JPH06101651A - 油圧ポンプの馬力制御装置 - Google Patents

油圧ポンプの馬力制御装置

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JPH06101651A
JPH06101651A JP4249865A JP24986592A JPH06101651A JP H06101651 A JPH06101651 A JP H06101651A JP 4249865 A JP4249865 A JP 4249865A JP 24986592 A JP24986592 A JP 24986592A JP H06101651 A JPH06101651 A JP H06101651A
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JP
Japan
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hydraulic pump
pressure
regulator
prime mover
control device
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Application number
JP4249865A
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English (en)
Inventor
Osamu Tomikawa
修 富川
Toichi Hirata
東一 平田
Yasuharu Goto
安晴 後藤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械式のレギュレータを設けてあるにもかか
わらず、原動機の馬力をほぼ全領域で有効に活用するこ
とができる油圧ポンプの馬力制御装置の提供。 【構成】 原動機1と、可変容量油圧ポンプ2と、レギ
ュレータ3と、ガバナ4と、このガバナ4のレバーを駆
動する駆動装置5と、アームシリンダ14と、方向切換
弁8とを備えた油圧回路に設けられる、油圧ポンプ2の
馬力制御装置において、レギュレータ3の駆動部に制御
圧を出力する電磁弁9と、油圧ポンプ2の吐出圧を検出
し、信号として出力する圧力センサ7とを設けるととも
に、この圧力センサ7から出力される信号に応じて、レ
ギュレータ3のばねの力に対抗する制御圧がレギュレー
タ3の駆動部に出力されるように電磁弁9に駆動信号を
出力する制御装置10を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内蔵するばねの力に対
抗するように与えられる可変容量油圧ポンプの自己圧に
応じて当該油圧ポンプの押しのけ容積を制御するレギュ
レータを備えた、油圧ショベル等の油圧機械に備えられ
る油圧ポンプの馬力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の油圧ポンプの馬力制御装
置を示す回路図、図12は図11に示す従来の馬力制御
装置に備えられるレギュレータ部分の構成を示す図、図
13は図12に示すレギュレータによって得られる吸収
トルクと原動機の出力トルクとの関係を示す図である。
【0003】この従来技術は、油圧機械例えば油圧ショ
ベルに備えられるものである。図11に示す原動機1に
よって可変容量油圧ポンプ2が駆動し、方向切換弁8を
操作することによりアクチュエータ、例えばアームシリ
ンダ14が作動する。油圧ポンプ2は、通常は最大傾転
になっている。アームシリンダ14に流れる流量は、方
向切換弁8のブリード量とアームシリンダ14の負荷圧
とで決定される。なお、ブリード量とは、方向切換弁8
のセンタバイパス通路からタンクに絞り捨てられる流量
である。
【0004】いま、アームシリンダ14に高い負荷がか
かり、ポンプ圧が上昇していく場合を考える。最大傾転
