JPH06100714A - 易滑性ポリイミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents

易滑性ポリイミドフィルム及びその製造方法

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JPH06100714A
JPH06100714A JP27547792A JP27547792A JPH06100714A JP H06100714 A JPH06100714 A JP H06100714A JP 27547792 A JP27547792 A JP 27547792A JP 27547792 A JP27547792 A JP 27547792A JP H06100714 A JPH06100714 A JP H06100714A
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film
polyimide film
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Ichiro Kaneko
一郎 金子
Atsushi Sugitani
厚志 杉谷
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリイミドフィルム本来の物性や外観が損な
われることがなく、しかも不純物を含有することもない
上、その表面が易滑性に優れ、かつ接着性が良好なポリ
イミドフィルムを得る。 【構成】 ポリイミド微粒子形成用の芳香族テトラカル
ボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で
反応させて低濃度のポリアミド酸溶液を調製した後、加
熱してポリイミド微粒子を析出させ、次いで得られたポ
リイミド微粒子の存在下にポリイミドフィルム形成用の
芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを
有機極性溶媒中で反応させ、ポリイミド微粒子を含有す
るポリアミド酸溶液を調製し、これを成膜イミド化し
て、ポリイミド微粒子を含有してなる易滑性ポリイミド
フィルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルム表面に微細な
突起を有し、フィルム表面の滑り性がよく、また接着性
も改善され、フレキシブルプリント基板などの基板フィ
ルムとして好適な易滑性ポリイミドフィルム及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリイ
ミドフィルムは、耐熱性、耐薬品性、機械的強度、電気
特性などに優れていることから積層板、フレキシブルプ
リント基板等に使用されてきた。しかし、表面処理して
いない表面が平滑なポリイミドフィルムは、銅箔とラミ
ネートする際にロール等との摩擦が大きく、皺が入った
り、ロールに巻き付いたりしたりというトラブルが生じ
ることがあり、それ故ポリイミドフィルムの表面滑性を
改善する必要があった。
【0003】従来、ポリイミドフィルム表面の滑性を良
くする方法としては、サンドブラスト、エンボス加工な
どの表面処理をする方法やポリイミドフィルムにリン酸
カルシウム(特開昭62−68852号公報)やシリカ
(特開昭62−68853号公報)などの無機粉末を混
合し、フィルム表面に微細な突起を生じさせ、表面摩擦
を減らす方法が採用されてきた。
【0004】しかしながら、前者の表面処理の方法は、
フィルム表面に過度の凹凸が生じてフィルムの外観が損
なわれ易いという欠点があった。また後者の方法では、
ポリアミド酸溶液に無機粉末を混合するものであるが、
上述の無機粉末がポリアミド酸溶液中に均一に分散し難
く、分散せずに塊となって残ったりする上、無機粉末が
不純物を含有することからフィルムの電気特性などに悪
影響が生じるといった欠点があった。更に、これら無機
粉末とポリイミド重合体との間には、全く反応性がな
く、直接的な結合もないため過度に配合すると機械的な
強度を損なう恐れもあった。
【0005】一方、ポリイミドフィルムは上記欠点に加
えて接着性が悪いという問題もあった。この接着性を改
善する方法としては、アルカリ処理、コロナ処理、サン
ドブラスト、低温プラズマ処理などの表面処理を施す方
法、無機フィラーを混合して接着性を改善する方法など
が行われていたが、これらの方法は上述の如く種々の欠
点を有するもので、いずれも好適な方法とは言い難かっ
た。
【0006】従って、ポリイミドフィルムについては、
従来から表面滑性及び接着性を上記のような問題点を生
