JPH06100905A - ダイヤモンド付き貴金属製品の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド付き貴金属製品の製造方法

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JPH06100905A
JPH06100905A JP25509492A JP25509492A JPH06100905A JP H06100905 A JPH06100905 A JP H06100905A JP 25509492 A JP25509492 A JP 25509492A JP 25509492 A JP25509492 A JP 25509492A JP H06100905 A JPH06100905 A JP H06100905A
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JP
Japan
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diamond
binder
plastic composition
noble
powder
Prior art date
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Pending
Application number
JP25509492A
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English (en)
Inventor
Masaki Morikawa
正樹 森川
Juichi Hirasawa
寿一 平澤
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイヤモンド付きの貴金属製品を容易に製造
することのできる製造方法を提供する。 【構成】 貴金属粉末を結合剤で結合してなる可塑性組
成物を指輪状の成形体10に成形した後、これにダイヤ
モンド2を付着させる。ついで、空気雰囲気中におい
て、成形体10を350℃〜700℃で加熱して結合剤
を除去する。ついで、非酸化性雰囲気中において成形体
10を加熱して貴金属粉末を焼結する。これにより、ダ
イヤモンドを燃焼させることなく貴金属粉末を焼結し
て、指輪を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンド付き貴金
属製品、例えばダイヤモンド付き宝飾品の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド付きの宝飾品を製造する手
段としては、例えば、宝飾品本体に凹部を形成してこの
凹部内にダイヤモンドを収納し、凹部の周囲に立設した
爪をダイヤモンドに係合させるという手段や、凹部の周
囲の壁を塑性変形させて凹部内にダイヤモンドを保持す
るといった手段が取られている。
【0003】しかしながら、こうした加工は、細かい作
業となるために困難なものとなりがちである。このた
め、作業に熟練を要し、また、手間がかかるといった問
題を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情に
鑑みてなされたもので、ダイヤモンド付きの貴金属製品
を容易に製造することのできる製造方法を提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るダイヤモ
ンド付き貴金属製品の製造方法は、貴金属またはその合
金からなる粉末を結合剤によって結合してなる可塑性組
成物を用いたダイヤモンド付き貴金属製品の製造方法で
あって、可塑性組成物にダイヤモンドを付着させ、つい
で、空気雰囲気中において、可塑性組成物を350℃〜
700℃で加熱して結合剤を除去し、ついで、非酸化性
雰囲気中において可塑性組成物を加熱して貴金属または
その合金からなる粉末を焼結する構成とされている。
【0006】ここで、前記した、貴金属またはその合金
からなる粉末を含有した可塑性組成物の構成について説
明する。可塑性組成物の好適な組成は下記の通りであ
る。 貴金属粉末 :50〜98.5重量%、 結合剤 :1.5〜50重量% この結合剤の好適な組成は下記の通りである。但し、こ
の結合剤の配合比は、得られた可塑性組成物全体を10
0重量%として示している。 セルローズ系水溶性バインダー :0.4〜16.5重量% 界面活性剤 :0.001〜8.5重量% 油脂またはアルコール類 :1.2〜25重量% 水及び不可避不純物 :残部