のままでは吸収馬力がオーバーしてしまうので、ポンプ
圧が上昇した場合にはそれに応じて油圧ポンプ2の押し
のけ容積の大きさを制限する必要がある。そこで油圧ポ
ンプ2の押しのけ容積を制御するレギュレータ3が設け
られている。
【0005】図12は、このレギュレータ3部分を示し
ている。油圧ポンプ2の吐出圧、すなわち自己圧Pdを
受ける受圧スプール3aと、サーボスプール3bと、サ
ーボシリンダ3cと、サーボスプール3bを付勢するば
ね3dとから成り、サーボシリンダ3cは傾転ピストン
3eの最大傾転位置を規定している。ここで、自己圧P
dが上昇すると、受圧室Cに導かれた自己圧Pdにより
受圧スプール3aとサーボスプール3bは、ばね3dの
力とつり合う位置まで同図12の右方向へ移動する。サ
ーボスプール3bの移動に伴ってサーボ室Aにも油圧源
15の圧油が導かれ、傾転ピストン3eのサーボ室A側
に位置する受圧面積とサーボ室B側に位置する受圧面積
の差に応じて、傾転ピストン3eはサーボシリンダ3c
とともに同図12の右方向、すなわち小傾転側に移動し
始める。サーボシリンダ3cがサーボスプール3bの位
置まで移動すると、サーボ室Aとサーボ室Bの圧力がつ
り合い、傾転ピストン3eは停止する。ある圧力のとき
の傾転位置はばね3dの強さで決まり、これに応じて吸
収トルクが決まる。吸収トルクが原動機1の出しうるト
ルクを越えないように、ばね3dのばね定数とセット力
が決められる。
【0006】なお、図11において、4は原動機1の回
転数を制御する回転数制御装置、すなわちガバナ、5は
ガバナ4のレバーを駆動する駆動装置である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、自己圧Pdとばね3dの力とのつり合いで傾転位
置、すなわち押しのけ容積が決まるため、圧力と傾転位
置(傾転角)の関係、いわゆるポンプPQ特性線は図1
3に示すように直線となる。したがって、図12では説
明を簡単にするために1本のばね3dだけを描いてある
が、実際には理想的な原動機(エンジン)PQ特性線に
近づけるために、ばね3dとして、セット力とばね定数
の異なる2本のばねを組み合わせている。しかしなが
ら、このように2本のばねを組み合わせても、この従来
技術にあっては図14のハッチングで示すように馬力を
有効に使用できない範囲が存在し、作業効率の向上を見
込めず、これに伴って経済性の点でも問題があった。
【0008】また特にこの従来技術にあっては、原動機
1の回転数を検出することにより原動機1の負荷状態を
検出して油圧ポンプ2の吸収トルクを変化させる、いわ
ゆるスピードセンシング制御を実施しようとするとき、
吸収トルクを増加させようとするとオーバートルクにな
ってしまうことがあり、このため回転数の静定を悪くし
ていた。
【0009】本発明は、上述した従来技術の実情に鑑み
てなされたもので、その目的は、従来と同等の機械式の
レギュレータを設けてあるにもかかわらず、原動機の馬
力をほぼ全領域で有効に活用することができる油圧ポン
プの馬力制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の発明は、原動機と、この
原動機によって駆動される可変容量油圧ポンプと、内蔵
するばねの力に対抗するように与えられる上記油圧ポン
プの自己圧に応じて当該油圧ポンプの押しのけ容積を制
御するレギュレータと、上記原動機の回転数を制御する
ガバナと、このガバナのレバーを駆動する駆動装置と、
上記油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動するア
クチュエータと、上記油圧ポンプから上記アクチュエー
タに供給される圧油の流れを制御する方向切換弁とを備
えた油圧回路に設けられる、上記油圧ポンプの馬力制御
装置において、上記レギュレータの駆動部に制御圧を出
力する電磁弁と、上記油圧ポンプの吐出圧を検出し、信
号として出力する圧力センサとを設けるとともに、この
