JPH06101277A - バルコニ付きユニット式建物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バルコニを大面積にでき、商品価値を高める
ことができるユニット式建物を提供する。 【構成】 ユニット式建物１の構成要素である建物ユニ
ット２Ａの内部に、バルコニ部３と、このバルコニ部３
と区画された居室部４とを設け、バルコニ部３の開放さ
れた前側にバルコニユニット７を連結し、バルコニ部３
の床とバルコニユニット７の床とを連続させ、大面積の
バルコニを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ユニット式建物に係
り、特に、バルコニを備えたユニット式建物に関する。

【０００２】

【背景技術】工場で予め生産された複数の建物ユニット
を建設現場で組み合わせることにより建てられるユニッ
ト式建物において、この建物にバルコニを設けるため、
一つの建物ユニットの内部にバルコニ部およびこのバル
コニ部と区画された居室部を設け、建物ユニットの内部
の一部をバルコニ部とすることによって、ユニット式建
物をバルコニ付きとしたものが知られている（特開昭６
１−１０２９３２号）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来のユニット式
建物では、建物ユニットを工場から建設現場へトラック
で運搬するときの法律上の輸送制限のため建物ユニット
の寸法を一定以上に大きくできないことから、建物ユニ
ット内のバルコニ部の大きさを一定以上に大きくするこ
とはできず、このため、ユニット式建物に設けるバルコ
ニの大きさには限界があるという問題があった。

【０００４】本発明の目的は、大きなバルコニを得られ
るようになり、バルコニの拡大によって商品価値の増大
を図ることができるバルコニ付きユニット式建物を提供
するところにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の第１発明に係る
バルコニ付きユニット式建物は、建物ユニットとバルコ
ニユニットとを含んで構成され、建物ユニットの内部に
は、少なくとも前側が開放されたバルコニ部、およびこ
のバルコニ部と区画された居室部が形成され、この建物
ユニットの前側にバルコニユニットが連結され、建物ユ
ニットのバルコニ部の床とバルコニユニットの床とが連
続していることを特徴とするものである。

【０００６】また、本発明の第２発明に係るバルコニ付
きユニット式建物は、建物ユニットと第１バルコニユニ
ットと第２バルコニユニットとを含んで構成され、建物
ユニットの内部には、少なくとも前側と一方の横側とが
開放されたバルコニ部、およびこのバルコニ部と区画さ
れた居室部が形成され、この建物ユニットの前側に第１
バルコニユニットが連結されるとともに、建物ユニット
の開放された横側に第２バルコニユニットが連結され、
建物ユニットのバルコニ部の床と第１バルコニユニット
の床と第２バルコニユニットの床とが互いに連続してい
ることを特徴とするものである。

【０００７】以上において、バルコニユニットの下側に
は下屋が設けられてもよく、或いは下屋が設けられなく
てもよく、また、下屋を設ける場合には、下屋用の建物
ユニットの上部にバルコニを設け、これにより、この建
物ユニットをバルコニユニットとしてもよい。

【０００８】また、内部にバルコニ部が設けられる建物
ユニットを複数個使用してユニット式建物を建ててもよ
く、これらの建物ユニットは連結してユニット式建物に
配置してもよく、或いは、分離して配置してもよい。

【０００９】

【作用】本発明では、内部にバルコニ部が設けられた建
物ユニットにバルコニユニットが連結され、建物ユニッ
トのバルコニ部の床とバルコニユニットの床とが連続さ
ているため、ユニット式建物に設けられるバルコニの面
積はこれらの床の合計面積となり、ユニット式建物に大
きなバルコニを設けることができる。

【００１０】

【実施例】以下に本発明の各実施例を添付図面に基づい
て説明する。図１は第１実施例に係るユニット式建物１
を示す。このユニット式建物１は、工場で予め生産され
た複数の建物ユニット２を建設現場で前後、左右、上下
に組み合わせることにより建てられる。建物ユニット２
のうち、２階の建物ユニット２Ａの内部には、バルコニ
部３と居室部４とが形成されている。図２の通り、バル
コニ部３は室外側に設けられ、居室部４は室内側に設け
られ、これらは出入り用開口部５が形成された壁６で区
画されている。

