JPH06100615A - イオン交換精製システムと重合体溶液の精製方法 - Google Patents

イオン交換精製システムと重合体溶液の精製方法

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JPH06100615A
JPH06100615A JP4246582A JP24658292A JPH06100615A JP H06100615 A JPH06100615 A JP H06100615A JP 4246582 A JP4246582 A JP 4246582A JP 24658292 A JP24658292 A JP 24658292A JP H06100615 A JPH06100615 A JP H06100615A
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Katsuhiko Ikeda
勝彦 池田
Yoshio Manabe
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アクリロニトリル系重合体を製造する際に混入
される無機電解質のような不純物を効率的に除去し、ア
クリル繊維又は同繊維を焼成してなる炭素繊維の製造に
適したアクリロニトリル系重合体ドープ溶液の精製シス
テム。 【構成】ドープ溶液を貯溜する貯溜タンクと、イオン交
換樹脂を供給する供給タンクと、内部にスクレーパを備
え、一部に精製済みの前記溶液と前記物質とを分離させ
て装置外に供給する精製済みの溶液供給部を備えてなる
スクレーパ付きストレーナとからなり、同ストレーナと
前記貯溜タンクとの間に少なくとも前記溶液の循環系を
構成し、前記供給タンクと前記ストレーナとの間で、上
記溶液を積極的に循環させると同時に、前記ストレーナ
の内部に前記供給タンクからイオン交換樹脂を連続的に
供給し、次工程に必要な量の精製済み溶液を前記イオン
交換樹脂と分離させながら次工程に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリロニトリル系繊
維及び炭素繊維前駆体であるプレカーサーの原料となる
アクリロニトリル系重合体溶液の精製システム及びその
精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル繊維は、羊毛に似た優れた嵩高
性、風合、染色鮮明性等の性質を有し、広範囲の用途に
利用されている。これらの繊維を製造するには、原料と
なるアクリロニトリル系重合体を有機溶媒又は無機溶媒
に溶解した溶液を準備し、湿式方法、乾式方法、或いは
乾湿式方法などの紡糸方法で紡糸し、繊維を工業的に生
産している。
【0003】目的とするアクリロニトリル系重合体は、
原料となるアクリロニトリル単量体及びそれと共重合可
能な単量体をラジカル重合反応により得るのが一般的で
ある。かくして得られたアクリロニトリル系重合体は、
該重合体を溶解する溶媒への溶解工程を経て、湿式紡糸
法、乾式紡糸法又は乾湿式紡糸法によりステープル又は
フィラメントとして製品化されている。(「繊維ハンド
ブック」、1991年度版、繊維総合研究所)また、上
記方法で得られたアクリロニトリル系繊維は、炭素繊維
の前駆体(プレカーサー)としても使用され、焼成工程
を経て炭素化され、炭素繊維として繊維化される。この
炭素繊維は強度、弾性率、耐熱性等において高性能なも
のであり、航空機素材をはじめ種々の用途に利用されて
いる。
【0004】水系での不均一系重合である懸濁重合方式
は、歴史も古く且つ広く採用されているアクリロニトリ
ル系重合体の製造方式である。この方式によれば同重合
体の品質管理が容易なこと、未反応単量体の回収が容易
なこと、及び工程全体の管理が容易なこと等の特徴が挙
げられる。(「繊維便覧」原料編、繊維学会編集、丸善
(株)) かかるアクリロニトリル系重合体の製造方法としては、
水を反応媒体として、連続懸濁重合方式で製造される
が、このときの重合開始剤としては、一般的に無機系開
始剤(過硫酸アンモニウム等)が使用される。連続懸濁
重合で製造されたアクリロニトリル系重合体は濾別、乾
燥を経て、同重合体を溶媒に溶解させた後、上述のごと
き各種の方法で紡糸される。
【0005】上記のようにアクリロニトリル単量体を主