圧力センサから出力される信号に応じて、上記レギュレ
ータのばねの力に対抗する制御圧が当該レギュレータに
出力されるように上記電磁弁に駆動信号を出力する制御
装置を設けた構成にしてある。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、原動機
と、この原動機によって駆動される可変容量油圧ポンプ
と、内蔵するばねの力に対抗するように与えられる上記
油圧ポンプの自己圧に応じて当該油圧ポンプの押しのけ
容積を制御するレギュレータと、上記原動機の回転数を
制御するガバナと、このガバナのレバーを駆動する駆動
装置と、上記油圧ポンプから吐出される圧油によって駆
動するアクチュエータと、上記油圧ポンプから上記アク
チュエータに供給される圧油の流れを制御する方向切換
弁とを備えた油圧回路に設けられる、上記油圧ポンプの
馬力制御装置において、上記ガバナのレバーの変位量を
検出し、信号として出力する変位検出装置と、上記レギ
ュレータの駆動部に制御圧を出力する電磁弁と、上記油
圧ポンプの吐出圧を検出し、信号として出力する圧力セ
ンサと、上記原動機の回転数を検出する回転数検出装置
とを設けるとともに、上記圧力センサ、上記変位検出装
置及び上記回転数検出装置のそれぞれから出力される信
号に応じて、上記レギュレータのばねの力に対抗する制
御圧が当該レギュレータに出力されるように上記電磁弁
に駆動信号を出力する制御装置を設けた構成にしてあ
る。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明にあっては、あらかじめ
レギュレータに内蔵されるばねのセット力を、油圧ポン
プの吸収トルクが原動機の出力トルクよりも大きくなる
セット力となるように設定しておく。このような状態
で、油圧ポンプの吐出圧を検出する圧力センサから出力
される信号に応じて、制御装置は電磁弁を駆動する信号
を出力する。これにより、電磁弁から油圧ポンプの吐出
圧に応じた制御圧がレギユレータのばねに対抗するよう
に与えられる。すなわちそれまで、ばねの力と油圧ポン
プの自己圧とに応じて油圧ポンプの吸収トルクが原動機
の出力トルクよりも大きくなるように押しのけ容積を制
御していたレギユレータは、電磁弁から出力される制御
圧によりばねを押し戻し、押しのけ容積を小さくするよ
うに作動する。これにより、油圧ポンプの吸収トルクは
小さくなって原動機の出力トルクとほぼ同じになる。し
たがって、原動機の馬力を使用できない範囲がきわめて
少なくなり、この原動機の馬力をほぼ全領域で有効に活
用することができる。
【0013】また、請求項2に記載の発明にあっては、
制御装置が上述した請求項1の発明の作用に加えて原動
機の回転数をも考慮した駆動信号を電磁弁に出力するの
で、電磁弁からガバナのレバーの変位量、油圧ポンプの
吐出圧、及び原動機の回転数に応じた制御圧がレギユレ
ータのばねに対抗するように与えられる。したがってレ
ギュレータはこの制御圧によりばねを押し戻し、押しの
け容積を小さくするように作動する。これにより、請求
項1の発明と同様に油圧ポンプの吸収トルクを原動機の
出力トルクとほぼ同じにすることができ、原動機の馬力
をほぼ全領域で有効に活用することができるとともに、
制御圧は原動機の回転数、すなわち原動機の負荷状態を
も考慮した制御圧であるので、油圧ポンプの吸収トルク
を増加させようとする際に吸収トルクが原動機の出力ト
ルクを越えるオーバートルクを発生させることがない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の油圧ポンプの馬力制御装置の
実施例を図に基づいて説明する。
【0015】図1は請求項1に対応する本発明の油圧ポ
ンプの馬力制御装置の第1の実施例を示す回路図、図2
は第1の実施例に備えられるレギュレータ部分の構成を
示す図、図3は第1の実施例に備えられるレギュレータ
のセットトルクと、レギュレータの受圧室に与えられる