じさせることなく改善する方法が要望されていた。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
外観や物性が良好な上、フィルム表面の滑り性に優れ、
かつ優れた接着性を有する易滑性ポリイミドフィルム及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポリイミ
ドフィルム中にポリイミド微粒子を分散含有させること
により、サンドブラスト、アルカリ処理などの表面処理
や無機フィラーなどの不純物を混合することなくフィル
ム表面に微細な突起を生じさせることができ、フィルム
の滑性を良くし、接着性を改善し得ること、それ故、ポ
リイミドフィルム本来の物性や外観を損なうことなくフ
ィルム表面の滑り性及び接着性に優れた易滑性ポリイミ
ドフィルムが得られることを見い出した。
【0009】更に本発明者は、このような易滑性ポリイ
ミドフィルムの製造法として、まずポリイミド微粒子を
形成するため、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香
族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させてポリアミド
酸溶液を調製した後、加熱してポリイミド微粒子を析出
させ、次いでこのポリイミド微粒子の存在下でポリイミ
ドフィルム形成用として芳香族テトラカルボン酸二無水
物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させてポ
リイミド微粒子を含有するポリアミド酸溶液を調製し、
これを成膜イミド化することにより、上述の優れた特性
を有する易滑性ポリイミドフィルムを工業的に有利に製
造できることを見い出した。
【0010】この場合、上記方法で製造することができ
る本発明のポリイミドフィルムは、含有するポリイミド
微粒子がポリイミドフィルム表面に微細な突起を形成
し、フィルム表面の滑性と接着性が改善される上、ポリ
イミド微粒子を含有する有機溶媒中でポリイミドフィル
ム形成用の芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミンとを反応させることにより、この反応で得られる
ポリアミド酸とポリイミド微粒子との間に結合が生じる
ため、ポリイミドフィルム中にポリイミド微粒子をかな
り多量に混合しても機械的強度が落ちることがなく、透
明性も良いフィルムを得ることができるものである。
【0011】従って、本発明は、ポリイミドフィルム中
にポリイミド微粒子を分散含有させてなることを特徴と
する易滑性ポリイミドフィルム、及び、芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中
で反応させてポリアミド酸溶液を調製した後、加熱して
ポリイミド微粒子を析出させ、次いで得られたポリイミ
ド微粒子の存在下で芳香族テトラカルボン酸二無水物と
芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させてポリイ
ミド微粒子を含有するポリアミド酸溶液を調製し、これ
を成膜イミド化する上記易滑性ポリイミドフィルムの製
造方法を提供する。
【0012】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の易滑性ポリイミドフィルムは、上述したようにポリ
イミド微粒子を分散含有してなるものである。
【0013】ここで、ポリイミド微粒子は、ポリイミド
フィルムを形成するポリイミド樹脂原料と同一の樹脂か
らなるものであっても異なるものであってもよく、後述
するような芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミンとを原料として合成することができる。
【0014】また、ポリイミド微粒子の平均粒子径は5
μm以下、特に1〜5μmであることが好ましく、5μ
mを超えるとフィルム外観に悪影響が生じる場合があ
り、1μmに満たないと表面滑性効果が落ちてしまう場
合がある。
【0015】更に、ポリイミドフィルム中へのポリイミ
ド微粒子の含有量は0.05〜5%(重量%、以下同
様)、特に0.1〜2%であることが好ましく、5%を
超えると成膜イミド化してポリイミドフィルムとした時
点でポリイミド粒子の含有量が多くなるためフィルムが
曇って不透明になる場合があり、0.05%に満たない
とポリイミドフィルムの表面突起が十分でなく、表面の
滑性が十分でなくなる場合がある。
【0016】本発明の易滑性ポリイミドフィルムは、ポ
リイミド微粒子形成用の芳香族テトラカルボン酸二無水