成分とする単量体を、反応溶媒として硫酸酸性の水を使
用し、無機系開始剤(例えば、過硫酸アンモニウム−亜
硫酸水素ナトリウム−鉄の酸化還元系の組合せ)により
重合反応させると、重合体の粒子が生成され、水性分散
液の状態でアクリロニトリル系重合体を得ることができ
る。重合終了後、該重合体の水性分散液を濾別、洗浄及
び乾燥することによりアクリル繊維の原料となるアクリ
ロニトリル系重合体を得る。
【0006】連続水系懸濁重合によりアクリロニトリル
系重合体を得るための反応容器としては、アルミニウム
製の反応容器を使用することが好ましい。アクリロニト
リル系重合体を水系連続懸濁重合反応で製造実施する場
合、ステンレス製の反応容器、或いはグラスライニング
製の反応容器では、アクリロニトリル系重合体の付着に
よるスケールが生成され、実質的には連続使用が不可能
となる。反応容器としてアルミニウム製の反応容器を使
用する場合、反応系内は酸性水溶液となっているため
に、アルミニウム表面が腐食溶解することにより、スケ
ールの生成を阻止しているといわれている。
【0007】重合反応を終了させるために重合停止剤を
添加する。上記重合体を水系懸濁重合で製造する場合の
重合停止剤としては、反応系の酸性水溶液を中和する機
能を保持することが必要であり、シュウ酸ナトリウム、
エチレンジアミンテトラアセテートナトリウム塩、重炭
酸ナトリウムの電解質水溶液が挙げられる。
【0008】このように、上記アクリロニトリル系重合
体は、重合開始剤による電解質、重合釜の腐食による電
解質、重合停止剤による電解質等の存在下で製造されて
いることになる。しかも、同アクリロニトリル系重合体
は重合反応の進行と共に、上述のごとく数十ミクロンの
重合体粒子を形成して水系で分散粒子となるが、該重合
体粒子中には上記各種の電解質が混入していることにな
る。従って、上述のごとき水系連続懸濁重合によりアク
リロニトリル系重合体を製造するには、生成した重合体
を十分な量の水で洗浄する必要が生じる。しかして、生
成した重合体の表面の洗浄は可能であっても、重合体内
部に捕捉された電解質を、水によって洗浄除去すること
は不可能である。
【0009】それにも関わらず、現在の水系懸濁重合に
よるアクリロニトリル系重合体の製造においては、不十
分な洗浄の状態のまま、乾燥工程に移行し、アクリロニ
トリル系重合体を溶解する溶媒に溶解してアクリロニト
リル系重合体ドープとし、湿式、半乾湿式又は乾式で紡
糸後、アクリル繊維が製造されている。このように上記
電解質等の不純物を混入した状態にあるアクリロニトリ
ル系重合体ドープ溶液は、最近の高品質アクリル繊維を
製造する際に種々の問題をもたらしている。
【0010】例えば、アクリル繊維の製造に使用するド
ープ溶液を長時間加熱(約100℃)保持すると黄着色
が顕著となり、ドープ溶液自体がゲル化して溶液流動性
の低下をもたらす。この原因は、アクリロニトリル系重
合体に含まれる上記不純物によるものと考えられる。ま
た同不純物のために、製品となるアクリル繊維自体の黄
着色化現象が生じ、高品質のアクリル繊維を製造する場
合、その品質にも大きな影響を及ぼしていると考えられ
ている。同様に、ドープ溶液自体がゲル化して溶液流動
性の低下をもたらすと、安定した紡糸性が確保できず、
その結果糸切れ現象が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】水系懸濁重合方式で得
られたアクリロニトリル系重合体を原料として、アクリ
ル繊維またはアクリル繊維を焼成してなる炭素繊維を製
造するにあたり、水系懸濁重合方式が有する問題点は、
同方式で前記重合体を製造する際に混入を免れない不純
物が該重合体に残存することである。この不純物が、製
品となるアクリル繊維又はアクリル繊維を焼成して得ら
れる炭素繊維を製造する際の紡糸上及び品質上の問題点
を誘発することである。
【0012】本発明の目的は、このような水系懸濁重合
方式が保有する問題点を解決し、アクリル繊維又はアク
リル繊維を焼成して得られる炭素繊維の製造に適した工
業的に有利なアクリロニトリル系重合体ドープ溶液の精
製装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、無機系レドックス開始剤を使用して水系懸濁重合