制御圧力との関係を示す図、図4は第1の実施例に備え
られる制御装置の処理内容を示す図である。
【0016】これらの図において、前述した従来技術を
示す図11、12と同等のものは同じ符号で示してあ
る。
【0017】すなわち、この第1の実施例も例えば油圧
ショベルに備えられるものであり、図1に示すように、
原動機1と、この原動機1によって駆動される可変容量
油圧ポンプ2と、油圧ポンプ2の自己圧に応じて当該油
圧ポンプ2の押しのけ容積を制御するレギュレータ3
と、原動機1の回転数を制御するガバナ4と、このガバ
ナ4のレバーを駆動する駆動装置5と、油圧ポンプ2か
ら吐出される圧油によって駆動するアクチュエータ、例
えばアームシリンダ14と、油圧ポンプ2からアームシ
リンダ14に供給される圧油の流れを制御する方向切換
弁8とを備えている。
【0018】上記したレギュレータ3は図2にも示すよ
うに、油圧源15に連絡されるサーボシリンダ3cと、
このサーボシリンダ3c内に摺動可能に設けられるサー
ボスプール3bと、このサーボスプール3bを付勢する
ばね3dと、サーボシリンダ3cに連結され、油圧ポン
プ2の押しのけ容積、すなわち傾転角を制御する傾転ピ
ストン3eと、この傾転ピストン3eの一方の端部に設
けられ、サーボスプール3b、サーボシリンダ3cを介
して油圧源15に連絡可能なサーボ室A、傾転ピストン
3eの他方の端部に設けられ、油圧源15に常時連通す
るサーボ室Bと、油圧ポンプ2の吐出圧Pdが与えられ
る受圧室Cとを備えている。
【0019】以上の構成要素は、前述した図11、12
に示す従来技術と同等である。そして、特にこの第1の
実施例では、以下に述べる構成要素を備えている。
【0020】すなわち、レギュレータ3の駆動部に制御
圧を出力する電磁弁9と、油圧ポンプ2の吐出圧を検出
し信号として出力する圧力センサ7と、この圧力センサ
7から出力される信号に応じて、レギュレータ3のばね
3dの力に対抗する制御圧が当該レギュレータ3に出力
されるように後述の処理を行なって電磁弁9に駆動信号
を出力する制御装置10とを備えている。上述したレギ
ュレータ3は、ばね3dの反対側に位置するサーボスプ
ール3bの端部に2段の受圧スプール3fを設けてあ
り、この受圧スプール3fの端部に、電磁弁9を介して
与えられる制御圧が導かれる受圧室Dを形成してある。
なお、油圧源15としてパイロット系の油圧を利用する
ことを考慮して、受圧スプール3fの受圧室Dに位置す
る端部の受圧面積が、受圧室Cに位置する段部の受圧面
積よりも大きくなるように、この受圧スプール3fを製
作してある。
【0021】また、図2に示すばね3dは説明を簡単に
するために、模式的に1つのばねとして描いてあるが、
このばね3dは前述したように実際には、セット力とば
ね定数の異なる2つのばねより成っている。また、これ
らの2つのばねより成るばね3dのセット力は、前述し
た図12に示す従来のばねのセット力よりも大きなセッ
ト力、すなわち、油圧ポンプ2の吸収トルクが原動機1
の出力トルクよりも大きくなるセット力となるようにあ
らかじめ設定してある。図3のポンプPQ特性線L1
が、この大きなセット力に対応している。
【0022】なお、ガバナ4のレバーの変位量を検出し
信号として出力する変位検出装置、例えばレバー位置を
検出する位置検出装置6を設けてあるが、この位置検出
装置6は後述する第3の実施例において必要とするもの
であり、この第1の実施例では必要としていない。
【0023】次に、上記のように構成した第1の実施例
における動作について、制御装置10の処理内容を示す
図4等に基づいて説明する。
【0024】制御装置10では、はじめに、同図4のス
テップ0に示すように、圧力センサ7からの信号Vに基
づいて数値化した圧力Pを求める。この圧力Pでステッ
プ1のテーブルを参照し、圧力Pに対応する目標吸収ト
ルクT0を求める。このテーブル1は、上述のようにオ
ーバートルクに設定されたレギュレータ3の、各圧力P