【００１１】バルコニ部３は前側、即ち、室外側が開放
されており、この前側において建物ユニット２Ａにはバ
ルコニユニット７が連結されている。バルコニ部３の床
３Ａとバルコニユニット７の床７Ａとは連続し、また、
バルコニユニット７の床７Ａの前部には前立上部７Ｂが
設けられ、前立上部７Ｂの上面は手摺りとなっている。

【００１２】建物ユニット２Ａの両側の建物ユニット２
Ｂ，２Ｃの前側にはバルコニユニット８，９が連結さ
れ、これらのバルコニユニット８，９の床８Ａ，９Ａは
バルコニユニット７の床７Ａと横方向に連続している。
また、バルコニユニット８，９には前立上部８Ｂ，９Ｂ
と横立上部８Ｃ，９Ｃとが設けられ、これらの上面は手
摺りとなっている。バルコニユニット７〜９の前立上部
７Ｂ〜９Ｂは横方向に連続し、これらの前立上部７Ｂ〜
９Ｂと横立上部８Ｃ，９Ｃとにより床７Ａ〜９Ａが囲ま
れている。

【００１３】以上の本実施例によれば、建物ユニット２
Ａの内部に設けられたバルコニ部３の前側は開放され、
この前側に連結されたバルコニユニット７の床７Ａはバ
ルコニ部３の床３Ａと連続しているため、ユニット式建
物１に設けられるバルコニの面積はそれだけ大きくな
る。従って、大面積のバルコニを建物ユニット２に設け
ることができ、このユニット式建物は購買者のニーズに
十分応えられる商品価値の高いものとなる。

【００１４】また、建物ユニット２Ａの前側に連結した
バルコニユニット７の両側、若しくはいずれか一方の片
側にバルコニユニット８，９を連結できるようになり、
これにより、バルコニ面積をそれだけ一層大きくでき
る。また、バルコニユニット７の両側にバルコニユニッ
ト８，９を連結した場合と、いずれか一方の片側にバル
コニユニット８または９を連結した場合と、両側に全く
バルコニユニットを連結しない場合とを選択してユニッ
ト式建物の設計を行なえるようになり、このため、設計
自由度が大きくなる。更に、バルコニユニット７の室内
外方向への長さ寸法を各種変更することにより、ユニッ
ト式建物に設けるバルコニの面積を任意に設定でき、こ
れによってもユニット式建物の設計自由度が大きくな
る。

【００１５】次に図３〜図５に基づいて本発明の第２〜
第４実施例を示す。以下の説明では、既に説明した部材
と同等の部材には同一符号を付し、その説明を簡略また
は省略する。図３は本発明の第２実施例に係るユニット
式建物１１を示す。このユニット式建物１１では、内部
にバルコニ部３と居室部４とが設けられた建物ユニット
２Ａは建物の隅部に配置されている。バルコニ部３は前
側と一方の横側とが開放され、前側にはバルコニユニッ
ト７が連結され、横側にはバルコニユニット１２が連結
されている。バルコニユニット１２の床１２Ａはバルコ
ニ部３の床３Ａとバルコニユニット７の床７Ａとに連続
し、また、バルコニユニット１２には前立上部１２Ｂと
両側の横立上部１２Ｃ，１２Ｄとが設けられ、横立上部
１２Ｃはバルコニユニット７の前立上部７Ｂと連続して
いる。

【００１６】この実施例によれば、建物ユニット２Ａに
設けられたバルコニ部３は前側だけではなく、一方の横
側も開放されているため、この建物ユニット２Ａには２
種類のバルコニユニット、即ち、第１バルコニユニット
７と第２バルコニユニット１２とを連結でき、バルコニ
部３の床３Ａとこれらのバルコニユニット７，１２の床
７Ａ，１２Ａとを連続させることにより、バルコニ部３
の横側にも拡大された大面積のバルコニをユニット式建
物１１に設けることができる。