で得られたアクリロニトリル系重合体と、該重合体を溶
解できる有機溶剤とからなる溶液(ドープ溶液)から、
該有機溶剤に溶解しないイオン交換機能ある物質によ
り、前記重合体に混入する無機電解質である鉄化合物又
はそのイオン、アルミニウム化合物又はそのイオン等の
不純物を精製除去するシステム及び方法を提供すること
にある。
【0014】前記ドープ溶液は、紡糸するに適当なアク
リロニトリル系重合体濃度とするために、その粘度が数
100ポイズとなる。従って、このような高粘度溶液か
ら、不純物である無機電解質のような低分子化合物を除
去することが、本発明の主旨である。
【0015】以下本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明は、重合体溶液を貯溜する貯溜タン
クと、イオン交換能ある物質を供給する供給タンクと、
内部にスクレーパを備え、一部に精製済みの前記溶液と
前記物質とを分離させて装置外に排出する精製済みの溶
液排出部を備えてなるスクレーパ付きストレーナとから
なり、同スクレーパ付きストレーナの内部と前記貯溜タ
ンクとを接続すると共に、同スクレーパ付きストレーナ
と前記貯溜タンクとの間に少なくとも前記溶液の循環系
を構成してなることを特徴とする重合体溶液のイオン交
換精製システムと、同システムを採用し、前記排出タン
クと前記ストレーナとの間で、少なくとも無機系レドッ
クス開始剤を使用した水系懸濁重合で得られるアクリロ
ニトリル系重合体を有機溶剤に溶解してなる溶液を積極
的に循環させると同時に、前記ストレーナの内部に前記
供給タンクからイオン交換能ある物質を連続的に供給
し、次工程に必要な量の精製済み溶液を前記物質と分離
させながら次工程に排出する方法からなり、上記アクリ
ロニトリル系重合体溶液から不純物としての無機電解質
又はそのイオンを確実に精製除去するものである。
【0017】無機系レドックス開始剤としては、過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウムなどの通常使用される無
機系過酸化物が挙げられる。重合助剤として使用する還
元剤として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素アンモニウム、チオ
硫酸ナトリウム、同アンモニウム、亜ニチオン酸ナトリ
ウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレー
ト、L−アスコルビン酸、デキストロース等が代表的な
ものであり、硫酸第一鉄または硫酸銅などの化合物も組
み合わせて使用できる。その中で、亜硫酸アンモニウム
−亜硫酸水素ナトリウム(アンモニウム)−硫酸第一鉄
の組み合わせが好ましい。
【0018】本発明に用いられるアクリロニトリル系重
合体は、アクリロニトリル単量体から得られるもの又は
該単量体と共重合可能なモノオレフィン性単量体とから
得られるものである。ここで、アクリロニトリル系重合
体には、少なくとも60重量%のアクリロニトリル単量
体を含有する必要がある。アクリロニトリル単量体の含
有量が60重量%未満であると、アクリロニトリル系合
成繊維が本来有する繊維機能を保有することができない
ためである。ここで共重合可能なモノオレフィン性単量
体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、無水マレイン酸、N−置換マレ
インイミド、ブタジエン、イソプレン等を挙げることが
できる。
【0019】本発明に用いられる有機溶剤は、前記アク
リロニトリル系重合体を溶解する溶媒であることが必要
である。その中で、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルフォキシドが好ましい。水系
懸濁重合で得られた前記アクリロニトリル系重合体5〜
35重量%、該アクリロニトリル系重合体を溶解し得る
上記有機溶媒95〜65重量%からなるドープ溶液とす
ることが好ましい。アクリロニトリル系重合体5〜35
重量%としたのは、5重量%未満では、該重合体の濃度
が低過ぎるために満足なアクリル繊維の紡糸性を確保で
きないためである。また、35重量%を超える場合、該