における吸収トルクを数値化して目標吸収トルクT0
してあらかじめ設定したものである。次に、ステップ3
において、目標吸収トルクT0と、原動機1の出力トル
クに応じてあらかじめ設定されるベーストルクTとのト
ルク差ΔTを演算する。ここで、ベーストルクTは、原
動機1の性能のばらつきを考慮して、例えば、原動機1
の出力トルク(設定出力馬力)より少し小さい値に設定
しておく。このトルク差ΔTの分、吸収トルクを減少さ
せれば、油圧ポンプ2は理想的な吸収トルクカーブを描
くことになる。
【0025】そこで、ステップ3で得られたトルク差Δ
Tに相当する制御圧が、レギュレータ3の受圧室Dに出
力されるように、制御装置10から電磁弁9に駆動信号
を出力すれば良いが、このトルク差ΔTに相当する制御
圧をそのまま出力すると、吸収トルクは図3に示す特性
線L1を単に同図3の左方向に平行移動させた特性線と
なってしまう。例えば、ポンプ2のレギュレータ3が理
想的なPQ特性線を描くものであったと仮定すると、ト
ルク差ΔTは一定となり、レギュレータ3の受圧室Dに
一定の制御圧が与えられるが、その結果、図5に示すよ
うに、高圧域と低圧域とでは吸収トルクが同じでなくな
ってしまう。ここで、ポンプ吐出圧(自己圧)をPd、
ポンプ傾転角をθ、受圧室Dに与えられる制御圧をP
i、減少トルクをtとすれば、吸収トルクTpは、 (Pd+Pi)θ=Tp+t Pi・θ=t Pi=(t/Tp)・Pd となる。したがって、本来、t、Tpを一定とすれば、
制御圧Piをポンプ吐出圧Pdに比例させて増加させる
ような制御が必要になる。
【0026】そこで、この第1の実施例では、図4のス
テップ2に示すように、圧力Pの増加に比例して増加す
る圧力補正係数Kのテーブルを設定してある。ステップ
4では、ステップ2で求めた圧力Pに対応する圧力補正
係数Kと、前述したステップ3で求めたトルク差ΔTと
を乗じて補正トルク差ΔTmを求める演算を行なう。こ
れにより、ポンプ吐出圧Pdに相当する圧力Pが高圧に
なるにしたがって大きくなる補正トルク差ΔTmが求め
られる。
【0027】次いでステップ5で、補正トルク差ΔTm
に相当する目標制御圧Pcが求められ、さらにステップ
6で、目標制御圧Pcに相当する駆動信号、すなわち電
流iが求められる。この電流iで電磁弁9は制御され
る。なお、上記したステップ5は、上述のように受圧室
Cに位置する受圧スプール3fの段部の受圧面積が、受
圧室Dに位置する受圧スプール3fの端部の受圧面積よ
りも小さいことに伴う比率分の変換をするテーブルであ
る。
【0028】このように、ステップ5で得られる補正ト
ルク差ΔTmは、ポンプ吐出圧Pdが高圧になるにした
がって、より多くの制御圧を電磁弁9から供給し得るよ
うに補正を考慮したものである。また、補正トルク差Δ
Tmが大きいということは、その分だけ理想的なポンプ
PQ特性線に対してオーバートルクになっているという
ことである。したがって、上述のように補正トルク差Δ
Tmに相当する目標制御圧Pcを求め、この目標制御圧
Pcに相当する電流iをこの制御装置10から電磁弁9
に出力することにより、理想的なポンプPQ特性線にし
得る制御圧が図2に示すレギュレータ3の受圧室Dに与
えられる。これに応じて、受圧スプール3f、サーボス
プール3bが、前述したように過大なセット力に設定し
たばね3dの力に抗して同図2の右方向に移動し、油圧
源15の圧油が傾転ピストン3eのサーボ室Aにも与え
られる。これにより、傾転ピストン3eが同図2の右方
向に移動し、傾転角、すなわち油圧ポンプ2の押しのけ
容積を小さくする制御が行なわれ、傾転ピストン3eに
追従してサーボシリンダ3cが同図2の右方向に移動す
ることにより、傾転ピストン3eの両端に与えられる受
圧力がつり合い、これによって傾転ピストン3eは停止
する。
【0029】このようにして、この第1の実施例では、
図3のエンジンPQ特性線にほとんど接するような、理
想的なポンプPQ特性線L2を得ることができる。した
