に示すように形成される。
本具体例において成長温度、全圧、反応ガス分圧を同一
条件として不活性ガス流Qによるガス流R、R′の整流
を行った場合と行なわなかった場合につき比較実験を実
施した。まず、真空槽内に置かれた2枚の表面の一部に
絶縁膜SiO2を形成しているSiウェハーのSiO2を形成して
いない(Siの露出している)部分、即ちコンタクトホー
ル部に反応性ガスとしては六弗化タングステン(WF6)不
活性ガスとしてはアルゴンArを用い、成長温度400℃、
全圧約0.7Torrの条件下にて第1のタングステン(W)膜に
凡そ数百Å堆積し2枚のうち1枚を一度真空槽外に取り
出し、その時のエンクローチメントの発生状況を電子顕
微鏡断面観察により調べた。その後真空槽内に残るもう
一枚のSiウェハーの表面にSiO2を形成していない部分、
即ちSi表面上に成長した第1のW膜の上に、反応ガスと
して六弗化タングステン(WF6)と水素H2、不活性ガスと
してArを用い、上記と同じ条件下でさらに第2のW膜を
成長させた。その上で、第1のW膜形成後に発生してい
たエンクローチメントの第2のW膜形成後に拡張された
様子を電子顕微鏡により断面観察した結果、第2のW膜
形成時、不活性ガス流Qを用いた場合は、用いなかった
場合に比べてエンクローチメント発生領域の拡張が極め
て少ないことが確認された。又、広範囲に互る種々の条
件下で同様の成膜実験により上記反応ガスの層流化作用
によるエンクローチメント抑止効果は、成長温度、圧力
とは独立なパラメータとして作用する事も確認された。
反応ガスの流れの状態がエンクローチメント現象に及ぼ
す作用機序については未だ不明な点はあるが、以下のよ
うな作業仮設を立てる事が可能であろう。著しいエンク
ローチメントは本来、金属薄膜によるシリコン(Si)面の
被覆を以て自発的に停止する筈のシリコン還元反応、す
なわち、 なる反応が金属薄膜形成後も持続する現象がある。この
時反応ガスは金属薄膜と絶縁膜側壁間の間隙、金属薄膜
結晶粒界間の微細な間隙を通過して供給されるものと考
えられる。金属薄膜−シリコン界面に於てシリコン還元
が進行し続ける為には反応生成物(上記反応式ではSi
F4)が有効に空間に排出されなければならない。基板表
面近傍に乱流域が存在すると、乱流拡散によるポンピン
グ作用により、反応生成物は上記間隙を通して速やかに
拡散、排出される。しかし表面が全面層流で被覆されて
いる場合、反応生成物の排出は分子拡散に因る他なく、
これは上記間隙が充分狭隘であれば乱流拡散に対して無
視できる程に遅い過程である。以上の仮説により基板表
面近傍のガス流制御がエンクローチメント現象に大きく
関与する事実が理解されよう。
なお上記第1の具体例では、還元性ガスにH2、金属元素
を含んだガスにWF6をそれぞれ用いているが、これらに
限定されず還元性ガス及び金属元素を含んだガスはいか
なるものであってもよく、例えば、金属元素を含んだガ
スはMoF6、TaF5、CrF4、TiF4、TiCL4、MoCL5、WCL6、AL
CL3等であってもよい。又、絶縁薄膜(9)にSiO2を用いて
いるがこれに限定されることなく、例えばAl2O3BSG(Bor
osilicateglass)、PSG(Phosphosilicateglass)、BPSG(B
orophosphosilicate glass)等の酸化物、若しくはBN、S
iNx等の窒化物、又はSiNxOy等の化合物であってもよい
(但しx、yは数値)。更に、第1の金属薄膜及び第2
の金属薄膜に相当するものとしてWの金属薄膜を用いて
いるが、これに限定されることなく、第1の金属薄膜及
び第2の金属薄膜は、例えば、Mo、Ta、Cr、Ti、Al等の
金属、若しくはこれらの合金又はWの合金であってもよ
い。基板(18)にSiを用いているが、第7図に示すよう
に、Siの基板(18)の表面の一部に元素周期律表の第III
属又は第V属に属する元素(42)をイオン注入で打込み、
Siの基板(18)の表面の絶縁薄膜(39)を形成していない部
分(33a)には少なくともSi元素が露出しているだけの基
板でもよい。又、基板(18)は最上層にSiの薄膜が形成さ
れていれば、いかなる構造・材質のものでもよく、例え
ば、第8図に示すようにサファイヤ(43)の表面にSiの薄
膜(44)を形成したものであってもよい。更に、第1の金
属薄膜に相当するWの金属薄膜が成長する場合、あらか
じめ基板(18)の表面に露出していたSi元素がWの金属薄