重合体溶液の粘度が高くなりすぎ、同紡糸性を確保でき
ないためである。
【0020】前記有機溶剤に溶解しないイオン交換能あ
る物質としては、架橋型イオン交換樹脂又はイオン交換
繊維等が挙げられるが、その中で、ジビニルベンゼン−
スチレンからなる架橋型イオン交換樹脂が一般的であり
好ましい。前記アクリロニトリル系重合体が有機溶媒に
溶解したドープ溶液の状態で、該重合体の不純物を、架
橋型イオン交換樹脂により精製除去するためには、該架
橋型イオン交換樹脂が有機溶媒と親和性のあることが必
要なこと、また同時に前記有機溶媒に溶解しないような
架橋樹脂でなくてはならないためである。
【0021】イオン交換能を有する官能基としては、ス
ルフォン酸基を保有する強陽イオン交換樹脂が挙げられ
る。イオン交換により精製されるイオン種が、陽イオン
種、陰イオン種の双方の場合、スルフォン酸基を保有す
る強陽イオン交換樹脂と第4級アミノ基を保有する強陰
イオン交換樹脂とからなるイオン交換樹脂との双方を使
用することが好ましい。重金属を捕捉するには、イミノ
ジ酢酸型、ポリアミン型からなるキレート樹脂が挙げら
れる。さらにメタクリル酸、アクリル酸からなる弱陽イ
オン交換樹脂、及び第1、2、3級アミン型からなる弱
陰イオン交換樹脂等を挙げることができる。また、これ
らの弱陽イオン交換樹脂と同弱陰イオン交換樹脂の双方
を使用することもできる。
【0022】その中で、スルフォン酸基を保有する強陽
イオン交換樹脂、又はスルフォン酸基を保有する強陽イ
オン交換樹脂と第4級アミノ基を保有する強陰イオン交
換樹脂との双方を使用することが特に好ましい。
【0023】本発明に用いられる前記イオン交換樹脂
は、アクリロニトリル系重合体溶液100重量%に対し
て、0.01〜100重量%使用することが好ましい。
0.01重量%未満の場合は、イオン交換能力の低下が
著しく実用的でなくなる。100重量%を超える場合
は、経済的に不利なこと、該イオン交換樹脂の回収に必
要以上の手間を要することから実際的ではない。
【0024】該アクリロニトリル系重合体溶液のイオン
交換樹脂による精製は、好ましくは30〜150℃の温
度範囲で実施される。30℃未満では、該アクリロニト
リル系重合体溶液の粘度が上昇し、流動性に劣り、実質
的にイオン交換反応が進行しにくくなる。また、150
℃を超える場合は使用するイオン交換樹脂自体の耐熱安
定性が不足し、実質的に長時間の使用が不可能である。
【0025】本発明による前記アクリロニトリル系重合
体溶液のイオン交換樹脂による精製は、イオン交換能あ
る物質を該アクリロニトリル系重合体溶液に添加し、該
混合分散ドープ溶液を循環混合しながら、該イオン交換
能ある物質を連続的にドープ溶液と分離し、該アクリロ
ニトリル系重合体溶液から、不純物としての無機電解質
又はそのイオンを精製除去することにある。
【0026】そのため本発明のイオン交換精製システム
は、ドープ溶液用のタンクと、スクレーパ付きのストレ
ーナと、イオン交換樹脂の供給タンクとを備え、前記ド
ープ溶液用のタンクとストレーナとは積極的な循環系を
構成しており、前記ストレーナにはイオン交換樹脂の供
給タンクが接続されている。ドープ溶液用のタンクとス
クレーパとの間を循環しているドープ溶液には、イオン
交換樹脂の供給タンクから所定量のイオン交換能ある物
質がスクレーパ内に供給され、スクレーパ内で混合攪拌
しながらドープ溶液に存在する不純物である無機電解質
をイオン交換して精製する。スクレーパ内のドープ溶液
の大部分は、循環路を経てドープ溶液用のタンクに戻
り、次工程である紡糸部に必要な量のドープ溶液は金網
等の濾過材を介してイオン交換樹脂が分離され、供給ポ
ンプにより次工程の紡糸部へと積極的に送られる。この
ような循環流動を繰り返すことにより、ドープ溶液に存
在する不純物である無機電解質は十分にイオン交換され
て精製される。このようなシステムではドープ溶液の循
環量が多ければ多いほど、効率良くイオン交換がなされ
る。また、連続的にイオン交換精製する場合には、スク
レーパ内に蓄積するイオン交換樹脂を定期的に除去する
ことが必要である。そのためには間欠的にストレーナを
作動してイオン交換能ある物質を定期的に分離除去する
ような運転とすることが、実質的な工業設備として有用
である。
【0027】本発明の方法によって前記アクリロニトリ