物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させてポ
リアミド酸溶液を調製した後、加熱してポリイミド微粒
子を析出させ、次いで得られたポリイミド微粒子の存在
下にポリイミドフィルム形成用の芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応
させてポリイミド微粒子を含有するポリアミド酸溶液を
調製し、これを成膜イミド化することにより製造するこ
とができる。
【0017】この場合、芳香族テトラカルボン酸二無水
物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げら
れる。
【0018】また芳香族ジアミンとして具体的には、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフィド、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−トルイレンジアミ
ン、p−トルイレンジアミン、ベンチジン、1,5−ジ
アミノナフタレンなどが挙げられる。
【0019】更に有機極性溶媒としては、例えばN,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ドなどが挙げられる。
【0020】本発明においては、まずポリイミド微粒子
を形成するため、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳
香族ジアミンとを反応させてポリアミド酸溶液を得る
が、この場合両成分の使用割合は特に制限されないもの
の、ほぼ等モル量とすることができ、またこれら両成分
の溶媒中の濃度も適宜選定されるものの、上述したよう
にポリイミド粒子の平均粒子径は1〜5μmとなること
が好ましく、それ故、1〜5μmのポリイミド微細粒子
を形成するためその前駆体のポリアミド酸溶液は1〜5
%、特に2〜4%の低濃度となるように選定することが
望ましい。
【0021】従って、上記ポリアミド酸溶液の調製は、
芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを
ポリアミド酸溶液が上記低濃度となるようにほぼ等モル
量で使用して反応させることにより調製することができ
るが、これら両成分のいずれかを過剰にして重合度を低
下させることによっても調製することができる。なお、
反応条件は別に限定されないが、40℃以下で行うこと
が望ましい。
【0022】次に、ポリイミド微粒子を得るための上記
ポリアミド酸溶液の加熱は、10〜60分かけて130
〜160℃まで上昇させることが好ましく、これにより
ポリイミド微粒子が溶媒中に析出してくる。
【0023】この時、イミド化で副生する水分を反応系
外に除去することが望ましく、更にこの状態で30分〜
2時間反応を進めることが好ましい。ポリイミド粒子が
析出したら、析出した粒子を懸濁させながら速やかに反
応系を40℃以下、特に30℃以下に冷却することが好
ましい。
【0024】本発明の易滑性ポリイミドフィルムの製造
法は、このようにして得られたポリイミド微粒子の存在
下でポリイミドフィルムを形成するための芳香族テトラ
カルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを有機極性溶媒
中で反応させるものであるが、この場合、上記得られた
ポリイミド微粒子をその反応系から分離し、これをこの
反応系とは別途に調製したポリイミドフィルムを得るた
めの反応系に添加し、反応を進めることができる。しか
し、ポリイミド微粒子が懸濁した反応系からポリイミド
微粒子を分離せず、この反応系をそのまま使用してこの
反応系にポリイミドフィルム形成用の芳香族テトラカル
ボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを加えて反応を進め
ることがポリイミド微粒子の分散性、行程の簡略化の点
から推奨される。
【0025】ここで、ポリイミド微粒子のポリイミドフ
ィルム形成用反応系中での分散量は、ポリイミド微粒子
の該反応系中のポリアミド酸固形分に対して0.05〜
5%となるようにすることが好ましく、このためポリイ
ミド微粒子を得るために用いた反応系をそのままポリイ
ミドフィルム形成用フィルムの反応系とする場合は、必
要に応じポリイミド微粒子懸濁反応系を有機溶媒で希釈
するなどして、上記ポリイミド微粒子懸濁量になるよう
に調整することができる。
【0026】また、上記ポリイミド微粒子が懸濁した反
応系内でポリイミドフィルム形成用の芳香族テトラカル
ボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させ、ポリイ