がって,従来と同等の機械式のレギュレータ3を設けて
ありながら、原動機1の馬力をほぼ全領域で有効に活用
することができ、作業効率を向上させることができ、こ
れに伴って経済性も向上させることができる。
【0030】図6の(a)は本発明の第2の実施例に備
えられる制御装置の処理内容を示す図、同図6の(b)
はある圧力におけるポンプトルクを出すのに必要なシフ
ト量ΔPを示す図である。
【0031】この第2の実施例は、基本的な構成は前述
した図1、図2に示す第1の実施例と同等であるが、制
御装置10における処理内容が異なっている。すなわ
ち、この第2の実施例では、第1の実施例の制御装置1
0の図4で示す処理内容のうちのステップ2、3、4を
除き、それに代わるものとして、同図6の(a)に示す
ようにステップ1のテーブルを、レギュレータ3のばね
3dの過大なセツト力に相応するセットトルクを、ベー
ストルクTに一致させるために必要な同図6の(b)で
例示するシフト量ΔPを、各圧力毎に対応して予め設定
したものであり、このステップ1の内容は、図4に示す
第1の実施例の制御装置10の処理内容のステップ1、
2、3、4を包含するものである。
【0032】このように構成した第2の実施例も、第1
の実施例の補正トルク差ΔTmに相当するシフト量ΔP
に応じた目標制御圧Pcをステップ5で求め、この目標
制御圧Pcに相当する電流iをステップ6で求め、この
電流iを制御装置10から電磁弁9に出力するようにし
てあることから、第1の実施例と同等の作用効果を得る
ことができる。
【0033】図7は本発明の第3の実施例に備えられる
制御装置の処理内容を示す図である。この第3の実施例
では、第1の実施例の構成に加えて、図1に示すガバナ
4のレバーの変位量を検出し信号として出力する変位検
出装置、例えばレバー位置を検出する位置検出装置6を
必須の構成要素としてある。なお、第1の実施例を説明
するための図でもある図1に、この位置検出装置6を便
宜上描いてあるが、先にも述べたように、第1の実施例
では、この位置検出装置6を必須の構成要素としていな
い。
【0034】この第3の実施例では、前述した第1の実
施例の図4のステップ3に与えられるベーストルクTを
同図7に示すようにステップ7、ステップ8を介して変
化させることができるように構成してある。すなわち、
ステップ7でガバナ4のレバー位置を検出する位置検出
装置6の検出値Vから現在の目標回転数Nrを求め、ス
テップ8でその目標回転数Nrに相応するベーストルク
Tを求め、ステップ3では、ステップ1で求められた目
標吸収トルクT0と、ステップ8で求められた原動機1
の出力トルクに相応するベーストルクTとのトルク差Δ
Tを求めるようにしている。したがって、制御装置10
から電磁弁9に出力される電流iは、現在の目標回転数
Nrを考慮した制御圧を与え得るものであり、第1の実
施例に比べてより精度の高い制御を実現させることがで
きる。
【0035】図8は請求項2に対応する本発明の第4の
実施例を示す回路図、図9は第4の実施例に備えられる
制御装置の処理内容を示す図である。
【0036】図8に示す第4の実施例は、図1に示す構
成に加えて原動機1の回転数を検出する回転数検出装置
12を設けてあり、制御装置13は圧力センサ7、位置
検出装置6、及び回転数検出装置12のそれぞれから出
力される信号に応じて、レギュレータ3のばねの力に対
向する制御圧が当該レギュレータ3に出力されるように
電磁弁9に駆動信号を出力するように構成してある。こ
の第4の実施例における原動機1は主にディーゼルエン
ジンであり、そのガバナ4はRSVガバナと呼ばれる形
式のものである。このガバナ4は、原動機1の回転数を
一定に保とうとする機能があるが、図10に示すよう
に、無負荷時と負荷時とでは若干の回転数差ΔNを生じ
る。この第4の実施例では、この回転数差ΔNを検出す
ることで原動機1の負荷状態を判定し、より定格点に近
づけるように制御しようとするものである。