ル重合体のドープ溶液を精製した後の、湿式、半乾式又
は乾式法により紡糸して製造されたアクリロニトリル系
繊維には、不純物としての無機電解質である鉄化合物又
はそのイオンが0〜3ppm、好ましい場合には0〜1
ppm、アルミニウム化合物又はそのイオンが0〜10
ppm、好ましい場合には0〜5ppmである。ここ
で、鉄化合物又はそのイオン、アルミニウム化合物又は
そのイオンとしたのは、本発明が規定する水系懸濁重合
で使用する重合開始剤として、硫酸第一鉄を使用するこ
と、また水系懸濁連続重合反応で反応釜としてアルミニ
ウム釜を使用し且つ反応系が酸性水溶液であるために該
アルミニウム釜が腐食溶解することにより、精製したア
クリロニトリル系重合体中に必ず不純物として上記金属
又はそれらのイオンが存在するためである。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図面及び実施例に基づいて具
体的に説明する。図1及び図2は本発明の代表的な実施
例を示しており、図1は本発明のドープ溶液のイオン交
換精製システムの概略図、図2は同システムに採用され
るスクレーパ付きのストレーナの概略構成を示す縦断面
図である。
【0029】本発明のシステムを構成するドープ溶液の
イオン交換精製装置は、その主要な構成部材としてドー
プ溶液の貯溜タンク1、内部にスクレーパ3を備えたス
トレーナ2及びイオン交換樹脂の供給タンク4とからな
る。ここで、前記ドープ溶液の貯溜タンク1及びイオン
交換樹脂の供給タンク4は格別の構成を有するものでな
いため、その詳細な説明は省略する。
【0030】前記ストレーナ2は、図2に示すように円
筒型の密閉容器からなるストレーナ本体2aの内部に
は、垂直軸回りに回転する回転スクレーパ3が上下2段
に設けられている。同回転スクレーパ3は電動モータ5
により駆動される。前記ストレーナ本体2aの内周壁面
には、同内周壁面と所定の間隔をおき、且つ前記回転ス
クレーパ3の回転外周面に近接して100メッシュのス
テンレス製金網6が設けられている。また、同ストレー
ナ本体2aの円筒側壁部の上端部にドープ溶液導入口2
bが形成されると共に、同ストレーナ本体2aの底部に
はドープ溶液導出口2cが形成され、前記円筒側壁部の
下端部にも精製ドープ溶液排出口2dが形成されてい
る。更に、同ストレーナ本体2aの上面部にはイオン交
換樹脂添加口2eが形成されている。そして、前記スト
レーナ本体2aの円筒側壁部とドープ溶液の前記各入出
口2b〜2dの周辺には、ドープ溶液を所定の温度に加
熱するため、加熱流体を通すジャケット7が設けられて
いる。
【0031】図1に示すドープ溶液のイオン交換精製シ
ステムによれば、ドープ溶液が貯溜タンク1とストレー
ナ2との間を循環するように互いを配管で接続してい
る。即ち、図1及び図2においてストレーナ2の上記ド
ープ溶液導入口2bとドープ溶液貯溜タンク1の出口1
aとが配管8aを介して連結され、ストレーナ2の上記
ドープ溶液導出口2cとドープ溶液貯溜タンク1の入口
1bとが配管8bを介して連結される。
【0032】図示例によれば、前記ドープ溶液導入口2
bとドープ溶液貯溜タンク1の出口1aとを接続する配
管8aには、それぞれに開閉バルブ10aと濾過器10
bが介装された2列のバイパス通路9a,9bが並設さ
れている。本実施例では、前記濾過器10bは100メ
ッシュのステンレス製金網を採用している。このバイパ
ス通路9a,9bは、配管8aに設ける代わりにドープ
溶液導出口2cとドープ溶液貯溜タンク1の入口1bと
を接続する配管8bに設けることもできる。また、同配
管8bの途中には、ストレーナ2の内部に存在するドー
プ溶液を積極的にドープ溶液貯溜タンク1に戻すための
スクリューポンプ11が設置されている。
【0033】ストレーナ2の上記イオン交換樹脂添加口
2eにはイオン交換樹脂供給タンクが配管8cを介して
接続されており、また上記ストレーナ本体2aの円筒側
壁部の下端部に設けられたドープ溶液排出口2dは図示
せぬ次工程の紡糸部に接続する配管とドープ溶液供給ポ
ンプ12を介して接続されている。
【0034】いま、かかる構成からなる本発明システム
によるイオン交換精製方法を具体的に説明すると、ドー
プ溶液貯溜タンク1からストレーナ2に送られたドープ