ミド微粒子を含有するポリアミド酸溶液を調製する際、
ポリイミドフィルム形成用の芳香族テトラカルボン酸二
無水物と芳香族ジアミンとしては、上記したものと同様
の化合物が使用でき、ポリイミド微粒子形成用に使用し
たものと同一のものを使用しても異なったものを使用し
てもよい。なお、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳
香族ジアミンとの混合割合は、特に制限されないが、ほ
ぼ等モル量とすることができる。
【0027】更に、ポリアミド酸溶液を得るための反応
手順としては、先に芳香族ジアミンをポリイミド微粒子
が懸濁した有機極性溶媒に溶解し、後から酸二無水物を
添加する方法や、逆に酸二無水物を有機極性溶媒に溶解
してからジアミンを添加する方法、両者を混合してから
溶媒に添加する方法など何れでも可能である。
【0028】なお、反応条件は特に限定されないが、発
熱を抑えて40℃以下で行うことが好適である。
【0029】この反応により得られるポリアミド酸溶液
のポリアミド酸濃度は10〜30%に調整されるが、溶
液粘度が高くなりすぎた時には、適当に溶媒を加えて希
釈してもよい。なお、ポリアミド酸溶液はポリイミド微
粒子が含有されているものであり、その含有割合は前述
の如くポリアミド酸固形分に対して0.1〜5%が好適
である。
【0030】得られたポリイミド微粒子含有のポリアミ
ド酸溶液は、ガラス板等平らな板に流延し、予備乾燥し
た後、剥離してから両端を保持して150〜300℃で
脱溶剤、300〜450℃で加熱イミド化することによ
りポリイミドフィルム化することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明のポリイミド微粒子を含有するポ
リイミドフィルムは、ポリイミドフィルム本来の物性や
外観が損なわれることがなく、しかも不純物を含有する
こともない上、その表面が易滑性に優れ、かつ接着性が
良好なもので、フレキシブルプリント基板等に好適に使
用することができる。
【0032】更に、本発明の製造方法によれば、上述の
優れたポリイミドフィルムを工業的に有利に製造するこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0034】〔実施例1〕500ミリリットルのフラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)140g
を入れ、窒素ガスを流しながらジアミノジフェニルエー
テル1.150gをDMFに溶解させた。次にピロメリ
ット酸二無水物1.253gを加え、25℃で反応させ
た。このポリアミド酸低濃度液にトルエン40gを加
え、140℃まで1時間かけて加熱した。留出してくる
水をトルエンとともに系外に排除していくと粒径2〜3
μmのポリイミド粒子が析出してきた。2時間撹拌を続
けた後、反応系を25℃まで冷却した。更にDMF18
1.2gを加え、ジアミノジフェニルエーテル21.9
07gを溶解し、ピロメリット酸二無水物23.868
gを発熱を抑えながら徐々に加えて濃度15%のポリア
ミド酸溶液(ポリイミド粒子5%含有)を調製した(溶
液粘度820ポイズ)。
【0035】このポリアミド酸溶液をガラス板上にアプ
リケーターで薄くのばし、オーブン中110℃,60分
乾燥してから剥離して、鉄枠に固定し、200℃,60
分、350℃,60分で脱溶剤イミド化して、25μm
厚のフィルムとした。
【0036】〔実施例2〕500ミリリットルのフラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド53.3gを入れ、
窒素ガスを流しながらp−フェニレンジアミン0.26
5gをDMFに懸濁させた。次にピロメリット酸二無水
物0.535gを加え、25℃で反応させた。このポリ
アミド酸低濃度液にトルエン20gを加え、140℃ま
で1時間かけて加熱した。留出してくる水をトルエンと
ともに系外に排除していくと粒径1〜2μmのポリイミ
ド粒子が析出してきた。2時間撹拌を続けた後、反応系
を25℃まで冷却した。更にDMF280.03gを加
え、ジアミノジフェニルエーテル18.762gを溶解
し、ピロメリット酸二無水物20.438gを発熱を抑
えながら徐々に加えて濃度12%のポリアミド酸溶液
(ポリイミド粒子2%含有)を調製した(溶液粘度70
0ポイズ)。
【0037】このポリアミド酸溶液をガラス板上にアプ
リケーターで薄くのばし、オーブン中110℃,60分
乾燥してから剥離して、鉄枠に固定し、200℃,60
分、350℃,60分で脱溶剤イミド化して、25μm
厚のフィルムとした。