膜中に拡散したものであってもよく、第1の金属薄膜に
相当するMo、Ta、Cr、Ti、Al等の金属、若しくはこれら
の合金又はWの合金の金属薄膜が成長する場合にも、あ
らかじめ基板(18)の表面に露出していたSi元素がWの金
属薄膜中に拡散したものであってもよい。
なお、上記第2の具体例では、金属元素を含んだ反応性
を有するガスにWF6を用いているが、これに限定され
ず、金属元素を含んだ反応性を有するガスはいかなるも
のであってもよく、例えば、MoF6、TaF5、CrF4、TiF4
TiCL4、MoCL5、WCL6、ALCL3等の金属ハロゲン化物のガ
スのいづれか1つ又はそれら2つ以上の組合せであって
もよい。金属元素を含んでいない反応性を有するガスに
SiH4を用いているが、これに限定されず、金属元素を含
んでいない反応性を有するガスはいかなるものであって
もよく、例えば、H2、SiH2Cl2等であってもよい。金属
元素を含んだ反応性を有するガスであるWF6と、金属元
素を含んでいない反応性を有するガスであるSiH4とは共
にArガスを混入して反応槽内に導入されているが、これ
に限定されず、WF6とSiH4とは共にArガスを混入しない
で反応槽内に導入してもよい。
また基板の材質については特に特定することなく、Siウ
ェハーやウェハープロセスにおいて、すでにその表面に
一定の薄膜形成、不純物拡散、微細加工等の処理を施さ
れたものであってもよい。あるいは、ガラス、SiO2、Al
2O3、各種金属、合金等を素材とする基板にも本発明は
適用可能である。
なお、以上の第4図〜第6図では基板は表面の一部に絶
縁薄膜を形成させ、その他はこれを形成させていない場
合の金属薄膜の成長について説明したが、本発明はこの
ような基板に限ることなく表面の一部に絶縁薄膜を形成
し表面の他の部分に、すでに第1の金属薄膜を形成させ
ているような基板にも適用可能である。
この場合、第5図に示すような基板(18)を他装置で製造
して、これを本具体例による第1図の装置内に配置する
ことになる。
なおこの場合においても、還元性ガスにH2、金属元素を
含んだガスにWF6をそれぞれ用いてよいが、これらに限
定されず還元性ガス及び金属元素を含んだガスはいかな
るものであってもよく、例えば、金属元素を含んだガス
はMoF6、TaF5、CrF4、TiF4、TiCL4、MoCL5、WCL6、ALCL
3等であってもよい。又絶縁薄膜にSiO2を用いている
が、これに限定されることはなく、例えば、Al2O3、BSG
(Borosiliate glass)、PSG(Phosphosilicate glass)、B
PSG(Borophos phosilicate glass)等の酸化物、若しく
はBN、SiNx等の窒化物、又はSiNxOy等の化合物であって
もよい(但しx、yは数値)。更に、第1の金属薄膜に
相当するものとしてWの金属薄膜になっているが、これ
に限定されることなく、例えば、Mo、Ta、Cr、Ti、Al、
Pt、Pd、Au、Ni等の金属、若しくはこれらの合金又はW
の合金の薄膜であってもよい。更にそのうえ、第1の金
属薄膜に相当するWの金属薄膜の代りにWSix、TiSix、T
aSix、PtSix等の金属シリサイド、又はTiN等の金属窒化
物の薄膜であってもよい。(但し、xは数値)。第2の
金属薄膜に相当するものとしてWの金属薄膜になってい
るが、これに限定されることなく、例えば、Mo、Ta、C
r、Ti、Al等の金属、若しくはこれらの合金又はWの合
金の薄膜であってもよい。第1の金属薄膜と第2の金属
薄膜との金属元素は同一又は異なるものであってもよ
い。基板(3)はSiを用いているが、これに限定されるこ
となく、例えば、SiO2、Al2O3ガラス又はサファイヤ等
のいかなる構造・材質のものであってもよい。
なお、第5図の基板では第2の金属薄膜を形成させる前
に、第1の金属薄膜(40)の表面を何らかの手段で、例え
ばプラズマによりクリーニングしておくことが望ましい
場合もある。
以上は、絶縁薄膜を形成させていない部分に金属薄膜を
形成させる(選択成長)場合であったが、基板の表面全
体に一様な薄膜を形成させた場合の実験データを得てい
る。
すなわち、本ガスフロー方法に従い第1のガス流として
ノズル先端部(11a)のスリット状の開口を仕切りを入れ
て上、下2段に分け、一方のスリットからは金属元素を
含んでいない反応性ガスであるSiH4と不活性ガスである