【００１７】図４は本発明の第３実施例に係るユニット
式建物２１を示す。この実施例では、建物ユニット２Ａ
は他の建物ユニット２から前方へ突出して配置され、こ
の建物ユニット２Ａの内部に設けられたバルコニ部３は
前側と両方の横側とが開放されたものとなっている。前
側には第１バルコニユニット７が連結され、両方の横側
には第２バルコニユニット１２が連結され、これらのバ
ルコニユニット７，１２の床７Ａ，１２Ａはバルコニ部
３の床３Ａと連続している。

【００１８】この実施例によれば、建物ユニット２Ａの
バルコニ部３は両方の横側にも拡大されたものとなり、
一層解放感のあるバルコニをユニット式建物２１に設け
ることができる。

【００１９】図５は本発明の第４実施例に係るユニット
式建物３１を示す。この実施例では、建物ユニット２Ａ
は３個使用され、これらは横方向に連結されている。各
建物ユニット２Ａの内部に設けられたバルコニ部３は前
側と両方の横側とが開放され、それぞれの前側には第１
バルコニユニット７が連結され、両側の建物ユニット２
Ａの横側には第２バルコニユニット１２が連結されてい
る。各バルコニ部３の床３Ａは横方向に連続し、また、
各第１バルコニユニット７の床７Ａも横方向に連続し、
これらのバルコニ部３の床３Ａと第１，第２バルコニユ
ニット７，１２の床７Ａ，１２Ａは連続している。

【００２０】この実施例によれば、各建物ユニット２Ａ
の内部に設けられたバルコニ部３の床３Ａを横方向に連
続させることができるため、ユニット式建物３１に設け
るバルコニの面積を極めて大きくできる。

【００２１】以上の各実施例において、バルコニユニッ
ト７，１２に設けられる前立上部、横立上部は壁状のも
のでもよく、或いは、棒材を複数組み合わせたフレーム
状のものでもよく、要するにバルコニユニット７，１２
の手摺りを上面に設けることができるものであればよ
い。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、内部にバルコニ部と居
室部が形成された建物ユニットにバルコニユニットを連
結し、建物ユニットのバルコニ部の床とバルコニユニッ
トの床とを連続させたため、建物ユニットの大きさをト
ラック輸送可能な寸法としながら、ユニット式建物に設
けるバルコニを大きくでき、このため、ユニット式建物
の商品価値を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係るユニット式建物を示
す全体斜視図である。

【図２】図１の要部を示す平断面図である。

【図３】本発明の第２実施例に係るユニット式建物を示
す図２と同様の図である。

【図４】本発明の第３実施例に係るユニット式建物を示
す図２と同様の図である。

【図５】本発明の第４実施例に係るユニット式建物を示
す図２と同様の図である。

【符号の説明】

１，１１，２１、３１ ユニット式建物 ２ 建物ユニット ２Ａ 内部にバルコニ部と居室部が設けられた建物ユニ
ット ３ バルコニ部 ３Ａ 床 ４ 居室部 ７ バルコニユニットかつ第１バルコニユニット ７Ａ 床 １２ 第２バルコニユニット １２Ａ 床

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に、少なくとも前側が開放されたバ
   ルコニ部、およびこのバルコニ部と区画された居室部が
   形成された建物ユニットと、この建物ユニットの前側に
   連結され、前記バルコニ部の床と連続する床を有するバ
   ルコニユニットとを含んで構成されたことを特徴とする
   バルコニ付きユニット式建物。
2. 【請求項２】 内部に、少なくとも前側と一方の横側と
   が開放されたバルコニ部、およびこのバルコニ部と区画
   された居室部が形成された建物ユニットと、この建物ユ
   ニットの前側に連結され、前記バルコニ部の床と連続す
   る床を有する第１バルコニユニットと、前記建物ユニッ
   トの開放された前記横側に連結され、前記バルコニ部の
   床および第１バルコニユニットの床と連続する床を有す
   る第２バルコニユニットとを含んで構成されたことを特
   徴とするバルコニ付きユニット式建物。