【0037】この第4の実施例の制御装置13では、図
9に示すように、回転数検出装置12から出力される信
号、すなわちパルスを入力し、ステップ7でその周期W
を求め、ステップ8で1/Wから実回転数Nを求める。
一方、ガバナ4のレバーの位置検出装置6からの信号を
入力し、ステップ9で目標回転数Nrを求める。なおこ
こで、ガバナ4のレバーを動かすために駆動装置5とし
てステップモータを用い、その位置決め制御で目標回転
数Nrを求めるようにしてもよい。このようにして求め
られる目標回転数Nrは、ガバナ4の或るレバー位置に
おける原動機1の定格回転数に相応する。
【0038】次にステップ10において、ステップ8で
求められた実回転数Nと、ステップ9で求められた目標
回転数Nrとの回転数差ΔNを求める。原動機1の負荷
が定格馬力に対して軽い場合には回転数差ΔNは正の値
をとり、定格馬力を超えた場合には回転数差ΔNは負の
値をとる。次にステップ11で、ステップ10で求めた
回転数差ΔNに相応する、定格時のトルクとの差Δtを
求める演算がおこなわれる。
【0039】なお、前述した第1の実施例では、ベース
トルクTを原動機1の出力トルク(定格馬力)より少な
く設定したが、この第4の実施例では、ベーストルクT
を原動機1の出力トルクより少し大きめに設定してお
く。
【0040】そして、ステップ12で、ステップ3で求
められた目標吸収トルクT0とベーストルクTとのトル
ク差ΔTに、実際の原動機1の負荷状態を考慮して求め
た補正値Δtを減じてΔTnを求める演算がおこなわれ
る。原動機1の負荷が軽いときには回転数差ΔNが正方
向に大きくなるのでステップ11の補正値Δtが増大
し、或る圧力におけるΔTnが減少し、ポンプ2の吸収
トルクが増大する。また、例えば高地等で作業する場合
には空気が薄くなり、原動機1の出力が低下するが、こ
のような場合には回転数差ΔNが負方向に大きくなるの
で補正値Δtが減少し、その結果ΔTnが増大し、ポン
プ2の吸収トルクが減少する。このような作用を含めて
ポンプ吐出圧Pdにより前述した第1の実施例と同様な
馬力制御をおこなうので、得られる馬力線図は理想的な
馬力線図となる。
【0041】このように構成した第4の実施例にあって
は、特に、従来の機械式レギュレータ3を用いながら、
オーバートルクになることなくスピードセンシング制御
を実施することができ、回転数の静定が良好となる。
【0042】なお、上記各実施例におけるトルクテーブ
ルを適宜変更(ROMを変更)することにより油圧ポン
プ2の吸収トルク特性を容易に変更することができ、こ
のようなトルク特性の変更に際しレギュレータ3のばね
を交換したり、リセットを調整したりする煩雑な作業を
要しない。
【0043】また、上記各実施例は、従来の1ポンプお
よび2ポンプ外部コンペン制御付きのレギュレータを備
えた馬力制御装置にも適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の油圧ポンプ
の馬力制御装置は、従来と同等の機械式のレギュレータ
を設けてあるにもかかわらず、原動機の馬力をほぼ全領
域で有効に活用することができ、従来に比べて作業効率
を向上させることができ、これに伴って優れた経済性を
確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に対応する本発明の油圧ポンプの馬力
制御装置の第1の実施例を示す回路図である。
【図2】第1の実施例に備えられるレギュレータ部分の
構成を示す図である。
【図3】第1の実施例に備えられるレギュレータのセッ
トトルクと、レギュレータの受圧室に与えられる制御圧
力との関係を示す図である。
【図4】第1の実施例に備えられる制御装置の処理内容
を示す図である。
【図5】レギュレータの受圧室に与えられる制御圧力と
吸収トルクが吐出圧によって変化してしまうことを示す
図である。
【図6】(a)は本発明の第2の実施例に備えられる制
御装置の処理内容を示す図であり、(b)は或る圧力に