溶液は、イオン交換樹脂供給タンク4から送り込まれる
イオン交換樹脂と共に、ストレーナ2の内部で回転する
スクレーパ3により攪拌される。このとき、スクレーパ
3は電動モータ6により30〜50rpmで駆動回転さ
れており、同時にストレーナ2のイオン交換樹脂添加口
2eからは連続的にイオン交換樹脂が供給される。
【0035】ストレーナ2の内部で攪拌されたドープ溶
液とイオン交換樹脂は、ストレーナ2の底部に設けられ
たドープ溶液導出口2cから流出し、スクリューポンプ
11によって積極的にドープ溶液貯溜タンク1へと戻さ
れる。ドープ溶液貯溜タンク1に貯溜されているドープ
溶液は、ストレーナ2の内部で混入したイオン交換樹脂
と共に配管8aを通って再びストレーナ2に送られる
が、このとき過剰のイオン交換樹脂は2段のバイパス通
路9a,9bの開閉バルブ10aを開くことにより濾過
器10bを介して分離回収する。
【0036】一方、ストレーナ2の内部でイオン交換が
なされたドープ溶液のうち次工程の紡糸部に供給するに
必要な量の精製済みのドープ溶液は、ストレーナ2の内
部に装着されたステンレス製金網6を通してイオン交換
樹脂が分離され、ドープ溶液供給ポンプ12によってド
ープ溶液排出口2dから図示せぬ紡糸部へと供給され
る。
【0037】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明する。なお、以下の記載において、部及び%は重量部
及び重量%を示す。
【0038】(実施例1)容量80Lの攪拌付き重合反
応釜(容器はアルミニウム製、攪拌翼はアルミニウム被
覆タービン型)にイオン交換水(PH3に設定)を35
L仕込み、アクリロニトリル98.5部、メタクリル酸
1.5部、過硫酸アンモニウム1.5部、亜硫酸水素ア
ンモニウム4.5部、硫酸第一鉄(FeSO4 ・7H2
O)0.00005部、硫酸0.085部となるよう
に、それぞれをイオン交換水に溶解し連続的に供給を開
始した。さらに全量が400部になるようにイオン交換
水を別途供給した。重合温度を60℃に保ち、十分な攪
拌を行い、平均滞在時間80分として連続的に原料を供
給し重合反応させた。反応器溢流口より連続的に重合体
水系分散液を取り出し、これにシュウ酸アンモニウム
0.5部と重炭酸アンモニウム1.5部とを100部の
イオン交換水に溶解して得た重合停止剤水溶液を0.2
部の速度で更に加え、さらにイオン交換水を加えた後、
回転式濾過機で未反応単量体、余剰の重合助剤の残渣を
洗浄除去した。得られた湿潤重合体をスクリュー式押出
機によりペレット状に成形した後、通気乾燥機で乾燥
し、表1に示すアクリロニトリル系重合体を得た。上記
の乾燥したアクリロニトリル系重合体22部をジメチル
フォルムアミド78部に溶解して重合体溶液(ドープ溶
液)とした。
【0039】図1に示したドープ溶液イオン交換精製シ
ステムに連続的に前記ドープ溶液を通した。ここでドー
プ溶液精製装置に使用したイオン交換樹脂はスルフォン
酸基を保有する強イオン交換樹脂(ダイヤイオンPK2
28LH、三菱化成(株)製)である。ドープ溶液精製
装置内に設置するスクレーパは、攪拌駆動により30〜
50rpmで攪拌回転する。同時に、スクレーパ内に連
続的にイオン交換樹脂が供給される。ストレーナは10
0メッシュ金網で構成されるものである。ドープ溶液貯
溜タンクとストレーナ間の循環はスクリューポンプによ
り行った。過剰のイオン交換樹脂は、バイパス通路を介
して濾過器を通して分離回収した。紡糸に必要な量の精
製されたドープ溶液は、スクレーパ内の金網を通過させ
てイオン交換樹脂を分離したあと、供給ポンプで紡糸部
へと導かれた。なお、ここで添加するイオン交換樹脂
は、スルフォン酸型にした後、十分に水洗浄した後、乾
燥してから、ジメチルフォルアミドで浸漬膨潤したもの
である。ストレーナの各ジャケット部には60℃の温水
を流してストレーナ内部を流れるドープ溶液を加熱し
た。このドープ溶液精製装置に、連続的に上記ドープ溶
液を250g/分の速度で供給した後、100ホール、
0.13mmφの口金を通して、55%のジメチルフォ
ルムアミド水溶液(30℃)に、乾湿式紡糸法(液面空
間距離5mm)で紡糸し、5倍延伸後、115℃で熱セ
ットを行い、1.5デニールの表1に示すアクリル繊維