Arガスとの混合ガスを、またもう一方のスリットからは
金属元素を含んだ反応性を有するガスであるWF6とArガ
スとを、それぞれシート状に導入し、また第2のガス流
として不活性ガスであるArガスを導入して、一枚の基板
(5インチシリコンウェハー)を基板支持台と同心的に
配置しこの支持台を回転させながら成長温度350℃でタ
ングステン・シリサイド膜の成長を実施した(タングス
テン・シリサイド膜の成長は供給律速であるため、流れ
の様子を忠実に反映しているものと考えられる)が理論
と実験との一致は極めて良好であり、5インチウェハー
内で±3.8%の高い均一性をもった抵抗値分布を得た。理
論的には8インチ内で±8.6%の均一性が予測される。
なお、以上はいわゆる全面成長の場合であり、金属元素
を含んだ反応性を有するガスにWF6を用いているが、こ
れに限定されず、金属元素を含んだ反応性を有するガス
はいかなるものであってもよく、例えば、MoF6、TaF5
CrF4、TiF4、TiCL4、MoCL5、WCL6、ALCL3等の金属ハロ
ゲン化物のガスのいづれか1つ又はそれら2つ以上の組
合せであってもよい。金属元素を含んでいない反応性を
有するガスにSiH4を用いているが、これに限定されず、
金属元素を含んでいない反応性を有するガスはいかなる
ものであってもよく、例えば、H2、SiH2Cl2等であって
もよい。金属元素を含んだ反応性を有するガスであるWF
6と金属元素を含んでいない反応性を有するガスであるS
iH4とは共にArガスを混入して反応槽内に導入されてい
るが、これに限定されず、WF6とSiH4とは共にArガスを
混入しないで反応槽内に導入してもよい。基板は平板な
Siを用いているが、これに限定されることなく、例え
ば、Siの代りにSiO2、Al2O3ガラス又はサファイヤ等の
材質を用いてもよい。
第9図は本発明の第2実施例を示すが、本実施例では反
応ガスの噴出用ノズル(30)の形状が第1実施例と異な
り、他は全く同一である。対応する部分については同一
の符号を付すものとする。
すなわち、本実施例ではノズル(30)のスリット状開口端
(30a)は円弧状となっており、基板支持台(14)と同心的
であって、その径は少し大きい。
第10図は本発明の第3実施例を示すが、本実施例では装
置全体が第1実施例とは90゜偏位した形態とされる。な
お、第1実施例と対応する部分には同一の符号を付すも
のとする。
すなわち第1実施例では基板支持台(17)は水平状態にお
かれているが、本実施例では鉛直状態におかれる。これ
に対応してノズル先端部(11a)、不活性ガス噴出板(19)
なども図示の如く鉛直状態に配設される。このような構
成でも第1実施例と同様な作用を行ない、同様な効果を
奏することは明らかである。なお、基板(18)が基板支持
台(17)から滑落しないための手段は公知の手段を用いる
ものとする。
以上、本発明の各実施例について説明したが、勿論、本
発明はこれらに限定されることなく本発明の技術的思想
に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、以上の実施例では真空槽内での処理が説明され
たが、真空を必要としない常圧でも基板への表面加工が
可能なCVD装置にも本発明は適用可能である。
また以上の実施例では反応ガスRを噴出するノズル(11
a)(30)はスリット状開口を有するものであったが、第11
図に示すように上述の実施例のような偏平な中空管体(5
0)の端壁に多数の小孔(51)を形成させたものであっても
よい。あるいは、第12図及び第13図に示すように偏平な
中空管体(60)(70)の端壁に横方向に並ぶスリット(61)(6
2)又は上下方向に並ぶスリット(71)(72)を形成させるよ
うにしてもよい。また、これらの場合には各スリット(6
1)(62)又は(71)(72)からは異なる反応ガスが噴出される
ようにしてもよい。この場合には管体(60)(70)内に仕切
壁が設けられているが、一つのスリットを有する2つの
別の管体を左右又は上下に並設するようにしてもよい。
また以上の実施例では不活性ガス噴出板(19)にいわゆる
多孔板が用いられたが、これに代えて適当なアスペクト
比をもつストレイナー、又はハネカム(honeycomb)を用
いてもよい。あるいはこれと多孔板とを併用するように
してもよい。
また、以上の実施例では第2のガスとして不活性ガスを
用いたが、これに代えて一部反応性ガスを含んでいるガ