【0007】次に、可塑性組成物の組成の具体例と、組
成を上記のように決めた理由を説明する。 (a)貴金属粉末 貴金属粉末としては、好ましくは、平均粒径が50μm
以下の、球状、異形状または偏平状の粉末が用いられ
る。この貴金属粉末を成す貴金属には、Pt、Ru、R
h、Pd、Ir、Os等の白金族およびAu、Agと、
これらを含む合金からなる群より選択された1種または
2種以上が用いられる。合金としては、例えば18金や
14金などが用いられる。この貴金属粉末は、可塑性組
成物を構成する主成分であり、製品の色調を決定する重
要な要素であるが、その含有量が前記範囲未満になると
その色彩が不明瞭となり、一方、前記範囲を越えると、
得られた可塑性組成物の伸びおよび強度が低下するので
好ましくない。
【0008】(b)セルローズ系水溶性バインダー セルローズ系水溶性バインダーは、メチルセルローズ、
エチルセルローズ等を水に溶解したもので、可塑性組成
物の形状を良好に保持するものである。このバインダー
の添加量が前記範囲未満ではこの効果が得られず、一
方、前記範囲を越えると粘性が大きくなりすぎて造形が
困難になる。
【0009】(c)界面活性剤 界面活性剤は、貴金属粉末と前記水溶性バインダーとの
親和性を高め、両者の混合を容易にするものである。界
面活性剤の添加量が前記範囲未満ではその効果が弱く、
一方、前記範囲を越えると、得られた可塑性組成物の粘
性度が低下し、流動性が増して造形することができなく
なるので好ましくない。界面活性剤としては、例えば、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸セッケン等の陰
イオン界面活性剤が好適に用いられる。
【0010】(d)油脂またはアルコール類 油脂またはアルコール類は、少量添加することにより可
塑性組成物に滑性を付与するもので、貴金属粉末とバイ
ンダーとの滑りを良くし、さらに、造形性を高めること
ができる。ただし、その添加量が前記範囲未満ではその
効果が得られず、一方、前記範囲より多く添加すると、
可塑性組成物が油っぽく滑り易くなって、造形時の作業
性が悪くなるので好ましくない。油脂としては、例え
ば、フタル酸−ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸−ジ
−n−オクチル、フタル酸−n−ジブチル、フタル酸−
n−オクチル、フタル酸イソオクチル等の高級有機酸エ
ステルが好適に用いられ、また、アルコール類として
は、例えば、ポリビニルアルコール等の高級アルコー
ル、ポリエチレングリコール等の高級多価アルコール等
が好適に用いられる。また、2種以上の油脂およびアル
コール類を同時に添加してもよい。
【0011】ついで、この可塑性組成物を得る手順を説
明する。まず、セルローズ系水溶性バインダーと水とを
混合し、しばらく放置して寒天状物質とする。次いで、
この寒天状物質に界面活性剤を添加して混合し、さらに
所定の貴金属粉末を添加して混合する。そして、この貴
金属粉末混合体に油脂を添加して混合し、可塑性組成物
を得ることができる。
【0012】本発明においては、ダイヤモンドを付着さ
せた可塑性組成物を、空気雰囲気中において、350℃
〜700℃で加熱して結合剤を除去する。空気雰囲気中
としたのは、最も容易に結合剤を100%燃焼・気化さ
せることができるという理由による。加熱温度が前記温
度範囲未満であると、前記した組成を有している結合剤
が、可塑性組成物の内部に残留するために好ましくな
い。図3に示したように、結合剤の主成分は、350℃
まで加熱することによって約80%以上蒸発させること
ができ、さらに、500℃以上に加熱することによって
ほぼ100%蒸発させることができる。一方、加熱温度
が前記温度範囲を越えると、ダイヤモンドが燃焼するお
それがあるために好ましくない。
【0013】ついで、非酸化性雰囲気、例えば還元雰囲
気、真空雰囲気、または不活性ガス(Ar、He等)雰
囲気において可塑性組成物を加熱して貴金属または貴金
属合金からなる粉末を焼結する。焼結温度は、貴金属の
種類にもよるが、通常は1000℃以上であれば十分で
あり、特に温度範囲を制限されるものではない。本発明
においては、非酸化性雰囲気で焼結を行なっているの
で、高温で加熱してもダイヤモンドを燃焼させることが
ない。但し、ダイヤモンドは、2000℃以上に加熱す
ると同素体に変ってしまうので、この温度以下で加熱す