を得た。この表から明らかなようにイオン交換性は良好
であり、ドープ溶液中のアルミニウムイオン、鉄イオン
を十分に除去できた。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上の説明により明らかなごとく、本発
明のイオン交換精製システムによれば、無機系レドック
ス開始剤を使用した水系懸濁重合で得られるアクリロニ
トル系重合体溶液であるドープ溶液とイオン交換能ある
物質とを攪拌状態で積極的に循環流動させ、その途中で
必要な量の精製済みドープ溶液を次工程である紡糸部に
供給するようにしたため、ドープ溶液中に混入する無機
電解質又はそのイオンが十分に交換除去され、最終製品
たるアクリル繊維又は同繊維を焼成した炭素繊維の高品
質化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例であるアクリロニトル系
重合体溶液のイオン交換精製システムの概略を示す全体
構成図である。
【図2】同システムに適用されるストレーナの一例を概
略で示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ドープ溶液貯溜タンク 2 スクレーパ付きストレーナ 2a ストレーナ本体 2b ドープ溶液導入口 2c ドープ溶液導出口 2d 精製ドープ溶液排出口 2e イオン交換樹脂添加口 3 スクレーパ 4 イオン交換樹脂供給タンク 5 電動モータ 6 金網 7 ジャケット 8a,8b 配管 9a,9b バイパス通路 10a 開閉バルブ 10b 濾過器 11 スクリューポンプ 12 供給ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 勝彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 (72)発明者 真鍋 由雄 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体溶液を貯溜する貯溜タンクと、イ
    オン交換能ある物質を供給する供給タンクと、内部にス
    クレーパを備え、一部に精製済みの前記溶液と前記物質
    とを分離させて装置外に排出する精製済みの溶液排出部
    を備えてなるスクレーパ付きストレーナとからなり、同
    スクレーパ付きストレーナの内部と前記供給タンクとを
    接続すると共に、同スクレーパ付きストレーナと前記貯
    溜タンクとの間に少なくとも前記溶液の循環系を構成し
    てなることを特徴とするアクリロニトリル系重合体溶液
    のイオン交換精製システム。
  2. 【請求項2】 前記循環系内に前記イオン交換能ある物
    質を分離回収するための濾過手段を並設してなる請求項
    1記載のイオン交換精製システム。
  3. 【請求項3】 前記ストレーナに内部を所定温度に加熱
    するための加熱手段を設けてなる請求項1又は2記載の
    イオン交換精製システム。
  4. 【請求項4】 前記スクレーパが回転スクレーパである
    請求項1又は2記載のイオン交換精製システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のイオン交換精製システム
    を採用し、前記貯溜タンクと前記ストレーナとの間で、
    少なくとも無機系レドックス開始剤を使用した水系懸濁
    重合で得られるアクリロニトリル系重合体溶液を積極的
    に循環させると同時に、前記ストレーナの内部に前記供
    給タンクからイオン交換能ある物質を連続的に供給し、
    次工程に必要な量の精製済み溶液を前記物質と分離させ
    ながら排出することを特徴とするアクリロニトリル系重
    合体溶液のイオン交換方法。
  6. 【請求項6】 前記イオン交換能ある物質が、前記有機
    溶媒と親和性を有し、且つ同有機溶媒に溶解しない架橋
    型イオン交換樹脂である請求項5記載のイオン交換精製
    方法。
  7. 【請求項7】 精製時における前記溶液の温度が30〜
    150℃である請求項5記載のイオン交換精製方法。
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