スであってもよい。その場合、この反応性ガスはダクト
パーティクルを発生させないガス種であることが必要で
ある。例えば、H2、N2、O2などが含まれていてもよい。
なお、また本発明で加熱手段を備えた基板ホルダーと
は、第1図に示すようにヒータ(14)を内部に設けたホル
ダー(17)のみならず、外部に何らかの加熱手段を設けた
ものも含むものとする。
〔発明の効果〕
本発明のCVD装置によれば、第1のガスの流れが層流
である為、その制御性、再現性に優れている。第1のガ
スの反応成分が基板近傍空間にのみ限定される為、炉
壁、窓等の汚染が防止できる。従って膜質の向上とダク
トパーティクルの低減が可能である。また第4図〜第6
図の成膜においては基板(18)内への金属元素の侵入、い
わゆるエンクローチメント現象を抑制することができ
る。第2のガスの流量制御により基板上の膜厚分布制御
が可能になる。基板回転機構を組み合わせて、大面積
で、高均一性のある成膜が可能となるなど種々の効果を
奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のCVD装置の第1実施例の断面図、第
2図は第1図に於けるII−II線方向断面図、第3A図、
第3B図、第3C図は本実施例の作用を説明するための
第1図と同様の断面図、第4図〜第8図は本実施例に適
用される基板の具体例を示す断面図、第9図は本発明の
第2実施例のCVD装置の第2図と同様な断面図、第10
図は本発明の第3実施例のCVD装置の第1図と同様の
断面図、第11図、第12図、第13図は各変形例を示す要部
の正面図、第14図は従来方法により薄膜形成処理した例
を示す基板の断面図、及び第15図は従来の各種のCVD
装置のガスフロー方法を示す概略図である。 なお図において、 (10)……真空槽 (11)(30)(50)(60)(70)……反応ガス噴出ノズル (18)……基板 (19)……不活性ガス噴出多孔板
フロントページの続き (72)発明者 中山 泉 神奈川県平塚市菫平12−12−2−707 パ レ平塚すみれ平

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉槽;該密閉槽内に配設された基板;該
    基板を支持し、加熱手段を備えた基板ホルダー;前記基
    板の表面にほゞ平行に第1のガス流をシート状に導入す
    る第1導入手段;前記基板の表面に対向するように第2
    のガス流を導入する第2導入手段から成り、前記基板ホ
    ルダー上の基板を前記加熱手段により加熱しながら該基
    板の表面の近傍に前記第2のガス流により前記第1のガ
    ス流の層流状態を保持するようにしたことを特徴とする
    CVD装置。
  2. 【請求項2】前記基板ホルダーを前記基板の表面に対し
    ほゞ垂直な軸のまわりに回転させるようにしたことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載のCVD装置。
  3. 【請求項3】前記密閉槽は真空槽であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項又は第2項に記載のCVD装
    置。
  4. 【請求項4】前記第1導入手段はスリット状開口を有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第3項の
    いづれかに記載のCVD装置。
  5. 【請求項5】前記第2導入手段は多数の小孔を有する板
    状部を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項か
    ら第4項のいずれかに記載のCVD装置。
  6. 【請求項6】前記第2のガス流は不活性ガス又は不活性
    ガスを主体とするガスから成ることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載のCVD装
    置。
  7. 【請求項7】前記第1のガス流は反応性ガス又は反応性
    ガスを主体とするガスから成ることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項から第6項のいづれかに記載のCVD装
    置。
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