おけるポンプトルクを出すのに必要なシフト量ΔPを示
す図である。
【図7】本発明の第3の実施例に備えられる制御装置の
処理内容を示す図である。
【図8】請求項2に対応する本発明の第4の実施例を示
す回路図である。
【図9】第4の実施例に備えられる制御装置の処理内容
を示す図である。
【図10】原動機の回転数と出力トルクの関係を示す図
である。
【図11】従来の油圧ポンプの馬力制御装置を示す回路
図である。
【図12】図11に示す従来の馬力制御装置に備えられ
るレギュレータ部分の構成を示す図である。
【図13】図12に示すレギュレータによって得られる
吸収トルクと原動機の出力トルクとの関係を示す図であ
る。
【図14】図11に示す従来の馬力制御装置における不
具合を説明する図である。
【符号の説明】
1 原動機 2 可変容量油圧ポンプ 3 レギュレータ 3b サーボスプール 3c サーボシリンダ 3d ばね 3e 傾転ピストン 3f 受圧スプール 4 ガバナ 5 駆動装置 6 位置検出装置(変位検出装置) 7 圧力センサ 8 方向切換弁 9 電磁弁 10 制御装置 12 回転数検出装置 13 制御装置 14 アームシリンダ(アクチュエータ) 15 油圧源 A サーボ室 B サーボ室 C 受圧室 D 受圧室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機と、この原動機によって駆動され
    る可変容量油圧ポンプと、ばねの力に対抗するように与
    えられる上記油圧ポンプの自己圧に応じて当該油圧ポン
    プの押しのけ容積を制御するレギュレータと、上記原動
    機の回転数を制御するガバナと、このガバナのレバーを
    駆動する駆動装置と、上記油圧ポンプから吐出される圧
    油によって駆動するアクチュエータと、上記油圧ポンプ
    から上記アクチュエータに供給される圧油の流れを制御
    する方向切換弁とを備えた油圧回路に設けられる、上記
    油圧ポンプの馬力制御装置において、 上記レギュレータの駆動部に制御圧を出力する電磁弁
    と、上記油圧ポンプの吐出圧を検出し、信号として出力
    する圧力センサとを設けるとともに、 この圧力センサから出力される信号に応じて、上記レギ
    ュレータのばねの力に対抗する制御圧が当該レギュレー
    タに出力されるように上記電磁弁に駆動信号を出力する
    制御装置を設けたことを特徴とする油圧ポンプの馬力制
    御装置。
  2. 【請求項2】 原動機と、この原動機によって駆動され
    る可変容量油圧ポンプと、ばねの力に対抗するように与
    えられる上記油圧ポンプの自己圧に応じて当該油圧ポン
    プの押しのけ容積を制御するレギュレータと、上記原動
    機の回転数を制御するガバナと、このガバナのレバーを
    駆動する駆動装置と、上記油圧ポンプから吐出される圧
    油によって駆動するアクチュエータと、上記油圧ポンプ
    から上記アクチュエータに供給される圧油の流れを制御
    する方向切換弁とを備えた油圧回路に設けられる、上記
    油圧ポンプの馬力制御装置において、 上記ガバナのレバーの変位量を検出し、信号として出力
    する変位検出装置と、上記レギュレータの駆動部に制御
    圧を出力する電磁弁と、上記油圧ポンプの吐出圧を検出
    し、信号として出力する圧力センサと、上記原動機の回
    転数を検出する回転数検出装置とを設けるとともに、 上記圧力センサ、上記変位検出装置及び上記回転数検出
    装置のそれぞれから出力される信号に応じて、上記レギ
    ュレータのばねの力に対抗する制御圧が当該レギュレー
    タに出力されるように上記電磁弁に駆動信号を出力する
    制御装置を設けたことを特徴とする油圧ポンプの馬力制
    御装置。
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