【0038】〔実施例3〕500ミリリットルのフラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド50gを入れ、窒素
ガスを流しながらp−フェニレンジアミン0.269g
をDMFに懸濁させた。次に3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物0.535gを加え、
25℃で反応させた。このポリアミド酸低濃度液にトル
エン20gを加え、140℃まで1時間かけて加熱し
た。留出してくる水をトルエンとともに系外に排除して
いくと粒径2〜3μmのポリイミド粒子が析出してき
た。2時間撹拌を続けた後、反応系を25℃まで冷却し
た。更にDMF283.3gを加え、p−フェニレンジ
アミン13.169gを懸濁し、3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物35.831gを
発熱を抑えながら徐々に加えて濃度15%のポリアミド
酸溶液(ポリイミド粒子3%含有)を調製した(溶液粘
度1050ポイズ)。
【0039】このポリアミド酸溶液をガラス板上にアプ
リケーターで薄くのばし、オーブン中110℃,60分
乾燥してから剥離して、鉄枠に固定し、200℃,60
分、350℃,60分で脱溶剤イミド化して、25μm
厚のフィルムとした。
【0040】〔比較例1〕500ミリリットルのフラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド153.4gを加
え、窒素ガスを流しながらジアミノジフェニルエーテル
10.012gを加え、溶解させた。次にピロメリット
酸二無水物10.906gを発熱を抑えながら徐々に加
えて濃度12%のポリアミド酸溶液を調製した(溶液粘
度520ポイズ)。
【0041】このポリアミド酸溶液をガラス板上にアプ
リケーターで薄くのばし、オーブン中110℃,60分
乾燥してから剥離して、鉄枠に固定し、200℃,60
分、350℃,60分で脱溶剤イミド化して、25μm
厚のフィルムとした。
【0042】〔比較例2〕500ミリリットルのフラス
コにN,N−ジメチルホルムアミド153.4gを加
え、窒素ガスを流しながらパラフェニレンジアミン5.
375gを加え、懸濁させた。次に3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物14.625g
を発熱を抑えながら徐々に加えて濃度12%ポリアミド
酸溶液を調製した(溶液粘度980ポイズ)。
【0043】このポリアミド酸溶液をガラス板上にアプ
リケーターで薄くのばし、オーブン中110℃,60分
乾燥してから剥離して、鉄枠に固定し、200℃,60
分、350℃,60分で脱溶剤イミド化して、25μm
厚のフィルムとした。
【0044】上記実施例及び比較例で得られたポリイミ
ドフィルムの物性を下記方法で測定した。結果を表1に
示す。 動摩擦係数:JIS K7125に基づきフィルム表面
摩擦を測定した。 接着力:ポリイミドフィルムと銅箔をエポキシ/ポリエ
ステルで150℃にて3時間プレスした後、JIS C
6481に従い90°方向に10mm幅で50mm/m
inの速度において剥離試験を行い、接着強度を測定し
た。 機械的強度(引張強度、弾性率):ASTM D882
−88に基づき測定した。
【0045】
【表1】
【0046】表1の結果より、本発明のポリイミドフィ
ルムは機械的強度が良好な上、表面の滑り性に優れ、か
つ接着性にも優れていることが確認された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミドフィルム中にポリイミド微粒
    子を分散含有させてなることを特徴とする易滑性ポリイ
    ミドフィルム。
  2. 【請求項2】 芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香
    族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させてポリアミド
    酸溶液を調製した後、加熱してポリイミド微粒子を析出
    させ、次いで得られたポリイミド微粒子の存在下に芳香
    族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを有機
    極性溶媒中で反応させてポリイミド微粒子を含有するポ
    リアミド酸溶液を調製し、これを成膜イミド化すること
    を特徴とする請求項1記載の易滑性ポリイミドフィルム
    の製造方法。
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