ることが好ましい。
【0014】
【作用】以上の構成により、ダイヤモンドを燃焼させる
ことなく結合剤を除去し、さらには、貴金属粉末を焼結
して、ダイヤモンド付きの貴金属製品を得ることができ
る。
【0015】
【実施例】まず、本発明の実施例に係る指輪(貴金属製
品)1の製造方法について説明する。メチルセルローズ
9重量%とアルキルベンゼンスルホン酸塩3重量%とフ
タル酸−ジ−2−エチルヘキシル10重量%と水とを混
合して結合剤を作成した。ついでこの結合剤22重量部
と金粉末78重量部とを混練して可塑性組成物を得た。
金粉末には、平均粒径40μmの粒状の純金粉末を用い
た。
【0016】ついで、この可塑性組成物を、図1に示す
ように、指輪1(図2)と同様の形状を有する成形体1
0に成形し、この成形体10の外周面にダイヤモンド2
を埋め込んだ。このとき、ダイヤモンド2の体積の約1
/3以上を成形体10の内部に埋め込んでおくことが、
脱落防止のためには望ましい。この作業は、容易に変形
する可塑性組成物に対して行なわれるので、従来の作業
に比較して、きわめて容易に行なうことができる。
【0017】ついで、ダイヤモンド2を埋め込んだ成形
体10を500℃(一定)で約30分間加熱した。昇温
速度は、10℃/毎分とした。これにより、結合剤をほ
ぼ100%蒸発させることができた。
【0018】ついで、成形体10を還元雰囲気(例え
ば、100%H2ガス中)において1000℃(一定)
で約2時間焼成した。これにより、貴金属粉末どうしを
焼結して、貴金属製の指輪1を得ることができた。
【0019】こうして得た指輪1においては、ダイヤモ
ンド2の酸化(燃焼)を生じておらず、装飾品として実
用に供しうるものであった。さらに、指輪1自体には、
結合剤が残留しておらず、色合、光沢等において十分満
足のいくものであった。すなわち、本例に係る製造方法
によれば、ダイヤモンド2を付着させた指輪1を容易
に、かつ確実に得ることができるという利点がある。
【0020】しかも、本例の方法によれば、前記したよ
うに、指輪1の内部にダイヤモンド2を容易に埋め込む
ことができる。したがって、ダイヤモンド2の脱落を確
実に防止でき、しかも、指輪の製造作業が容易であると
いう利点がある。
【0021】なお、本例の製造方法では、貴金属製品と
して指輪を例にとって説明したが、本発明の製造方法
は、イヤリングやネックレスや眼鏡フレーム等、他の貴
金属製品にも適用することができる。
【0022】
【発明の効果】請求項1に係るダイヤモンド付き貴金属
製品の製造方法は、貴金属またはその合金からなる粉末
を結合剤によって結合してなる可塑性組成物を用いたダ
イヤモンド付き貴金属製品の製造方法であって、可塑性
組成物にダイヤモンドを付着させ、ついで、空気雰囲気
中において、可塑性組成物を350℃〜700℃で加熱
して結合剤を除去し、ついで、非酸化性雰囲気中におい
て可塑性組成物を加熱して貴金属またはその合金からな
る粉末を焼結する構成とされているので、取り付けたダ
イヤモンドの脱落を確実に防止しつつ、ダイヤモンド付
き貴金属製品を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いる可塑性組成物からな
る成形体の斜視図である。
【図2】図1に示す成形体を焼成して得た指輪の斜視図
である。
【図3】可塑性組成物を構成する結合剤主成分の熱分解
挙動を示すグラフである。
【符号の説明】
1 指輪(貴金属製品) 2 ダイヤモンド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属またはその合金からなる粉末を結
    合剤によって結合してなる可塑性組成物を用いたダイヤ
    モンド付き貴金属製品の製造方法であって、前記可塑性
    組成物にダイヤモンドを付着させ、ついで、空気雰囲気
    中において、前記可塑性組成物を350℃〜700℃で
    加熱して前記結合剤を除去し、ついで、非酸化性雰囲気
    中において前記可塑性組成物を加熱して前記貴金属また
    はその合金からなる粉末を焼結することを特徴とするダ
    イヤモンド付き貴金属製品の製造方法。
JP25509492A 1992-09-24 1992-09-24 ダイヤモンド付き貴金属製品の製造方法 Pending JPH06100905A (ja)

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030107